しんのすけ「聖杯戦争……?」 (37)

みさえ「しんのすけー! 朝よ起きなさい」

しんのすけ「うーんあと5時間」

みさえ「馬鹿なこと言ってないでさっさと起きる!」

しんのすけ「ほーい」ノロノロ

みさえ「ほらぐずぐずしないで仕度しなさい」

しんのすけ「そのまえにうんち」

ガチャ

セイバー「サーヴァントセイバー、召喚に応じ参上した」

セイバー「問おう、あなたが私のマスターか?」

しんのすけ「……」

しんのすけ「うんちしたいからどいて」

セイバー「えっ、あ、す、すみません……」

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みさえ「しんのすけいつまでうんちして……でええーっ!」

ひろし「どうしたみさえ! ってうわあ!?」

~5分後~

セイバー「という訳で、私は聖杯戦争のサーヴァントとしてこのしんのすけに召喚されました」

ひろし「は、はあ」

しんのすけ「で、そのせーはいせんせいって何?」

みさえ「それを言うなら聖杯戦争よ」

セイバー「簡単に言えば、万能の願望機である聖杯を巡り、選ばれた者が争うのです」

ひろし「おいおい何か物騒だなあ」

みさえ「私戦いとかそういうのは怖いわ、それにうちの子を巻き込むなんて……」

ひまわり「たいやい(そうだそうだ)」

しんのすけ「おらこわーい」

セイバー「ちなみに勝者は何でも願いを叶えられます」

ひろし「しんのすけ、辛い戦いにはなるがみんなで勝ち抜こうな!」

みさえ「あなたならできるわしんちゃん!」

ひまわり「たいやい!(お兄ちゃんがんばれ)」

しんのすけ「我ながらゲンキンな家族だゾ……」

セイバー「心中お察しします、しんのすけ」

しんのすけ「そういえば、せいばーお姉さんのお願いは何なの?」

セイバー「私の願いはただ一つ、ブリテンを救うことです」

しんのすけ「ブリブリを救うこと?」

しんのすけ「おおっ、ぶりぶりざえもんをお助けするんだね!」

セイバー「よく分かりませんがあなたは何か勘違いをしているようだ、しんのすけ」

ひろし「そういや、しんのすけはセイバーさんのマスターなんだよな?」

セイバー「ええ」

みさえ「マスターって何かできるの?」

セイバー「もちろんです、しんのすけの体には令呪というものが浮かび上がっているはずです」

しんのすけ「れいじゅ?」

セイバー「普通なら手の甲等の分かりやすい所に浮かび上がるのですが……」

ひろし「特に見当たらねえなあ」

セイバー「しんのすけ、ちょっと服を脱いでください」ポイポイ

みさえ「ちょっとセイバーさん!?」

しんのすけ「ああ、セイバーちゃんのけだものおおお」

ひまわり「たやい(やれやれ)」

セイバー「ありました!」

ひろし「何でお尻なんかに……」

みさえ「しかもこれアンタがよく書くぶりぶり何とかじゃないの」

しんのすけ「えーっオラよく見えないゾ」

セイバー「この令呪があれば、遠く離れていても瞬時にサーヴァントを呼び出すこと等が可能です」

ひろし「へえー便利だなあ」

みさえ「すごいものなのねえ」

セイバー「しかし、これは3回しか使えないのでここぞという時の切り札で使ってくださいね」

しんのすけ「ねえねえセイバーちゃん、これっていつでも使えるの?」

セイバー「ええ、何か命令したいことを念じるだけで発動します、ただし」

しんのすけ「じゃあセイバーちゃん、そこのお醤油取って」カッ

セイバー「はい、どうぞ」ヒョイッ

ひろし「……」

みさえ「……」

セイバー「……」

「「「ああああーっつ!!」」」

しんのすけ「おおーこれは便利だゾ」ウットリ

セイバー「さ、3回しかない令呪が……」

みさえ「このおバカ……」

ひろし「ま、まああと2回はあるもんな!」

セイバー「そ、そうですよ、ハハハ」

しんのすけ「でもセイバーちゃん、何でこんなものがあるの?」

セイバー「えっ、それはもちろん緊急時のものということもありますが、サーヴァントを律するためでもありますね」

みさえ「どういうこと?」

セイバー「万が一ですが、サーヴァントが主に歯向かう時にはこの令呪を用いて無理矢理命令することも可能です」

ひろし「そ、そうなのか、えげつねえぜ」

しんのすけ「? そんなことする必要ないゾ」

セイバー「えっ?」

しんのすけ「何かしてほしい時は、お願いしますって頼めばいいんだゾ」

しんのすけ「それに、相手が嫌がることはしちゃダメだってよしなが先生が言ってたゾ」

セイバー「しんのすけ……」

しんのすけ「で、でもセイバーちゃんが嫌じゃないならオラとちゅ、チューとかしても……」ススス

みさえ(げんこつ)

ひろし「っといけねえ、会社に行かなきゃだった!」

みさえ「あーっ、もうこんな時間! 幼稚園バス行っちゃったじゃないの!」

セイバー「えっ、ちょっと待ってください皆さん! これから大事なお話が」

しんのすけ「セイバーちゃんも来る?」

セイバー「いえ、私は……それよりも! ここは家にいた方が……」

ひろし「悪いが、俺は係長なんでね、会社という戦場に行かなきゃならないんだ」

しんのすけ「係長じゃ全然かっこよくないゾ、父ちゃん」

ひろし「という訳で行ってきまーす!」

みさえ「いってらっしゃい! しんのすけ、早くバッグ持って!」

セイバー「ちょ、ちょっと待、サーヴァントがマスターから離れるのは」

みさえ「セイバーさん、悪いんだけどひまわり見ててくれない、オムツは棚の中にあるから!」

セイバー「えっ、あっ」

しんのすけ「母ちゃん早く出発するゾ!」

みさえ「分かってるわよ! 遅刻連続記録を更新してなるものですか、オラアアアア!」

セイバー「……」

セイバー「行ってしまった……まだ聖杯戦争の肝心な部分を話していないのに……」

ひまわり「たいや(ドンマイ)」ポンッ

~アクション幼稚園~

よしなが先生「それじゃあ今からお昼休みにしまーす!」

「「「はーい!」」」

風間「しんのすけ、何か外からお前のことを見てる奴がいるぞ」

しんのすけ「えっ?」

(おもちゃの鼻メガネと風呂敷で変装したセイバー)

マサオ「怖いねえ、誰かなあ」

ネネ「先生呼ぼうか?」

ボー「しんちゃんの、すとーかー、かも」

しんのすけ「そ、そんな、オラ照れるゾ」

風間「照れんでいい!」

セイバー「しんのすけ、大丈夫でしょうか……」

通行人「かわいそうにねえ」ヒソヒソ

よしなが先生「みんなどうしたの?」

マサオ「先生、さっきから不審者が覗いてるの!」

ボー「すとーかー」

風間「警察とか呼んだ方がいいんじゃないでしょうか、最近は物騒ですし……」

しんのすけ「そんな、オラ、照れるゾ」

ネネ「だからあんたは何で照れる!」

よしなが先生(う、うーん、確かに怪しいわね……)

