女友「私のものになって」(80)

女「………………は?」

女友「私、女ちゃんのことが好きなの」

女友「だから、私のものになって」ニコ

女「…………嫌だ」

女友「女ちゃんは私のこと嫌い?」

女「嫌い」

女友「ふふふ」クス

女友「そうやって、はっきり言うところも好き」

女「あっそ、本読みたいから一人にしてくれる?」

女友「屋上で読書なんて、素敵だね」

女「…………」ペラ

女友「それとも、クラスに居場所がないからここで読書してるの?」ニコ

女「………………」ピク

女友「居づらいもんね、あのクラス」

女「…そうね」

女「アンタの支配するクラスなんて少しでも居たくないわ」

女友「支配なんてしてないよ」ニコ

女「それと、私の友達面するの止めてくれる?」

女「私はアンタのこと友達なんて思ってないから」ペラ

女友「…………綺麗だね、女ちゃん」

女友「凛々しくて…凄くキラキラしてる」

女友(でもね、だからこそ私はね───)

教室

委員長「女さん、また授業をサボりましたね」

女「数学嫌いだから」

委員長「っ!そういう問題では……」

女「今度からちゃんと出席する」

委員長「貴女、この前もそう言って…!」

女友「委員長ちゃん」

委員長「っっ?!女友さん……」ビク

女友「女ちゃんもちゃんと反省してるみたいだし」

女友「あまり怒らないであげて…?」キュッ

委員長「……女友さんがそういうなら」ドキ

女「………………」キッ

女友「……………」ニコ

不良女「ったく、女友は優しすぎるんだよ」

委員長「不良女さん!服装はちゃんとして下さい!」

不良女「あぁ、はいはい」

不良女「それより女友、こんな奴庇う必要ないって」クイ

女友「あっ!」

不良女「私の相手してくれよー」

女友「甘えん坊だね、不良女ちゃんは」クス

委員長「…ず、ずるい」ボソ

女「………………」スッ

女友「もう帰っちゃうの、女ちゃん?」

女「………………」スタ

ガシッ

不良女「おい、無視してんじゃねぇよ」

女「離して」

不良女「ほんとムカつくな、お前」グググ

女「っっっ?!」

不良女「このまま折って────」

女友「不良女ちゃん」

不良女「───ん?」

女友「女ちゃんを傷つけたら、許さないよ」ニコォ

不良女「?!」ゾク

バッ

女(な、んだ…今のは…)ゾワ

不良女「ご、ごめ…女友…」ガタガタ

女友「私に謝るんじゃないよね」

不良女「っっ?!女、ご、ごめんなさい」

女(態度が急変した)

女友「許してあげて、女ちゃん」ニコ

女「っ…………」スタスタ

女友「ふふ、また明日」

───
──

女「ただいま」

女妹「お帰りなさい、姉さん」

女「妹、もう帰ってたんだ」

女妹「はい、今日は部活がお休みだったので」

女「そっか、今日は一緒に晩御飯作る?」

女妹「はい」ニコ

女妹「あの、それと……」

女「うん?」

女妹「一緒にお風呂にも入りたいです」

女「えっ?」

女妹「ダメ、ですか…?」

女「いや、いいけど…久しぶりだからちょっと驚いて…」

女妹「部活が無いときくらいじゃないと、一緒に入れませんからね」

女「もしかして一人でお風呂に入るの、寂しいとか?」クス

女妹「え?!あ、あの…………はい」

女「そ、そうなんだ……」ドキ

女(なに動揺してるんだろ、私)

女「それじゃ、入っちゃおうか」

女妹「は、はい!」

女(姉妹でお風呂なんておかしなことじゃない)

女(…………お互い高校生だけど)

チャポン

女「ふぅぅ……」

女妹「気持ちいいですね」

女「学校帰りのお風呂は染みる」

女妹「姉さん、オジサンみたいですよ」クス

女「うぅ……」

女妹「姉さん、右手どうしたんですか?」

女「え?」

女妹「誰かに掴まれたみたいに赤く…」

女「あぁ、これは……」

女友「─────」ニコォ

女「…………!」ゾク

女妹「姉さん……?」

女(震えが……)ブル

女(あの時、女友から感じたのは…)

女(圧倒的『恐怖』だった)

女(暗い…真っ暗な笑顔)

ギュッ

女「?!」ビク

女妹「………………」ギュッ

女「………ごめん」

女妹「どうして謝るんですか?」

女妹「こういう時は謝るものではないですよ」

女「………ありがと」

女妹「はい……」ギュッ

女(あぁ、震えが収まっていく)

