カレン「クゼハシセンセーが入院デスかっ!?」 (26)

久世橋「どうも最近、疲れているせいか、めまいやら倦怠感を感じますが・・・私は教師です!休むわけにはいきません」

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学校

久世橋「ここの部分はテストに出ますので、しっかりと・・・あれっ!?」フラッ

忍「久世橋先生?大丈夫ですか??」

久世橋「大丈夫です! さぁ、授業を続けましょう。」

綾「大丈夫かしら?」

カレン「・・・・・・・・・・」

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その夜

久世橋「少し遅くなってしまいました。早く帰って・・・あれ、またっ!!??」フラッ・・・ドサッ!!

久世橋「」

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カレンの家

カレン「♩」

<ピーポー、ピーポー

カレン「おや、今のはサイレンみたいデスね? 誰か救急車でも呼んだのデスか??」

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翌朝 学校

忍「えっ!? 久世橋先生が入院ですか?」

綾「そうみたい。朝早くに来た時に烏丸先生から聞いたけど、昨日の夜に帰り道で倒れていたところを通行人が発見して、久世橋先生・・・救急車で運ばれたそうよ。」

アリス「それで先生の症状とかはどうだったの?」

綾「それが分からないみたい。烏丸先生の話では救急車で運ばれたってことぐらいで、後の事はまた今日、病院で話を聞くそうよ」

陽子「誰が聞きに行くんだ?」

綾「なんでも校長先生と烏丸先生の二人で行くって話よ。だから朝はいたけど、ついさっき早退したみたいよ、烏丸先生」

忍「そうなんですか・・・」

アリス「あれっ、そういえば、カレンは?」

綾「ここに来る前にトイレに行くとかって言ってたけど、おかしいわね? そろそろ戻って来てもいい頃なのに??」

陽子「おい、もしかして、クッシーちゃんのことを聞いて病院に行ったとかはないよな? 勝手に学校を抜け出して・・・」

アリス「カレンに限ってそれはありえないよぉ・・・でも、何か心配になって・・・」

忍「私、ちょっと見に行ってきます!」

綾「あっ、シノ!? 私も行くわ!」

その頃、病院では・・・。

烏丸「先生。久世橋先生の様子は、病気はどうでしょうか?」

医師「昨日の夜、搬送された後に急いで精密検査をしたのですが、検査の結果、彼女はある病気を発症していたことが分かりました!」

校長「病気・・・それは一体!?」

医師「急性骨髄性白血病です!」

烏丸「!?」

校長「それって・・・」

医師「完治が大変難しい疾患です」

校長「そんなぁ・・・」

医師「久世橋さんは倒れる前に何かしらの変化とかはありませんでしたか?」

烏丸「あっ、そういえば、久世橋先生・・・ここ最近、元気がないようでした・・・。時々なのですが、めまいがするとか、倦怠感を感じるとかって呟いていたような・・・」

医師「間違いないですね! 白血病の初期症状には全身の倦怠感や息切れなどの貧血症状が見られますので。」

<ドサッ!

烏丸・校長・医師「「「!?」」」

校長「誰ですか?」

カレン「あっ・・・」

烏丸「あらっ、カレンさん? どうしてここに?」

カレン「その・・・クゼハシセンセーが倒れたと聞きマシテ。」

校長「まぁ、ということは学校を抜け出してここに来たということですか!?」

カレン「はい・・・」

校長「なんということでしょう!! とにかく、今は急いで学校に戻ってください!」

カレン「でも、ワタシも・・」

校長「でも、じゃありません!!!」

烏丸「まぁまぁ、校長先生。カレンさん、久世橋先生が心配なのは分かりますが、今は学校のあるのですから戻って下さいね♩ でも、今から行っても次の授業には間に合わないと思いますので、なるべく他の先生に怒られないように先生が学校に事情を連絡しておきますから。ね?」ニコッ♩

