【ガルパン】沙織「ゆかりんが戦車飼ってる……」 (66)

沙織「うっそぉ」

優花里「ううーよしよし、ガソリンちゅっちゅしましょうねぇ」

どるるるん、どるるるん

ちゅっちゅっちゅっ……

優花里「はぁぁぁ、かわいいですぅ」

沙織「す、吸ってる……砲塔でしょそこ……」

みほ「あ、優花里さん!その子、生戦車?」

沙織「なませんしゃ!?」

優花里「あ!西住殿!そうなんですよぉ、今日の朝装填練習に来てみたら、戦車倉庫で泣いてたんです」

みほ「じゃあ誰の子かな?」

沙織「誰の子!?」

優花里「面影からしてIV号かと」

沙織「うちの子なの!?」

みほ「あー、じゃああの時のお姉ちゃんとの子かなぁ」

沙織「お姉ちゃんんん!?」

みほ「?沙織さん、どうしたの?そんな鳩が豆戦車食らったような顔して」

沙織「それ死んじゃうよ!え、いや、まず生戦車って何なの!?」

優花里「え?戦車は元々、生き物ですよ?」

沙織「えっ!?」

優花里「えっ?」

みほ「えっ?」

どるるるん


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沙織「……おかしい、おかしいよね、だって戦車って、え?……私達が普段乗ってるそれは、戦車だよね?」

優花里「えっ……そりゃ、そうですけど……」

沙織「じゃあ、ゆかりんが小脇に抱えているそれは、えっ、……何?」

優花里「戦車ですよ……?」

みほ「沙織さん大丈夫?」

沙織「あれっ?私が心配されるの?私の頭がおかしいの?」

みほ「おっ、おかしくはない!おかしくはないよ!!」

優花里「そ、そうですよぉ、武部殿はちょっと……疲れてるだけです!」

沙織「戦車とは……戦車とは一体……」

どるる、がつっ、がきゅん!!

沙織「な、なにっ!?」

がきゅきゅきゅ……

優花里「あっ!あっあっ、どうしたの?エンスト?廃莢?ガソリン詰まったの?大丈夫?大丈夫だよ?」

みほ「優花里さん落ち着いて。ガソリン飲ませた後ちゃんと後部装甲叩いて空砲撃たせてあげた?」

優花里「あぁ!そうでした!」

コンコンコンコン……

ドガァ!!

