竜「若い娘を生け贄に捧げよ」(30)

竜「若い娘を生け贄に捧げよ」

竜「それも村一番かわいい若い娘」

竜「まぁ………来週月曜まで」

竜「村を滅ぼされたくなければな‼」

村長「ひぃいいいい!!」

竜(はははは、俺は強いんだ‼)

追伸
これ見て書きたくなっただけ
竜「若い娘を生け贄に捧げよ」 - SSまとめ速報
(http://jbbs.shitaraba.net/bbs/lite/read.cgi/internet/14562/1477702714/l30)



村長「ああ………なんという事だ」

農民「村一番………ならあの子しかいねぇ……余所者だし差し出そう」

村長「しかし……彼女は………」

農民「貴族のメイドが貴族の夜を任され生んだ子だろ?捨てられてここへ来た」

農民「捨てても問題なかろう。俺らでヤるつもりじゃったが……まぁええじゃろ」

村長「………そうじゃな。性欲より命じゃ」

ごろごろ

ドサッ

村長「えーとこの袋に居ます」

竜「うむ」

村長「何卒、お静まりください」

竜「うむ、うむ」

村長「では……失礼します」

竜は考えもしなかった
ただの気の紛らわしが………

娘を捧げよっと言った言葉が

長い始まりになることを

袋から………小さな子供が現れる
金色の長い髪
長いまつ毛
大きくなればきっと………
そう思わせる

竜「うむ」

「………竜さま何卒、私をお食べになりお静まりください。村だけは………お願いします」

竜「…………」

小さい子供がしっかりした口調で語る
何度も何度も
村だけ救おうと
健気である

竜「…………いや、まぁその。食べない。だって」

竜「いらないもん」

「えっ?」

竜「ああ、まぁあれだ………気まぐれだ」

「…………村を襲わないのですか?」

竜「ルールで決められている。手を出すのは禁じている」

「な、なぜ?」

竜「むしゃくしゃした」

竜「皆が俺をバカにする。小さい若い弱い」

竜「ちょっと。イラっとした。自分は強いんだって思いたかった」

「…………竜さま」

竜「ごめん………なんか。君も恵まれてないみたいだからつい本音を言ってしまった」

竜「悪かった。死なないから帰っていいよ」

竜「村人にこっち来るのは気を付けろ言っといて」

「………竜さま。ありがとうございます」

竜「………名前、聞いてなかったね」

姫「姫です」

竜「ふーん。じゃぁ帰っていいよ」



姫「……」

村人「か、かえってきた!?」

村長「ど、どういうことだ?」

姫「竜さまは静まりました。ですがあそこへは近付かないように」

農民「は、はは!?」

姫「………」

村長「やったぞ!!救われた!!」

農民「じゃが………おい!!」

姫「なんでしょうか?」

農民「もう一度行って………ずっと監視しとけ」

姫「………はい。今までありがとうございました」

村長「うむ……すまぬな………頼んだぞ」

竜「また来た」

姫「…………村から捨てられました」

竜「…………なんで?」

姫「外ものだからです。母も………私をこの村に捨てました。忌み子として」

竜「ふーん」

竜「一緒だな」

姫「?」

竜「ひとりぼっちさ」

竜「自分風竜だからちょっと暖かくないかも」

竜「近くへ」

姫「はい………」ぴと

姫「暖かいです」

姫「ひっく………あたたかいです………」

竜「だろぉ~」

竜「僕も………仲間外れさ」

竜「仲間外れ………」

竜「お腹すいた?」

姫「はい………3日間なにも食べてないです」

竜「いのしし、あるよ。風竜でもちょっとだけ火を吹けるから。まぁみんな暖かいの好きだからね」

ぶうう

姫「………食べていいんですか?」

竜「いいよ。自分………他と違って体が小さいからあんまりお腹空かないんだ」

姫「いただきます」

竜「おいしい?」

姫「おいしい………ひっく………」

竜「水は汲んであるよ。バケツに」

竜「小手先器用だから作れるんだ。いろいろ」

姫「………竜さまやさしい」

竜「ごめん………自分より弱いもの見て満足してる」

姫「いいえ……私で良ければ満足してください」

竜「うん………そうする。ちょっと昼寝する」



「おい………ちび」

「おい、若造」

「おい、ざーこ………小便でも飲んでろ」

「はは、だっさーい」

竜「うるさい……うるさい!!!」

姫「」すやすや

竜「……………」

竜「はぁ……寝よ」

竜(畜生………いつか見返してやる)



竜「野菜食わねば」

竜「岩塩ふって。お前も食え」

姫「うん………」もぐもぐ

姫「おいしい……しお」

竜「そうだろ。俺は知った岩塩砕いてやればウマイことを」

竜「………誰にも言うなよ」

姫「言う人がいない」

竜「ぼっち」

姫「ぼっちじゃない………竜さまがいる」

竜「うん」

竜「なぜ捨てられた?」

姫「母は貴族のメイドだった。だが私を産んだため捨てられた」

竜「なぜだ?」

姫「邪魔だったらしい。跡継ぎ争いに」

姫「それだけわかる」

竜「小さいのに考えるな~」

姫「うん、考えるの得意」

竜「そっか………」

姫「竜さまやさしいね」

竜「あまり争いを好まない………まぁ喧嘩が弱い」

姫「ふーん………私も弱い」

竜「似てるな」

姫「似てるね」

竜「………一緒に鍛えようか?」

姫「鍛えよる?」

竜「暇だから」

姫「うん」

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