男の娘「現実が見れなくなったのか……」 (30)
初めての投稿となります。
男の娘もので、微エロ要素ありですので、
苦手な方はバックどぞ
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男「いや、俺は至って真面目なのだが」
男の娘「真面目な人間が、いきなり校舎裏に呼び出した上、同性の、幼稚園からの幼なじみに向かって、好きだ付き合ってくれとは、彼女がいなさすぎて現実が見れなくなったか、または脳みそに何かしらの虫でも湧いたとしか思えない」
男「すまないが、真面目に言ってるんだ。いきなりなことで、お前が驚くのは百も承知だ。そこでだーー俺からひとつ、提案がある」
男の娘「提案……?」
男「そうだ。あくまで提案だから、男の娘に選ぶ権利がある。勿論、嫌なら嫌と拒否してくれればいい。その上での提案だ」
男の娘「よし、ならばその提案とやらを言ってみろ」
男「俺と一日デートしてもらいたい。そして、その日のうちに、お前が少しでも俺に対して男らしさを感じたら付き合ってくれとまでは言わない。今回の告白、考えて見てはくれないか?」
男の娘「それはなんだ、普通に君と遊べと言うことと何ら違いがあるか?」
男「感覚的な問題だ。俺はお前を女性として、一人の異性として扱う。しかし、お前はどんな気持ちでも構わない。友人と遊びにいくつもりでいくならそれでいいし、女の立場としてきてくれるなら、それでいい」
男の娘「……そうか、わかった。いいだろう、その提案、乗ってあげようじゃないか」
ーーーーこれが、今思えば全ての始まりだったわけだ。
突拍子もない提案。
唐突な幼なじみからの告白。
彼が俺の事を今までどう思っていたかなんてのは、正直どうでもよかった。
ただの好奇心。毎日が同じように過ぎていたはずの中に、唐突に起きた出来事。
何が起きるかなんて、そんな先の事までは考えずに始まった、あいつと俺との、そんな出来事。
初めに書き忘れていましたが、書き溜めはしておりません。
現在とある事情で入院中のため、細々と暇潰し程度に書いていってるだけですので、マイペースです。
完結させるつもりではありますので、長い目でお楽しみいただければ幸いでございます。
それでは、続きを書いていきます。
デート当日
男の娘「すまない、待たせた」
男「いや、俺も今来たところだ。むしろ、まだ待ち合わせより五分早い」
男の娘「俺と君が遊ぶときは基本的にこんなものだろう。いつも待ち合わせより早くに到着している」
男「そうだな。それでは、行こうか」
男の娘「そう言えば、今日はいく場所は全て君が決めると言っていたが、まず何処へ連れていくつもりだ?」
男「まず、服屋へ行こうと思う。そろそろ季節の変わり目だろ?だから、冬服がほしいと思ってな」
男の娘「そうか。俺もちょうど欲しいと思っていたところだし、丁度いい。行こうか」
男「いつもの所でいいか?」
男の娘「あのショッピングモールか?いいぞ」
男「決まりだな。向かおう」
男の娘「あ、急に歩き」ドンッ
チンピラ「あ?」
男の娘「申し訳ない。前を見ていなかった」
チンピラ「きい付けろ。ちっせえ女があわてっとあぶねえぞ」ケラケラ
男の娘「……」
男「ん?どうした、男の娘」
男の娘「いや……なんでもない。いつものことだ」
男「そうか」
男の娘(ちっせぇ女……か……)
ショッピングモール
男「いつもと何ら変わらないな」
男の娘「そうだな。俺と君が遊ぶときは大抵ここだし、仕方ない気もするが」
男「なんにせよ、適当に見て回ろうか。あそこなんかいいんじゃないか?」
男の娘「任せるよ。大抵お互いに着る服は趣味は違えど、大体何処にでも売ってるだろ」
男「まあ、そうだな。お前は相変わらずパーカーが好きだな」
男の娘「楽だからな。寒ければ中を厚着にすればいいだけだし」
男「そうなのか。そんなお前に似合いそうなパーカーがあるぞ」
男の娘「え、どんな……ああ、今流行ってるなこういうの」
男「流行ってるのか?フードに猫耳が付いているなんて珍しいと思ったが」
男の娘「昔ながらのパーカーもいいが、こういった少し細工の効いたものもいいかもしれないな」
男「試着してみるか?」
男の娘「……いや、いいよ。女っぽいだろ、こういうの」
男「そんなことないと思うが。……一度どんな雰囲気か確認するためということで、着てみてはどうだ?持ってないだろ、こういうのは」
男の娘「うむ……」ジー
男の娘「そうだな。試しに着てみるか。すみません、これ試着してもいいですか?」
店員「此方ですね。かしこまりました」
男「試着室の近くで適当に物色しているから、着替え終わったら中から声掛けてくれるか」
男の娘「え?いや、これは俺が雰囲気を確かめるために試着するんじゃ」
男「どんな感じなのか、俺も気になる。ダメか?
