須賀京太郎「松実旅館の怪」 (176)

2月某日

京太郎(それは、一通の手紙から始まった)



『須賀京太郎さんへ

 前略、いかがお過ごしでしょうか
 インターハイ終了後、あなたと私がお付き合いすることになって数ヶ月が経ちました
 そこで、来週の2月9日から三日間、我が松実旅館が休館になるので、貴方を我が家に招待しようと思います
 当日と翌日、翌々日は従業員の方はみんなお休みになり、父も泊まりの用事でいなくなります
 我が旅館で二泊三日、一緒に楽しい時間を過ごしませんか?

    松実玄』


京太郎(その手紙と一緒に、松実旅館特別招待券と書かれた券が同封されていた)

京太郎(どうやら旅館が休みの時に、知人達をプライベートで招待する場合に使っている券らしい)



玄『京太郎くん、お手紙届いた?』

京太郎「ええ、届きましたよ。まさか急に旅館に招待されるなんて驚きました」

玄『えへへ。京太郎くんをびっくりさせようと思って……。でも、急に招待したけど、予定は大丈夫?』



1.もちろん大丈夫!
2.確かその日は咲が新しくできた図書館に行きたいって言ってたような……


安価下

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1479463885

京太郎「すいません……玄さん。その日は先約があるんです……」

玄『そっか……』

京太郎「本当にごめんなさい!」

玄『ううん、いいの。急に誘った私が悪いんだから』

京太郎「すいません……また今度埋め合わせをします」

玄『えへへ……楽しみにしてるね』

……







2月13日


京太郎(そういえば……あの日以来、玄さんと連絡とってなかったな)

京太郎(今度の土日は暇だし、玄さんに会いに奈良に行ってみるか)

京太郎(そうと決まれば、玄さんに連絡を、と)ピポパポ



PLLLLLL



京太郎(……なかなかでないな)



ガチャ



???『……もしもし?』



京太郎「あれ……?玄さんの声じゃない?」

京太郎「番号間違えたかな……」

???『もしかして……須賀京太郎くん?』

京太郎「え……俺を知ってるんですか?」

???『うん……』



???『私は、松実宥。玄ちゃんの……お姉ちゃんだよ』



京太郎「そ、そうですか……。どうも、玄さんとお付き合いさせていただいている、須賀京太郎と申します」

宥『……』

京太郎「それで、どうして玄さんじゃなくてお姉さんが電話に……」

宥『……』

宥『……じゃった』

京太郎「……え?」






宥『玄ちゃん……死んじゃった』





.

京太郎「………………は?」

宥『私が、東京から帰ってきたら……部屋の中に血塗れの玄ちゃんが倒れてて……』

京太郎「そんな……嘘、ですよね……?」

宥『私だって信じたくないよ!』

宥『でも……玄ちゃんは、もう……』



京太郎(なんで……どうして、玄さんが……)



宥『ねぇ……京太郎くん……』



京太郎「えーーーーーー」






宥『もし、京太郎くんがいたらーーーーーー玄ちゃんは、こんな事にはならなかったのかな』






宥さんのその言葉は、俺に一生消えない後悔の傷を残した



BAD END①「松実旅館で一体何が……」

>>1からコンティニュー



京太郎「モチロンです!何か予定があっても玄さんを優先させます!」

玄『えへへ……嬉しいな』

玄『それじゃあ、待ってるね』

京太郎「はい。それじゃあ」ピッ

京太郎「旅館で玄さんと二人きりかぁ……」



~~~~~~~~~~~


玄「京太郎くん……私のおもち、直接触ってみない……?」

京太郎「玄さん……」

玄「京太郎くん……」


~~~~~~~~~~~



京太郎「なんて事に……うへへ……」

久「……須賀くんはトリップしてるみたいだし、私たちだけで打ちましょうか」

優希「犬が発情してるじぇ」

和(……本当にこの人に玄さんを任せても大丈夫なんでしょうか)

2月9日


玄「いらっしゃいませ、京太郎くん!」

京太郎「本日はお世話になります、玄さん」

玄「そんな畏まらなくてもいいよ。気軽に楽しんでって」

京太郎「ええ……そういえば、お姉さんは?」

玄「おねーちゃんなら、東京に行ってるよ」

玄「弘世さん……恋人に会いに行ってるの」

京太郎「そうですか」

京太郎(つまり……この旅館に玄さんと二人きりってことか!)