カレン「・・・・・・・はい、デス」

学校では

忍「みなさーん、カレンがいませんでした!?」

アリス・陽子「「えぇっー!!??」」

綾「やっぱり陽子の言った通り、久世橋先生のことを聞いて学校を抜け出し、病院に行ったのかしら?」

アリス「まずいよぉー。もうすぐ次の授業が始まるのに・・・」

陽子「学校を勝手に抜け出したってことがバレたら、カレンが大変なことになるぞ!」

忍「どうしましょう!」オロオロ

綾「とにかく事情は私が説明するわ。」

そして、授業が始まり・・・。

教師A「久世橋先生が入院なされましたので、しばらくは私がこのクラスの担任及び家庭科の授業を担当することになりました。みなさん、よろしくお願いします!」ペコッ

綾「先生!!」

教師A「おや、小路さん? どうしましたか?」

綾「その、カレンが今、いなくて・・・」

教師A「九条さんのことは聞いてますよ。」

綾「えっ?」

教師A「さっき、病院にいる烏丸先生から連絡がありまして。九条さんは久世橋先生を心配するあまり、病院に向かう烏丸先生と校長先生の後をついていったそうだと伺っています。本来は学校を抜け出したという意味で処分が下る、になりますが、烏丸先生の頼みもあって特別に今日だけなかったことになりました。なので、九条さんはいつ来てもOKということにしました。」