」
男の娘「いや、別にいいけど……」
店員「お客様?」
男の娘「あ、はい。分かったよ、着たら言うから」
男「……」
試着室
店員「ごゆっくりどうぞー」シャッ
男の娘「……」ジー
男の娘(可愛い……。なんかさっきパッと見たときだと、黒猫、白猫、三毛猫の三タイプあったよな……その中の三毛猫か、これは)ゴソゴソ
男の娘「ーーよし、着替え終わったが……これをあいつに見せるのか……」
男の娘「……男」
男「お?着替え終わったのか。……なぜカーテンを開けない」
男の娘「いや……変じゃないかと思って」
男「俺が惚れた相手だ。変なわけあるまい」
男の娘「講習の面前で何てこと言うんだ、バカ。俺たち男同士だぞ」
男「そうは言ってもだな……そこ、女性用の試着室だぞ」
男の娘「な!?そ、そんなわけ」
男「いや、本当だ。出てきて、上見てみろ」
男の娘「ええ!?……女性……用……」
男「案内された先が女性用の時点で、公衆の面前どうこうはあまり関係ない気がするな」
男の娘「な……な……///」
男「あと、良く似合ってるぞ、そのパーカー。耳だけじゃなくて、尻尾も付いてるんだな」
男の娘「……///」シャッ
男「あ、おい。更衣室に戻った……?」
男の娘「……」シャッスタスタスタ
男「と思ったら、もとの服着て出てきた。どうした?」
男の娘「……返しといて」ヒョイッ
男「あ、お前売り物を投げ」
男の娘「ちょっとトイレいってくる」スタスタスタ
男「あ……怒らせちまったか?」
ー
ーー
ーーー
ーーーー
ーーーーー
ジャー
男の娘「…………」
チンピラ『ーーちっせぇ女』
店員『ーーごゆっくりどうぞー』
男の娘「……なんで……」
男の娘(俺は男だ。男なんだよ)
男の娘(今日あいつと遊びに来たのだって、あいつにまでそんな風に見られてたのが嫌で、なんとか男ってわからせようと思ってきたのに)
男の娘(なのに、自分がそうしたくっても……周りがそうさせてくれない……)
男の娘「……くそっ……」
男の娘(……ダメだ、まだ今日は始まったばっかりなんだ。ここで挫けててどうする)キュッ
男の娘(でも……)チラッ
男の娘(鏡に写ってるのは俺なのに……女……)
男の娘「あー!」
男「なに騒いでるんだよ」
男の娘「!?」ビクッ
男「外で待ってるのに全然出てこないもんだから、見に来たら……どうしたんだ?」
男の娘「別に……何でもないよ」
男「そうか?そんなことより、ほら」ガサッ
男の娘「え……わっと」
男「帰ってから中見ろよ。喜ぶかどうかも分からんから」
男の娘「え……え?」
男「プレゼントってやつだ。好きな相手になら誰だってすんだろ」
男の娘(なんだろ、この紙袋……まあいいか、何かなんて)
男「とりあえず、次いくぞ。俺も服見てみたが、特にこれといったのなかったから、また今度にするわ」
男の娘「そっか……」
ーーーーー
ーーーー
ーーー
ーー
ー
話の合間合間にすみません。
こちらスマホで書いておりますので、執筆速度それほど早くありません。
読んでくれている方いましたら、のんびり読んでいってくだされば幸いです……。
男の娘「で、次はここか」
男「そうだ。喫茶店ってやつだな」
男の娘「確かに、君が呼ぶ場合だと喫茶店の方がしっくり来るね」
男「カフェテリア何て柄じゃないからな。とりあえず、なに頼むんだ?」
男の娘「……そうだな、パンケーキにしようかな」
男「わかった。すみません」
店員「はーい」スタスタ
男「パンケーキと……このデラックスキングパフェ、それぞれ一つずつ」
男の娘「ブフッ!」
店員「かしこまりましたー」スタスタ
男「……なに笑ってる?」
男の娘「……いや、少なくとも君の柄じゃないだろ……」プルプルプル
男「少なくとも、パンケーキだって充分女の子が選ぶものだと思うが?」
男の娘「なっ……いいだろ、甘いものが好きなんだよ」
男「俺もだ。おあいこだな」
男の娘「……そうだね」
男の娘「当たり前だろ?男だぞ、俺は。むしろ、女物の服なんて持ってない」
男「……でも、パーカーもスキニーも女物じゃないか、それ?」
男の娘「サイズがないんだよ。小柄なんだし、仕方ないだろ。別に変ってこともないはずだ」
男「まあな。良く似合ってるよ」
男の娘「そりゃ……どーも」
男の娘(ジロジロ見て、なに考えてるかと思えば……)
店員「お待たせいたしました」スタスタ
男「ありがとうございます。ほら、パンケーキ」
男の娘「ありがと」
男「んで俺のは……なんだこりゃ、想像以上にでかいな」
男の娘「ほんとだね。でもまあ、男体でかいし丁度いいんじゃないかな」
男「まあな。パクッ うん、上手い。生クリーム最高」
男の娘「パンケーキもうまいよ」ハムハム
男「そうか。少しくれないか?」