京太郎「……ぬふん」

玄「……?それじゃあ、お部屋に案内するね」

客室


京太郎「角部屋ですか」

玄「お客さんは京太郎くんだけだからね。一番いい部屋を選んだのです!」フンス

玄「ただ……今日は雪が強いから、陽は射さないかも」

京太郎「気にしていませんよ」

京太郎「玄さんの心遣いだけで嬉しいです」

玄「えへへ……」

玄「それじゃあ、私はご飯の準備をしてくるからね」

玄「あ、旅館の中は好きにみて回っていいよ」

京太郎「わかりました」


バタン



京太郎「……」

京太郎「玄さんと一つ屋根の下……」

京太郎「お父さん、お母さん……俺を生んでくれてありがとう」

京太郎「俺は今晩……男になります!」

京太郎「とりあえずこの滾る情熱を抑えるために筋トレでもするか!」

……






PM7:30 客室

玄「はい、お料理をお持ちしました!」

京太郎「す、すごい豪華ですね……」

玄「へへ。京太郎くんのために張り切って作っちゃった」

玄「さあ、お召し上がれ」

京太郎「いただきます!」バクバク

京太郎「む……美味しい!」

玄「ふふふ……私はお料理には自信があるのです」フンス

京太郎「そうなんですか?」

玄「……うん」

玄「小さい頃にお母さんが……いなくなっちゃったから、それ以来、私がご飯を作ってたんだ」

京太郎「玄さん……」

玄「……あ、ごめん!湿っぽい話しちゃって」

京太郎「いえ、いいですよ」

京太郎「玄さんのお母さんってどんな方だったんですか?」

玄「あまり覚えてないけど……すごく優しいお母さんだったよ」

玄「麻雀もすごく強くて。私にドラの大切さを教えてくれたり、赤土先生に麻雀を教えたのも、お母さんなんだ」

京太郎「そっか……素敵なお母さんなんですね」

玄「うん……写真があまり残ってないのが残念かな」

京太郎「それにしても、外は本格的に吹雪いてきましたね」

玄「こんなに雪が降るのは数年ぶりかな」

京太郎「停電になったりとかするんですか?」

玄「雪で木が倒れて電線が切れたらなるよ」

玄「でも地下室に非常用の発電機も電話もあるから、大丈夫だよ」

京太郎「それなら安心ですね」



……






PM9:00 客室



咏『ってわけで、わっかんねーけど奈良県は今晩豪雪になるよ』

咏『結構積もるらしいから明日の昼までは交通も停止しそーだね。知らんけど』



京太郎「なんかはっきりしませんねこの天気予報」

玄「三尋木プロだしね」

京太郎「それにしても、豪雪か……既に旅館の窓まで積もってますね」

玄「明日は外に連絡して、玄関の雪かきをしてもらわないと旅館から外に出れないかも」

玄「けれどご安心を。旅館から出られなくても退屈せずに過ごせるよう、DVDをレンタルしておきました!」

京太郎「さすが玄さん!ところでなんの映画ですか?」

玄「シャイニング。観る?」

京太郎「……やめときます」



玄「そういえば……今晩は新月だね」

京太郎「……どうかしたんですか?」

玄「昔、憧ちゃんに聞いた話を思い出しちゃって」

京太郎「どんな話ですか?」

玄「怪談話なんだけどね……」

~~~~~~~~~~~


4年前 阿知賀こども俱楽部


玄「『のふつれさん』?」

憧「そう。昨日おじいちゃんに聞いたの」

穏乃「どんな話なの?」

憧「数十年前の話なんだけど……」


憧「この辺りに母親と産まればかりの赤ん坊が二人で住んでたんだけど、ある真冬に豪雪で家に閉じ込められたんだって」

憧「雪による停電で電気も通らず、親子は寒い思いをしてて」

憧「どんどん体温が下がってく赤ん坊を暖めようとした、母親の行動っていうのが……」

玄「ふむふむ」






憧「自分の身体を包丁で切り裂いて、自分の血を浴びせて赤ん坊を暖めようとした」





.

穏乃「げっ……」

玄「ひっ……」

憧「数日後、近所の人が家の中をのぞいたら、そこには失血死した母親と、凍死した血塗れの赤ん坊の死体が転がってた」

憧「それ以来、新月の豪雪の夜になると、その母親が我が子を暖めるために、赤ん坊を抱き、包丁を持って、誰かの血を求めてやってくる」

憧「そんな夜には、カーテンを開いてはいけない。その母親……のふつれさんを招く事になる」

憧「決して物音を立てずに逃げなければいけない。のふつれさんはすぐにやってくる」

穏乃「なんか……怖いけど悲しい話だね」

玄「うう……怖くなってきちゃった……」

穏乃「その、のふつれさんが家に入ってきたらどうすればいいの?」

憧「それはね……」

晴絵「おーい。そろそろ麻雀始めるぞー」

玄「あ、はーい!」


~~~~~~~~~~~

京太郎「なるほど……」

玄「まあ、のふつれさんが来たことなんて一度もないけどね」

京太郎「しょせん怪談話ですしね」

玄「あ、そういえばカーテンといえば昼にお掃除した時に客室のカーテンを開けてたんだった」

玄「閉めに行かないと……」

京太郎「……のふつれさんがくる?」

玄「違うよ!」

玄「ちょっとカーテン閉めに行ってくるねーーーーーー」






ぺたん






京太郎「!」

玄「!」






ぺたん



ぺたん





.

玄「裸足の足音……」

京太郎「俺たち以外に……この旅館に、誰かいるんですか……?」

玄「そんなわけ……ないよ」

玄「ちょっと様子を見に……」

京太郎「待ってください玄さん」

京太郎「もし泥棒とかだったら危険です」

玄「でも……」



ぺたん



ぺたん



玄「この部屋に近づいて来てる……」

京太郎「か、隠れましょう!」

玄「う、うん……とりあえずクローゼットの中に……」



バタン



京太郎「……」

玄「……」

京太郎(……勢いで一緒にクローゼットの中に入ったけど)

京太郎(玄さんと密着する体勢になってるから、玄さんの体温を感じる……)

京太郎(玄さんいい匂いがするなぁ……)

京太郎(なんか、キーピングみたいな匂いが……)

京太郎(吐息も感じられ……)



ガチャッ



京太郎「……!」

京太郎(そんな事考えてる場合じゃなかった!)



ぺたん



ぺたん



京太郎(誰か入ってきた……!)


玄「隙間からちょっと外を覗けるかも」ボソッ



ぺたん



ぺたん






傷だらけの女性『ぐっすり……ぐっどり……』





.

京太郎「……!」

玄「……!」

玄(身体中が切り傷だらけ……それに、赤ん坊を抱いて包丁を持ってる……)

京太郎(あれが……のふつれさん……)



女性『ぐっすり……ぐんない……』



ぺたん



ぺたん



……


.

玄「っぷはー……」

京太郎「い、行ったみたいですね……」

京太郎「い、今のは……まさか、ほんとに……」

玄「うん……話に聞いてた通りの格好……」

玄「多分、あれが……のふつれさん」

玄「でも……今まであんなの現れたことが無いのに……」

京太郎「とにかく、この旅館から逃げましょう!」

玄「うん……わかった」


1.玄関に移動する
2.この部屋を調べる


安価下

何がコンティニューだふざけんな
こっちは咲さんとイチャイチャしたいから2を選んだんだよ
意味ねえ安価なんか出すんじゃねえ

玄「あ、そうだ」

京太郎「?」

玄「ここに置いてあるのはこの旅館の地図」

玄「一応持って行って」

京太郎「わかりました」


[松実旅館の地図]を手に入れた!