綾「えっ、えぇっー!?」

忍「カレン。良かったですね、処分とかにならなくて♩」

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再び病院では・・・

烏丸「とりあえず、事情は説明しましたので、カレンさん。いつ戻っても大丈夫ですよ♩ ただ、あまり遅くならないようにね。」

カレン「アリガトゴジャイマース!」

校長「まったく、烏丸先生は相変わらず甘いですね。まぁ、私からもあまり言いたくはありませんが、九条さん・・・今回だけですよ。次はありませんよ?」

カレン「はいデス」

久世橋の病室

久世橋「まさか倒れるなんて思いもしませんでした・・・。はぁっー。」

<トントン

久世橋「はい?」

ガラッ

烏丸「久世橋先生。体調はいかがですか?」

久世橋「あっ、烏丸先生。」

校長「とりあえずは元気そうですね。」

久世橋「それに校長先生も。」

カレン「クゼハシセンセー、大丈夫デスか?」

久世橋「って、九条さん!? ど、どうしてここに??」

カレン「クゼハシセンセーが心配になりマシテ!」

久世橋「学校はどうしたんですか!?」

カレン「遅刻、ということになりマシタ。これでいつ行ってもOKデス♩」

久世橋「いけません! 遅刻でここにいるのなら早く学校に行ってください!!」

烏丸「まぁまぁ、久世橋先生♩ カレンさんのことは私が学校に連絡しておきましたので、大丈夫ですよ」

久世橋「それは、一体どういうことですか、烏丸先生?!」

烏丸「訳を話しますとね・・・」カクカクシカジカ

久世橋「そうでしたか・・・。九条さんは私を心配して・・・。」

カレン「?」

久世橋「でも、学生の本分は学校に行って勉強することです! 遅くならないうちに早めに戻って下さいね?」

カレン「はいデス♩」

久世橋「まったく・・・うっ、ゲホッ、ゲホッ!!!」

校長「久世橋先生!? 大丈夫ですか?」

久世橋「すみません。ちょっとむせただけで、ゲホッ、ゲホッ」

校長「ちょっと先生を呼んできます! 烏丸先生、医師と私が来るまで久世橋先生をお願いできますか?」

烏丸「わかりました。」

カレン「クゼハシセンセー・・・。」

烏丸「カレンさん、ごめんなさい。ちょっと、席を外してもらえるかしら?」

カレン「でも・・・」

烏丸「大丈夫です♩ 久世橋先生は私にまかせて、ね?」

カレン「わかりマシタ。」

ガラッ、バタン。

久世橋「ゲホッ、ゲホッ。本当にすみません、烏丸先生。」

烏丸「大丈夫ですよ♩」ニコッ♩

ガラッ

校長「お待たせ」

医師「久世橋さん、大丈夫ですか?」

久世橋「ちょっと咳が出まして・・・ゲホッ、ゲホッ」

医師「うーむ。ちょっと簡単に診察をしますね。」

久世橋「お願いします・・・」

そして、診察が終わり・・・。久世橋先生がいない状態の、診察室で・・・。

医師「やはり例の白血病が進行していますね。」

校長「えっ!?」

医師「本来ならもう少し早くに病院に来てほしかったですね・・・。実は、検査で白血病だと判明すると同時にかなり進行していることも分かりました。」

烏丸「それじゃあ・・・」

医師「えぇ。早く骨髄移植をしなければ、久世橋さんは100%危ないです。ですが、提供する人の骨髄と久世橋さんの骨髄の相性が良くないと移植は出来ません。それも数万人に一人の割合しか合わないので、確率もかなり低いです・・・」

校長「・・・・・」

医師「とりあえず、合う骨髄が見つかるまでは抗がん剤による治療で進行を何とか抑えましょう」

烏丸「お願いします。」ペコッ

診察室の外

カレン「・・・・・・・・」

ピロリロリーン♩

カレン「おや?」

カレンのスマホが鳴る。メールが来たようだった。

カレン「ヨーコとアヤヤからデス。」

メールの内容→ヨーコ『カレン。事情は綾とシノから聞いたぞ。クッシーちゃんを心配して、からすちゃんの後をついて学校を抜け出すなんて、相変わらず大胆なことするよな!とりあえず、学校に戻ってきたら訳を話してくれ。私もクッシーちゃんのことは気になるからさ。』、綾『カレン。烏丸先生がいたから良かったけど、本当は学校を抜け出す事態は問題ものよ。とりあえず、陽子とアリスにも事情は伝えたから。後、アリスがすっごく心配してたから早く戻って来てよ。最後に、久世橋先生のこと、後で聞かせて。』

カレン「シノやアヤヤ、ヨーコにアリスと迷惑を掛けてしまいマシタ・・・。そろそろ、戻りマショウ。」

しばらくして・・・。

烏丸「おや、カレンさんがいませんね?」

校長「きっと学校に戻ったのでしょう・・・。」

放課後の学校では・・・。

アリス・綾「「うそっ!?・・・」」

カレン「ほんとデス・・・」

忍「白血病??」

陽子「なにそれ、おいしいの?」

アリス「シノっ!?」

綾「陽子っ!?」

忍・陽子「「はい(なに)っ?」」

アリス「白血病を知らないの?」

忍「はい。何かの病気というのは聞いたことがありますが・・・」

陽子「私はいつも運動してるから体は丈夫だし、風邪をひいたこともないから病気の事はぜんぜん分からないなぁ・・・」

綾「分かったわ。とりあえず、シノと陽子には一から説明するわね。」

綾はアリスと一緒に「白血病」の説明をシノと陽子に長々とする。また、カレンは先に帰った。

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一週間後 久世橋の病室

久世橋「はぁー、あれから一週間経ちますね・・・。本当はいつまでも休んではいられないのですが、それ以前にあのような病気を抱えていたとは・・・」

回想

久世橋「えっ、白血病っ!?」

医師「えぇ。一応、あなたが勤めている学校の校長先生と同僚の方には先に伝えたのですが、本人も知っておいた方が良いと思いまして。」

久世橋「そうですか。」

医師「確率は低いですが、もし骨髄の提供者がいて、その方の骨髄とあなたの骨髄の相性が合えば、骨髄移植を行えます。もし、成功すれば完治し、退院も出来ますが、もし見つからなければ最悪の場合もあります。」

