【咲-Saki-】京太郎「ギャ(ンブ)ルゲ主人公ー!」淡「その11〜♪」透華「……」 (541)

・麻雀漫画の咲-Saki-登場人物の京太郎を主人公として扱う、稀に安価をとったりして進めるSSもどき。

・ギャルゲとは名ばかり。ようするに、書きたいものを書きたいように書くだけ。

・別にスレタイのキャラが出てくるわけではないが、出てくる可能性もある。

・たまに対局を書いたりするけど基本厨2。無知無恥晒す羽目になるので生温かい目で見ながらアドバイスをお願いします。

・当初はステータス的なもの出して育成も考えてたけど、餅は餅屋に任せた。

・ここの京太郎は素敵滅法麻雀が強い。

・なんでか知らんけど赤木しげるとかHEROなんかがプロで登場したりするスーパー麻雀大戦時空(現時点での本編登場キャラ——赤木しげる・井川ひろゆき・天貴史・原田克美・金光和尚・鷲尾さん・健・岸辺)

・けっこう香る程度の福本臭

・イッチは肝心なところでうっかりミスをやらかす。「いぇんいぇん」など明らかな誤字があってもスルー推奨。

・たまにオンライン麻雀の天鳳で勝負を挑むことがある……が、下手の横好き。上手な人の片腹第激痛である。

・このスレに狂気(神域的な方向は除く)はない。

・>>1の書く時間は酒呑んで酔ってる時間の三十分の一。


前スレ:京太郎「俺がギャルゲー主人公……ないな」
京太郎「俺がギャルゲー主人公……ないな」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1342873848/)
     
【咲-saki-】京太郎「俺がギャルゲー主人公……」怜「ないわー」透華「ちょ!?」

【咲-saki-】京太郎「俺がギャルゲー主人こ(ry」 ???「見 つ け た」 透華「!?」

【咲-saki-】京太郎「俺がギャルゲ主人公?」恭子「めげるわ」透華「……その4っ!」

【咲-saki-】京太郎「俺がギャルゲ主人公?」ハギヨシ「お嬢様」透華「そ、その5!」

【咲‐Saki‐】京太郎「俺がギャルゲ主人公?」華菜「笑えないし!」透華「その6!」

【咲‐Saki‐】京太郎「俺がギャルゲ主人公?」緋菜城「力ぬくしー」透華「…7!」

【咲‐Saki‐】京太郎「俺がギャルゲ主人公?」冷やし透華「その8ですわ」透華「え」

【咲‐Saki‐】京太郎「俺がギャルゲ主人公?」冷やし透華「その9」透華「…連荘?」

【咲-saki-】京太郎「ギャ、ギャルゲ主人公…」穏乃「がんばって」透華「その10!」

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1361214234


【鋼の……】

京太郎「ぐ……!」

打:1筒


赤木「ククッ、悪いな京ちゃん、そいつだ」

咲「こっちも当たりだよ。目が曇ってるね」

京太郎「ぐお……ぐおぉ……」(グニャア

赤木「なんだ、もう跳んだのか。成長しねえな、まったく」

咲「ホントに……これじゃあ全国大会、出ても無駄だよ。ね、赤木おじいちゃん!」

赤木「ククッ……せめておじさんで勘弁しちゃくれねえかな……」

咲「やーだよー♪」

赤木「あらら……。どうだい咲ちゃん、これから飯でも食いにいかねえか?」

咲「本当に!?やったー!」

赤木「フグ刺しでいいよな……よし、行こうか」

咲「うん!じゃあね、京ちゃん!」

赤木「あばよ、京ちゃん……」

京太郎「待って……待ってください————!!」


赤木「ククククッ」

咲「アハハハ!」


京太郎「————畜生ォ……持っていかれたァァ……ッッ!!」


京太郎「畜生……返せよ。目標なんだよ…………カン材だろうが!ロン牌だろうが!……点棒だろうが、くれてやる」


京太郎「だから!!返せよ!!やっと見つけた熱くなれる夢なんだよ!!」

【翌朝】

京太郎「…………っていう夢を見て、スッゲエ腹立った」

咲「あ、朝、挨拶したのに無視されたのそれが原因だったの!?」

京太郎「…………」

咲「あっ、まだ地味に怒ってる!ひ、ひどいよ、京ちゃんにひどいことしたのは夢の中の私なのに!」

京太郎「だってなー」

咲「だってもカカシもないよ!もーっ、私なにか嫌われることしちゃったのかなぁ、って心配して損したよ!バカバカッ、京ちゃんのバーカ!」

京太郎「うーるせーえー。咲だって自分の目標にしてる人が、自分そっちのけで誰かと仲良くしてるの見たらよっくわかるさ」

咲「………………その台詞を京ちゃんが言うのは絶対に許せないんだけど!?」

京太郎「なんでだよ?絶対に許せないのは俺だったってーの!」

咲「だからそれ夢じゃん!夢の話じゃん!」



まこ「朝から賑やかじゃのー」

久「夢の中でも麻雀して、しかも跳ばされてる辺り須賀君らしいわ」

まこ「普通の人間なら、二度と麻雀したくなくなる程度には跳んでるはずなんじゃが……」

久「……鋼の学生雀士」

まこ「やめい。そーいう話してると、どっからか最強の眼を持っとるのとか、矛やら盾が出てきそうじゃから」

【長野:清澄高校】


《清澄高校麻雀部》


久「さー、今日も張り切って部活するわよー」

優希「おー!」

和「全国大会も近いですし、頑張らないといけませんね」

まこ「ほうじゃの」

久「……って、咲と須賀君はどうしたの?」

まこ「そういえば、ここんとこ一番乗り以外したことない京太郎がおらんのは珍しいの」

優希「もしかしたら、また咲ちゃんが駆け込んできて『京ちゃんがさらわれたー』とか言うんじゃないか?」

和「あまり笑えない冗談はやめてください、ゆーき————」



咲「たたた、大変だよっ、大変ーーーー!」

和「」

久「えっ、なに!? また須賀君が黒服に誘われたの!?」

まこ「また、とか言うとる時点でおかしいって気付こうや……」

咲「ち、違いますよ、今回は!」

久「じゃあなんなのよ……」

咲「京ちゃんが……京ちゃんが先生に職員室に引き摺られていっちゃった!」

久ま和優「え?」

《清澄高校職員室》


京太郎「お、俺が一体なにしたって言うんですか!? もうすぐ全国大会も近くて、一秒でも早く麻雀強くならないといけないのに……!」

担任「いやいや、お前このままじゃ全国大会無理だからァ! っていうかー、進級だって危ういからァ!!」

京太郎「なん……だと……」

担任「お前、バカかぁ! ここんとこずっと授業中は寝っぱなし、試験は壊滅的、しかもたまーに行方不明になる! んな奴を全国に出せると思ってんのォっ!?」

京太郎「そんな殺生な!」

担任「摂政も関白もテストに出るって言ったのに間違ったんだよお前はぁぁぁぁぁぁっ!」

京太郎「どどどどど、どうすればいいんですか!? 全国大会に出られなくなったら……っていうか、麻雀できなくなったら、俺の存在価値がまた雑用に逆戻りなんですけど!!」

担任「え、なにお前、部内で雑用担当なの? 女の子たちにいいように使われちゃってるわけ?」

京太郎「個人戦で優勝できるぐらいに成長しても、雑用は基本俺の仕事でした……」

担任「ま、まあ頑張れよ。とりあずアレだ、お前補講だから」

京太郎「————ど、どうにかなりませんか……? こう、全国大会出場選手用の恩赦的な、ね?」

担任「情け? そんなモンお前にかけるくらいなら、ご飯にかけるわ!!」

京太郎「ヒデェ!!」




京太郎「————というわけで、しばらくの間、部活に来れなくなりました」

久「あー……やっちゃったわねー、須賀君」

まこ「最近、麻雀の話しかしとらなー、とは思っとったが……」

優希「大バカ野郎だじぇー」

和「何だってバランスよく、ですよ」

咲「京ちゃん……私、あんなにもうすぐ試験だから勉強してね、って言ったよね!?」

京太郎「ちゃうねん……」

久「なにが違うのかわっかんないけど……部長として命令するわ。須賀君、しばらく部活禁止。っていうか、麻雀も禁止。補講の後に受ける試験のための勉強頑張って」

京太郎「」

まこ「まあ、真人間に戻るチャンスやと思って気張りんしゃい」

京太郎「とほほ……」

咲「きょ、京ちゃん、頑張って!」

和「全国大会で穏乃たちと一緒に再会するために頑張ってください」

優希「気合で乗りきれ!」

京太郎「おー……」




京太郎「補講で追試の問題教えてもらえるとはいえ……頑張らないわけにはいかないよな」


安価>>↓4(個人的なサービスと言えなくもないものがあるから、選択は慎重にやったらええんとちゃうかな)


1・自分の力で切り抜ける!

2・恥を忍んでみんなに勉強を教えてもらう

みんなに勉強教えてもらうやったら、咲達や清澄高校麻雀部メンバーが家に来て、現在の京太郎の生活を垣間見る展開やった。

一人で乗り切るを選んだ場合は……試験前って部屋の掃除とか知人との電話って盛り上がるよね! ってことで。

京太郎「今日からしばらくは真面目に学生やんねーとなー……」

和「学生の本分は勉強ですし、それを疎かにするのもどうか、ですしね」

京太郎「あーぁ、まさか追試受ける羽目になるとは……」

咲「なんだかんだで毎回、京ちゃんってテストでそこそこいい成績取ってたよね、そういえば……」

京太郎「授業さえ聞いてたらなんとかなんだろー、学校のテストぐらいは」

優希「京太郎のくせに生意気だじぇ」

京太郎「フフフ、僻むなよタコス」

優希「誰が僻むか!」

咲「っていうか、その聞いてたら余裕のテストで赤点取っちゃうぐらい寝てたことを反省しようね」

京太郎「へいへーい」

咲「もう、返事は一回!」

京太郎「ウィ」

咲「うー、なんだか全体的にやる気が見えない。ホントに大丈夫なの?ちゃんと追試のための勉強、家でもしなきゃダメだからね!」

京太郎「……前向きに検討し、善処したいと考えておりますー」

優希「麻雀に熱意傾けすぎた弊害だじぇ、こいつは……」

京太郎「はぁー、ダル……」

咲「もう…………心配だから家でちゃんと勉強するか見張っちゃおうかな」

優希「お、それはいい考えだじぇ。おい京太郎、今日は私たちがお前の家にお邪魔して勉強教えてやるぞ!」

和「それはいいかもしれませんね。みんなでやることで効率よく勉強を進められるかもしれませんし」

咲「あっ、じゃ、じゃあ和ちゃんも一緒に京ちゃんの家に行っちゃおうか!」

優希「おおー、二人とも乗り気だじょ。咲ちゃんと私だけじゃなくて、のどちゃんにまで勉強教えてもらえるなんて、お前幸福者だじぇー京太郎!」

咲「そうだよ京ちゃん!感謝してもいいんだよー?」

和「が、頑張りましょうね須賀君!」

京太郎「…………もうすぐ全国大会なのに、俺の追試なんかでみんなの貴重な練習時間を削るわけにはいかないなよな————しっ、なんかやる気出てきた!勉強は俺一人で頑張るから、みんなは心配せずに練習してくれ!」(ガッツポーズ