京太郎「さて、どこに行こう」


1.移動する(行き先を選択)
玄関
ロビー
厨房
遊戯室
資料室
書庫


安価下

>>23
期待させてしまった事をお詫びします
本スレは玄ちゃんがヒロインなので、基本的に玄ちゃん関連のストーリー、バッドエンドしかありません
京咲ルートを仄めかしてしまって申し訳ありませんでした

玄関


玄「玄関から外にでよう!」

京太郎「わかりました!」



ギシッギシッ



京太郎「馬鹿な……」

玄「……?どうしたの?」

京太郎「玄関の扉が、開かないんです……」

玄「そんな……」

玄「もしかして、雪がもうそこまで積もってるの!?」

京太郎「それか、これがのふつれさんのチカラなのか……」

京太郎「どうしよう……このままじゃ、俺たち……」

玄「……」

玄「大丈夫だよ、京太郎くん」

京太郎「玄さん……?」

玄「私がなんとかして助かるみちを探すから」

玄「京太郎くんは私が守ってあげるから、おねーさんにどーんとお任せあれ!」フンス

京太郎「玄さん……」

京太郎「……そういえば玄さんって俺より年上だったんですね」

玄「むむ……どーゆー意味かな?」

京太郎「いやなんでもないですはい」

玄「むう……とりあえず、私たちが助かるには旅館から脱出するか、のふつれさんをどうにかするかの二択」

玄「でも、玄関は開かないし窓の向こうも雪が積もってて出られない……」

京太郎「二階の窓は?」

玄「二階には全部ベランダがついてるから、そこにも積もってると思う」

京太郎「完全に雪に閉ざされたって事ですか……」

京太郎「となると、のふつれさんをどうにかするしか無いみたいですね」

玄「うーん……そうだ!」

玄「あの話の続きだよ!」

京太郎「続き……確か」

玄「憧ちゃんが言いかけた、のふつれさんが来た時の対処法!」

京太郎「そうか、それを新子さんに聞けば……」

玄「早速電話で聞いてみるね」ケイタイカパッ

玄「……」

京太郎「どうですか?玄さん」

玄「け、圏外になってる……」

京太郎「え!?……お、俺のも圏外だ!」

玄「そ、そうだ!ロビーにも電話があるはずだよ!」


1.移動する(移動先を選択)
ロビー
客室
厨房
遊戯室
資料室
書庫
2.ここを調べる


安価下

京太郎「それにしても……雪で扉が塞がるなんてあるんですね」

玄「うん……こんなに振ったのはいつ以来かな」

京太郎「そんな時に、新月で……あいつがくるなんて……」

玄「ごめん……京太郎くん」

玄「私が、京太郎を呼ばなかったら、京太郎くんは……こんな目には……」

京太郎「……なに言ってるんですか。むしろ嬉しいですよ」

玄「……え?」

京太郎「いま俺がここに来たから、玄さんをあいつから助けることができるんです」

京太郎「もし俺がこの場にいなかったらと思うと……ゾッとしますよ」

玄「京太郎くん……えへへ。ありがとう」


1.移動する(移動先を選択)
ロビー
客室
厨房
遊戯室
資料室
書庫


安価下

言い方が悪くてすいません
移動先の指定も込みでお願いします

玄「あった、電話!」ガチャッ

京太郎「どうですか……?」

玄「だ、だめ……通じない……」

京太郎「まさか、倒木で電話線が切れたんじゃ……」

玄「どうしよう……」

京太郎「……そうだ!」

玄「?」

京太郎「玄さん、さっき言ってたじゃないですか」

京太郎「地下室には非常電源と非常電話があるって」

玄「あ……そっか!」

玄「それなら繋がるはずだよ!」

京太郎「よし、行きましょう!」

玄「あ、これが地下室の鍵だよ」



[地下室の鍵]を手に入れた!
行き先に[地下室]が加わった!



1.移動する(移動先を選択)
玄関
ロビー
客室
厨房
遊戯室
資料室
書庫
地下室
2.ここを調べる
3.道具を調べる
[地下室の鍵]


安価下

京太郎「電話線まで切れたか……」

玄「電話線は電線と違って広域を一本で渡らせてるから、切れたら修理するのは大変だってお父さんが言ってた」

京太郎「となると……今晩中に復旧を待つのは無理そうですね」

玄「うん……だから非常用電話を使わないと」



1.移動する(移動先を選択)
玄関
客室
厨房
遊戯室
資料室
書庫
地下室
2.道具を調べる
[地下室の鍵]


安価下


地下室


京太郎「地下室は冷えますね……」

玄「おねーちゃんは来たがらないんだよ、ここは」

玄「あった。これが地下室の扉だよ」

京太郎「よし、ガチャりこと……あれ?」ガッガッ

玄「どうしたの?」

京太郎「鍵が……回らないんです」

玄「うそ……(ガッガッ)ほ、ほんとだ……」

玄「もしかして……錠が凍っちゃってるのかも」

京太郎「えぇ!?そんな事あるんですか!?」

玄「寒冷地では扉が凍るなんて日常自販機だよ……」

京太郎「地下室に入れないとなると……」

玄「……お手上げだね」

京太郎「なんとかして、地下室に入る方法を考えないと」





1.移動する(移動先を選択)
玄関
ロビー
客室
厨房
遊戯室
資料室
書庫
2.ここを調べる


安価下

厨房


京太郎「そうだ、ここにガスバーナーとかないですか?」

玄「どうして?」

京太郎「それがあれば、地下室の凍った錠を壊せるかもしれません」

玄「あ、なるほど」

玄「でも、旅館には置いてないかな……離れのおねえちゃんの部屋にはあるけど」

京太郎「それはそれでどうなんですかね……」



1.移動する(移動先を選択)
玄関
ロビー
客室
遊戯室
資料室
書庫
地下室
2.ここを調べる


安価下

京太郎「玄さん、これを持っていってください」

玄「これは……肉切り包丁?」

京太郎「もしあいつに襲われた時、俺が動けなかったら……これで抵抗して、玄さんだけでも生き延びてください」

玄「京太郎くん……そんなこと言わないで」

玄「助かる時は、二人一緒に。だよ」

京太郎「ええ、わかってますよ」



玄に[肉切り包丁]を持たせた!



1.移動する(移動先を選択)
玄関
ロビー
客室
遊戯室
資料室
書庫
地下室


安価下

遊戯室


玄「ここは遊戯室だよ」

京太郎「卓球台にビリヤードにダーツ、よくわからんクレーンゲーム……」

京太郎(風呂上がりの玄さんと卓球をして乱れる浴衣……ビリヤードでキューを使うときに浴衣の胸元から見えるおもち……)

京太郎(なんとか今晩を生き延びて……明日必ずここに来よう!)

玄「京太郎くん……?」

京太郎「げふんげふん」

京太郎「ん?ここに飾ってある木槌はなんですか?」

玄「これはロークで使う木槌だよ」

京太郎「便利そうだし、持っていくか」


[木槌]を手に入れた!


