【ガルパン】エルヴィン「この浮気者!」パァン (26)

カエサル「ぶっ!?」

エルヴィン「何がひなちゃんだ!私だけを好きでいてくれたんじゃなかったのか!?」

カエサル「誤解だ!ひなちゃんとはただの幼馴染みなんだ!」

エルヴィン「嘘つけ!あんなに親しそうに手まで握って……試合の後も抜け出してただろう!」

カエサル「あれはライバルとしてこれからのことについて2人で話し合ってただけだ!それに……」

エルヴィン「……それに?」

カエサル「私が好きなのはエルヴィン1人だけだ!もしひなちゃんに迫られたとしても……交渉を受けるようなことは絶対にしない!」

エルヴィン「か、カエサル……」

おりょう「またやってるぜよ……」

左衛門佐「よく何度やっても飽きないな……」


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カエサル「この浮気者!」パァン

エルヴィン「ぐえっ」

カエサル「グデーリアンと2人で偵察なんて……さぞ楽しかっただろうな!」

エルヴィン「あ、あれは仕方のない事だったんだ!」

カエサル「私を置いて進んで偵察に行くとは……さてはお前、グデーリアンのことが……!」

エルヴィン「違う!私は隊長車の搭乗員であるグデーリアンと話したいことがあったから……それに……」

カエサル「……それに?」

エルヴィン「私が好きなのはカエサルだけだ。軍隊に同性愛はつきものと言うが、私とグデーリアンはただの戦友だということを覚えていてほしい。カエサル以外の奴と関係を持つ事など、絶対にしない」