咲和優希「」

久「あ、す、須賀君、帰るの?」

まこ「な、なんならここで勉強してってもええんじゃぞ……?」

京太郎「それじゃ、俺もみんなも集中できませんし……すみません部長、今日は早退させていただきまっす!」

久「あ、うん、補講と追試頑張ってねー」

京太郎「はい!待っててくださいね、すぐにお勤め果たして、綺麗な身になって部に戻ってきますから!!」

久「お勤めって……」

まこ「いま一瞬だけじゃが、あいつが行方不明になっとる時にやっとるバイトが垣間見えた気がするのう……」

優希「え、えっとー……ド、ドンマイだじぇ二人とも。さっきのは、京太郎なりに二人に迷惑かけたくないって気持ちの表れで……だから、その……」

咲「————京ちゃんのお家、最後に遊びにいったのいつだったかなぁ」

和「私、もしかして須賀君に嫌われるようなこと、知らない内にやっていたんでしょうか……?それが積もりに積もってあんな風に……」

咲「私も、京ちゃんに偉そうなこと言ったり、ワガママ聞いてもらったりし過ぎたのかも……」

優希「お、おおぅ、二人してテンションがアースカルフ状態になっちまったじぇ……」

咲「京ちゃんのバカ……」

和「最近の須賀君、少し意地悪ですよね咲さん……」

久「おーい、そろそろ練習始めたいんだけどー(小声)」

まこ「そっとしといてやりんさい……」

【須賀家】

《京太郎の部屋》

————16時15分


京太郎「よーぅしっ、明日の補講とその後の追試に備えて、今回の試験範囲をおさらいしておくぜ!」

カーたん「くわー?」

京太郎「おー、カーたんゴメンなー。今日は俺、追試の勉強しないといけないから遊んでやれねーんだ」

カーたん「カピー……」

京太郎「そ、そんなに落ち込むなよ。明日、明日遊んでやるからさ!」

カーたん「クワワー……」

京太郎「ああっ、カーたんがベッドの下に頭隠して尻隠さずの構えに……!」

カーたん「…………カー」

京太郎「………………さ、三十分だけなら大丈夫だよな。おいでー、カーたーん」

カーたん「カー♪」



明日の補講後の追試まで、残り……24時間。




————17時20分

カーたん「Zzz……」

京太郎「………………気がついたらもうこゆな時間。カーたんの可愛さが怖いぜ」

カーたん「カピー……」

京太郎「ゆっくりおやすみ、カーたん」(類い稀なるイケメンヴォイス


京太郎「さて、こっから本腰入れてやらないと再補講&再追試なんて結果になりかねないな……。見せてやるぜ、俺の本気を……!全国大会で麻雀を打つためなら、一晩で赤門だって潜れるぐらいの勉強だってしてやるっ……!」


しかし現実は無情である。


京太郎「あ、携帯が鳴ってる……」


携帯のディスプレイに表示された名前を見て、京太郎が意外そうに呟いた———


1:園城寺さんからメールが来た……。

2:末原さんからメールだ、珍しい。

3:穏乃か……何の用だろ?


安価>>↓4



京太郎「穏乃か……何の用だろ?————お客様がおかけになった番号はただいま使われておりません……」

穏乃『あ、あれ、番号の登録間違えたのかな……?』

————プチッ ツーツー

京太郎「ホントに切りやがった…………お、またかかってきた。はい、もしもし」

穏乃『や、やっぱり間違えてなかった!ちょっと京太郎っ、さっきのアナウンスってお前がやったんでしょ!?』

京太郎「ハハハッ、バレたかー」

穏乃『もー、ヒッドイなー』

京太郎「いや、悪い悪い。穏乃から電話がかかってきたのが嬉しくて、焦ってついな?」

穏乃『うー……だからってあれはないよー』

京太郎「まさか引っかかるとは思わなくてなー。それで今日はどうしたんだよ、なんか話でもあんの?」

穏乃『ううん、別に?今、みんな休憩で買い出しに行ってて暇だから、お茶飲みがてら話でもしよーかなー、って』

京太郎「君たち女の子はいつもそうやって、電話でお喋りしようとする。まったく訳がわからないよ」

穏乃『…………ゴメン。なんか今、すっごい唐突に京太郎のこと攻撃したくなった』

京太郎「いや、なんでさ」

穏乃『さあ、なんでだろ?とにかくさ、元気な声聞きたかったってことで、ちょっとだけ付き合ってよ、ね?』

京太郎「ったく、しゃーなしだぞ」

穏乃『ヤタッ、さすが京太郎!』

京太郎「つってもさ、なんの話すればいいんだよ。んー、そういやお前、最近役満和了った?」

穏乃『いや、そんな牛丼食べた?みたいなノリで聞かれても困るんだけど』

京太郎「それもそうだな。んじゃ、適当に近況報告でもするか」

穏乃『うーん、なんか味気ないけど、いいよ!じゃあ、まずは京太郎の方からね!』

京太郎「へーへー。えっとだなー……カクカクシカジカ」

穏乃『ふんふむ……マルマルウマウマ』




京太郎「————ってな感じだな。いやー、補講とか追試なんて初めてだぜ」

穏乃『あーあー、ダメだな京太郎はー。あんなに私のことバカにしたのにー』

京太郎「別にバカになんかしてないけど。そういう穏乃は試験、どうだったんだよ?」

穏乃『フッフフーン、聞いて驚けー。全教科平均点以上だったよ!』

京太郎「おー、エライエライ。よく頑張ったねー」

穏乃『エヘヘ、でしょー?』

京太郎「……いや、うん、その反応は読めてたさ」

穏乃『??』

京太郎「なんでもないから気にすんな。それじゃ、そろそろ穏乃の方の話、聞かせてくれよ」

穏乃『うん、いいよ!えっとね————』


————たっだいまー。あれしず、誰と話してんの?

————京太郎だよー。みんな待ってる時間が暇だったから電話してみたのー。

————おー。須賀君、元気してそうですか?

————ちょー元気そうです。なんか試験がダメダメで明日補講と追試みたいですけど!

————え……。


京太郎(なんか一気に電話の向こう側が華やかになったなー)

穏乃『あ、ゴメンね京太郎。みんな帰ってきた。それでねそれでね』

京太郎「おー」

穏乃『ん、なに憧?え、貸せって……ちょっ、おま!?』

京太郎「?」

憧『ヤホー、久しぶり。憧だけど、しずの奴がゴメンね。明日補講と追試あるのに、なんか電話の相手させちゃったみたいで……』

京太郎「お、憧かー、久しぶりー。まあ、気にしなくていいって。軽い気分転換みたいなもんだし」

憧『あんたがそう言うなら、こっちは別にいいんだけどね』

————ちょっと憧ー、携帯返してよー。私が京太郎と話してたんだからさー。

————……ほい、玄、パス!

————あー!?なにするんだよぉー!

————おとと、今度は私が話すの?よーし、お任せあれ!

玄『というわけで須賀君、こんにちはー。玄ですけど、元気してた?』

京太郎「あ、玄さん、こんにちは。まあ、こっちは可もなく不可もなくってとこです。そちらは元気そうですなによりです」

玄『うんうん!みんな元気いっぱい、全国に向けて練習に励んでるよー』

京太郎「うちの部のみんなも練習頑張ってますから。全国大会、ぶつかる時が楽しみですね」

玄『そうだねー。あ、でも須賀君は男子だから団体戦で打つのは難しいね、残念』

京太郎「そうなんてますよねー。まあ、また会ったときに対局しましょうね!」

玄『うんうん、かかってきなさーい♪』

玄『じゃあ、次は……よしっ、おねーちゃんに代わるね!』

————わわっ……私、なの?

宥『え、えっと、ゆ、宥です……』

京太郎「はい、こんにちは宥さん!」

宥『あ、あの、その…………は、はいっ、灼ちゃん……』

京太郎「」

————え、私……?っていうか、何一つ話してない……。

————な、なにお話すればいいのか、わからないからー……。

灼『……えっと、ドンマイ。宥さんも君が嫌いなわけじゃないけど、男の子とどんな話すればいいのかわからないから……』

————ゴメンねー……。

————おねーちゃん、泣かないでー。次、次お話すれば大丈夫だから!

京太郎「ハ、ハハ、気にしてないですよ。またなにかあったら電話でもなんでもしてください、って伝えておいてください」

灼『了解……じゃあ、はるちゃん?』

————お、私も?なーに話そうかなー。


晴絵『おーい、聞いたぞー。補講と追試なんだって?』

京太郎「面目ないです……」

晴絵『ま、悪かったものはしょうがない。追試、いい点数取れるように頑張ってな』

京太郎「はい!」

晴絵『うんうん、元気があっていい返事だ』

————せんせー、早く携帯返してくださいよー。

————ほらっ、いいから練習再開するわよ!京太郎だって追試の勉強があるんだから、あんたの無駄話に付き合わせないの!

————うー、憧のケチンボー!


晴絵『……ハハッ、ずいぶんとしずになつかれたね。宥も男の子苦手なりに、君とは話してみたいようだし……妬けるねー?』

京太郎「麻雀を通じて得た友情って、やっぱすげぇですね!」

晴絵『うん、わかってた。含みを持たせたところで伝わらないのはわかってた』

京太郎「?」

晴絵『ま、なんだ、みんなと仲良くなるのはいいけど、それが原因で刺されないようにね、ってこと』

京太郎「仲良くなった人に刺されるような酷いこと、俺がするわけないじゃないですか……」

晴絵『だといいんだけどねー……んじゃ、勉強頑張って』

————京太郎ー!全国で待ってるからねー!

————ほらっ、真面目に練習する!



京太郎「ハ、ハハ、賑やかですね」

晴絵『ま、まあね……』

京太郎「それじゃ、失礼しまーす」



京太郎「………………ちらっ」


————17時49分


京太郎「oh……」


京太郎「さ、さすがにそろそろ焦らなきゃダメな気がしてきたぞ」


————テンション上がって来たぜぇぇぇぇ!(着信音)


京太郎「って、またかよ。今度は誰……」


from:園城寺さん

Sub:元気しとる?


京太郎「園城寺さんか。ふんふむ……メール読む限り、あっちも元気そうだな。さてさて、なんて返信するかなー…………授業サボり過ぎて、うっかり補講と追試のコンボを食らってしまいました。麻雀ばっかりやってても進級できないことを思い出しました……と、送信」


————1分後

携帯『テンション上がって来たぜぇぇぇぇ!』

京太郎「はやっ、もう返ってきた」


from:園城寺さん

sub:なにやってんの

本文:ホンマなにやってんの(;▼_▼)

私もよう補講とか追試は受けてるから、あんまり人のこと言われへんけど……。

これは全国の会場で会ったときにお説教やね(笑)


京太郎「ごめんなさい、なんでもしますから許してください……と、送信」


————30秒後

携帯『テンション上がって来たぜぇぇぇぇ!』

京太郎「さ、さっきより早い……」


from:園城寺さん

sub:なんでも?なんでも言うた?

本文:聞いたで?なんでもって言うたでな?今更嘘です言うてもくぁwせdrftgyふじこlp (以下謎の怪文章が続いている)


京太郎「なにこれ怖い……」


————10分後

携帯『テンション上がって来たぜぇぇぇぇ!』

京太郎「?」


from:園城寺さん

sub:浩子やけど……

本文:園城寺先輩が興奮しすぎて鼻血出してもうたから、今日はこの辺で勘弁したってください(▽◇▽)

追試、頑張ってやーノシ


京太郎「だ、大丈夫かな、園城寺さん……」(チラ


————18時03分

京太郎「………………うん、そろそろ本気出す」

この時、京太郎は気付いていなかった。

どつぼ……なにをやっても失敗する、悪循環……!

まるで蟻地獄に落ちたら蟻のように、もがくほどに滑り落ちる……そんな状況に……!

携帯『テンション上がって来たぜぇぇぇぇ!』

京太郎「またかよっ!またこのパターンか……!」

京太郎「今度は誰だよ……」

from:末原さん

sub:末原ですけど


京太郎「あ、珍しい。末原さんからメールだ」

京太郎(遠慮してるのか、あんまり向こうからメールしてくれないんだよなー。こっちからメールすると、結構レスポンス早いんだけど……)


本文:変な時間にメールしてすみません。末原です。
最近、調子はどうですか?
こちらはまあまあといったところです。たまに代行に振り回されつつ、全国大会制覇に向けて頑張っています。

須賀君のところも練習に励んでいると思われます。
もしぶつかった場合は正々堂々————(以下慇懃な文章が続いている)


————3分後


京太郎「…………どのくらい時間かけて作ったんだろ、このメール。と、とりあえず、どちらが勝っても恨みっこなしの真剣勝負。すごく楽しい対局になりそうで、考えただけでワクワクしてきます。俺も個人戦頑張るので、よければ末原さんも応援してやってください……と、送信」


————20秒後

携帯『テンション上がって来たぜぇぇぇぇ!』

京太郎「……いやいや、早すぎる。きっと他の人からのメール——」

from:末原さん

sub:絶対に応援するから!