回想終了

久世橋「・・・・・・・・」

ガラッ。

烏丸「久世橋先生♩」

久世橋「烏丸先生。一体?」

烏丸「お見舞いにきました♩」

久世橋「一昨日、昨日、今日と三回目になりますね。」

烏丸「久世橋先生はうちの学校にとっても大切な教師ですし、私にとっても良き同僚、いえ良き友人ですから♩」ニコッ♩

久世橋「烏丸先生・・・」

烏丸「病気は大変でしょうけど、治ると信じればきっと良くなります♩ あっ、それとこれ、生徒達全員からです。」スッ

久世橋「これは、千羽鶴と手紙?」

烏丸「時間が取れないそうなので、生徒達は見舞いには行けないと代わりに千羽鶴を折ったり、久世橋先生への励ましの手紙を書いてくれたそうです。私がいつも見舞いに行くので、久世橋先生に渡してくださいと頼まれまして」

久世橋「そうなんですか・・・。あれっ、急に涙が!? 一体、どうしてでしょうか?」ポロッ

烏丸「ふふふっ♩♩ 久世橋先生、それはうれし涙ですね。」

久世橋「うれし涙?」

烏丸「生徒達全員の気持ちが久世橋先生に伝わった、証拠ですよ。」ニコッ

久世橋「・・・・・烏丸先生」

烏丸「はい?」

久世橋「私は生まれてから病気はあまりしていませんが、今回は医師から「白血病」だって言われて、正直半分くらいショックでした・・・。」

烏丸「・・・・・・」

久世橋「白血病は完治が難しい病気だって知っていましたし、ドナーが見つからなければ私は死ぬ。そう考えたら、教師である私はどうしたら良いか、最初は分かりませんでした。選択肢だとこのまま死を迎えるべきか、それとも私を待っている生徒達のために絶対に治りたいと思うべきですが・・・。」

烏丸「久世橋先生・・・」

久世橋「でも、烏丸先生の言葉を聞いて、そして生徒達が私のために千羽鶴を折って、手紙を書いてくれたことを知って、私は。私は今、一日でも早く・・・早く治して、また生徒達に、みんなに勉強を教えたいです!」

烏丸「・・・・・久世橋先生。」

久世橋「はい?」

烏丸「早く治ることを信じて、頑張りましょう♩ 私も応援しています。」ニコッ♩

久世橋「烏丸先生・・・ありがとうございます!」ペコッ

学校 放課後

忍「あれから一週間になりますが、久世橋先生が心配ですね・・・」

綾「白血病だからね。それにドナーが見つからなければ、骨髄移植は出来ないわよ。」

陽子「そのドナーってやつを見つければいいんだろ? すぐには出来ないのか?」

アリス「もうヨーコ、簡単に言わないでよ? ドナーが見つかるのだって時間がかなり掛かるって話だから、すぐには無理だよ。」

カレン「ドナー・・・・その手がありマス!?」

アリス「カレン? どうしたの??」

カレン「ちょっと先に帰りマス。」ダッ

綾「あっ、カレン!?」

更に一週間後・・・。

久世橋「最近、体が苦しいと感じてきますね。抗がん剤のせいかしら・・・?」

ガラッ

医師「久世橋さん!!!!!」

久世橋「あっ、先生。」

医師「ド、ドナーが見つかりました! すぐに骨髄移植を始めましょう。」

久世橋「えっ!?」

手術室前

久世橋「先生。ドナーが一体、誰なんですか?」

医師「それは向こうの都合上ということもあって詳しい事はお教えできませんが、一つ伝えるならば提供者はハーフの方だと伺っております!」

久世橋(えっ、ハーフ!? ハーフといえば、九条さん? まさか、そんなはずはありません。たまたまですよね、ハーフと言っても別の方のですよね!!??)

