【放課後・部室】

ｶﾞﾁｬｯ♪


後輩Ａ「コンチャース！」

後輩Ｂ「ちわー」

後輩Ｃ「どうも～」


友「おっす、お前ら！」




女「ひっぐ、えっぐ……」ｸﾞｽｯ

男「……」ｽﾞｰﾝ




後輩ズ (((イキナリ、この２人に何があったというのか！？)))

後輩Ａ「あ、あのぉ先輩？」ｺﾞｼｮｺﾞｼｮ


友「ん？」

後輩Ａ「部長と副部長、どうしちゃったんですか？」

友「や、ちょっとケンカしたらしいんだが……」


後輩Ｂ「けんか？」

後輩Ｃ「ケンカですか」

【回想中】


女「えーと、えーと～」ｵﾛｵﾛ


女「あー、部活動費申請の書類作成が終わんないよ～」


女「うぇ～」

ｶﾞﾁｬｯ


男「うーす」


女「あー、もう遅いよ～」

男「あ？ そうか？」

女「うん、今日は事務処理手伝ってくれる約束でしょ～」

男「そうだったかな？」

女「も～！」


女「ホラ、今日中に書類作成しないと、生徒会長に怒られちゃう！」

男「あー、はいはい」

女「じゃぁ私は、機材関係の書類作るから、」

女「消耗品関係の申請用紙書いてってよ～」


男「はいはい、分りましたよ」


女「お願いね～」

女「えーと、えーと」

男「…………」


女「これは、こうで……あれは、こっちで……」ｱﾀﾌﾀ

男「…………」


女「いち、にー、さん、しー……」

男「…………」


女「前のレシートがこっちで、後のレシートがあっちで～」

男「…………」


女「えーと、えーと～」ｵﾛｵﾛ

男「…………」

男「オイ、できたぞ！」

女「えっ、もう！？」


男「楽勝だろ、こんなん」

女「えー、ちょっと見せて見せて～」


男「……」

女「……」


女「これは違うよ！」

男「えっ！？」

女「ほら、ギターの弦なんかは消耗品じゃなく別の扱いだもん」

男「や、弦とか消耗品だろ」

女「そうじゃなくて、書類申請でのお話」

男「ふーん」


女「それに、アンプやエフェクターの修理予定も載っけてないじゃん」

男「おいおい、そこら辺は修理の度に申請すんだろ」

女「今年から変わるって、一昨日の説明会で言ってたでしょ～」

男「そうだったかな？」

女「もー！ ちゃんと聞いててよね、副部長～」

女「とにかく、作り直し～」

男「はいはい」



女「えーと、えーと」

男「…………」


女「これは、こうで……あれは、こっちで……」ｱﾀﾌﾀ

男「…………」


女「ごー、ろく、しち、はち……」

男「…………」


女「左のレシートがこっちで、右のレシートがあっちで～」

男「…………」


女「えーと、んーと～」ｵﾛｵﾛ

男「…………」

男「オイ、できたぞ！」

女「えっ、早い！？」


女「見せて見せて～」


女「…………」


女「もー、また間違ってる！」

男「えっ、マジかよ」

女「ホント、いい加減なんだから～」

女「まったく、こんなんじゃ何時まで経っても終わんないよ～」

男「るっせーな、じゃぁお前もさっさとやれよ」


女「やってます～」


男「ぜんぜん、進んでねーじゃねーか！」

女「そんなこと無いもん！」

男「あんだけやって、まだこれっぽっちとか！」


女「ふんだ、どっかのおバカさんみたいに、間違えまくるよりマシです～」

男「んだと～（怒）」ｲﾗｯ




男「この、トロくさ天然モジャ髪ウニ子！！」ﾊﾞﾊﾞｰﾝ！


女「えっ、トロくさ天然モジャ髪ウニ子？！」ｶﾞｶﾞｰﾝ！

【回想終了】


友「ってことがあったらしい」


女「…………」ｸﾞｽｯ

男「…………」ｽﾞｽﾞｰﾝ



後輩Ａ「あー、それでお二人とも」

後輩Ｂ「傷ついたり、言い過ぎたと、落ち込んでる訳ですか」

後輩Ｃ「仲がいいやら、悪いやら」

友「まったく」

後輩Ａ「それにしても、『トロくさ天然モジャ髪ウニ子』！」


後輩Ｂ「確かに、部長はちょっとおっとりな天然さんで、ウニみたいなモジャモジャ髪だけれども」


後輩Ｃ「女性に対して容姿をアレコレ言ってしまうのは、やはりどうかと」

後輩Ａ「ねー」



女「……うぅ」ｸﾞｽｯ

男「…………」ｽﾞｽﾞｰﾝ


友「……」

女「えっと、それじゃ……」ｺﾞｼｺﾞｼ


女「書類できたから、生徒会に持ってくね」

男「……おぅ、ゴクローサン」


女「じゃぁ戻ってきたら、予定通りミーティングから個別練習、バンドごとのセッションってことで」


後輩Ａ「はーい！」

後輩Ｂ「ウース」

後輩Ｃ「イエッサ～」



友「あー、それなんだけどさ」

友「今日はもう、２人ともあがったら？」


女「えっ？」

男「おいおい、まだ何もしてねーのに」


友「いやいや、ケンカしてんじゃねーか」

友「そんなグズグスの状態じゃ、練習もセッションもグズグスになっちまうよ」


女「……」

男「……」


友「最近は色々忙しかったし、うん、そうだな！」



友「ちょっと仲直りデート行って来いよ、２人して！」


後輩ズ (((！？)))


