安部菜々「遊戯王ですか? ナナも知ってますよ!」 (243)


菜々「中学生の頃に、アニメ見てたんですけど……OP曲、ED曲両方ともすごくイイ曲なんですよね!」

モバP「ああ、確かに良曲が多いですよね」

菜々「『乾いた~叫びが~♪』と『明日も~し君がこ~われてーもー♪』……ホント、イイ曲ですね……」

モバP「え?」

菜々「え?」

モバP「それ……確か、東映版の頃の曲……」

菜々「あ"」



※東映版遊戯王とは?

主にテレビ東京系列で放送された『遊☆戯☆王デュエルモンスターズ』以前、東映アニメーションに制作され、テレビ朝日系列にて放映されていた。番組名としては原作と同じ『遊☆戯☆王』。
本作では原作の「学園編」から「モンスターワールド編」を描いており、漫画の初期の様な主人公が悪人に闇のゲームを仕掛けてぶちのめす、という話がメインとなっており、カードゲーム「デュエルモンスターズ」の登場は数回程度である。
それに対し、『遊☆戯☆王デュエルモンスターズ』ではそれらのストーリーをカットして「決闘王国編」以降を題材としており、遊戯王OCGの販促として役割なのかカードゲームがメインとなっている。また、一部のデザインやキャストも異なっている。
1998年4月4日から10月10日まで、全27話がテレビ朝日系列(一部系列局除く)で放送された。1999年に劇場公開された映画作品も存在する。
映像ソフトは放送当時にVHSで出たのみで、2013年現在でもDVDなどでリリースされる予定はない。さらに再放送も全く行われておらず、現在では視聴が困難な作品となっている。
(一部、wikipediaより引用)


SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1375792126


菜々「ちちち違うのです! ナナはリアルJKなので、無論今の遊戯王だって、ばっちり知ってますっ!」

モバP「いや……リアルJKなら、たぶん知らない人の方が多いかと……」

菜々「なので、プロデューサーさんとも、ちゃんとデュエルできるのです! いずれ、その実力を見せる時が来るでしょう……それまで! あでゅー☆」

モバP「あ、菜々さん……いってしまった」


菜々「うう……しまった……いきなりの事なので、つい嘘をついてしまった……どうにかごまかさないと……」

菜々「どうしよう……うん? あ……! む、むつみちゃ~~ん!!」

氏家むつみ「? 菜々さん、どうかしたんですか?」

菜々「お願いです、むつみちゃん……菜々に……菜々に……遊戯王カードを教えてください!」

むつみ「…………はい?」


菜々「実は……かくかくしかじか、あんきらはぴはぴ」

むつみ「……なるほど。プロデューサーとの雑談中に遊戯王の話題が出て、その時につい、プロデューサーに遊戯王できると嘘をついてしまった。なので、なんとか遊戯王を出来るようになりたいと……」

菜々「お願いします! むつみちゃん! 以前、裕子ちゃんとカードの話をしてるのを小耳にはさみまして……どうにかレクチャーしてくれないかと!」

むつみ「あー、それで私に……でも、裕子ちゃんに頼むって手もあったのでは?」

菜々「その……裕子ちゃんよりは、口が堅いかなって思いまして……なんか、裕子ちゃん口滑らしちゃいそうですし……」

むつみ「……(ひどいなぁ……わかるけど……)」


むつみ「そうですね……私もファンデッキを組んだくらいですが……お力になれるなら……」

菜々「ありがとう、むつみちゃん! 恩にきります!」

むつみ「あはは……じゃあ……菜々さん、カードはどうします? ゲームするにはカードを手に入れないと……」

菜々「えーと……そうですね……ど、どこで買えばいいんでしょうか? おもちゃ屋さん?」

むつみ「それでもいいんですが……ネット通販やネットオークションと言う手もありますし、カード専門のショップというのもありますよ」

菜々「専門ショップ! いいですね……専門、なんだか品ぞろえがよさそうな響きです! そこで買いましょう!」

むつみ「そうですか? なら……オフか早く帰れる日に、○○で集合と言うのは?」

菜々「わかりました! それで行きましょう!」


――数日後、2人のオフの日


菜々「むつみちゃーん! お待たせしました!」

むつみ「菜々さん、おはようございます……って、今日は休みでしたね。つい、いつもの癖で……」

菜々「フフ! 確かにお昼でもおはようございます、ですからね。お仕事だと!」

むつみ「じゃあ、行きましょうか。こっちです」

菜々「はーい!」

すみません……先に書いておくべきでした。

※このSSは奈々さんが遊戯王OCGのレクチャーを受ける、というていで書いていきます。
むつみちゃん、およびユッコがデュエリストなのは、私の以前書いたSS

堀裕子「サイキックアイドル改め、サイコデュエリストユッコです!」
堀裕子「サイキックアイドル改め、サイコデュエリストユッコです!」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1374392943/)

からの引き継ぎ設定です。
ちなみに前作を読んでなくても大丈夫です。


菜々「じゃあ、むつみちゃんは遊戯王、原作漫画から知ったんですか」

むつみ「ええ……古代エジプトの浪漫を書いてあるって話を聞きまして……まあ、本編はほとんど現代での話でしたけど……」

菜々「冒険小説、好きですもんね! ……ってアレ? なんで古代エジプトの話からカードの話になったんでしたっけ……?」

むつみ「あー……えーと、古代エジプトでは石板に収めた精霊の力を使役して争いを行ってた、という伝説が作中で設定されてるんです。それを元にカードゲームを作ったのが、遊戯王作中のカードゲーム、デュエルモンスターズって話……でしたね」

菜々「おお……なんだか、壮大です……!」

むつみ「まあ、歴史検証とかガン無視のファンタジーなんですけどね」

菜々「手厳しい一言!」


むつみ「ふふっ、でもまあそんな荒唐無稽なハチャメチャストーリーも、私は結構好きでいた。展開も要所要所が熱かったりしますし」

菜々「へぇー……でも菜々の記憶だと、ほとんど学園モノだったような……」

むつみ「ああ、今のアニメ4作目『遊戯王ZEXAL』は中学生が主人公ですしね」

菜々「そ、そうですね! あははー……」

むつみ「『遊戯王GX』『遊戯王5D's』『遊戯王ZEXAL』と4作品続いてますからね……私の今持ってるデッキもZEXALの……っと、着きましたね。ここです」

菜々「おお、ここがカードショップ……!」


>ラッシャーセー!

菜々「おお……! ショーケースにカードがいっぱい並んでいる……!」

菜々「あれ……? でも、カードってパックに入ってて、それを買うんじゃあ……?」

むつみ「パックで買うと中身はランダムなので……手に入るかどうかは運でしょう? だから、こうやって単品で売ってるシングル販売っていうのをやってるんですよ。これなら確実に手に入りますからね」

菜々「へぇ……どれどれ……ん?」


《武神-ヤマト》:2300円  


菜々「」


むつみ「? 菜々さん、どうかしたんですか?」

菜々「む……むつみちゃん……こ、これ……カード1枚で、2000円オーバーって……」

むつみ「ああ……これは、強いと噂されている武神のキーカードですね……」

菜々「つ、強いと噂? 現に強いわけではないんですか!? このカード!?」

むつみ「私も、そこまで詳しいわけではないんですが……あ、確か今強いのは、その横に4枚並んでるドラゴンのカードを入れた【征竜】ってデッキですよ」


《焔征竜-ブラスター》:1200円 《瀑征竜-タイダル》:1400円 
《嵐征竜-テンペスト》:1300円 《巌征竜-レドックス》:900円


菜々「」


菜々「え……あんな高いカードを……4枚も使うんですか……?」

むつみ「いえ……デッキには同じカードを3枚入れる事ができますから……計12枚ですね……」

むつみ「まあ、あれでも安くなった方で……特にブラスターってカードは、一時期はさっき見たヤマト並みの値段になってたこともありましたから……」

菜々「あばばばばばばばばばばばば」

むつみ「菜々さん!?」


菜々「ふふふ……むつみちゃん……ナナはデュエルの世界を甘く見ていたようです……」

むつみ「しっかりしてください、菜々さん! プロデューサーもあんな高いカードを使ったデッキは組んでないですし……」

菜々「そ、そうなんですか……?」

むつみ「そうです。それに……それなりの強さのデッキを、お手軽に作れる手段があるんですよ」

菜々「なんと!? それは一体……?」

むつみ「ずばり……ストラクチャーデッキを買うんです」


菜々「? すとらくちゃーでっき?」

むつみ「買ってすぐカードゲームを遊べる、というふれ込みのセットですよ。一からカードを自分で集めていくより、簡単に強いデッキを作る事ができます」

菜々「おお! それはすごい!」

むつみ「……まあ、シングルカードやパックで当てたカードを中心にデッキを作る、という楽しみもあるんですけどね。そっちの方が、デッキに愛着が湧くって意見もあります」

むつみ「現に私も、ほとんどシングルカードで揃えましたし……高騰しているカードを選ばなければ、比較的安くデッキを作れます」

むつみ「その分手間は掛かるんですが……どうしますか? 菜々さん?」


1:ココはおススメのストラクチャーデッキで!
2:お気に入りカードは、自分で決めたい!

【安価】↓+3、1or2でお願いします。


菜々「うーん……そうですね……」

菜々「せっかく、新しい事を始めるんです! ここは、お気に入りカードを自分で決めます!」

むつみ「そうですか……では、流石にパックを買ってだとアレですし……ショーウィンドウや、あそこに在るファイルを見て選ぶか……もしくは、ストレージから探すのもいいですね」

菜々「すとれーじ? ってわあ! か、カードがいっぱい詰め込んであります!」

むつみ「ショップにもよるんですが、パックを買うとどうしても余るノーマルカードや大部分の字レアカードをあんな風に投げ売りしてるんですよ。状態があまり良くないものも多いですけどね……」

菜々「ふへー……ま、まずはショーウィンドウから見てみますね……」


※補足・字レアとは?
カード名の部分が箔押し加工されて、光っているカードのこと。
貴重なカード全般を意味する「レアカード」と区別するため、字レア、字キラ、銀文字レアなどとも呼ばれる。
2004年5月27日発売のパック、「SOUL OF THE DUELIST」以降は基本的に1パック1枚、パックの最後に封入されている。
ただし、ウルトラレア以上のレアカードが封入されているパックには、入っていない。


菜々「うーん……出来れば、かわいいカードがいいですね……おぉ!!」


《レスキューラビット/Rescue Rabbit》 †
効果モンスター(準制限カード)
星4/地属性/獣族/攻 300/守 100
このカードはデッキから特殊召喚する事はできない。
自分フィールド上に表側表示で存在するこのカードをゲームから除外して発動する。
自分のデッキからレベル4以下の同名通常モンスター2体を特殊召喚する。
この効果で特殊召喚したモンスターはエンドフェイズ時に破壊される。
「レスキューラビット」の効果は1ターンに1度しか使用できない。


菜々「も、もふもふのウサちゃん……かわいいですね……」

むつみ「菜々さん、もうお気に入りのカード、見つかったんですか?」

菜々「あ! むつみちゃん! 見てください、この子! もふもふですよ!」

むつみ「! へぇ、《レスキューラビット》ですか……」

菜々「あ……でも、あんまり強くないんでしょうか……さっきのドラゴンたちみたいに光ってないですし……200円と、安いですし……」

むつみ「いえ……そんなことはありません。かなり強いカードですよ。準制限に指定されていますしね」

菜々「? じゅんせーげん?」


むつみ「ああ、遊戯王のカードゲームでは、あまりに強すぎるカードが出た場合、デッキに入れる枚数を制限するんですよ」

菜々「確か……基本的にデッキに入れられる同じカードは3枚、でしたっけ?」

むつみ「ええ。デッキに1枚も入れられない禁止カード、1枚しか入れられない制限カード、2枚までの準制限カード、というのが決められているんです」

菜々「……禁止になるくらいなら、最初から作らなければいいのでは……?」

むつみ「ま、まあそこは販売元の会社が調整をミスったり、開発者すら気がつかない使い方を発見されたりと、色々あるんです……たまに、明らかに制限かけることを前提とした強いカードを作ったりもしますが……」

菜々「なんというか……アコギな商売ですね……ナナ達の会社も、言える立場じゃないかもですが……」


菜々「でも、こんなカワイイウサギちゃんが強いなんて……ちょっと驚きです」

むつみ「まあ、正確にはこのカードの効果からよべるエクシーズモンスターが強い、というのが正確ですかね」

菜々「えくしーずもんすたー?」

むつみ「ええと……ほら、カード全体が黒いモンスターカードがあるでしょう?」

菜々「本当だ。ありますね(というか、このカードも高い……)」


《ラヴァルバル・チェイン/Lavalval Chain》 †
エクシーズ・効果モンスター
ランク4/炎属性/海竜族/攻1800/守1000
レベル4モンスター×2
1ターンに1度、このカードのエクシーズ素材を1つ取り除き、
以下の効果から1つを選択して発動できる。
●デッキからカード1枚を選んで墓地へ送る。
●デッキからモンスター1体を選んでデッキの一番上に置く。

※流石に、個々の遊戯王カードの画像を貼っていくのは手間がかかりすぎるので……。
カードのレイアウト等の参考に、↓に公式サイトのカードデータベースのページ、おいておきますね……。

http://www.db.yugioh-card.com/yugiohdb/


むつみ「ええと、このカードだと『レベル4モンスター×2』と書いてありますよね? これは、自分フィールド上にレベル4のモンスターを2体揃えて、その上に重ねることによって場に出せる、という意味なんです」