沙織「うるさっ!!」

がきゅ……どるるるるん……どるるん

優花里「ああ!良かったぁ……、西住殿、さすがですぅ!」

みほ「ううん、誰だって最初はびっくりするよ……あっ、優花里さん、見て見て」

どるるる……どる……どるん……

優花里「わあああ、おねむなの?おねむなんですね?かぁわいいですぅ……!」

沙織「ほ、砲塔が下がってる……ねっ、寝るの……!?」

みほ「かわいいねぇ。上部装甲を優し~くとんとんしてあげて……」

優花里「こ、こうですか?」

とん、とん、とん、とん……

どる………るん………きゅーん

優花里「ね、ねちゃいましたぁぁぁ……!」

沙織「寝ちゃったのぉぉぉ……!?」

みほ「もう、沙織さん、そりゃあ寝るよ、生きてるもの。……かわいいねぇ。ね、優花里さんは戦車を育てるのは初めて?」

優花里「はい……!恥ずかしながら、生戦車を見たのすら初めてでして」

みほ「普通はそうだよね。やっぱり、乱獲されたのと安全規制で、今は中々見られない結構な希少生物だから」

沙織「えっ、乱獲……えっ」

優花里「残念ですぅ……。昔は、それこそもっとわらわらいたそうですから」

沙織「……わらわら……」

みほ「でも、〆戦車から子供が生まれるなんて奇跡だよ!すごいよ!」

沙織「〆戦車……?」

優花里「それもあのまほ選手と西住殿の子なんて、サラブレッド決定ですぅ!」

沙織「『の、戦車』だよね、そこ抜けてるよね、どっちにしろ無茶苦茶だけど……」

きゅーん………きゅーん………

優花里「し、幸せですぅ……」

みほ「かわいいねぇ」

沙織「…………」

みほ「でも、戦車を勝手に育てるのはいけないことだから、とりあえず私たちだけでどうこうするより、会長に相談してみよう?」

優花里「はっ、はい」

てくてくてく……

沙織「……………」

沙織「説明をしろよ!!!」

~大洗学園艦、生徒会室~

杏「はえぇ……それが生戦車かぁ」

優花里「はい。あっ、声小さめでお願いします」

沙織「通じるんだそれで……」

柚子「あら、ねんねしてるんだ。かわいいねぇ」

きゅーん……きゅーん……

桃「…………」

沙織「あれ?河嶋先輩?」

みほ「会長、この子、どうやら選抜戦の時に……」

杏「あっ、じゃあIV号ちゃんとティーガーちゃんの子?」

みほ「……はい」

杏「うひゃー、西住流は撃てば必中とは言うけど……すげ~……」

沙織「もうおかしいことだらけですよ……」

桃「!!たっ、武部、今、なんと……」

沙織「え?」

桃「い、今なんて言ったんだ……!?」

沙織「えっ?えっ、おかしいことだらけって……」

桃「だよなぁ!!!」

どるっ!

優花里「あっ……!」

ぎゃぎゃぎゃぎゃん!
がきゅきゅきゅ……ぎゃきゃぎゃぎゃん!

優花里「あっ、あっ、……よしよ~し、いいこですよぉ、びっくりしましたねぇ」

柚子「桃ちゃん!」

桃「あっ、ああ、ごめ……いや、いややっぱりおかしいだろ……!」

沙織「ですよね!ですよね!ああよかったぁ……!」

みほ「沙織さん、何も良くないでしょ!優花里さん、優しく揺らしてあげて。あと、砲塔に何か噛ませてあげられるといいんだけど……」

優花里「わ、私の指とかだめですか?」

みほ「だめ!うっかり空砲撃っちゃったら危ない。そうだなぁ……」

杏「干し芋……はだめだよね、じゃあ、これなんかどう?」

沙織「り、リコーダーの棒……なんであるの……」

みほ「ありがとうございます会長、ばっちりです。……はい」

がきゅっ

ちゅっちゅっちゅっちゅっ……

優花里「えへぇ、ちゅっちゅしてます」

みほ「うん。これでしばらくは大丈夫かな」

桃「……なぁ、武部、私たちがおかしいのか?戦車が一人でに鳴いたり動いたりしてるのに、何故みんなこうも平然としているんだ」

沙織「う、ううん……もしかしたら、普通なのかも……私たちはとんでもなく常識がないのかも……」

杏「いやぁ、知らなくてもしょうがないよ」

桃「か、会長!」

沙織「しょうがないって?」

杏「戦車が生き物であるってのは、機密とは言わないまでも、ある程度熱意持って調べないと知ることのできない事実だからねぇ」

みほ「えっ」

優花里「えっ」

桃「えぇ……!?」

杏「ちなみに背面から思い切り空砲を撃つのは戦車でいう交尾にあたるよ」

桃(そういえば……)

