美少女「困ったな~…」名探偵俺「困っているようだな」(11)

美少女「えっ!?だ、誰ですか!?」

名探偵俺「俺は名探偵俺だ、困っている人を助けるのが仕事さ」

美少女「困っている人を…でも私、お金持ってませんよ…」

名探偵俺「お金を貰うなんて誰が言った?お金なんていらないさ」

名探偵俺「ありがとうという気持ち、それだけで報酬になるんだ」

名探偵俺「さあ、困っている事を言ってくれ」

美少女「あ…はい…じ、実はパンツをどこかにやっちゃって…」

名探偵俺「…!」ピキーン!

名探偵俺「ほう、パンツか、それはもしかして」ズリッ

美少女「ズ、ズボンを脱ぎ始めた!?」

名探偵俺「俺が今装着しているパンツのことかな?」ババーン

美少女「あっ!そ、そうです!そのパンツ!なんで貴方がそれを!?」

名探偵俺「空からこのパンツが降ってきてな、美少女のパンツっぽかったから大事に保護していたんだ」

美少女「保護って…」

名探偵俺「これにて事件解決だな、良かった良かった」

美少女「私のパンツを貴方が装着してる事の方が事件だと思いますけど」

名探偵俺「ハッハッハ、細かい事は気にしたらダメだぞ」

美少女「全く細かくないですよ!とにかくパンツ返して下さい!」

名探偵俺「いや…このパンツは君のありがとうの気持ちとして、俺が貰っていく」

美少女「なに勝手に決めてるんですか!?」

名探偵俺「また会おう、さらばだ」ダッ

美少女「ちょ…ど、泥棒ーっ!!!」

警察1「やあ」ダッ

警察2「やあ」ダッ

名探偵俺「何故俺が警察に追われなければ…仕方ない、必殺技を使うか」キキーッ

名探偵俺「いくぞ!」クルッ

警察1「急に走りを止めたぞ!!」

警察2「しかも振り向いたぞ!!」

名探偵俺「はぁっ!!!」ドドドドドド

名探偵俺「『平等なる生命 (リベンジ・オブ・パンツ)』」

警察2「な、なんだ!?急にパンツがボコボコと…」ボコボコ

警察2「あ…あ…うわぁーっ!!」ズリズリズリ

警察1「警察2!?どうなっているんだ!?まさか…パンツに引きずられているのか!?」

警察2「そ、そうだ!パンツが勝手に…!警察1!!助けてくれーっ!!」

警察1「くそっ!!警察2!今いくぞ!!」

名探偵俺「パンツにも生命はあるという事を忘れるな、さて、次の困っている人を探そうか」ダッ

被害者「」

犯人「くそっ…なんでこんな…」

男「被害者はいいやつだったのに…自ら死んでしまうなんて…」

女「こんな…こんなことって…」

警察3「死因は転落死…他殺の可能性は低いな」

名探偵俺「これは他殺だな」

警察3「!?」

名探偵俺「被害者のパンツを見てくれ」ズリッ

名探偵俺「Lの字に近い形で3つ、点のような染みがある」

名探偵俺「これは…ダイイングメッセージに違いない」

警察3「そんなバカな…ただの点じゃないのか?」

名探偵俺「目的がなければ点を作ることすら難しいんだ、無意識のうちに点なんてありえん」

名探偵俺「点じゃなければ………」

名探偵俺「…!」ピキーン!

名探偵俺「…犯人が分かった、3人を連れてきてくれ」

警察3「あの3人に犯人が?まさかそんな」

名探偵俺「そのまさかだ、ここにさっさと呼んでくれ」

名探偵俺「集まったな」

男「ここに来いって言われたから来てみたけど…」

犯人「誰だお前は」

名探偵俺「俺は名探偵俺だ、今からこの被害者をやってしまった人を見つけ出す、正義執行人だ」

女「どういうこと…?被害者をって…」

犯人「まさか他殺なのか!?」

名探偵俺「ああそうだ」

名探偵俺「まずこれを見ろ、被害者のパンツだ」

男「うん、パンツだね」

犯人「それがどうしたってんだよ」

名探偵俺「よく見ろ、Lの字のような、奇妙な3つの点があるだろう」

女「そう言われると確かに…」

名探偵俺「これはダイイングメッセージ、察してはいると思うが、こいつは点字だ」

名探偵俺「点字の『は』だ」

犯人「ーッ!!」

名探偵俺「従って、今回の事件を起こしたのは、犯人、お前だ」

犯人「ま、待てよ!!なんでそんなたまたまできたような染みで!!!そんなこと言われなきゃいけないんだよ!!!」

名探偵俺「たまたま?違うな、これは染みにしようと思わないとできない」

名探偵俺「しかも、常人にはできん、股関の筋肉、チン筋がなくてはな」

名探偵俺「被害者は股関検定1級の凄チンだ、この程度の染みくらい簡単だろう」

名探偵俺「やってみれば分かると思うが、お前らでは故意は勿論、無意識でこのような染みを作ることは不可能だ」

犯人「でっち上げだ!!決定的な証拠はあんのかよ!!」

名探偵俺「証拠か、いいだろう」スッ

犯人「な、なにを…」

名探偵俺「これが証拠だ」ズリッ

犯人「お、俺のズボンが!!」

男「…!犯人のパンツに大きな染みがある!!」

名探偵俺「その染みは、被害者の真似をしたが、小の分量などを抑えきれずに失敗した時に出来たものだろう」

名探偵俺「さあ、まだ言い逃れができるか?」

男「犯人…お前…」

女「嘘…」

犯人「…ああ、俺だよ、俺がやったんだよ」

犯人「あいつはな、達人、いや達チンだった、俺は必死に努力し、あいつに並ぼうとしたが一向に並べなかった」

犯人「才能のあるあいつが羨ましかったんだ、羨ましくて、憎かったんだ」

犯人『くそっ、なんで俺には出来ないんだ!』

被害者『才能の差だな、諦めた方がいい』

犯人『くっ…被害者!!お前さえ!!お前さえいなければ俺だって!!』グッ

被害者『おい!やめろ!』ニギッ

犯人『あ”ーっ!!』ビュッビュッ

被害者『』ペチン

犯人『あっ…や…やっちまった…』

犯人「ー…と、いうわけだ、被害者にも、お前たちにも、悪い事をしたな」

警察3「署まで来てもらおう」

名探偵俺「その必要はない」

名探偵俺「お前は確かに過ちを犯した、だが、そのパンツを見ればわかる」

名探偵俺「今は反省し、ライバルとして歩みたいと、そう心から思っているとな」

名探偵俺「はぁっ!!!!」ドドドドドド

名探偵俺「『溢れる生命 (リバイブ・パンツ)』」

被害者「ー…あれ…」

男「ひ、被害者が起きた!?」

女「死んでたはずじゃ…」

名探偵俺「パンツの動きを変え、生命に関わる気管すべてを再起動した」

犯人「ひ、被害者…」

被害者「犯人…」

犯人「すまなかった…俺は…俺は…」

被害者「もういい、また一緒にトレーニングしてくれれば、それで忘れてやる」

犯人「被害者…!」

名探偵俺「やれやれ、何はともあれ、事件解決だ」

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