【やあ比企谷八幡、ゲームをしよう】八幡「!?」 (25)

某ホラー映画とのクロス
グロ注意

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相模(ん?ここどこ)パチッ

相模(あれ上手く喋れない…)

相模(ちょ、な、なにコレ!?痛っ…頭に何か付いてるし…!!)ガチャ

ザザ…ザー…

相模(テレビ…?)

【やあ相模南】

相模「!?」

【ゲームをしよう】

(イメージ)
http://imgur.com/Qecw0l6



相模「…!!…!??」

【キミの生き方は軽率そのもので、また他者を見下す傾向がある】

【人を馬鹿にして生きている。生きるに値しない】

【だがキミは文化祭実行委員で自身の成長を願った。浅はかな活動振りだったがな】

【そんなキミにチャンスをやろう】

【まずはこの映像を見たまえ】

ザー…ザー…

ゆっこ・遥『んーー!!』
相模(え、ちょ!?ゆっこに遥!?)

【見ての通り彼女達は、キミと同じ仕掛けを用意され、ある部屋に閉じ込められている】

【急ぎたまえ、この廃墟の何処かに彼女がいる】

【ここでゲームの説明をしよう】

【キミと彼女達の頭に付いてる装置は、上下のアゴと繋がっている】

【気をつけろ。トラバサミの逆の原理で出来ている。タイマーが切れると装置は作動し、アゴは粉々に砕け散るだろ】

相模「っ!!!!?」

【装置を解除する方法は一つ、鍵を探せ。何処かにある筈だ】

【制限時間以内に拘束状態を解除し、自らと彼女達を救え】

【キミと彼女達の成長を願って…ゲームスタート】
〔10:00〕

相模「!?」

相模「っ!!?…っ!!?」ジタバタ

〔09:55〕

相模(時間が無い…急がないと!ウチも友達も死んじゃう…!!)

相模(鍵…鍵…ど、どこ…)

ズキズキ

相模(うぅ…!お腹が痛い…)ススッ

相模(って、何コレ!?お腹にぬった傷跡が沢山ある…)

相模「……」

相模(床にナイフが落ちてる…でも)

相模(この部屋、ナイフ以外…何もない…)

相模(え、ちょっとまて。まさか…でも…それしか)

相模「……っ!!」

ザシュッ

相模「がぁ…ぁぁ…」

ポタポタ…

相模(痛い…血が…)

相模(か、鍵…あった…やっぱりお腹の中にあった)

ガチャッ…バチン

相模「解けた…早く、ゆっこと遥を助けないと…」

相模「ついでにこのタイムウォッチも持ってこう…」

相模「はぁ…はぁ…」

相模「ぅぅ…意識やば…」

相模「でも止血してる場合じゃないし…」フラフラ

相模「ここかな?」

ガチャッ

ゆっこ・遥「っ!!」

部屋を空けると、友人二人を発見する
自分と同じ、頭部を破壊する逆トラバサミの装置が付けられている


だがなぜか二人は、刃渡りの長いナイフを手にしていた
しかしそんな事を気にしているほど、相模南に余裕はなかった

相模「ゆっこ、遥!!今助けr」

遥(相模さん…ごめん)ブンッ

相模「!?」

ゆっこ(仕方が無いの)ブンッ

相模「ちょ、二人ともなにやって!鍵ならウチが」

遥・ゆっこ「……!!」ブンッ

相模「ひぃぃ!!」

振り下ろされる刃渡りの長いナイフ

間一髪、避けた相模はその場で尻餅をつく
すると床に写真が散らばっていた

相模「何この写真…」チラッ

拾った写真に写っている人物は全て相模南だった

麻酔注射をされている場面、さらに腹部を切り裂かれ、切れ目に鍵を入れ縫合されている写真が散らばっていた

相模「ま、待ってて…私、鍵を持ってるから!みんな助けるから!」

遥「んん!?(本当!?)」

ゆっこ「んーー!(はやく頂戴!!)」バッ

相模「きゃっ!!」

ゆっこ(あ、あれ!?鍵が合わない…!?)ガチャガチャ

遥(私にも貸してよ!!)バッ

ゆっこ「っ!」

遥(…って、私も鍵が合わない!?)ガチャ


〔01:00〕

ゆっこ(これ違う鍵だよ!!もう時間ないよ!)ブンッ

遥(ごめん相模さん、お腹を切らせて!)ブンッ

相模「ちょ…落ち着いて二人とも!!そんな刃渡り長いナイフで切られたらウチ死んじゃう!!」

相模「ウチのナイフは刃渡り短いから!自分でお腹切るから!落ち着いて二人とも!!」

〔00:40〕

ゆっこ「んーー!!」

ゆっこ(時間が無いって言ってるでしょ!!)