~職員室~

よしなが先生「園長、外に不審者が!」

園長「な、何ですって!?」ドタドタ

セイバー「ん?」

園長「こら、そこのアナター!」

セイバー脳内「ゴラア、そこのアマァ!!」

セイバー「なっ、とうとう姿を現したなサーヴァント!」シュイイン

しんのすけ「おおっ、セイバーちゃん! なんかカッコいい姿になったゾ!」

風間「何だ知り合いか?」

しんのすけ「オラの彼女だゾ」えっへん

ネネ「嘘つけ……」

園長「な、なんですかアナタは」

セイバー「とぼけるな! どのクラスのサーヴァントか知らないがその面構え、さぞ悪行を重ねたと見える!!」

園長「ひ、ひどい」泣

~数分後~

セイバー「ええっ、ではこの方は本当に幼稚園の園長……」

よしなが先生「そうなんです」

しんのすけ「大丈夫、組長?」

園長「園長です!」

セイバー「そうとは知らず、申し訳ありませんでした。顔つきからてっきりバーサーカークラスかと……」

マサオ「何だか絵本の中の人みたいだねえ」

ネネ「外国の方なのかしら」

ボー「きれいな、ひとみ」

風間「鎧もカッコいいなあ」

やいのやいの

セイバー「それにしても、幼稚園というのはいいものですね」

よしなが先生「ええ、そうでしょう」

セイバー「この子たちが伸び伸びとしているのも、あなた達の普段の指導の賜物なのだろう」

よしなが先生「い、いえそれほどでも」

まつざか先生「あら、何かあったの?」

セイバー「おお、これはまた可憐なお方だ」

まつざか先生「アラ、可憐だなんてそんな//」

風間「セイバーさんがまつざか先生を褒めてる!?」

マサオ「きっと中身を知らないからだよ!」

ネネ「見た目だけで判断しちゃったんだわ」

ボー「きれいなばらには、とげがある」

しんのすけ「何も知らないって怖いゾ」

まつざか先生「あんですってえ?」ギロリ

「「「ひいいいい」」」

まつざか先生「待たんかいこのクソガキ共ー!!」

ひいいいいい!

よしなが先生「ア、アハハハ……」

セイバー(やっぱり怖い)

~夜~

みさえ「いやあ、今日はセイバーさんにひまわりのお世話と幼稚園の送り迎えまでしてもらって大助かりだったわ」

ひろし「すまねえなあ、しんのすけが迷惑かけて」

ひまわり「たいや(お疲れさま)」

セイバー「いえ、よいのです」モグモグ

セイバー「それにしても、みさえのご飯はおいしいですね」モグモグ

みさえ「やだもう上手ねぇ、おかわりもたくさんあるからね」

セイバー「はい、ではおかわりを」

ひろし「け、結構食うな……ハハ」

セイバー「まだまだ食べれます」ドヤ

しんのすけ「あーん、オラピーマンは食べられないゾ」

セイバー「好き嫌いはいけません、しんのすけ。苦手なものを克服しなければ強い男にはなれませんよ」

しんのすけ「ほ、ほい……」

ひろし「いやあ、セイバーさんがいれば本当安心だなあ」

みさえ「このまましんのすけのお姉さん代わりになってもらおうかしら、オホホ」

セイバー「そ、そのようなことは」

ドカーーーーーーーン!!!!!

