佐倉「新人アイドルの佐倉千代です!!」野崎「よろしく」 (20)

野崎「この度君達をプロデュースすることになった野崎梅太郎だ」

鹿島「ふーん……君が私達のプロデューサー?」

瀬尾「ねーねー!! アイドルってなにやんの!? ボール投げる!?」

野崎「……バラエティ番組に出るなら可能性はある」

佐倉「わ、私!! 一生懸命頑張ります!! よろしくお願いします!!」


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野崎「さて、俺から見た君達3人のイメージだが……」

野崎「佐倉はキュートだな」

佐倉「えっ!!!?//////」

瀬尾「えー私じゃないのー」

佐倉「そ、そうですよプロデューサー!! 私よりも結月の方が……」

野崎「瀬尾は色的にパッション、鹿島は色的にクールだから消去法でキュート」

佐倉「」

御子柴「あのなぁプロデューサー……キュートはオレンジじゃなくてピンクだぜ?」

佐倉「誰!!?」

野崎「紹介が遅れた。 事務員の御子柴くんだ」

鹿島「よろしくお願いしまーす!!」

御子柴「いいかお前ら、ちゃんとプロデューサーの言うことは聞けよ」

御子柴「さもないと俺が……お仕置きしちゃうぜ?」

鹿島「……」

瀬尾「……」

御子柴「な、なんか言えよ!!///」

佐倉(……あれ、この人の方がアイドルに向いてるような)

野崎「さて、まずはアイドルの基本のダンスからだ」

佐倉「ダ、ダンス!!?」

野崎「ああ、君達がどれほど踊れるか見てみたいんだ。 いいか?」

鹿島「いいよ!!」

瀬尾「やるやる!!」

佐倉「ど、どうしよう……私、できるかな……」

野崎「心配いらない。 できなくても俺がなんとかサポートする」

佐倉「!! プロデューサー……」

野崎「大事なのは一生懸命やることなんだ」

佐倉「……はい!!」

鹿島「はっ!!」ビシッ

野崎「うん、鹿島は完璧だな」

瀬尾「とおっ!!」ビシッ

野崎「お前の踊りはめちゃくちゃだが基礎はできてるな」

佐倉「うわっとと……いてっ!!」バタッ

野崎「!! だ、大丈夫か佐倉!!」

佐倉「だ、大丈夫ですプロデューサー!!」

野崎「そうか……しかし佐倉は根性があるな」

佐倉「あ、ありがとうございます!! 私の唯一の取り柄なんで!!」

野崎「流石だ……きっと将来素晴らしいアイドルになる」

佐倉「えへへ~///」

御子柴(俺の藍子の方が踊れてるぜ)

野崎「さて、ダンスも大事だが……歌も大事だ」

鹿島「!!」ギクッ

野崎「ダンスと歌……アイドルで大切なのはこの二つだ」

野崎「早速歌唱力を見せてもらおう」

瀬尾「おっけー!! 私めっちゃ歌上手いから!! 驚くなよプロデューサー!!」

野崎「本当か!? それは楽しみだな」

佐倉(結月があんなに自信があるってことは相当上手いんだろうな……私も負けられないよ!!)

鹿島「あ、あの~プロデューサー……」

野崎「ん? なんだ?」

鹿島「ちょっとお腹痛いから……歌はパスでもいいかな~……?」

野崎「何? 大丈夫か? 病院行くか?」

鹿島「あ、いや!! そんな大層なことじゃないから!!」

鹿島「だ、だからさ!! 演技!! 演技の練習したいなぁって!!」

野崎「! 確かにドラマに出演するには演技スキルも必要だ」

鹿島「でしょ!? やろうよ!! 演技の練習!!」

野崎「そうだな、じゃあ……」

鹿島「うんうん」

野崎「お前の歌を聴いてから演技の練習をしよう」

鹿島「」

御子柴(俺の藍子の方が歌も上手いな)