ザシュッ

相模「が…っ!!」

ザシュッ

相模「ぐぅ…っ!!」

二人は刃渡りの長いナイフで、相模の腹部の縫合部を切り裂く

カラランッと音をたて鍵が落ちる。相模は腹部を抑えながら倒れこむ
抑える両手は赤く滲み、ポタポタと床に赤い液体が滴る

ガチャガチャ

ゆっこ(この鍵も合わない…!!)

遥(本物の鍵は、まだ相模さんの体の中に…!!)

〔00:20〕

相模「……ぅぅ…落ち着いて…話を聞いて二人とも…」

ガシッ

相模「っ!!?」

ゆっこ「……」ググッ

ゆっこと呼ばれる友人は、相模を後ろから体を抑え、もう一人の友人の遥が切りかかる

遥「……っ!!」ブンッ

相模「ちょ、やめ」

ザシュッ、ザシュッ、ザシュッ、ザシュッ、ザシュッ

相模「がぁぁ……っ!!」

ザシュッ、ザシュッ、ザシュッ、ザシュッ、ザシュッ

相模南の腹部を容赦なく切り裂く友人
刃渡りの長いナイフで

時間の余裕の無さが、友人二人を狂気に追いやってしまっている
そして縫合部の全てを切り裂いていき、鍵を全て取り出す

〔00:10〕

遥(は、はやくっ!!)

ゆっこ(どれ!?どの鍵が正解なの!?)

転がっている無数の赤く染まった鍵を拾い、震える手で鍵穴に入れていく

相模「………………」

相模の耳には二人の声が聞こえてくる
恐怖にかられ、焦っている感じがひしひしと伝わる

血ですっかり鉄の匂いが体中に染み込む
永遠とも思える僅か数十秒、彼女達は果たして無事に助かったのだろうか

意識が途切れてしまう前に、友人の安否を確認しなければと必死に顔を上げる相模


べシャァァァッ!!!


相模「っ!」ビチャチャ

突如、何かが振りかかってくる

相模「」ドロッ
滴る血、飛び散る肉片

遥・ゆっこ「」

ゆっくりと顔を上げると、そこには頭部を破壊された友人達の無残な姿があった

相模「いやあああああああああああああああ!!!!」

ザザ…ザー…ザザー…

【ゲームオーバー】

部屋の隅にあったテレビ画面から映る、不気味な人形がゲームの終わりを告げる

【ケハハハハハハハハハハハ、ケハハハハハハハハハハハハハ】

甲高く不気味な笑い声が部屋に響く

数日後、学校にて

担任「……っと言う訳で、下校時には気をつけるように」

文化祭終了して間も無く、相模南および彼女を取り巻く友人達の変死体が発見された
テレビでニュースにもなった

文実では懲らしめてやったが、流石の俺も胸を痛める物だった
つーか何?そんな猟奇殺人に巻き込まれるとかシャレになんねぇっつーの

―――――

八幡「……」ガラガラ

結衣「や、やっはろー…」

雪乃「挨拶くらいしなさい無礼谷君」

八幡「……」

雪乃「……」

いつもの調子で俺を罵倒する雪ノ下だが俺は何も言い返さない
そういう気分にはなれない

雪乃「ごめんなさい、少し空気を読むべきだったわね」

八幡「別に、気にしてない」

八幡「……」

結衣「ヒッキー…」

八幡「……」

俺は相模南が嫌いだ
だが生死の問題となると話は別だ

変死体との噂だが、それはもう惨い殺され方をしたとの話だ
同情と言うと安っぽく聞こえるが。まさにその同情をしている自分がいる

雪乃「しかし…今回の事件、まるで理解出来ないわ」

結衣「ゆきのん、ヒッキー…なんかあたし怖いよ…」

八幡「……正直、奉仕部でどうにかなる問題じゃねぇしな。気をつけろとしか言えん」

八幡「……」

もしも

今度、奉仕部が今回みたいな事件に巻き込まれたらどうする?
俺は何が出来る?