本文:<このメールには本文はありません>


京太郎「…………これは間違ってsubだけ書いて送信した、のかな?」


————4分後

携帯『テンション上がって来たぜぇぇぇぇ!』

京太郎「…………」(ポピッ


from:末原さん

sub:応援してるからね

本文:ごめんなさい、間違って変なメールを送ってしまいました。
須賀君なら絶対、個人戦で活躍できると思っています。
私も須賀君のこと見習って、前向きに対局を楽しみつつ、姫松の大将としての責務を果たしたいな、と(以下慇懃な文章が続いている)


京太郎「……メール打つの早いよなぁ、末原さん」

携帯『テンション上がって来たぜぇぇぇぇ!』

京太郎「今度は誰……って、これも末原さんか————ん?」


from:末原さん

sub:大好き

本文:前からずっと言いたかったんやけどなー
ウチ須賀君のこと好きやでー(ハート)

京太郎「ふんふむ……」

————3分後

京太郎「……5、4、3、2、1」

携帯『テンション上がって来たぜぇぇぇぇ!』

京太郎「ほい来た」


from:末原さん

sub:無題

本文:ちゃうからさっきのメールは代行が勝手に私の携帯浸かって送った八ツ矢から新人といてよ!
須賀君のことは好きやけどそよのとはちがうつもていうかまずはともぬなとろに(以下読解の困難な文章が続いている)

京太郎「相変わらず赤阪さんはフリーダムにやってるみたいだなー……お?」


from:真瀬さん

sub:フォローしとくのよー

本文:恭子が顔真っ赤にして部から逃走しちゃったから、これからみんなで捕獲に向かうのよー。

とりあえず、さっきのは代行のタチの悪い冗談で流しておいてあげるのよー。

追伸:この前ネト麻やった後のチャットで、和ちゃんがでっかい江戸ペン?のヌイグルミ買いに行きたいけど、一人で運ぶのはさすがに厳しいし、って困ってたから、それとなく買い物に誘って荷物持ちやってあげるのよー。
あとこの話は絶対に、和ちゃんや恭子にしないで。したら呪いかけるのよー( ̄^ ̄)

京太郎「……友達のフォローして回ってる、って知られるのが恥ずかしいんだな。いい人だよな、真瀬さん。雰囲気もほんわかしてて可愛い系だし」

京太郎「とりあえず明日、和を寄り道に誘って真瀬さんに言われた通り————ハッ!?」


————18時24分

京太郎「っベー、マジヤベー、さっきから何一つ勉強が進んでねえ!こうなったら飯もここに持ち込んで死ぬ気で……」

携帯『テンション上がって——』

京太郎「そう来るだろうと思ってたよ!今度は誰だ!?」(ポピッ


from:池田ァ

sub:暇ー

本文:よーっす今なにしてるー?
なんか面白い話しろし!

京太郎「…………送信、と」



華菜ケー『ロンロンロローンロンロンロンローン!』

華菜「お、須賀にしてはなかなか返信早いな。感心、感心」

from:須賀ァ

sub:池田ァ、後ろー

本文:面白いものをご所望なら鏡でも見てろし

華菜「だ か ら さ ー!あいつ、私に対してだけ異様に態度悪くない!?」

貴子「うっせえぞ池田ァ!!」

華菜「ニャア!?」



京太郎「フゥ……今頃、池田の奴は池田ァされてるだろうし、もうメールしてくることもないだろう。さーて勉強勉強」


京太郎「…………さ、さすがにもう携帯は鳴らないよな?」(チラ

携帯『………………』(-_-)




————23時09分


京太郎「————ふぅ……」

カーたん「クワー」

京太郎「おやすみカーたん。ハァ……なんやかやしてこんな時間か。そろそろ寝ないと明日、しんどいかも————」

携帯『来たぜヌルリと……』

京太郎「もう誰から連絡が来ても驚かねえからな……」


着信:透華さん



京太郎「…………もしもし、須賀ですが」

透華『こんばんは、ですわ京太郎』

京太郎「こんばんは、です透華さん」

透華『えぇっと、別にたいした用があるわけではないのですが……。今日は珍しく龍門渕へ顔を出さなかったので……』

京太郎「すみません、急に補講と追試を受ける羽目になって」

透華『まあ……ちゃんと学業の方にも精を出さなくてはいけませんわよ』

京太郎「本当にそうですよね。いやぁ、麻雀に夢中になってるばかりじゃいけませんよね」

透華『まったくですわ! 最近のあなたは麻雀、麻雀、やれ麻雀で色々と至らないことが多すぎですし!』

京太郎「ハ……ハハ、面目次第もありません……」

透華『むぅ、口では反省していると言ってても、どうせ麻雀を始めたらヒャッハーッするに違いありませんし』

京太郎「…………どうしてか否定できないです」

透華『それ見たことか、ですわ。自分の不真面目さで全国大会に出られないなんてことにならないよう、歩行と追試でしっかり挽回してください!』

京太郎「善処します……」

透華『————さ、最悪の場合は龍門渕の名前を使うことも吝かではないありませんから、そこのところは安心して構いませんわよ?』

京太郎「そこまでしてもらうと、透華さんに頭が上がらなくなっちゃいますし、自分の力で切り抜けるという方向で」

透華『にっぶ鈍ですわ京太郎』

京太郎「ハ、ハハ、親しい人に借りばかり作りたくないんですよ」

透華『…………まあ、そういうことにしておいてあげますわ』

京太郎「ど、どもです」

透華『それでは……追試、頑張ってくださいまし。こんな遅くに電話したのは悪いと思ってますわ……』

京太郎「気にしないでください。その、励みになりましたから」

透華『な、ならよかったですわ! それじゃあ……お、おやすみなさい京太郎』

京太郎「おやすみなさい、透華さん」






京太郎「————もうひと踏ん張り頑張るかー」








————そして翌日、18時30分


担任「補講で出てくる問題の傾向は理解したかァ? そいじゃあ追試始めっから、真面目にやんだぞ」

京太郎「うーっす。これ落としたら全国大会で麻雀できなくなりますしね……死ぬ気で解いてやりますよ!」

担任「おーおー気合入ってんねー」

京太郎(昨日、自分にできる限り頑張って、補講で試験の内容も八割方理解した! これなら—————!!)



追試問題1:十二星座カースト制とは何か。また、十二星座カースト制が作られた制定された時の序列とLC革命後の蟹座の序列はどの位置が妥当か答えよ。



京太郎「」

担任「オイオイ、どうしたー? まさかその程度の問題もわかんねーとか言うんじゃねーだろうなあ? ウサギのお小言に耐えてまで用意してやったサービス問題なんだからチャチャっと解いてくれなきゃ困るんですけどォー?」

京太郎(もうコレ、透華さんになに要求されても龍門渕の力を貸してもらった方がいいかもしれねえ……)



京太郎「メゲるわ……」



 夏が近づく。

 全国大会という、数々の夢がぶつかる戦いが今、始まろうとしていた————

麻雀経験からして浅いニワカやからねえ、ガチで好きな人にはうわべだけにしか見えんやろうね。
……意味的にこっちの方で言われたんやよな、たぶん。


奥歯の親知らずさんが独り立ちするんだって暴れてて頭痛で頭が痛いので2、3日さよならします。

アカンわこれ。引き抜こうにも手が入らんし……
とりましばらく放っておいても落ちへんはずやし、ダマでおいておいてください

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     ノイ ..:.:.:./! く 廴. / .|乂 __人/::.:.:.:./   /    i: : . .:.
    __ノ/ ..:..::厶}/  \ ノ{ /j__ 斗-/::.:.:.. / i /      {: : . ∧

……痛み止め最高。

なんかもう天鳳やらんとこうかね。
まさかの放銃率.209である。立直後の追っかけに一発で振り込みすぎ。ダマでも絶対にツモできんし。
あとはあれか、いろいろ面倒で目についた牌を切り飛ばしてるのと……知らないうちに朝になってるせいか。牌譜見たら、東1の3巡目からツモ切りしかしてねえ。


とりあえず夜、気力があれば適当に進めます。
皮肉った話にならんよう気をつけへんとね。
まあ、皮肉ってる感じる人にはすんませんなぁ、とだけ。

偏りだけで場に安い3面張がカンチャンに一発で振り込むものだろうか。
そして最後の気晴らしにやった対局も、放銃一度もしていないのにオーラスで二位から三位に落ちるという。断ヤオだけで1着の僅差からこの転落。
レーティング1400の世界にまた入門しちまったい。イライラしたら負けだとわかっちゃいるが、この理不尽さには腹が立つ。

正直メゲメゲやけど、適当に書けたら投下で。

正直「あー、こんな感じやった」って感じやね。カクラサマに怒られるなースマヌスマヌ

ちゅわけで、もう飲めないのでおやすみ。最近酒飲むと書かないっぷりがすげえや。


携帯投下固定にした方が安定するかも

そのへに関しては、今後は天鳳の話題を出さないということでご容赦を。

主人公が強いのは当たり前。なにも問題はない

【長野:清澄高校】


《清澄高校麻雀部》


京太郎「なんやかやして、追試を無事に突破してきましたー!」

咲「おめでとう京ちゃん!」

和「お疲れ様でした」

まこ「おう、お疲れ」

久「今度からこーいうことがないよう気をつけてよねー」

京太郎「肝に銘じておきます……」

優希「そんなこと言っといて、麻雀するじぇーってなったらヒャッハー! とか喜び叫ぶに違いないじぇ!」

京太郎「ハハハ、おいおい優希?、いくら俺でもそんなことするわけねえだろ?」

咲「アハハ、そうだよね。いくら京ちゃんでも、そこまで麻雀に餓えてないよね。あ、そうだ京ちゃん、明日のお休みなんだけど————」

久「よーし、それじゃ全員揃ったし練習始めるわよー。須賀君?、せっかくだし一番最初に打たせてあげるー」

京太郎「ヒャッハー! 部長っ、ありがとうございます!!」

久「その代わり、後で全国大会の時に持っていく備品の買い出しお願いね?」

京太郎「お任せあれでっす! さー、打ちましょう、早く打ちましょう!」


咲「…………」

まこ「…………まあ、こうなるんは予想しとったよ」

咲「実は……私も……」

優希「さ、咲ちゃん、ファイトだじぇ」

和「そ、そうですよ、今の須賀君は追試明けで麻雀分が不足しているだけで、ある程度打ったら冷静になるはずです」

まこ「麻雀分てなんじゃ、麻雀分って」

和「前に須賀君が言ってました……」

まこ「…………そうか」



京太郎「おー、そういえば忘れてた。なあなあ和」

和「なんですか、須賀君?」

京太郎「明日の休み、暇?」

和「は?」

京太郎「もし用事がないなら全国大会行く時に持ってく服とか細々したもの買いに行かね?」

和「……………………え?」

京太郎「え、って俺なんか変なこと言ったかな……」

優希「たぶんお前の口から、まだ買い物に行こうなんて言葉が出るんだ、って驚いてるんだじょ」

京太郎「おいおい、どーいう意味だよそれ」

優希「そのまんまの意味だよ」

和「え、もしかして今、私お休みの日に買い物に行こうって誘われました?須賀君に?まさかいやそんなまさか……」

咲「の、和ちゃん、しっかり!」

和「ハッ!?す、すみません、咲さん。ここしばらくの須賀君の私への扱いからは考えられない言葉だったので、つい……」

咲「うんうん、よくわかるよ」

京太郎「なんかヒデーね、君たちの反応」

咲「自分の胸によく手を当てて考えてよ……ハァ」

京太郎「なんで疲れてんだよ……」


まこ「……どう思う?」

久「どうって、須賀君のあのお誘い?」

まこ「そうじゃ」

久「うーん……とりあえず面白そうだし、覗きに行ってみる?」

まこ「ろくなことになりそうにない、って考えとることはよーくわかった」



咲「と、ところで京ちゃん、私も明日のお買い物ついていってもいいかな?いいよね!」

京太郎「いいんじゃねーの?まあ、荷物持ちぐらいはやってやるから安心していいぜ」

咲「…………よしっ!」(ガッツポーズ

和「や、やりましたね咲さんっ」

咲「うんっ、やったね和ちゃん!明日は久しぶりに京ちゃんと普通に遊べるね!」

和「フフ、そうですねっ」



京太郎「なあ優希」

優希「なんだ?おお、明日私にもついてきてほしいのか?しょうがないなっ、タコス一個で手を打ってやるじぇ」

京太郎「バイト代がそこそこあるから、タコスぐらい奢ってやらんでもねーけど……」

優希「お、おお、太っ腹だな。それで、なに気にしてるんだ?」

京太郎「いやな、この流れで明日、買い物終わった後に雀荘行こうぜー……とか言うのはありかなって」

優希「……命が惜しかったらやめとくのが吉だと忠告しといてやるじょ」

京太郎「そか……」(´・ω・`)

優希「ちょっと可愛いのが腹立つから、その顔やめてくれー」

京太郎「しゃーなしだ、今日目一杯打って麻雀分を補給して帰るかっ……!」(ざわ… ざわ…

優希「ダメだこいつ、早くなんとかしないと……」

京太郎(明日はみんなで買い物か。そういえば、みんなと遊びに出かけるのって地味に久しぶりか?)


