八幡「けものフレンズは最高のアニメだな」 (38)
・俺ガイル×けものフレンズのクロス
・キャラ崩壊注意
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八幡「最初は全然期待してなかったが、ふと気がつけば毎週楽しみでならない」
八幡「この面白さは、プリキュアに匹敵する」
小町「ちゃんと録画した?」
八幡「勿論だ。心配入らん」
小町「やったー!わーい!」
八幡(小町も順調に脳みそが溶け始めてるな。俺もだけど)
八幡「さて、夜も遅いし寝るか」
八幡(……)
八幡(あいつとか、絶対ハマりそうだよな)
八幡(よし)
(部室にて)
雪乃「……」パラ
結衣「……」カチカチ
八幡「……」
八幡(俺と雪ノ下は読書。由比ヶ浜は携帯をいじっている)
八幡(いつも通りで、それは実家のような安心感があるのは事実)
八幡(しかし…)
雪乃「……っ」フイッ
八幡(時々、雪ノ下は物憂げな表情を浮かべる)
八幡(それは初めて会ったときから、あるにはあったが、近頃、それが気になって仕方ない)
八幡(雪ノ下の家庭事情を多少なりとも知ってしまったからだ)
八幡(あいつ自身が抱えてる問題を、こちらに打ち明けてくれないと、詳しい事も知るに知れないのだが…)
八幡(とにかく、いま俺ができる事は…この程度だ)ガタッ
雪乃「どうしたの?いきなり立ち上がって」
八幡「ご、ごほん」
雪乃「……」
八幡「あーその、まあ、なんだ」
八幡「これ」
雪乃「?」
八幡「俺が最近、ハマッてるアニメが観れる」
雪乃「は?」
八幡「いや、なんかお前が好きそうな内容だなーって思って」
結衣「えー…ヒッキーが見るようなアニメとか、ゆきのんがハマる訳ないじゃん!」
八幡「お前の中で俺がどんなアニメを見ているイメージがあるのか知らんが、少なくともこれは、本当におススメできるぞ」
結衣「ふーん」
雪乃「なるほど、アニメばかり見ているから、あなたはそんなに目つきが悪くなってしまったのね」
八幡「世界中のアニオタたちに謝れ」
雪乃「……突然どうしたの?何も頼んでないのに貴方の方から、自発的にプレゼントだなんて…気味が悪いのだけれど。あ、目つきは悪かったわね」
八幡「あーもういい。わかった。勧めた俺が馬鹿だった」スイッ
雪乃「……」パシッ
俺がDVDをカバンに仕舞おうとした時、雪ノ下は無言で俺の腕を掴む
八幡「んだよ」
雪乃「待って」
雪乃「ちゃんと、見るから」
八幡「お、おう。ほら」
雪乃「……ありがとう」
結衣「ゆきのん、後であたしにも見せてね」
雪乃「比企谷くん、良いかしら?」
八幡「と言うか、由比ヶ浜の分も録画しておいたから心配いらん」
結衣「準備はや!!じゃあ、後で貸してね」
八幡「ああ」
それから雪ノ下は3日間、学校に来なかった
(4日後、廊下)
八幡(雪ノ下の奴。まだ体調が良くならないのか)
八幡(そろそろ学校に来ないと、由比ヶ浜あたりが「お見舞いに行こう!」とか言い出しそうだな)
八幡「ん?」チラッ
雪乃「……」
八幡「おう、やっと来たか」
雪乃「比企谷くん、今日も1人で登校?」
八幡「別にぼっちじゃなくても1人で登校してる奴くらいいるだろう」
雪乃「……」
八幡「てかお前、目に下に隈ができてるぞ。寝不足か?」
雪乃「ふ、ふふ、ふふふ…」
八幡「?」
雪乃「比企谷くん、なにあれ」
八幡「ん?何の話だ」
雪乃「この間、私に貸したDVDの事だよ」
八幡「ああ、あれか…あまりお気に召さなかったか?」
雪乃「……」プルプル
雪乃「なにあれ!?すっごーーい!」
八幡「」
今まで見たこともないほどの飛びっきりの笑顔で、彼女は叫んでいた
それはそれは屈託のない笑顔だ
不覚にも萌えた
雪乃「ねえ?ねえ!?なにあれーー!」ガシッ
八幡「うお!?」
八幡(肩を掴まれた…顔が近い…近い近い近い!!……良い匂い)
八幡「おい、これは何の罰ゲームだ?誰に指示された」
雪乃「私ね、あのアニメ見てから幸せな気持ちでいっぱいなの!」
雪乃「うみゃみゃみゃみゃ~」タタッ
八幡「」
彼女はサーバルが木登りする時の声を発しながら、小走りで教室へ向かっていく
唖然とするばかりだ。だが不覚にも萌えた
(教室)
八幡(何がどうなっているんだ。まるで意味が分からないぞ)
八幡(つまり…あれか、この3日間アイツは気が狂ったみたいに、けものフレンズを視聴し続けたという訳か)
八幡(ちょっと感化されすぎじゃありませんかね雪ノ下さん…マジであいつ大丈夫か?)
