平和な日々だった
毎日が充実していた
あの日…
床下収納が発見される前までは……
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注意はしていた
鍵も掛けていた
立ち入りも禁じていた
隠してさえいた
そもそも個人所有物
しかしそんな理屈。女の群れに掛かればなんの効力もない
私は思い出した
ヤツらにたかられていた屈辱を… 理屈の通用しない恐怖を……
3倍返しの掟を…
そして今に至る
隼鷹「ヒャッハー 酒だーー!!」
千歳「おつまみもたっぷり持ってるわね♪」
提督「あああ、おねげぇだぁ 毎晩の楽しみがぁ コレクションがぁ」
無残に手折られた花のように瓶が開けられていく
どの瓶が開けられるかはこの餓鬼の群れ次第
私には白州に控える囚人程度の権限しかない
祥鳳「コクコクコク うん。この白州12年っていうの美味しい」
ははは
12年物なら飲んでも構わない
飛鷹「クピクピクピ うーん。山崎は25年がいいわね」
あ、だめだ酒の価値わかってる奴がいる
隼鷹・飛鷹・祥鳳・瑞鳳・鳳翔・千歳・千代田
(酒保の)死を司る7人の星
軽空母現れるところ乱あるのみ…
龍驤「誰か忘れてんと違うか?」
潜水艦対策、護衛に駆逐艦もひきつれていたか
龍鳳「提督~ あの私私」
輸送艦も必要か
1対9多勢に無勢
どんどんと酒保の備蓄は打ち取られていった
仕入れ業者からのプレゼントが消えていく
お中元の貰いものが消えていく
拿捕した着服品が飲み干される
なぜこんなことになったのか
この事件の発端
それは意外なことに鳳翔さん。
ろくに出撃もない彼女は成果給が少ない
それでいておかん的立場なためお正月やクリスマスには子供らに出費を迫られる立場
当然金に困る……
そんな彼女は泣く泣く身を売る…ことはせずに小料理屋を開業
副業で稼ぐことにした
私も当初は毎日のように足を運んだ
だが最近は月に1回行けばいいほう
やはり行くとその場の会計奢らざるをえないし財布もたないし
それに乾きものをあてに自室でちびちびやるのもいい
毎日ごちそうだと飽きがきてしまうのだお金がないのだ
だが、この行為は彼女の逆鱗に触れたらしい
なぜ心を込めて料理を作ってるのに提督は来ないのか
自分の料理は乾きものなどに負けているのか
ノンべ組はツケを貯める
……くやしい
そして彼女は自分がどこに酒を隠して毎晩やっているのか偵察機まで使って調べて机の下敷きにして
見えなくしていた床下収納の酒保を突き止めたはいいものの文句も言えずうじうじ悩んでいたが
ある日、突然
常連の野獣たちに引き連れられ攻め込んできた……
鳳翔「ぷはーっ 麦酒を冷やす冷蔵庫まで据え付けているなんて」
鳳翔「私など見限られて当然ですね」グビグビ
提督「酔ってます?」
鳳翔「酔っへまへんよ 酔ってにゃい」
提督「にゃいってあんた…」
龍驤「今日は珍しく飲まされたんや」
龍驤「そして酔ってここのことをゲロってもうた」
鳳翔「そうにゃそうにゃ」
瑞鳳「酔いどれ鳳翔さん可愛い~」
鳳翔「可愛い?」
鳳翔「…どうせ可愛いって言ってる自分が可愛いことを自覚しているのですねいいから飲むのです」
瑞鳳「うぽっあっ」
瑞鳳の可愛いお口に一升瓶が突っ込まれる
大丈夫かな多分未成年だと思うのだけど管理者責任…はうん自分は攻め込まれた被害者だし関係ないない
避難避難
まじめな人ほど酒癖悪いこともある
とりあえず高級酒を守ろう
ノンべと酒の価値を分かってる奴を抑えなければ…
隼鷹「ひゃははははははは」