京太郎「ふんふむ……」


1・せっかくだし他の人も呼んじゃうか!

2・咲と優希の面倒見るので精一杯、かな……。

安価>>↓4

京太郎(せっかくだし透華さんたちも誘って……)



咲「楽しみだね京ちゃん!よーし、明日はまだ買ってなかった新刊全部買っちゃおっと!」

優希「京太郎に奢らせて食べるタコス、さぞウマかろうなー、だじぇ!」

京太郎(……うーん、透華さんには悪いけど、ここは清澄のみんなと楽しむのも悪くないかな)

京太郎「————まあ、この二人に振り回されて透華さんを放置するのが怖いから、とも言うけどな……」

咲「なーに、なにか言った京ちゃん?今の私はすっごく気分がいいから、京ちゃんのワガママなんでも聞いてあげちゃうよー?」

優希「独り言いうほど寂しかったなら、もっと早くに私たちに言えばよかったんだ。ほれ、遠慮せず言ってみるじぇー?」

京太郎「ハハハ、ちょー調子に乗ってやがるよこの子たち」

和「さ、咲さんもゆーきも須賀君とお出かけするのが楽しみなんですよ」

京太郎「そんなもんか。……そーいう和もなーんかニヤニヤしてるなー?さては和も、意外と明日の買い物を楽しみにしてるのか!」

和「しょ、そんにゃオキャル……オカルトありえませんっ!」

京太郎「………………」(ジー

和「————————あぅぅぅ」(カァー

京太郎「ハハハ、デスヨネー」

和「うぅ、最近の須賀君は本当に意地悪です……!」

京太郎「ワリーワリー、怒るなってー」

和「もうっ、知りません!」

————同時刻

【長野:龍門渕高校】

《龍門渕高校麻雀部》

透華「————————ハッ!?」(キュピン


この時、透華に電流走る……!


衣「おぉっ、透華の頭角が隆起したぞ!」

一「久しぶりに反応したね、そのアンテナ」

智紀「アビリティ発動……?」

透華「うぬぬ、この気配……」

純「ワワワ忘れ物ーっと。いやー、おやつに買っといたカレーパン、教室の机の中にあったぜー……って、またえらい鋭く伸びてんな、そのアホ毛」

透華「誰がアホですの!?」

一「まあまあ、透華。それでどしたの、そんな急に警戒心剥き出しにして」

透華「よくわかりませんが、私を除け者にして京太郎が原村和あたりとイチャイチャしている気がしましたの」

智紀「具体的すぎ……」

衣「京太郎は昔、ののかのこと好きだと言ってたからな!」

透華「む、昔は昔!今は原村和ではなく、この龍門渕透華がメインヒロインの時代ですわ!」

純「メインヒロインって、お前……」


一「…………ともきー、怒らないから透華になにやらせたのか教えてくれる?」

智紀「…………ち、ちはら色シンフォニー」

一「どんなゲームなのそれ」

智紀「ツンデレ気味の金髪お嬢様やセメント系銀髪自動人形、栗みたいな口したロリっ娘他と仲良くなってひたすらイチャイチャする、夢と希望とロマンが詰まった一作。来期アニメ化が決定してるし……神作間違いなし」(キリッ

一「なんかタイトルだけ聞くと、確実にメインヒロインが泣きを見そうなのは僕の気のせいなのかな……」

純「つーかよ、そんなに京太郎が気になるなら電話すりゃいいじゃん」

透華「そ、それは、ほら、あまりグチグチ聞いて重いと思われたら嫌ですし……」

智紀「大丈夫、透華。最近は重いタイプの女の子にも需要がある。二次元の世界に限界なんてない。透華さえ望むなら、R—元服なコレクションも貸してあげる」

透華「お、奥が深いのですね二次元……」(ゴクリ

一「ちょっとともきー!これ以上透華に変なこと吹き込まないで!?」

衣「元服……つまり大人か!衣も智紀がやってるような大人なゲームしてみたい!」

純「オセロで我慢しろ、オセロで」

衣「ククッ、いいだろう、衣の強さに瞠目するがいい!」

純「へいへい」

ハギヨシ「オセロはこちらに」

衣「うむ、ご苦労!」

純「どっから現れたんだよハギヨシ……」

ハギヨシ「ちはら色シンフォニー、の辺りからでしょうか?」

純「そか……」

衣「さあ純、勝負だー!」


————15分後


衣「あ、あぁ……やめて、ゆるして、そこ取っちゃダメぇ……!」

純「ほい、ラストの角ももらって……お、やったオール真っ黒で完全勝利だ」

衣「うわぁーーーん!?」

————翌日

【長野:アウトレットモール前】

09時40分


咲「きょ、京ちゃん、おはよー!ゴメンね、少し遅れちゃった!」

和「ハァ……ハァ……須賀君、お、おはようございます」

京太郎「おー、おはよう。二人が遅れるなんて珍しいな」

優希「すまん京太郎、私がタコスの移動販売車を追いかけたせいだじぇ……モグモグ」

京太郎「タコス奢れって言っといて、なに普通にタコス食ってんだよお前は……」

優希「これは朝タコスだ!お前に奢ってもらうのは昼タコスだから、全然問題ないじょ」

京太郎「タコス好きすぎだろ……。なにがあったら、そこまでタコス好きになれるんだよ」

優希「フフフ、実はな、私は過去にタコスに命を救われたことが……」

京太郎「よし、長くなりそうだからさっそく買い物始めようぜー」

優希「私の話を聞けー!」

咲「ま、まあまあ優希ちゃん、抑えて抑えて」

和「そ、そうですよ、ゆーき。あとで須賀君がタコスを奢ってくれるんですから」

優希「うむむ、咲ちゃんものどちゃんも顔が緩んでるじぇ……」

咲「え、えぇー?そんなことないよー。全国予選以降のフラグとイベントを龍も……どこかの誰かさんに根こそぎ持っていかれたせいで、京ちゃんと遊ぶのすっごく久しぶりだからってそんなー」(アハハハ

和「そ、そうですよ、なに言ってるんですかゆーき。序盤はいろいろフラグになりそうなものがあったのに、気付いたらおもちとしてさえ認識してくれなくなってた須賀君が、休みに麻雀以外の用事で誘ってくれたからって、そんな」(ウフフフ

優希「二人とも……メタ発言しちゃうぐらい辛かったんだな……」(ホロリ

優希(若干、咲ちゃんの言葉に私怨が混ざってる気がするけど、そこは華麗にスルーだじょ!)


京太郎「おーぅい、早く行こうぜー」

咲「あっ、ウン!待ってよ京ちゃーん!」

和「さ、さあ、行きましょうか」

優希「了解だじぇ!」

優希(今日は二人に気を遣っておとなしくタコス食べとくじぇー)

優希「おっと、聞き忘れてた。京太郎、タコス何個までならオッケーだ?その時になってお金が足りないとか泣かれたら困るから、先に聞いといてやるじぇ!」

和「どれだけ須賀君に奢らせる気なんですか……」

咲「え、えっと、できればお買い物の後、みんなでお茶したりご飯できる程度には残してあげてほしいかなー、って……」

優希「むー、仕方ないな。親しき仲にもなんとやらだ、タコス三つで勘弁してやるじぇ」

京太郎「昨日は一個って話してた気がするんだけど?」

京太郎(………とりあえず、優希が何個までタコスを食べられるのか実験できる程度には持ってきたけど、それは黙っていよう)

優希「利息がついたんだ!もちろん十一な!」

京太郎「十時間一タコスですね、わかります」

優希「その通ーり!」

京太郎「サラ金もビックリな利息でナイ胸張るなよ」(ビキビキ

優希「アダダダダッ、ちょっ、肩のツボグリグリするのはやめろー!?」

和「ゆ、ゆーきったら……」

咲「アハハ、京ちゃん、あんまりやり過ぎないであげてね……」

京太郎「わーってる、わーってるー」

優希「の、のどちゃん、咲ちゃん、た、助けてくれー!」

京太郎「ワハハ、オ客サーン凝ってマスネー」(グリグリ

優希「じぇええええぇぇぇぇっ!?」

とりあえず……満潮には程遠いけど、末吉ぐらいにまでは回復してきた。

人がいるかわからんけど、駆け足で話を進めていきます。

《アウトレットモール内》


優希「うぅ、ヒドイ目にあったじぇ……」

京太郎「ワハハ、許せタコス」

優希「傷物にされたー……これはもう、タコス十個奢ってもらうしかないじょ!」

京太郎「……タコス一個五百円として————うん、ちょ、ちょー余裕だぜ?」

優希「顔青くて、全然ヨユーそうには見えんじぇ……。ていうか、京太郎のやってるバイトってどんなだ?」


京太郎「どんな、か……ネット麻雀を通じて友達になった人とリアルで打って、帰りに真っ黒い方々から『お疲れ様でした。今回分です、遠慮せずお納めください』……って、諭吉さんの入った茶封筒を受けとるアルバイト?」

優希「それバイトか……?」

京太郎「年離れてるとはいえ、友達と麻雀打って金貰うのはどうかなー、と悩んではいるぜ」

優希「そーいう問題じゃねーよ、だじぇ」

京太郎「しゃーねえだろ。いかにもな黒服さん方が、『これ、いつもあの人のワガママに振り回されてる俺たちなりの感謝の気持ちです。受け取ってくれますよ……ね?』、とか言って握らせてくるんだもん……」(ヨヨヨ…

優希「知らない間に部の仲間がアウトローな世界に足を踏み入れてたじぇー」(アワワ


咲「京ちゃーん、なにしてるのー?早く早くっ、急いで!これから服屋さんとか本屋さんとか、いっぱい回らなきゃいけないんだからー」

和「そうですよ須賀君。ゆーきも東京に持っていくもの、いろいろ用意しないといけないんだから、時間は有効に使わないと!」

京太郎「張り切ってるなー、二人とも」

優希「のどちゃんも咲ちゃんも、いろいろ溜まってるんだ察してやれー」

京太郎「そうなのかー」

優希「そうなんだじぇー。というわけで、今日の荷物持ち兼財布は任せた!」

京太郎「おー、ってなんでさ!?」

優希「あぶく銭なんか持っててもお前の為にならんからな!」


京太郎「ぐぅ、優希のくせに至極まっとうなことを言ってくれやがる……」

優希「あとはあるだ……うん、たまにはあの二人にもいい目見せてやれ!これが優希ちゃんにできるアドバイスだ!」

京太郎「へーへー……くそう、なんか今日の優希は子供っぽくない気がするぜ……」

優希「フッフッフ、優希ちゃんみたいな立派な大人の女をつかまえてなに言ってんだじぇ」

京太郎「えっ、なに聞こえない。誰が立派な大人の女だって?」

優希「ちょっ、そこは空気読んで肯定するとこだろ!?」

京太郎「はいはい、大人大人、優希ちゃんは立派な大人の女の子」

優希「取って付けたように肯定すんなーーーー!!」

咲「あ、そういえば京ちゃんは今日、なに買うの?」

京太郎「んー、服は家にあるの持っていくつもりだしなー。…………二人とも、なんか欲しいもんある?」

咲「ど、どうしたの京ちゃん、そんな太っ腹なこと言うなんて熱でもあるの?」

京太郎「ちょっとアルバイト代として貰ったお金が……ゴニョゴニョ。ま、まあ、今日の俺はホスト役ってことでどーんと任せていいぜ!」

咲「そ、そうなんだ、ありがと……」

京太郎「和も遠慮すんなよ! なんとなく今日は、和にここでしか売ってないコドモオオエトペンのヌイグルミをプレゼントしたい気分だしな!」

和「えっ、どうして須賀君がそのことを知って————あ、いえ、そんな、この年になってヌイグルミを買ってもらうわけには……。それに、は、恥ずかしいですし」

京太郎「フッフッフ、和の欲しいものぐらい言われなくてもわかるんだぜー」

和「そ、そうですか……」(カァ

咲「むー……京ちゃん、私は! 私の欲しいものはわかりますか!?」

京太郎「なにキレてんだよ……」

咲「いいから答えてくだーさーいー!」

京太郎「なんなんだよ、まったく……。どうせこの間出た、好きな作家さんの短編集とかだろ」

咲「むー……正解だけど! 正解だけどなんか違うよっ!」

京太郎「訳がわからないよ」

とりあえずここまで。グダグダでスマヌ。
白糸台、宮守……できそうなリクあるならそれやって、ようやっとって感じやね。

おやすみなさい。

————同日同時刻


【東京】

《スーパーマーケット内》


淡「五十円チョコにー、プロ麻雀せんべいにー、ベッコウ飴にー、あ、あとスッペーマンも買っちゃおうっと!」

誠子「あのさ大星……今日は大会中に必要になりそうな牌譜用ノートとかを買いに来たんであって、おやつを買いに来たわけじゃないんだけど……」

淡「えー、いいじゃないですかー。控室で食べるお菓子がなかったらつまんないですしー」

誠子「いや、口寂しくなるのはわかるけどさ……」

照「…………」(ススス

誠子「って、ちょっとー!宮永先輩もこっそりカゴにお菓子忍ばせようとしないでくれますか!?」

照「バレた……」

尭深「落ち込まないでください、先輩……」(ススス

誠子「とか言いながら、いかにも高そーなお茶っ葉入れようとしないでくれる……!?」

尭深「……ケチ」

照「意地悪……」

淡「心が狭いぞー、横暴だー」

誠子「まさかの私が悪者!?」

菫「お前たち、いつまで漫才を続けるつもりだ!?さっさと買い物を終わらせて練習に戻るぞ!」

誠子「げ、部長」

尭深「あ」

淡「おーこらーれたー」

照「…………私は悪くない」

菫「まったく、いつまで経っても戻ってこないから、迷子にでもなったのかと心配になって探しに来たら……。お菓子……とお茶も買っていいから、さっさとレジで支払いを済ませてこい」

