有香「今日はこれから『メロウ・イエロー』の三人でレッスンですっ!」
有香「三人でレッスン。気合入るなぁ…!」
有香「押忍ッ!!」シュバッ!
【事務所】
卯月「あ、おはようございます有香ちゃん」
有香「押忍!おはようございます!卯月ちゃん!!」
卯月「えへへ、有香ちゃんは朝から元気ですね」
有香「えっ、ああっ!すみません、声デカかったですか!?」
卯月「いえ!今日は一段と気迫がこもっているようでしたので」
有香「あはは、今日はメロウ・イエローの三人でレッスンなので。つい気合が入っちゃいますね!」
卯月「……えっと、メロウ・イエロー?」
有香「えっ?」
卯月「ああっ!ごめんなさいっ!えっと、その、メロウ・イエローって、あの…なんでしたっけ?」
有香「や、やだなぁ。いつもあたしといっしょにいるじゃないですか!」
有香「あたしとゆかりちゃんと法子ちゃんの三人組ユニットがメロウ・イエローですよ!」
卯月「ああ、なるほどっ!」
卯月「『ゆかゆかのりこ』の三人のことでしたか!」
有香「そうですそうです!ゆかゆかのりこの三人がメロウ・イエローなんですよ!」
卯月「すみません…ユニット名を初めて聞きました…」
有香「いえいえいいんですよ!みんなあまりユニット名では呼ばないんで」
卯月「こ、これからはちゃんと憶えますねっ!メロウ・イエロー!」
有香「はいっ!憶えてもらえたら嬉しいですよ!!」にこっ
有香「…ふぅ、メロウ・イエローの知名度もまだまだだなぁ」
有香「いや!これからもっと気合入れてお仕事していけば、きっとみんな憶えてくれるはず!」
有香「もっともっと頑張らないと!押忍ッ!!」ビシッ!
唯「あ、有香にゃんだー!オッス~☆」
有香「唯さん!」
有香「押忍!唯さん!それで、なんすか『にゃん』って…」
唯「んー、なんとなく?」
有香「なんとなくですか…」
唯「うん。有香にゃんはこれから仕事?」
有香「いえ、レッスンです。メロウ・イエローの三人と!」
唯「ふーん、唯はこれから収録だよっ。ねぇ、ところでさ」
有香「なんですか?」
唯「メロウ・イエローってなんだっけ?」
有香「ま、またですか…?」がくっ
唯「また?あれ、唯前にも聞いたっけこれ?」
有香「あ、いえ、今のはこっちの話で…」
有香「メロウ・イエローはあたしとゆかりちゃんと法子ちゃんのユニットですよ」
唯「ああ、なーんだ!」
唯「『ゆかゆかのりこ』のことなんだっ」
有香「ううっ、そうです…」
有香(やっぱりメロウ・イエローは知名度が…)しゅん
唯「それならみんな知ってるよ~」
有香「えっ?」
唯「いつも三人仲イイよねっ☆」
有香「あ、はい!三人仲良しですよ!」
唯「それじゃあ唯、これから収録だから行くね~。レッスン頑張ってね!」ふりふり
有香「ありがとうございます!お仕事頑張って!」ぶんぶん
有香「・・・。」
有香(これはもしかすると、メロウ・イエローの知名度が低いんじゃなくてっ)
有香「『メロウ・イエロー』、みんな『ゆかゆかのりこ』として記憶している説!!」
有香「メロウ・イエローが正式名なのにっ!」
有香「いや、ゆかゆかのりこでも知っててもらえているなら良いのでは!?」
有香「いやいや、やはり正式名を知られていないのはマズイのかも!?」
有香「と、ともかく…誰かに相談してみないと…!」
【事務所内・食堂】
有香「法子ちゃん!こんなとこにいたっ!」
法子「あ、有香ちゃん。おはよーございまふ」もぐもぐ
時子「法子。これからレッスンならそんな豚みたいにガッツくんじゃないわよ」
法子「ふぁい」もぐもぐ
有香「おはようございます時子さん!それより法子ちゃん大変なのっ!」
有香「メロウ・イエローの名前をみんなが憶えてくれていないみたいでっ」
時子「…メロウ・イエロー?」
法子「メロウ・イエローはね、あたしとゆかゆかのユニットだよ」
時子「アァ、『ゆかゆかのりこ』ね」
有香「と、時子さんまでゆかゆかのりこで認識してたーーっ!!」
時子「ハァ?なによいったい…」
法子「??」もぐもぐ
有香「うぅ、これは、ゆかりちゃんにも相談しないと…」
有香「まだ来てないみたいだし、レッスンルームで待ってればいいかな?」
有香「えっと、今日のレッスンルームは事務所のホワイトボードに書かれているはず…
ホワイトボード【レッスンルームB 10:00~『ゆかゆかのりこ』@ルーキー】
有香「じ、事務所の人たちにも『ゆかゆかのりこ』で認識されてるーーっ!?」
有香「ああっ!どうしよう!?」
有香「誰もッ!誰も『メロウ・イエロー』ってあたし達を認知してくれてないよーーっ!!」
ゆかり「あら、有香ちゃん…大声を出してどうかしたの?」
有香「ゆ、ゆかりちゃん!!」
ゆかり「おはようございます、有香ちゃん。何かあったの?」
有香「おはようゆかりちゃん!そ、それが…大変で!」
有香「みんなが誰も『メロウ・イエロー』の名前を知っててくれなくって…あたし、どうしたらいいのか…」ぐすっ
ゆかり「そうでしたか。その件ですが、有香ちゃん」
有香「はいっ!ゆかりちゃんなら何か考えはないかと思いまして!」
ゆかり「『メロウ・イエロー』とは、何のことだったでしょうか?」
有香「ゆかりちゃん!!?」
終わり
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