ひろし「ああああ゛あ゛あ゛あ゛!! い、家の壁が!!! まだローンが残ってるのにいいい!!!!」

みさえ「何々、何なのよお!」

ランサー「ふっ、ようやく見つけたぜえ、セイバー!」

セイバー「な、貴様はランサー!」

しんのすけ「ら、ランサーだって!?」

セイバー「ええ、間違いありません」

しんのすけ「で、ランサーって何?」

セイバー「」ズッコケ

ランサー「おいおい、まさかこのちびっこいガキんちょがテメエのマスターだってのかセイバー」

しんのすけ「オラガキんちょじゃないゾ! 野原しんのすけ5歳!」エッヘン

ランサー「クハハハハ、こいつァ失礼した」

ランサー「サーヴァントランサー、その首もらい受け」

みさえ「ちょっとどうしてくれんのよこの壁!」

ひろし「そうだそうだ! ローンがまだ何十年もあるんだぞ!」

ランサー「お、落ち着けお前ら」

みさえ「ランサーだかダンサーだか知らないけど、弁償しなさいよ弁償!」

ひろし「そうだそうだ!」

ランサー「分かった分かった! ちゃんとこの戦いが終わったら弁償するよ! ったく調子狂うぜ」

ランサー「そんじゃあ気を取り直して」

ランサー「その首もらい受けってだはああー!」

ひまわり「たあい♡(ランサー様)」

ランサー「離れろこのガキんちょ!」

みさえ「ひまわりダメよ! ほら、こっち来て」

セイバー「いつの間にランサーの足にしがみついて……」

しんのすけ「ひまはイケメンに目がないんだゾ」

ランサー「ぜえ、ぜえ」

ランサー「さて、それじゃあ今度こそ」

しんのすけ「ねえねえ、ランサーのお兄さん」

ランサー「あん? 何だ」

しんのすけ「どうしてお兄さんはそんなヘンテコな格好してるの?」

ランサー「なッ」

ひろし「そ、そういえば全身タイツみたいだな」プッ

みさえ「ちょっとアナタ、失礼よ」クスクス

セイバー「ふ、2人ともそれはあんまりでは……」

ランサー「……」

セイバー「」ブフッ

ランサー「」プッツン

ランサー「ああ、そうかいそうかい!」ゴアッ

セイバー「! しんのすけ離れて!」シャキン

ランサー「やっと獲物を出したかセイバー! しかし刀身を隠すとは小賢しい真似を!」

セイバー「ならばこの剣の輝き、貴様の腕で暴き出すといい、ランサー!」ダッ

ランサー「来やがれ!」

セイバー「ハアアアァァッ!」



スカッ

セイバー「えっ」

ランサー「ん?」

セイバー「や、やあっ!」

ランサー「来るか!」

スカッ スカッ

ランサー「……」

セイバー「……」

ランサー「な、なるほど受けた衝撃すらも伝わらないほどの剣戟とはなあ!」

セイバー「ふ、フッ、これぐらいで驚いてもらっては困るぞランサー!」

しんのすけ「何で二人とも目を合わせないの?」

セイバー(こ、これはもしや)

