ゾロ「……」

いっぽんマツ「……」

たしぎ「……」

ゾロ「……安いもんだ、腕の一本ぐらい」

いっぽんマツ「かっこ悪！！！」

いっぽんマツ「えっ……お前ちょっ……かっこ悪くねぇか！！？」

ゾロ「やめろ……」

いっぽんマツ「何今の！？ あそこはうまい具合に腕に当たらないだろ！！」

いっぽんマツ「なのに何アレ！？ お前それまでの男なの！？」

ゾロ「やめろ！！///」

たしぎ「……！！ ……！！」バンバン！！

ゾロ「お前も笑いを堪えて床を叩くのをやめろ！！」

ゾロ「くそ……そんなハズはねぇ！！」

ゾロ「世界がこんなに遠いハズがねぇ……おれはこんなことでくたばる男なわけがねぇ！！」

ゾロ「もう一度だ……もう一度やる！！」

いっぽんマツ「なっ……まさかもう片方の腕でやるのか！？」

ゾロ「あぁ……」ブン！！

いっぽんマツ「き、斬れても知らねぇからな！？」

ゾロ「……」

ブンブンブンブン……











ザシュッ！！！

ゾロ「あっ」

いっぽんマツ「かっこ悪！！！」

いっぽんマツ「お前一瞬で両腕なくしたぞ！！ 何やってんだ本当！！ 馬鹿じゃねぇの！？」

ゾロ「う、うるせえ！！///」

いっぽんマツ「お前両腕なくして剣持てなくなったからな！！？」

ゾロ「……三本とも口に咥えりゃいい」

たしぎ「……！！ ……！！」バンバン！！

ゾロ「笑うなっつってんだろ！！」

ゾロ「くそ……まさか両腕がなくなっちまうとはな」

ゾロ「けど……このまま負けっぱなしなのは納得いかねえ」

いっぽんマツ「は？」

ゾロ「……頭だ」

いっぽんマツ「！！！！？」

ゾロ「おれは往生際が悪いんでな」ブン！！

たしぎ「！！ 口に咥えてた刀を……真上に投げた！！」

いっぽんマツ「どうなっても知らねえぞ！！」

ゾロ「……」

ブンブンブンブン……













ゾロ「……」ガシッ

たしぎ「口でキャッチした！！」

いっぽんマツ「死ねよ！！！」

いっぽんマツ「いやここまできたらさっさと死ねよ！！ 潔く死ねよ！！ 流れ的に死ねよ！！」

いっぽんマツ「何口でキャッチとかいう器用な技やってんだよ！！ 馬鹿じゃねえの！？」

ゾロ「……もらってく」

いっぽんマツ「かっこつけてんじゃねえよ！！」

ゾロ「やっぱ……こういうかっこつけた台詞や行動をしちゃいけねえってことをおれは学んだぜ」

ゾロ「この間も……」













ゾロ『……』ザシュッ！！

カバジ『！！？』

ナミ『自分の腹を……？』

ゾロ『ハンディキャップはこのぐら……』バタッ

カバジ『あ、死んだ』
























いっぽんマツ「かっこ悪！！！」

いっぽんマツ「お前それ自滅じゃん！！ 今やったのとなんも変わりねぇじゃん！！」

いっぽんマツ「つーかそこで学べよ！！ なんで今学ぶんだよ！！」

いっぽんマツ「しかも死んだのかよ！！ なんで生きてんだよ！！」

ゾロ「残機制だ、あとおれは残り1機」

いっぽんマツ「何急にゲームのキャラみたいになってんだよ！！」

いっぽんマツ「もういいよ！！ てめえなんか知らねえよ！！ さっさとどっか行けよ！！」

たしぎ「……！！ ……！！」バンバン！！

いっぽんマツ「おめえも人の店で笑ってないでさっさと行けよ！！」