医師「久世橋さん。骨髄移植、始めますよ?」

久世橋「あっ、すみません。お願いします!」

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骨髄移植は4時間ぐらいで終わった。その後・・・。

久世橋「先生。私は?」

医師「成功しました。久世橋さん、後は一週間で退院できますよ。」ニコッ

久世橋「ほんとですかっ!?」

医師「えぇ♩」

久世橋「あ、あ・・・ありがとうございます。」

医師「いいえ。お礼は提供者に言ってください。」

久世橋「えっ!?」

医師「本来、提供者とは会えない決まりになっていますが、提供者の方から久世橋さんと会いたいという強い希望がありまして・・・。特別に会わせることにしました。どうぞ!!」

ガラッ

カレン「クゼハシセンセー♩♩」ニコニコッ♩

久世橋「えっ、九条さん!?」

医師「おや、知り合いですか?」

久世橋「はい。私の教え子ですが・・・」

医師「そうでしたか。それで、久世橋さんに会いたいと・・・。」

久世橋「でも、どうして九条さんが・・・はっ、もしかして、骨髄の提供者であるハーフって!!」

医師「えぇ。この九条カレンさんです。」

久世橋「えぇぇぇぇっっっっーーーーーーー!?」

久世橋「一体、どういう経緯で・・・」

医師「詳しい事は九条さんから・・・」

カレン「パパ。」

九条「カレン。あっ、どうも初めまして、カレンの父です。いつもカレンがお世話になっております。」

久世橋「あっ、九条さんのお父さんですかっ!? は、初めまして、九条さんの担任の久世橋朱里と申します!」

九条「久世橋先生というのは、あなたでしたか。いつもカレンがうかがっていますよ、厳しいけど、本当は優しい先生だと!」

久世橋「えっ/// そ、その・・・///」

九条「おっと、申し訳ありません。経緯を説明しますと、一週間前に娘から「骨髄提供者」を早くに見つけ出したいと頼まれまして。その時に久世橋先生の事情を娘から聞いたものでして・・・急いで知り合いがいる「骨髄バンク」に連絡を取り、一週間かけて探した結果、なんと数万分の一の確率で偶然に娘の骨髄と相性が合ったことが分かりまして・・・。」

久世橋「・・・・・」

九条「それで娘に言って提供者になってもらった、というわけです!」

カレン「さすがの私もびっくりデス!!」

久世橋「そうでしたか・・・」

医師「ちなみにカレンさんの方は注射器で骨盤あたりの骨髄液を抜き取っただけですので、軽い入院にはなりますが、一週間のしないうちには退院できますよ!」

カレン「動くことには支障がないそうなので、普通に動いていマスが。」

久世橋「そういえば九条さん。良く見たら、患者服ですね。」

カレン「クゼハシセンセー、元気で退院して、またワタシだけでなくシノ達にも元気な姿を見せてほしいデス♩」ニコッ

久世橋「九条さん・・・」

九条「それではこれで失礼します」ペコッ

医師「私も」

カレン「あっ、パパ。待ってクダサイ!」

久世橋「九条さん。」

カレン「なんデスか?」

久世橋「その、ありがとうございます!」ペコッ

カレン「へっ?」

久世橋「その・・・まさか九条さんが骨髄の提供者になるとは思いませんでしたが、私を助けてくれたことには変わりありません。教師という立場もありますが、今回はお礼を言います///」

カレン「♩♩ はい、デス♩」ニコッ♩♩

翌日

烏丸「しばらくお見舞いに来れなくて申し訳ありません、久世橋先生。」

久世橋「いえ、大丈夫ですよ。烏丸先生、気にしないでください!」

烏丸「それにしても、良かったですね。骨髄が見つかって、更に移植も成功して♩」

久世橋「はい。」

烏丸「後、カレンさんのことは聞きましたよ。」

久世橋「えっ!?」

烏丸「骨髄の提供者はカレンさんですよね? さっき、カレンさんのお見舞いに行った時に本人から聞きましたよ。」

久世橋「そうなんですか?」

烏丸「えぇ♩ でもカレンさんは私にだけしか教えていないそうですよ。」

久世橋「どうしてですか?」

烏丸「なんでも久世橋先生の骨髄提供者が生徒だって知られたら、久世橋先生の教師として立場もなくなるのではないかとカレンさんが考えたそうで、彼女は自分と父親、私と担当医師、後は久世橋先生本人だけの秘密にしてほしいと頼んだそうですよ?」