むつみ「《レスキューラビット》は、この条件をすぐに満たせるんです。デッキから同じ名前の通常モンスター2体をその効果で、すぐに並べることができますからね」

むつみ「ああ、通常モンスターと言うのは、このバニラ色のモンスターカードのことで……」

菜々「??? ちょ、ちょっと待ってください! え、えーと……つまり……どういうことですか?」

むつみ「……すみません。とにかく、この強い効果を持った黒いカードを呼び出しやすくする、この《レスキューラビット》はそういう効果を持っているんです」

菜々「と、とにかく強いの呼べるってことですね! うん!」


むつみ「ああ、そうだ。このエクシーズモンスターや、白いシンクロモンスター……後、紫の融合モンスターはエクストラデッキと言うところに入れることになりますね。昔は融合デッキって呼ばれてたみたいですが……」

菜々「えくすとらでっき……ですか?」

むつみ「そうですね。ゲームではモンスター、魔法、罠のカードを40~60枚の範囲で組み合わせたデッキをメインで使うんですが……このエクシーズ、シンクロ、融合はエクストラデッキと言う、メインのデッキとは別の場所に置いておくんです。で、条件を満たせたらそこからフィールド上に出せるんです」

菜々「……それってつまり、手札に持てないってことですか?」

むつみ「そうですね。だけど、それはゲームに置いては利点なんですよ」

むつみ「例えば『相手にあと少しダメージを与えたい!』、『相手の強いモンスターを倒したい!』……この二つの状況があると考えてください」

菜々「はい」

むつみ「大抵のカードには、相手にダメージを与えるか、モンスターを倒すか……どちらかの役割しか書いていません。でも、そんなときデッキから状況にあったカードを引けるとは限りませんね?」

菜々「そう、ですね……」

むつみ「だけど、メイン以外の所に……エクストラデッキに『相手にダメージを与える』『相手のモンスターを倒す』という効果のカードを入れておいて……それを共通して出せるギミックが、手札に持てるカードに書いてあるとしたら……?」

菜々「! 状況によって、色々対応する方法を選べるんですね!」


むつみ「菜々さんの選んだ《レスキューラビット》はその中でもエクシーズというモンスターを呼び出しやすい効果を持っているんです。逆にいえば、それだけエクストラの依存度が高くなるので……その分お金がかかってしまうんですけどね」

菜々「そ、そうなんですか……」

むつみ「でも、かなり強いデッキが作れると思いますよ……といっても、どうすれば良いか、菜々さんまだわかりませんよね? なにか……こう、こんなデッキを作ってみたいな、というイメージはありますか?」

菜々「イ、イメージですか……うーん……」



1:ラビットちゃんの効果を生かせる、強いデッキを作りたい!
2:ラビットちゃんの効果を生かせる、おもしろいデッキにしてみたい!
3:もういっそのこと、ウサちゃんまみれのデッキにしよう!

【安価】↓+5、1or2or3でお願いします。


菜々「そうですね……せっかくですから、ラビットちゃんの効果を生かせる、強いデッキがいいです!」

むつみ「強いデッキですか……強いというなら……菜々さん、相手にやりたい事をさせずに抑え込んで勝つ守備型と、相手に巧みな手で攻め込んで勝つ攻撃型なら、どっちが好きですかね?」

菜々「それなら、もちろん……」



1:守りながら戦うデッキです!
2:攻め込んで勝つデッキです!

【安価】↓+4、1or2でお願いします。


菜々「攻め込んで勝つデッキです!」

むつみ「攻撃型ですか……(守備型だったら【ヴェルズ】にしようと思ってたけど……よく考えたら菜々さん、高いカードにショック受けてたよね……【聖騎士】も、モルドレットが結構な値段するし……)」

むつみ「(もっと安く組めるデッキだと……あ、そうだ!)」

むつみ「じゃあ……このテーマデッキはどうでしょう?」

菜々「? ……【X-セイバー】ですか?」


菜々「おお……なんだかアメコミめいた雰囲気のモンスターたちですね……」

むつみ「これは【X-セイバー】というテーマモンスターです。《レスキューラビット》に対応するのは、このモンスターですね」


《X-セイバー アナペレラ/X-Saber Anu Piranha》 †
通常モンスター
星4/地属性/戦士族/攻1800/守1100
華麗な攻撃と冷静な判断で戦場を舞う、X-セイバーの女戦士。
時に冷酷なその攻撃は敵に恐れられている。


菜々「おお……むちむちのお姉さん……! ……ところで、テーマって?」

むつみ「カードの中には共通の名前を持ったカード群があるんですよ。このカードだと『X-セイバー』というのが、それにあたります」

むつみ「有名どころだと『遊戯王GX』の主人公、遊城十代の使った『E・HERO』とかですね。こうした名称を名指しする、共通したサポートカードでデッキを纏める……それがテーマデッキですね」

菜々「へえ……け、結構怖そうな絵柄が多いんですね……時たま、かわいい……と言えそうなのもいますけど……」

……しまった、51の安価ミスってる……
1ということにして、やり直した方がいいですかね……?

巻き戻しマイクラ撃たれたので、やり直します。
本当に申し訳ありません……。


菜々「う、うーん……ちょっと絵柄が怖いかな……や、やっぱり守備型に変えていいですかね?」

むつみ「そうですか? じゃあ、守備型だと……おすすめは【兎ラギア】になりますかね。キーカードはこれです」


《エヴォルカイザー・ラギア/Evolzar Laggia》 †
エクシーズ・効果モンスター
ランク4/炎属性/ドラゴン族/攻2400/守2000
恐竜族レベル4モンスター×2
このカードのエクシーズ素材を2つ取り除いて発動する。
魔法・罠カードの発動、モンスターの召喚・特殊召喚のどれか1つを無効にし破壊する。


菜々「(……このカードも、絵柄怖い……)」


むつみ「相手の魔法・罠・モンスター効果を無効にする《エヴォルカイザー・ラギア》と、モンスター効果を無効にする《エヴォルカイザー・ドルカ》を主軸にして、相手になにもさせずに勝つことを目的としたデッキですね」

菜々「(……ドルカも怖い……口の中青い……)」

むつみ「《レスキューラビット》に対応する通常モンスターは……主にこの2枚ですね」


《セイバーザウルス/Sabersaurus》 †
通常モンスター
星4/地属性/恐竜族/攻1900/守 500
おとなしい性格で有名な恐竜。
大草原の小さな巣でのんびりと過ごすのが好きという。怒ると怖い。

《大くしゃみのカバザウルス/Kabazauls》 †
通常モンスター
星4/水属性/恐竜族/攻1700/守1500
巨大な体を持つカバの化け物。
その巨体から繰り出されるくしゃみは、ハリケーンに匹敵する。


菜々「!? ブプゥ!!」

むつみ「菜々さん!?」


菜々「(な……なにこれ? くしゃみするカバ!? それなのに恐竜!? 属性が水って書いてあるのは鼻水飛ばしてるから!? ツッコミどころ大スギィ!!)」プルプル

菜々「む……むつみちゃん……ナナはこのカード気に入りました……このデッキ、作ります……ブプッ!!」ヒクヒク

むつみ「……なんだかよくわかりませんが、気に入ってくれたようでなによりです」

むつみ「さて……それじゃあ、ここからがちょっと大変ですよ。なにせ、ストラクチャーデッキみたいにパーツをセットで売ってくれてませんしね……」

むつみ「ストレージから探し出すのもいいですが……なにせ時間がかかりますからね。ショーウインドウとファイルにピックアップされてるカードから買いましょう」

菜々「うーん……でも、ストレージからだと安く済むんですよね……?」

むつみ「……時間を決めて、少しあさってみましょうか。掘り出し物があるかもしれませんし」

菜々「わかりました! レッツ、探索です!」

と、いうわけで、お二人がストレージ探索に入ったところで、いったん中断します。
再開は、明日か明後日の8時ごろ……になると思います。

おまけ

19の安価
・1:ココはおススメのストラクチャーデッキで!
→「青眼龍轟臨」×3のデッキを制作(レスラビもシングルで買う)


44の安価
・2:ラビットちゃんの効果を生かせる、おもしろいデッキにしてみたい!
→【魔の試着部屋】デッキを制作。

・3:もういっそのこと、ウサちゃんまみれのデッキにしよう!
→《バニーラ》や《ダーク・ラビット》、《ウィルミー》などの兎モチーフの☆4通常モンスターを中心に、
  《ラビードラゴン》、《ゼンマイラビット》などを加えたデッキに。


51の安価
・1:守りながら戦うデッキです!
→【ヴェルズ】……と見せかけて【兎ラギア】を制作。

2:攻め込んで勝つデッキです!
→【聖騎士】……と見せかけて【X-セイバー】を制作。


【兎ラギア】は全盛期と比べるとだいぶパワーダウンしてますが……まあ、世界大会に出たデッキでもあるので。
そしてむつみちゃん、聖槍の存在忘れとるな……カードの値段気にしてる割りに……。


人形繋がりと言う事で、ドール趣味な方々もいますね。このお二人のファンサービスか……。

アヤ「希望を与えられ……それを奪われる。その瞬間こそ、人間は一番美しい顔をする。それを与えてやるのが、アタイのファンサービスさ!」

泰葉「お前らは破滅の糸に操られた木偶人形……私の支配から逃れることはできん!」


……再開します。


菜々「つ……疲れましたね……流石に……」

むつみ「……1時間近く、カード発掘に熱中してしまいましたからね……でも、成果は十分ですよ。デッキを作る時に必須な制限カードや、ラギアデッキに使えそうなパーツもほとんど見つかりましたからね……」

菜々「ついでに、むつみちゃんの言ってくれた、使えそうなカードも片っぱしから確保しちゃったから……凄い枚数になっちゃいましたね……」

むつみ「……そうですね……合計50枚……この店は1枚30円設定だから……これだけで1500円か……」

菜々「……これでもう、デッキ組めますね……枚数だけなら……」


~2人がストレージから発掘したカード、合計50枚の内訳~

・《セイバーザウルス》×3 ・《大くしゃみのカバザウルス》×3
・《二頭を持つキングレックス》×3 ・《カゲトカゲ》×3
・《ゴブリンドバーグ》×1・《D.D.クロウ》×3
・《キングレムリン》×3 ・《妖精王アルヴェルド》×1
・《№39希望皇ホープ》×1 ・《A・O・Jカタストル》×1
・《スターダスト・ドラゴン》×1・《大嵐》×1 ・《月の書》×1
・《ブラック・ホール》×1 ・《精神操作》×1 ・《D・D・R》×1
・《エネミーコントローラー》×1 ・《皆既日食の書》×1 ・《地砕き》×2
・《次元の裂け目》×2 ・《神の宣告》×1・《神の警告》×1
・《奈落の落とし穴》×2・《強制脱出装置》×1 ・《魔宮の賄賂》×1
・《凡人の施し》×1 ・《マクロコスモス》×3 ・《DNA改造手術》×3
・《聖なるバリア-ミラーフォース-》×2 ・《スターライト・ロード》×1

※注釈
話の都合上、かなり都合よく目当てのカードが見つかっています。
現実だと……店によってかなり左右される、と思います……。


菜々「ちょっとボロいのもありますが……ほとんどが綺麗な状態だったのは嬉しいです! だけど、これ全部はデッキに使わないんでしょう?」

むつみ「それはそうなんですけど……菜々さんが使いやすいかどうか、試してみるには持ってるカードの種類は多い方がいいですし……」

むつみ「それに、普通に遊ぶ分にはあまり気にしなくていいんですが、サイドデッキ用として使えますしね」

菜々「さいどでっき……ですか?」

むつみ「遊戯王の公式ルールでは、3回戦って先に2勝した方が勝者となる、というルールがあるんですよ。これをマッチと言うんです」

菜々「ほうほう」

むつみ「その場合、デッキ調整用に15枚までのサイドデッキを用意しておいて、1回戦いが終わったら、そこからカードの入れ替えができるんです」

むつみ「遊戯王のカードゲームでは、デッキ間の相性が悪いと一方的な展開になってしまいますからね……大体の場合、デッキの弱点を補う目的で用意しておくんです」

安価3ですか……一応考えておきますね。


菜々「よし、あとはウサちゃんですね! 準制限だったから……2枚ですね」

むつみ「……菜々さん、ストレージからは見つからなかったんですが、《レスキューラビット》の横のカードも出来れば買っておきましょう」

菜々「どれどれ……《サイクロン》と《エフェクト・ヴェーラー》……ですか『おススメノーマル!』ってポップがありますね」


《サイクロン/Mystical Space Typhoon》 †
速攻魔法
フィールド上の魔法・罠カード1枚を選択して破壊する。

《エフェクト・ヴェーラー/Effect Veiler》 †
チューナー(効果モンスター)
星1/光属性/魔法使い族/攻 0/守 0
このカードを手札から墓地へ送り、
相手フィールド上の効果モンスター1体を選択して発動できる。
選択した相手モンスターの効果をエンドフェイズ時まで無効にする。
この効果は相手のメインフェイズ時にのみ発動できる。


むつみ「その通り、おススメです。《サイクロン》は魔法・罠を破壊、《エフェクト・ヴェーラー》は相手の効果モンスターの無効化……」

むつみ「中には《エフェクト・ヴェーラー》は強すぎるから、あまり使うもんじゃない、なんて意見もありますが……効果モンスターの効果が最近強いので、止めないと致命傷になることも多いんです。余裕があるなら持っておくべきでしょう」

菜々「まあ、ウサちゃんと同じ200円ですし……買っておきましょう!」


菜々「あ、おススメノーマルに《死者蘇生》ってカードがありますよ。確か……これ、アニメでは強いカードだった筈です」


《死者蘇生/Monster Reborn》 †
通常魔法(制限カード)
自分または相手の墓地のモンスター1体を選択して発動できる。
選択したモンスターを自分フィールド上に特殊召喚する。


