みほ エリカ「パンツァータッチ!」 (79)
第62回戦車道全国大会決勝戦
第62回戦車道全国大会決勝戦
Ⅲ号戦車車内
エリカ「....ちっ、今日のプラウダはしつこいわね。流石決勝だけあるわね」
小梅「...ど、どうしたら....」
エリカ「....10連覇のかかった大事な試合、負けるわけにはいかない!」
........ドォン!
みほ「....きやっ」
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エリカ「....ちっ、フラッグ車をやらせる訳には行かないわ!全速前進、私達が盾になるのよ」
操縦手「は、はいっ」
みほ「あっ、エリ…逸見さん危険です!」
エリカ「貴女を此処でやらせる訳には行かないでしょ!私達が盾になるから、その隙に撃破しなさ……」
ドォォン! ドォォン!
操縦手「…車体が滑る…うわっ…」
みほ「エリカさん!」
ドボォォォン!
エリカ「っ…大丈夫?」
小梅「…私は大丈夫で…きゃ、水が……なんで?どうして!?」
エリカ「まさか、水没?!」
操縦手「…そんな、嘘でしょ……」
エリカ「…今ならまだ間に合うかも知れないわ、早く脱出するわよ!」
小梅「…だ、ダメです。ハッチがびくともしません……」
操縦手「…私達、此処で死ぬのかしら…」
小梅「…っ…そんな…」
エリカ「…此処で死ぬ訳にはいかないわ!こんのぉぉ!」
小梅「…いくら体鍛えいる逸見さんでも、無理ですよ…この水圧じゃ…」
エリカ「…あーっ、もう!戦車道は安全な競技のはずでしょ、空きなさいよぉ!」
ガチャ
エリカ「!!開いた…うぷっ…」
ザザーッ
みほ「皆、大丈夫ですか?!」
小梅「みほさん!」
エリカ「なにやってるのよ?!試合は?」
みほ「それは後です。早く脱出して」
エリカ「…そうね、皆、早く出て!」
小梅「エリカさんは?」
エリカ「私は車長よ 、指揮官として皆の安全を確認してからよ」
小梅「エリカさん、待ってますからぬ」
エリカ「小梅で、最後ね」
みほ「…後はエリカさん、うぷっ、早く!」
エリカ「…助けに来てくれてありがとう、副隊…… 」
ザザーッ
みほ「きゃあ……」
エリカ「……みほっ!……ゴボッ…」
とある川岸
「…………」
二人を抱えて川から上がってくる男性
みほ「…………」
エリカ「…………」
「……まだ、息はある……」
エリカ「……」
みほ「……」
「……このパンツァーリングを託そう。リングが輝く時、君達の戦車道の強い味方になるだろう」
「……戦車道の未来を君達に託す…逸見エリカ、み…西住みほ」
エリカ「……」
みほ「……」
ザッ…ザッ....
みほ「....お....う……さん....ゴボッ....あれ、ここは....はっ!エリカさん、エリカさん!」
エリカ「ぅぅ....ゴボッ....みほ?」
たった、これだけとは…ぶったるんどるな!
>>13
携帯からの投稿なんで、沢山投稿できないんです。本当です!信じて下さい!