1.移動する(移動先を選択)
玄関
ロビー
客室
厨房
資料室
書庫
地下室
2.ここを調べる
3.道具を調べる
[木槌]


安価下

資料室


玄「ここは資料室だよ」

京太郎「この辺り一帯の立体地図に吉野の山の模型、地元の名物の紹介に昔からの祭りの写真」

京太郎「この旅館の歴代の館長と女将の写真もありますね」

玄「うん……数少ない、お母さんの写真」

京太郎「ん……このチラシは?」

玄「あ、それは憧ちゃんの家の神社のチラシだよ」

玄「お正月前に初詣の宣伝をしてたから、その時の残りがまだあったみたい」


[吉水神社のチラシ]を手に入れた!





1.移動する(移動先を選択)
玄関
ロビー
客室
厨房
遊戯室
書庫
地下室
2.ここを調べる
3.道具を調べる
[木槌]
[吉水神社のチラシ]


安価下

[木槌]
ロークで使う木槌。けっこう丈夫
壊せるのは木製の扉と、人の身体


[吉水神社のチラシ]
憧ちゃんが神社の前で巫女服姿で写っている写真
ちなみに神社の電話番号と住所も載っている



1.移動する(移動先を選択)
玄関
ロビー
客室
厨房
遊戯室
書庫
地下室
2.ここを調べる



安価下

京太郎(この方が、玄さんのお母さんか)

京太郎(玄さんに似て美人で、優しそうだな)

玄「……」



1.移動する(移動先を選択)
玄関
ロビー
客室
厨房
遊戯室
書庫
地下室


安価下

書庫


京太郎「色んな本がありますね」

玄「うん。うちに来る人にはゆったり読書して過ごしたい。って人もいるからね」

京太郎「何か除霊とかなんとか役に立ちそうな本はないんですか?」

玄「うーん……あったような……」

玄「でも、ざっと見る限りそれっぽい本はないね」

京太郎「そうですか……」


1.移動する(移動先を選択)
玄関
ロビー
客室
厨房
遊戯室
資料室
地下室
2.ここを調べる
3.道具を調べる
[木槌]
[吉水神社のチラシ]


安価下

京太郎「この重要書物って書かれてる扉には何があるんですか?」

玄「確か、一般には公開したくないけど手元に置いとくの危ない本とかを、本の中に紛れて置いてあるはずだよ」

京太郎「公開したくないって……呪いの本とかですか?」

玄「あるいはその逆とか」

玄「うちは多いんだよね、そういうの。そのために扉にはパスワードがかけてあるけど」

京太郎「へ、へー……」

京太郎(そういうのが、のふつれさんを呼び寄せたんじゃ……)

玄「あ、そうだ。それで思い出した」

玄「普段は締め切ってるんだけど、何かの役に立つものがあるかもしれないから物置の鍵を渡しておくね」



[物置の鍵]を手に入れた!
行き先に[物置]が加わった!


1.移動する(移動先を選択)
玄関
ロビー
客室
厨房
遊戯室
資料室
書庫
物置
地下室
2.ここを調べる
3.道具を調べる
[木槌]
[吉水神社のチラシ]
[物置の鍵]
4.扉に数字を入力してみる(数字を指定)



安価下

物置


京太郎「ガチャりことな」ガチャ

玄「うっ……久しぶりに入ったから埃っぽい……」

京太郎「何か役に立ちそうなものは……」



キラッ



京太郎「ん?」

玄「どうしたの?京太郎くん」

京太郎「今、何か光ったような……」

京太郎「これは……鍵?」


[ボイラー室の鍵]を手に入れた!
行き先に[ボイラー室]が加わった!


玄「でも……なんでこんなところにボイラー室の鍵があるんだろ」

玄「ボイラー室の鍵はお姉ちゃんが持ち歩いてて、9月あたりに無くしたって言ってたけど……」

玄「物置に何の用事があったのかな」



1.移動する(移動先を選択)
玄関
ロビー
客室
厨房
遊戯室
資料室
書庫
地下室
2.ここを調べる
3.道具を調べる
[木槌]
[吉水神社のチラシ]
[ボイラー室の鍵]



安価下


京太郎「ん……?」

玄「どうしたの?」

京太郎「むこうの棚の横に動かせそうな溝があるんですけど……何かあるんですか?」

玄「だめっ!」

京太郎「玄さん……?」

玄「その棚の向こうには、呪いの人形が封印してあるの」

玄「絶対に開けちゃだめ!」

京太郎(……のふつれさんだけじゃないのか……この旅館は)



1.移動する(移動先を選択)
玄関
ロビー
客室
厨房
遊戯室
資料室
書庫
地下室
2.道具を調べる
[木槌]
[吉水神社のチラシ]
[ボイラー室の鍵]



安価下

よく見たら行き先にボイラー室が追加されてなかった……

ボイラー室


京太郎「ガチャりことな」ガチャ

玄「うーん。おねーちゃんの匂いがする」スーハー

玄「ところで、なんでボイラー室に来たの?」

京太郎「ボイラー室なら、地下室の暖房を操作して暖める事ができると思って」

玄「あ、なるほど!」

玄「ボイラー室では使ってない部屋を一斉に暖めるために、それぞれの部屋の暖房をつける事ができるよ」

京太郎「それで操作盤はどこですか?」

玄「確かお姉ちゃんがこの辺で構ってるのを……」

玄「あった!これ……なんだけど……」

京太郎「当たり前だけど、操作盤は蓋で閉まってますね……」

京太郎「ここの鍵は?」

玄「おねーちゃしか持ってないよ……」

京太郎「そうですか……」

玄「その木槌なら蓋を壊せるんじゃないかな」

京太郎「でも、大丈夫ですか?」

玄「だいじょーぶ。ボイラー室は防音がしっかりしてるから、壊す音を聞きつけてのふつれさんが来ることはないよ」

京太郎「いや、それもあるんですけど後で玄さんが怒られたりとかは……」

玄「……」

玄「……いいよ。やっちゃって!」

京太郎「わかりました!」



ガンッ

ガンッ

ガンッ



ガキッ



京太郎「よし、壊れた!」

玄「暖房は……部屋の名前が書かれた部屋のスイッチを押せば着くみたいだね」

玄「ポチッと……」

京太郎「ちょっと待ってください玄さん!」

玄「どうしたの?京太郎くん」

京太郎「ここに何かメモみたいなものがあるんです」

玄「あ、ほんとだ」

玄「これは……おねえちゃんの字だ」



宥『ボイラー室の操作法だよ

  客室及び娯楽室、資料室、書庫の暖房をつける時はボイラーの圧力を100ポンドに保つこと
  大広間、物置、地下室の暖房をつける時はボイラーの圧力を120ポンドに上げること
  圧力調整ボタンは5つあって、それぞれ1、3、5、7、9ポンド調整できるけど、五回以上構わないこと。また、二回同じボタンを押さないこと
 弄りすぎると異常加圧して、圧力がどんどん上がって、旅館が月面まで吹っ飛ぶから気をつけてね』


