昼・公園のベンチ
小学生「・・・・・・」ボー
中学生「最近さァ。男子が私の胸見てる気がするんだよね。体育の時とか」
高校生「出た。自意識過剰な中学生」
中学生「自意識過剰じゃないし。マジだし」
高校生「いやいや、分かるよ。そういう時期だよな」
中学生「なッ!?」ムカ
高校生「俺にもそういう時があったなァ。根拠もなく俺イケてるんじゃないかーって思ったり」
中学生「・・・・・・高校生の奴らってそうやってやけに大人ぶるよね」ニヤ
高校生「え?」
中学生「年なんか中学生と大差ないのにさァ。大人ってよりは、大人に憧れる子供だね」ニヤ
高校生「ちげーし! 別に大人ぶってる訳じゃねえよ!」
中学生「ふーん」ニヤ
小学生「まあ、僕たちより長く生きてるのは確かだしさ。学ばせて貰える部分はあるよね」ボー
中学生・高校生「・・・・・・最近の小学生悟ってんなァ」
昼・アイス屋さんの前
小学生「・・・・・・」ペロペロ
中学生「うわッ! 今寒気した!」
高校生「アイス食ってるからじゃねー?」ペロペロ
中学生「いや、あれだね。幽霊が通ったんだよ」
高校生「あーなんか言うよな。霊道がどうこうって」
中学生「・・・・・・私って霊感あるのかなァ」シミジミ
高校生「うわー」
中学生「ちょ、なによ!?」
高校生「自称霊感少女、居たわー。中学の時一杯居たわー」ニヤ
中学生「いや、別に自称じゃないし! あるのかなァ~くらいの感覚だし」
高校生「ふーん?」ニヤ
中学生「なにそれ!!」
高校生「やーいやーい!」
中学生「ばっかじゃない!? 子供みたい! こーどーも!」
高校生「未成年だもーん!」
中学生「キー!!」
小学生「アイス溶けちゃうよ?」
中学生・高校生「・・・・・・はーい」
夕方・原っぱ
小学生「・・・・・・」カキカキ
中学生「お絵かきかァ。タンポポ書いてるの? 懐かしいなー」
高校生「ついこの前まで小学生だったじゃん」
中学生「あんたは中学生だったでしょ」
高校生「結局俺が一番年上じゃん」
中学生「うるさい! 私だって直ぐ高校生になるもん」
高校生「その頃俺は大学生だ」ニヤ
中学生「受かればね」ニヤ
高校生「はァ!? 受かるし」
中学生「どうだかねェ。じゃあ概要の概って書ける?」
高校生「当たり前だろ。・・・・・・ほれ」
本既
中学生「あはは! 本じゃなくて木だし! 中学の範囲なのに!」
高校生「なッ!? こういうのはテスト前に確認すればいいんだよ!」
中学生「うひひー中学生の問題が解けない高校生~♪」
高校生「じゃあお前因数定理分かるのかよ!」
中学生「高校の範囲なんか知らなくて当然じゃん。大人げなーい」ニヤ
高校生「なッ! この!!」
小学生「タンポポの綿毛ってさ。何を想って飛んでいくんだろうね」
中学生・高校生「・・・・・・分かんないや」
夕方・公園の噴水前
小学生「・・・・・・」ペラペラ
高校生「ほえー難しい本読んでるな」
中学生「・・・・・・」
高校生「あれ? どうした中学生」
中学生「・・・・・・別に」
高校生「元気ないぞー。そんなんじゃ高校生になれないぞー」
中学生「・・・・・・元気なくてもなれるし」
高校生「あはは。なんだよ、どうしたよーう」
中学生「・・・・・・さっき先輩に振られた」
高校生「あー・・・・・・」
中学生「・・・・・・」ポロポロ
高校生「そのーあれだ。お前を振るってことはそいつは馬鹿だ。だから振られてラッキーだ」
中学生「なにそれ」ポロポロ
高校生「わかんない」
小学生「高校生は、中学生を慰めてるんだよ」
中学生「・・・・・・分かってるし」ポロポロ
高校生「・・・・・・お菓子食う?」
中学生「いらない」
小学生「もぐもぐ」
土曜日・電車の中
小学生「・・・・・・」ボケー
中学生「とりあえず次の恋愛じゃん?」
高校生「中学生は切り替え早いな。だから今日服買いに行くの?」
中学生「そうそう。可愛い服着るじゃん? モテるじゃん? 恋始まるじゃん?」
高校生「どうでもいいけどその“じゃん”って流行ってるの?」
中学生「は、はァ!? 流行ってないし。前からこうだったし」
高校生「じゃん系女子はモテないんじゃん?」ニヤ
中学生「じゃん系女子じゃねーし! つーかなによそれ」