鹿島「じゃあ……歌うよ?」

野崎「ああ」

鹿島「……後悔しても知らないよ?」

野崎「?」













鹿島「ーーーーーーーーーー!!」

一同「うわああああああああ!!!」

鹿島「ど、どうかなプロデューサー……上手くなれるかな」

野崎「今すぐ諦めるのと一年びっしり練習した後諦めるのどっちがいい?」

鹿島「そこまで!?」

鹿島「はぁ……結局あの事務所やめちゃった」

鹿島「やっぱり私って……アイドルに向いてないのかなぁ」

堀「おい!! そこのお前!!」

鹿島「!!」

堀「お前なら……いいヒーローになれるぜ!!」

佐倉「どうしようプロデューサー!! メンバーが一人減っちゃったよ!!」

瀬尾「二人でもいいんじゃね?」

野崎「それはダメだ。 実は今度、堀プロダクションのとこのユニットと共演が決まってる。 それもお互い3人組という条件だ」

佐倉「もう仕事取ってきてたの!!?」

野崎「あと一人……あと一人いれば……」

野崎「アイドルの器になれるような逸材が……」

瀬尾「……」ジー

佐倉「……」ジー

御子柴「なんで俺を見てんだよ!?」

野崎「そう!! そこで足を捻って!!」

御子柴「こ、こうか?」

野崎「違う! お前には恥じらいが見える!! もっと自分をさらけ出せ!!」

御子柴「う、うるせえ!!/// 恥ずかしいもんは恥ずかしいんだよ!!///」










御子柴「~♪」

野崎「いいぞ!! 歌唱力は問題なし!!」

御子柴「ほ、本当か!? 上手かったか!!?」パァァ

瀬尾「鹿島の代わりがいてよかったなー」

佐倉「私のライバル……」ゴゴゴゴゴ

瀬尾「なんで嬉しそうじゃないの」

本番当日

前野「どーもー!! MCの前野です!!☆」

前野「夢野プロダクションと堀プロダクションの出来立てホヤホヤのユニットが色んな対決をするよー!!」

野崎「堀さん、今日はよろしくお願いします。 確かそっちは全員男でしたね」

堀「ああ、かっこよすぎて驚くなよ?」

前野「まずは夢野プロダクションの『アイドルしよっ』の入場でーす!!」










佐倉「こ、こんにちは!!」

瀬尾「ねえねえ!! ドッジボール対決ある!?」

御子柴「早く帰りてえ……」

前野「うん!! みんな可愛いね!! ま、タヌキの方が可愛いけどね!!」

野崎「……」イラっ

前野「続いては堀プロダクションからイケメン軍団!! 『PRINCE』の入場でーす!!」










若松「よろしくお願いします!!」

鹿島「まさか千代ちゃんとこうして再開するなんて……」

佐倉「鹿島くん!?」

御子柴「お前……そっちの事務所に移動したのか!?」

前野「……ん? 一人足りなくない? 3人でしょ?」

佐倉「あれ、そういえば……」

堀「若松、呼んできてもらえるか?」

若松「は、はい!!」









若松「プ、プロデューサー!! 大変です!!」

堀「どうした」

若松「こんな手紙が……」

『めんどくさいので帰ります』

堀「野郎……!!」

野崎「どうします堀さん、人数が足りなくて不戦勝ですよ」

堀「……俺が代わりに出よう」

鹿島「プロデューサー自ら!!?」

前野「分かった!! じゃあそれでいこう!!」

佐倉「い、いいのかな……」

野崎「うちも事務員がメンバーにいる時点で人の事は言えないな」

瀬尾「早くボール当てっこしようぜ!! あいつにあてたい!!」

若松「な、なんで俺なんですか!?」

前野「じゃあ最初の対決を発表するね!! 最初は……」

野崎「最初は……?」

前野「歌対決!!!」

鹿島「!!!?」

堀「歌か……鹿島、お前ならわけないよな?」

鹿島「え、え~と……」

若松「お、俺は大丈夫ですよ!!」

前野「じゃあ先攻は『アイドルしよっ』から!! どうぞ!!」

野崎「お前達、いよいよ日頃の成果を見せる時が来た。 頑張ってくれ」

佐倉「はいプロデューサー!!」

御子柴「……」

瀬尾「どうしたのイケメン」

御子柴「な、なぁ……棄権したらダメか?」

御子柴「すげえ緊張するんだよ……やりたくねぇよ」

佐倉「みこりん!!」

御子柴「!!」ビクッ

佐倉「緊張してるのは私も結月も一緒だよ!!」

佐倉「何かあったら私がなんとかサポートするから……ね?」

御子柴「佐倉……」

佐倉「だから一緒に頑張ろう!!」

御子柴「……おう!!!」

瀬尾「私全然緊張してないけど」

野崎「流石KY……」

佐倉「聴いてください!! 私達の歌!!!」

佐倉・御子柴・瀬尾「~♪」












前野「うん!! いい歌だったね!!」

前野「じゃあ次は『PRINCE』の3人に……ん?」

若松「zzz……」

野崎「本番中に寝てるだと!!?」

佐倉「待って!! あと二人もいない!!」

御子柴「おい、あそこにいるのって……」

野崎「……!!」











鹿島「さっき可愛い女の子がいたので帰ります!!!」

堀「鹿島てめぇ!! 待ちやがれ!!!」










瀬尾「もうこれ、私達の勝ちでよくね?」

野崎「そうだな」

前野「あっ、それって僕のアイデアですよね!?」

野崎「違う!!」

次回、『武内P「島村さん、ここにベタお願いします」』に続く(続かない)

終わり

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