むつみ「ああ、かなり強いカードですよ。制限カードで……特殊なデッキでなければ、大抵入ります」

菜々「じゃあ、これも買いますか!」

むつみ「……このお店、《増殖するG》が少し高い値段設定ですね……500円か……」


《増殖するG/Maxx "C"》 †
効果モンスター
星2/地属性/昆虫族/攻 500/守 200
このカードを手札から墓地へ送って発動できる。
このターン、相手がモンスターの特殊召喚に成功する度に、
自分はデッキからカードを1枚ドローする。
この効果は相手ターンでも発動できる。
「増殖するG」は1ターンに1度しか発動できない。


菜々「」


菜々「え……これ……ゴキ……」

むつみ「……あはは。イラストはちょっとアレですが……強くて便利なカードなんですよね。このお店だとちょっと高めですが……」

菜々「え、えーと……それは、いいかなーって……」

むつみ「そうですね……あ、それを買うならさっきも言ったストラクチャーデッキ「青眼龍轟臨」にも入ってるので……それを買うのもイイですよ」

菜々「あー! アレは知ってます、ブルーアイズドラゴン! 海馬君が使ってるんですよね……緑○光さんの演技が素敵でした♪」

むつみ「(? 海馬瀬人の声優さんって津○健次郎さんじゃなかったっけ?)」



※東映版遊戯王では、海馬瀬人の声優さんは緑川○さんでした。あと、何故か髪の毛が緑色でした。


むつみ「さて……後は、2体のエヴォルカイザー……このデッキのメインとなるエクシーズモンスターですね」

菜々「……ラギアとドルカ、これもどっちとも200円なんですか……光ってるカードなのに……」

むつみ「光ってるレアカードだからと言って強いとは限らないんですよね……エヴォルカイザーは、最近の大会によく出るデッキとは相性が悪くなってきて、相対的に値段が落ちてきた、と聞きます」

菜々「へぇ……」

むつみ「あ、《№16色の支配者ショック・ルーラー》が250円か……これも1枚買っておきましょう」


菜々「これで全部ですか?」

むつみ「うーんそうですね……他に、あの辺のカードもあった方がいいんですが……」


《禁じられた聖槍》:1700円 《ガガガガンマン》:1800円 《恐牙狼ダイヤウルフ》:1600円


菜々「」

むつみ「……まあ、今回は置いておきましょう」


むつみ「じゃあ、ここで買うカードはこれくらいですかね……あ、忘れてた」

菜々「まだあるんですか?」

むつみ「ええ、カードを入れるスリーブって言うのがあるんです」

菜々「すりーぶ、ですか」

むつみ「カードはシャッフルとかでどうしても痛んできます……傷ついたカードだと、いざ売ろうかってなったときに売れなかったりするんですよね」

むつみ「それを防ぐために、カードを保護するビニール製の外装……カードプロテクターとかも呼ばれますね」

菜々「へえ……」

むつみ「このお店では公式のモノしか売ってませんね……まあ、枚数も70枚入りでちょうどいいですし、サイズの問題もありません」

菜々「サイズですか」

むつみ「カードゲームによっては、カードの大きさが違いますからね……きちんと確認しないと、ぶかぶかだったり、逆に入らなかったりするんです」

むつみ「まあ、今日の所は公式のモノを買いましょう。もし、好きなスリーブを買う場合は、サイズをちゃんと確かめるといいですよ」

菜々「わかりました!」



※参考:遊戯王OCGの公式スリーブのサイズは、63mm×90mm


>アリガッシター!


菜々「ふう、買っちゃいました! 後はデッキを作るんですね!」

むつみ「……菜々さん、途中本屋によってもいいですか?」

菜々「ええ、かまいませんよ!」


――本屋にて


むつみ「ふう……菜々さんお待たせしました」

菜々「いえいえ、それは、お気に入りの本なんですか?」

むつみ「ええ、私のひいきの冒険小説の新刊で……あ」

菜々「?」

むつみ「も、目的を忘れる所でした。菜々さん、漫画のコーナーに行きましょう」

菜々「は、はい」


むつみ「ありました……これですね」


『遊戯王ZEXAL2巻』『遊戯王デュエルターミナル マスターガイド』


菜々「遊戯王の漫画と……あと、なんでしょう? 大きい……画集か何かですか?」

むつみ「まあ……ファンブックの様なものです。実はこの本にも、遊戯王カードがついてるんですよ」

むつみ「遊戯王の出版元の集英社からは、時々遊戯王カードをおまけに付けた関連書籍が販売されるんです。その中でも、この本に付いてるカードはラギアデッキと相性がいいんですよ」

菜々「……なんというか……アコギな商売ですね……2度目ですが……」

むつみ「……まあ、さっきのカードショップで単品で買うより、少しだけ安いですし……大丈夫そうなら、買うことをお勧めします」

菜々「そうですか……じゃあ、せっかくなので買いましょう!」

――むつみルーム


菜々「さて……デッキを組みましょうか! って思ったんですが……少し疲れましたね……」

むつみ「結構歩きましたし、カードショップのストレージ発掘で1時間立ちっぱなしでしたしね……休憩しましょうか」

菜々「じゃあ……ちょっと、休ませてもらいます」

むつみ「菜々さん、冷たい飲み物だと麦茶とオレンジジュースがありますけど……どっちにします?」

菜々「わ! すみません……じゃあ、麦茶でお願いします」

――休憩しながら、むつみの録画していた『遊戯王ZEXAL』視聴中


>ワタシハ、ワタシジシントユウマデ、オーバーレイネットワークヲコウチク!

菜々「!?」

>トオキフタツノタマシイガマジワルトキ、カタリツガレシチカラガアラワレル! コイ! ユウマ! >カットビングダゼ! オレ!

菜々「!!??」

>エクシーズチェンジ! ゼアル!

菜々「えええええ!!??」

>ドウイウ…コトダ……

菜々「それはこっちが聞きたいですよ!」


――視聴終了


菜々「はあ……すごいんですね……今の遊戯王……」

むつみ「あはは……じゃあ、そろそろデッキ、作ってみましょうか」

菜々「は! そうでした! すっかりくつろいでました!」

むつみ「じゃあ……買ってきたカードを出して……と……」

~デッキ制作中~

むつみ「とにかく、入れたいカードをまず全部、デッキに入れてみましょう」

菜々「わかりました!」

~デッキ制作中~

むつみ「そしたら、なるべく40枚に抑えるよう、カードを抜いて行くんです。デッキのカード枚数が少ない方が、狙いのカードを引く確率が上がりますからね」

菜々「うーん……だとすると……これと……これと……」

~デッキ制作中~

むつみ「決まったら、スリーブに入れておきましょう」

菜々「はい……と思ったんですけど、今日買ってきたカード70枚以下ですから……先に全部スリーブに入れてもよかったかも……」

むつみ「……盲点でした……」

~デッキ完成!~

菜々「よし! 出来ました!」


菜々さんが作ったデッキ【兎トカゲラギア】

メインデッキ×40枚

・《セイバーザウルス》×3 ・《大くしゃみのカバザウルス》×3
・《二頭を持つキングレックス》×3 ・《ゴブリンドバーグ》×1
・《カゲトカゲ》×3 ・《レスキューラビット》×2
・《エフェクト・ヴェーラー》×2・《大嵐》×1 ・《サイクロン》×2
・《死者蘇生》×1 ・《精神操作》×1 ・《D・D・R》×1
・《月の書》×1 ・《地砕き》×1 ・《エネミーコントローラー》×1
・《神の宣告》×1・《神の警告》×1・《奈落の落とし穴》×2
・《強制脱出装置》×1 ・《魔宮の賄賂》×1 ・《凡人の施し》×1
・《マクロコスモス》×2 ・《聖なるバリア-ミラーフォース-》×2
・《DNA改造手術》×2 ・《スターライト・ロード》×1

エクストラデッキ×15枚

・《エヴェオルカイザー・ラギア》×2 ・《エヴォルカイザー・ドルカ》×2
・《№16色の支配者ショック・ルーラー》×1 ・《№50ブラック・コーン号》×1
・《№39希望皇ホープ》×1 ・《キングレムリン》×3 ・《妖精王アルヴェルド》×1
・《ジェムナイト・パール》×1 ・《ダイガスタ・エメラル》×1
・《A・O・Jカタストル》×1 ・《スターダスト・ドラゴン》×1

サイドデッキ(という名の余りカード)×12枚

・《エフェクト・ヴェーラー》×1 ・《D.D.クロウ》×3 ・《サイクロン》×1
・《ブラック・ホール》×1 ・《次元の裂け目》×2 ・《皆既日食の書》×1
・《地砕き》×1 ・《マクロコスモス》×1 ・《DNA改造手術》×1


※コンセプト

相手の行動をことごとく阻害する効果を持つエクシーズモンスター、
《エヴォルカイザー・ラギア》&《エヴォルカイザー・ドルカ》の2体をメインに、
豊富な罠カードを合わせて使用し、相手の攻撃を手を止めながら闘う守備型のデッキ。
《レスキューラビット》他、手札からの特殊召喚効果を持つ《カゲトカゲ》、
それをサーチする《キングレムリン》を投入し、エクシーズ召喚の手段を増やしている。
また《DNA改造手術》を使用し、フィールド上のモンスター全てを恐竜族にしてしまえば、
《カゲトカゲ》や《ゴブリンドバーグ》からでも、エヴォルカイザーのエクシーズ召喚が可能。


菜々「よーし……菜々のデッキが出来ました! これで晴れて、ナナもデュエリストです!」

むつみ「あはは……じゃあ、あとはテストプレイをしてみましょうか。ルールも一通りは説明しましたが……実際にデュエルしたほうがわかりやすいですからね」

菜々「おお……つまり……!」

むつみ「そうです! 菜々さん……いざ、デュエルです!」

ゴメン、今日はここまでです。
続きは明日か明後日の8時から……になると思います。

ちなみに120で観ているのはアニメ『遊戯王ZEXAL』の中でもぶっとんだ内容の回のひとつ、24話「魂のエクシーズ召喚!ZEXAL」です。また、今作中の菜々さんが知っていた遊戯王知識は、中学生時代に観ていた遊戯王のみです。
DMもGXも5D'sもZEXALも、観たことがありませんでした。……ん、何か矛盾するって? ははは、そんな馬鹿な。


http://i.imgur.com/IOmQJK5.jpg
http://i.imgur.com/vupk4dZ.jpg
安部菜々(17?)

http://i.imgur.com/vfZQoGV.jpg
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氏家むつみ(13)


……再開します。


むつみ「では、お互いに手札を5枚引いてと……それでは、菜々さんのターンからどうぞ」

菜々「えーと、ナナのターンからですね……ドロー!」

むつみ「ちょっと補足するんですが、デュエルの進行はドローフェイズ→スタンバイフェイズ→メインフェイズ1→バトルフェイズ→メインフェイズ2→エンドフェイズとなっています」

むつみ「このフェイズの移行は、ちゃんと相手にも聞こえるように確認した方がいいですね」

むつみ「このカードゲーム、相手ターン中にも条件を満たせば使えるカードが結構ありますからね。伏せてある罠カードだけでなく、時には手札や墓地から効果を発動するカードなんかもあるので……」

むつみ「例えば『ちょっと待って! さっきの○○フェイズにこのカードを発動したかったのに、勝手にすすめられた! やりなおしを要求する!』とか言われる可能性があるんです」

菜々「そ……そうなんですか……」

むつみ「まあ、今回は慣れるためのデュエルですし、そこまで神経質なことを言うつもりはありません。それに、先攻1ターンなら相手がとれる対抗手段はあまり多くないですしね」

菜々「わかりました! じゃあ、ドローフェイズからスタンバイ……そして、メインフェイズに入りますね!」


むつみ「メインフェイズに入ったら、やれることは沢山あります。モンスターを召喚、特殊召喚したり、魔法を使ったり、罠を伏せたり……まあ、とにかく菜々さん、好きなように動いてください」

菜々「わ……わかりました!(……でも、手札にラビットちゃんがない……となると……)」

菜々「では……ナナは《二頭を持つキングレックス》を召喚します!」


《二頭を持つキング・レックス/Two-Headed King Rex》 †
通常モンスター
星4/地属性/恐竜族/攻1600/守1200
恐竜族の中では強力なカード。2つの頭で同時攻撃。


菜々「さらに……モンスターの召喚に成功したので、手札のこのカードを使います! 《カゲトカゲ》を守備表示で特殊召喚!」


《カゲトカゲ/Kagetokage》 †
効果モンスター
星4/闇属性/爬虫類族/攻1100/守1500
このカードは通常召喚できない。
自分がレベル4モンスターの召喚に成功した時、
このカードを手札から特殊召喚できる。
このカードはシンクロ素材にできない。


菜々「ナナのフィールド上に、モンスターが2体揃いました! よーし、エクシーズ召喚です!」

菜々「……えーと、出来ますよね?」

むつみ「はい。『レベル4モンスター×2』と書いてあるエクシーズモンスターが出せますね」

むつみ「その2体の上に重ねる様にして、エクストラデッキから出します。この場合元の2体はエクシーズ素材……アニメだとオーバーレイユニットと呼ばれ、主にエクシーズモンスターが効果を使うためのコストとして使われることになります」

菜々「じゃあ、改めまして……レベル4のキングレックスとカゲトカゲで、おーばーれいっ☆」

菜々「2体のモンスターで、ウサミンネットワークを構築! エクシーズ召喚!」

菜々「夜中のおやつは厳禁です……! おいで、《キングレムリン》!」


《キングレムリン/King of the Feral Imps》 †
エクシーズ・効果モンスター
ランク4/闇属性/爬虫類族/攻2300/守2000
レベル4モンスター×2
1ターンに1度、このカードのエクシーズ素材を1つ取り除いて発動できる。
デッキから爬虫類族モンスター1体を手札に加える。


菜々「《キングレムリン》の効果を発動! オーバーレイユニットを1つ取り除いて、デッキから2体目の《カゲトカゲ》を手札に加えます!」

菜々「(そう……目当てのカードを引きやすくするために、デッキからカードを持ってくるサーチ効果……これを使ってデッキ内のカード枚数を減らす、デッキ圧縮! むつみちゃん直伝の戦法です!)」