沙織「そりゃお姉さんもためらうよ!!台無しだよ!!」

みほ「///」

優花里「何を言うんですか!美しい生命の営みです!」

柚子「そういえば、なんで会長は知ってるんですか?」

杏「それは、戦車道をやるからにはやっぱりいい戦車がいるよねって思って、二人とは別に新品の戦車の手に入れ方を……」

優花里「あ!」

沙織「ど、どしたのゆかりん!」

チョロロロロロ……

優花里「れ、冷却水が……」

みほ「あらら、やっちゃったね……」

桃「」

沙織「」

柚子「あらあら、タオル持ってくるね~」

たたたたた……

桃「小山はなんで平然としてるんだ……」

杏「多分普通にそういうものなんだ~って順応したんでしょ」

沙織「お、おおらかすぎ……」

どるるん、どるるん

優花里「んも~しょうがない子ですね~」

どるるるる……

みほ「あの、それで、この子の処遇ですけど……」

杏「うん。飼い主として責任は取るべきだよね!」

沙織「へ?」

みほ「ですよね」

杏「ま、とりあえずうちらでてきと~に届け出出しとくから、あんこうチーム中心にお世話頼んでいい?」

沙織「えぇっ!?」

優花里「もちろんですぅ!」

沙織「ちょっ、ゆかりん!いいの?」

優花里「もっちろん!私一人でも平気なくらいですよ!」

みほ「ありがとう優花里さん!」

沙織「……だよね~」

桃「秋山ならそういうと思ったが……」

みほ「ううん優花里さん、生戦車を育てるのって結構大変だから、私達も手伝うよ」

沙織「私もナチュラルに頭数に入れられてるのね……」

みほ「あっ、ごっ、ごめん沙織さん、嫌だった?」

沙織「まさか。みぽりんとゆかりんが乗り気なんだから、私も手伝うよ。……正直、何ができるかわからないけどね」

みほ「ありがとう沙織さん!」

優花里「歩く母性、バブみの化身と言われる武部どのが手伝ってくれるなら百人力です!」

沙織「えっそれ誰発信?」

どるるるるん!

優花里「あっ、この子もよろこんでますよ!」

みほ「やったね沙織さん!」

沙織「う、うーん……二人とも絶対適当言ってるでしょ……」

どるん!

~大洗女子学園、グラウンド~

麻子「へえ……あれが生戦車か」

優花里「はい!冷泉殿もご存知でしたよね?」

麻子「いや、戦車が生モノなんて正直初耳だが……」

<わ、わ、わ、……わー!わー!わーー!!

麻子「……あれを見せられたらな」

華「それであのちっちゃい戦車をその、飼うことにしたと……」

優花里「えへへ、そうなんですよぉ。もう、かわいくてかわいくて……」

麻子「嬉しそうだな秋山さん。しかし、引き渡すとかでなく我々で飼えということは……」

<どおおおおお!ストップすとっ……どおおおおお!!

みほ「うん。ちょっと色々……大変そうだね」


優花里「なんでもどんとこいですよ!」

華「……会長は戦力にする気でしょうか?」

優花里「えっ!?だ、だめ!それは絶対だめです!!だめ!!!」

<はー……はー……ア゛ッ!!

みほ「だ、大丈夫だよ優花里さん。でも……うーん……」

麻子「どうした西住さん、何か気がかりなことでもあるのか」

みほ「……うん、あの子の車種はまだわからないけど、あの幼体はなんとなく見覚えが……」

沙織「もおおおおお!!!みんなしてほのぼの会話してないで助け………わ゛ーーーー!!」

どるるるるるるる!!

ずざざざざざ……

みほ「んふふん!」

華「んふっ、沙織さんかわいい……!」

麻子「おお……沙織、すごいぞ。お前魚市場に滑り込むマグロみたいだぞ」

<まこぉ!!!あんたテンション上げとるばあア゛ーー!!!

麻子「ぷっ、ははははは。すごい、回遊。回遊してる」

華「麻子さん嬉しそう」

みほ「沙織さんのこと大好きだから」

華「あらあら、歪んでますね」

優花里「こらー!ティーピー!!」

ピタっ

<!た、助かっ
どるるるるるるる

沙織「ああああああああ!!」

麻子「おっ釣れたぞ」

華「こっちきましたわ」

沙織「とめてえええええ!!」

優花里「えっ、えっと」

みほ「停車!!」

ぴたっ
ずさーっ

沙織「はー、はー、はー……あ゛、あ゛りがとみ゛ぽりん゛。や゛、や゛っととま゛った」

どるるん!どるるん!

優花里「西住どの流石ですぅ……。こらぁ、ティーピー、武部どの引っ張ったらだめでしょ。めっ!」

どるん!

