一ノ瀬志希が始めたラジオ番組を軸にアイドル達の日常を描いたお話です。
連載作品となっていますが、今回からでも楽しんでいただけると思います。
前作はこちら。
【デレマス】松尾千鶴「第6回 fragrightのケミカルカオスキュートラジオ」
【デレマス】松尾千鶴「第6回 fragrightのケミカルカオスキュートラジオ」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1483187426/)
星輝子「第1回 フレ志希のケミカルカオスキュートラジオ??」
星輝子「第1回 フレ志希のケミカルカオスキュートラジオ??」 - SSまとめ速報
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――事務所――
宮本フレデリカ「コタツってあったかいねー」
一ノ瀬志希「日本人の偉大な発明だよねー」
星輝子「……暖かい……なぜ、コタツあるんだ……?」
志希「プロデューサーにちょーだいって言って、持ってきてもらった!」
フレ「シキちゃんすごーい! でもなんで聴いてくれたの?」
志希「コタツが無いと、足が上手く動かなくて、ライブ上手に出来ないかも~って話した!」
フレ「シキちゃんさっすがー! アカデミー主演女優賞だねっ」
輝子「親友……ご愁傷様……」
志希「で、コレも一緒に渡された(ゴト)」
フレ「何コレ? パリコレ?」
輝子「年代物のウォークマン?」
志希「ジャジャーン! ICレコーダー!」
フレ「ハイテクだね!」
輝子「……なにするんだ?」
志希「事務所あ~んどコタツで、ケミカルカオスキュートラジオ特番をやろう!」
フレ「いいね! 楽しそう!」
輝子「コタツ代?」
フレ「細かいことは~(チラッ)」
志希・フレ『気にしない~』
志希「じゃ、早速スイッチオン!」
~~ON AIR~~
志希「ハロー、エヴリワン! 一ノ瀬志希でーす! 突然だけど、ラジオ始めまーす!」
フレ「みんなー、らびゅー! ここどこだかわかる? 分からないよねー! 今、事務所のコタツからお届けしてるよ~! わお~、フレちゃんびっくり! ほらほら~、輝子ちゃんもしゃべりなよ~」
輝子「う……うん。み……みんな……ら、らびゅー。ほ……星……しょ……輝子だよ……。だめだ、コタツ暖かくて、いつもの調子が……」
志希「エンジントラブル? そんな輝子ちゃんにビタミン注入~。はい、あ~ん」
輝子「あ~ん、ぱくっ」
フレ「あぁっ! ショーコちゃん!」
輝子「……もぐもぐ……みかん?」
フレ「へっ?」
志希「ピンポンピンポン! だ~いせ~いか~い」
フレ「ホッ、ただのみかんだったか~」
志希「岩手のグランマから送られてきたみかんだよ~。フレちゃんも、はい、あ~ん」
フレ「あ~ん、ぱくっ」
志希「にやり」
輝子「最近のみかんは……ラムネ? みたいな種が、入っているんだな」
フレ「えっ……あっ……ごくん。飲んじゃった……」
志希「志希ちゃん特性お薬入りみかんはおいしかったかなー? にゃははー!」
フレ「おのれシキちゃん……!! うっ……体が熱い……焼けるようだ……」
志希「……と言うような流れで、フレちゃんと輝子ちゃんが小さくなったりは、しーませーん!」
フレ「ざーんねーん!」
輝子「ざ……ざんねん……」
志希「じゃあ、志希ちゃん特性お薬じゃなくて、岩手の香りがたーっぷり詰まったみかんを食べながらラジオ始めちゃおうー。みんなー、準備は良い?」
フレ「むぐむご……お、おっけー!」
輝子「もぐもご……お……おーけー」
志希「ある時はシュールなロジカル!」
フレ「またある時はキュートにコミカル!」
輝子「そして、またあるときは……コタツなソウルをお届け……ふひひ」
志希「今日の化学実験はどんなカオスを生み出すのか~!?」
志希・フレ・輝子『fragrightのケミカルカオスキュートラジオ! はっじまるよ~!』
志希・フレ・輝子『はい、拍手~! パチパチパチ~!』
志希「改めまして、みんな~らびゅ~。ケミカル担当の一ノ瀬志希でーす」
フレ「みんな~らびゅ~! 改めちゃうよ! キュート担当の、宮本フレデリカでっす!」