黒森峰女学院戦車道チーム。先の敗退、先輩の引退を経て新体制に向け車長要因の選抜試験を行っていた
「....逸見エリカ、選抜試験合格」
エリカ「よしっ!....」
「....西住みほ、合格」
みほ「....ほっ....」
エリカ「....まぁ、みほは、当然ね」
みほ「....」(笑顔でピース)
>>15 すいません。ミスりました
車長要因→車長要員です
まほ「....直下、げし子(脇にへっツアーの娘、正式名称不明に付きげし子表記にします、赤星....それに、エリ....逸見、西住みほ。以上のメンバーが第一次選抜隊員となる。隊長は、引き続き私が継ぐ事になった。宜しく頼む」
一同「宜しくお願いします」
まほ「....早速、今後の練習についてだが....」
直下「....隊長、質問宜しいでしょうか?」
まほ「....許可する。何だ?」
直下「何故、今回はこのような選抜試験を?昨年度は、このような試験はしてないと聞きましたが
」
まほ「....私も突然の事で些か戸惑いは感じているが、黒森峰の中から、成績の良い生徒を選抜するようにと、何処からか要請されたらしい」
直下「....一体誰が....」
まほ「...私も良くは知らない。すまないな....さて、話を戻すが....」
まほ「....今後の練習についてだが、早速なのだが、来週、プラウダ高校との練習試合をする事が決まった」
げし子「ま、またですか?!」
みほ「....プラウダ....」
エリカ「....あれは焦って忠告を無視した、私の責任よ。貴女の責任じゃ無いわ....」
みほ「....エリカさん....」
小梅「....でも、全国大会直後に、良く練習試合なんで、組めましたね」
まほ「....先の全国大会で、少し気になることがあってな。ダメ元で、話をしたらすんなりokが出た」
エリカ「....確かにあの時のプラウダの攻撃には違和感がありました」
げし子「....違和感って、まさかその違和感のせいで負けたとか言うじゃ無いでしょうね?」
エリカ「違うわよ!....あれは判断を誤った私に原因はあるわ....だけど確かにあの時、プラウダの戦車には何時もと違う何かをかんじたのよ」
直下「....だけど、貴女が感じたってだけじゃ....小梅は?」
小梅「....えっ、なんか何時もより激しい攻撃ではありましたけど....」
直下「思い過ごしじゃない?」
エリカ「何よ!」
まほ「よさないか、こんな所で仲間内で揉めてどうする!」
一同「........」
まほ「エリカが感じたという違和感が、あるのかは知らんが....私もあの試合には何か、引っかかる物を感じた」
エリカ「た、隊長....」
まほ「思い過ごしかもしれないが、それは来週の試合ではっきりする筈だ....次の試合でそれを払拭するためにも私達は勝たねばならない」
一同「はいっ」
まほ「その為にも、新体制になった今、新たな練習は必要だ。これから、新たな編成の下での連携訓練を行う、それぞれ車長として、直下は、ヤークトパンター」
直下「はいっ」
まほ「赤星、げし子はパンター、エリカはティーガーⅡ」
げし子「了解!行くわよ、小梅」
エリカ「はいっ!」
まほ「みほは、この間のこともあるから私と一緒に....」
みほ「私は、何時も通りティーガーⅠでしょ?行くね」
まほ「........」
今日についてはここまで
今さらですが、エース風なガルパンです。
とりあえず、タッチの後をどうするか....がちょっと煮詰まってないです
試合前日
まほ「....では、本日の練習を終了する。明日は練習試合だ。明日に備えて早めに休むように」
一同「お疲れ様でした」
みほ「.........」
エリカ「何ショボくれてるのよ?シャキッとしなさいよ!」
みほ「....うん」
エリカ「次は、必ず勝つわよ!貴女ならやれるわ。もうあんな失敗はしないから」
みほ「....ありがとう。エリカさん」
エリカ(この前の失敗を倍にして返してあげるわ、見てなさいプラウダ)
みほ「....よしっ、頑張ろう....あっ、綺麗なお月様....今日は満月かぁ」
....……
カタカタ……
……カタカタ……
学園艦の運用を司り、学園艦の廃校を企む教育局長ヤクーニン
役人「……これで、今度こそ終わりにしてあげましょう…」(ニヤリ)
笑みを浮かべる視線の先には「承認」の印鑑がデカデカと押された一枚の書類
試合当日
まほ「……皆、プラウダ相手に思う事はあるだろうが、感情に囚われず冷静に対応しろ」
一同「了解!」
まほ「…冷静に対処すれば勝てる相手ではある、行くぞ。パンツァー・フォー」
みほ「……」
エリカ「……」
ドッカン! シュパッ
エリカ「……ふん。どうよ」
直下「……エリカ調子いいわね」
げし子「まぁ、この間の件もあるし当然ね」
げし子クルー「…車長、前方に敵です」
げし子「停止、砲撃翌用…何あれ?」
げし子クルー「なんですか、あれ……」
げし子「落ち着きなさい。あんなの、見かけ倒しのポンコツよ。パンターの火力ならオーバーキルな位よ。撃てっ」
ドォン!