セイバー「しんのすけの魔力が足りなさ過ぎて剣の鞘しか現出できない!?」

しんのすけ「いやあ、それほどでも」

ひろし・みさえ「褒めてない 褒めてない!」

ランサー「チッ、多少期待外れだがまあ仕方ねえ」

ランサー「セイバー、貴様の命運もここまでのようだなあ!」ググッ

セイバー「あの構え……何かまずい!」

セイバー「しんのすけ、魔力を練って!」

しんのすけ「えっ、オラのみりょく?」

セイバー「ああもう!」

×鞘
○鍔

セイバー「自分の中の魔力をイメージするんです、しんのすけ!」

ひろし「しんのすけ、なんでもいい、お前を助けてくれるものをイメージするんだ!」

みさえ「がんばってしんちゃん!」

しんのすけ「そ、そんなこと言われてもオラ困るぞ」

セイバー「みんなを助けるためです、しんのすけ、早く!」

しんのすけ「うーん、うーん……」

しんのすけ「何でもいいからオラを助けてー!」

キュイン

ぶりぶりざえもん「救いのヒーロー、ぶりぶりざえもん参上!!」

セイバー「何か出てきた!?」

しんのすけ「おおっ、すごいゾ!」

ランサー「何だこいつァ」

しんのすけ「ぶりぶりざえもん、オラを助けて!」

ぶりぶりざえもん「ふむ……」

ランサー「何だ、やるのか?」

ぶりぶりざえもん「助太刀いたす!」

全員「」ズッコケ

ひろし「こらー! 寝返んじゃねえ!」

みさえ「役立たず!」

ひまわり「たいやい!(裏切者!)」

しんのすけ「ひどいゾ!」

セイバー「騎士道精神はないのか貴様!」

ぶりぶりざえもん「何とでも言うがいい、私は強い者の味方だ!」

ランサー「貴様のような卑怯者、こっちから願い下げだァ!」

ぶりぶりざえもん「ぎゃっ」

全員「この!この!」バキバキゲシゲシ

ぶりぶりざえもん「」

セイバー「ハァ、ハァ、よし仕切り直しと行こうか」

ランサー「ふん、ピンチには変わりねぇみたいだかなぁセイバー!」

ランサー「今度こそ行くぜ!」

セイバー「くっ」

ランサー「ゲイ……ボルク!」ドシュウッ

セイバー「まさか、心臓を狙ってッ」

しんのすけ「セイバーちゃんをお助けしなきゃ!」

ランサー「ハッ、無駄無駄! なんたってこの槍は必中の」

しんのすけ「ほいっ!」ガシイッ

セイバー「なっ!?」

ランサー「し、尻で受け止めただとぉ!?」

しんのすけ「うぅーん、でもなんか微妙な尻ざわりだゾ……」

ランサー「ふ、ふざけんじゃねぇ!」

セイバー「すごいですしんのすけ!」

しんのすけ「えへへー」

ランサー「こ、コケにしやがってぇ」

ランサー「ならば辺り一帯を消し飛ばしてやる!」グッ

ひろし「飛んだ!?」

みさえ「ちょ、ちょっとあれまずいんじゃないの!?」

ランサー「この一撃手向けとして受け取るがいい!」

しんのすけ「おぉーカッコいい」

セイバー「言ってる場合ですか!」

ランサー「ゲイボ……」

シロ「アンアン!」

しんのすけ「おおっ、シロ!」

ランサー「ッツ……」

シロ「ガルルル……」

セイバー「ランサーの動きが止まった!? 今だ!」

セイバー「ぶりぶりざえもん、この剣を借りるぞ!」

ぶりぶりざえもん「えっ?」

セイバー「やああっ!」ズバッ

ランサー「ぐふっ! ま、まさか俺が負けるとは」ドサッ

ひろし「か、勝ったのか」

みさえ「みたいね」

ひまわり「たやっ!(あっぱれ!)」