カエサル「え、エルヴィン……」

左衛門佐「バカップルというよりはただのアホだな」

おりょう「全くぜよ」

エルヴィン「緊急事態だ、カエサル」

カエサル「どうした、何があった?」

エルヴィン「私達は傍から見て恋人同士だと認識されていないらしい」

カエサル「馬鹿な!?あんな堂々としているのにか!?」

エルヴィン「悪い事ではないが……私達は関係を隠すことなくやっていこうと最初に言ったのが意味を成していないようだな」

カエサル「一体どういう……あ、おーい!左衛門佐におりょう!」

おりょう「何ぜよ」

カエサル「私達、どこからどう見ても恋人同士だよな?」

左衛門佐「う~~~~~ん……」

おりょう「私から見たら2人のしてることはただの寸劇ぜよ」

エルヴィン「馬鹿な!?」

左衛門佐「まあ、百歩譲ってバカップルだな」

カエサル「バカッ……」

エルヴィン「そんな……私達はバカなのか!?」

おりょう「その通り、お前達はただのバカぜよ!」

カエサル「そんな……」

エルヴィン「どうしたら……どうしたら私達は恋人同士と見られるようになるんだ!?」

左衛門佐「まずそのあからさまな態度をやめることだな」

おりょう「それに加え、2人は恋人らしいことを全くしてないぜよ」

カエサル「恋人らしいこと……?」

左衛門佐「少なくとも私達は2人が恋人らしいことをしてる所を見たことがないぞ」

カエサル「例えば?何をすればいいんだ?」

左衛門佐「例えば……」

おりょう「名前で呼び合ったりするのはどうぜよ」

エルヴィン「名前!?」

エルヴィン「名前って……本名でか?」

おりょう「当たり前ぜよ」

カエサル「自分の魂の名を捨てろというのか!?」

左衛門佐「あー落ち着け、あくまで2人の時の話だ」

おりょう「2人で居る時は盟友ではなく恋人として……ということでせめてもの名前呼びぜよ」

エルヴィン「名前か……他人に名前を呼ばれるのはどうも慣れないのだが……」

カエサル「ま、まぁ……物は試しだ、ここは提案通り試してみるとしよう」




エルヴィン「た……貴子?」

カエサル「あ、うん……り、里子?」

エルヴィン「………///」

カエサル「………///」





左衛門佐「やめやめ、何だこれ」

エルヴィン「あっ、おい!!」

カエサル「私達が勇気出してやったものを!!」

左衛門佐「いや、提案しといてアレだがこのままだと一生進展しないと思ってな」

おりょう「もどかし過ぎて腹立つぜよ」

カエサル「ひどくない!?」

エルヴィン「恋人関係を結ぶ事がここまで至難の業だったとは……」

おりょう「いや2人が中学生みたいな恋愛をやめれば良いだけぜよ」

カエサル「中学生ってお前なぁ!?」

エルヴィン「そうだ、私達はそこまでではないはずだ」

左衛門佐「そこまで言うのなら、お前達もう接吻は済ませたのか?」

カエサル「せっ……」






カエサル「……ぷん?」

エルヴィン「??????」

左衛門佐「すっとぼけるなアホ共」

カエサル「接吻って……要するに、その……アレだろ?きき……きす……」シュウウウ

エルヴィン「いや、私達にまだそういうのは……その……早いっていうか……」シュウウウ

おりょう「………」

カエサル「あっおい!!何でそんな目で見るんだよ!!」

左衛門佐「まあ接吻は良いとして……有り得んとは思うが……流石に手を繋いだくらいはあるだろう?」

カエサル「まあそれくらいなら」

エルヴィン「戦車の乗り降りの時に良く繋いでるぞ」

左衛門佐「え」

カエサル「え、なに」

おりょう「それ以外は?」

エルヴィン「それ以外と言ったら、プライベートでってことか?」

カエサル「それはまあ……」

エルヴィン「無い、です……」

左衛門佐「ああああああああああああああああああああ!!!」ドンッ

カエサル「!?」ビクッ

左衛門佐「百歩譲って接吻はまだ良しとしよう、お前達付き合い始めてどれ位になる?」

カエサル「えーっと、確か……」

エルヴィン「4ヵ月くらいじゃなかったか?」

左衛門佐「4ヶ月付き合って手も繋いでないとは何事だ!!今どき友人同士でも繋ぐわ!!!」

カエサル「え、そういうものなのか!?」

エルヴィン「流石に気恥しいというか……」

おりょう「武部さんと冷泉さんは良く手を繋いでる所を見るぜよ」

左衛門佐「うむ、そういう事だ」

カエサル「そ、そうか……そういうものか……」

カエサル「じゃあ……」ギュ

エルヴィン「!?」

カエサル「その、どうだ?」

エルヴィン「いや、どうだと言われても……」

カエサル「(柔らかい……)」

エルヴィン「……今変なこと考えなかったか?」