玄「ふーむ、なるほどなるほど……」

京太郎「地下室を温めるにはボイラーの圧力を上げなきゃいけないんですね」

玄「圧力調整ボタンはこれ……なんだけど……」

京太郎「……数字じゃなくてアルファベットがボタンに刻まれてありますね」



「O」のボタン
「S」のボタン
「F」のボタン
「N」のボタン
「T」のボタン



玄「Oのボタンだけマジックで下に「1ポンド」って書かれてるけど、他のはマジックが消えちゃってる……」

京太郎「どのボタンが何ポンドのボタンなんでしょう」



それぞれのボタンで調整できる圧力は?
正解のレスが出ればストーリーが進みます

京太郎「そもそもポンドってなんすか。パスカルじゃないんですか」

玄「このボイラーは米国製だからね」

京太郎「米国製……」

京太郎「って事は、このアルファベットも英単語の頭文字なんじゃないですか?」

玄「あ、なるほど……」

京太郎「One(1)、Seven(7)、Five(5)、Nine(9)、Three(3)だと思います」

玄「きっとそれだよ!さっすが京太郎くん!」

京太郎「9ポンド上げて7ポンド上げて3ポンド上げて1ポンド上げて……よし、120ポンドになった」

玄「あとは地下室のボタンをポチッとな」ポチッ



ゴウンゴウンゴウン



京太郎「よし、動き出した!」

玄「これで地下室に入れるよ!」

廊下



ゴウンゴウン



京太郎「!」

玄「!」

京太郎「ま、まずい……ボイラーの音が響き渡ってる!」

玄「こ、これじゃあのふつれさんに気づかれちゃ……」






ぺたん



ぺたん


.

京太郎「……!」






のふつれ『ぐっすり……ぐっどり……』






玄「……!」



のふつれ『ぐっすり……ぐんない……』グルン



京太郎(まずい……気づかれた!)


1.玄をボイラー室に逃す
2.二人で逃げる


安価下

京太郎「玄さん、逃げましょう!」

玄「うん!」



のふつれ『ま……いべ……い……びとに……』ブンッ



玄(包丁が京太郎くんに……!)

玄「京太郎くん危ない!」ドンッ

京太郎「玄さん!?」



ドガッ



玄「か……はっ……」



ドサッ



京太郎「玄さん!そんな……」




のふつれ『えん……じ……えるとに……』



京太郎「この化け物……!」ドゴッ



のふつれ『うっ……』



京太郎(木槌で叩いたら倒れた……!)




のふつれ『あ……あ……』ガリガリ



京太郎「そうか……赤ん坊と包丁で両手が塞がってて、立ち上がるのに時間がかかるのか」

京太郎「今のうちに、玄さんを抱えて逃げないと!」

客室


玄「……」

京太郎「血は……出てないな」

京太郎「よかった。包丁の柄が当たって気絶しただけか」ホッ

京太郎「この客室なら外から鍵をかけれるし、しばらくは大丈夫だな」

玄「う……」

玄「おかあ……さん……」

京太郎「……玄さん、待っててください」

京太郎「玄さんが起きるまでに……俺が、のふつれさんをなんとかします」



1.移動する(移動先を選択)
玄関
ロビー
客室
厨房
遊戯室
資料室
書庫
物置
ボイラー室
地下室
2.道具を調べる
[木槌]
[吉水神社のチラシ]


安価下



地下室



ガチャ



京太郎「よし、開いた!」

京太郎「非常電話は……これだな」

京太郎「さっき拾ったチラシから、吉水神社の電話番号を……と」ピポパポ



プルルルル



憧『はいもしもし。新子です』

京太郎(繋がった!)

京太郎「もしもし、新子憧さんはいますか?」

憧『憧は私ですけど……どちら様ですか?』

京太郎「俺は玄さんの彼氏で須賀京太郎です」

憧『ああ、玄の彼氏の須賀くん。話はよく聞いてるわよ』

京太郎(……玄さんが俺の事をどんな風に話してるか気になるな)

憧『それで、玄の彼氏さんが何の用?』



憧ちゃんに聞きたい事

安価下

京太郎「新子さんが前に玄さんに話したっていうのふつれさんの話なんだけど……」

憧『ああー。あったねそんな話』

京太郎「そののふつれさんが家に入ってきたらどうすればいいんだ?」

憧『その方法なら簡単よ』

憧『よくある方法』

京太郎「その方法は……?」



憧『名前を呼べばいいの』



京太郎「名前……のふつれさんじゃないのか?」

憧『それも本当の名前じゃないみたいだけど……呼ぶのは彼女の名前じゃなくて抱いてる赤ん坊の名前』

憧『赤ん坊の名前を言えば、のふつれさんは正気に戻って帰っていく。って話』

京太郎「なるほど……その赤ん坊の名前ってのは?」

憧『……さあ?』

京太郎「……は?」

憧『そこまではわかんない』

京太郎「……はぁぁぁぁぁ!?」

憧『あ、でも確か手がかりはあるはずよ』

憧『のふつれさんは、子守唄を歌いながら徘徊してるらしいの』

京太郎(あの呻き声は子守唄だったのか……)

憧『その子守唄の中に子供の名前が入ってるらしいわ』

京太郎「手がかりはそれだけか……」

憧『んー。あとこれは関係あるかわかんないんだけど』

京太郎「ん?」

憧『のふつれさんの名前の由来』

憧『あれは母親が死ぬ間際に自分の血で書いた文字なんだって』

京太郎「あいつが書いた文字が……「のふつれ」?」

京太郎(のふつれ……子守唄……)






のふつれさんの子供の名前は?

正解のレスが出ればストーリーが進みます

憧『そもそも、なんで『のふつれ』なんて書いたのかな』

京太郎「それは……なんかの暗号文だろ」

憧『ダイングメッセージじゃあるまいし、そんな事はしないと思う』

憧『多分、助けてなりヤバイなりもうダメだなり、普通にその時の気持ちを書いたんじゃない?』

京太郎「普通……?のふつれなんて言葉が?」

憧『だから、それは読む側がそう捉えちゃったんじゃないかな』

憧『ほんとは全然別のちゃんとした言葉を書いたのに、他人がのふつれと読んでしまった』

京太郎「でも……そんな事がなにに……」

憧『わからない?』

憧『もし彼女が何かを書いてそれを誤解して読んでしまった人がいるなら』

憧『子守唄も、ちゃんと喋ってるのに誤解して聞いてる。って可能性があるのよ』

憧『先入観に囚われずによく聞いてみれば……何か言葉になっているはずよ』

京太郎「なるほど……参考にするよ」

憧(……参考?)