菜々「(さて……最初のターンは攻撃できないんですよね……となると、後出来ることはトラップを伏せておくくらいなんですが……)」

菜々「(むつみちゃん曰く、このデッキに限らず、魔法・罠カードを破壊から守ることのできるカード……ナナのデッキなら《神の宣告》や《魔宮の賄賂》に《スターライト・ロード》、もしくは《エヴェオルカイザー・ラギア》の召喚に成功するまでは、あまりたくさんカードを伏せちゃだめだって言われてましたね……《大嵐》ってカードで、まとめて破壊されちゃうかもしれないから……)」

菜々「(……となると……)ナナはさらに、1枚の伏せカードをおきます! これで、ターン終了です!」


菜々:LP8000 手札:4枚
○《キングレムリン》:攻撃力2300
●伏せカード1枚

むつみ:LP8000 手札:5枚



むつみ「さて、私のターンですね、ドロー!」

むつみ「スタンバイからメインへ……あ、菜々さん。相手のターンに入ったから、もうトラップを使う事ができますが……どうしますか?」

菜々「あ、そうでした! だったら罠カード《凡人の施し》を使います!」


《凡人の施し/Common Charity》 †
通常罠
デッキからカードを2枚ドローし、
その後手札の通常モンスター1体をゲームから除外する。
手札に通常モンスターが無い場合、手札を全て墓地へ送る。


菜々「デッキからカードを2枚引いて……そのあと、手札の通常モンスター《大くしゃみのカバザウルス》を除外します!」

むつみ「……」

菜々「え、なんか間違いました?」

むつみ「いえ……カードの発動条件自体は問題ないのですが……使うタイミングが、少し早かったかも知れませんね」

菜々「? そうなんですか?」


むつみ「例えばなんですが、私がその伏せカードを警戒し《サイクロン》を使って破壊しようとした、とします」


《サイクロン/Mystical Space Typhoon》 †
速攻魔法
フィールド上の魔法・罠カード1枚を選択して破壊する。


菜々「はい」

むつみ「ですが、菜々さんは破壊が確定する前にチェーンを組んでその罠カードを発動し、効果を使う事ができるんです」

菜々「あ……そうでした」

むつみ「その場合、私は《サイクロン》1枚を無駄にしてしまったことになります。それだけ、菜々さんが優位に立てる、ってことですね」

むつみ「まあ、《ナイト・ショット》みたいなチェーン発動できないまま破壊するカードや、罠自体を封じる《人造人間-サイコ・ショッカー》等のカードもあるので、一概に間違いとは言えないんですが……この辺は、ケースバイケースです」

菜々「へぇー……結構、奥が深いんですね……」


《ナイト・ショット/Night Beam》 †
通常魔法
相手フィールド上にセットされた魔法・罠カード1枚を選択して破壊する。
このカードの発動に対して相手は選択されたカードを発動できない。

《人造人間-サイコ・ショッカー/Jinzo》 †
効果モンスター
星6/闇属性/機械族/攻2400/守1500
このカードがフィールド上に表側表示で存在する限り、
お互いに罠カードの効果は発動できず、
フィールド上の全ての罠カードの効果は無効化される。


菜々「カードの発動に対応して発動……これって、チェーンっていうんでしたっけ?」

むつみ「そうですね……ここでおさらいしておきましょうか」

むつみ「チェーンとは簡単に言うと、カードの発動に対して別のカードを発動させることですね。これはカード効果の応酬を解決するためのシステムです」

むつみ「Aのカード発動→それに対してBのカード発動→さらにCのカードを発動……と言うふうに、条件さえ合ってればカードを順々に発動できるんですね……で、以下のようにチェーンが組まれます」


チェーン③:Cの発動

チェーン②:Bの発動

チェーン①:Aの発動


むつみ「で、処理していく順番は③→②→①の順番になりますね。まず③の効果から見て行く、次に②、最後に①……となります」

菜々「うーん……難しい……」

むつみ「私も未だにちゃんと理解できてるか不安なくらい、面倒なところなんですよね、これ……チェーンブロックを作らない効果というのもありますし……」

菜々「ま、まだ何かあるんですか?」

むつみ「……とはいえ、このまま尻込みしててもアレですから、とりあえずデュエルを続けましょうか。また、必要な状況になったら説明していくということで……」

菜々「そ、そうしましょう!」


むつみ「では……メインフェイズにて、カードを1枚伏せてターン終了です」

菜々「じゃあ、ナナのターンですね! ドロー!」

菜々「(まだラビットちゃんこないなー……だったら……)」

菜々「まずは《キングレムリン》の効果を発動! デッキから《カゲトカゲ》をサーチ……」

むつみ「それ以上のサーチはやばそうですね……ここは、手札から《エフェクト・ヴェーラー》の効果を発動! 《キングレムリン》を対象に取って、効果を無効化します」

菜々「ふぇ!?」


《エフェクト・ヴェーラー/Effect Veiler》 †
チューナー(効果モンスター)
星1/光属性/魔法使い族/攻 0/守 0
このカードを手札から墓地へ送り、
相手フィールド上の効果モンスター1体を選択して発動できる。
選択した相手モンスターの効果をエンドフェイズ時まで無効にする。
この効果は相手のメインフェイズ時にのみ発動できる。


菜々「どうしよう……止められちゃった……な、なら……」

菜々「手札から《セイバーザウルス》を召喚! さらに手札の《カゲトカゲ》の効果を発動! 守備表示で特殊召喚します!」

むつみ「……ここです! 《カゲトカゲ》の特殊召喚に対して《激流葬》を発動します!」

菜々「!?」


《激流葬/Torrential Tribute》 †
通常罠(準制限カード)
モンスターが召喚・反転召喚・特殊召喚された時に発動できる。
フィールド上のモンスターを全て破壊する。


むつみ「このカードの発動により……互いの場のモンスターは全滅します!」

菜々「し、しまった……! えーと、どうしよう……どうしよう」

むつみ「……菜々さん!」

菜々「はいっ!」

むつみ「……すみません、菜々さん。罠カードに嵌めておいてこう言うのもなんですが……落ち着きましょう、菜々さん。カードゲームに限りませんが……冷静さを失うと、勝てるものも勝てません」

菜々「……そうですね。お見苦しいところお見せしちゃって、すみません!」


菜々「(そうだ……落ち着かないと……この兎ラギアは後だしのデッキ……焦って攻め入るスタイルは向いていない……)」

菜々「(さっきの《カゲトカゲ》も……一度罠を敷いてからの方が安全に使えた。焦った私のミスだ……)」

菜々「(手札は残り4枚……ここは……)カードを2枚伏せます! これでターン終了です!」


菜々:LP8000 手札:2枚

●伏せカード2枚

むつみ:LP8000 手札:4枚



むつみ「では、私のターンですね、ドロー……」

むつみ「まずは、手札から《先史遺産(オーパーツ)クリスタル・ボーン》を召喚します」


《先史遺産クリスタル・ボーン/Chronomaly Crystal Bones》
効果モンスター
星3/光属性/岩石族/攻1300/守 400
相手フィールド上にモンスターが存在し、
自分フィールド上にモンスターが存在しない場合、
このカードは手札から特殊召喚できる。
この方法で特殊召喚に成功した時、
自分の手札・墓地から「先史遺産クリスタル・ボーン」以外の
「先史遺産」と名のついたモンスター1体を選んで特殊召喚できる。


菜々「おお……確か、テーマモンスターってやつですね……」

むつみ「はい……さっき見たアニメの『遊戯王ZEXAL』に出てくるⅢきゅn……Ⅲ(スリー)というキャラが使うモンスター群ですね。その名の通り、オーパーツをモチーフとした姿をしています」

菜々「へえ……」

むつみ「……続けます。さらに手札の《先史遺産クリスタル・スカル》の効果を発動。このカードを手札から捨てて、デッキから「先史遺産」モンスター1体を手札に加えます」


《先史遺産クリスタル・スカル/Chronomaly Crystal Skull》
効果モンスター
星3/光属性/岩石族/攻 900/守 600
自分フィールド上に「先史遺産」と名のついたモンスターが存在する時、
自分のメインフェイズ時にこのカードを手札から捨てて発動できる。
自分のデッキ・墓地から「先史遺産クリスタル・スカル」以外の
「先史遺産」と名のついたモンスター1体を選んで手札に加える。
「先史遺産クリスタル・スカル」の効果は1ターンに1度しか使用できない。


むつみ「私は《先史遺産モアイ》を手札に加えます」

菜々「むつみちゃんも、サーチ効果を使ってきましたね……!」


むつみ「そして、手札に加えた《先史遺産モアイ》の効果を発動。私の場に「先史遺産モンスター」が存在するため……このカードを守備表示で特殊召喚します」


《先史遺産モアイ/Chronomaly Moai》
効果モンスター
星5/地属性/岩石族/攻1800/守1600
自分フィールド上に「先史遺産」と名のついたモンスターが存在する場合、
このカードは手札から表側守備表示で特殊召喚できる。


菜々「(2体ならんだけど、レベルはあってない……エクシーズ召喚はできない。……いや、まだ何かある……!)」

むつみ「ここで、手札からさらなる効果モンスターの効果を発動。私のフィールド上に存在する《先史遺産クリスタル・ボーン》を手札に戻す事で、《A・ジェネクス・バードマン》を特殊召喚します」


《A・ジェネクス・バードマン/Genex Ally Birdman》 †
チューナー(効果モンスター)
星3/闇属性/機械族/攻1400/守 400
自分フィールド上に表側表示で存在するモンスター1体を手札に戻して発動できる。
このカードを手札から特殊召喚する。
この効果を発動するために手札に戻したモンスターが風属性モンスターだった場合、
このカードの攻撃力は500ポイントアップする。
この効果で特殊召喚したこのカードは、
フィールド上から離れた場合ゲームから除外される。


菜々「チューナーモンスター……!」

むつみ「菜々さんのデッキでは中々出す機会がないでしょうから……見せてあげましょう、これがシンクロ召喚です」

むつみ「基本的に、チューナーとそれ以外のモンスターを自分フィールド上に揃え……その合計レベルと同値となる、エクストラデッキの白いモンスターカード、シンクロモンスターを選択、素材となる自分フィールド上のモンスターを墓地に送る事で特殊召喚します」

むつみ「いきます……レベル5の《先史遺産モアイ》に、レベル3《A・ジェネクス・バードマン》をチューニング!」

むつみ「合計レベルは8……《閃光竜スターダスト》をシンクロ召喚します!」


《閃光竜 スターダスト/Jewel Flare Dragon Stardust》 †
シンクロ・効果モンスター
星8/光属性/ドラゴン族/攻2500/守2000
チューナー+チューナー以外のモンスター1体以上
1ターンに1度、自分フィールド上に表側表示で存在するカード1枚を選択して発動できる。
選択したカードは、このターンに1度だけ戦闘及びカードの効果では破壊されない。
この効果は相手ターンでも発動できる。


※上記のカードの「光」にあたる字は、実際のカードだと機種依存文字のため「光」に置き換えています。正しくは玉偏に光、という字です。


菜々「あれ? 菜々の持ってる《スターダスト・ドラゴン》にそっくりですけど……違うカードなんですか?」

むつみ「菜々さんの持っているのはアニメ版、これは漫画版のカードで……モデルは同じなんですけど別カードです。まあ、パラレルワールド的な存在、と思ってください。後、シンクロに使った《A・ジェネクス・バードマン》は自身の制約により、ゲームから除外されます」

むつみ「さて……《閃光竜スターダスト》の効果を発動! 1ターンに1度、自分フィールド上の表側カード1枚を選択し……そのカードを破壊から守ります。私はスターダスト自身を選択します」


※《閃光竜スターダスト》:戦闘、破壊耐性付加!


