善子「本当になりたいもの」 (36)

よしルビ7作目です。

ルビィ「病める時も」 善子「健やかなる時も」
が前作となっております。見なくても大丈夫ですがよろしければご覧下さい。

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善子「ぐぬぬぬぬぬ……」

千歌「がんばー善子ちゃん」

花丸「無理しなくていいよ?善子ちゃん」

曜「まあ、ほどほどにね?善子ちゃん」

善子「うるさーい!絶対に成功させてみせるんだから!そして私はヨハネ!」

梨子「おはようございます」ガラッ

ルビィ「あ、おはようございます。梨子ちゃん」

梨子「おはよう、ルビィちゃん。……あの、よっちゃん達って何してるの?」

ルビィ「それが、なんか善子ちゃんが……」


~~~

善子『これを見なさい!』ジャジャーン

千歌『なにこれ?』

善子『これは沼津に一箇所だけ存在する魔界にあった魔道書で……』

ルビィ『善子ちゃんが持ってる小物とかが売ってる店で買った本みたいです』

善子『違ーう!そうだけど違う!』

曜『それで、結局なんなの?これ』

善子『ふふ、これはね?使用者の真に求める姿を現す魔道書なのよ』フフフ…

花丸『どうせインチキ商品ずら』

善子『な、インチキじゃないわよ!本物なんだから!』

花丸『じゃあ本物だって証明してほしいずら』

善子『い、いいわよ……やってやろうじゃないの!』

~~~
ルビィ「というわけで……」

梨子「それであんなになってるのね……」


善子「ぐぬぬ……」

花丸「善子ちゃん、もういいずら。練習しよ?」

善子「も、もうちょっとなんだから!もうちょっとで堕天使に……」


ルビィ「本当に善子ちゃんは堕天使が好きだなぁ……」アハハ

ルビィ(でもなんであんなに堕天使に拘るんだろう……?)

善子「うわぁ!」ボンッ!

千歌「よ、善子ちゃん!?」

花丸「いきなり煙がでたずら!」

曜「まさか本当に成功しちゃった……?」

梨子「そんなことよりよっちゃんは大丈夫なの!?」

ルビィ「善子ちゃん!」

よしこ「いてて……」



ルビィ「……え?」

花丸「善子ちゃんが……」

全員「ちっちゃくなったーーーー!?」

────────




ダイヤ「それで、これはどういうことですの?」

よしこ「……」

千歌「それが……その、私達にもよく分かんなくて……」

鞠莉「うーん、ベリーキュートな善子ね!ハグしちゃいたいくらい」

よしこ「ひっ!」ビクッ

鞠莉「……あら?」

果南「なんか鞠莉のこと怖がってるみたいだね」

梨子「何だか、私達のこと覚えてないみたいで……」

よしこ「うう……」ギュッ

花丸「怖がらなくていいよ、善子ちゃん」

曜「多分幼馴染みの花丸ちゃんのことは覚えてるんだね……」

ダイヤ「ということは、善子さんは体と記憶が幼稚園児相当になったということですか?……はぁ、頭が痛いですわ」

鞠莉「うーん、とっても可愛いけどこのままってわけにはいかないよね……」

梨子「親御さんにもなんて説明したらいいか……」

ダイヤ「とりあえず、その本が原因ならわたくし達で調べてみましょう」

果南「それで、どうするの?このまま善子を帰すわけにはいかないよね?」

ダイヤ「そうですわよね……そもそも今の善子さんがバスに乗れるかどうか……」

千歌「花丸ちゃん家に泊めてもらうことはできないかな?幼馴染みなら家に行ったことあるんじゃない?」

よしこ「い、いや!ずら丸の家には泊まりたくない!」ビクビク

千歌「ど、どうして?」

花丸「あー、そういえば……」

曜「昔何かあったの?」

花丸「昔善子ちゃんが一回だけ家に泊まりに来たことがあったんですけど、家の雰囲気が怖いって言われてそれ以来もう来なくなったずら……」

梨子「そういえば花丸ちゃんの家ってお寺だったものね……」

千歌「うーん、それじゃあどうしようか……」

よしこ「うう……」ギュッ

ルビィ「え?」

よしこ「お姉さんの家に行きたい……」

ルビィ「ルビィの家に行きたいの?」

よしこ「……」コクッ

鞠莉「ふふ、ちっちゃくなっても彼女のことは分かるのかしら?」

ルビィ「か、からかわないで下さい!/////」

果南「ルビィのとこなら安心でしょ。ダイヤもいることだしね」

ルビィ「じゃあ今日はお姉ちゃん家に泊まろっか!」

よしこ「うん!」

ダイヤ「決まりですわね……では善子さんの家には私から言っておきますわ」

鞠莉「後は私達でその本を調べるとして……」

花丸「それじゃあ、ルビィちゃん。善子ちゃんのこと宜しくお願いするずら」

ルビィ「うん!」

────────
(黒澤家)

よしこ「うわぁ……おっきいーー!」

ルビィ「気に入った?」

よしこ「うん!」

ルビィ「ふふ、良かった」

ルビィ(さっきはびっくりしてたけどちょっと落ち着いて見たらちっちゃい善子ちゃん可愛いなぁ……)