女(あったかい)

───
──

翌朝

ピンポーン

女「朝から誰か来た?」シュル

女妹「出ますね」ピッ

女妹「はい」

女友「おはようございます」

女「………?!」ビク

女友「女さんと同じクラスの女友と申します」

女友「女さんはいらっしゃいますか?」

女妹「はい、少々お待ち下さい」ピッ

女妹「姉さん、お友達が……」

女「行ってくる」スタスタ

女妹「あっ、姉さん?!」

ガチャン

女友「おはよう、女ちゃん」ニコ

女「……何の真似?」

女友「んー、女ちゃんと一緒に登校したいなって思ったから」

女「どうして私の家を知ってるの?」

女友「教えてもらったの」

女「誰に?」

女友「ふふふ」ニコ

女「………………」スタスタ

女友「さっきの可愛い声、女ちゃんの妹さんだよね」

女「………………」スタスタ

女友「女ちゃんに似てきっと可愛いね」

女友「会ってみたいなぁ」ニコ

ガシ

女「妹に手を出したら許さない……!」

女友「どう、許さないの?」

女「っっ?!」

女友「私を殺す?」クス

女友「女ちゃんになら殺されてもいいよ」

女「………………あっそ」バッ

グイッ

女「なっ?!」

女友「寄り道しよっか」ニコ

女「……遅刻する」

女友「授業サボってるんだから、遅刻くらい問題ないよ」クス

女「アンタは……」

女友「心配してくれるの?」

女「………………」

女友「大丈夫、今日はお休みの電話したから」

女「は?」

女友「ほら、行こっ!」グイ

───
──

女「ここは……」

女友「私のお気に入りの場所」

女友「初めて他の人と来ちゃった」ニコ

女(凄い大きな木……こんな場所があったなんて知らなかった)

ギュッ

女友「女ちゃん」

女「っ?!は、離せ!」

女友「好きよ、大好き」

女「黙れっっ!!」

バッ

女「私はお前が嫌いだっ!」

女「お前の全てが大嫌いだっ!!」

女友「………………」

女「はぁ…はぁ……!」

女友「……………………ふふ」

女「………?」

女友「ふふふ」ニコォ

女「………………」ゾク

女友「女ちゃん、今の顔凄く素敵だよ」

女友「もっと良くみせて……?」ドンッ

女「っ?!」ドサ

女(体が動かない!また、震えが……!)ブル

女友「やっぱり、女ちゃんは他の子とは違うね」

女友「だから、大好きなの」ニコ

女(何を言ってるんだ…意味が分からない)

女友「………女ちゃん」スッ

女(顔が近い………えっ…?)

チュッ

女(…今、何が起こってる?)

女友「んっ…ちゅっ…」

女(キス、されてる……どうして)

女友「あは…私、凄くドキドキしてる」

女友「委員長ちゃんとか不良女ちゃんの時は全然しなかったのに」

女友「女ちゃんはやっぱり特別なんだね」ニコ

女(………………………何言ってるんだ?)

女友「女ちゃん………ちゅっ」

───
──


女(…今、どのくらい時間が過ぎたんだろう)

女友「ん…ぁっ…ちゅぅ…んふ…っ」

女(女友は何度も何度も私にキスをした)

女(どうして抵抗できないんだろ)

女(私はコイツに支配されてしまったのか…?)

女妹『………………』ギュッ

女(………違う、支配なんかされてない)

女(私はっ……!!)

ガリッ

女友「………………」ポタ

女「はぁ…けほっ………」グイッ

女友「痛いよ、女ちゃん」クス

女「もう帰る」フラッ

女()

↑ミス

女「もう帰る」フラッ

女(体に力が入らない…)

女友「大丈夫、女ちゃん?」キュッ

バシン

女「私に触るなっ!!」

女友「ふふ、さっきのキスで力抜けちゃったんだね」

女「………うるさい」スタ

女友「また、しようね」ニコ

女(二度とするか)

ガチャン

女「ただいま、って誰もいないよね」スタ

女「………………はぁ」ドサッ

女(本当に何考えてるんだろ、あいつ)

