マガジラース「グギャアアアオオオン!!」
オーブ「シュワッ!」
日が沈みかけてきた夕暮れの山岳地帯。切り立った断崖に挟まれた谷間でウルトラマンオーブは“襟ノ魔王獣”マガジラースと戦っていた。
オーブの姿はギンガ・ビクトリー・エックスの力を借りた“オーブトリニティ”。右肩の棘が回転し、彼の手の中でオーブスラッシャーの形となる。
マガジラース「グギャアアアオオオン!!」
オーブ「ハアア――――!」
突進してくる魔王獣。オーブが体を後方に捻ると足元から青白い光が迸る。
オーブスラッシャーを掲げ上げる。すると夕暮れの空に巨大な光輪が形成され、高速で回転した。
オーブ『トリニティウム――――光、輪ッ!!!』
オーブスラッシャーを振り下ろすと共に光輪が放たれる。
縦回転になり、地面を抉り岩石と砂礫を弾き飛ばしながら唸りを上げる。
マガジラース「――!」
光輪が突き抜け、マガジラースの身体に頭頂から股まで一直線の亀裂が入る。
ぱっくりと裂け、左右に倒れていく。地上に落ちると同時に大爆発が起こり、森閑とした山間に轟音がこだました。
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ガイ「……」
変身を解き、地上に戻ったガイは目の前の赤い結晶体にオーブリングを翳した。
これはマガジラースが持っていたマガクリスタル。魔王獣を封印していたウルトラ戦士の力の結晶だ。
ガイ「――おおっ?」
クリスタルが砕け、リングを通って一枚のカードになる。
それを手に取ったガイは素っ頓狂な声を上げた。
ガイ「“襟ノ魔王獣”を封印していたのは……あなたでしたか。レッドマンさん」
カードに映っていたのはギラギラ光る金色の目を持った“レッドマン”だった。
ウルトラマンではないが地球を救うために魔王獣と戦っていたのだ。ガイはカードに一礼し、ホルダーの中に大切にしまった。
★
ドラコ「グギャアアアオオオン!!」
ガイ「あれは……」
その数日後、ガイは広大な荒野で“彗星怪獣”ドラコに遭遇した。
翼がないところを見るにまだ幼体だろうか。しかしながらその凶悪な目は破壊衝動の色に染まっている。
ガイ「――っ!」
ガイは意を決してオーブリングを構えた。
ガイ『レッドマンさん!』
『レッドマン!』
ガイ『ベリアルさん!』
『ウルトラマンベリアル!』
二枚のカードをリードしたオーブリングに赤と紫の色が灯る。
それを勢いよく掲げ上げ、ガイは叫んだ。
ガイ『――赤いやつ、頼みますっ!』
『フュージョンアップ!』
二つの色が混じり合い、血の池地獄のような真紅がリングに満ちる。
レッドマンとベリアル、二人の力がオーブに重なり、新たな戦士の姿へと変貌させる。
『ウルトラマンオーブ レッドデスシウム!』
オーブ「…………」
ドラコ「グギャアアアオオオン!!」
突如として目の前に出現した巨人にドラコが驚くような素振りを見せる。
対峙したオーブは両腕を真っ直ぐに突き出し、回すようにゆっくり上げた。そしてファイティングポーズを取りながら、開戦の掛け声を上げた!
オーブ『――レッドファイッ!』
♪デンドーン デ-レレレーン
オーブ「イヤッ!」
ドラコ「グギャアアアオオオン!!」
ドーン! ベシッ! ベシッ! バシッ! ドズーン!
オーブ「イヤッ!」
ドラコ「グギャアアアオオオン!!」
ドズーン!
ドラコ「グギャアアアオオオン!!」
ベシッ!
オーブ「!」
ドズーン!
♪テテテーン テテテー テテテー テテテー テッテレ~
♪テテテーン テテテー テテテー テテテー テッテレ~
ドラコ「グギャアアアオオオン!!」
ベシッ! ベシッ! バシッ! ドズーン!
オーブ「!」ゴロゴロ
ドラコ「グギャアアアオオオン!!」
オーブ「――レッドジェノサンダー!!」
シュビビビビビッ!! ドオオオオオオオン!!!
ドラコ「」
ドズーン!
オーブ「!」
ガシッ ズルズル……
オーブ「――レッドフォール!」
ヒューーーン ドズーーーン!
♪デデン
♪デーデーデー デッデレー
♪デッ↑デッデッデ↓ーーン
お死まい
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