「ただいま戻りま……」
事務所のドアを開け、呆然とする男
「おかえり、プロデューサー♪」
そこには、黒い猫耳とセクシーな衣装を纏った猫がいた
「ああ……ただいま法子」
じっと猫を見つめる男
まさか、あの惨劇が再び行われてしまうのだろうか
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「ハロウィンの衣装、似合ってる?」
くるりと回り、ポーズをとる猫
一晩中撫でまわしたい可愛さだ
「ああ、とても似合ってる。そうだ、ドーナツあるから食べな」
ドーナツと聞いた猫が目を輝かせて飛びついた
「美味しいっ♪ ……あ、トッピングがこぼれちゃった」
ぺろりと指を舐める猫
「待ってましたぁぁぁ!」
男の目が妖しく光る
「わっ! プロデューサー降ろしてっ」
小柄な猫は男に抱えられ、悲鳴のような声をあげる
「少しの辛抱だからねぇぇぇ!」
大人の男性に力で敵うわけがない
荒々しく乱暴に猫を運ぶ
「わぁ、プロデューサー足早いね♪」
ああ、この猫に少しでも幸があることを願う
「はい、お待たせぇぇぇ!」
恐怖のあまり声が出ない猫
「プロデューサーのお部屋? おっきいねー!」
私はこの行為を見ているだけしかできないのか
「はい、ぬぎぬぎしましょうねぇぇぇ!」
アイマスクをつけ、衣装を一気にはぎ取る
「すとーっぷ! ……て、あれ?」
猫は腰をぬかして動けないようだ
「おらおらぁぁぁ!」
熱湯を浴びせられ、猫が細い声を上げる
「んー気持ちいい♪」
熱湯で弱った髪と肌に劇薬を塗りたくる
「痒いところはございませんかぁぁぁ!」
劇薬が泡立つ、これは猫に相当なダメージだろう
「あ、うなじのあたり」
「ウス……」
猫の体を蹂躙した後に、再び熱湯攻め
「すっきりー♪」
男が白い布で猫の体を締め付ける
これでは身動きがとれないだろう
「洗い立てのタオルって良い匂いだね!」
苦しむ猫を見て男が笑い
なにやら機械を取り出しだ
「ドライヤーは近すぎちゃだめぇぇぇ!」
男が狂ったように叫ぶ
それと同時に機械が作動し、嵐のような熱波が猫を襲う
「髪が長いと乾かすの大変なんだ……」
轟音と熱波に猫の声がかき消され
ああ、どんどんと猫が乾燥してゆく
かなりの時間が経ち、猫が弱弱しく男を睨む
「ありがとうプロデューサー♪」
怨嗟の声が男の耳にはいるが
「体を冷やすなよぉぉぉ!」
そんなことはおかまいなしに猫を責める
囚人服のようなものを猫に与え
猫を引きずるように引っ張っていく
そこには煮え立つ油が用意されている
おい待て! そんなことをしたら猫が……
「喰らえよぉぉぉ!」
油の中から何かを取り出し、猫の口へつっこむ
「あーん♪ ドーナツ美味しい♪」
ああ……生物にあの熱さは耐えられないだろう
ここまで非人道的だとは思いもしなかった
まだまだ油責めは続く
肝心な猫はと言うと
「あ、プロデューサーにもあーんしてあげる♪」
もう息も絶え絶えのようだ
それを嬉しそうに笑う男の精神は、常人のそれでは無い
「あたしの指は食べちゃ駄目だよ?」
この猫が解放されるのは、今世では無理なのだろうか
「美味しかった♪」
猫が呪詛のような言葉を吐く
それを男が見下ろし
「ほらよぉぉぉ!」
何やら激臭を放つマグカップを持ってきた
これは毒草を煮出したものだろうか
琥珀色の液体がゆらゆらと揺れている
「この紅茶、とってもいい匂い♪」
猫が苦しそうに液体を一口舐める
即効性の毒はないようだが
「あったかくて落ち着くね」
猫の様子がおかしい
ダウン系の症状が見られる
この男、どこでこんな草を……
「楽しい時間の始まりだよぉぉぉ!」
男が長くて太い凶器を持ってきた
まるでこん棒のような形状をしている
男がおもむろに凶器を振り上げ
駄目だ、これ以上は見ていられない!
「ドーナツの生地を伸ばすの? あたしも手伝うね♪」
ああ、猫の顔が恐怖に怯えて、怯えて……
「ふわぁ……眠くなってきちゃった」
猫が苦しそうに呟く
その声はもう諦めに満ちている
だが、この男には、この最低な男には
「よいしょぉぉぉ!」
ご機嫌なロックにでも聞こえるのだろう
「わっ! ぷ、プロデューサー?」
猫を抱えてどこかへ向かう男
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