憧ちゃんがヒント役として適任すぎる気がして来た
ぐっばい怜ちゃん

京太郎「……!」

憧『どうしたの?』

京太郎「わかった……名前がわかった!」

憧『わかったって……子守唄を聞かなきゃわかんないでしょ』

憧『って……まさか……』

京太郎「ああ……。そのまさかだ」

京太郎「来てるんだよーーーーーー松実旅館に、のふつれさんが」

憧『うそ……』

憧『玄は……玄は無事なの!?』

京太郎「ああ。今の所は大丈夫だ」

憧『よかった……』ホッ

憧『いい、須賀くん!』

憧『あんたは男なんだから、絶対に玄を守り抜くのよ!』

京太郎「ああ、わかってるよ」

憧『のふつれさんに関しては私も調べとくから。玄を、お願いね』

京太郎「頼む、新子」

憧『それじゃあ、頑張って』



ガチャ



京太郎「よし。行くかーーーーーー」




1.移動する(移動先を選択)
玄関
ロビー
客室
厨房
遊戯室
資料室
書庫
物置
ボイラー室
2.ここを調べる
3.道具を調べる
[木槌]
4.のふつれさんの所に行く


安価下




京太郎「子守唄のする方に行けばあいつの居場所がわかるはず……」



ばさっ



京太郎「!?」

京太郎「び、びっくりした……紙束が落ちただけか」

京太郎「これは……古い伝票だな」

京太郎「ん?」

京太郎「伝票に混じって……古い写真がある」

京太郎「三つ編みの女性と……二人の赤ん坊」

京太郎「……誰だろう、この人は」



[写真]を手に入れた!


.

廊下



のふつれ『ぐっすり……ぐっどり……』



のふつれ『ぐっすり……ぐんない……』



京太郎「いた……あそこだ」



のふつれ『まいべ……い……びとに……』



のふつれ『えんじ……え……るとに……』グルン



京太郎(こっちを見た……!)

京太郎「トニー」



のふつれ『……!』



京太郎「トニー。お前の……大事な赤ん坊の名前だ!」



のふつれ『とに……とに……』



のふつれ『とにー……Tony……』



のふつれ『My Baby Tony……Angel Tony……』



京太郎「身体が……透けてく……」



のふつれ『Good Sleep……Good Dream……』



のふつれ『Good Sleep……』



のふつれ『Good Nightーーーーーー』





京太郎「消えた……」






京太郎「……安らかに眠れよ。NO FUTURE」





.

京太郎「さてと、戻るか。玄さんのところに」










ねばー……だい……









.

……







客室


玄「……」

京太郎「玄さんはまだ目が覚めてないみたいだな」

玄「……」

京太郎「……」

京太郎(寝顔の玄さん可愛いなぁ)

京太郎(……ほっぺつついてもいいかな)

京太郎(そーっと……そーっと……)スッ

玄「……京太郎くん?」

京太郎「うわぁっ!」

玄「……」スクッ

京太郎「く、玄さん……起きても大丈夫なんですか?」

玄「うん……もう平気」

京太郎「よかった……」

京太郎「そうだ!玄さんが眠っている間にのふつれさんは追い返しましたよ!」

玄「そう……」

京太郎「……玄さん?」

玄「京太郎くん……」

玄「京太郎くんって……」











玄「あったかそうたね」










.

訂正


京太郎「うわぁっ!」

玄「……」スクッ

京太郎「く、玄さん……起きても大丈夫なんですか?」

玄「うん……もう平気」

京太郎「よかった……」

京太郎「そうだ!玄さんが眠っている間にのふつれさんは追い返しましたよ!」

玄「そう……」

京太郎「……玄さん?」

玄「京太郎くん……」

玄「京太郎くんって……」











玄「あったかそうだね」










.




京太郎「え」



ヒュンッ



京太郎「……!」

京太郎(ほ、包丁!?)

玄「……逃げないでよ京太郎くん」

京太郎「く、玄さん!?どうしたんですか一体!」

玄「……私、京太郎くんが欲しい」

玄「京太郎くんの血をたっくさん浴びて、あったかくなりたいんだぁ」

京太郎(ちがう……これは玄さんじゃない!目が正気を失ってる!)

京太郎(まさか、何かに取り憑かれて……でも、のふつれさんは、消えたはず……)

玄「えへへ。京太郎くん」

京太郎(血を浴びて、あったくなりたい……まさか!)



玄「私に京太郎くんのあったかいの……いっぱいちょうだい」



京太郎「取り憑いてるのは母親の方じゃなくて、赤ん坊の方……」



ガシッ



京太郎「ぐっ……!」

玄「えへへ……捕まえた」

京太郎(首を……絞められ……)

京太郎(なんて……力だ……)

玄「京太郎くん……ばいばい」

京太郎(まずい、刺される……ッ!)



京太郎(なんとかしないと……!)



1.抵抗しない
2.道具を使う
[木槌]
[写真]


安価下




カサッ



京太郎「!?」

玄「!!」

京太郎(この紙切れ……さっき地下室で拾った……)

玄「その、写真……」

京太郎(……?玄さんの力が、弱まった……)






ーーーーーー大丈夫よ





.

玄「!!」




   大丈夫よ、玄




京太郎「この、声は……?」




   あなたは、私が守ってあげる



.

玄「この光……」

京太郎「ッ!眩し……」




   だから、安心して




玄「おかあ……さん」



ドサッ


.

京太郎「玄さん!」




   玄のことーーーーーーよろしくね




京太郎「今のは……」



……







その後、玄さんはすやすやと寝息を立てて眠り始めた

憑き物が落ちたかのように安らかに眠るその姿は、まるで、母親の腕に抱かれて眠る赤子のようで

そして、その姿を見ているうちに俺も、いつの間にか眠ってしまった





眠っている間に夢を見た



赤髪の少女が、カメラを構えている

カメラの先では、一人の女性が赤ん坊を抱いていた

そして、その女性に寄り添うようにしているもう一人の赤子

女性も二人の赤子も、とても幸せそうにしていて

そんな幸せの1ページを、カメラが切り取り写真に収めた

そんなーーーーーー夢だった


.

