めだか「sao...か、ふむ、面白い!」 (19)

マイナス十三組との死闘を終え、近頃休みがちになっていた目安箱の案件を処理していた時の事だった...

善吉「今日も沢山案件がきてるみたいだな...」

めだか「良いことではないか、この部屋がお花でいっぱいになる日も近そうだ」

阿久根「でも、本当にすごい量ですよ、紛失物の捜索、悩み事、犬の散歩...!?」

めだか「どうした?阿久根書記」

阿久根「いえ、投書の中にゲームをやって欲しい、というものがありまして...」

善吉「なんだそりゃぁ?」

喜界島「もしかして、最近話題のあのゲームかも」

阿久根「ええ、恐らく...」

善吉「だから、何だよ、それは?」

喜界島「ソードアートオンラインだよ」

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1489662495

善吉「なんだ、そのデビルかっけー名前のゲームは?」

喜界島「世界初のVRMMOらしいよ、ゲーム性はβテストの時から凄い評判良かったんだけど...」

善吉「だけど?」

喜界島「フルダイブシステムって言ってね、ログインすると現実世界での自分は意識がなくなるの」

善吉「それのどこに問題が?」

喜界島「ログアウトできないらしいの、今現在saoにログインした人で現実世界で意識を取り戻した人はいないの」

阿久根「それだけじゃない、そのゲーム内でゲームオーバーになれば現実世界でもゲームオーバーになる、文字通り死ぬってことさ」

めだか「話は分かった、で、これは誰からの依頼なんだ?」

阿久根「安心院さんからです」

善吉「野郎!またしてもめだかちゃんを陥れに!」

めだか「まあ待て善吉、私のマニフェストを覚えているか?」

善吉「24時間誰からの相談も受け付ける...だっけ?」

めだか「そうだ、ならば引き受けるしかあるまい、それが私の仕事なのだから」

善吉(この依頼を最優先にするってことは相当乗り気だな、めだかちゃん)

喜界島「だったら、禊ちゃんを呼んだ方がいいんじゃない?」

めだか「球磨川なら、『裸エプロンを見る』とだけ言って何処かへ行ったぞ」

ー理事長室ー

めだか「で、私達はこのsaoなるゲームをやれば良いんだな?」

安心院「その通り、でもごめんね、実はこのゲームやるのにナーヴギアっていう機械が必要なんだけど、2つしかないんだ」

めだか「それ位スキルを使えば調達できただろうに、何故2つなんだ?」

安心院「強いて言うなら、少年ジャンプ的ご都合主義ってとこかな」

阿久根「では、僕がめだかさんと行きますよ」

安心院「まあ、確かに実力で見ればめだかちゃんと阿久根くんだろうね、けどそれじゃあ読者は面白くないぜ」

阿久根「なっ!?」

安心院「あくまで、少年ジャンプ的、少年誌的展開を望む読者からしたらめだかちゃんと善吉くんだろうよ」

善吉「俺が行くことは構わないんだが、なんで俺達にこの依頼をしたんだ?」

安心院「面白いからさ、マンガは面白ければ良いってどっかの編集長さんも言ってたぜ」

めだか「そうか、なら私と善吉でそのゲームをやろう」

安心院「さっすが、めだかちゃん、主人公気質全開だね、ゲームはこの理事長室でやるといいよ、長期間ログアウトできなくてもここなら介護できる」

めだか「わかった、じゃあ早速そのナーヴギアってやつを貸してくれ」

善吉「正気か?めだかちゃん!暫く戻ってこれないかもしれないんだぞ」

めだか「構わんさ、いつ行こうがその点に関しては変わらない、それに善吉、私がこの程度のゲームをクリア出来ないと思ったか?」

善吉「思わねぇよ!そうだよ、めだかちゃんはいつだって何だって出来るんだ!よし、安心院さん俺にもナーヴギアを!」

安心院「ふふっ、ほら、これがナーヴギアだ」スッ

善吉「でかい...」

安心院「指示に従って初期設定をするんだ、それが終わったら、リンクスタートって言えば1瞬にして周りが漫画の中の世界だぜ」

善吉「めだかちゃん、準備おわったか?」

めだか「ああ」

善吉「それじゃあ行くぞ...」

めだか善吉「リンクスタート!」

ディアベル「俺たちの義務なんだ!そうだろ?皆!」

善吉(と、まぁ俺たちは未だ攻略できていない第1層の攻略会議にきているわけだが...)

めだか「~♪」

善吉(サービス開始から約1ヶ月、その間2千人ものプレイヤーが犠牲になったこのゲーム、その聞くだけでも恐ろしい、第1層の攻略だというのに...めだかちゃんは乗り気だ!)

めだか「~♪...ん?どうした?善吉」

善吉「ずいぶん乗り気なんだな、めだかちゃん」

めだか「そうか?」

善吉「ああ、その顔見たら誰でも分かるぜ」

めだか「この前、このゲームで戦闘をした時の事を覚えているか?」

善吉「うろ覚えだけどな」

めだか「その時、私は初期装備の剣で攻撃するだけじゃなく、殴ったり、蹴ったりしてみたんだ、するとどうなったと思う?」

善吉「どうだろうな...一撃で仕留めたとかか?」

めだか「逆だ、何発殴っても仕留められなかった、プログラムに私の現実世界での戦闘能力は反映されないらしい」

善吉「で、それと乗り気なのは関係無いだろ?」

めだか「大有りだ!反射神経、スピードを除いてほぼ全ての身体能力が一般人並みなんだぞ?そんなの戦いが楽しくて仕方ないじゃないか!」

善吉「めずらしいな、めだかちゃんがそこまで欲望丸出しなのも」

めだか「ここでの私は生徒会長ではない、ただの黒神めだかだ!」

善吉「そうかい、なら付き合うぜ、俺はただの黒神めだかの付き人だからな」

タッタッタ

キバオウ「ちょっと待ったー!ワイはキバオウ言う者や、こん中に、今まで死んでいった2千人に詫びいれなアカン奴がおるはずや」

めだか「なんだ?あの男は」

善吉「このゲームの緊張感で頭のネジでも飛んだんじゃないか?」


数分後

キバオウ「命は預けられんし、預かれん!」

ざわざわ

めだか「発言いいか?」

キバオウ「何や?」

めだか「キバオウと言ったか?さっきから聞いていれば、βテスターが悪いような口ぶりだな」

キバオウ「悪いやろが!そいつらが情報やらうまい狩場やらを独占するから、2千人の犠牲者がでとるんや!」

めだか「はたして、本当にそうかな?ならば、この本、貴様も持っているだろう?情報屋から聞いた話ではこの本、βテスターが情報を提供して作られたものだそうだ」

キバオウ「なっ!?」

ざわざわ

めだか「2千人の中に己の弱さが故に救えない人がいたのか?己の弱さを認められないから人を責めたのか?そうとしか考えられん!」

キバオウ「いやっ、違..」

めだか「安心しろ!私が鍛え直してやる!その曲がった性根を1からな!」

善吉(出た、黒神めだかの真骨頂その1!上から目線性善説)

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