淡照尭誠「はーい、お母さーん(ママー)」

菫「誰がお母さんだー!?っていうか、やっぱりお前もノリノリか亦野!」




【岩手】

《駅前百貨店内》


白望「……ダル」(グテー

胡桃「デパートのベンチで寝ない!」

塞「アハハ、まあ朝早くから買い物に来てるしねー」

エイスリン「…………♪」(カキカキ


(お子さまランチの絵)


塞「そだねー、そろそろお昼だし、お腹もいい感じに減ってきてるし。豊音が戻ってきたらご飯にしよっか」

エイスリン「ウン!」

白望「そういえば豊音はなにしてんの……?」

胡桃「なんか買い忘れたー、ってどっか走っていっちゃった」

白望「ふーん……」

豊音「おーいみんなー、お待たせー」

白望「噂をすればナントヤラ」

胡桃「もー、遅いよトヨネ!」

豊音「ゴメンねー。どうしても全国大会に持っていきたいものがあって」

エイスリン「?」

豊音「エヘヘー、じゃーん」

塞「……色紙?」

胡桃「なんに使うの、それ?」

白望「…………」

豊音「えっとね、えっとね、全国大会に出てる学校の名選手さんとか、テレビとか雑誌に出てるちょー有名な人たちにサイン貰うんだよー」

エイスリン「♪」(カキカキ

(オタ芸するピクトさんの絵)

塞「と、豊音はミーハーなだけだから、そーいう人たちと一緒にするのはやめたげようよ」

豊音「ちょー楽しみだよー、全国大会!いろんな人に会って、いっぱいサイン貰って、それからそれから————!」

胡桃「わかったから少し落ち着く!」

白望「ご飯……」

塞「そだね、豊音の話はご飯食べながらってことで」

豊音「ウン!」

白望「ダルいから連れてって……」

エイスリン「♪」(カキカキ

(足を持って引きずられるピクトさんの絵)

白望「…………ダルいけど、自分で歩く」




【???】


赤木「まあ、なんて言やいいんだ……お前らプロみたいな綺麗な打ち手じゃねえが……熱い打ち手ではある」

『は、はあ、なるほど……』

赤木「あとはあれだな、なにやっても折れないから遊び相手にはもってこいだ……ちっとばかし年は離れてるがな」

『あ、遊び相手……ですか』

赤木「ククッ、ずっと倦んでるのも飽きてきただろ。機会があるなら、一局打とうって誘やぁいい。二つ返事で相手してくれるぜ」

『…………か、考えておきます。その、わざわざお電話ありがとうございました』

赤木「ああ、じゃあな」




赤木「…………さて、と」

黒服「赤木さん、どちらへ?」

赤木「そうだな……ハワイは飽きたし、ちょっくらスペインの牛追い祭りでも見に行くか……。お前ぇ、パスポート持ってるな?着いてきな」

黒服「はァ!?」

赤木「ククッ、頑張れよ京ちゃん……!」

黒服「ちょっ、ええ!?と赤木さん!?赤木さーーーん!?」


【長野】

《アウトレットモール内》


赤池「————というわけで、このシルバー修羅念棒を煮とかして作ったペアリングの効果は本物!プレゼントすれば、相手のハートを一発ツモ間違いなし!末長く幸せになれることを約束すろよ。名前のせいで気味悪がられないよう、デザインにとことん拘ったこの一品……いかがかな、お兄さん」

京太郎「いや、いかがかなって言われても……。そーいうの渡す相手……は、いや、まあ、うん…………うん」(目ソラシ

赤池「ふんふむ、これだけじゃご不満ですかな。ではお兄さんには、お兄さんだ・け・に・は!特別に!!身につければ雀力がアップするカモシレナイガラス麻雀牌(1筒)ペンダントもサービス……もちろん本物だよ。かなり昔の話になるけど、後に神域と呼ばれる若者と、昭和の怪物がお互いの命を賭けて勝負した際に使用した———」

京太郎「おおおおおおいくら万円ですかァ!?」

赤池「…………私が言うのもなんだが、食い付くところが間違ってやせんかね高校生。まあいいか、出血大サービスだ五千円でいいよ」

京太郎「ワ、ワハハハ!こ、これがあの鷲巣麻雀で使われたガラス牌……確かにこれは身につけてるだけで雀力がアップしそうなアイテムだぜ!おじさん、ありがとう!!」

赤池「うお、眩しっ……!そんなまっすぐな目で感謝されるとおじさん困るよ……」

京太郎「よーし、全国大会に向けてさらに自信が湧いてきた!テンション上がってきたぜぇーーー!!」

咲「京ちゃーん、お待たせー。買い物済んだからご飯食べに行こー」

京太郎「おぉー!」(ダダダ

赤池「あっ、お兄さんお釣り……って、行っちゃったか」



赤池「あのペアリング、本当にそれなりの効果はあるから渡す相手はよく考えるように、って注意し忘れたんだけど…………まあいいか」



咲「京ちゃん、あそこの怪しげな格好の人となに話してたの?」

京太郎「フフフ、身につけてるだけで雀力の上がるカモシレナイ、伝説の鷲巣麻雀牌(1筒)ペンダントを売ってもらってた」

和「持ってるだけで麻雀が上手くなるペンダント……そんなオカルトあり得ません」

京太郎「いいのいいの、効果あるなしはともかく、持ってるだけで燃えてくるのは確かだし。まっ、和のエトペンみたいなもんだって」

和「…………なるほど、それならまあ、ありかもしれませんね」

優希「のどちゃんにとってのエトペン、私にとってのタコス、咲ちゃんにとっての嶺上開花的なキーアイテムだな!」

京太郎「嶺上開花はキー役だけど。ククッ、自分だけの雀力アップアイテムっぽいものがあるって、なんかカッチョいいよな!」

優希「そうだじぇ!」

咲「そ、そうかな……?」

和「須賀君、少し子供っぽいですね」

京太郎「エトペン抱いてテレビに出てる子に子供扱いされた!?」

和「し、失礼な!?」

京太郎「フフッ、冗談、冗談だって」

和「もう……知りません!」

咲「あーぁ、和ちゃん怒らせちゃったー」

京太郎「あらら……」

優希「ホント、女心のわからん奴だじぇ……。そんで、そのペンダントいくらしたんだ?」

京太郎「聞いて驚け!なんとたったの五千……あ、お釣り貰うの忘れたから一万円ポッキリだ!!」

優希「高っ!?それにタコス二十個分はボッタクリだじょ!」

京太郎「わかってねえ、わかってねえよ。このガラス牌ペンダント(1筒)はいいもんだ!」

優希「いやいや、よく見たらそのペンダント、貧血になる呪いがかかってそーな気がしてきた。返品してきた方がいいじぇ、たぶん」

咲「そ、そうだよっ、いくらなんでもそれは……」

和「ゆーきのいう通りです、今ならまだ返品できるはずですから……。あ、それの他になにか買わされたものはないですか?」

京太郎「他?……そういやオマケで、相手のハートを一発ツモ間違いなしとかいう、シルバー修羅念棒ペアリングも貰ったなー」

咲「!?」

和「…………」

京太郎「うーん、こういう怪しげなアイテムは持っててもしゃーないし、これだけ返してお釣り貰ってこようかな」

優希「意地でもそのペンダントは持っとくつもりなんだな……」

京太郎「おう。例えこれ持ってて貧血系男子になったとしても後悔なんてあるわけねー。というわけで俺、急いでこのペアリングだけ返してくる——」

咲「…………も、もー、仕方ないなー京ちゃんはー。今度からそーいうの買わされないように気をつけよーね。さっ、さあ、過ぎたことは諦めてご飯にしよ!今日は私がご馳走してあげるから!」(グイー

和「そ…………そうですね、教訓、戒めとしてそれは大事に持っておくのも一つの選択かもしれませんよ、ウフフ」

京太郎「アレェー……なんかさっきと言ってることが正反対じゃねーえ?」

咲「な、なに言ってるのヤダなーもー。ほら、行こ行こ!」(グイグイー

和「も、もしかしたらいいものかもしれませんし、よければ後で見せてくださいね。いえ、これは興味があるからじゃなくて、ただの後学のためにですけど……」




優希「…………藁にもすがる……ってこーいうことを言うのかなー」

京太郎「えっ?二人ともこのリングが欲しいのか?じゃあ二人にやるよ、ペアリングだしちょうどいいな!」

咲和「……ワーイ、ウレシイナー……」

咲「と、ところで京ちゃーん?そのペアリング、だ、誰か渡したい相手はいたりするのかなー、なんてー」

京太郎「渡したい相手、か——」

咲「ドキドキ……」

和「そ、そわそわ」

優希「…………デデデデデデデデデデッ」

京太郎「おい、口でドラムロールかけんのやめろ」

優希「場の面映ゆい空気に耐えられなくて、つい……」

京太郎「あーぁ、なんか一気に答える気が失せたぜー」

咲「そ、そんな殺生な!?」

和「ゆ、ゆーき……」

優希「わ、私は悪くないじょ!ここでヘタレる京太郎が悪いんだ!」

京太郎「俺が悪いのかよ……。とりあえず渡すならあれだよなー、雀力の高い低い関係なしに……麻雀は楽しいものだって、ずっと俺に思わせてくれる子がいいぜ」

咲「う?」

和「え?」

優希「お?」

京太郎「————ワハハハ!こういう条件にすると、県予選でも全国大会の会場でも、そーいう子しかいなさそうで逆に困っちゃいそうだけどな!」

咲「の、和ちゃん……!」(パァ…!

和「これは……喜んでいい……んですよね、たぶん」(パァ…

京太郎「んお?どうしたんだよ、二人して活路を見出だしたよーな顔して」

優希「…………」




優希「————さっきの発言が、自分を火傷じゃ済まない鉄火場への特急券であったことを、この時の京太郎はまだ知る由もなかったんだじぇー」

京太郎「そーいうこと言うなよっ、怖ぇーだろーがよぉー!?」




そして8月。

夏本番……!



