【ガヴリール宅】
ガヴリール「やったことはあるのか?」
サターニャ「前に少しね…」
ガヴリール「そっか、前にってことは辞めた感じか?」
サターニャ「まぁ、そうね…」
サターニャ(い、言えない…!)
サターニャ(前までハマっててトップに登りつめるほどやりこんでたなんて)
サターニャ(恥ずかしくて言えないわ…!)
サターニャ(これがネトゲじゃなきゃガヴリールに自慢してやれるのにぃ…!)
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――――――――――
ヴィーネ『ちょっとサターニャ、またそのゲームやってるの?』
サターニャ『うるさいわねー今いいとこなのよ、後にしてちょうだいヴィネット』ピコピコ
ヴィーネ『あんたねぇ、そろそろ学校が始まるっていうのにそんなんでいいわけ?』
サターニャ『なにがよ』ピコピコ
ヴィーネ『大悪魔になるんでしょ?…大悪魔ともあろうお方がゲームにハマってるだなんて笑い物よ?』
サターニャ『えっ…?』
ヴィーネ『大悪魔様がゲームにハマってるだなんて知られたら恥よ恥、天使にバレたら一環の終わりでしょうね』
サターニャ『わ、わかったわよ!ゲームなんて辞めるわ!』ポ-イ
ヴィーネ(ちょろい)
――――――――――
サターニャ(そういえば名残惜しくて学校始まってからも少しの間だけやってたのよね…)
ガヴリール「サターニャ、聞いてんのか?」
サターニャ「え?あぁ、何だったかしら!」
ガヴリール「ったく…だからこのダンジョンのことだよ、ここのギミックほんとクソでさー」 ピコピコ
サターニャ「あぁ、ここのことなら…」
サターニャ「まずこのギミックはこのスキル使えば上書きされるから使って、それとこの敵は厄介だからなるべく避けて、もし当たってしまってもここの立ち位置から攻撃すれば楽に倒せるから、後そことそこは罠だらけだから通らないように…はっ!」
ガヴリール「おー!ホントだ!凄いじゃんサターニャ!ありがと!」ピコピコ
ガヴリール「いやー助かったよ、あれ中々クリア出来なくてさー」
サターニャ「そ、そう?よかったじゃない…」
サターニャ(…追求してこない?まさか私がやりこんでたことはバレてない?)
ガヴリール「そういえばサターニャ」ピコピコ
サターニャ「なによ」
ガヴリール「『サーニヤ』ってプレイヤー知ってるか?」ピコピコ
サターニャ「!!!」ビクゥ
サターニャ(私じゃない!!!!!)
ガヴリール「このゲームの元トップランカーなんだけどさ、私がこのゲームハマったキッカケをくれた人でもあるんだよ」ピコピコ
サターニャ「へ、へー…」
ガヴリール「今は引退しちゃったんだけどな、その人」ピコピコ
ガヴリール「今頃どうしてるかなぁ、また一緒にやりたいもんだ」ピコピコ
サターニャ「そ、そうなのね」
サターニャ「…キッカケはどんな感じだったのよ」
ガヴリール「私がそのゲームをやり始めて途方に暮れていた時に色々お世話になったんだよ」
ガヴリール「色々手伝ってもらったりレアアイテム貰ったりもしてな、すごい親切な人だったよ」
ガヴリール「弟子にだってしてもらったんだぜ?」
サターニャ「へ、へー…」
サターニャ(やっぱり私じゃないの!心当たりがありまくりよ!)
サターニャ(というか私が弟子にしたのなんて1人しかいないわよ…)
サターニャ(『マーリル』…あれ?)
サターニャ(天『真』=ガブ『リール』=ホワイト…)
サターニャ(ガヴリールじゃないのよ!!!!!)
――――――――――
【回想】
サターニャ(うぅ、開いてしまったわ…こ、これで最後にするしいいわよね…?)