この二人を救う為に俺は…

八幡「……」

いざとなれば、俺が消えれば良いだけだ
コイツら救うために

俺が一人消えたところで誰も損はしないんだ
まだ死にたくはないけど

八幡「世の中って本当に怖いな」

雪乃「ええ…」

結衣「……」

まだ死にたくないし、やりたい事だってある
近場でこんな事件が起きたんだ。身構えくらいしとくか

……これからオレとコイツらとの関係がどうなるか分からない

高校生活だけの付き合いで終わるとは思っている
だが仮に本当にそうであったとしても、何か起きてしまった時は、コイツらを死んでも守る決意だけはしておこう

――数ヵ月が経ち、2年生の学校生活も残り僅かとなる

修学旅行や生徒会選挙、マラソン大会やバレンタインイベントなど色々あったが、山あり谷ありの青春をどうにか乗り越えてきた

八幡「……」

奉仕部での活動に、ささやかな幸福を覚えながらも、心のどこかで、言い知れぬ不安がこびり付いていた
それはきっとこれからの奉仕部、その関係について。そして卒業へと着実に近づいている事への実感。そこから感じる言い知れぬ痛みなのだろう

不安と冬の寒さを感じながらドアを開ける

八幡「ぅぅ…寒い…」

ガララッ

部室にはまだ誰もいない

八幡「……ん?」

ふと、後ろから気配を感じて振り向くと

「……」

八幡「なっ…」

バチィィィ

黒装束の豚の仮面を被った人物が後ろにいた
突如、ポケットからスタンガンを取り出し、俺に突き当ててくる
八幡「」ビクッ

抵抗するまもなく力が抜け落ち、視界が暗くなっていく

八幡「…ん?なんだここは…」

八幡「地下室…?それに周りには…カミソリ出てきたワイヤー?」

ザクッ

八幡「痛っ…!」

訳も分からず辺りを見渡していると、手や足、さらに背中から激痛が走る
見ると既にこのカミソリワイヤーで身体中を痛めつけられていた

誰かが俺をここに放置している最中に、傷ついてしまったのだろう

八幡「……っ!!?何なんだよ一体…」

ザ、ザザ…ザザー…

【やあ比企谷八幡、ゲームをしよう】

八幡「!?」

部屋の隅にブラウン管テレビがあった
そのテレビ画面より突如、不気味なしゃべる人形が映る

【キミはコレまで一部の人間を除いて、他者との交流を控え、距離を作り生きてきた】

【交流を深めた奉仕部部員を相手にすら、本物の関係になれるか疑問に思う事がある】

【何かが原因で、傷つく位ならいっそ初めから何も期待もせず、孤独のままで良いのではと思う傾向もある】

【その望みを叶えてやる為に特別な部屋を用意した】

【ずっと孤独でいられる空間を】

【だがお気に召さないのならば生き方を改める事だ】

【見ての通りこの部屋は、カミソリワイヤーで出来た迷路だ】

【慎重に潜り抜けなければ、キミの全身は切り裂かれるだろう】

【なお、このゲームをクリアしてもまだ試練は終わらない。覚悟する事だ】

【パンドラの箱を開け、傷つく覚悟が無い限り、本物を手に入れることなどない】

【それでは、ゲームスタート】

八幡「っ!?…!?!?」

驚愕する比企谷八幡
一方、ある別の部屋でもゲームが始まろうとしていた

葉山(ん…寝ていたのか…)

葉山(なんだ…うまく、口が開かない)

葉山(それにここは…?)