カエサル「うぇっ!?べ、別に!?」

エルヴィン「……///」

カエサル「……///」






左衛門佐「………」チャキ

おりょう「左衛門佐、落ち着け、模造刀を置いて」

カエサル「どうだ!?かなり進歩したと思わないか!?」

おりょう「手を繋いだだけじゃ進歩とは言い難いぜよ」

エルヴィン「うぅ……ここまで恥ずかしい思いをしてまだ序盤なのか……///」

左衛門佐「……よかろう、そこまで言うならお前達が進歩した証拠を見せてみろ」

カエサル「証拠……って?」

左衛門佐「明日だ、明日1日恋人らしく振舞ってみろ。もちろん学校でもだ」

エルヴィン「あ」

左衛門佐「良いな?」

エルヴィン「はい」

おりょう「(かつて今まで左衛門佐の立場がこれ程まで上だったことはあっただろうか……)」

~次の日~

カエサル「おはよう……り、里子……」

エルヴィン「ああ……お、おはよう……貴子」

カエサル「それじゃ、学校行くか」ギュ

エルヴィン「っ……そ、そうだな」


左衛門佐「様子見として今日は2人だけで登校させたが、出だしはまずまずのようだな」

おりょう「ああ、会話が無い点を除けば」

左衛門佐「でも名前で呼び合うのは何となくこっちがムズムズするからやめさせよう、向こうもそっちの方が気が楽だろうしな」

おりょう「それより遅刻ギリギリだから私達も行くぜよ」

~昼休み~

カエサル「ほら、あーん」

エルヴィン「い、いきなり何だ!?」

カエサル「仕方ないだろ!それにほら、私達は恋人同士だから……恥じる必要は無いんだよ!」

エルヴィン「ああ……そ、そうだったな……」

カエサル「それにお前は嫌いな物避けて食べるだろ、好き嫌いしてるとバカが進むぞ」

エルヴィン「んなっ……それは遠回しに私をバカだと言っているのか!?」

カエサル「遠回しに言ったつもりなんて無いんだけどな」ハハハ

エルヴィン「か、カエサルだってバカだろ!!」

カエサル「そうだよ、私もバカだよ。それに、別に私はバカップルって呼ばれてもやぶさかではないよ」

エルヴィン「そ、そうか……」


左衛門佐「ほう……なかなかではないか」コソコソ

おりょう「2人にしてみると結構面白いものが見られるぜよ」

エルヴィン「ふぅ……」キュポラッ

カエサル「お疲れ、エルヴィン」

エルヴィン「ああ、カエサルもお疲れ」

カエサル「ほら、降りられるか?」サシダシ

エルヴィン「い、いや……1人で大丈夫だ」

カエサル「なんだ今日に限って……いつもしてることだろ」

エルヴィン「いや、その……無駄に意識すると……」

カエサル「いつも通りでいいんだよ。ほら、危ないから」

エルヴィン「あ……ありがとう」ニギ


おりょう「なかなか良い雰囲気ぜよ」

左衛門佐「……」

カエサル「ど、どうだった?今日1日頑張ってただろ?」

おりょう「ああ、私達から見てもなかなか良かったぜよ」

左衛門佐「付き合いたての中学生カップルのようだったがな」

カエサル「ほ、ほら!!私達は正真正銘の恋人同士だろう!!」

おりょう「恋人同士ならこれが日常的にできるようになるのが望ましいぜよ」

エルヴィン「な、慣れれば平気だろう……多分」

左衛門佐「……だが思ったことがある。私から一つ良いだろうか?」

カエサル「な、なんだ……まだ何か……」

左衛門佐「……行動を起こしてたのがほぼ全部カエサルからだと言うことだ」

エルヴィン「!?」

おりょう「確かに……言われてみればそうだったぜよ」

エルヴィン「そ、そそそ、そんな事……無い……と思う、ぞ?」

カエサル「いや……確かに私からしてもそうだったな」

エルヴィン「そんな!?」

左衛門佐「今日1日、決して悪くはなかったがお互いが恥じることなく行動を起こすことが大切だと思うのだ」

エルヴィン「わ、私が頑張らなきゃいけないのか……」

おりょう「他所でエルヴィンがポンコツりこりーって呼ばれてる理由が分かった気がするぜよ」

エルヴィン「ちょっと待て!?それ私初耳なんだが!?」

カエサル「ポンコツりこりーか、可愛くていいんじゃないか?」

エルヴィン「か、カエサルまで……」

エルヴィン「な、何とかしなければ……不名誉な二つ名が定着する前に……」

左衛門佐「ならばエルヴィンが凛々しい姿を見せれば良いだけの話だ」

エルヴィン「凛々しいって……私これ以上グレードアップ出来ないよぉ……」

おりょう「すっかり松本里子に戻ってるぜよ」

カエサル「エルヴィンしっかりしろ!お前の魂ほどこへ行った!」

左衛門佐「私は接吻までは急かすつもりはないが……相手が待たせているということも有り得るからな」

エルヴィン「ぅ………」

カエサル「……なぁエルヴィン」