沙織「も、もっときつく言ってやって……ほんと……マジ……」

華「ティーピーとは?」

みほ「この子の名前。優花里さんがつけたの。7TPにかけたんだって」

麻子「ほぉ」

優花里「名は体を表すと言いますし、どうせなら好きな戦車に育って欲しいなーなんて……か、勝手でしたよね?」

どるるるん!

みほ「ううん、いいと思う。この子も言葉の意味はわからないだろうけど、喜んでるよ」

華「元気元気ですね」

麻子「むぅ……なんとなく、ドイツ戦車っぽく見えるが……」

みほ「うん、多分、そうだね……でも、ちゃんと育つまではわからないから」

優花里「はい!でもティーガーとかになってくれたらそれはそれで嬉しいです!むしろどう育ってくれても嬉しいです!」

どるん!どるん!

沙織「はぁぁ~~……育つにつれて変わるものなんだ……ブリみたい」

麻子「マグロが何を言うんだ」

沙織「ちょっと!」

華「ブリマグロさんチームですね」

みほ「んふん!」

沙織「華ぁ!もう、蔑称の塊みたいになってるから!私そんなことないから!多分!」

「「「「???」」」」

沙織「くわっ!このピュアピュアさんチーム!!」

どるるるん!!
ぎゅらららら……

沙織&優花里「「あ!ごはん(です)!」」

華「ごはん!?」

麻子「五十鈴さん、ステイ」

優花里「わっ、私ガソリン持ってきます!ちょっと見ててあげて下さい!」

たたたたた……

沙織「ありがとゆかりーん!!」

華「あ、あれで分かったんですか?」

みほ「うーん、ちょっとの間一緒に過ごしたとはいえ、二人ともセンスあるなぁ」

ぎゅらららら……

華「傍目には左右にぷりぷり信地旋回してるだけにしか見えませんが……」

麻子「まぁ、通じつつあるんじゃないか?それよりほら、沙織」

沙織「へっ?」

麻子「戦車倉庫はそこそこ遠い。待ち時間の間、ティーピーの相手してやれ」

沙織「なっ、なんでまた私なの!?見て!私の体操着!!9回裏の高校球児みたいになってるよ!!?」

華「おぉ」

みほ「私沙織さんのたまに出るそういうの好き」

麻子「なんでも何も、ほら、お前をご所望だぞ。この辺の地面、小石とかないから大丈夫だと思うが、怪我しないのだけ気をつけろよ」

沙織「えっ」

どるん!

麻子「ほれ、リード」

沙織「………やだも゛っ、おおおおおお!!!」

ずざざざざざ……

麻子「おぉ、沙織釣りだ。沙織釣りだ。ははははは……」

<まこおおおおおおお!!