輝子「やぁ……戦友たち……ら、らびゅー。コタツ担当……星輝子です」
フレ「それだよ~!」
志希「どれかな~?」
フレ「コタツ! コタツ担当っていいな~! ゆるゆるふわふわで柔軟剤マシマシなあたしにピッタリ~」
輝子「じゃ……じゃあ、フレちゃんもコタツ……担当」
フレ「わ~い、コタツフレデリカ。爆! 誕!」
志希「みんなコタツ担当? 志希ちゃんさみしい」
フレ「シキちゃん……! そんな切ない表情しないで……っ。きゅんっ」
輝子「志希ちゃんも同じコタツに足を突っ込み、遠赤外線の当たり具合の良い場所を取り合うライバル……言わば戦友……。みかんあげよう」
志希「サンキュー。ん~、輝子ちゃんが剥いたみかんデ~リシャ~ス」
輝子「そういえば……いつもみたいに、お便りあるのか?」
志希「あるよー!」
フレ「あるんだ!?」
志希「プロデューサーからICレコーダーと一緒に渡された!(ガサゴソ)はい」
フレ「じゃ、一つ目のコーナーいくよ~。せーのっ」
志希・フレ・輝子『カオスレターのコーナー!』
フレ「このコーナーは、カオスなリスナーから送られてきたカオスなお便りに対してカオスな回答をするという、大変カオスなコーナーでっす!」
輝子「一つ目のお便りは……」
志希「あたしが読む―。カオスネーム『一分後から本気を出す』さんからです。サンキュー。果たしてその一分後さんは一分後に本気出すのかな? 『一ノ瀬志希さん、宮本フレデリカさん、星輝子様ご機嫌麗しゅう』ご機嫌麗しゅう~」
フレ・輝子『ご機嫌麗しゅう~・ご……ご機嫌麗しゅう』
志希「『ケミカルカオスキュートラジオ楽しく拝聴しています。うえきちゃんエピソードとても興味深いです。今後どうなっていくか楽しみです』だって。フレちゃん今後どうなるの?」
フレ「あたしもわかんなーい。うえきちゃんの未来は未定です!」
志希「今後の実験に期待してね。じゃ、次のお便り~」
輝子「次は、わたしが読む」
志希「はい、どうぞー」
輝子「(カサカサ)えーっと、カオスネーム『今シーズンはスキー三昧するんだって意気込んで十一月にスタッドレスタイヤ履いたのに、雪山行かずに年越しそうで切ない……』さんからです。……ど、どんまい……。雪山は、逃げないよ。『一ノ瀬志希さん、宮本フレデリカさん、星輝子殿、ごきげんよう』ご……ごきげんよう」
志希・フレ『ごきげんよう~!』
輝子「えっと、『2016年もあとわずかで終わりですね。皆さんは今年やり残したこと、後悔していることはありますか? よろしければ教えてください』だって。フレちゃんある? やり残したこと。やって後悔してること」
フレ「ん~、ラジオに橘ありすちゃんを呼べなかったことがやり残したことー。やって後悔することはフレちゃんには無いよ~。……反省は、時々するけどね~。シキちゃんは?」
志希「無いよ! やりたいって思ったことはすぐやるし、後悔なんて意味の無いことはしなーい。もう一個付け加えると、志希ちゃんは反省もしませーん。輝子ちゃんは?」
輝子「やり残したこと……。特にないな……。後悔してることも……無いな。いい年だった。来年もきっと……いい年だ」
フレ「そうだね! 未来はきっと明るいよ! シキちゃん、次のお便りちょうだい~」
志希「三通目はフレちゃんにお任せ~」
フレ「任されたよ~。カオスネーム『君はサンタを信じるか? 信じる。よろしい。それが物欲無き純粋無垢な信仰であると言い切れるか?』さんからです。メルシー! フレちゃんはサンタは居るって信じてるよ! むしろ、フレちゃんがみんなのサンタになっちゃうよー! 夢と希望と柔軟剤を振り撒くフレサンタだよー!」
フレ「『一ノ瀬志希さん、宮本フレデリカさん、星輝子嬢、ケミカルばんわー!』ケミカルばんわー!」
志希・輝子『ケミカルばんわー!・け……ケミカルばんわ……』
フレ「『私は最近、不運です。ラーメンを食べに行けば定休日、ペヤ○グを買いに行けば売り切れ、自動販売機でジュースを買おうと思えば小銭を切らし、コンビニへ行けばいつも買っている銘柄の煙草は売り切れ。お先真っ暗です。年も明けるというのに私の未来は暗いです。きっとおみくじを引いても小吉とかいう吉より上なのか下なのか、よく分からないのが出るはずです。どうか、運を引き寄せる方法を教えてください』だって」