女「キス、初めてだったな」

女友「──────」チュッ


女「っっっ!!!」ゾク

女「………寝よう」

───
──

女妹「姉さん」ユサユサ

女「んっ、妹………?」パチッ

女妹「ソファーで寝ると風邪をひいてしまいますよ?」

女「んん、ふぁ………」

女妹「それにしても珍しいですね、お風呂に入らないで寝てしまうなんて」

女「今日は疲れちゃったから、眠くて」

女妹「お風呂沸いていますから、入って来て下さい」

女「今日は一緒に入らないの?」

女妹「えっ?」

女(って、何聞いてんだろ私)

女妹「今日は別々で入りますね」

女妹「晩御飯の支度、済ましておきますから」

女「そっか」

女妹「あの、その代わり……」

女「その代わり?」

女妹「いえ、また後で」ニコ

チャポン

女「ふぅ………」

女(どうしてだろ)

女(さっきから、ずっと女友のこと考えてる)

女(キスされたこと……)

女「………気持ち悪い」

女(支配されたつもりはない)

女(けど、この体のどこかにあいつがいる気がする)

女(委員長も不良女も…クラスメイト全員が女友に怯えてる)

女(何か弱みでも握られてるのか…?)バシャ

女(女友の家は裕福だって聞いたし)

女(何か裏でやってるのかもしれない)

女「………………………」

女「私は、負けない」

女(絶対、挫けたりしない)

───
──

女部屋

トントン

女「どうぞー」

女妹「失礼します」ガチャ

女「どうしたの妹…って、それ枕?」

女妹「あっ、はい」

女妹「あの…その、今夜は一緒に寝たいと思いまして」モジ

女「………一人じゃ寂しいの?」

女妹「寂しいのもあるんですけど…」

女妹「単純に姉さんと一緒に寝たいんです」カァァ

女「そ、そう…」ドキ

女(うぅ、ドキドキしてきた)

女「じゃあ、おいで」ニコ

女妹「………はい」ニコ

ギシ

女妹「姉さん」

女「うん?」

女妹「姉さんの体温、凄く伝わってきます」スリ

女「ちょっと近すぎない…?」ドキ

女妹「せっかくですから、姉さんに寄り添って眠りたいんです」ニコ

女「うぅ………」

女妹「姉さん、凄くドキドキしてますね」

女「聞かないでっ!」

女妹「意識、してくれてるんですか?」

女「意識…というか、こんなに近いと照れちゃうよ」

女妹「ふふ、ではもっと寄り添います」スリ

女「あっ、こら!」

女妹「姉さん、抱き締めて下さい」

女妹「そしたら、安心して眠れますから」

女「今日は随分と甘えん坊なんだから」ギュッ

女妹「昔から私は甘えん坊ですよ」クス

女「そう?昔からしっかりしてる子だったような」

女妹「お行儀良くしてただけです」

女「やっぱりしっかりしてるじゃない」

女妹「でも、昔から甘えたかったんです、姉さんに」

女「………そっか」

女「今からでも、たくさん甘えなさい」

女妹「姉さん…ありがとう………」スー

女「………………」スー

プルルル プルルル

不良女『もしもーし』

女友「こんばんは、不良女ちゃん」

不良女『女友?!今日どうしたんだよ、休んだりして!』

女友「ちょっと体調が悪くてお休みさせてもらったの」

不良女『もう大丈夫なのか?』

女友「うん、明日はちゃんと行くね」

女友「それでね、不良女ちゃんにお願いがあるの」

不良女『女友の頼みなら断れないなー』

女友「ふふ、ありがとう不良女ちゃん」

女友(明日が楽しみだね、女ちゃん)クス

翌日

女「………………」ガララ

シーン

女(…………………?)

女「………………」スタスタ

不良女「今日も変わらず無愛想な顔してんな」ニヤ

女「…………」

不良女「ちっ、相変わらず無視かよ」

不良女「まぁ、いつまでそんな態度でいられるかねー」

女(どういう意味だ…?)チラ

女友「……………………」ペラ

女(おかしい………)

女(明らかにクラスの雰囲気がおかしい)

女(さっきからこっちの様子を伺ってくる)

女(また、女友が何かしたのか………?)

女(とにかく早くここから出たい…)

放課後

女(帰ろう…)スッ

不良女「もう帰んのかよ」スタ

女「………何か用?」

不良女「ちょっと顔かしな」

女「行く義務はない」スタ

不良女「あっそ、まぁいいけど…」

不良女「じゃあ、お前の妹でも連れて行くか」ニヤ

女「っ?!」バッ

不良女「そんな睨むなよ、お前が言うこと聞けば妹には何もしねーよ」

女「……………………」チラッ

女友「………………………」クス

女(女友…っ!!)ギリ

女「………わかった」

不良女「じゃあ、ついて来な」スタスタ

女(…………負けない)キッ

女(お前が何をして来ても私は………!)

