未央「プロデューサーと遊園地で二人きり……」 (13)

未央「プロデューサーと旅館で二人きり……」の続き

三度目の正直。

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未央「プロデューサーと遊園地どぅわー! よっしゃよっしゃ! 悪いねしまむーしぶりん! 未央ちゃん楽しんでくるよ!」

P「あー……」

未央「おぉん? 何さプロデューサー。そんな重たいため息ついて。幸が逃げちゃうぞ!」

P「だってよぉ。何で遊園地に寄り道する羽目になったのか」

未央「来たかったからでしょ」

P「そりゃテメーがだろ! 本当は午前中に仕事終わって二時には会社戻って書類を適当に整理して三時からオフだったってのに」

未央「でも、来たんだよね」

P「だから仕事終わりにお前が遊園地行きたいって地面に転がって駄々コネたからだろうが! 人目もあったのに高校生が地面に転がんじゃねーよ!」

未央「うるせー! 結局のところここに来た時点でプロデューサーの負けだよ! ここまで来たのに今更面倒くさいなんて男らしくないんじゃないの?」

P「ぐ。言い返せん。それはその通りだ」

未央「というわけでドキドキランドにしゅっぱーつ!」

P「おー……」

未央「結構いるねー。さすがドキドキランド。アミューズメント施設の上位に位置するだけある」

P「とうとう入っちゃったよ。遊園地とか何時振りだ」

未央「まだぐちぐち言ってんの? 来たからには楽しまないと! お。やっぱ入り口にはマスコットがいるね!」

P「何だありゃ」

未央「あれがドキドキランドのマスコット。土器猫のドキえもんにドキィちゃん。土器鼠のドッキーマウスにドキチュウだね」

P「かわいくねー! 無機質すぎんだろ」

未央「何言ってんのさ! 見てたらカワイくなってくるよ!」

P「カワイイと思えるようになるとは思えないんだけど……そうだ」

未央「どったの?」

P「そうだな。俺はプロデューサーなんだから、カワイくないならカワイくするまでだ!」

未央「お、何かプロデューサーっぽいこと言ってる! いいぞいいぞー!」

P「簡単な話、カワイくするってんならまずは抱き合わせだ」

未央「抱き合わせ?」

P「カワイイ奴と一緒にすればつられてカワイイと思えるようになるんだ! 未央、並んで来い。記念撮影を撮ってやる!」

未央「撮ってくれんの!? じゃあドキチュウの隣に……はいピースピース!」

P「いい笑顔だ! 撮るぞぉ! パシャ」

未央「どう? カワイく撮れた?」

P「こ、これは……」

未央「おぉ。いい感じじゃん。ドキチュウもかわいく撮れてるね」

P「いや、ドキチュウはカワイくないけど、未央がカワイイな。逆に未央のカワイさを証明してしまった」

未央「えぇ……もうプロデューサーってば何言ってんのさ~」

P「ハハハ本当のことだろう」

未央「やだー! やだヤダー!」

P「うるせぇよタコ! 一目あるのに駄々コネんな!」

未央「嫌だぁ! パフェがいいー!」

P「何がパフェがいいだ! 昼飯にパフェなんて食ってられるか! 昼飯時だから食べてからアトラクションに乗ろうって話になったけど、何でパフェなんだよ。遊園地の昼飯っつったらハンバーガーだろう!?」