みほ「麻子さん沙織さんのことほんと好きだなぁ」

華「これも愛……あっ、インスピレーション湧きそうです」

みほ「今?」

麻子「ははははは……!!」

<まこおおおおおおお!!!

~~~~~~~~
それからあんこうチームと生戦車ティーピーの大変な日々が始まった……

どるるるん!どるるるん!

沙織「ちょちょちょピーすけ!私の時だけ散歩の感じ違くない?速っ、速くなっ、うおおおお!?」

だだだだだだだ……

華「あらあら」

麻子「あいつ、完全に舐められてるな」

優花里「こらー!ティーピー!!」

みほ「戦車減速!!」

ドガァ!ドガァ!

沙織「こら!ぴっぴろ!だぁめでしょ!よその戦車と見ればすーぐ喧嘩ふっかけて!」

麻子「空砲が止まらんな」

華「あのダージリンさんが思い切り困惑してますね」

優花里「すっ、すみません、ちゃんと繋いどくんで……」

みほ「撃ち方やめ!」

沙織「あだめ!だめだめだめ!!こら食べすぎ!もうおわり!」

きゅーん……きゅーん……

沙織「う゛っ……だめなものはだめ!」

華「ピーすけさんかわいそう……」

麻子「いいぞ沙織、立場を分からせてやれ」

きゅーん……どるるるん!どるるるん!

麻子「あ゛っ」

沙織「あこら!あっ、だめっ、……あああ!!」

がつがつがつ……

優花里「みなさーん、遅れてすみません、やっと補習が……あああ!!」

麻子「す、すまん秋山さん、タンクの方に行かれてしまった」

華「食欲の秋だから仕方ないですよ!」

麻子「あのなぁ……」

沙織「んぎぎぎ!ピーすけええええ……!」

みほ「戦車停止!!」

どるるる……がきゅきゅ……

沙織「おろ?ゆかりん」

優花里「はい、おねむですね」

がきゅきゅきゅ……

優花里「はいはい、仕方ありませんね」

華「優花里さん貫禄出てきましたね」

みほ「うん。でも不思議と舐められてはないし……優花里さん戦車ブリーダーの才能ありだよ」

麻子「あっちはどうなんだ?」

がきゅきゅん がきゅきゅん

ごすごす

沙織「あだ!あだ!なぁによ、私も!?わーかったわかったよぉ。はい、薬莢ころころね、はいはい」

みほ「沙織さんは、完全に友達扱いだね……あはは」

沙織「あだ!なに?違うのがいいの?わがまま言うな!」

沙織「……はい、お風呂終わり。ほら、ピーたろちゃん、バイバイだよ」

どるるる……

沙織「どしたの?今日はみんないなくて寂しいの?」

どるるる……きゅーん……

沙織「しょうがないでしょ、みんなして鯖に中っちゃったんだから……ワックスきれきれはまた今度ね?」

きゅーん……きゅーん……

沙織「……分かるわけないか。しょーがない、居残りでワックスかけてやるかぁ。……じゃじゃーん」

どるるるん!

沙織「……私ワックス下手なんだから。失敗しても文句言わないでよね」

どるん!

~~~~~~~~
優季「ピーちゃ~ん」

どるるん!

梓「随分おっきくなったね、ティーピー」

あや「うん。グリズリーぐらいありそう」

桂莉奈「グリズリー見たことあるの?」

あや「ないけどさ」

優季「じゃあなんでわかるの?」

あや「カブトムシみたいな味ってよく言うでしょ?あれみたいな、ニュアンスだよニュアンス」

梓「えぇ……」

桂莉奈「カブトムシって……」

紗希「………」

あゆみ「あっ紗希が引いてる」

あや「え゛っ」

優季「あやはばかだなぁ」

梓「とにかく、今日は先輩達、修学旅行でいないから、私達がティーピーのお世話係なんだからね。しっかりやろ」

「「「「はぁーい」」」」

どるん
どるん
どるん

桂莉奈「ピーちゃん気持ちよさそうだねぇ」

あや「うん。なんとなーく分かるようになってきたよね」

優季「最初は噛まれないか怖かったけどねぇ」

あゆみ「どこで噛むのさ」

優季「ん~……砲塔?」

あや「砲塔に歯はないよ~だ。優季だってばかじゃん!」

優季「なぁにぉぉ~~」

梓「こら二人とも!同じとこばっか擦ってたらティーピー痛がるでしょ!桂莉奈ちゃん、こっち流してあげて。あゆみ、ガソリン用意お願い。あっ、紗希、お醤油ちゅるちゅる持ってきてくれる?」

紗希(こくこく)