女友「……………………」

体育倉庫

女「こんなところで何の用だ」

不良女「………………くく」

女「…………………?」

不良女「あっはははは!」

女(な、なんだ………?)

不良女「いや、悪い…これから起きることを考えたら笑えてきたんだよ」

不良女「お前が地獄に落ちるその時がきた…」

女「何を言って───」

ガンッ

女「──────?!」ドサッ

女(な…にが…………意識が…)ユラ

不良女「さぁて、楽しい楽しいショーの始まりだ」

───
──


女「…………っ…!」ユラ

女(痛い…私…どうなって…)

ジャララ

女(何の音…?腕が動かせない)

不良女「やっとお目覚めか?」

女「…………??!」パチ

不良女「流石に待ちくたびれたぜ、おい」

女(ここは、体育倉庫の中…?)

不良女「どうだ、腕を鎖で吊り上げられた感想は?」ニヤ

女「なっ…?!」

ジャララ

女「っっ…?!何の真似だっ!」

不良女「抵抗されたら厄介だからな…しかし」

不良女「良い眺めだな、みんな」

女(みんな…?)

ザワザワ チラチラ

女(クラスメイト全員いるのか…)

女「私をどうするつもりだ」

不良女「くく…お前良かったな…ここが女子校で」

女「…………は?」

不良女「もし、ここが共学だったら…」スッ

ビリッ

女「……………………え」

不良女「犯されてるよ」ニッ

女「っっっっ?!!」

不良女「へぇ、色白で良い身体してんじゃん」サワ

女「触るなっ!!!」

不良女「あぁ?ゴミが喋んじゃねぇよ!」ドス

女「ぐっ…!!」ズキ

不良女「顔以外なら殴ってもいいって言われてるからよ…」

不良女「今日は好きなだけやらせてもらうぜ」ドス

女「っあ?!」

不良女「あっはははは、良いサンドバッグだよお前は」バキ

女「うぐっ…!」

不良女「色気のねぇ下着だな…こんなもんつけてる意味ねぇだろ」スッ

女「や…めっ…!」

ズリ

不良女「あーあ、クラスメイト全員に乳首見られちまったなぁ」

クスクス

女「……………………!」ギリ

カシャ

女「?!」

女友「ふふ、記念に撮っちゃった」

女「女…友………」

女友「女ちゃん、とっても可愛いよ」ニコ

ザワザワ カシャ カシャ カシャ カシャ カシャ カシャ

女「ぁ…ぁ…………」

不良女「随分と良い表情になってきたじゃん」

不良女「そろそろ下の方も脱がせちまうか」ニヤ

女「や…ぁ…」

スッ

不良女「もうお前は私達に逆らえないなぁ」ズリ

女「──────!」

不良女「あっはははははは!!」

ジロジロ クスクス カシャカシャ

女友「……………………」ニコ

女「───────」

───
──

───
──


不良女「そろそろ帰るか、よーし解散!」

スタスタ

不良女「ほら帰ろうぜ、女友」

女友「私はちょっと女ちゃんとお話していくね」

不良女「お話って…………」チラ

女「……………………」

不良女(まぁ、あの状態じゃ何も出来ないか)

不良女「じゃあ、また明日な」

女友「うん、また明日」ニコ

ガララ

女友「女ちゃん、気分はどう?」

女「……………………」

女友「私の声、聞こえてるよね」

女「……………………」

女友「腕、辛いでしょ?降ろしてあげるね」

ジャララ ドサ

女友「…女ちゃん」スッ

バシン

女友「あは、やっぱり」

女友「まだ絶望してないんだね、女ちゃん」ニコ

女「……………………」キッ

女友「ふふ、どうやったら女ちゃんは絶望するんだろ」スッ

女「触るなぁぁ!」ブン

ガシッ

女「っ?!」

女友「無理しちゃダメだよ、ボロボロなんだから」クス

女友「……ほんとに可愛いね、女ちゃんは」ギュッ

女「うぐっ…………」

女友「どうしたら私のものになってくれるの?」スス

女「離せ!」

女友「ふふ………」グリ

女「い……っっ?!」

女(殴られたところを……!)