げし子「そんなポンコツ戦車を出してくるなんて、プラウダにも嘗められた……嘘、撃破して無い?!」
ドォン! ドッカァァン
げし子「…そんな。パンターの装甲をぶち抜ける火力なんて、有るわけないのに……」
シュパッ!
直下クルー「な、なんですか、あれ!? 」
直下「と、とにかく落ち着いて。今なら側面を狙えるわ。この距離でしかも88mmなら……撃てっ!」
ドォン! ドッカァァン
直下「……やった……」
ゴゴゴッ
直下「そんな、なんで、動いてんのよ?!」
「多塔超重(戦車) T-35」
キュラ…キュラ…
本日はここまで
ドォォン!
直下「…隊長、すいません。撃破されました」
みほ「えっ!?もう?」
まほ「…側面を崩すつもりか…みほ、増援に回れ」
みほ「はいっ」
直下「…待ってください。それより本部に講義を」
まほ「…何だと?」
直下「…私たちが遭遇した相手は単独、それもt-35だったんですが…こちらの攻撃を受け付けない上に一撃で撃破されました」
エリカ「T-35!?あんなの戦車明瞭期時代の失敗作じゃない。そんながパンターと勝負した相手になるわけないじゃない」
まほ「…本当にT-35なのか?見間違えではないんだな」
直下「はいっ。あんな独特なシルエット見間違えるはずがありません」
まほ「…うむ。そうだとしたら、重大な規定違反にあたる。審判団に確認しよ…」
みほ「…お姉…隊長!」
ゴゴゴゴ!
まほ「!!…確かにT-35だ。反転して応戦しろ」
みほ「はいっ」
ドォォン! ドォォン!
みほ「88mmが貫通しない!?」
ドカァァァン
ラング車長「…9号車やられました!」
みほ車砲手「何よあれ、ルール違反じゃない!」
みほ「…落ち着いて。側面に回ってみます。もしかしたら判定装置のトラブルかもしれません」
操縦手「は、はいっ」
ゴゴゴゴ…
みほ「…攻撃翌用意、撃てっ!」
ドォォォォン!
みほ車砲手「…どう?…だ、ダメ!?」
みほ「もう一度…危ない」
ドォォォォン!
まほ「みほ!無事か!?」
みほ「…痛たた。皆さん、大丈夫ですか!?」
砲手「無事です」
操縦手「大丈夫です…。副隊長、T-35が突っ込んできます!」
みほ「えっ!?」
キュラ…キュラ…
みほ「脱出!」
まほ「みほたちを援護する。撃てっ」
ドォン! ドォン!
まほ「くっ、なんて奴だ」
ドォォォォン!
エリカ「…よしっ。ふん、どうよ71口径の88mmの味は」
まほ「エリカか?」
キュラ…キュラ…
エリカ「ちっ、なんなのよ。あいつは!?」
「……このパンツァーリングを託そう。リングが輝く時、君達の戦車道の強い味方になるだろう」
エリカ「…戦車道の強い味方になるってなら、今なりなさよ!」
エリカ車装填手「一人で何を騒いでるんです?」
エリカ砲手「そっとしときなさい」
エリカ「…もう一発。砲塔基部にぶち込んでやりなさい」
ドォン! ドォカカカン!
動きが止まるT-35
エリカ「…やったわ!」
…ゴッ…ゴゴゴゴ…
エリカ砲手「…まだ、動いて…」
ズドォォォォォン! ドォン! ドォォン!
みほ「…全砲門が一斉に動き出した」
エリカ「…ちっ、あんなのくらったらまずいわ。後退!」
ドォン! ドォン!
エリカ「…もっと急いで」
操縦手「…これが全開です…きゃぁ」
エリカ「…うわっ」
ドォォン! シュパッ!