久世橋「九条さんが、ですか・・・」

烏丸「ちなみに学校では、カレンさんの欠席と入院は自宅での軽い怪我によるもの、ということになっています。」

そして、一週間後・・・。

生徒達一同「久世橋先生ー。退院、おめでとうございます!!!」

久世橋「あ、ありがとうございます/////」

忍「久世橋先生。元気になって良かったですね♩」

綾「そうね。それと、白血病の骨髄提供者が運良く見つかったことも幸いね。」

カレン「ふふっ♩」ニコニコッ♩

忍「カレン? なんだか嬉しそうですね?」

綾「久世橋先生が退院できたことがよほど嬉しかったのかしら?」

カレン「はい、デス♩♩」

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その後。あるバイキングのお店にて・・・。

烏丸「今日は久世橋先生の退院祝いというわけで、私が奢ります♩」

久世橋「その、私なんかのためにありがとうございます」ペコッ

烏丸「いえいえ。それよりも早く食べましょう。」

久世橋「はい///」

烏丸「んー、美味しい♡ あっ、これも美味しいですねー♩」パクパク、モグモグ

久世橋「か、烏丸先生・・・。少し食べ過ぎなのでは・・・」

烏丸「大丈夫ですよ♩♩ あっ、ケーキバイキングもありますね。取りに行きましょう」ダッ

久世橋「デザートまで食べるんですかっ!!??」

烏丸「甘い物は別腹ですよ。」ニコニコッ♩

久世橋「そうなんですか・・・」

翌日

アリス「昨日、シノ達のクラスはすごい歓声があがっていたね。」

陽子「クッシーちゃんが退院したからな。」

ガラッ

教師B「おはようございます。」

アリス「あれっ!?」

陽子「からすちゃんじゃないな??」

教師B「烏丸先生が入院なされましたので、しばらくは私がこのクラスの担任及び英語の授業を担当することになりました。よろしくお願いします!」ペコッ

陽子「えっ!?」

アリス「先生!」

教師B「アリスさん、どうしましたか?」

アリス「烏丸先生が入院したのは本当ですか?」

教師B「ええ。今日の朝早くに連絡がありまして、体調が悪くて病院に行ったら入院と言われたそうです。詳しいことは分かりませんが、今日は久世橋先生がお休みをして烏丸先生の様子を見に行っています!」

陽子「クッシーちゃんが?」

アリス「烏丸先生。何があったのかな??」

病院

烏丸「すみません、久世橋先生。わざわざ休みを取って私のお見舞いに来てくれて・・・」

久世橋「いえ、気にしてませんので、大丈夫です。それより、烏丸先生。入院の原因が昨日の退院祝いでの食事にあったとは・・・驚きです」

烏丸「食べ過ぎで腹を壊すのは、よくあることですから♩」ニコッ♩

ガラッ

医師「でも、烏丸さん。あなたの場合は普段からの食べ過ぎが、今日の入院に繋がったのですから、今後はほどほどにしてくださいね!」

久世橋「あっ、先生。どうも」ペコッ

烏丸「ふふふっ/// す、すみません、です・・・///」

久世橋「烏丸先生。私のことを応援してくれたように、今度は私が退院出来るように烏丸先生を応援する番です。頑張りましょう!」

烏丸「久世橋先生・・・ありがとうございます♩」ニコッ

久世橋「それでは、まず食事制限からですね・・・入院中は量が少な目で、栄養バランスを考えた病院食だけにしてください。決して、足りないからと言って売店での買い食いは禁止です。もちろん、私もお見舞いの品は持ってこないつもりです! 後、退院後も食べ過ぎをひかえるように考えましょう・・・」ペラペラッ

烏丸「・・・・・・・まじめっ!!!!!!」

久世橋「後、それからですね・・・・」ペラペラッ

おしまい

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