むつみ「そして、バトルフェイズに入って……菜々さんにダイレクトアタックです!」

菜々「……!」LP8000→LP5500

むつみ「メインフェイズ2で、カードを1枚伏せておきます。私はこれで、ターンを終了します」


菜々:LP5500 手札:2枚

●伏せカード2枚

むつみ:LP8000 手札:2枚
○《閃光竜スターダスト》:攻撃力2500
●伏せカード1枚


菜々「ナナのターンですね! ドロー! ……やった! やっと来ました!」

むつみ「!?」

菜々「さあ、メインフェイズに行きますよ! いよいよ出番です、《レスキューラビット》ちゃん、召喚!」


《レスキューラビット/Rescue Rabbit》 †
効果モンスター(準制限カード)
星4/地属性/獣族/攻 300/守 100
このカードはデッキから特殊召喚する事はできない。
自分フィールド上に表側表示で存在するこのカードをゲームから除外して発動する。
自分のデッキからレベル4以下の同名通常モンスター2体を特殊召喚する。
この効果で特殊召喚したモンスターはエンドフェイズ時に破壊される。
「レスキューラビット」の効果は1ターンに1度しか使用できない。


むつみ「ついに来ましたか……悪いですが、それを通す訳にはいきません! カウンター罠、《神の警告》を発動!」


《神の警告/Solemn Warning》 †
カウンター罠(制限カード)
2000ライフポイントを払って発動できる。
モンスターを特殊召喚する効果を含む効果モンスターの効果・魔法・罠カードの発動、
モンスターの召喚・反転召喚・特殊召喚のどれか1つを無効にし破壊する。


むつみ「2000ライフポイントを支払い……このカードで、《レスキューラビット》の召喚を無効にします!」LP8000→LP6000

菜々「……むつみちゃん、確か大抵の場合、カードの発動にチェーンして別のカードを発動できるんですよね……」

むつみ「ええ、ですがカウンター罠は同じカウンター罠でしか……まさか!?」

菜々「そのまさかです! むつみちゃんの《神の警告》に対してカウンター罠《魔宮の賄賂》を発動! カードを1枚ドローさせる代わりに、《神の警告》を無効化します!」


《魔宮の賄賂/Dark Bribe》 †
カウンター罠
相手の魔法・罠カードの発動を無効にし破壊する。
相手はデッキからカードを1枚ドローする


むつみ「!! ……お見事です、菜々さん」


※むつみちゃんと菜々さんがデュエルに熱中してるので、代わりにこちらで補足。


スペルスピードとは魔法・罠・効果モンスターの効果に設定されたスピードの事。
スペルスピードは1、2、3が存在し、対応するカード以上のスピードがないとチェーン発動することができない。


・スペルスピード1には……
通常魔法、装備魔法、フィールド魔法、儀式魔法、永続魔法、効果モンスター、が分類される。

スペルスピードの中では一番遅く、ほかのどの発動に対しても自発的にチェーン発動ができない。
装備魔法にチェーンして通常魔法を発動、とかも出来ないのだ。


・スペルスピード2には……
速攻魔法、通常罠、永続罠、効果モンスター(誘発即時効果)が分類される。

スペルスピード1とスペルスピード2に対してチェーンが可能なグループ。
タイミングを選ばずに発動できるカードや相手ターンでも発動できるカード等が当てはまる。


・スペルスピード3には……
カウンター罠、が分類される。

どのスピードに対してもチェーン可能なもっともスペルスピードが速いカード。
むつみが言った通り、基本的にカウンター罠に対応して発動できるのはカウンター罠のみ。


また、永続罠、装備魔法などのカードの分類については、カードの名前欄の下にある
【魔法カード○】←の○の部分に書いてあるマークによって見分けられる。
(通常魔法と通常罠はマークなし、装備魔法は十字、フィールド魔法は方位磁石、儀式魔法は炎、速攻魔法は雷、永続魔法と永続罠は∞、カウンター罠は左向きの矢印)

スペルスピード2に分類される効果モンスターの効果(誘発即時効果)は、相手ターンでも任意で発動できるものがそれにあたる。
むつみが使い、菜々さんも持っている《エフェクト・ヴェーラー》の効果も、これに分類される。

(公式ルールブック マスタールール2対応 バージョン 1.0 より一部引用)


菜々「それではあたらめて《レスキューラビット》の効果、行きますよ! 自身をゲームから除外する事で……デッキから同じ名前の通常モンスターを2体探し出して、特殊召喚できます! 私は《大くしゃみのカバザウルス》を2体出します!」


《大おおくしゃみのカバザウルス/Kabazauls》 †×2
通常モンスター
星4/水属性/恐竜族/攻1700/守1500
巨大な体を持つカバの化け物。
その巨体から繰り出されるくしゃみは、ハリケーンに匹敵する


菜々「そして、レベル4恐竜族モンスター2体で、ウサミンネットワークを構築! エクシーズ召喚!」

菜々「あれもダメ、これもダメのワガママさん! 《エヴォルカイザー・ラギア》の登場です!」


《エヴォルカイザー・ラギア/Evolzar Laggia》 †
エクシーズ・効果モンスター
ランク4/炎属性/ドラゴン族/攻2400/守2000
恐竜族レベル4モンスター×2
このカードのエクシーズ素材を2つ取り除いて発動する。
魔法・罠カードの発動、モンスターの召喚・特殊召喚のどれか1つを無効にし破壊する。


むつみ「く……ですが、ラギアの攻撃力は2400……効果も強いですが、既に出ているスターダストには対処不能……一体どうするつもりですか……?」

菜々「そうですね……ですが、これならどうでしょう! 速攻魔法《月の書》を、《閃光竜スターダスト》に向けて発動!」


《月の書/Book of Moon》 †
速攻魔法(制限カード)
フィールド上に表側表示で存在するモンスター1体を選択し、裏側守備表示にする。

※《閃光竜スターダスト》:裏側守備表示に変更


むつみ「!? しまった……! 裏側になってしまうと、スターダストの破壊耐性効果を使う事ができない……!」

菜々「どうやら、狙い通りみたいですね! 《エヴォルカイザー・ラギア》で裏守備の《閃光竜スターダスト》を攻撃です!」

むつみ「……攻撃を受けて表側になっても……スターダストの効果はこのタイミングでは使えません。ダメージステップには使えない効果ですからね……。守備力はラギアの攻撃力より低い2000なので、そのまま撃破されます……」

菜々「やりました! これで、ターン終了です!」


菜々:LP5500 手札:1枚
○《エヴォルカイザー・ラギア》:攻撃力2400
●伏せカード1枚

むつみ:LP6000 手札:3枚



※むつみちゃんと菜々さんがデュエルに熱中してるので、代わりにこちらで補足。


ダメージステップとは、ダメージ計算を行い、戦闘結果を導き出すステップ。
ダメージステップが終了すると再びバトルステップに戻る。

・カード発動制限 †

ダメージステップでは、基本的にモンスターの攻撃力・守備力を増減させる効果を持つカードと、カウンター罠以外は発動することができない。
またこれらのカードが発動できるのは、ダメージステップが始まり、ダメージ計算が始まるまでの間のみ。


・裏側表示への攻撃†

裏側守備表示のモンスターを攻撃した場合、ダメージステップでそのモンスターをリバースし表側守備表示に。
その後、そのモンスターの守備力を確認しダメージ計算に移る。


・リバース効果の発動†

攻撃した裏側守備モンスターがリバース効果モンスターだった場合、リバース効果が発動するが、効果の発動と処理はダメージ計算を行った後になる。
この時対象モンスターを選択して発動するリバース効果だった場合は、ダメージ計算によって破壊が確定したモンスターを対象には選択できない。


(公式ルールブック バージョン 1.0 より引用)


ここを含めて、バトルフェイズ中には4つのステップがある。
(1:スタートステップ 2:バトルステップ←→ダメージステップ 3:エンドステップ)
特にバトルステップ、ダメージステップにての効果発動はカード種類の増加に伴い、かなり複雑な処理を挟むことがある。このタイミングで発動可能か一見わかりにくかったり……。

ともかく、今回のケースでは《閃光竜スターダスト》の破壊耐性付加の効果は使えないと言う事です。ご了承ください。


むつみ「……私のターン、ドロー!」

むつみ「……まずは、手札の《先史遺産クリスタル・ボーン》を特殊召喚します。このカードは相手フィールド上にモンスターが存在し、こちらの場にモンスターがない場合、特殊召喚ができるんです」


《先史遺産クリスタル・ボーン/Chronomaly Crystal Bones》
効果モンスター
星3/光属性/岩石族/攻1300/守 400
相手フィールド上にモンスターが存在し、
自分フィールド上にモンスターが存在しない場合、
このカードは手札から特殊召喚できる。
この方法で特殊召喚に成功した時、
自分の手札・墓地から「先史遺産クリスタル・ボーン」以外の
「先史遺産」と名のついたモンスター1体を選んで特殊召喚できる。


むつみ「さらに、この方法で特殊召喚した場合、手札か墓地から同名以外の「先史遺産」モンスターを特殊召喚できます……私は墓地の《先史遺産クリスタル・スカル》を特殊召喚します」

菜々「クリスタル・スカルもレベルが3……同じレベルのモンスターが揃いましたね……!」

むつみ「レベル3のモンスター2体でオーバーレイネットワークを構築……エクシーズ召喚! 《発条機雷ゼンマイン》!」


《発条機雷ゼンマイン/Wind-Up Zenmaines》 †
エクシーズ・効果モンスター
ランク3/炎属性/機械族/攻1500/守2100
レベル3モンスター×2
フィールド上のこのカードが破壊される場合、
代わりにこのカードのエクシーズ素材を1つ取り除く事ができる。
この効果を適用したターンのエンドフェイズ時に1度、
フィールド上のカード1枚を選択して破壊する。


菜々「えーと……このゼンマインってカードは、どんな効果なんですか……?」

むつみ「簡単に言いますと、エクシーズ素材を肩代わりにして破壊をまぬがれ、ターンの終わりにフィールド上のカードを破壊する……という効果です」

菜々「そ……それは困りますね……よし! 《エヴォルカイザー・ラギア》の効果を発動です! エクシーズ素材を2つ取り除いて……《発条機雷ゼンマイン》の特殊召喚を無効にします!」

むつみ「(これで、ラギアの効果がなくなった……か)」


むつみ「ゼンマインの特殊召喚を無効にされ、私の場にモンスターがいなくなったので、手札からこのモンスターを守備表示で特殊召喚します。《太陽風帆船(ソーラー・ウィンドジャマー)》!」


《太陽風帆船/Solar Wind Jammer》 †
効果モンスター
星5/光属性/機械族/攻 800/守2400
自分フィールド上にモンスターが存在しない場合、
このカードは手札から特殊召喚できる。
この方法で特殊召喚したこのカードの元々の攻撃力・守備力は半分になる。
また、自分のスタンバイフェイズ毎にこのカードのレベルを1つ上げる。
「太陽風帆船」はフィールド上に1枚しか表側表示で存在できない。

※《太陽風帆船》:自身の効果で弱体化→「攻 800/守2400」から「攻 400/守1200」へ


菜々「さっきのバードマンみたく、「先史遺産」じゃないカードも入ってるんですね」

むつみ「相性がいいですからね。それに、このカードは原作アニメでも関係があって、【先史遺産】使いのⅢのお兄さん、V兄さm……V(ブイ)というキャラクターの使うカードなんですよ」

菜々「へぇ……そういう繋がりも、おもしろいですね!」

むつみ「ええ……では、続けますね。《先史遺産ゴールデン・シャトル》を通常召喚します」


《先史遺産ゴールデン・シャトル/Chronomaly Golden Jet》
効果モンスター
星4/光属性/機械族/攻1300/守1400
1ターンに1度、自分のメインフェイズ時に発動できる。
自分フィールド上の全ての
「先史遺産」と名のついたモンスターのレベルを1つ上げる。


むつみ「ゴールデン・シャトルの効果を発動……自分フィールド上全ての「先史遺産」モンスターのレベルを1上げます」


※《先史遺産ゴールデン・シャトル》:レベル4→レベル5


菜々「《太陽風帆船》は「先史遺産」モンスターじゃないから、レベルは上がらない……レベル5のモンスターが2体揃いましたね……」


むつみ「私は、レベル5のモンスター2体でオーバーレイネットワークを構築!」

むつみ「エクシーズ召喚……ランク5の「先史遺産」モンスター……《No.33 先史遺産-超兵器マシュ=マック》!」


《No.33 先史遺産-超兵器マシュ=マック/Number 33: Chronomaly Machu Mech》 †
エクシーズ・効果モンスター
ランク5/光属性/機械族/攻2400/守1500
レベル5モンスター×2
1ターンに1度、このカードのエクシーズ素材を1つ取り除き、
相手フィールド上に表側表示で存在するモンスター1体を選択して発動できる。
選択したモンスターの攻撃力と、その元々の攻撃力の差分のダメージを相手ライフに与え、
与えたダメージの数値分だけこのカードの攻撃力をアップする。」


菜々「おお! まるでラ○ュタ……って、でも攻撃力はラギアと同じですよ?」

むつみ「そこで、これを使うんです……《魔界の足枷》を菜々さんの《エヴォルカイザー・ラギア》に装備します!」

菜々「! 私のモンスターに装備!?」


《魔界の足枷/Darkworld Shackles》 †
装備魔法
装備モンスターは攻撃する事ができず、攻撃力・守備力は100になる。
また、自分のスタンバイフェイズ毎に、
装備モンスターのコントローラーに500ポイントダメージを与える。


むつみ「これで、ラギアの攻撃力・守備力は100ポイントまでダウンします!」

菜々「ああ……一気に弱体化されちゃいました!」


※《エヴォルカイザー・ラギア》:《魔界の足枷》により弱体化→「攻2400/守2000」から「攻 100/守 100」へ


むつみ「そして、マッシュ=マックの効果を発動! このカードのエクシーズ素材を1つ取り除き……相手のモンスター1体を選択! そのモンスターの元々の攻撃力との差分、ダメージを相手に与えます!」

菜々「!? 攻撃力の差分……ということは……」

むつみ「私は《エヴォルカイザー・ラギア》を選択! 現在のラギアの攻撃力は100……元々との差、2300ポイントのダメージを菜々さんに与えます!」

菜々「うわあ! 大ダメージです!」LP5500→LP2200

むつみ「さらに、マシュ=マックの効果には続きがあります……このダメージを与えた数値分、自身の攻撃力を上げることができるんです!」


※《No.33 先史遺産-超兵器マシュ=マック》:自身の効果で強化→「攻2400」から「攻4700」へ


菜々「攻撃力が……4000越え……!」

むつみ「この攻撃が通れば……私の勝ちです! バトルフェイズ! マシュ=マックで、ラギアを攻撃します!」

菜々「ふっふっふ……むつみちゃん。今、攻撃……と言いましたね?」

むつみ「!?」

菜々「むつみちゃんの攻撃宣言をトリガーに、ナナの伏せカードが発動します! 罠カード《聖なるバリア-ミラーフォース-》!」


《聖なるバリア-ミラーフォース-/Mirror Force》 †
通常罠(準制限カード)
相手モンスターの攻撃宣言時に発動できる。
相手フィールド上に攻撃表示で存在するモンスターを全て破壊する。


むつみ「しまった……! うかつだった……対抗手段はありません、マシュ=マックは破壊されます……」

菜々「ふう……結構、肝が冷えました……」

むつみ「カードを使い切ってしまったので、もう出来ることはありませんね……ターン終了です」


菜々:LP2200 手札:1枚
○《エヴォルカイザー・ラギア》:攻撃力100


むつみ:LP6000 手札:0枚

●《魔界の足枷》:相手のラギアに装備


菜々「ナナのターンですね! ドロー! ……ここは一気に攻めますよ!」

菜々「まずは、攻撃できないラギアを守備表示にして……と。手札から装備魔法《D・D・R(ディファレント・ディメンション・リバイバル)》を発動します! あ、手札コストは使う機会のなかった、この《地砕き》です」