翌日


玄「ーーーーーー結局さ」

玄「のふつれさんも、自分の子供を守りたかったんだよね」

京太郎「けれど、その子供も死んでしまったから……あんな怨霊になってしまった。って事ですか」

玄「うん」

玄「もし、あの子が助かってたら……きっと、天国から優しく見守ってたんだと思う」

京太郎「良くも悪くも、子を思う母親の気持ちは無良いって事ですね」

玄「うん……」

京太郎「……玄さん」

玄「うん?」

京太郎「俺、今回全然役に立てなかったけど……」

京太郎「でも、次こそは……」

京太郎「いえ、これからは、ずっと俺が玄さんを守ってみせます」

京太郎「一生を……かけて」

玄「京太郎くん……」

玄「えへへ……なんだかプロポーズの言葉みたいだね」

京太郎「あ、確かに……」

玄「ありがとう、京太郎くん。私……すごく嬉しい」

京太郎「玄さん」

玄「京太郎くん」

玄「不束者ですが……末長くお願いします」






京太郎(玄さんは、俺が一生守ってみせます)






京太郎(だからーーーーーーあなたも、俺たちのことを見守っていてください)






HAPPY END「守るべき人」


.

トニーか思ったより直球だったな

赤ん坊は女の子だと勝手に思い込んでた

以上です

書いてる時はそうは思わなかったけど、投下してると最後はなんか超展開すぎることに気がつきました
皆さん置いてきぼりで申し訳ありません
のふつれさんと子守唄に関しては、謎解きに行く前に誰かにバレるんじゃないかとヒヤヒヤしたけど、解かれるのに時間がかかるとそれはそれでヒヤヒヤしました……
置いてきぼりの原因はこれが発端かもしれません……分かりづらくて本当に申し訳ない……
今作は二年前に安価スレを立てた時、玄ちゃんがヒロインになったはずなのに悪ノリしてモモをヒロインにしてしまい、
玄ちゃんがオマケがしたのでどうしても京玄を書きたいと二年くらい思いながらやっと作ったものです


最後までお付き合いいただき、本当にありがとうございました

あと今回はバッドエンド5個くらい用意してたのに、最初以外綺麗に回避された……

まだ呪いの人形もあるっぽいし、玄と別れるまで怪奇現象に襲われ続けそう
咲さんの怨念かな


玄に木槌を使ったら後で宥に殺されそうだなと思いましたこなみ


次はアコチャーにホラーの恐怖を味わってほしいな

アコチャー主役のやつもあったよね
まだ読んでないから中身は知らんけど

この人のだと点字が謎解きに使われてるやつが一番好きだわ 乙

おつおつー
前回の作品って
【咲-Saki-】園城寺怜「インハイ終わってから暇やなー」【安価】
であってる?
それとも間に何かスレ建てしてた?

>>125
モモが見えなくなってる設定で京太郎に発見されるか隠し選択肢出したスレの人?

お疲れさま

今回は変なじいさんは出てこなかったね

>>141
その話と今作の間に『三尋木咏「テレビにでたい」』があります

>>142
それですね。玄ちゃんエンドがかなりおざなりだったので、二年くらいずっと京玄の話を暇な時に考えてました

>>132
木槌を使ったらこんな感じですね



特別公開 >>114より


京太郎(ぐっ……とにかく、なんでもいいから玄さんを止めないと……)



がしっ



京太郎(何かが手に触れた……これで!)



ぶんっ



玄「あっ……」



どごっ



玄「か……は……」



どさっ



京太郎「あ……これは、木槌……」

京太郎「まさか……これが、玄さんの頭に……」

玄「きょうたろ……く……」

京太郎「く、玄さん!」






玄「どう……し……て……」






京太郎「あ……」


玄「」ガクッ


京太郎「あ……ああ……そんなつもりじゃ……」


京太郎「あ……う……うぅ……」



京太郎「うわあああぁぁぁぁぁぁ!!」


.

……







和「……どうでしたか?お父さん」

恵「外部からの侵入者の形跡のない旅館に、凶器の木槌に残っていた彼の指紋」

恵「松実玄を殺害した犯人は……間違いなく、須賀京太郎だ」

和「……そうですか」

恵「だが、発見されてから今に至るまで、彼はずっと虚ろな目で何事かを呟いている」

恵「心神喪失……責任能力はまず無いから無罪だろうな」

和「……」

恵「彼が無罪で残念か?」

和「……わかりません」

和「須賀くんも、玄さんも……私の大切な友達ですから」

恵「……すまない。嫌な事を聞いてしまった」

和「いえ……」






   ……須賀くん。私には信じられません


  あなたが、玄さんに……あんな事をするだなんて


  雪で閉ざされたあの旅館で……一体何があったんでしょうか

   答えの見つからない私の疑問は、全てこの真っ白な雪に吸い込まれていきます


  今はただ……私の中に、大切な友人を同時に二人失った空虚さがあるだけです



BAD END⑤「雪が覆い隠した真実」


.

>>123
暗号を作る意義が無ければ直球にします。また、暗号にしたければ謎解きにする理由を作ります

>>124
作ってる自分も当初は自然と女の子の方向で考えてました

>>127
呪いの人形は菫ちゃんに襲いかかってます(『弘世菫「松実旅館の怪」』にて)
玄ヒロインは昔立てたスレのアナザーエンドなので、基本は咲さんヒロインにしたいです

>>137>>138
憧ちゃんは『新子憧「しずと一緒に山登り」』にて山の中の洋館に迷いこんでます
ただあのスレはしずが空気だったので、いずれしず主人公で何か作りたいと思っています

>>139
あの謎解きは我ながら神がってるっと思いますけど、江戸川乱歩先生にヒントをもらってるんです……
「二銭銅貨」は面白い作品なので是非とも読んでください

>>143
流石に全部あのじーさんのせいだとくどいと思って
そもそもこの時期には末原さんと豊音ちゃんのおかげで呪いのアイテムは全部無力化されてます



前に原村父と母がメインのやつ読んだけど、あれと同じ作者かな

>>153
それも拙作ですね
あと後から気づいたけど、あれの最後は嘉帆さんが奈良県地検に左遷されてたけど
よくよく思い出したらのどっちは奈良で産まれたんじゃなくて奈良に転校してきたんだった……