高校生「俺も知らないじゃん」
中学生「じゃんって言うな! どうせあんただってモテないでしょ!」
高校生「な、何言ってんだよ! 超モテるし!」
中学生「うっそだー! モテないだろ!!」
高校生「ばーか!」
中学生「ガキか!」
高校生「ガキだもーん」
小学生「あ、彼氏からメール来た」
中学生・高校生「・・・・・・恋人居たの?」
昼・喫茶店
小学生「・・・・・・」ゴクゴク
中学生「ねえ夢ってなに? 将来ってなに?」
高校生「重いわ! しらねーよ」
中学生「はァー? 高校生なんだから教えてよ」
高校生「そういうのは高校生の方が分からないんだよ」
中学生「だっさー」
高校生「お前も二年もすればそうなるんですー」
中学生「・・・・・・担任もお父さんもお母さんも煩いんだよォ」
高校生「思春期だなァ」
中学生「ほらそうやってまた私に思春期押し付けて自分は大人アピール!」ガタ
高校生「本当に分かんねェよ。10年後とか、俺なにしてるんだろ」
中学生「やめてよー悲しくなってくる」
高校生「お前から言い出したんだろ」
中学生・高校生「・・・・・・はァ」
小学生「僕は彼氏と結婚してナースになって宇宙飛行士になって小説家なるよ」
高校生「ははは、欲張り過ぎだろ」
小学生「あ、あと豪邸に住む」
中学生「・・・・・・あ、はは」
小学生「・・・・・・?」ゴクゴク
中学生・高校生「・・・・・・羨ましいなァ」
夕方・小学生の部屋
小学生「・・・・・・」ペラペラ
高校生「なァ小学生ー。ここ全然進めないんだけど」ピコピコ
中学生「あんたが下手だからでしょ。コントローラ貸して」
高校生「え、やだよ」ピコピコ
中学生「へー。散々大人ぶっといて、女の子押しのけてでもゲームやりたいんだァー」
高校生「そうそう」ピコピコ
中学生「ぷぷぷ」ニヤ
高校生「・・・・・・」ピコピコ
中学生「楽しそうで何よりだよーう」
高校生「アァァァ!! 高校生は大変なんだよ! ゲームに逃げたい時もあるの!」ガタ
中学生「なにそれ! 多感な時期の中学生が一番大変なんですけど!」
高校生「はァ!? 中学生なんてオナニーくらいしか頭にねーだろ!」
中学生「最っ低!! どーせあんたが中学生の頃そうだっただけでしょ!」
高校生「ちげーし!」
ガチャ、バタン
大学生「帰ったよ!!! ・・・・・・おお、我が妹の友人達じゃないか。久しぶりだね。元気だったかな?」
小学生「ノック」ペラペラ
大学生「驚く顔がみたかったんだよ! これも芸術の一つさ。その顔、今度の課題に使ってもいいかい?」ニコ
小学生「だから裸なの?」ペラペラ
大学生「いや、これは駅前のコンビニからだよ。お、オオォ! インスピレーションが!!」
ガチャ、バタン
小学生「・・・・・・僕が一番大変だと思うんだ」ペラペラ
中学生・大学生「そうだなァ」
昼・図書館
小学生「・・・・・・すう、すう」
中学生「・・・・・・」ペラペラ
高校生「・・・・・・」ペラペラ
中学生「・・・・・・なに読んでんの?」ヒソヒソ
高校生「空想科学読本」ヒソヒソ
中学生「へェ」ヒソヒソ
高校生「お前は?」ヒソヒソ
中学生「・・・・・・」ペラペラ
高校生「え? お前は?」
中学生「・・・・・・ゲーテの詩集」ボソ
高校生「ふーん」
中学生「・・・・・・」ペラペラ
高校生「・・・・・・ふっ。くっ。ふふ」
中学生「・・・・・・」ペラペラ
高校生「はっはっは。詩集!」
中学生「うるっさいわね! 悪い!?」
高校生「い、いや。くっ。あまりに、意外だったから」
中学生「好きなのよ!」
高校生「はっはは、あれだろ? 私の心は、水玉模様・・・・・・みたいな感じだろ?」
中学生「馬鹿にしないで! 私はそんなの書かないし!」
高校生「え? 書いてるの?」
中学生「・・・・・・あ」
高校生「っ! っ! っ!!」バタバタ
中学生「ち、ちがう! 書いてない!! 書いてないから!!」
小学生「ん・・・・・・読みたい」
中学生「寝てなさい!!」
※>>18、最後の行修正
×中学生・大学生「そうだなァ」
○中学生・高校生「そうだなァ」
このSSまとめへのコメント
このSSまとめにはまだコメントがありません