ルビィ「それじゃあ先にお風呂入っちゃおうか♪」


────────
(浴場)
カポーン

ルビィ「ピギィー」

よしこ「ヨハー」

ルビィ「そういえば善子ちゃんってどうして私の家に来たいと思ったの?」

よしこ「ッ!」ギクッ

ルビィ「花丸ちゃんの家が怖いって言っても私の家を選んだ理由もあるんだよね?」

よしこ「ええと、その……」

ルビィ「?」

よしこ「お姉さんが1番輝いてたから……/////」

ルビィ「そ、そう?/////」

よしこ「うん!今日のダンス見てたけど、いっちばん輝いてた!」

ルビィ「照れるな……/////」エヘヘ

よしこ「ヨハネもね、お姉ちゃんみたいになりたいなあ……」

ルビィ「私みたいになりたいの?」

よしこ「うん、お姉ちゃんみたいにキラキラしたい!」

ルビィ「なれるよ、善子ちゃんならね」

よしこ「そうかな……/////あと私はヨハネだからね!」

ルビィ「あはは……(そこは昔からなんだね……)」


────────



ルビィ「うーんと……こっち!」バッ!

よしこ「あぁ!」ガーン

ルビィ「ふふ、あーがり!」

よしこ「またババ抜きで勝てなかった……」ショボーン

ルビィ「(善子ちゃん小さい頃から運悪かったんだなぁ……)暗くなってきたしそろそろ寝ようか」

よしこ「うん」

…………
モゾモゾ
ルビィ「それじゃあ電気消すね」

よしこ「はーい」

パチッ

ルビィ(今日は楽しかったなぁ……)

ルビィ(小さい善子ちゃん可愛かったしね♪)

ルビィ(……)

ルビィ(このまま善子ちゃんが戻らなかったら……)

ルビィ(善子ちゃん……)グスッ

ルビィ(……ってダメだよね、ルビィが弱気になってちゃ)

ルビィ(善子ちゃんがこんな状態だからこそルビィがしっかりしなきゃ!)

ルビィ「ねえ善子ちゃん。善子ちゃんって将来の夢とかある?」

よしこ「それはもちろん────」

ルビィ「ふふ、堕天使でしょ?」



よしこ「ううん、違うよ?」

ルビィ「……え?」

よしこ「私はね、天使なりたいの!」

ルビィ「ど、どうして天使なの?いつも自分のこと堕天使って────」

よしこ「うん、そうだよ。ヨハネは堕天使だからいつか羽がはえて空に還る天使になるの!」

よしこ「そして、天使になって輝くんだ!」

────
・・・

よしこ「zzz……」

ルビィ(そっか……善子ちゃんのことずっと勘違いしてたんだ……)

ルビィ(堕天使になりたいんだと思ってたんじゃないけどそうじゃなかったんだ)

ルビィ(天使になりたかったから自分が堕天使だって言い張ってたんだね)

ルビィ(まあいつからか堕天使だって主張する方がメインになってたみたいだけど……)アハハ

ルビィ(ルビィにとってのアイドルが善子ちゃんにとっての天使)

ルビィ(ただそれだけのことだったんだね)

ルビィ(善子ちゃんのこと、またちょっとだけ知れた気がするな……)

────────

(・8・)チュンチュン…

ルビィ「うーん……」ムクッ

ルビィ「あれ、何か隣に……ああ、そういえば善子ちゃんと一緒に寝たんだっけ……」

ルビィ「おはよう、善子ちゃ──」



善子「うーん、……」

ルビィ「戻ってる!!」

善子「うん……あれ?何でルビィと一緒に寝てるの!?」

ルビィ「あ、それはね」

ダイヤ「善子さん、戻ったんですか!?」ガラッ

ダイヤ「────な、」ピシッ



ダイヤ「……何で服を着てないんですか……?」

善子「え……キャアッ!?」

ルビィ(ルビィのお下がり着てたしそりゃ破けるよね……)

ダイヤ「まさか実は夜には戻っていてルビィとあんなことやこんなことをやっていたのでは……」ワナワナ

善子「あんなことって何よ!何もしてないから!/////」

ダイヤ「問答無用!たっぷりお話を聞かせて貰いますわ!」フンス

善子「私にだって分かんないわよーーー!」

────────
(その後)

善子「はぁ……ダイヤさんに怒られたしなんか小さくなるし散々だったわ」

花丸「よく分からないのにあんな変な本を使うからだよ善子ちゃん」

善子「う、……今度こそ堕天使になれるかもって思ったのに……」

ルビィ「まあとりあえず元に戻れて良かったよ!」

善子「そうね……でもいつか必ず本物の堕天使になってみせるわ!」

ルビィ「やっぱり忘れてるんだね……」アハハ

善子「何のこと?」

ルビィ「フフ、何でもないよ。ねえ善子ちゃん」

善子「なに?」

ルビィ「きっといつか、輝けるようになろうね!」

おわり

これにて終わりです。

書いててよしルビ感が少ないなぁと自分で感じたので次はもうちょい増やせたらと思います。

それでは読んで下さった方、ありがとうございました。

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