あや「梓がどんどんしっかりしていく……」

優季「かっこい~」

あゆみ「次期隊長候補筆頭は伊達じゃないね」

梓「みんながしっかりしてなさすぎるからでしょ!特に前二人!あとあゆみやめて!照れちゃう!」

桂莉奈「どんどん私から離れていっちゃうのね……」

あや「ぼうやだからさ」

梓「意味わかんないよ桂莉奈ちゃんにばか……」

優季「ぶっ!」

あや「ちょちょちょ、さすがにそれはひどいでしょ!」

梓「えっ、あっ、ごっ、ごめん!つい!」

あや「ついって!」

紗希「……ちゅるちゅる」

梓「あっ、ああ、紗希ありがとう!よーし、洗車……じゃなかった、お風呂終わり!続いてごはん!」

あや「あ!ごまかしたな!」

~旅館、竹の間~

沙織「うひひひ……くらえ!ドロー2!」

華「ドローよん」

みほ「えへへ、ドロー2」

優花里「すみません冷泉殿、ドロー2!」

麻子「むぐ!」

沙織「ふひひ、ほぉらほらぁ、まこぉ、さっさととんなさいよぉ」

麻子「むむむむ……!」

みほ「沙織さんがいつになく邪悪な笑みだ……」

優花里「さっき罰ゲームでやらされた猪木のモノマネにやたらダメだしされたのを根に持ってるみたいですね」

華「しゃくれ過ぎとしゃくれなさすぎを交互に繰り返して微調整させる麻子さんは、夾叉射撃の教本に載せたいくらいでしたね」

沙織「まこぉ、つぎは私が郷ひろみのモノマネの監督したげるからねぇ……!ジャパンとジャペンで夾叉射撃するからねぇ……!」

麻子「う、う、う……!」

沙織「はよ!はよ!」

麻子「ううう……ドロー4」

沙織「」

華「ファーwwwww」

優花里「冷泉殿たまげた笑顔ですぅ……」

みほ「沙織さんすごい。大富豪だ」

麻子「バブリーたけべわぉわぉ」

沙織「とんだ不良債権だよぉ……」

優花里「また武部殿の罰ゲームになりそうですね……ウノ!」

沙織「やだもー!」

~~~~~~~~~

ちゅっちゅっちゅっちゅっ……

優季「はぁ~ん」

「「「「「か~わ~い~い~!!!」」」」」

あや「優季ずるいずるいずるい!私もピーちゃんにごはんやる!」

優季「もうないもーん」

あや「じゃああゆみ!おかわり頂戴!」

あゆみ「えっ!?紗希も私も桂莉奈ちゃんもあげちゃったし、さすがにあげすぎなんじゃ……」

梓「そうだよあや、もうおかわり2回目だよ!もうあげすぎ!もうだめなんだから!我慢!」

あや「ずるい!みんなばかり!梓だってほんとはやりたいんでしょ!」

梓「うっ……」

あや「みてよピーちゃんの物欲しそうな顔、足りないんでしょ?」

きゅーん……

梓「うう………!」

あや「じゃんけん的に私の次梓だよ、半分ずつなら大丈夫だよ」

梓「じゃ……じゃあ………半分ずつだけやろう!」

ちゅっちゅっちゅっちゅっちゅっちゅっ……

「「「「「か~わ~い~い~!!!」」」」」

紗希「……………」

~~~~~~~~

麻子「いやあ……沙織の郷ひろみ最高だったな」

華「あの麻子さんが笑いすぎで呼吸困難になってましたからね」

沙織「もうころして……」

みほ「ひろみさんチームは、ジャケットプレイで惹きつけて下さい!」

沙織「ジャペ~ン」バッ!バッ!