《D・D・R/D.D.R. - Different Dimension Reincarnation》 †
装備魔法
手札を1枚捨て、ゲームから除外されている自分のモンスター1体を選択して発動する。
選択したモンスターを表側攻撃表示で特殊召喚し、このカードを装備する。
このカードがフィールド上から離れた時、そのモンスターを破壊する。


菜々「これで、ゲームから除外されている《レスキューラビット》ちゃんをナナのフィールド上に特殊召喚して……このカードを装備します」

菜々「そして再び《レスキューラビット》ちゃんの効果を発動! 自身を再び除外して……デッキから同名の通常モンスターを2体……今度は《セイバーザウルス》2体を特殊召喚です!」


《セイバーザウルス/Sabersaurus》 †×2
通常モンスター
星4/地属性/恐竜族/攻1900/守 500
おとなしい性格で有名な恐竜。
大草原の小さな巣でのんびりと過ごすのが好きという。怒ると怖い。


菜々「バトルフェイズです! 2体の《セイバーザウルス》でダイレクトアタック!」

むつみ「……両方とも、ライフで受けます」LP6000→LP2200

菜々「よし! バトルフェイズ終了……メインフェイズ2に入ります! ラビットちゃんの効果でよんだモンスターはエンドフェイズ時に破壊されちゃいますからね……その前に……」

菜々「2体のレベル4恐竜族モンスターで、ウサミンネットワークを構築! ふたたび《エヴォルカイザー・ラギア》の登場です!」


《エヴォルカイザー・ラギア/Evolzar Laggia》 †(2体目)
エクシーズ・効果モンスター
ランク4/炎属性/ドラゴン族/攻2400/守2000
恐竜族レベル4モンスター×2
このカードのエクシーズ素材を2つ取り除いて発動する。
魔法・罠カードの発動、モンスターの召喚・特殊召喚のどれか1つを無効にし破壊する。


菜々「ナナはこれでターン終了です!」


菜々:LP2200 手札:0枚
○《エヴォルカイザー・ラギア》:守備力100
○《エヴォルカイザー・ラギア》:攻撃力2400


むつみ:LP2200 手札:0枚

●《魔界の足枷》:相手のラギアに装備


むつみ「私のターン、ドロー!」

むつみ「……私のスタンバイフェイズ時に、《魔界の足枷》の効果が発動。ナナさんに500ポイントのダメージを与えます」

菜々「はうっ!」LP2200→LP1700

むつみ「(ドローしたのは……《ライトロード・ハンター ライコウ》か……)」


《ライトロード・ハンター ライコウ/Ryko, Lightsworn Hunter》 †
効果モンスター
星2/光属性/獣族/攻 200/守 100
リバース:フィールド上のカード1枚を選択して破壊できる。
自分のデッキの上からカードを3枚墓地へ送る。


むつみ「(墓地に「先史遺産」モンスターを送るために、数枚だけ入れておいたけど……この状況で引いたのは、正直助かった……)」

むつみ「(《エヴォルカイザー・ラギア》はモンスターの守備表示でセットするのを無効にはできない……さらに、リバース時の破壊効果にも無力……)」

むつみ「(菜々さんの引き次第だけど……まだ耐えられる可能性はある!) 私はモンスターを守備でセット、これでターン終了です」

菜々「では、ナナのターンですね! ドロー! ……おお、2枚目も来てくれました! 2体目の《レスキューラビット》を召喚です!」

むつみ「あっ……(察し)」


菜々「メインフェイズにてラビットちゃんを召喚し……効果発動! デッキから《二頭を持つキングレックス》を2体特殊召喚します!」

菜々「そしてレベル4恐竜族モンスター2体でウサミンネットワークを構築! エクシーズ召喚!」

菜々「そこどけそこのけ、オレサマが通る! 《エヴォルカイザー・ドルカ》のご登場です!」


《エヴォルカイザー・ドルカ/Evolzar Dolkka》 †
エクシーズ・効果モンスター
ランク4/炎属性/ドラゴン族/攻2300/守1700
恐竜族レベル4モンスター×2
このカードのエクシーズ素材を1つ取り除いて発動できる。
効果モンスターの効果の発動を無効にし破壊する。


菜々「バトルフェイズに入ります! まずは《エヴォルカイザー・ラギア》で裏守備モンスターを攻撃です!」

むつみ「く……ライコウのリバース効果発動! フィールド上のカード1枚を破壊し、デッキの上から3枚のカードを墓地へ……」

菜々「それはダメです! 《エヴォルカイザー・ドルカ》の効果で、それを無効にします! ……できますよね?」

むつみ「ええ……ドルカの効果は、ダメージステップ時でも使用可能です」

菜々「じゃあ、素材を取り除いて……ライコウの効果を発動させず、破壊です!」

むつみ「く……OKです」

菜々「そして……ドルカで、むつみちゃんにダイレクトアタックです!」

むつみ「防ぐ手段はもうありません……私の、負けですね」LP2200→LP0

菜々「やったぁ! 勝ちました!」


菜々「へへ……ヤバい……デュエル楽しい……」

むつみ「ふふ……まあ、デュエルはこんな感じです。慣れてきたら、別のカードを試してみてもいいかもしれませんね」

菜々「む、むつみちゃん! まだ時間大丈夫ですか? 大丈夫なら、もう一回デュエルしましょう!」

むつみ「ええ……やりましょうか! 今度は負けませんよ!」


――数日後

菜々「あ……プロデューサーさーーん!」

モバP「菜々さん。どうかしましたか?」

菜々「ふっふっふ……ついにナナの実力を見せる時が来ました! いざ、デュエルです!」

モバP「あ……すみません。今日は裕子やむつみとの約束がなかったんで、デッキ持ってきてないんですよ。普段から仕事場に遊び道具持ってくるわけにはいかないので……よろしければ、また今度ということで……」

菜々「」



みんなも、許可されてない場合は、学校や職場にカードを持っていくのはやめておこう!
ルールとマナーを守って、楽しくデュエルだ!

-終-

以下、おまけ

要望のあった安価3「もういっそのこと、ウサちゃんまみれのデッキにしよう!」で組まれるはずだったデッキと、要望のなかった安価2「ラビットちゃんの効果を生かせる、おもしろいデッキにしてみたい」で組まれるはずだったデッキの紹介のようなもの。


菜々「うぅ……せっかく新しく、ウサちゃんまみれのデッキを作ってきたのに……」

???「……話は聞かせてもらったわ」

菜々「あ……あなたは、ヘレンさん!?」

ヘレン「そう、私よ」


http://i.imgur.com/A213ukq.jpg
http://i.imgur.com/Sykq7ep.jpg
ヘレン(24)


ヘレン「菜々……あなたも世界レベルの魅力に惹かれたのね」

菜々「せ、世界れべる?」

ヘレン「遊戯王カードはギネスにも登録された世界レベルのカード……海の向こうでも、その魅力は留まるところを知らない……」

ヘレン「故に、そこに行きつくのは至極、自然な事……そうでしょう?」

菜々「はあ……そうですね……?」

ヘレン「では……手持ち無沙汰な、あなたのために……私がお相手になりましょう。この魅力を味わう、パートナーとしてね……」

菜々「えーと……要するに、ナナとデュエルしようってことですか?」

ヘレン「ふふ……その通り。さあ、ここからがショーの始まりよ! あなたもグズグズしてないで、幕が上げる前に準備をなさい!」

菜々「(何なのこの人……)」


菜々「えーと……ナナのターンからですね……ドロー!」

菜々「……ナナはモンスターを守備表示でセット、さらにカードを1枚伏せてターン終了です!」

ヘレン「あら……ずいぶんとあっさりね。では私のターン……ドロー!」

ヘレン「早速来たわね……まずは《マンジュ・ゴッド》を召喚。このカードの召喚時効果により……デッキから儀式魔法《高等儀式術》を手札に加えるわ」


《マンジュ・ゴッド/Manju of the Ten Thousand Hands》 †
効果モンスター
星4/光属性/天使族/攻1400/守1000
このカードが召喚・反転召喚に成功した時、
自分のデッキから儀式モンスターまたは
儀式魔法カード1枚を手札に加える事ができる。

《高等儀式術/Advanced Ritual Art》 †
儀式魔法(準制限カード)
手札の儀式モンスター1体を選び、
そのカードとレベルの合計が同じになるように
デッキから通常モンスターを墓地へ送る。
その後、選んだ儀式モンスター1体を特殊召喚する。


菜々「? 儀式魔法?」

ヘレン「あら、見るのは初めて? なら……存分に魅せてあげるわ」


ヘレン「ではさっそく……《高等儀式術》を発動! デッキからレベル3通常モンスター……《ジェリービーンズマン》と《マッド・ロブスター》を1体ずつ、合計レベルが6になるよう生け贄に捧げ……レベル6の儀式モンスターを降臨させるわ!」


《ジェリービーンズマン/Jerry Beans Man》 †
通常モンスター
星3/地属性/植物族/攻1750/守 0
ジェリーという名の豆戦士。
自分が世界最強の戦士だと信じ込んでいるが、その実力は定かではない。

《マッド・ロブスター/Mad Lobster》 †
通常モンスター
星3/水属性/水族/攻1700/守1000
世界中のグルメモンスター達に愛されている高級食材として有名。
凶悪な味が刺激的という。


ヘレン「さあ……世界に舞い上がりなさい! 《ダンシング・ソルジャー》!」


《ダンシング・ソルジャー/Performance of Sword》 †
儀式モンスター
星6/地属性/戦士族/攻1950/守1850
「踊りによる誘発」により降臨。
フィールドか手札から、レベルが6以上になるよう
カードを生け贄に捧げなければならない。


菜々「おお……青いカードが……これが儀式モンスターなんですね! それで、このカードはどんな効果を持っているんですか?」

ヘレン「ないわ」

菜々「へ?」

ヘレン「そんなものはないと言ってるの。他の儀式モンスターには、効果持ちもいるのだけど……まあ、この美しく舞う彼女には、効果すら重荷ということよ」

菜々「? そ、そうですか」

ヘレン「ふふ……じゃあいくわよ! 《ダンシング・ソルジャー》、菜々の場の裏守備モンスターを魅了しつくしてあげなさい!」

菜々「あ、攻撃ですか? セットした《バニーラ》の守備力は2050なので……ヘレンさんに反射ダメージ100ポイントですね」

ヘレン「あら……そのウサギちゃん、中々身持ちが固いのね」LP8000→LP7900


《バニーラ/Bunilla》 †
通常モンスター
星1/地属性/獣族/攻 150/守2050
甘いものがとっても大好きな甘党うさぎ。
世界一甘いと言われる甘糖人参を探し求め、
今日も明日もニンジンをかじりたい。


ヘレン「フられちゃったなら、仕方ないわね。カードを1枚伏せてターン終了よ」


菜々:LP8000 手札:4枚
○《バニーラ》:守備力2050
●伏せカード1枚

ヘレン:LP7900 手札:3枚
○《ダンシング・ソルジャー》:攻撃力1950
○《マンジュ・ゴッド》:攻撃力1400
●伏せカード1枚


菜々「じゃあ、菜々のターンですね! ドロー!」

菜々「スタンバイからメインへ……よーし、ここでナナの最初のパートナーをお見せしちゃいます! 《レスキューラビット》ちゃん、召喚!」


《レスキューラビット/Rescue Rabbit》 †
効果モンスター(準制限カード)
星4/地属性/獣族/攻 300/守 100
このカードはデッキから特殊召喚する事はできない。
自分フィールド上に表側表示で存在するこのカードをゲームから除外して発動する。
自分のデッキからレベル4以下の同名通常モンスター2体を特殊召喚する。
この効果で特殊召喚したモンスターはエンドフェイズ時に破壊される。
「レスキューラビット」の効果は1ターンに1度しか使用できない。


ヘレン「あら……あなたも《レスキューラビット》を使うのね」

菜々「あなたもってことは……ヘレンさんも、ラビットちゃんを使うんですか?」

ヘレン「……ノーコメントよ」

菜々「(……高等儀式術でレベル3の通常モンスターを墓地に送ってたし……たぶんあるんだろうな……)」


菜々「ともかく《レスキューラビット》の効果を発動です! このカードを除外して……デッキから同名通常モンスター、《ウィルミー》2体を特殊召喚です!」


《ウィルミー/Wilmee》 †
通常モンスター
星4/地属性/獣族/攻1000/守1200
かなり凶暴なウサギ。
鋭いかぎづめで、相手を血祭りにあげる。


ヘレン「あらあら……なんだか、血の気の多そうなウサギちゃんね……」

菜々「ナナはレベル4モンスター2体でウサミンネットワークを構築! エクシーズ召喚!」

菜々「キラキラ輝く、硬いお肌! 《カチコチドラゴン》のご登場です!」


《カチコチドラゴン/Kachi Kochi Dragon》 †
エクシーズ・効果モンスター
ランク4/地属性/ドラゴン族/攻2100/守1300
レベル4モンスター×2
このカードが戦闘によって相手モンスターを破壊し墓地へ送った時、
このカードのエクシーズ素材を1つ取り除く事で、
もう一度だけ続けて攻撃する事ができる。
この効果は1ターンに1度しか発動できない。


菜々「いきますよ、バトルフェイズ! 《カチコチドラゴン》で、《ダンシング・ソルジャー》に攻撃です!」

ヘレン「く……やるわね」LP7900→LP7750

菜々「さらに《カチコチドラゴン》の効果発動! このカードがモンスターを破壊して墓地に送った時、エクシーズ素材を1つ使ってもう一度だけ攻撃できます! 当然、この効果を使って……《マンジュ・ゴッド》に攻撃を仕掛けます!」

ヘレン「そうくるのね……」LP7750→7050

菜々「これで、ターン終了です!」


菜々:LP8000 手札:4枚
○《カチコチドラゴン》:攻撃力2100
○《バニーラ》:守備力2050
●伏せカード1枚

ヘレン:LP7050 手札:3枚

●伏せカード1枚


ヘレン「では、私のターンね……ドロー」

ヘレン「……ここはお色直しと行きましょうか。メインフェイズにて《魔の試着部屋》を発動するわ」


《魔の試着部屋/Enchanting Fitting Room》 †
通常魔法
800ライフポイントを払う。自分のデッキの上からカードを4枚めくり、
その中のレベル3以下の通常モンスターを自分フィールド上に特殊召喚する。
それ以外のカードはデッキに戻してシャッフルする。


ヘレン「800ライフを支払って発動……デッキトップから4枚のカードを公開。その中のレベル3以下の通常モンスターを可能な限り特殊召喚できるわ」LP7050→LP6250

ヘレン「さあ……いざ、オープン!」

めくったカード
1枚目:《ジェネクス・コントローラー》OK! 2枚目:《音速ダック》OK!
3枚目:《魔の試着部屋》NO… 4枚目:《ハウンド・ドラゴン》OK!