せっかく作ったバッドエンドが勿体無いから公開

*[木槌]入手後に地下室に行く



京太郎「この木槌なら地下室の扉を壊せるかもしれないので、やってみますね」

玄「うん……ん?」

玄「何か忘れてるような……」



憧『決して物音を立てずに逃げなければいけない。のふつれさんはすぐにやってくる』



玄「……!」

玄「待って、京太郎くーーーーーー」



ドガッ



ドガッ



バキッ



京太郎「ふう……開いた。……どうしたんですか?玄さん」

玄「物音を立てたら、やって来ーーーーーー」



ぺたん



ぺたん



京太郎「!」

玄「!」



のふつれ『ぐっすり……ぐっどり……』



玄「き……きた……」

京太郎「玄さん……地下室に入って隠れてください」

玄「京太郎くん……?」

京太郎「ここは俺が何とかします」

玄「待って、京太郎く……」

京太郎「いいから早く!」



ドンッ



玄「きゃっ……」



バタン



玄「京太郎くん!開けて!京太郎くん!」ドンドン






京太郎「いっづ……あああぁぁぁぁぁぁッ!」






玄「京太郎くん!!」



……






玄「……」



京太郎「」



玄「京太郎くん……私を守るために……こんな……」

京太郎「」



だきっ



玄「……冷たい」

玄「京太郎くんの身体が……どんどん冷たくなってきてる……」

玄「……」

玄「……あ」

玄「そっか」

玄「こうすればいいんだ」

玄「京太郎くん」






玄「いまーーーーーーあったかくしてあげるね」






ザクッ





.

……






数日後


宥「菫ちゃんのおうち、楽しかった~」

宥「ただいまー」



しーん



宥「……?」

宥「玄ちゃーん!」

宥「……?」

宥「京太郎くんが来るからって、旅館にいるはずだよね……?」



……






地下室


宥「あと探してないのはここだけなんだけど……うっ!」

宥「うぅ……何……この匂い……」

宥「玄ちゃ……」

宥「……!」






私の目の前には、血塗れになった妹の恋人と



自分の流した血を彼に浴びせたまま抱きついて、恍惚の表情のまま死んだ妹が横たわっていた






私はこの光景を、一生忘れることができない






BAD END②「同じ末路」


.


>>74で1を選択



京太郎「玄さん……あなただけでも生き延びてください」

玄「京太郎くん……?」



ドンッ



玄「きゃっ!」

京太郎「ここは、俺が何とかします!」



バタン



玄「京太郎くん!?」

玄「開けて!ここを開けて!京太郎くん!」ドンドン

玄「開けて……開けてよぉ……」

……






数日後 玄の部屋


玄「……」

憧「(ガチャ)やっほー、玄」

玄「憧ちゃん……」

憧「宥姉に聞いたよ。最近部屋に引きこもってるんだって?」

玄「……」

憧「みんな心配してるよ?麻雀部にきてさ、元気な顔見せなよ」

玄「うん……ごめんね」

玄「でも……もうしばらく、一人にして」

憧「……」

憧「とりあえずさ、薄暗い部屋に篭るのはやめようよ。気分が滅入るよ?」

憧「ほら、カーテンも開けて日差しを……」

玄「だめぇっ!!」

憧「!?」

玄「カーテンを開けちゃだめ!」

玄「くる……くるから……」

玄「のふつれさんが……くるから……」ガタガタ

憧「玄……」






BAD END③「のふつれさんが、くる」


.

>>114で1を選択



京太郎(……だめだ)

京太郎(下手に抵抗して、玄さんを傷つける事なんて……できない)

玄「ふふふ」



京太郎(玄さん……)



京太郎(俺、最後まで、玄さんの事を)



京太郎(愛して)






ザクッ





.

……






玄「ん……」

玄「あれ……私、寝ちゃってたんだ」

玄「じゃあ、今までのは全部夢か……」ほっ

玄「そうだよね。幽霊なんているわけないもん」



玄「夢だったんだよね」



玄「なのに」



玄「なんで」






玄「京太郎くんは血塗れで倒れてるのかな」





.



玄「なんで、私の手に包丁が握られてるのかな」


玄「……そっか」


玄「これも夢の続きなんだ」


玄「私が京太郎くんを包丁で切るなんてありえないもんね」


玄「はやく夢から醒めないと」


玄「京太郎くんが待ってるんだもん」



玄「醒めないと」



玄「醒めろ」






玄「醒めろ醒めろ醒めろ醒めろ醒めろ醒めろ醒めろ醒めろ醒めろ醒めろ醒めろ
  醒めろ醒めろ醒めろ醒めろ醒めろ醒めろ醒めろ醒めろ醒めろ醒めろ醒めろ
  醒めろ醒めろ醒めろ醒めろ醒めろ醒めろ醒めろ醒めろ醒めろ醒めろ醒めろ」






BAD END④「醒めない悪夢」


.

これで全部です
今作は旧校舎の鏡同様に謎解きではなくただ選択肢を選んでく形式なので、その分バッドエンドに力を入れました
だからみんなバッドエンドに突っ込んでくると思ってた……

某月有珠山高校


爽「暇だなー」ダラー

誓子「そうねー」ダラー

揺杏「だなー」ダラー

由暉子「ですから、この位置にツチノコが出る可能性が高いんです。私と成香先輩で交代で見張れば……」

成香「多分百人態勢で見張っててもツチノコはでません…… 」


爽「なんかさー、面白い話ない?」

揺杏「んー……そういえばこれは、私が数ヶ月前にバイト先で体験した話なんだけど……」

爽「ほうほう」



揺杏「その日は夕方から閉店までは客が少ないから私一人で店番をやることになってて」

揺杏「閉店時刻になったから、私が店に鍵をかけて帰ったんだ」

揺杏「そしたら帰り道、知らない番号から電話がかかってきて」

揺杏「まあとりあえず電話に出たけど、なんの物音もしないからすぐに電話を切ったんだよね」

揺杏「んでその次の日。私一人でも最後のシフトができる。って事で色々教えられて店の固定電話の電話番号も教えられたんだけど」

揺杏「その店の固定電話の電話番号が」











揺杏「昨晩、私の携帯にかかってきた電話番号と同じなんだよな」





.

誓子「え……てことは……」

揺杏「そ」

揺杏「昨晩」

揺杏「誰もいないことを確認したハズの店内から、誰かが私の携帯に電話をかけてきたんだよな」



END

これは次回作への布石ですかね…?

>>174
YES
次回は成香ちゃんとユキちゃんがツチノコを探して山の中で遭難する話を作る予定です

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