女「で、デートっ///」ﾎﾞﾝｯ♪

男「ちょ、何言ってんだお前///」

友「いーからいーから」


女「あわわわわ」
男「押すなよバカ！」


友「はいはい」ｸﾞｲｸﾞｲ


後輩Ａ「あっ！ こちら、お２人の荷物になりまーす」

後輩Ｂ「部室の外に置いときますね～」ﾄﾞｻﾄﾞｻｯ♪

後輩Ｃ「それでは後はお任せを、ごゆっくり～」


ギィ～　バタン♪

ｶﾞﾁｬｯ！

【部室の外】


男「あっという間に締め出された」

女「うぇ～」


男「……」

女「……」


男「どうしよう？」

女「どうしようね？」




男「ぼんやり突っ立ってるのもアレだし」


男「まぁ、行くか？」

女「…………うんっ///」

【部室】


友「よーし、あいつら行ったな」


後輩Ａ「ほんじゃ、部長も副部長も帰ったということで、」

後輩Ｂ「ボクらも今日は、練習切り上げっすね！」

後輩Ｃ「あぁ、シサシブリの自由時間ダー」ﾊﾟｧｧｧ！



友「なーに言ってんだお前ら！」



後輩ズ「「「！？」」」

【一方その頃、生徒会室】



生徒会長「……来ないわね」


生徒会長「あの部活だけ、予算の申請用紙が来てないわ」


生徒会長「まったく、とんだうっかり屋さん達だこと」ﾊｧ～



生徒会長「とりあえず、今部室にいる責任者をしばきに行きましょうか！」

ハレルヤの二次創作ssって認識でいいのか？

>>23と>>24の間


友「２人抜けた分、部室でたーっぷりと練習できるだろ！」


友「今日は俺も予定無いから、」



友「お前らをバッチリしごいてやるぜ、覚悟しとけっ！」ｷﾘｯ!



後輩ズ (((うぇ～！？)))

>>25
知ってる人なら、それでも

男「さて、それにしてもどこ行こうか？」

女「あらら、考えてなかったの～？」

男「や、だってイキナリ出かけるとかよ～」

女「まぁ、そうかな……」



男「とりあえず、いつもの店行くか？」

女「そうしよっか」

【喫茶店】


店員「いらっしゃいませー」


店員「ご注文をどうぞ」



男「コーヒーと、クリームパフェで」


店員「かしこまりました～」




女「えへへ～」

男「？」

男「なんかごきげんだな」

女「うん、久しぶりにココに来れたなーって」


男「まぁ、な」

女「前来たのって、いつだったけ？」

男「さぁ。忘れたわ」

女「もー、ちゃんと思い出してよ！」


男「えー、じゃぁ４か月前くらいか！？」

女「うんうん♪ そんな感じかなーｖ」

男「２年になって後輩できて、特に部長とかなってからは忙しかったしなぁ」

女「うんっ。大変だけど、１年生たちみんないいコたちで良かったよ」

男「まぁ、な。演奏とかは全然だけど」

女「ぶー! そんな言いかたしなくていーじゃん！」

男「あー、はいはい。気を付けるよ」


女「それにホラ、私たちも１年生の時はへたっぴだったじゃない」

男「あいつらほどじゃねぇよ」

店員「こちら、クリームパフェとコーヒーになりまーす」


男「どうも」

女「ありがとうございまーす」




女「でさー」

男「え？ なんだって？」

女「演奏の話！」

男「おお」


女「確かに、私たちはあのコ達よりチョットは上手かったかもしれないケド」

女「ゆっくりな曲とかは、だいぶ苦戦してたよね～」

男「……忘れた」

女「わ、ずるーい！」

男「ゆっくりな曲は、リズム隊にとっちゃ鬼門なんだよ」


男「まーでも、今はキチンと叩けるからいいだろ！」

女「うん！ いい方向に変わっていけたから、大丈夫♪」

男「……そういえば、」

女「なぁに？」

男「お前の演奏スタイルも、あの頃とは変わってたよな」

女「そぉ？」


男「ホラ、バンド入りたてん時は、お面付けてステージライブしてたろ」

女「あー、そうそう。やってたねー」

男「いつの間にか、お面しなくなったよな……いつからだっけ？」

女「もー、気づいてよ！ このニブチン（怒）」

男「そもそもあれ、お面するのってどういう意味があったんだ？」

女「…………恥ずかしいじゃん」

男「恥ずかしい？」

女「素顔のままステージに立って、演奏するの！」

男「まぁ、そうか。だから緩和するための、お面だったか」

女「うん」

男「最近は、お面してねーけど？」

女「ステージ立っても、平気でいれる様になったから」

男「……それは良かった…………のか？」

女「うんっ」

女「バンドが、私の居場所になっていったし、」

男「……」

女「信頼できる仲間が、隣にいるし」

男「……」

女「勇気をくれる人も、すぐ近くにいてくれるし！」

男「……！」


女「でも私のくせっ毛に注目されちゃうとかは、まだちょっとだけどｗ」

男「…………！！！」

女「はっ！」ｼﾏｯﾀ！



女「ち、ちがうの！ そういうイミじゃなくて！！」

男「……」

女「えっとね、深い意味はないって言うか！！」

男「……」

女「や、そういう意味じゃないんだけど、そういう意味っていうか……」

男「……」

女「う、うぅ///」

男「なぁ」

女「あっ、はい！」



男「今日はまだ、時間いいか？」

女「えっ、あっ、はい！」

男「えっと、それじゃぁ」

女「……」



男「……」

女「……」




男「……どうしよう？」

女「…………海」

男「うみ？」

女「一緒に、海が見たい！」

男「……おぅ！」


女「けど、今から海岸まで行くと夜遅くなっちゃうから……」

男「どっか高いとこ、だな」

女「高いとこ？ 近くだと、あのデパート屋上か、観覧車かなぁ？」


男「２者択一か……」

女「どっちか、だね」