女友「さっきの写真、どうしよっか」グリ

女「……バラまきたきゃ、バラまけばいい」

女友「高校にいられなくなっちゃうよ?」

女「お前から離れられるなら、それもいいかもね」

女友「離れる?」クス

グイッ

女「っあ?!」ズキ

女友「じゃあ」

女友「離すわけないでしょ」ニコ

女「…だったら、立ち向かうよ」

女友「うん、私とたくさん遊ぼ」スッ

女「また噛むぞ」

女友「いいよ、それも嬉しいから」

女友「ちゅっ…んっ……」

女「んん…!!」

女(また意識が……)ボー

女(身体の中に女友の気持ちが流れ込んで来る)

女(冷たくて暗くて…)

女友「大好きだよ、女ちゃん」

女(私は─────)

───
──


女妹「ただいまです」ガチャ

女妹(姉さんの靴がある!)

女妹「姉さん!」

シーン

女妹(部屋にいるのかな?)スタスタ

トントン

女妹「姉さん、寝ているんですか?」

シーン

女妹「入りますね」ガチャ

女妹「姉さ────」

女「…………………………」

女妹「────どうしたんですか…?!」バッ

女妹(制服がボロボロになってる…どうして?)

女妹「何があったんですか?」

女「……………………ゃ」

女妹「えっ?」

女「いやぁぁぁぁぁ!!」ドンッ

女妹「きゃっ?!」ドサ

女妹「ね、姉さん…?」

女「来るな…見るな…触るなぁ!!」

女「私は負けない、お前に何か負けない!」ガクガク

女「私の中に入ってくるな…支配するなぁ!!」

女妹「どうしたんですか…」スッ

バシン!

女妹「っっ?!」

女「はぁ…はぁ……」ギリ

女妹「姉さん、私です」

女妹「私は姉さんの敵じゃありません」

女妹「貴女を苦しめたりしません」スッ

女「?!」ビクッ

女妹「私は姉さんの味方です」ギュッ

女「……………………」ブルブル

女妹「大丈夫…大丈夫ですから」

女妹「落ち着きましたか?」

女「…………うん」

女妹「何があったんですか?」

女「……………………」

女妹「私にも話せませんか?」

女「ごめん…」

女妹「ふぅ…わかりました」ニコ

女妹「話せる時が来たら話して下さい」

女「……………………」コクン

女妹「じゃあ、ご飯の用意しますね」スッ

女「待って!」ギュッ

女妹「姉さん?」

女「もう少し側にいて…」

女妹「……………………」ギュッ

女「ありがとう」

女「……………………」スースー

女妹(寝てしまいましたか)

女妹(とりあえずベットに移動させないと)グイッ

女「ん…………」

女妹(相変わらず軽いですね、姉さん)

ギシッ

女妹「このまま着替えさせちゃいますね…」シュル

女妹「っ…?!」

女妹(どうしてこんなに傷が……)

女妹「本当に何があったんですか、姉さん」

女「……女…友……」

女妹「女友さん……?」

女妹(この前、姉さんを訪ねてきた人)

女妹「その人が姉さんを傷つけたんですか?」

女「……………………」

女妹「……もしそうなら」スタ

女妹(私は絶対許しません)

ガチャン

───
──

女『ん、ここは…………?』パチ

女『…………夢か』

女(この大樹、女友のお気に入りの場所)

女(どうしてこんな夢を……)

女友『ふふ、お揃いだね女ちゃん』

女『女友…?!』ビク

女友『お洋服、女ちゃんとお揃い』ニコ

女『え……?』

女『何で私…こんな白いワンピース持ってないのに』

女友『どうしてだろうね』クス

女『お前、何か知ってるのか?』

女友『知りたいなら、こっちにおいで』ニコ

女『……………………』スタ

女(どうせ夢なんだから…何が起きても問題ないか)

女友『ふふ、女ちゃんとデートだね』

女『夢の中でも気持ち悪いな』

───
──


女『デートで高校の屋上って…』

女友『二人の思い出の場所でしょ』ニコ

女『…それで何を知ってるんだ』

女友『もう随分、混じってるね』

女『…………は?』

女友『女ちゃんの身体に私が混じってるの』ニコ

女『っっ?!』

女友『女ちゃんも感じたでしょ?』

女友『私とキスした時に』クス

女『混じるって、どういう意味だ』

女友『ひとつになるの』

女『意味が分からない』

女友『ふふ、もうすぐ分かると思うよ』

女『お前、何がしたいんだよ』

女『私にはお前が全然わからない』

女友『分かるよ女ちゃんなら』

女友『だって…………』

女友『もうすぐ私と一つになるんだから』

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