エリカ「…くっ、なんなのよ…」
キュラ…キュラ…
エリカ「な、何!?まさか、踏み潰すつもりなの!?」
エリカ砲手「嘘でしょ。戦車道は安全には考慮されてるんじゃないの!?」
エリカ「と、とにかく逃げるわよ。脱出!」
キュラ…キュラ…
エリカ「…ティーガーⅡでも倒せないなんて、一体なんなのよ!?」
みほ「…グズッ…こんなの戦車道じゃ無いよ…」
キラッ
エリカ「!!光った?!」
みほ「光った!…皆さん、ここなら安全です。試合が終わるまで下手に動かないでくださいね」
みほ車砲手「えっ?副隊長!?どこに行くんですかー!」
エリカ「…みほー!」
みほ「!!…エリカさーん!」
エリカ「はぁっ!」
みほ「えぇーい!」
みほ&エリカ「パンツァータッチー!」
ドォン! ドォン!
まほ「…くっ、一切の攻撃が効かない…何か他に打つ手は…」
ドカァァァァァン!
まほ「!?あの攻撃は」
まほ車操縦手「5時方向からのようでした」
まほ「!!…パンターA型、一体誰が」
今日はここまでです
エリカ「…鉄甲弾じゃだめみたいね」
みほ「…側面へ回ります。HEATならやれるかも」
エリカ「了解任せたわよ」
まほ「…マーキングが一切ない。あのパンターは一体」
エリカ「フォイア!」
ドォォン!
T-35「……」
エリカ「やった?!」
ゴゴゴッ
みほ「…まだっ、えっ」
ゴォォォォォ!
エリカ「火炎放射ですって!?」
みほ「…あ、熱い…このまま焼かれたら後1分もしたら誘爆して吹っ飛んじゃう」
エリカ「……こいつを使うわよ。装填手伝って」
小梅「…あのままじゃ爆発しちゃう」
みほ「装填完了」
エリカ「…いくわよ。フォイア!」
ドォン!
まほ「…APFSDSだと!?」
パカァァァン!
貫かれ爆発四散するT-35
まほ「…やったのか……あのパンター…消えた?」
みほ「…お姉ちゃ…体長無事ですか?」
エリカ「隊長!」
まほ「…みほ、エリカ!?無事だったか」
エリカ「はいっ、私もみほも大丈夫です」
まほ「…そうか、無事でよかった。迎えを出す。どこにいる?」
黒森峰女学園
まほ「…前回の試合はみなご苦労だった。途中のアクシデントもあったがみな、よくやってくれた」
小梅「…隊長、あのT-35ですか」
まほ「…プラウダはT-35の存在については知らないと言っていた」
直下「知らないって。白々しいわね」
ゲシ子「だけど、あんな明らかおかしな戦車を出してきたりするかしらね」
まほ「…その件についてはお母様の方から戦車道連盟にも掛け合って調査してもらっている…今回の件は判定装置の故障による事故かもしれないが、もしかしたらもある、各人は今一度気を引きしめて練習に望んでくれ」
数日後
まほ「…先日の試合での件だが、連盟が調べたところ、試合時に使用の届出がされてなかったそうだ。プラウダにも登録されていた記録がない」
小梅「じゃあ、一体あれは?」
まほ「連盟で詳しくは調査中につき詳しいことは不明だ。だが、もしかしたら何者かによる戦車道への破壊工作かもしれないとのことだ」
直下「破壊工作ですか?!何のために」
まほ「…それは私にもわからない…だが、今後あのような戦車が現われないとも限らない。そこで、お母様、西住師範から黒森峰内に臨時に超重戦車対策チームを創設するとのお達しがあった。私以下、この前の試合で対戦経験がある、我々がメンバーだ」
かくして役人と黒森峰との戦いが始まった
まほ「…みほ…西住みほ隊員、ほかの学校でも試合で同じような事態があったかもしれん、調査に行ってきてくれ」
みほ「はいっ!」
エリカ「…みほ、一人で大丈夫ですか?あの子、引っ込み思案な所もありますし」
まほ「……確かにな。だが、この前の全国大会でのショックもある。あぁやって、いろいろ任せて少しずつ自信をとりもどさせるのも大事だ」
バタバタバタ
みほ「…えっと、今このあたりを航行してるはずだけど…あっ、いたっ」
バタタタタタ
「…い!…おーい!」
みほ「あっ、手を振ってる。誘導の人かな?」
カルパッチョ「おーい!」
みほ「…誘導ありがとうございま…あっ!」
みほ「…地面が割れる…危ない!」
カルパッチョ「……」
みほ「あぁ…あ、あれはシャール2C!?何で、アンツィオにフランス戦車が…あっ、CVが!」
ズドォン!