菜々「!? 3体も!?」

ヘレン「ふふ……まずまずと言ったところね。《ジェネクス・コントローラー》、《音速(ソニック)ダック》、《ハウンド・ドラゴン》が場に現れるわ」


《ジェネクス・コントローラー/Genex Controller》 †
チューナー(通常モンスター)
星3/闇属性/機械族/攻1400/守1200
仲間達と心を通わせる事ができる、数少ないジェネクスのひとり。
様々なエレメントの力をコントロールできるぞ。

《音速ダック/Sonic Duck》 †
通常モンスター
星3/風属性/鳥獣族/攻1700/守 700
音速で歩く事ができるダック。
そのすさまじいスピードに対応できず、コントロールを失う事が多い。

《ハウンド・ドラゴン/Hunter Dragon》 †
通常モンスター
星3/闇属性/ドラゴン族/攻1700/守 100
鋭い牙で獲物を仕留めるドラゴン。
鋭く素早い動きで攻撃を繰り出すが、守備能力は持ち合わせていない。


ヘレン「さて……いくわよ、まずは《音速ダック》に《ジェネクス・コントローラー》をチューニング!」

ヘレン「機械に宿りし優しき魂……エレメントと共鳴し、新たな力を示しなさい! シンクロ召喚、《A・ジェネクス・トライアーム》!」


《A・ジェネクス・トライアーム/Genex Ally Triarm》 †
シンクロ・効果モンスター
星6/闇属性/機械族/攻2400/守1600
「ジェネクス・コントローラー」+チューナー以外のモンスター1体以上
このカードのシンクロ素材としたチューナー以外のモンスターの属性によって、
以下の効果を1ターンに1度、手札を1枚捨てて発動できる。
●風属性:相手の手札をランダムに1枚墓地へ送る。
●水属性:フィールド上の魔法・罠カード1枚を選択して破壊する。
●闇属性:フィールド上の光属性モンスター1体を選択して破壊し、
デッキからカードを1枚ドローする。


菜々「むむ……シンクロ召喚ですか……!」

ヘレン「早速トライアームの効果を使わせてもらうわ。このモンスターはシンクロ素材に使った属性によって効果を変える……今は風のエレメントの力を得ているわ」

ヘレン「その効果は、ランダムで相手の手札を捨てさせること……もっとも、代償に私も手札を1枚捨てなければならないけどね……今は役割を果たせそうにない《踊りによる誘発》を、効果のコストにしましょうか」

菜々「あ……!」手札:4枚→3枚

ヘレン「さて……それではバトルと行きましょう!」


ヘレン「まずは《A・ジェネクス・トライアーム》で《バニーラ》を攻撃よ!」

菜々「へ? 《バニーラ》を……?(なんで《カチコチドラゴン》を残すんでしょうか……?)」

ヘレン「続けて《ハウンド・ドラゴン》で《カチコチドラゴン》を攻撃!」

菜々「!? で、でも《カチコチドラゴン》の方が、攻撃力が上ですよ?」

ヘレン「……ふふ、浅はかよ、菜々。私はダメージステップにて、永続罠《窮鼠の進撃》を発動!」

菜々「!?」


《窮鼠の進撃/Attack of the Cornered Rat》 †
永続罠
自分フィールド上に存在するレベル3以下の
通常モンスターが戦闘を行う場合、
そのダメージステップ時に100の倍数の
ライフポイントを払って発動する事ができる。
このターンのエンドフェイズ時まで、
戦闘を行う相手モンスター1体の攻撃力は払った数値分ダウンする


ヘレン「このカードはレベル3通常モンスターが戦闘を行う場合、ライフを払っただけ相手モンスターの攻撃力を下げる事ができる」

ヘレン「そう……どんなに強い相手だろうと、血を吐く様な思いで挑めば勝てる……菜々、貴方もよくわかっているはずよ。私も、何度も思い知らされた……」

菜々「あ、はい」

ヘレン「私は《カチコチドラゴン》の攻撃力分……2100ライフを支払い、その攻撃力を0にするわ!」LP6250→4150


《カチコチドラゴン》:《窮鼠の進撃》により弱体化→「攻2100」から「攻 0」へ


ヘレン「さあ……《カチコチドラゴン》、倒れなさい! 己の力に自惚れた……罰としてね」

菜々「あ、1700ポイントのダメージですね」LP8000→LP6300

ヘレン「フフッ……これでターン終了よ」


菜々:LP6300 手札:3枚

●伏せカード1枚

ヘレン:LP4150 手札:3枚
○《A・ジェネクス・トライアーム》:攻撃力2400
○《ハウンド・ドラゴン》:攻撃力1700
●《窮鼠の進撃》


菜々「ナナのターン、ドロー! よし……メインフェイズに入って《トレード・イン》を使います!」


《トレード・イン/Trade-In》 †
通常魔法
手札からレベル8モンスター1体を捨てて発動できる。
デッキからカードを2枚ドローする。


菜々「コストにするレベル8モンスターは《ラビードラゴン》! これを墓地に送って……2枚ドロー!」


《ラビードラゴン/Rabidragon》 †
通常モンスター
星8/光属性/ドラゴン族/攻2950/守2900
雪原に生息するドラゴンの突然変異種。
巨大な耳は数キロ離れた物音を聴き分け、
驚異的な跳躍力と相俟って狙った獲物は逃さない。


ヘレン「フフ……それから、どうするのかしら?」

菜々「こうするんです! 手札から速攻魔法《銀龍の轟砲》を発動! これで墓地の《ラビードラゴン》を特殊召喚します!」


《銀龍の轟咆》 †
速攻魔法
自分の墓地のドラゴン族の通常モンスター1体を選択して特殊召喚する。
「銀龍の轟咆」は1ターンに1枚しか発動できない。


ヘレン「なるほどね……それで、まずはトライアームを倒そうと……」

菜々「さらに、伏せてた《リビングデッドの呼び声》を発動して、もう1体の《ラビー・ドラゴン》を蘇生させますね」

ヘレン「!? ちょ……ちょっと待ちなさい!」


菜々「なんですか?」

ヘレン「いや……《ラビードラゴン》、1体いるのはわかるわ。もう1体はいつ墓地に送られたの!?」

菜々「いや……さっきの《A・ジェネクス・トライアーム》の手札を捨てさせる効果で……確認してなかったんですか?」

ヘレン「……そうだったわね。うっかりしてたわ」

菜々「それじゃあ、続けますね! レベル8の通常モンスター2体でウサミンネットワークを構築!」

菜々「ハートウェーブ、ぴりぴり~んっ! かも~ん! 《サンダー・エンド・ドラゴン》!」


《サンダーエンド・ドラゴン/Thunder End Dragon》 †
エクシーズ・効果モンスター
ランク8/光属性/ドラゴン族/攻3000/守2000
レベル8通常モンスター×2
1ターンに1度、このカードのエクシーズ素材を1つ取り除いて発動する事ができる。
このカード以外のフィールド上に存在するモンスターを全て破壊する。

菜々「《サンダー・エンド・ドラゴン》の効果を発動! このカード以外のモンスターを全て破壊します!」

ヘレン「なんですって!!」

菜々「いきます! 効果で、うーどっかーん!!」

ヘレン「わ……私のモンスター達が……」


※《A・ジェネクス・トライアーム》破壊! 《ハウンド・ドラゴン》破壊!


菜々「そして、ヘレンさんに《サンダー・エンド・ドラゴン》でダイレクトアタックです!」

ヘレン「きゃあ!!」LP4150→LP1150

菜々「よし……さらにカードを2枚伏せます! これでターン終了です!」


菜々:LP6300 手札:1枚
○《サンダー・エンド・ドラゴン》:攻撃力3000
●《リビングデッドの呼び声》
●伏せカード2枚

ヘレン:LP1150 手札:3枚

●《窮鼠の進撃》


ヘレン「く……やってくれるわね……でも……まだよ! 私のカードはまだ残っている……そう、諦めない心は奇跡を呼ぶのよ! ドロー!」

ヘレン「……これに賭けるわ! 《貪欲な壺》を発動!」


《貪欲な壺/Pot of Avarice》 †
通常魔法(制限カード)
自分の墓地のモンスター5体を選択して発動できる。
選択したモンスター5体をデッキに加えてシャッフルする。
その後、デッキからカードを2枚ドローする。


ヘレン「墓地に存在するモンスター5体……《ジェネクス・コントローラー》、《音速ダック》、《ハウンド・ドラゴン》、《マッド・ロブスター》、《ジェリービーンズマン》、この5体をデッキに戻して、2枚ドロー!」

ヘレン「……いくわ! まずは魔法カード《魔の試着部屋》を再び発動! 800ライフを支払い、これによりデッキから4枚のカードをめくる!」LP1150→LP350

菜々「《貪欲な壺》でデッキに戻すモンスターに通常モンスターばかりを選んだのは……そのカードの成功率を上げるためだったんですね!」

ヘレン「フフッ……その通り。でも結局のところは運次第……でも、私は引き当てて見せるわ!」

ヘレン「そう……このドローはきっと……ワンダフル!!」


めくったカード
1枚目:《ジェネクス・コントローラー》OK! 2枚目:《ハウンド・ドラゴン》OK!
3枚目:《ジェネクス・コントローラー》OK! 4枚目:《ジェリービーンズマン》OK!


菜々「!? す、凄い……4体全部特殊召喚……!?」


ヘレン「驚くのは、まだ、早いわよ……! 手札から《儀式の準備》を発動!」


《儀式の準備/Preparation of Rites》 †
通常魔法
デッキからレベル7以下の儀式モンスター1体を手札に加える。
その後、自分の墓地の儀式魔法カード1枚を選んで手札に加える事ができる。


ヘレン「この効果で、デッキから2枚目の《ダンシング・ソルジャー》を手札に加え……さらに、墓地の《高等儀式術》を手札に回収する!」

菜々「手札に儀式モンスターと、儀式魔法が揃ったということは……!」

ヘレン「儀式を行うわ! 《高等儀式術》を発動! デッキから《ハウンド・ドラゴン》と《ジェリービーンズマン》を生け贄に……《ダンシング・ソルジャー》を再降臨!」


《ダンシング・ソルジャー/Performance of Sword》 †
儀式モンスター
星6/地属性/戦士族/攻1950/守1850
「踊りによる誘発」により降臨。
フィールドか手札から、レベルが6以上になるよう
カードを生け贄に捧げなければならない。


菜々「で、でも攻撃力は1950……効果もないんじゃあ……」

ヘレン「……甘いわね」

菜々「!?」

ヘレン「例え華麗でなくても……勝たねばならぬときがあるのよ、それこそ鬼になってでもね……!」

ヘレン「レベル6の《ダンシング・ソルジャー》にレベル3の《ジェネクス・コントローラー》をチューニング!」

ヘレン「さあ……可憐なる姿を捨て……鬼となりなさい! 《鬼岩城》をシンクロ召喚!」


《鬼岩城》 †
シンクロ・効果モンスター
星9/地属性/岩石族/攻2900/守2800
チューナー+チューナー以外のモンスター1体以上
このカードの攻撃力・守備力は、
このカードのシンクロ素材とした
チューナー以外のモンスターの数×200ポイントアップする。

※《鬼岩城》:自身の効果により強化→「攻2900」から「攻3100」へ


ヘレン「(今だ、菜々の伏せカードは開いていない……ならば……!)」

ヘレン「《ジェネクス・コントローラー》と《ハウンド・ドラゴン》……この2体でオーバーレイ!」

ヘレン「レベル3モンスター2体でオーバーレイネットワークを構築……エクシーズ召喚!」

ヘレン「今の私は……凶暴よ! 《№30破滅のアシッド・ゴーレム》を呼び出すわ!」


《No.30 破滅のアシッド・ゴーレム/Number 30: Acid Golem of Destruction》 †
エクシーズ・効果モンスター
ランク3/水属性/岩石族/攻3000/守3000
レベル3モンスター×2
自分のスタンバイフェイズ時、このカードのエクシーズ素材を1つ取り除くか、
自分は2000ポイントダメージを受ける。
このカードのエクシーズ素材が無い場合、このカードは攻撃できない。
このカードがフィールド上に存在する限り、自分はモンスターを特殊召喚できない。


ヘレン「さらに手札から《ジェリービーンズマン》を通常召喚……これで準備は整ったわ……!」

菜々「……!」


菜々:LP6300 手札:1枚
○《サンダー・エンド・ドラゴン》:攻撃力3000
●《リビングデッドの呼び声》
●伏せカード2枚

ヘレン:LP350 手札:2枚
○《鬼岩城》:攻撃力3100
○《破滅のアシッド・ゴーレム》:攻撃力3000
○《ジェリービーンズマン》:攻撃力1750
○《ジェリービーンズマン》:攻撃力1750
●《窮鼠の進撃》