~昼休み前・理科室~
八幡(昼飯前に移動教室ってのは、本当に面倒だ。あー腹減った)
ダダダッ
八幡「ん?」
八幡(廊下で誰かが走っている、誰だ一体)
雪乃「うああああ」
八幡「!?」
雪乃「うひひひ!いひひひ!あははは!」
雪乃「あーはー!!」
八幡「」
八幡(なぜおれの方に向かってくる)
八幡「と、とりあえず逃げるしかない…!」ダダッ
雪乃「わーい!!」
八幡「こっちくんな!」
雪乃「みゃ!うみゃー!みゃー!」
八幡「やばい…追いつかれる!足速ぇ!」
雪乃「そこだぁ!ていっ!」
ドガッ
八幡「」
雪乃「ぜぇぜぇ」
彼女に押し倒される直前、不覚にも後ろを振り向いてしまった
それが原因で、背中は床につく
そして俺の視界には、爽快な表情を浮かべた、雪ノ下がいた
……良い匂い
八幡「な、何のマネだ」
雪乃「狩りごっこだよ!たーのしー!」
八幡「何一つ楽しく無ぇよ」
雪乃「ひっどーーい!そこは『たべないでください!』って返事しないと」
八幡「俺はかばんちゃんじゃねぇ」
結衣「」
優美子「」
葉山「」
姫菜「あ、あれってまさか…」
戸部「え、なにあれ。やばくね?」
大和「あ、ああ」
大岡「色んな意味でな」
(教室)
ガヤガヤ、ザワザワ
八幡「」
八幡(みんなこっちを見ている…いかん、この空気に耐え切れん)
八幡「早くベストプレイスへ行こう」
八幡(くそ、雪ノ下の奴、マジで感化されすぎだろ)
結衣「ねえヒッキー。ゆきのんどうしちゃったの?」
八幡「俺が知りたい位だ」
結衣「やっぱり、家の事とかのストレスでおかしくなっちゃったのかな」
八幡「だとしても限度がある」
生徒1「あの…」
八幡「え?お、おお、俺?」
生徒1「うん」
結衣「ヒッキーキョドりすぎ!」
八幡(教室で声かけてほしくないんですよね…)
生徒1「キミたち、たしか奉仕部なんだよね?」
八幡「あ、ああ…よく知ってるな」
生徒1「実は悩み事あって、それで今日の放課後、よっても良いかな?
結衣「うん!いいよ!」
八幡「断る」
結衣「ええ!?」
生徒1「そんな…」
八幡「悪いが今日は無理だ。日を改めてほしい」
結衣「どうしてヒッキー?」
八幡「雪ノ下があんな状況で、まともに活動できる訳ないだろ」
結衣「た、たしかに」
雪乃「え、なになに!?」
八幡・結衣「!?」
目をキラキラさせながら背後から、フレンズ(笑)と化した雪ノ下が現る
雪乃「キミ、何か困ってるの?」
生徒1「え?あ、はい」
雪乃「それじゃ、部室まで案内してあげるよー!」
生徒1「今から?」
雪乃「うん!ちょうどお昼ごはんはね、由比ヶ浜さんと比企谷君もいるから」
八幡「おい待て、俺はいつも昼休みはベストプレイスと決まって」
雪乃「それじゃ案内するね。ついてきて」
生徒1「う、うん」
雪乃「ガーイド、ガーイド、ほーしぶガイド!」テクテク
生徒1「ねぇ、雪ノ下さんどうしちゃったの?」ヒソヒソ
八幡「俺が聞きたい位だ」
(放課後)
八幡(意外にも、雪ノ下は部活自体は真面目にやっていた。相変わらず口調はおかしいままだが)
結衣「おーいヒッキー!待ってー」
八幡「待たない」
結衣「もう!」
八幡「んで?なんだよ」
結衣「ゆきのんがどうしてああなったのか、ヒッキーは本当にしらないの?」
八幡「……」フイッ
結衣「あ、目そらした」
八幡「雪ノ下がああなったのはアニメが原因だが、断じて俺のせいではない」
結衣「え、アニメって…ああ、前にゆきのんに貸したあのDVD?」
八幡「そうだ」
結衣「なんでアレが原因なの?」
八幡「変な厨二病を患ったのか…あるいは、病的レベルのなりきりごっこでもしてるのか」
結衣「ゆきのんが厨二みたいになったって事?」
八幡「あれはもう材木座を完全に超越している」
八幡(材木座もみてるんだろうな…あいつ、どのキャラが好きなんだろうか)
八幡「ま、雪ノ下もそのうち元に戻るだろ」
結衣「……」
結衣「そういえば、あたしの分もDVD録画してくれたんだよね?」
八幡「ああ」
結衣「じゃあヒッキーの家によってもいい?」
八幡「ああ」
結衣「ゆきのんがあそこまで変わっちゃうくらい面白いアニメ…一体、どんな話なんだろ…」
八幡「安心しろ。少なくとも普通あんな風にはならん。お前がいくら馬鹿でも」
結衣「一言多いから!」
こうして由比ヶ浜は、わざわざ俺の家によって、DVDを受け取った
それから由比ヶ浜は3日間、学校に来なかった
今日はここまで
このSSまとめへのコメント
わーいあなたは続きが気になるssを書くのが得意なフレンズなんだねー!
たーのしー!
続き楽しみだわ
怖いよ!
けものフレンズ□(ボソッ