飛鷹「あはははははははは」
遅かった…か
二人の前には無残にも封が開けられた日本酒の酒瓶が5本…いや6本
隼鷹「おー、提督も利き酒やっちゃう?」
飛鷹「舌の肥えた私たちにかなうとでも?」
せめて飲みきってから封開けろ、若しくは蒸留酒にしろ
仕方ない開けた分は飲むか
飛鷹「利き酒のルール。目を閉じておちょこ1杯を飲み干して当てる!」
隼鷹「ほれー 目をつぶれ~ じゃ口開けて~ 酒入れるぞ~ ほいなに?」
コクリコクリコクリ
提督「この澄みとおった甘みとキリリとした切れ口。山口の獺祭!!」
飛鷹「それ八海山だけど」
隼鷹「ひゃははははははは」
飛鷹「あはははははははは」
畜生。本当はよく分かっていないのがバレてしまった
千歳「価値の分かっていない方に飲ませるのは勿体ないですね はい」つ十四代
祥鳳「あはは」(そんなに分からないけど気を使って否定しない)
千代田「お姉ぇえ 目が回るよぉ 気持ち悪いよぉ」
千歳「千代田はまだまだ子供ね こっちは大人だけど」
千歳「どれ姉として成長をば」
祥鳳「はわわ」(脱がせてるのを凝視)
千歳「うーん柔らかい柔らかい 私とどっちが大きいかしら ねぇ?」
祥鳳「あのその」
千歳「祥鳳さんは…うーんモミモミ そうねモミモミ 中の上ってところかしら」
祥鳳「さ、触らないでくださーい…」
瑞鳳「きゅう…」
鳳翔「酔いつぶれた瑞鳳ちゃん可愛い…」
鳳翔「でもたった一升瓶半分」
鳳翔「もっと飲んで飲んで飲みつくしてくれないと提督はお店に来ていただけない」
鳳翔「だからはい! 龍驤ちゃん相方の敵打ちを!」
龍驤「な、何の相方や 止めぇ 一升瓶ラッパ飲みは死ぬわぁあばばば」
提督「くそぉ ほまえらだってチェックしちゃうぞぉ」
隼鷹「よっしゃ~ 次あたし」
飛鷹「じゃ目をつぶって 口を出してぇ」
隼鷹「ほいさ」
飛鷹「はい、これが隼鷹のキス待ち顔あははははははは」
隼鷹「ちょ おま ばかっ」
提督「顔真っ赤だぞ 装甲薄っ」
隼鷹「あっ この おい!」
飛鷹「あはははははははは」
龍鳳「改装空母をなめないで!」ボイン
千歳「ほほぉ これは なるほど」
龍鳳「たわわで負けるわけにはいきません!」
龍鳳「って…なにを?」
龍鳳「リボン解かれると」
千歳「谷間酒」
龍鳳「きゃあ~! やだぁ~」
祥鳳(最初の座り位置を後悔中)
千代田「zzz」
鳳翔←慈愛に満ちた顔で二人の駆逐艦もどきを膝枕しながら頭を撫でている
その手にはバランタイン18年が堅く握られて
鳳翔「洋酒というもの悪くありませんね お店でも出そうかしら」グビグビ
提督「あのー 飲むなら12年ものにしていただけませんか?」
鳳翔「なにが違うんですか?」
提督「はい 目をつぶって~ 口開けて
飛鷹「鳳翔さんのキス待ち顔は上品でいいわね」
隼鷹「おいどういう意味だよ」
コクリコクリコクリ
提督「先に飲ませたのと後に飲ませたのどっちが18年ものでどっちが12年ものぉ?」
鳳翔「うーんとね わかんにゃいです!!」
提督「素直でよろしい 俺もわかんにぁい!」
鳳翔&提督「うふふふふふふふふ」
祥鳳「うぅっ、やられた…これじゃ、お嫁に行けないよぉ」
千歳「祥鳳ちゃんのちょっぴり足りないけどまぁ器にはなる谷間酒。おいしかったわね」
千歳「次は千代田で」ヌガシヌガシ
龍鳳「えっと……その気があるのは千代田さんのほうだと思ってたんですが」
祥鳳「私もそう思ってました…」
千代田「千歳お姉、そういうのは二人の部屋で……zzz」
千歳「ふふふ よいではないかー よいではないかー」
祥鳳(合意かな…?)