志希「回答者はフレちゃんだけで良いでしょ?」
輝子「うん……フレちゃんしか居ない」
フレ「フフーン♪ フレちゃんに任せなさーい! このカオスネーム……えーっと、不運サンタさんっ! 君は不運だと思い込んでるだけだよー! ラーメンが定休日ならお菓子を食べるっ! マカロンが、おすすめだよー。 他の内容も、自分で決めたものじゃなくて、別の物を選べば良いんだよー。 新たな発見があって、楽しいかもだよー? 世界は、とーっても広くて、とーってもたくさんの物で溢れてるんだから、毎日同じものだけ愛でていてはもったいないよー。いつもの物が無いっていう不運は、新しい物との出会いになる幸運なのだー、っていうかんじで、どうかなどうかなー?」
志希「実験結果は……コングラッチュレーショーン! 大正解~!」
輝子「さすが……フレちゃん。不運は考え方次第で、幸運……」
フレ「フンフンフフーン♪ 運が無ければ、生み出せば良いんだよー」
志希「今日のカオスレターのコーナーはここまで。カオスな出来事、カオスな相談、カオスな恋愛相談があれば、番組まで送ってね-!」
志希「じゃあ、次のコーナーは……」
フレ「ショーコ嬢、お願いしますっ」
輝子「……もぐもぐ……あっ」
志希・フレ『あっ』
輝子「すまん……みかん食べてた……よし、いくぞ……」
志希「どきどき」
フレ「わくわく」
輝子「……壊れない物は無い。形ある物いつか壊れてしまう。ファッションや文学、音楽でさえ時が経てば風化してしまう。……しかし、いつの時代もアーティストはより良き音をメロディを求めて追求している求道者だ!! 鋼鉄の魂は! 音となって受け継がれている! 古きメタルには! 現代を生きる鋼鉄楽曲のルーツが備わっているのだぁぁああああああ!! 古き良きメタルを愛する我が名は、星輝子だぁぁあああああああ! ヒャッハァァアアアアアアア!!」
志希・フレ『ヒャッハーー!!』
輝子「カオス! ミュージック! コーナァアアアアアアアア!!」
志希「と、いうことでカオスミュージックコーナーのお便りー。はい」
輝子「うん(カサカサ)、えーっとカオスネーム『ヴァイオリンの三大名器』さんからです。ありがとう。メッセージあるので読む。『星輝子総督、いつもメタル布教活動お疲れ様です。今回小生がリクエストするのはStratovariusのHunting High And Lowです。小生は辛いとき、この曲を聴いて心を奮い立たせているのです。この曲に関して総督の意見を是非お聴かせください』……うーん」
フレ「ショーコちゃん、どうしたの?」
輝子「……ど、どこから説明しようかな……?」
志希「説明しよーう。Stratovarius(ストラトヴァリウス)は一九八四年にフィンランドのヘルシンキで結成されたパワーメタル・シンフォニックメタルバンド。バンド名はギターのストラトキャスターと、ヴァイオリンの三大名器Stradivarius(ストラディヴァリウス)を合わせたもの。ちなみに三大名器の他はガルネリウスとアマティだよー。どんな香りがするのかな? すーっごく気になる~」
輝子「志希ちゃん、ありがとう」
フレ「シキちゃんすごーい!」
輝子「バンド紹介してくれたから、曲流すね。み……ミュージック、スタート」
~~視聴開始~~
フレ「イントロからノリノリなテンポ感~!」
志希「ドラムが入ってくると更に加速!」
フレ「あ、ボーカル入ってテンポ落ちた」
志希「Bメロで、だんだん上げてきた~」
フレ「サビのハーンティーング・ハーイ・アーンド・ローウでノリノリだー!」
志希「イントロノリノリでAメロで少しテンポ落として、Bメロで上げて、更にサビで上げていく。鉄板構成~」
フレ「あっ、この曲ベースのリズム刻んでるのが良い仕事してる! Bメロあたりが聴きやすいかな~」
輝子「フレちゃん……良いとこ気づくね」
フレ「えへへー。それほどでも、あるけどねー」
~~視聴終了~~
輝子「曲名のまま巧みにテンポと音程を上げ下げしていく。そしてラストのサビで最高に上げて、フェードアウトで終わる。様式美の美しさとボーカルの説得力がマッチしてる……よね」