しんのすけ「シローお前はやっぱり最高の犬だゾ」ヨシヨシ

シロ「クゥウンクゥウン」

ぶりぶりざえもん「救い料一千万円ローンも可」

セイバー「貴様はなにもしてないだろうが!」

ランサー「ハァハァ……や、やるじゃねぇか、お前ら……」

セイバー「ランサー、まだ息の根があったか!」

ひろし「おいおい、止めをさすのかよ」

みさえ「そこまでしなくても」

セイバー「言ったはずです、これは聖杯戦争。願いを叶えるには残りの一騎になるまで戦うしかないのです」

しんのすけ「だめ!」

セイバー「し、しんのすけ」

ランサー「ガキんちょ、お前」

しんのすけ「確かにこの人はヘンテコな格好の変態さんだけど悪い人じゃないぞ!」

セイバー「根拠はあるのですか、しんのすけ?」

しんのすけ「ないっ!」エッヘン

みさえ「威張るな……」

ランサー「いいのか? 願いを叶えられるのは一人だけなんだぜ?」

しんのすけ「そんなことないゾ」

セイバー「えっ?」

しんのすけ「せーはい先生に、みんなの願いを叶えてくださいってお願いすればいいんだゾ!」

セイバー「なっ」

ランサー「ぷっ、くくく、くははは! こ、こいつぁ傑作だ!」

ランサー「気に入ったぜガキんちょ、俺の力をお前に貸してやる」ガシガシ

しんのすけ「いや、その服は別にいらないゾ……」

ランサー「違わい! 俺が一緒に戦ってやるっつってんだよ」

ぶりぶりざえもん「フン、せいぜい足を引っ張らないようにするのだな」

ひろし「お前が言うな!」

セイバー「そういえばランサー、お前のマスターは誰なんだ?」

ランサー「あぁ、それなんだけどな」

おばさん「あら野原さん、何かあったの?」

しんのすけ「お隣のおばさん!」

おばさん「あらしんちゃん今晩は」

ひろし「ま、まさかマスターって」

みさえ「お隣のおばさん!?」

おばさん「何か昨日急にこのお兄さんが現れてね、家無しだって言うもんだからウチに泊めてたのよ」

おばさん「確か、せいはい……清掃がなんとかかんとか……町内清掃のことかと思ってたんだけど」

ランサー「まぁそういうこった」

セイバー「無意識に契約していたんですね」

ランサー「マスターとはいえ、一般人を巻き込むと寝覚めが悪ィからな」

おばさん「なんだか迷惑かけちゃったみたいで悪いわね野原さん」

みさえ「いえ、そんな」

ランサー「てなわけで、俺はしばらく隣の家に住んでその辺で釣りしてるから危なくなったら声かけてくれや」

おばさん「じゃあまたね、しんちゃん」

しんのすけ「ほほーい」

セイバー「まさかこんな展開になるなんて」

セイバー(しかし、聖杯でみなの願いを叶えるとは前代未聞ですが)

セイバー(でも、このしんのすけという少年ならあるいは本当に)

ぶりぶりざえもん「感傷に耽っているところ悪いのだが」

ぶりぶりざえもん「この壊れた壁はどうするのだ?」

全員「……」

「「「ああぁぁーっっ!!!」」」

みさえ「あなた何とかしてよ!」

ひろし「し、しんのすけ、令呪でセイバーさんに壁を直すようにお願いしてくれぇ」

しんのすけ「えーやだゾ」

セイバー「いや、ですからそんなことに令呪は」

ぶりぶりざえもん「おっと時間だ、では私はこれで!」ボワン

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