新春シカテマss (14)

テマリ「なあ、私に将棋を教えてくれ」

シカマル「そんな事言ってくるなんて珍しいな。どういう風の吹き回しだ?」

テマリ「な、何だっていいだろ? ///」

シカマル「いーや、よくないな。何事にも動機ってのはあるもんだ。俺は今、それが知りたい」

テマリ「……。お前と将棋で遊びたいからだ……///」

シカマル「……へッ、かわいいとこあんじゃねーか」

テマリ「う、うるさいなッ! ほら早く教えろ! ///」

シカマル「へいへい。いーか、将棋ってのは敵の王将をとったら勝ちってゲームだ」

テマリ「ああ、それは知ってる」

シカマル「だから自分の王将は何が何でも守らなきゃならねえ」

テマリ「ああ」

シカマル「お前にとっての王将は何だ?」

テマリ「私にとっての王将?」

シカマル「お前が命を賭しても守りてえもんだ」

テマリ「……シカダイだ」

シカマル「……それでいい。俺が教えることはもう何もねーぜ」フッ

テマリ「……」

シカマル「さあて、昼寝でもしてくっかな」フアーア

テマリ「いや、待て。そういう哲学じみた話じゃなくてだな? 私は将棋のルールが知りたいんだ」ガシッ

シカマル「……もうお前はとっくに将棋の本質を理解してるぜ。自分が気づいてないだけでよ」

テマリ「いや、知らん。コマの動かし方も全然分からん。実際に将棋盤で動かしながら教えてくれ」

シカマル「……」

テマリ「……」

シカマル「……」ニコ

テマリ「……?」

シカマル「……」フッ スタスタ

テマリ「いや、意味が分からん。不敵な笑みをされても全然分からん。何だ、もしかしてお前教えるのが面倒くさいのか?」ガシッ

シカマル「いくら俺でも愛する妻の頼みをそんな理由で断るかよ」

テマリ「あ、愛するっていきなりお前……///」

シカマル「ただ単に、コマの動きに目がいって、本当の意味での勝ち負けを見失って欲しくなかっただけだ」

テマリ「本当の意味での……勝ち負け……?」

シカマル「あとは自分で考えてみな。自ずと答えは見つかるはずだ」

テマリ「……」

シカマル「……」スタスタ

テマリ「いや、分からん。何言ってんのかさっぱり分からん。とりあえずルールと動かし方だけでも教えてくれ。これじゃお前と将棋が出来ない」ガシッ

シカマル「……」フッ

テマリ「……」

シカマル「また今度な」トンッ

テマリ「……///」トクンッ

シカマル「……」スタスタ

テマリ「いや、何でだ? 今日は何か都合が悪いのか? お前今日暇だろ?」ガシ

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シカマル「……仕方ねえ。ならまずは五目並べから教えてやるか……」

テマリ「いや、将棋で頼む。五目並べはシカダイとたまにやるから知ってる」

シカマル「……そうか。シカダイと五目並べすんのか」

テマリ「ああ」

シカマル「……」

テマリ「……」

シカマル「……そのままあいつの成長を……見守ってやってくれ」スタスタ

テマリ「いや、お前も一緒に見守れ。そして今は私に将棋を教えろ」ガシッ

シカマル「……」ニコ

テマリ「不敵な笑みももういいつってんだろ。とりあえず将棋盤の前に座れ」グイッ

シカマル「……もう一度訊いとくぜ? 本当に俺と将棋がしたいから教えてほしいのか?」

テマリ「そ、そうだ! 悪いか?! ///」

シカマル「……いや。だがそういうことなら今日はやめといた方がいい」

テマリ「何でだ?」

シカマル「……」

テマリ「何で今日はダメなんだ?」ズイッ

シカマル「きょ、今日は仏滅だからよ……」

テマリ「お前そんなの信じないだろ? ったく意味わかんないこと言ってないで、まずコマの配置から教えてくれ」パカッ

シカマル「……」

テマリ「……」

シカマル「……」

テマリ「……なあ」

シカマル「……」

テマリ「……この将棋のコマ入れの中に入ってるトランプは何だ?」

シカマル「……」

テマリ「……なあ」

シカマル「……。ったくシカダイの奴、これはトランプのケースじゃないってのによ……」ハハハ

テマリ「いや、違う。ここに隠したのはお前だ。そして私はこの裸の女の写真がプリントされてるトランプは何かと訊いたんだ」

シカマル「……」

テマリ「なあ」

シカマル「……ヌードトランプです」

テマリ「そうだな? ヌードトランプだな?」

シカマル「……良くないことだと思います」

テマリ「そうだな? 良くないな? 夫がこんなので喜んでたら傷つくよな?」

シカマル「……しまってきます」

テマリ「違うな? しまうんじゃなくて捨てるんだよな?」

シカマル「……人目に付かないところにちゃんとしまっておきます」

テマリ「捨てるんだな?」

シカマル「捨てます……」シクシク

テマリ「これはもうお説教だな?」

シカマル「すみませんでした……」ポロポロ

おしまい

テマリ「シカマル、今日は何の日か覚えてるか?」

シカマル「そう簡単に忘れるかよ。結婚記念日だ」

テマリ「」

シカマル「親父たちのな? ほら今日はあれだろ、お前の誕生日……」

テマリ「」

シカマル「ではなくて……」

テマリ「ではなくて?」

シカマル「俺たちが初めてキス……」

テマリ「」

シカマル「を捌いて天ぷらにした日なわけだが……」

テマリ「そんなことしたか?」

シカマル「した! たしかに今日この日にしたって俺ははっきり覚えてるが、それよりも大切なのは……」

テマリ「大切なのは?」

シカマル「……初代火影様が火影に就任された日だ」

テマリ「へ~知らなかった」

シカマル「し、知らなかっただろ?」

テマリ「……」

シカマル「……」

テマリ「……今日は資源ごみ回収の日だ」

シカマル「そうだな」

テマリ「ホントは忘れてただろ?」

シカマル「ま、まあな……」ヘヘヘ

テマリ「まったく、忘れちゃだめだぞシカマルぅ♡」コツン

シカマル「ま、まいったぜ……」ヘヘヘ

テマリ「あはは」

シカマル「へへへ……」

テマリ「ふふふ」

シカマル「へへへ……」

テマリ「じゃあ確認がてら、私らの結婚記念日と私の誕生日がいつなのか訊いておこうか……」シュコオオオオオオオオ

シカマル「」ビクビク

おしまい

シカマル「テマリのバーカ! ブース! 年増ー!」

シカマル「ふう、なんか山に向かって思いのたけをぶちまけたらスッとしたぜ」



「デモマサカ タマタマ ツマガ ハンタイガワノ ヤマニ ハイキングニ キテタナンテ オドロキ ダヨナー?」



シカマル「……。素直になれなくてすまーん! ほんとは愛してるー!」



「キニスンナー カエッタラ ハナシガ アルダケダカラー」



シカマル「」ビクビク

おしまい

シカマル「やっとうるせーのが出かけたぜ!」



「デモマサカ ワスレモノヲ トリニ モドッテ キテタナンテ オドロキ ダヨナー?」



シカマル「でもうるさくてもいないと寂しいのは何故なんだ?!」



「ソウカ ジャア カエッテキタラ イッパイ ハナソウナ?」



シカマル「」ビクビク

おしまい

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