アンツィオ生徒「うわぁっぁ」
みほ「あぁ…あっ、シャールが…消えていく」
アンツィオ生徒「…な、何だよ一体…あぁーCVがボロボロに。どうしよう、ドゥーチェに滅茶苦茶怒られる。どうしよう、パスタ持ってたら許してくれっかな…」
みほ「…何にもない。確かにさっきはシャールはこの辺に居たはずだけど、履帯の跡も無いし…見間違えたのかな…でも、あの木の横に誘導の娘が立って…はっ、そうだ!あの娘は…お姉ちゃん、隊長!」
……
まほ「…本当にここで間違えないんだな」
みほ「…うん」
小梅「…だけど、割れた形跡はもちろん、穴が掘られたような形跡すらありません」
げし子「地面があるとは言え、ここは学園艦の上なのよ。この下には色んな区画があるわ。そんな戦車がすっぽり入るような穴を掘る余裕なんてないわよ」
直下「何かを見間違えたんじゃないの?」
みほ「見間違えてなんて居ません。地面から戦車が現われたときに誘導に出ていた黄色い髪のアンツィオの生徒さんが」
エリカ「ちょっと、生徒が居たって。それが本当なら一大事じゃない」
直下「学校のほうから生徒の無事は確認できてるって連絡があったばかりよ。話にならないわね。CVが大破したのだって、運転ミスの事故だって報告よ。アンツィオの生徒は柄が悪いから無理もないけど」
まほ「…証拠がない以上、長居するのは時間の無駄だ。帰ろう」
エリカ「隊長!」
まほ「…みほ、自信を取り戻させようと色々任せてきたが、逆にそれがプレッシャーになってしまったのかもしれないな。だから、こんな幻覚をすまなかった…戻ったらゆっくり休んでくれ」
みほ「…お姉ちゃん。私は確かに見たの!戦車を!本当なの信じて!」
まほ「…みほの事を疑いたくはないが、形跡が一切無いのではな…。ともかく一度戻って落ち着こう。撤収する。エリカはみほの乗ってきたヘリで帰ってきてくれ」
エリカ「…は、はいっ(みほ…)」
まほ「帰還するぞ」
エリカ「…とりあえず、ヘリの所へ…ん?これは、アンツィオの帽子…みほが言ってた金髪のアンツィオの学生…よしっ」
今回はここまで
エリカ「…学校まで来たのはいいけど、誰に聞けば…。あっ、ちょっといいかしら?」
ペパロニ「ん?あれ、その制服、黒森峰の。どうしたんっすか?…はっ、まさかアンツィオが強豪だからって、偵察に来たんすね!」
エリカ「違うわよ!アンツィオごとき、偵察なんてしなくても余裕よ。私が聞きたいのは、この帽子のことよ」
ペパロニ「ん?それ、うちの学校の…あぁ、カルパッチョのっすね」
エリカ「在籍してるのね。で、今どこに居るの?」
ペパロニ「鉄板ナポリタンの材料の買い出しに行ってるから、そのうち戻ると思うっすけど…」
エリカ「…今は学校に居ないのね…じゃあ、やっぱり例の超重(戦車)に襲われたんだわ」
ペパロニ「マジっすか!?ドゥーチェ、ついに重戦車買ったんすね!やった、これで明日からおやつ3回食べられるー」
アンチョビ「なんだ、騒がしいぞ。ペパロニ」
ペパロニ「あっ、ドゥーチェ!やったすね、ついにアンツィオにも重戦車が来たんすね」
アンチョビ「はぁ?何言ってるんだ?」
アンチョビ「…確かに1日も早く欲しいけど、買うには後1年はみんなで我慢しないと買えないって昨日話したばっかりじゃないか」
ペパロニ「…えっ、なんだ…せっかくおやつが3回になると思ったのに…嘘じゃ無いっすか」
エリカ「誰も、アンツィオが重戦車買ったなんて言ってないでしょ」
アンチョビ「黒森峰の。帰ったんじゃないのか?」