京太郎「それじゃカーたん、俺ちょっと行ってくるよ!」

カーたん「クワッ(いてらっ)!」


家を出た途端に襲いかかる朝の日差し。

早朝のものとは思えぬ、夏そのものといった陽光を浴びながら、胸元で揺れるガラス牌ペンダント(1筒)を握りしめて叫ぶ。


京太郎「ついに……ついに全国大会の日がやって来た!うおぉーっ、テンション上がってきたぜーーーー!」


まず向かうのは、清澄高校の麻雀部部室。

そこで咲たちと合流して、応援してくれる生徒や教師、保護者といった人たちに見送られて東京へと旅立つのである。


京太郎「やれるだけのことはやった……。もちろん、東京に着いてからやれること、やるべきことだってたくさんあるだろーけど」


とにかく全力で、全霊を懸けて、死に物狂いで勝負に挑もう。

それが、自分のスタイル。

ただ唯一の、自分なりの必勝法。


京太郎「待ってろよ全国!目指すは優勝あるのみだぜ……!!」


自分に聞かせるように力強く叫び、全国大会への第一歩を踏み出す。

目指した場所が果てしなく遠くとも、一歩、また一歩と前に進み続けて必ず辿り着く。

自分が憧れた、そして目指した神域に。


京太郎「見ててくれよ、ヒロさん、天さん、原田さん…………そして赤木さん!絶対にみんなのところに追い付いてみせるから……!」


我慢できなくなって、弾かれたように走り出す。


京太郎「考えただけで燃えてきた!やっぱり……麻雀って面白いよな!!」


心底楽しそうな少年の声が、青く澄んだ夏空の下に響いた————



【狂熱の闘牌—episode of side K —】

————カン!

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例えばこんな終わり方(透華編)



透華「朝から暑苦しいことこの上ないですわね」

京太郎「む! 透華さん!?」

透華「感嘆符はいりませんから」

京太郎「コホン……すみません、テンション上げすぎました。それで……どうしたんですか、こんな朝早くに」

透華「フン……」


早朝、家を出てすぐに遭遇した少女は、質問されたことに不愉快そうに鼻を鳴らした。


透華「そんなの、誰よりも早く応援しに来てあげたに決まってますわ!」


バサッと長い金髪を揺らし、薄い胸を張って告げる。


京太郎「ありがとうございますっ、ちょー嬉しいです!」

透華「ぅ……そ、そうっ、ならよしですわ……」


馬鹿正直にペッコリンされて、居丈高な自分の態度が恥ずかしくなったのか、透華が目を逸らす。

かといって素直に謝ることもできず、イジイジと前髪を弄っている少女に、京太郎が底抜けに明るく笑いながら手を差し伸べた。


京太郎「さあ、こんな場所で突っ立ってても仕方ないですよ! 早くみんなと合流して、一秒でも早く全国大会の会場に向かわないと!!」

透華「…………そんなに急ぐことはないと思うのですが」

京太郎「いや〜、だってほら、もう居ても立ってもいられなくて!」


東京に早く着いたからといって、全国大会の開始が早まるわけではないのだが、言ったところでどうにもならないテンションなのだろう。


透華(もう少し、この二人きりで歩くというシチュエーションを大事にしてほしいところなのですが……)


内心不服に思いながら、だが目の前に差し出された手を握らないという選択はなかった。


透華「しょうがないですわねっ、行きますわよ京太郎!」

京太郎「ハイッ!!」


自分がイメージしていたロマンチックなシチュエーションにはならなかったが、こうして手を繋いで一緒に駆けるのも悪くはない……と思っておく。


透華「全国で無様な姿を晒したら承知しませんわよ?」

京太郎「もちろんですっ! 全力全開で打つから……しっかり見ててくださいね!」

透華「フフッ、言われるまでもありませんわ! この私に応援させるのですから、目指すのは優勝ただ一つですわよ!!」

京太郎「お任せあれっ、です!!」


早朝の人影もまばらな道。

京太郎の手を引いて走る透華の顔は、早朝でも容赦のない夏の日差しにも負けない笑みに満ちていた————






えぴろーぐ【無敵の笑顔】

————カン……?








————3分後


透華「————ハァッ、ハア……ハァ……きょ、京太郎、タンマ、ちょっと……タンマですわ……」

京太郎「だ、大丈夫ですか……?」

透華「ケホッ、ケホ……は、はしゃぎ過ぎましたわ……」

京太郎「水、飲みますか?」

透華「の、飲みます……」



————カンッ!

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とりま、龍門渕の透華さん大勝利な感じで一応終わったわけやけど……。

あと、長野で例えばこんな終わり方できそうなんは……咲、和、池田ァ、あと大サービスで蒲原さんか。まあ、あっさり風になると思う。


全国編の場合は、【狂熱の闘牌—episode of side K —】のデータ引き継ぎみたいにして好感度を持ち越しというか……
まあみんなと友達として良好な関係状態ってことでどないやろう。


んで、安価。>>↓5

1:焼かれながらも……人は……そこに希望があればついてくる……!

2:「進む」ことが強いときもある。しかし今この状況で強さとは踏みとどまることだ……。



言葉のニュアンスでどっちがどういうことやるかはわかるやろし————いけるよね……?

んー、どないしようかね。前回、似たようなことあった時は安価↓でいったよ。

ま、今度からそーいうのなしってことでええか。ネタがあるなら書けばいいそれが全てだって兄ちゃんが言ってた。

四人分かな? そんだけ書けたら全国編っちゅうことで。

ただこっから二十日ぐらいまでろくに書き込めない状態になると思うので、進行速度はお察しで。

こんな終わり方シリーズは携帯でやると思うから、そっちは案外スムーズに終わるかもですが。

とりあえず今日は寝るのよー

http://tenhou.net/0/?L2004


酒まだ残ってるし……久しぶりに2、3回だけ打ってもらってもええやろうか。
赤喰いありの東風で。

プロットに関してはホントにねー。こういう場所で話書くの初めてで勝手がわからんから流れに任せたらこんな感じになってた。
難易度SOA……微かにどこかで書いた記憶がある。


あと上の方で、しばらく無理ぽいて書いとるよ……。ちょっくら耐久レースに出てくるから。休みなし徹夜含みの連続勤務って名前のレースに。


とりあえず全国はしっかりイベント考えて、時系列やら作った方がええよねえ。さて、どうしよう。

結局のところ、どういう形式でやればよかったのかね。
自由気ままに? それとも、場所柄的に安価多用か。プロット作るなら、まあ頑張る。

とりあえず今日が今月のほぼ最後の休みになった。夜ちょこっとIFエンドでも書いて寝る予定。
開始は……まあ二十時ぐらいから書き始めて投下していく……タブンネ。

どうにかこうにかお仕事終わらせて一週間ぶりに帰ってきたらー……なんやこれ。

……とりあえず寝るけど。


いっそのこと最初からキチンと書いてみたいなあ、と半分死んだ頭で考えてみる。

とにかく淡々と書きたい話を書いて進めることになりそやけどねー。

8月……【長野】



京太郎「考えただけで燃えてきた! やっぱり……麻雀って 面白いよな!!」


 8月……まだ見ぬ全国の強敵たちと戦うために京太郎は走り————


京太郎母「気合い入ったとこ悪いんだけど、京ちゃん、ちょっといい?」

京太郎「ちょっと母さん、空気読んでくれよ。ここは京太郎の戦いはこれからだ! で締めに入るとこだぜ?」

京太郎母「ああ、次回作にご期待くださいのパターンね。……麻雀しすぎてとうとう現実との区別がつかなくなったのかしら」

京太郎「冗談にしてもキツくねえっすか、お母様!?」

京太郎母「なに言ってるの、打たれ強さと春色の脳みそがあなたの長所でしょ」

京太郎「さ、最近は春色な妄想はしてないってばよ……」

京太郎母「その代わり、麻雀麻雀燃える燃えるって暑苦しくなったわねー」

京太郎「そこまで麻雀麻雀言ってない……」

京太郎母「ホントに?」

京太郎「控えます……」

京太郎母「まあ、女の子たちが必死に戦ってる中、控え室の隅でやっぱ大きいおもちはいいよなぁ、なんて卑猥なこと考える青春よりは1ペリカぐらい救いがあるかしら?」

京太郎「大差ないし! 1ペリカとか救われてないも同然だし……!」

京太郎母「ウフフ、京ちゃん弄りはこの辺で終わらせるとして。あなた、これから東京に行くのよね?」

京太郎「(あれで軽いスキンシップのつもりなのか、母さん……)そうだね……お土産のリストならちゃんと財布の中にいれたぜ?」

京太郎母「それも大事だけど、一つ渡すの忘れてて」

京太郎「?」

京太郎母「はいこれ、向こうで必要になると思うから」

京太郎「なにこれ……ビスケット?」

京太郎母「母さん特製の点棒ビスケットよ」(ジャラジャラ

京太郎「なんでこんなものが必要になんの?」

京太郎母「京ちゃんのその反応がなによりの証拠、とだけ言っておくわ」

京太郎「なにそれ意味わっかんねー……」


京太郎母「圧倒的に本数が足りないから、不足分は体で補填してね。大体の場合、男が体張ればその場は丸く収まるってお父さんも言ってたから……あくまでその場は、だけど」

京太郎「その場しのぎにしかなんないってことだね」

京太郎母「と、とにかくまあ……健闘を祈るわ!」

京太郎「任せてくれよ! 絶対に全国大会で優勝してみせるから!」

京太郎母「いや、健闘するのはそこじゃなくて……あら?」



<プップー



京太郎「?」



智美「ワ、ワハハ、おはようだなー須賀君ー」(ブロロ…

京太郎「蒲原さん、どうしたんですかこんな朝早くに」

智美「い、いやー、清澄のみんなを見送りにゆみちんたちと来たんだけど、ちょっと早く着きすぎちゃってなー。暇してたら、一番に学校でスタンバってた清澄の部長が『変なエンディング回収する前に須賀君を回収してきて』とか言ってきて……ハ、ハハ」

京太郎「……な、なんだかすみません、そんなわけわかんない理由で見送りに来てくれた人をハイヤー代わりにしちゃって」

智美「気にしなくていいぞー。早朝のドライブも乙なもんだしな。さ、遠慮なく乗った乗った!」

京太郎「そ、それじゃあ……お邪魔しまーす」

智美「お、おー」

智美(あわわ、須賀君が助手席に座って……そ、そういえば私、今まで男の子乗せて運転したことなんてなかった————!)


京太郎「あ、あの、蒲原さん? そっちは清澄と逆方向————つーかアクセルッ! アクセル踏みすぎですブレッ、ブレーキッ!」

智美「しっ、心配しなくていいから! こうして前に進み続ければ、きっと目的の場所にたどり着けるものだからなー!」

京太郎「どう考えても遠ざかってますから! いいこと言ってもゴール見据えてない運転は見切り発車でしかありませんからぁぁぁぁっ!!」





京太郎母「…………ホントに長野に帰ってこれるのかしら、あの子」




【長野】

《清澄高校》


久「ついに東京に向けて出発する時が来ちゃったわね……」

まこ「そうじゃのぉ。大会の空気に呑まれんよう、気合い入れてかからんとな!」

久「え、ええっ、そうね!」




京太郎「あーうー」

咲「きょ、京ちゃん大丈夫?麻雀、麻雀しに行くんだからしっかりしてよ!」

京太郎「ああ……麻雀できるってことは……俺、まだ生きてるんだな……うふふ」

優希「麻雀バカ化したこいつが反応なしとは……」

和「いったいどんな目に遭ったんでしょうか……」




ゆみ「なにやったんだお前……?」

智美「え、えっと、その、私も男の子を乗せて運転するのは初めてでテンパってな?ドリフト7回、スリップ3回、逆走1回……」

桃子「初乗りでそれなら確かに生きてる実感を得られそうっすね」

睦月「う、うむ」

ゆみ「むしろ、よく無事に清澄にたどり着けたものだな」

佳織「智美ちゃん……ホントにそれだけ?」

智美「ぅ……あ、あと、レインボーロード……」

ゆみ「おいちょっと待て、いきなり次元が一つほど変わってるぞ!?」

智美「ワ、ワハハ、せっかちさんだなー、ゆみちん。レインボーロードじゃなくて、レインボーロード……でやるようなショートカット1回だー」

桃睦佳「「と、飛んだ(っすか)!?」」


智美「死にたくなーいって須賀君にすがり付かれてなー。頭真っ白になって、ついこう、うっかりアクセルをフルスロットルしちゃったんだー……」

ゆみ「須賀君が故人戦出場選手にならなかったのが不幸中の幸いというやつだな……」(ボソ

智美「ワハハ、個人と故人をかけたんだな、おもしろいぞー」

桃子「さすがっす先輩!」

睦月「う、うむ」

佳織「あ、あははー……」

ゆみ「………………ちょっと清澄の人たちに謝ってくる」(スタタタ

智桃睦佳((あ、逃げた))