未央「だってニュージェネレーションパフェだよ! ユニットの名前が入ってるパフェなんだから食べたいじゃん!」

P「そりゃニュージェネだろうな。新時代だろうな! デカすぎんだよこのパフェ! お前ひとりで食える量じゃないだろ!」

未央「だから一緒に突いて食べようって言ってるじゃん!」

P「なんで一つのパフェを突いて昼に食わにゃならんって話なんだよ! こっちのラブライカパフェで我慢しろ!」

未央「やだー! デザートは別腹だからいっぱい食べたい~!」

P「何にも食ってないんだから別腹じゃなくて本腹だろ!」

未央「え~んえーん」

P「だぁーもう泣くな! 人目につくから! わかった! わかったよもう! 一緒に食ってやるから適当に席を取っておいてくれ」

未央「うん。じゃあよろしくね」

P「嘘泣き……! こいつ!」

P「あのクソガキめ。ていうかこのニュージェネパフェ普通にデカすぎだろ。ん?」

未央『いやーそう言われてもね』

P「未央が男二人にナンパされてる! 流石アイドル。やっぱああいうのってあるんだ。どうしよ。見ててもいいけど、パフェが邪魔だし。おう、買ってきたぞ」

未央「あ、お帰りハニー♪」

P「は? ハニー? ん……あー」

未央「この人が私のハニー。だからアナタたちの御誘いはイタタタタ! ちょ、頭掴まないで!」

P「だぁれがハニーだこんボケ! あのアイドルにあやかってか? それなら兄ちゃんと呼べ兄(C)と!」

未央「ちょ、離して! ナニ? え? 何でいきなり人の頭掴むの? ナンパされてて体よく断ろうとして一芝居打ったのに何で空気読んでくれないの?」

P「以前に876コラボで知り合った方の言葉がある。空気など読むな。何で10歳年下のガキンチョの恋人の振りしなきゃならん! 5年はえーんだよ!」

未央「かっちーん! 空気など読むなとか関係ないじゃん! だからプロデューサーは冗談が通じないタイプとか言われるんだよ。将来絶対禿げるタイプだね!」

P「なんだとお前! 今言ってはならないことを言ったな! 拷問してやる! 縛り上げてペンタルファ・クラッシュの練習台にしてやる!」

未央「ぎゃー! やめて! 助けてー! あれ? ナンパしてきた人たちがいなくなってる」

P「お、ほんとだ。じゃあちょうどいいしパフェを突くか。食うぞ」

未央「え? 事態収拾したの? え?」

P「うわぁ口の中甘ったるい」

未央「お腹もある程度膨れたし、ようし、アトラクションに乗ろう!」

P「で、まずジェットコースターと。飯食ったばっかだから結構きつい気がするけど」

未央「大丈夫だよ。私たち若いんだし。それとも何? ジェットコースターが怖いとか? でかい図体のくせに小心者だねぇ」

P「俺の場合怖いとかじゃないんだよなぁ」

未央「ん? 順番来たよ。はい二人です。乗ろ。プロデューサー」

P「すみません。このジェットコースター。身長制限はいくつですか?」

未央「身長制限って、プロデューサーの身長で乗れないわけ」

P「はい。下限じゃなくて上限はいくつですか?」

未央「上限……そう言えばプロデューサーってきらりんより15cmくらいデカいって言ってたよね」

P「……」

未央「……」

P「つーわけで未央。1人で楽しんで来い。俺は下で待ってるから」

未央「ま、待って! 私もここで降ります降ります!」

未央「何さプロデューサー! 身長制限の上限越えでジェットコースター乗れないとか遊園地に来る意味の半分がなくなるじゃん!」

P「るせー! 俺だって好きで大きいわけじゃないわ! 上限が2mじゃない物もあるし、制限がない奴もあるから楽しめないわけじゃないけど」

未央「んもーどうすんの? イッキに乗れるの限られてくるじゃん」

P「ゆっくり楽しめばいいだろ。ほら、あそこ。場末のゲーセンみたいな建物があるだろ。行ってみよう」

未央「遊園地に来たのにゲームコーナーって。でもこのUFOキャッチャー。マスコットのぬいぐるみが置いてある」

P「おいおい。ゲームの筐体があるぞ。しかもパズルボブル。うわぁふっるいなぁ。二人プレイできるけど。やってみるか未央」

未央「いいよぉ。て言うかプロデューサーはゲーム得意なの?」

P「嘗めんなよ。ツヨシしっかりしなさいのオチものパズルゲームを極めて、ゲームセンターあらしを読んではハーケンクロイツダイビングを体得し大けがを負った俺に死角はないわ!」

未央「死角しかないように聞こえるんだけど」

未央「絶叫系のアトラクション以外を楽しもうとメリーゴーランドに乗ったのはいいけど……」

P「おーい未央。こっちを向け~」

未央「何でプロデューサーは乗らないのさー!」

P「ゴッツイ俺が乗っても絵になら無し、川島さんと来た時だって俺は乗らなかったぞ」

未央「だったら今回は一緒に楽しめばよかったじゃん」

P「それだとお前が乗ってるところを写真に納められないだろ」

未央「ん? んん? そう言っちゃえばそうだけど」

P「今日来たことをしっかり記録した方がいいだろ。俺も楽しんでいるお前を見ている方が楽しいからな」

未央「プロデューサー……なら! 今日の未央ちゃんは目いっぱい笑っちゃうぞ! にぃい!」

P「いい笑顔だ」

P「さぁて今日も大詰めだ。もうそろそろで帰らなきゃな」

未央「遊園地の最後って言ったらやっぱあれだよ」

P「まぁ、あれだよな」

未央「観覧車! 以降プロデューサー」

P「観覧車に乗って夕日を眺めるとこれで最後だなーって気になるよな」

未央「本当。のぼってく観覧車から見える夕日って……切ない気持ちになるね」

P「未央でもセンチメンタルな気分になるのかよ」

未央「なるよ。そりゃなるよ。プロデューサー人のことバカにし過ぎでしょ」

P「バカにはしてないけど。お前はバカだしなぁ」

未央「バカにしてるじゃんもー!」

P「悪い悪い」

未央「ねぇプロデューサー。そっちに行っていい?」

P「ダメ」

未央「……」

P「って言ったら拗ねるだろうから。好きにしろ」

未央「じゃあ好きにする! 隣失礼しまーす」

P「ただでさえ狭いってのにお前は何でさらに狭くなるようなことするかな」

未央「えへへ。いいじゃんいいじゃんプロデューサーと観覧車なんてそうそうないんだし。本当にずっとこの時間が続けばいいのにね。ずっとプロデューサーとニュージェネと一緒に歩いて行けたら」

P「そりゃ無理だな。何時かはお前たちはお前たちで進む道が違えるときが来る。まあ、その時までは一緒に頑張るがな」

未央「うん。一緒だよプロデューサー」

次の日

P「さぁーて今日も仕事頑張んないと。ん?」

未央「ギャー助けてー!」

P「未央が縛り上げられている」

凛「あ、プロデューサー。おはよう。ふっ」

P「おはよう凛。え? 何未央を縛ってんの?」

卯月「美容のためです」クチャクチャ

P「卯月は何をこねてんだ?」

卯月「粘土です。今から未央ちゃんに粘土パックをしてあげようと思いまして」

P「粘土パック?」

未央「プロデューサー助けて! その二人、未央ちゃんがプロデューサーと遊園地に行ったことに嫉妬して粘土パックとか言うお肌を壊しそうなことを実行しようとしてる!」

凛「何言ってるのさ未央。これは未央のためにやるんだよ」

卯月「そうですよ。ジッとしていてくださいね」

未央「いやぁあ! プロデューサー。助けて、助けてー!」

P「……ほどほどにしとけよお前ら」

未央「ちょ、プロデューサー見捨てないでー!」

凛「さぁ未央」

卯月「泥パックの時間ですよ」

未央「いやぁあああ!?」

終わり

ペンタルファ・クラッシュのカッコよさはすごい

今回は短めに書きました。正直ちゃんみお1人書くよりニュージェネ全員出して暴れさせる方がよかった気がしました。

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