エリカ「…あなた、確か隊長の…ちょうどいいわ。大変なの、あんたの所のえっと、カルパッチョだっかしら?その娘がね、超重(戦車)に襲われたかもしれないのよ」
アンチョビ「…おいおい、冗談はよしてくれ。そんな事あるわけないだろ」
エリカ「驚くのは無理ないかもしれないけど確かに…」
カルパッチョ「ただいま戻りました」
ペパロニ「あっ、帰って来たっす」
エリカ「えっ?あなたが、カルパッチョ…さん?」
カルパッチョ「…そうですけど…あっ、なくした私の帽子。わざわざ届けてくださったんですね。ありがとうございます」
エリカ「えっ、えぇ…そ、それよりあなた大丈夫なの?」
カルパッチョ「何がですか?」
エリカ「あなた、みほを迎えようとして超重(戦車)に襲われたって」
カルパッチョ「なんですか、それ?」
エリカ「えっ」
エリカ「だ、だけどこの帽子は…」
カルパッチョ「黒森峰のヘリコプターが飛んで来たので、手を振ったんですけど。丁度降りてくるみたいで、その風で飛ばされてしまって…諦めてたんですけど、拾ってくださって、ありがとうございます」
アンチョビ「なっ、そんなわけ無いだろう。きっと何かの間違えさ」
エリカ「そんな…」
アンチョビ「まぁまぁ。間違は誰にでもある。気にすることは無いさ。それよりも、カルパッチョの帽子をわざわざ届けてくれたんだ。このまま返したんじゃ、アンツィオの名が廃る。湯をわかせ、釜をたけー!」
ペパロニ「おぉー!」
カルパッチョ「ささ、こっちへ」
エリカ「…えっ、あのーちょっと…」
アンチョビ「パスタが茹で上がるまでまだ時間がかかるから、ほらとりあえず大人のぶどうジュースでも」
エリカ「私ヘリの操縦あるから、流石にアルコー…」
ペパロニ「そんな…せっかくうちらが姉さんの為に準備したのに、断るなんて心外っす!」
エリカ「うっ…じゃあ1杯だけ…」
ペパロニ「ささ、どうぞどうぞ」
カルパッチョ「……」(ニヤリ)
エリカ「…もうこんな時間。急がないと…こちらエリカ。これから戻るわ」
げし子「遅いわよ。何やってのよ、早く戻ってきて。隊長が心配してるわよ」
エリカ「…わかってる…うわっ」(ガタッ)
げし子「ちょっと、どうしたの?!」
エリカ「…燃料が無い!脱出するわ」
げし子「ちょ、ちょっと。洋上で脱出したら大変な事になるわ。飛べる限り陸まで飛ぶのよ」
バッバババ
エリカ「何とか、降りれる場所まで・・・!!あっ、あれは!」
数時間後
PRRRRRR
小梅「はい、もしもし。えっ、はぁ、はいっ…隊長、知波単学園の風紀委員の方からお電話です」
まほ「知波単だと?もしもし、隊長の西住まほです。…はっ、はいっ。それは、申し訳ない事をしました。本人と変わっていただけますか?」
エリカ「隊長ですか?」
まほ「隊長ですかではない。アルコー…大人のぶどうジュースを飲んでヘリに乗るとは何事だ!おまけに知派単にまで迷惑をかけて」
エリカ「…すいません」
エリカ「…ですが、隊長。知波単に不時着するとき、私も地面が割るのを見ました。あれは確かにシャール2Cです」
まほ「何っ?」
エリカ「…至急調べた方がよろしいかと」
まほ「…それはこちらで何とかしよう。とにかく今回の件は見過ごす訳にはいかない。エリカ、君はしばらく自室待機だ」
エリカ「えっ…もしもし、隊長!?」
今回はこれまで
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