サターニャ(ん?この子最初のエリアでウロチョロしてるわね、見たところ1人だし、どうしたのかしら)
サーニヤ『どうしたのよこんな所で』
マーリル『あ、えっと、初めたばかりでやり方がわからなくて…』
サーニヤ『ここは過疎ルームよ、アンタ人のいるルーム選ばなかったの?』
マーリル『よくわかりませんが、ダンジョン選択したらここに来てしまって…』
サターニャ(じゃあたまたま人のいるルームが満員になってここに弾かれてきたのね…お気の毒ね…)
サーニヤ『付いてきなさい!私が手伝ってあげるわ!』
マーリル『あ、ありがとうございます!』
――――――――――
マーリル『サーニヤさんってとてもお強いんですね!』
マーリル『それに色んな方々が声をかけていきます、有名な方なんですか?』
サーニヤ『聞いて驚きなさい!私はこのゲームのトッププレイヤーよ!』
マーリル『そ、そうなんですか!?凄いです!』
サーニヤ『そうだ!折角だから色々と教えてあげるわ!』
サターニャ『付いてきなさい!』
マーリル『はいっ!』
【回想終わり】
――――――――――
【サターニャ宅】
サターニャ(あれから何度か一緒にやったのよね…)
サターニャ(それでヴィネットにまたやってるのバレてから最後に挨拶してやめたんだっけ…)
サターニャ(…また、やろうかしら)
ポチッ
サターニャ(こ、これは我が弟子を久しぶりに見に行くだけよ!ちょっとやったらやめるから問題ないわ!)
サターニャ(別にあの頃が楽しくて、マーリルがガヴリールだとわかってまたやりたくなったわけじゃないんだからっ!)
サターニャ(…………)ワクワク
<『サーニヤ』がログインしました>
サターニャ(なつかしいわねこの感じ…)
→world chat
『なぁーっはっはっはっ!久しぶりね皆!この私が戻ってきてあげたわよ!』
『マジ?本人?』
『誰だよ』
『久しぶりです!アーホヤさん!』
『おかえり(*´ω`)』
『誰がアーホヤよ!』
『アーホヤクソワロwwww』
『前と変わってなくて安心したわw』
『サーニヤさんすこだ?』
ピコン →direct chat
『あれ?もしかして…』
マーリル『サーニヤ師匠…?』
サーニヤ『久しぶりね!マーリル』
マーリル『本当に久しぶりです師匠!戻ってきてくれるって信じてましたよ!』
サーニヤ『そのことなんだけど、ごめんなさい…』
サーニヤ『今日は顔を出しただけなのよ』
サーニヤ『でも、本格的に復帰する気は無いけどログインは時々していくつもりよ!』
マーリル『謝らないでください!戻ってきてくれただけでも嬉しいですよ』
マーリル『私、師匠がいなくて寂しかったんですから…』
サターニャ(誰よコイツ)
サターニャ(いや、マーリルなんでしょうけど…)
サターニャ(これ、中身ガヴリールなのよね?)
サターニャ(ガヴリールにしては違和感が凄いんだけど)
サターニャ(でも口調とかマーリルそのものだし…)
サターニャ(あぁもう!ややこしいわね!)
マーリル『どうかしましたか?師匠』
サーニヤ『なんでもないわよ、ちょっと考え事してただけだから』
マーリル『ならいいですけど…』
マーリル『あ、そういえば師匠!私の装備見てくださいよ!』
サターニャ(えっと、どれどれ…)
EX大天使の神武具 一式+99☆
サターニャ(ぷ、+99ぅ!?)
サターニャ(どういうことよ!仮にも元トップクラスの装備よこれ!それを強化カンスト!?)
サターニャ(大体+つけるには同じ装備を合成してやっと1付くのよ!?)
サターニャ(それを99って…どんだけやってんのよガヴリール…)
サーニヤ『カンストしてるじゃない!流石は私の弟子ね!』
マーリル『師匠との思い出の装備ですから当然ですよ!』
サターニャ(それにしたってやりすぎよ!)
サターニャ(というかこの横の☆マークは何かしら…)
サーニヤ『ところでその横の☆マークは何かしら?』
マーリル『あ、これはですね、最近出来た機能なんですけどね?』
マーリル『同じ装備の+99同士を合成すると限界突破されて更に強くなるんですよ!』
サターニャ「」
マーリル『いやー苦労しましたよ』
サターニャ(どういうことなの…)
サターニャ(そもそもEXを付けるには普通の状態のを進化させなきゃ行けないし)
サターニャ(その大天使装備を進化させるには超絶難易度のダンジョンに潜って手に入る0.1%以下のレアドロアイテムをいくつも必要なのよ…?)