隼鷹「さっきからチャチャばっか入れやがってよぉ ほら飛鷹もき、キス待ち顔しろ」
飛鷹「なんでそこドモるのよあははははは」
鳳翔「はーい でーわこのお酒はなんでしょか?」
コクリコクリコクリ
飛鷹「上善如水」
鳳翔「えっ あっ 正解」
提督「よっしゃこれはどうだ」
コクリコクリコクリ
飛鷹「グレンリベット12年 もっといいのにしてよセコいわねぇ」
提督「嘘っ マジで?」
隼鷹「それならこいつでどうだ!!」
コクリコクリコクリ
飛鷹「フロンテラカベルネ なにコンビニで売ってるようなのなんて」
隼鷹「すげぇ… かっこいい…」
提督「意外な特技だな出雲丸」
隼鷹「すげーな出雲丸」
鳳翔「名前は田舎くさいですが出雲丸」
飛鷹「おーっほっほ お嬢様とお呼び」
「ではお嬢様 お目を瞑りください」
飛鷹「利き酒ならまかせんむごっ……」
千歳「ぶちゅ ぶちゅチュー」
千歳「はい 今口移ししたお酒はなんでしょう?」
飛鷹「……」
飛鷹「わ、わかっ わかるかぁ!!」
提督「うむ、似てないがさすが姉妹 両方攻められると装甲薄いな顔真っ赤だ」
隼鷹「姉ちゃん…」
鳳翔「こんなに妹感ない人も珍しいですね」
隼鷹「まぁ建造あたしのほうが早いしな」
飛鷹「ゲロゲロゲロ」
飛鷹「その気……ないのに…」レロレロ
隼鷹「頑張れ。飲んで忘れようパーッとパーッとタダ酒を」
提督「どうでもいいけど少しは遠慮ってないの」
鳳翔「今日は飲みつくすことが目的ですのでぇ」グビグビ
鳳翔「飲むときは飲むのです!」
そんなこんなで夜も更け…
朝……
ぐるぐるする頭を抱えながら体を起こし目を開けると
横には全裸の女性がいた
提督「……ええええええええ」
「……」
飛鷹「なによぉうるさいわねぇ……えっ」
提督「あっ。うん」
飛鷹「えっと…ええっ?」
お互い目が合ったので会釈をして
しばし硬直して
飛鷹「ててて提督なぜ裸!! って私も裸 燃えるものないから安心違う」
提督「うわっ俺も裸だ20,3cm砲が失礼をば」
飛鷹「嘘つけぇええええ どう見ても機銃……ってそんな汚いもの見せないでよぉ!」
提督「馬鹿野郎毎日洗って……ってなんか柔らかいもの踏んだ」
隼鷹「痛てぇなおい……うん? 提督? おはよー」
提督「うん おはよー…」
提督「…ってええええええダブルゥううううう?」
隼鷹「なんだよ朝からデカい声だしてってなんで裸ってありゃあ? あたしも裸ぁ?」
飛鷹「なに? なに? 昨晩なにがあったのナニがあったのああああ利き酒開始してから覚えてないいいいいい」
隼鷹「記憶を封印したかぁ…ってこっちもそれ以降の記憶ねぇよってことは千歳に?」
隼鷹「うげぇ そっちは守備範囲外」
飛鷹「そんなことはどうでもよくないけどいいのよ大切なのはそれ以降ナニがなにでナニをしたか」
隼鷹「そうだよそれ…どうな…」
飛鷹「の?」
提督「そこは股間になにも付着していないので間違えなく無実」
隼鷹&飛鷹「あっハイ」
そのまま全員無言で服を着た
隼鷹「そのさ」
隼鷹「もうちょっと盛り上がるようなイケてるセリフ無かったん?」
隼鷹「あわよくばこのまま…的な」
提督「まぁお前が髪下ろしてて清楚系美人姿!! とかいうなら考えたよ」
隼鷹←寝ぐせボンバ
提督「飛鷹はなんか口にゲロついてるし」
飛鷹「排水ポンプが活躍したの」
飛鷹「そういう提督だって…なんか臭い」
提督「お前らもな」
一晩飲んでそのまま寝たら臭くもなるさ人間だもの
提督「大体酔っ払って、朝起きたら誰かと寝ていた…」
提督「まではわかるよ」
提督「お互い寝るときは全裸派だったんだろう」
提督「だがさすがにやっちまってるというのはない」
提督「お互いそこまで飲んだら完遂できんわ」
提督「少なくとも男側は記憶あると思う…」
隼鷹「そうだよなぁー 意識ない相手をぐっへっへいただきまーす。ならわかるわー」
提督「それなら可能だね」
飛鷹「最低…」
提督「っていうか女側も股間の感覚で分かるでしょ」
飛鷹「最低…」
隼鷹「機銃だとどうかなー?」
提督「大体そんな怖いことできんわ普通に逮捕事案」
隼鷹「さすがにそういう奴が鎮守府提督に任命されねーよなー」
提督「度胸あったらもう5人くらい子供いる」
飛鷹「そうよね そんな野獣漫画の中にくらいしかいないわよね」
わははははは
・
・
・
朝……
ぐるぐるする頭を抱えながら体を起こし目を開けると
横には全裸の女性がいた
鳳翔「…………えーと」
千歳「おはようございます♪」
鳳翔「えっ?」
終わり
金曜日、気が付いたら家から100キロ離れたバス停で寝てた
寒かった
酒はキ○ガイ水だ
このSSまとめへのコメント
クソワロタwwwww鳳翔さんかわいすぎィ