【やあ葉山隼人】

葉山(っ!?なんだあの不気味な人形は)

【ゲームをしよう】

【キミはその人当たりの良さから誰からも愛され、そして文武両道を貫いている】

【非の打ち所が無く、完璧だ。傍目から見ればな】

【だがお前はどこか歪んでいる。他者からそれを感じるのは難しいがな】
【立場、体面ばかりに固執するところがある】

葉山「…………」

【そしてお前は、常に周囲からの『期待』という物に縛られて生きている】

【己のプライドは高い一方で】

【お前には自分という物がない。期待に答えるだけの操り人形だ】

葉山「(……ふざけるな。オレが操り人形?馬鹿馬鹿しい)

葉山(なぜ自分の信念をそこまで否定されなければならないんだ)

【今日はお前を解放するチャンスをやろう。お前がお前であるための試験だ】


葉山「…?」

【この映像を見るがいい】

ザザッ…ザー!!

ブラウン管のテレビ映像は、不気味な人形から、教室で集団拉致された学生たちの姿だった。全員、ロープで縛られている

葉山(っ!?これはまさか!!)

【囚われているのはお前のクラスメイト全員だ】

【だが気をつけろ。何人か、いない者もいる】

葉山「…………」

葉山(比企谷と…結衣がいない!?)

葉山(それにあいつらも…)

【彼ら彼女達は、別な場所で囚われているだろう】

葉山の思考を遮るように、不気味な音声の解説は続く

【あるいは、既に試練に挑んでるのかも知れない】

葉山「!?」

【キミはクラスメイトを助けたいだろう】

【それにはまず、己の解放がカギとなる】
葉山「……」

【ここでゲームの説明をしよう】

【キミの頭に付いてる装置は、上下のアゴと繋がっている】

【トラバサミの逆原理で出来ている。タイマーが切れると装置は作動し、アゴは粉々に砕け散るだろ】

【鍵は無い。だが目の前に工具箱があるだろう】

【好きな工具を選ぶが良い。それこそが君自身が自由になる為の第一歩だ】

葉山(ふ、ふざけた真似を…)

【最後に、大事な忠告をしておく】

【キミはいずれ、選択を迫られる】

【お前にとって大事な者がもう一人囚われている】

葉山(もう一人…?)

【お前にとって大切な物は何だ。本当に守りたい物は何だ】

【真の答えに辿り着かなければ、己の身を滅ぼすだろう】

葉山「……」

【人として生きるか、操り人形として廃棄されるか】

【選択は君次第だ】

クラスメイトが囚われ、さらに葉山と八幡がゲームを始めた頃だった
別の部屋でもゲームが始まっていた

結衣「げほげほ…つ、つめたい…」

結衣「うわぁ、びしょびしょだよ…」

結衣「なにここ…?」

雪乃「広いバスルーム…のようね」

結衣「ゆきのん!?」

ガシャガシャッ!

結衣「キャッ!?」

雪乃「何故か知らないけれども、私たち、ここに閉じ込めらてしまったみたいね」

雪乃「しかも足枷まで付けられて…」

結衣「なにここ…寒いし錆びてて気持ち悪い…」

結衣「それに、部屋の真ん中で誰か倒れてる…」

雪乃「…………」

雪乃「涙なら枯れるまで泣き尽くしたわ」

結衣「……これって」

雪乃「その遺体は…姉さんよ」

陽乃「」

結衣「!?」

今さらだけどR板で書くべきだったよな。うっかり普通の方で立ててしまった
あとで申請しておく


とりあえず今日はここまで

おつおつ
たのしみ

いうても現状管理人はほとんど仕事しないからなあ

おまんこで埋め尽くされているスレも放置だし、もう好きにやっていいんじゃね

クラスメイトが俺のSSを読んだ感想

「原作読んでなくても楽しめる」

目の前で読まれて感想言われるのってめちゃくちゃ恥ずかしいんだね

俺が書く俺ガイルSSはオリジナル要素が強いからね

待ってる

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2017年05月05日 (金) 10:42:05   ID: mLi1uxLM

犯人わかっちゃったんですけどー

2 :  SS好きの774さん   2017年05月10日 (水) 08:37:25   ID: DDz7RjWN

だれ?
(/´△`\)はるのん、ちゃうよね?

3 :  SS好きの774さん   2017年06月01日 (木) 18:05:34   ID: mEV8zT4s

そこははるのんの名前出さないで欲しかったなあ

4 :  SS好きの774さん   2017年07月13日 (木) 02:04:12   ID: mEq3zC_7

まんまだとそうなるよな

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