エルヴィン「な、なに……?」

カエサル「私はしてみたいな、エルヴィンと……その、キス……」

エルヴィン「え……」

カエサル「エルヴィンは……嫌?」

エルヴィン「い、嫌じゃない!!」

カエサル「……そっか」

カエサル「じゃあ、エルヴィンからしてみてよ」

エルヴィン「わ、私からか!?」

カエサル「当たり前だろ?っていうか今の流れだと完全にエルヴィンからする流れだったろ……そんなんだからポンコツって言われるんだ」

エルヴィン「なっ……わ、分かってる!!」

カエサル「はは、期待してる」

エルヴィン「そこまで期待されると逆に困るんだが……」

エルヴィン「い、一応聞くが……カエサルはこれが初めてだよな?」

カエサル「そうだよ、全部エルヴィンが初めてだ」

エルヴィン「そ、そうか……」ホッ

エルヴィン「(じゃあ、これがお互いファーストキス……か)」

カエサル「………」

エルヴィン「その……目瞑ってて貰えるか」

カエサル「はいはい」

エルヴィン「(き、来た……!)」ドキドキ

エルヴィン「(今こそ砂漠の狐の本領発揮だ、いけ!!)」

エルヴィン「(私は……私は……ポンコツじゃないっ!!)」チュッ

カエサル「ん……んむ……」

エルヴィン「ふっ……ん……」

エルヴィン「(あああ……ついにしてしまった……カエサルと……!)」

エルヴィン「(うぅ……あったかい……)」

カエサル「ん……ちゅっ……ちゅ……」

エルヴィン「(~~~!?!?///)」

エルヴィン「(か、カエサルの舌……入ってきて……///)」

カエサル「……ほら、舌伸ばして」ボソ

エルヴィン「は……んぅ……ちゅ……」

エルヴィン「(ぁ……口の中で舌動いて……くすぐった……)」ビク

カエサル「(はぁ……エルヴィンの舌あったか……)」

カエサル「んむ……じゅる、はむっ、ちゅる……」

エルヴィン「ちゅ……むぐぅ……んぅっ……」ゾクゾク

カエサル「ふっ……んむ……ぷはっ……、はぁ……はぁ……」

エルヴィン「はー……はー……///」

エルヴィン「ぅ……口元……ぬるって……///」

カエサル「っ……///」カァァ

エルヴィン「(あ……カエサルも顔真っ赤だ……)」

エルヴィン「………ふぅ///」ポスン

カエサル「ぁ……エルヴィン……///」

カエサル「その……しちゃったな……」

エルヴィン「言うな……余計恥ずかしくなる……」

カエサル「結局エルヴィンからしたのは最初だけで、後からほとんど私がリードしてたじゃないか」

エルヴィン「し、仕方ないだろ!!初めてだったんだし……」

カエサル「うん……ま、今回はな」スリスリ

エルヴィン「っ………///」


エルヴィン「なぁ、カエサル」

カエサル「ん?」

エルヴィン「その……また、してくれるか?」

カエサル「勿論……って、私からするの前提なのか?」

エルヴィン「だ、だってカエサル上手いし……」

カエサル「ま、慣れるまではそういうことにしといてやる」







左衛門佐「…………」

おりょう「…………」

左衛門佐「……なぁおりょう」

おりょう「……何ぜよ」

左衛門佐「私は、余計なお節介を焼いてしまったのだろうか」

おりょう「そんなことは無い、左衛門佐は経験者なりに2人の救済者になっただけぜよ」

左衛門佐「……ありがとう」

左衛門佐「……それより、あの2人私達がいること忘れてないか?」

おりょう「全くぜよ」

左衛門佐「……夕飯作るか」

おりょう「ぜよ」

おまけ

左衛門佐「………」ケイタイスタンバイ

左衛門佐「………よし!」prrrr

ルクリリ『もしもし清美ちゃん?』

左衛門佐「あ……ルクリリさん!久しぶりだな」

ルクリリ『久しぶり。珍しいな?こんな時間に……』

左衛門佐「す、すまない……」

ルクリリ『謝んなくていいって。清美ちゃんだったらすぐ出るし。で、どした?』

左衛門佐「その……週末の予定を聞きたくてな……」

ルクリリ『日曜日?空いてるよ?久しぶりに2人でどっか行く?』

左衛門佐「う……是非……だがまた先に言われてしまった……」

ルクリリ『ははは、清美ちゃんのことだったらなんでもお見通しなんだって』

左衛門佐「それは……嬉しいが……」

ルクリリ『じゃ、また後日連絡するから。楽しみにしてるよ』

左衛門佐「あ、あぁ……また……」ピッ

左衛門佐「………はぁ」

左衛門佐「人に指摘しておいて……この様は無いぞ……///」

左衛門佐「もっと積極的にならねば……///」

終わりです 読んでいただきありがとうございました

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