ヘレン「行くわよ……! まずは《鬼岩城》で《サンダー・エンド・ドラゴン》を攻撃!」

菜々「罠カード《強制脱出装置》を使います! 《鬼岩城》はご退場ください!」


《強制脱出装置/Compulsory Evacuation Device》 †
通常罠
フィールド上のモンスター1体を選択して持ち主の手札に戻す。


ヘレン「く……《鬼岩城》はシンクロモンスター……手札に戻ることは出来ず、エクストラデッキに戻されるわ……」

ヘレン「……ならば、続けてアシッドゴーレムで《サンダー・エンド・ドラゴン》を攻撃!」

菜々「攻撃力は同じ……! 相打ちですね……!」

ヘレン「道は開けたわ……! 《ジェリービーンズマン》2体でダイレクトアタック!」

菜々「うぅ……!!」LP6300→LP2800


ヘレン「倒しきれなかったわね……こちらのライフも残り少ない……」

ヘレン「……《ジェリービーンズマン》2体でオーパーレイネットワークを構築……エクシーズ召喚! 《№17リバイス・ドラゴン》!」


《No.17 リバイス・ドラゴン/Number 17: Leviathan Dragon》 †
エクシーズ・効果モンスター
ランク3/水属性/ドラゴン族/攻2000/守 0
レベル3モンスター×2
1ターンに1度、このカードのエクシーズ素材を1つ取り除く事で、
このカードの攻撃力を500ポイントアップする。
このカードのエクシーズ素材が無い場合、
このカードは相手プレイヤーに直接攻撃する事はできない。


ヘレン「効果を使うわ……オーバーレイユニットを1つ使い、攻撃力を500アップさせるわ」


※《№17リバイス・ドラゴン》:自身の効果により強化→「攻2000」から「攻2500」へ


ヘレン「さらに、カードを1枚伏せて……ターン終了よ……」


菜々:LP2800 手札:1枚

●《リビングデッドの呼び声》
●伏せカード1枚

ヘレン:LP350 手札:1枚
○《№17リバイス・ドラゴン》:攻撃力2500
●《窮鼠の進撃》
●伏せカード1枚


菜々「ナナのターン、ドロー!」

菜々「……まずは《大嵐》を発動! 場の魔法、罠カードを全て破壊します!」

ヘレン「く……私の伏せカードは《サンダー・ブレイク》……チェーン発動する意味はないわね……そのまま破壊されるわよ……」


《大嵐/Heavy Storm》 †
通常魔法(制限カード)
フィールド上の魔法・罠カードを全て破壊する。

《サンダー・ブレイク/Raigeki Break》 †
通常罠
手札を1枚捨て、フィールド上のカード1枚を選択して発動できる。
選択したカードを破壊する。


ヘレン「(菜々のフィールドに伏せられていた、もう1枚のカードは《スターライト・ロード》だったのね……)」

菜々「私は手札から《ドラゴラド》を召喚! その効果を使います!」


《ドラゴラド》 †
効果モンスター
星4/闇属性/ドラゴン族/攻1300/守1900
このカードが召喚に成功した時、
自分の墓地の攻撃力1000以下の
通常モンスター1体を選択して表側守備表示で特殊召喚できる。
1ターンに1度、自分フィールド上のドラゴン族モンスター1体をリリースし、
自分フィールド上に表側表示で存在するモンスター1体を選択して発動できる。
エンドフェイズ時まで、選択したモンスターのレベルは8になり、
攻撃力は800ポイントアップする。


菜々「《ドラゴラド》は墓地にある攻撃力1000以下の通常モンスターを守備表示で特殊召喚できます……来てください! 《ウィルミー》!」


《ウィルミー/Wilmee》 †
通常モンスター
星4/地属性/獣族/攻1000/守1200
かなり凶暴なウサギ。
鋭いかぎづめで、相手を血祭りにあげる。


ヘレン「……そういえば、その血の気の多そうなウサちゃん、条件にぴったりなのね。そしてレベル4モンスター2体が揃ったということは……」


菜々「レベル4のモンスター2体で、ウサミンネットワークを構築! エクシーズ召喚!」

菜々「きゅんきゅんキラめく、ミドリのヒカリ! 《ダイガスタ・エメラル》の登場です!」


《ダイガスタ・エメラル/Daigusto Emeral》 †
エクシーズ・効果モンスター
ランク4/風属性/岩石族/攻1800/守 800
レベル4モンスター×2
1ターンに1度、このカードのエクシーズ素材を1つ取り除き、
以下の効果から1つを選択して発動できる。
●自分の墓地のモンスター3体を選択して発動できる。
選択したモンスター3体をデッキに加えてシャッフルする。
その後、デッキからカードを1枚ドローする。
●効果モンスター以外の
自分の墓地のモンスター1体を選択して特殊召喚する。


菜々「《ダイガスタ・エメラル》は2つの効果を持っていますが……その内、蘇生効果の方を発動します!」

菜々「エクシーズ素材を取り除き……効果を持たないモンスターを特殊召喚します! 私が呼ぶのは……モチロン! 《ラビードラゴン》です!」


《ラビードラゴン/Rabidragon》 †
通常モンスター
星8/光属性/ドラゴン族/攻2950/守2900
雪原に生息するドラゴンの突然変異種。
巨大な耳は数キロ離れた物音を聴き分け、
驚異的な跳躍力と相俟って狙った獲物は逃さない。


ヘレン「……フッ、終わったわね……遠慮はいらないわ。来なさい!」

菜々「《ラビードラゴン》で《№17リバイス・ドラゴン》を攻撃! ウサミン☆ビーム!!」

ヘレン「リバイス・ドラゴンは撃破され、その余波で私のライフも尽きた……完敗だわ」LP350→LP0


菜々「やった! 勝てました! ……と、ヘレンさん……?」

ヘレン「フッ……負けた以上、何も言わないわ。敗者は去るのみ……けれど、この戦いは素晴らしい喜びを与えてくれた……」

ヘレン「菜々……また、逢いまみえましょう……そう……ソウルフルにね!」

菜々「?? あ……ヘレンさん! ……行っちゃった……」

菜々「……また、デュエルしようってことで……いいのかな……?」


こうして新しいデュエル仲間ができました!
やったね、ナナちゃん! やったね、ヘレンちゃん!

-終-


菜々さんが作ったデッキ、安価3ver【ウサギまみれ!】

メインデッキ×40枚

・《ラビードラゴン》×3 ・《ウィルミー》×3 ・《バニーラ》×2
・《カゲトカゲ》×2 ・《レスキューラビット》×2 ・《ドラゴラド》×2
・《ゼンマイラビット》×1 ・《エフェクト・ヴェーラー》×2 ・《増殖するG》×1
・《大嵐》×1 ・《サイクロン》×2 ・《死者蘇生》×1 ・《月の書》×1
・《ブラック・ホール》×1 ・《トレード・イン》×1 ・《銀龍の轟砲》×1
・《手札抹殺》×1 ・《神の宣告》×1・《神の警告》×1 ・《因果切断》×2
・《強制脱出装置》×1 ・《デモンズ・チェーン》×2 ・《奈落の落とし穴》×2
・《リビングデッドの呼び声》×3 ・《スターライト・ロード》×1

エクストラデッキ×15枚

・《サンダー・エンド・ドラゴン》×1 ・《聖刻神龍-エネアード》×1
・《№16色の支配者ショック・ルーラー》×1 ・《C№39希望皇ホープレイ》×1
・《№39希望皇ホープ》×1 ・《№50ブラック・コーン号》×1 ・《妖精王アルヴェルド》×1
・《キングレムリン》×1 ・《覚醒の勇士 ガガギゴ》×1 ・《ジェムナイト・パール》×1
・《ダイガスタ・エメラル》×1 ・《カチコチドラゴン》×1 ・《シャイニート・マジシャン》×1
・《A・O・Jカタストル》×1 ・《スターダスト・ドラゴン》×1

サイドデッキ×?枚
省略


※コンセプト

菜々さんが完全に趣味で作った、ウサギモチーフのモンスターカードを集めて作ったデッキ。
ストラクチャーデッキ「青眼龍轟臨」も購入したのか、それに収録されているカードも何枚か入っている。
主軸となるのはランク4エクシーズのため、以前の【兎ラギア】で使用したギミックの流用も多い。
また、通常モンスターサポートカードも増加、全体的に墓地からの蘇生をメインに考えた構築となっている。

安価3が選ばれていた場合、早い段階でストラクチャーデッキ「青眼龍轟臨」を購入することになりました。
通常モンスターサポートも多いですしね。むつみちゃんが「他のデッキに組み替えるときにもお勧めです」
とか言って、買う流れになったと思います。


ヘレンさんの作ったデッキ、【心まで……ダンサブル!】

メインデッキ×40枚

・《ダンシング・ソルジャー》×2 ・《マンジュ・ゴッド》×2
・《レスキューラビット》×2 ・《ジェリー・ビーンズマン》×3
・《チェーン・ウォリアー》×3 ・《音速ダック》×3
・《マッド・ロブスター》×3・《ジェネクス・コントローラー》×3
・《ハウンド・ドラゴン》×2 ・《大嵐》×1 ・《死者蘇生》×1
・《ブラック・ホール》×1 ・《魔の試着部屋》×3
・《高等儀式術》×2 ・《踊りによる誘発》×1 ・《儀式の準備》×1
・《手札抹殺》×1 ・《貪欲な壺》×1 ・《凡人の施し》×2
・《サンダー・ブレイク》×2 ・《窮鼠の進撃》×1

エクストラデッキ×15枚

・《鬼岩城》×1 ・《レアル・ジェネクス・クロキシアン》×1
・《ブラック・ローズ・ドラゴン》×1 ・《ナチュル・パルキオン》×1
・《超念導体ビヒーマス》×1 ・《A・ジェネクス・トライアーム》×1
・《フォトン・ストリーク・バウンサー》×1
・《№30破滅のアシッド・ゴーレム》×1 ・《№17リバイス・ドラゴン》×1
・《太鼓魔人テンテンテンポ》×1 ・《弦魔人ムズムズリズム》×1
・《管魔人メロメロメロディ》×1 ・《発条機雷ゼンマイン》×1
・《ブラック・レイ・ランサー》×1 ・《トーテムバード》×1


サイドデッキ×?
省略


※コンセプト

レベル3の通常モンスターを最大限に活用する目的で作られたデッキ。
《魔の試着部屋》で運任せではあるが、複数体の通常モンスターを並べ
エクシーズ召喚orシンクロ召喚。
《高等儀式術》でデッキからレベル3モンスター2体を生け贄にして
《ダンシング・ソルジャー》を儀式召喚。
《レスキューラビット》からのランク3エクシーズ召喚などで戦っていく。

ヘレンさんの敗因は《ミスト・ウォーム》や《№20蟻岩土ブリリアント》を
投入するカードに選ばなかったことかもしれない。
……作者のド忘れ? なんのことかな?

安価2で作るかも知れなかった【魔の試着部屋】デッキの儀式ぶっこみ版。
菜々さんが作る場合、《ダンシング・ソルジャー》召喚ギミックがなく、
その代わり闇属性の通常モンスター《ドラゴン・ゾンビ》等を投入し、
《ダーク・アームド・ドラゴン》、《闇の誘惑》を加える予定だった。

ちなみに話の上では、どの安価でもデッキを作る過程はあんまり変わりません。
ストラクチャーデッキ「青眼龍轟臨」を、すぐに買うかどうかくらいの違いです。

ただ、実際に作ろうとすると、ストラク中心のデッキ以外、マイナーなカードを多くを使うことになるので……。
現実だと、そう都合よくストレージからカードが見つかるとは限らないんですよね……そこは、ご了承下さい。

それでは、読んでくださってありがとうございました。

Q:対象に選択したカードが効果処理時に裏側表示になっていた場合でも、破壊耐性は適用されますか?
A:はい、適用されます。(13/01/04)

―遊戯王カードwikiより


むつみ「↑みたいな裁定が出てるので>>154で《閃光竜スターダスト》に《月の書》を使われた時、《月の書》にチェーンして《閃光竜スターダスト》の破壊耐性効果を自身に使っていれば、ラギアにやられることはなかったみたいですね……」

むつみ「後、どの道《魔宮の賄賂》で無効にされてましたが、>>151にて菜々さんが《レスキューラビット》を召喚した際、《レスキューラビット》の効果に対して《神の警告》を使った方がより効果的でしたね。その場合《レスキューラビット》は効果のコストとして除外されるので、再利用の手段が墓地に送られるより限られますから……」

むつみ「そんなわけで、いくつかプレイングミスがあります。ここにお詫びをさせていただきます」

菜々「…………?」←よくわかっていない。


そんなわけで、申し訳ありませんでした……上記は完全に作者のミスです。
後、>>208でヘレンさんが《№17リバイス・ドラゴン》を出している場面ですが、ここは《発条機雷ゼンマイン》の方が良い状況です。
ですが、菜々さんの【ウサギまみれ!】デッキの特性(レベル問わずの通常モンスター蘇生)を魅せるため、あえて選択ミス的な行動を取ってもらいました。
……まあ、作者の本当のミスと、意図的なミスが混じってるせいでおかしな部分があるんです……レクチャーモノとしてはあまりよくないことなので、ここにお詫びさせていただきます。

あと、空気を読んでリバイス出してくれたヘレンさんに感謝、さすが世界レベル。

珠美「 モンケッソクカゲキカゲムシャシエンシハンキザンキザン 」

光「アライブエアーバブルブレハセイカンエアーバブルエクカリオラァ」

茜「サモプリサモプリキャットベルンベルンDDBDDBオラァ」

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