サターニャ(それを一式全部+99を2つ用意したっていうの!?)
サターニャ(そ、そういえば今日ガヴリールがやってたあのダンジョン…)
サターニャ(私がやってた頃にクリア者が1桁しかいなかったほどの難易度の裏ダンジョンじゃないのよ…)
サーニヤ『頑張ったわね、流石私の自慢の弟子だわマーリル!』
マーリル『えへへ、ありがとうございます』
マーリル『それにですね師匠!』
マーリル『今日ついにあの最難関の裏ダンジョンをソロでクリアしたんですよ!』
サーニヤ『ま、まさか…』
マーリル『はい!よく師匠が仰ってた、師匠がソロで初クリアを遂げたあの裏ダンジョンです!』
サターニャ(やっぱりぃぃぃ!!!)
マーリル『あのダンジョン未だにクリア人数が2桁なんですよ』
マーリル『3桁行く前にクリア出来て良かったです、これで師匠に大きく近づいた気がします!』
サーニヤ『そうね!あのダンジョンをソロクリアしたとなれば私と肩を並べれられるわ!』
サーニヤ『成長したわねマーリル!アンタは私の誇りよ!』
マーリル『えへへ、嬉しいです』
サターニャ(というかもう私超えてるんじゃないかしら…)
サターニャ(でも、なんやかんやでマーリルと久しぶりに話すのは楽しいわね)
サターニャ(まさか知らないうちにガヴリールとゲームをしてたなんてね…)
――――――――――
ジャアマタチカイウチニログインスルワ!マッテナサイヨマ-リル!
ハイ!マッテマスシショウ!
<『サーニヤ』がログアウトしました>
AM 6:04
ガヴリール(げっ、もうこんな時間かよ…)
ガヴリール(でもまぁ今日は久々に師匠に会えたしよしとするかな)
ガヴリール(それにしても…)
ガヴリール(…やっぱりサーニヤ師匠はサターニャだったか)
ガヴリール(チャットでの喋り方にニックネーム)
ガヴリール(何から何までサターニャそっくりなんだもんな、そりゃ気づくって)
ガヴリール(だが違う可能性もあるにはあるからな、どうしても確かめたかった)
ガヴリール(そこで昨日このゲームについて聞いてみたわけだ)
ガヴリール(そしたら案の定サターニャはあのゲームを知っていた)
ガヴリール(しかも私がやってたあのダンジョンはよく師匠がクリアしたことを自慢してたやつだ)
ガヴリール(ここのダンジョンに詳しいやつなんてトッププレイヤーの中でも師匠レベルの飛び抜けた強さを持ってる人だけだ)
ガヴリール(それをサターニャは的確に攻略法を言い当てた)
ガヴリール(これだけでも師匠がサターニャだというには十分だけど、もう1つ根拠がある)
ガヴリール(それはサターニャが家に帰ってからすぐに師匠がログインしたからだ)
ガヴリール(これはいくらなんでも偶然にしては出来すぎてるからな、これで確信したよ)
ガヴリール(サーニヤ師匠の話題を出した時明らかにサターニャは動揺したし、サターニャもマーリルが私だって気づいただろう)
ガヴリール(だが、それでも何も言ってこないってことはバレたくない理由でもあんのかね)
ガヴリール(…理由は知らんがわかりやすすぎて隠せてないんだよなぁ)
ガヴリール(全く、隠す気あるのかねぇあいつは…)
ガヴリール(それにしてもサターニャが師匠か…)
ガヴリール「…まぁ、悪くないな」
【登校中】
サターニャ(うぅ…眠い…)
サターニャ(気づいたらあんな時間までやってるなんて…ガヴリールはいつもあんな時間までやってるのかしら…)
タッタッタッ
ガヴリール「よう、サターニャ」
サターニャ「ガヴリール…」
ガヴリール「眠そうじゃんか、徹夜でもしたのか?」
サターニャ「色々あってね…」
サターニャ(アンタはなんであんな時間まで起きてて元気そうなのよ…)
ガヴリール「まぁ、あんま無理だけはするなよ」
ガヴリール「師匠」ニヤニヤ
サターニャ「!?」
おわり
サターニャはゲームをやるとハマりそう(小並感)
ガヴリールの駄天のきっかけがサターニャというありがちなやつでした
ではまた
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