麻子「ぼほっwww」

華「やめてwww完璧www」

みほ「んふふんwww沙織さんすごいwww」

沙織「はっ、つい!戦車道こわい!」

優花里「ふふふ……」

みほ「あれ?優花里さんどうしたの?」

華「悩み事があるなら言ってくださいね」

麻子「それがだめなら沙織を頼れ。笑えてくるぞ」

沙織「もう!……でもゆかりん、どうしたの?」

優花里「あ、いや、すみませんみなさん……やっぱりティーピーのことがちょっと心配になっちゃって」

沙織「あぁ……」

華「大丈夫ですよ優花里さん、沙織さんも。うさぎさん達にちゃんと頼んだじゃないですか。みなさんなら放り出すようなことはしませんよ」

優花里「んー、そこは心配していないのですが……」

華「じゃあ、どうしたんですか?」

みほ「……んー……もしかして、食べさせすぎ、とか?」

麻子「食べさせすぎ?」

優花里「はい……ついついティーピーにごはんあげすぎてないかと思うと、ちょっと心配で……」

華「食べ過ぎなんてことありませんよ!」

麻子「五十鈴さん、ステイ」

みほ「うん……一応ちゃんとごはんの量は伝えておいたから大丈夫だと思うけど……」

沙織「食べさせすぎって、そんなに良くないことなの?」

優花里「うーん、なんといいますか……」

みほ「多分、そろそろ良くないはず」

沙織「………?」

とりあえず今日はここまでです

読んでくださった方、ありがとうございます

どうしても1レス目から始めたかったので、こんな場所ですが注意書きです

※キャラクターのイメージと違うところが多々あると思います
※オリジナル設定マシマシです

よければ、続きも読んでもらえると嬉しいです

よろしくお願いします

~4日後、戦車倉庫前~
沙織「うっそぉ」

華「竹の如くにすくすくと育つとは思っておりましたが……」

麻子「こいつは……ちょっと……ヤバいな」

ドルルルルン!!

みほ「…………」

優花里「ティ……ティーピー……立派になりましたねぇ、あはは……すごいよ……マウスに勝るとも劣らなそうです……」

ドルン!

沙織「おあ!危ない危ない!」

みほ「……みんな?」

梓「ごっ、ごめんなさい……」

あや「ちゅっちゅするピーちゃんがあんまりかわいくて……」

あゆみ「ついあげすぎちゃいましたぁ……」

みほ「……ううん、私こそごめん。もう少しちゃんと言っておくべきだったね。それに、ここまでとは読めなかった、いや……」

麻子(認めたくなかった、か?)

あや「ご、ごめんなさいいい……」

優花里「き、気持ちは分かりますが、しかし……」

ドルルルン!ドルルルルルン!!

麻子「……何故ここまでなる前に止めようとしなかった」

梓「ちっ、ちっ、違うんです!!」

桂莉奈「ふっ、2日目の朝にはもうみんなヤバいなーって気づいたんです!で、でも、ピーちゃん、ごはんのことになるとちょっとおかしくて、それで……」

みほ「待って、おかしかったって、どういうこと?」

優季「いっ、いつもはやんちゃでかわいいピーちゃんでした。でもぉ……」

あゆみ「お腹が減ると、その……」

紗希「……凶暴」

みほ「………!!」

沙織「!きょ、凶暴って、そんなわけないじゃん!!あなたたち、いじめたりしたんじゃないよね!?」

梓「そっ、そんな……!」

ドギャギャギャギャ!!

あや「あ!」

桂莉奈「ご、ごはんだ……!!」

麻子「……沙織、お前もわかってはいるだろうが、こいつら、そんなくだらんことはまずしない。そしてどうやら……」

ドガァァ!!ドガァァ!!ドガァァ!!

華「くっ、空間が揺れる……!?」

優季「ひいいぃ……」

梓「く、空砲だよね、空砲だよね……」

あゆみ「せっ、せんぱい、助けて……」

紗希「…………」

麻子「……残念だが、丸山の表現は的確と言わざるを得ないな」

沙織「そっ、そんな……!」

優花里「ティーピー!!どうしたの!!?だめ!!!めっ!!!」

ギャラララララララ!!!

優花里「お、わっ!!」

みほ「優花里さん危ない!!!」

ギャラララ、ギャラララ……

優花里「にっ、西住殿、すみません……。あの、この物凄いいかつい鎖は……」

「レオポンさんとアリクイさんたちに着けて貰ったんだ」

沙織「!」

みほ「会長……」

杏「やぁやぁみんな、大変なことになっちゃったね」

優花里「か、会長、その……」

杏「まぁまぁ秋山ちゃん、干し芋でも食べて落ち着きなよぉ」

優花里「あ、や、どうも……」

ギャラララララララ!!!