フレ「うんうん~! フレちゃんもこのメロディで新曲できちゃいそうだよ~」
志希「歌詞の内容は、過去を受け止めて前に歩き出す人の話ー?」
輝子「確かそうだったと思う。わたしは聴いてて、前に進もうってエネルギーを感じるんだ……英語の歌詞だけど。メロディだけで心に訴えかけるって、すごい」
フレ「音楽って深いね」
志希「深くて広くて、目移りしちゃうー」
輝子「好きなメタルの曲があったら、そのバンドの曲を聴いてみて、そのバンドの曲を聴き終えたら、そのバンドの作曲者が影響を受けたっていう曲を聴いて、どんどんルーツを遡っていくのも、楽しい……」
フレ「メタルのルーツ探し! まさに探究者~」
輝子「そういう風に聴いていくと、好きなバンドの好きな部分を、より具体的に知ることが出来るんだ」
志希「なんとなーく好きー。じゃなくて、ここが好きってなるんだー」
フレ「『俺は君がなんとなーく好きだ!』って言ってたのが『俺は君のうなじのラインが好きなんだ』ってなるんだね! ワァーオー! 直接的!」
輝子「ヒャッハァァアアア!! どいつもこいつもいちゃいちゃしやがってぇえええ! カオスミュージックコーナーエンドォオオオオオオ!!」
志希「あっという間にエンディングのお時間でーす」
フレ「短かったね-! あれ? でもカオスレターたくさん読んだから、短くないか-!」
志希「ねね。来年の抱負でも発表しちゃう?」
フレ「いいねー! するするー!」
輝子「抱負……。何話せば……良いかな」
志希「やりたいこと言えば良いんだよー」
輝子「そっか……うん。大丈夫」
志希「じゃあ、あたしの抱負は『スタジオを飛び出す』よ! すっごい企画するの! ラジオじゃ無いじゃん!? って言われるのやる!」
輝子「今は、スタジオの外じゃ……ないのか?」
志希「細かいことは~(チラッ)」
志希・フレ『気にしなーい』
フレ「あたしの抱負は、もちろんありすちゃんをラジオのゲストに! あたしは言い続けるよ! 孤独なれじすたんす! りべりおんだよ! R2しちゃうよ!」
志希「はいはーい。じゃ、輝子ちゃんは?」
輝子「わたしは、……たくさんラジオをやりたい。もっと、フレちゃんやシキちゃんと話していたら、わたしは変われる……気がする。変わりたい……わけじゃないけど、好きなことを話せるこの場所は、わたしにとって大切な場所……だからラジオをやりたくて……あれ、ループした?」
志希「ふふーん♪ ありがとう……なんとなーく。輝子ちゃんのそういうトコあたし好きー。みかんあげる」
輝子「ありがとう」
フレ「来年も再来年も、そのまた来年も、もっともーっとラジオやっちゃうぞーっ」
志希・フレ・輝子『おーっ!』
志希「お相手は一ノ瀬トリスメギストス志希と」
フレ「宮本アンドレ・ザ・フレデリカと」
輝子「星ストラトヴァリウス輝子でした」
志希・フレ・輝子『ばーいばーい!』
~~OFF AIR~~
志希「みんな~おつかれさま~」
フレ「おつかれさま~~!」
輝子「ふひひ……おつかれさま……」
志希「急なオファーだったのに、付き合ってくれてありがとう。フレちゃん、輝子ちゃん」
フレ「ど~したの? シキちゃん急に改まってー!」
志希「なーんでもなーいよー。次回もよろしくしるぶぷれ~」
輝子「あ、フレちゃん台詞だ。次回もよろしくしるぶぷれ」
フレ「も~二人して~。ま~いっか~。来年もよろしくしるぶぷれ~」
お し ま い
【引用作品紹介】
・AlbumCD 『Infinite』Stratovarius
補足です。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
幕間回ということで、原点回帰ただのラジオをしてみました。
旧年中に投稿したかったのですが諸事情あり5時間ほど遅れました。
申し訳ありません。
第7回構想もありますので、気長にお待ちください。
※ 前回の補足書き忘れ→第6回で松尾千鶴が話していた『中学校の文化祭での一字書作』は私の過去作(松尾千鶴『心、偶然、文化祭』)を指しています。詳しくは@dongamemaxまで。
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