京太郎「く、車こわい……こわいよ」

咲「ょ……よしよーし、怖くない、京ちゃんは私がついててあげるから怖くないよー」

優希「あ、どさくさに紛れて咲ちゃんが京太郎の好感度上げにかかってるじょ」

和「——あ、あの須賀君、よかったら私のエトペン貸しましょうか? 抱いたらとっても落ち着きますよ」

優希「のどちゃん……」

久「優しくしたいけど、どうすればいいのかわかんないから、自分の一番大切なもの貸してあげるー、って感じかしら?」

まこ「子供かっ! ……いや、わしらまたま学生じゃから、子供には違いないんじゃが」


和「ほ、放っておいてください。最近、須賀君と会話することが極端に少なくて、どう接すればいいのかわからなくなってるんですから……」

咲「その話だって、『さっきのは……あ、いいや、やっぱ自分で考えるよ。邪魔して悪かったな!』で、すぐ終わっちゃうもんね」

優希「それを会話と呼ぶのはいろいろ間違ってるじぇ……」

久「東京に麻雀狂い専門のお医者さんっているのかしら?」

まこ「……ギャンブル依存症のカウンセリングならありそうだが」

久「…………」

まこ「…………」

久まこ「「 >そっとしておこう 」」



華菜「相変わらずアホだな須賀ァ」

京太郎「うっせー、お前は蒲原さんの車に乗ったことないからんなこと言えんだよ……」

華菜「はいはい、わかったわかった。ったく、これから全国行くっていうのに、最初っからへこんでんなー」(ポーイ

京太郎「……なんだこりゃ? 手紙?」

華菜「読めばわかるし。じゃーな、須賀ァ〜」

京太郎「これって……」




緋菜『にいちゃんガンバだし!』

菜沙『ゆーしょーいがいありえないし!』

城菜『かぶりなしでチートイツができるなら波がきてるしー』




京太郎「————————してぇ……麻雀してェ〜〜〜〜」

咲「えっ、もう復活したの!?」

優希「ゴキブリみたいなしぶとさだじぇ」

久「あら、それだと新聞紙で叩いたら死ぬってことにならない?」

和「例えにそんな冷静なツッコミを入れないでください」

まこ「まあ、この意味不明な打たれ強さは見習った方がええかもしれんの〜」

京太郎「さあ、なにやってんだよみんな! 早く東京に向けて出発しようぜ!!」

咲優和久まこ「「「お……お〜〜〜〜」」」




清澄生徒&後援会『頑張れ清澄ー!』

ゆみ「私たちも後から東京へ行く。まあ、大会が始まるまでには追い付くはずだ」

智美「わはは、応援は任せろー」

桃子「なんだかその台詞はダメな気がするっすよ」

睦月「うむ」

佳織「み、みなさん、ガンバッテください!」



久「悪くないもんねー、こうやってみんなに応援されながら決戦の地に赴くってのも」

まこ「全国ベスト8ぐらいはいきたいもんじゃの」

久「何言ってんのよ。私は今回で引退なんだから—————全国優勝ぐらい夢見させてよ」


咲「——————」(キョロキョロ

和「どうしたんですか、咲さん?」

咲「え、ああ、うん、ちょっと……」

優希「そういえば龍門渕の人たち、応援に来てくれなかったなー」

京太郎「うーん、まあ透華さんたちもいろいろ忙しいんだぜ、たぶん」

咲「そ、そうかな……? 私、嫌な予感がするんだけど」

優希「嫌な予感ってなんだじぇ?」

咲「それは—————出待ち、みたいな?」

京太郎「お前はなに言っとるんだ……」(グリグリ

咲「ゴメ……」(ウブブ



 そして一行は一路、東京へ。

 そこで清澄麻雀部の面々を待っていたのは————




【東京】


通行人『ざわざわ…… どよどよ……』


京太郎「————————スッゲ……」

咲「ひ、人多いね京ちゃん……」

優希「咲ちゃんがはぐれたら、きっともう会えなくなるじぇ」

和「それはありますね」

咲「うえっ!? わ、私そこまでおっちょこちょいじゃないよ!」

久「はいはい、方向音痴を自覚しましょうねー。にしてもこれ、本当にすごいわね」

まこ「どこ見渡しても人人人の波じゃな」

京太郎「これは近くで祭りでもやってるんですかね」

咲「そ、そっか、お祭りだからこんなに人が歩いてるんだね!」

優希「祭りか! ならどこかにタコスの出店があるに違いないじぇ!!」

久「あ、私リンゴ飴食べたい、リンゴ飴」

まこ「わしゃー肉の串焼きがええのー」

和「あの、みなさん? これは別にお祭りじゃなくて——」

久「よっし! 今日は宿泊場所に荷物置きに行くだけなんだし、明日の開会式前に英気を養うって意味も兼ねて、ここでお祭り見物していきましょうか!!」

和「あ、あの、ちょっと……」

京咲優まこ「「「おぉー!!」」」




和(言えない……東京はこの状態がデフォルトだなんて……言える空気じゃありません!)




 三十分後、和の苦肉の策として浅草に案内され、初めての上京を楽しむ清澄麻雀部メンバーの姿があったそうな————




【清澄高校宿泊予定施設】


透華「—————来ませんわね」

衣「遅いぞ、ののかたち!!」

一「いくらなんでも早すぎなんじゃないかなー、前日から同じ宿にスタンバるのは」

純「まあいいんじゃね? 東京見物に来たって考えれば」

智紀「時間的に考えれば、もう到着しててもおかしくない……」

透華「これは……何かトラブルに巻き込まれた可能性も考えなくてはなりませんわね!」

ハギヨシ「透華お嬢様、どうか落ちついてください」

一「おおかた、清澄の人たちで観光でもやってるんだよー」

透華「それはそれでズルいから許せませんわ!!」

衣「そーだそーだ! 衣もみんなと観光したいぞ!」

純「大会始まっても遊びに出掛ける時間はけっこーあんだから、そん時でいいだろ……」

智紀「純、休日の疲れたお父さんみたい」

純「どういう意味だコラ!?」

智紀「そのまんまの意味……」

一「ホント、そのまんまだねー」

透華「まったくもって同意ですわ」

ハギヨシ「よろしければ疲労回復に効果のあるお茶でもお淹れしましょうか?」

純「お、お前ら、京太郎の代わりに俺で暇潰ししてやがるな……!?」

【静岡】

《浜松IC》


怜「……フフフ、ついに来たな全国大会の日が」


大阪の温泉宿でさよならしてから幾星霜。

メールのやり取りこそあれど、生京ちゃん分を補給すること能わず……。


怜「我慢に我慢を重ねてきたけど、それも終いや!」


あれから再会の日に備えて、好き嫌いを減らして体調管理に努めたウチは、言うなればニュー怜……スーパー怜ちゃんや!


怜「今の私は咲ちゃんよりも強いっ……!」


これならいけるっ、二人で仲良く東京見物!


怜「ふぅははははっ……ハァ………………ハァ、ハァ……ア、アカン、テンション上げたら目眩が……オロロ」(フララー







穏乃「だ、大丈夫ですか!」

怜「へ?」

憧「え、えっと、水飲める!?」

怜「ど、どーも」

玄「立ち眩みなら横になった方がいいですよー」

宥「えっと、さ、寒いなら…………この、マフラーを……」(ガチガチ

怜「い、いや、いやいや、それ必要なんむしろお姉さんの方やろ」

玄「そ、そうなのです、無理は禁物だよおねーちゃん」

宥「でででもも————?」(カタカタ





竜華「え、なにごと? うちがちょっと離れた隙に、と、怜が女子高生の集団に絡まれとる!?」

穏乃「絡んでないよ!?」

憧「ひ、人聞きの悪いこと言わないでよ!!」

怜「竜華、竜華、初対面の人にそーいう冗談はきっついで」

竜華「アハハ、わーっとるよ。」

玄「むむ、おねーちゃんほどじゃないけどなかなかのおもち……」

宥「く、玄ちゃん、ダメだよ……」

玄「は〜い」

竜華「アハハハ、なんか面白い人たちやなー。これからうちら、お昼なんやけど……よかったら付き合わへん?」

穏乃「え、いいのっ?」

憧「ちょっとしずっ、あんたちょっとは遠慮しなさいよ!」

竜華「ええって、ええって! お昼ゆうても、軽いもんばっかやし」(ドサドサー

怜「いくらなんでも買いすぎやろー」

竜華「いやあ、ここの名物の串焼きとか豚まんとか、怜に栄養つけたらな思て、目についたもん全部買ってきたから」(タハハ


怜「だから竜華は私のお母ちゃんか。最近は好き嫌いもせえへんようになって、だいぶマシになったんやからなー」

竜華「まあな。東京で再会した時に倒れたら目も当てられへんしな! まあ、そうなったらそうなったで、介抱されて怜的にはラッキーやろけど」

怜「ちょ、ちょっと竜華……!」(カァ

穏乃「え、それってもしかして……」

憧「も、もしかして彼氏?」

竜華「いやいや、友達やよー…………まだな」(ニヤァ

怜「だ、だから竜華……!」

玄「ふんふむ、つまり友達以上恋人未満ですか。それはそれは、青春ですねー」

宥「青春……あったか〜い」

怜「ぐぅ、自分でネタにすんのはええけど、人に弄られるんは異常に恥ずかしいで……」


憧「好きな人かー、そういう人がいるのっていいよね」

穏乃「私はそーいうの、よくわかんないけどねー」

竜華「またまたー。あんたらもそーとー可愛いし、その気になったら男の子ぐらい一発で落とせるやろ」

憧「へ? わ、私たち!? そんなの無理無理!」

竜華「そんなことないってー。なんだかんだ言うて、自分らかて好きな人ぐらいおるんやろ?」

穏乃「え〜、ないない、そんなの! ねー、憧?」

憧「そこを胸張って言うのはどうかって思うけど……うん」

竜華「えー、反応鈍いなあ……」

怜「みんなはこーいう人がええみたいな理想はあるん?」

竜華「お、ええなそれ、聞いてみたわ」

穏乃「好きになるならこんな人〜?」

憧「しずには難しいかもしれないわよね、こういう質問」

穏乃「もー、失礼な! 私だって頑張れば挙げられるよ〜」

憧(頑張らなきゃいけない時点で……)


穏乃「私が好きになるならあれだねー、一緒に山登り楽しんだりできる元気な人!」

憧「それって半分、人間止めてるんじゃない……?」

穏乃「ちょっとどういう意味、それ!?」

憧「私はそうだなー……や、優しい人とか?」

玄「私は一緒に旅館を切り盛りしてくれる明るい人だね!」

宥「————あったかい人がいいなぁ」

怜「みんないろんな好みしてるんやねー」

竜華「身近なとこに、そーいう自分の好みを満たしてくれる人がおったらええんやけどなー」

憧「そんな都合のいい人が私たちの知り合いにいればいいんですけどねー」

穏乃「意外とひょっこり出てきたりしてー」

玄「アハハ、だったらいいんだけどねー」

宥「う〜ん……?」


竜華「元気で優しくて明るくてあったかくて、これで麻雀まで強かったら完璧とちゃうん?」

怜「まー、仮にそんな人がおったとしても、とっくに売約済みやろうけどなー」

竜華「難しいもんやなー、彼氏作るって」

穏・憧・玄・宥「そうだね〜」

怜「…………」






怜(意外と全部の条件に京ちゃんが合致してそうなんは黙っとこうかな……なんとなく)





京太郎「へーっちょっ!」

咲「どしたの京ちゃん? 夏風邪?」

京太郎「ちょっと待て、夏風邪は馬鹿しかひかないって言うぞ。ってことは、咲は俺のこと馬鹿だと思ってるってことか?」

咲「馬鹿だとは思ってないよー。麻雀馬鹿だとは思ってるけど」

京太郎「ぬぅ……否定しきれない自分が怖い」

咲「私はこのまま京ちゃんが女の子に興味を持てなくなるんじゃないかって心配してるよ」

京太郎「ハッハッハ、いくらなんでもそれはあり得ねーよ」

咲「どうだか……」

【東京】:全国大会開会式前日



清澄宿泊施設———


久「開会式は明日。大会は長いわ、だから今日はゆっくり休んで英気を養ってちょうだい!」

優希「おーだじぇ!のどちゃん、咲ちゃん、お風呂行こうじぇー」

和「いいですね」

咲「う、うん!あ、京ちゃんはこの後どうするの?」

京太郎「俺?俺は……そだなー、一休みしたら近くを散歩でもしようかなって」

咲「さ、散歩?珍しいね」

京太郎「なんせ明日から血沸き心踊る全国大会が始まるからな!少しでも体を動かして火照りを抑えないと、なにしでかすかわっかんねー」(ククク

和「大会前日に不安になること言わないでください」

優希「もう夜はこいつ、縄でふん縛って部屋に転がしといた方がいいんじゃないか?」

久「ちょっと考えさせて……」

京太郎「……あれ、俺なんか信用されてねーな」

まこ「目ぇギラギラさせてニヤついとる麻雀中毒者を誰が信用するんじゃ」

京太郎「あー、とにかく楽しみだ!なるべく早く対局できたらいいんだけどなー。できれば明日の第一試合なんかが最高なんだけど……」

久「ん?」

まこ「ぬ?」

京太郎「ん……どうしたんですか?」

久(ねえまこ、あれどー思う?)