優花里「うわぁっ!」

華「食べ物に反応したんですかね……」

麻子「まさか、やはり戦車は生きていようと無機物だ」

沙織「麻子!そんな言い方……!!」

麻子「事実だ。会長も、『そういうこと』を話しに来たんじゃないのか?」

杏「……冷泉ちゃん、やりづらいよねぇ」

ガギャギャギャギャ!!!
ギャラララ、ギャラララララ

あや「ぴ、ピーちゃんやめて……」

優季「どうしたのぉ、なんでなのぉ」

桂莉奈「あいいぃぃぃ………」

麻子「我々の感情を慮ってくれるのは嬉しいが、それで本題が疎かになっては、今回ばかりは洒落にならなそうだからな」

杏「………」

沙織「ねぇなんなの、麻子は何を言ってるの」

みほ「待って沙織さん。会長、一旦生徒会室に集まりませんか?今後の話をしましょう」

優花里「に、西住殿……?」

杏「……ありがとう西住ちゃん。そいじゃ、とりあえずあんこうチームは生徒会室に。うさぎさんチームはここを離れて、そど子ちゃんとナカジマちゃんに今の状況伝えてくれる?ざっくりでいいから。二人ならそれで適当に動いてくれるよ」

梓「りょ、了解!!!」

沙織「ご、ごめんピーすけ、また、すぐに戻るから、戻るからね……」

ドガァァ!!!ドガァァ!!!ドガァァ!!!

ギャラララララララ………

~大洗学園艦、生徒会室~

優花里「だっ、ダメです!!!絶対にダメ!!!」

麻子「落ち着け秋山さん。……会長、それで、具体的にどういう風にするんだ」

杏「待って冷泉ちゃん。……西住ちゃん、私の所見は間違ってないかな?」

みほ「……はい。概ね、私の推測と変わりません」

杏「じゃあ、やっぱり…………〆るしかないってこと?」

みほ「……はい」

優花里「そんな……!」

沙織「ねぇ、待って!!ちゃんと説明をして!!!まずぴーすけは何なの!?それに〆るって何!!?」

華「沙織さん、心を鎮めて」

沙織「できないよ!!!だって、だって……絶対ロクでもないことじゃん!!!」

みほ「………分かったよ。沙織さん、落ち着いて聞いて下さい」

沙織「ぐ………!」

みほ「まずは前者から。ピーちゃん……ううん、ティーピーは…………多分、生きてちゃいけない戦車だと思う」

優花里「!!!」

沙織「み……みほ!!!」

麻子「待て沙織!!!西住さんが理由もなくそんなことを言うわけがない!!!」

沙織「それは……!!」

杏「……西住ちゃん」

みほ「……ティーピーの幼体に私、見覚えがあったんです。でも、どうしても思い出せなかった。すごく引っかかってたんだけど……」

沙織「……?」

みほ「………あのね、裏の山に、西住家所有の養戦車場があったの。私、子供の頃よく通ってた。戦車がいっぱいいたし、かわいかったし」

沙織「ねぇ、みほ、何を……むぐ!?」

華「……沙織さん、ここは黙って聞きましょう」

みほ「………でも、ある日から行かなくなった。ううん、行けなくなったの」

優花里「〆るところを見たのですか……?」

みほ「ううん、違う。残酷だったけど、あれは必要なことだって割り切れた。それで助けられてる自覚もあったから。でも、でも……」

華「どうしたのですかみほさん?顔色が……」

みほ「あ、あれは……!!生まれたばかりの子を……!!」

沙織「み、みほ!!だ、大丈夫!?」

みほ「ぐっ……!!はぁ、はぁ………ご、ごめん、沙織さん、だ、大丈夫……大丈夫だよ……」

沙織「大丈夫じゃない!顔真っ青だし、汗ヤバいよ」

みほ「…………い、忌子」

沙織「え……?」

みほ「潰される前のその子が、そう言われてたの」

優花里「まさか……」

みほ「ティーピー、その子にそっくりだったの」

とりあえずここまでです
読んでくださった方、本当にありがとうございます

生きていようと無機物ってもはや哲学

>>62
オプティマス「それは我々に対する挑戦かな?」

ムラサメライガー「ガルルル・・・」

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