男の娘「いいよ」
男「……すまない、パフェにはスプーンしか付いてないんだ。パンケーキを食うにはさすがに厳しいものがある」
男の娘「そうか。じゃあ、ほら。俺が使ったフォークでいいなら」
男「悪いな」パクッ
男の娘「……いいよ、気にしないで」
男「じゃあ、ほら。お返しだ。イチゴ好きだろお前」
男の娘「え、でもそれ一個しかないよ」
男「いいよ。ほれ、あーん」
男の娘「うん、あーん」パクッ
男「……今さらだが」
男の娘「ん?」モシャモシャ
男「お互いにあーんして、間接キスか。胸が熱くなるな」
男の娘「…………///」
男の娘「いやいやいや、これは別に普通に友達としてしたことであって、ほら食べるための食器だってそれぞれのものしか無かったわけで」
男「悪い、良く見たら脇にスプーンとかフォーク入ってるかごがちゃんとあった」
男の娘「ああ……うん、そうだな……///」
男の娘(こいつ……狙ってたのか……?いや、俺だってあーんした後少し違和感は感じてたけど……)
>>19
はじめの一文抜けておりました。申し訳ない
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男「そういえば、今日は普通に男の格好なんだな」
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店員「お客様」スタスタ
男「ん?」
店員「本日カップルデーとなっておりまして、カップルのお客様にこちらのハーブティーを提供させていただいております。宜しければどうぞ」
男の娘「え……あ、あの」
男「ありがとうございます。ほれ、お前の」
店員「ごゆっくりー」スタスタ
男の娘「え……かっぷ……え?」
男「へぇ、こんなキャンペーンしてたんだな。ラッキーじゃないか」
男の娘「いやいやいや!俺たち男同士だろ!?」
男「ん?言った筈だろ、女扱いするって。有り難く頂こう」ズズッ
男の娘「な……な……」
男の娘(納得いかねえ……)
男「……へー、ローズヒップか」
ー
ーー
ーーー
ーーーー
ーーーーー
男の娘「……」
男「なんだよ、仏頂面ぶらさげて」
男の娘「別に……」
男の娘(カップル扱いはされるし、さっきの店だってお会計しようとしたら)
男『あ、先に払っといたぞ』
男の娘(だとぉ?いつ払ったんだよ、あいつ。全然気づかなかった)
男「さて次だ。映画いくぞ」
男の娘「映画……?」
男「ああ。こないだもらった映画のチケットがあってな。なんでも、ドキドキハラハラする映画らしい。俺もあんまり映画に詳しくないから、どんな内容かは知らないが」
男の娘「へー……まあ、アクションなら男同士でも全然いいだろ」
男「まあ、見てからのお楽しみだ。映画なんて久しぶりだから、楽しみだ」
ーーーーー
ーーーー
ーーー
ーー
ー
男の娘「おい……」
男「え?」
男の娘「え?じゃない。これのどこがアクションだ」
男「申し訳ないが、俺はアクションだなんて一言もいってないぞ?」
男の娘「それでもだ。血濡れの屋敷からの脱出って、どう考えたってホラーだろ!タイトルで察しろよ!」
男「まあ、タイトルで察することのできなかった俺も悪い。しかし、ホラー苦手だったのか?お前」
男の娘「ば、バカ言えよ。俺はホラーだろうがスプラッターだろうが全然平気だよ……」ブルブル
男「そうか、ならよかった。ポップコーンと飲み物は買ったな。よし行くぞ」
男の娘「え、ちょ心の準備……あ、手引っ張るな!」
ーーーーーーーーーーーーー
男の娘(す、座ってしまった………)
男「ここに飲み物置いとくぞ」
男の娘「お、おう……」
男「さて……ん?」
男の娘「」ブルブル
男(なんだ、やっぱり怖いんじゃないのかこいつ)
男「なあ」
男の娘「ふひっ!?」
男「変な声出すなよ……。怖いなら、やめとくか?」
男の娘「こ、怖いだなんていってないだろ。余裕だし、これくらい」
男「そうか……。ほれ」
男の娘「え……?なに?」
男「なんかあったら、袖口掴め。なんも言わなくていいから」
男の娘「……ふん、大丈夫」
ダーン!!!
男の娘「ふひぁ!!?」ギュッ
男「はぁ……。ほれ」ギュッ
男の娘「へ……?」
男「服越しなら手握っててもそこまで気持ち悪くないだろ」
男の娘「ん……いや……えと……」
男の娘(納得いかないけど……安心するからいいか……)
男「嫌なら離せばいいから」
男の娘「……わかった」
少しでもエロあるならローカルルール違反だぞ
>>26
本当ですね。
こちらの確認不足でした、申し訳ない。
改めて、掲載オッケーな方へ掲載しなおします。
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