まこ(わしは自分に都合よく大会日程組んどると見た)

久(だよねー)

久「ねえ須賀君……もしかしてだけど」

京太郎「はい」

久「明日、開会式終わったら早速試合が始まるとか考えてる?」

京太郎「違うんですか?」

まこ「アホォ、そんなわけないじゃろ。まず抽選があって、そっから日を跨いでまず団体戦。お前さんの出る個人戦はその団体戦が全部終わってからじゃ」

京太郎「………………え?」

まこ「いや、『………………え?』じゃのーて」

久「一応これ、何日か前に説明したわよね」

京太郎「…………ましたっけ」

久「ましたました」

京太郎「……」(チラ

咲「ましたよ?」

和「ましたね」

優希「ましましだじぇー」

京太郎「じゃ、じゃあ俺の試合は!?団体戦終わったらって、ど、どのくらい待てばいいんですか!」

久「えっと……一週間ぐらい?」

京太郎「なん……だと……」

久「い、いやでもほら、その期間中にやってもらいたいこともたくさんあるし!他校の選手の情報集めとか買い出しとか、ね!?」


咲「そ、そうだよ京ちゃん!どうしても時間が余って耐えられないなら、どこかに気晴らしに行くのもありだよ!?せ、せっかくだし、観光とか一緒に楽しもうよ!」

京太郎「」

和「あの、もしよければ観光案内しますよ?こっちの地理にはそれなりに詳しいですし———」



透華「フフフ、話は聞きましてよ!」(バーン

衣「聞いたぞー!」

咲「あ、龍門さんに衣ちゃん」

透華「個人戦の開始まで時間が余って仕方がない京太郎のために、ホテルの一室を押さえましたわ!」

衣「そこで京たろーと衣たちのどちらかが倒れるまで麻雀だー!」

優希「倒れたらダメなんじゃないか……?」

まこ「金持ちはやることが早い上に、規模もでかくてかなわんの……」

咲「そ、そんな、個人戦まで麻雀漬けなんて条件を出すなんてズルい……!」

和「今の須賀君なら泣いて喜ぶレベルの申し出ですね。これが龍門渕さんの本気……!」

透華(フッ……これで勝ちはもらったも同然ですわ!)

衣「さあ京たろー、返事は如何に!?」

京太郎「…………」(ゴソゴソ

透華「あの、京太郎?」

咲「どうしたの京ちゃん……携帯なんて取り出して———」



京太郎「————あ、もしもし健さん?俺です、京太郎です。実は健さがこの前言ってた、第二次東西戦……」


久「須賀君が麻雀したさにヤバい世界に潜ろうとしてる!?」

まこ「この際、道具使ってもええからあのバカをおとなしくさせるぞ!」

咲「やめてっ、ダメだよ京ちゃん……!」

京太郎「は、離してくれ……離せっ!一週間だけ、一週間だけだから!知り合いと一緒に打つだけだから、なっ!?」

久「そんな信用できない口説き文句、誰が信じると思ってるのよ!?須賀君がいなくなったらモチベーション下がる子だっているんだから、個人戦までおとなしくしてなさい!」

京太郎「嫌だー!待ちたくないー、待ちたくなーい!」

まこ「ええい、聞き分けのない……!」


透華「ハ、ハギヨシ!ハギヨーシ!」

ハギヨシ「お呼びですか透華お嬢様」

透華「多少手荒くても構いませんから、京太郎を止めなさい!」

衣「このままだと京太郎が、かつての衣と同じ道を辿ってしまう!」

ハギヨシ「っ!?……畏まりました。このハギヨシ、持てる執事力の全てを使って須賀さんを止めてみせましょう」





ハギヨシ「ハァ……ハァ……お、お嬢様、須賀さんを……止めてきました……」(ドサ

透華「ハギヨシ……ハギヨーシ……!」

衣「見届けたぞ、ハギヨシの勇姿!お前こそ執事の鏡……!」

京太郎(高手小手縛り)「一週間もみんなが麻雀してるのを眺めて応援するだけなんて耐えられねー!」

まこ「ええい、聞き分けのない奴じゃ!それならいっそ、気晴らしに一夏の思い出でも作ればええじゃろーが!」

京太郎(高手小手縛り)「一夏の……思い出?」

まこ「(お、は、反応した?)そーじゃ、夏はイベント目白押し。気になる奴とどこぞに出掛けるとか、あとなんじゃ……と、とにかくイチャコラする相手でも見つければええんじゃよ!」

咲「そ、そうだよ京ちゃん!私も協力するよ!?っていうか私が手をかしてあげなきゃ、京ちゃんが女の子と仲良くなるなんて無理だよね!」

透華「そうですわ!きょ、京太郎が望むなら私、な、何だっていたしますわよ……?」

京太郎(高手ry)「何だって……?それならまずこの縄を解いてください。されから……」

透華「ハ、ハイッ……!」

透華(何でも、何でも来いですわ!例えそれがどれだけハレンチな内容でも……っていうか、バッチ来いでしてよ!)

京太郎「それで透華さん、俺を……!」

久「いちおー言っとくけど、雀荘に連れていくなんてのはなしだかんね?」


京太郎(高手ry)「……それじゃ意味ねぇーーー!」(ジタバタ

透華「」

まこ「むしろこの流れでまだ麻雀言うつもりじゃったのか、おのれは!?」

透華「うぅ……どうして私はこんなになるまで京太郎を……!」

咲「自分を責めないで龍門さん……。私だって、京ちゃんが強くなってくれるのが嬉しくて……ずっと放置してたんだもん」

和「私があの時……お昼休み、自主練に来た須賀君とネット麻雀を交替しなければ……」

衣「トーカも咲も、ののかだって悪くない!悪いのは……悪いのは、覚醒のきっかけを作った衣だ……!なぶり続ければ真の力に目覚めるに違いないって、跳ばし続けたから……グス、ごめんなさい」

優希「こいつぁもう手遅れだじぇ……」

まこ「いや、こいつの症状はあれじゃ。今まであったおまちに対する情熱やら、和にええとこ見せたいとか女子にモテたいっちゅう欲が全部麻雀に向いてしまったもんに違いない。じゃけん、京太郎の方から誰が可愛いとか付き合いたい思わせることができれば……!」

優希「む、昔の京太郎が帰ってくるのか!?」

まこ「はっきりと断言はできんが、おそらくな」

久「あ、できれば雀力は高めのとこで落ち着くようにしてもらえると助かるんだけど」

咲透和優ま衣「「「………………」」」

久「なんでもないでーす……」

京太郎「おーい、そろそろこの縄ほどいてくんない?大丈夫、もうすっかり冷静になったから、な?」

咲「じゃあ京ちゃん、私が持ってるこれ何にみえる?」(白鉛筆

京太郎「万点棒」(キッパリ

咲「もう今日はそのままで過ごそ、ね?お、お風呂は……ほら、ゴニョゴニョ」

透華「ぬ、抜け駆けは禁止ですわよ!?ここは公平に!公平に勝負して決めるべきですわ!」



京太郎「あっれ、なんか急に俺ピンチな流れになってね?」

優希「お前が蒔いた種だじぇ、自分でどうにかしろー」

京太郎「お、おう……?」





————宿泊施設:大浴場

華菜「ふぃー…………そろそろ上がるし」(ションボリ

>>1です
今コンマ回りの設定やら話の進行を組み立てているのですが、コンマって難しい。

一通り組めたらまた投下していく予定なので、少しばかりお待ちください。



コンマ使うといっても、SAN値チェック的な使い方しかしない予定やけど。

西田「みなさまこんばんは、西田順子です」

久美子「私は今、駆け出したばかりだ。Weekly麻雀TODAY新人、久美子です」

西田「ちなみに大介さんは先日、辞令でスポーツ関係の部署に異動になりました」

久美子「丹波がどうとか、陸奥がどうとか、前の飲み会で興奮ぎみに語ってましたねー」

西田「パッと聞いただけだと、地方に取材に行ってるようにしか聞こえないわね」

久美子「まったくですね」

西田「それはさて置き、久美子ちゃん!今日の目的はわかってるわね?」

久美子「はい!全国大会出場校の中で先輩の一押し清澄に突撃取材ですね!」

西田「よくできましたっ!前年度優勝校の龍門渕を奇跡の逆転劇で破り、全国出場を決めた清澄高校!あそこはいろいろ特集の組み甲斐があるのよ」

久美子「中学のインハイ優勝の原村選手に、この間の県予選であの天江選手を相手に逆転優勝を決めた嶺上開花使いの宮永選手……そして」

西田「この中に一人、憧れの子がいる!」

久美子「全国大会に出場すれば十分だと言ったが……別に優勝してしまっても構わんのだろう?」

西田「最近、体は牌でできている清澄高校の黒一点・須賀京太郎選手!彼の記事はぶっちゃけ売れる!」

久美子「県予選決勝直前に転落事故に遭って、その状態から前年度優勝者に捲り勝ち。さらに優勝者インタビューで憧れの人がいるんです発言ですからねー」

西田「腕に自信のある全国の女の子からすれば、あの台詞は無視できないものがあるわよ」

久美子「自分のために頑張ってくれてる(かもしれない)男の子って、女の子として憧れますもんね!」

西田「しかもそれが、見た目よし性格よしならなおの事ね」

久美子「まあ、その須賀選手がホントーに全国大会出場校にいる女の子のために頑張ってるのかは不明なんですけど」

西田「そこはほら、雑誌としての体裁があるから、ね?」

久美子「ですよねー。次の特集記事、どうしましょうか」

西田「うーん、そうねー……こう、『君を振り向かせたい』的な煽り文句でもつけて、対局中の写真掲載して……」

久美子「あ、それなら普段の姿も少し載せて、対局中とのギャップも出したいですね」

西田「いいわね、それ!よーし、今週号もいけるわよ!」

久美子「そうですね、先輩!」







京太郎「……えっぷし!?」

咲「どしたの京ちゃん、変なクシャミして」

京太郎「いや、どっかで噂されてる気がする……」

和「噂されてクシャミが出るなんて、そんなオカルトあり得ません」

京太郎「だといいんだけど」

優希「自意識過剰ってやつだじぇ」

京太郎「ま、そうだな。俺みたいな奴に興味を持ってくれる人なんて数が限られてるだろーし」

咲「え、きょ、京ちゃんもしかして気付いてるの!?」

和「そんなオカルトがあり得たんですか!?」

優希「ヤバイじぇ、大会が中止になるかもしれないじょ!」

京太郎「なんだよその反応……。全国大会で俺を倒すべき相手として見てくれてる人がいるぐらいの夢見たっていいだろ!?」

咲「…………だよねー、京ちゃんってそんな人だよね」

和「少し……昔の須賀君が懐かしいです」

優希「もうこれ、県予選で階段から落ちた時に頭打ったせいだろ、ってレベルの壊れっぷりだじぇ」

京太郎「壊れ?俺のどこが壊れてるんだよ!」

咲和優「麻雀狂いになってるところ?」

京太郎「雀士としてぜんっぜん普通のことじゃねーか!むしろ歓迎すべきことじゃねーの!?」



久「そうやって断言するあたりがもう、ね」

まこ「じゃなー」

久「全国大会の期間中にどの程度まともに戻ってくれるのやら……」

まこ「もうJAN値振り終わってても不思議じゃないがの」

久「詰んでないことを祈るわ……」

なんか全然書く余裕がない。

勝ち負けは今まで通りに書くかとです。単純に、女の子と仲良くなることする度にJAN値下げて、JAN値が一定以上になったら東西戦エンドそれだけ。

色々考えてみてはいるが、コンマやってる人には本当に頭が下がる。

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