冬馬「安価で無人島から脱出してみせる」 (84)

ざざーん…


冬馬「青い空、白い雲、広がる水平線…」


冬馬「これ夢なら覚めてほしいぜ」


俺は確か昨日までは豪華客船で船上ライブをやっていた


だが今俺がいるところは船の上じゃなくて誰もいない島の上だった


冬馬「確か急に波が強くなったせいで転覆しそうになって…」


冬馬「それで逃げようと救命ボートに乗ろうとしたら足を滑らせて…」


冬馬「海に落ちて気を失って…目が覚めたらここに流れ着いたわけか…」


冬馬「はぁ……何で俺がこんな目に……。ついてねぇぜ」

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冬馬「今手元にあるのは↓3しかないみたいだしな。これでどうしろっていうんだ…」


冬馬「…ここで嘆いていても仕方ねぇ。他に何かあるかどうか探すか」


冬馬「俺がここに流れ着いたということは他にも何か流れに乗って俺みたいに何か流れたものがあるはずだ」

RPG対戦車砲(ロケット砲)

冬馬「血塗れのナイフしかないし、参ったな」


冬馬「まあ、ナイフがあるだけまだマシか。何もないよりあったほうがいい」


冬馬「いざとなったら魚とか捕まえて捌けるしな。後で血を洗い流しておくか」


冬馬「とりあえずまずは海岸沿いを歩こう。もしかしたら運がかなりよければ港があるはずだ」


だがここは無人島、海岸沿いを歩いてみたが港は愚か人がいる様子すらなかった


しかし他にも何か流れているという俺の感は正しかったようだ。海岸沿いには↓3が流れていた

気絶して砂浜に倒れてる魔法少女、(炎系の魔法を使う、お嬢様言葉を喋る)

魔法少女「あぅ~……」グッタリ


冬馬「……はっ?」


無人島に流れていたのはゴミやガラクタではなく変なコスプレをした少女だった


冬馬「どういう…ことだ?」


冬馬「こいつも俺と同じ、どっかの船に落ちて流されたような感じなのか?」


魔法少女「うぅ~……」


冬馬「とりあえず目が覚めるまで介抱しておくか。だが何で魔法少女?」

俺は魔法少女のコスプレをした女子を砂浜に引っ張り上げて寝かしておいた


魔法少女「うぅ~ん…」


幸い気絶しているらしく、人工呼吸をする必要がなくてホッとしたぜ


しかしなんて派手な衣装だ。どっかのイベントで参加していたアイドルか?


冬馬「…にしてもどうすればいいんだ?」


冬馬「こいつの目が覚めるまで待つか?それとも他に何かあるかどうか探すか?」


冬馬「……よし、↓2」

眠り姫を起こすには王子様のキスと相場が決まってる、と言う事でキスする

冬馬「いつまでも寝られたら色々やりずらいぜ」


冬馬「女子に手を上げるのは正直すげぇ嫌だが…。すまねぇ、軽くやるからな」


そういうと、俺は右手をその少女の頬に向かって


ぺちっ


ビンタした


魔法少女「うぅ~…」


しかし効果はなかった

冬馬「…よし、徐々に強く叩くか」


ぺちっ、ぺっ、ぱちっ


魔法少女「…………」


冬馬「……」イラッ


ぺぺぺぺぺぺぺぺぺぺぺぺぺぺぺぺっ


冬馬「はぁ……はぁ……、どうだ!」


叩きすぎてこっちの手が痛くなってきた


魔法少女「ん…うぅ?」パチッ


冬馬「お、やっと目が覚めたか!」ズォッ!


魔法少女「ひっ…!」ビクッ!


べちんッ!!!


冬馬「べふッ!!!」


ビンタされた

――――――――


魔法少女「本当に申し訳ございません!助けてくれた恩人に手を挙げてしまうだなんて!」


冬馬「べ、別にいいぜ。そんなの大したことねぇよ」


冬馬(それにさっきたくさん叩いたしな…。その分も後で詫びしねぇと)


冬馬「おっと、まだ自己紹介がまだだったな。俺は天ヶ瀬冬馬。日本じゃ有名のアイドルユニット、ジュピターのリーダーだ」


魔法少女「アイドルなのですか!そんなに凄い人だったなんて尊敬しちゃいますわ!」


冬馬「いや、それほどでも、ねぇよ。へへっ!」


尊敬の目で見られるのって悪くねぇな


冬馬「それで、お前は誰なんだ?」


魔法少女「えっと……、とりあえず↓2と呼んでくださいませ」

愛と正義と炎の魔法少女、ファントムバルカンですわ、長いからバルカンで良いですわ

魔法少女「とりあえず貴方、頭が高いのでご主人様と呼んでくださいませ」


冬馬「はぁ!?」


冬馬(初対面でいきなりご主人様と呼べ!?しかも頭が高い!?)


冬馬(口調と顔つきとかからしてとてもお淑やかな感じがすると思ったらとんだSだなこいつ!)


冬馬(…だが、まあ、これくらいのわがままなら聞いてやってもいいか。どうせ減るもんじゃないしな)


冬馬「…わかったよ、ご主人様」


魔法少女「あら?主人に対してその口の利き方はなんですの?」


冬馬「おい!黙って聞いてりゃいい気になりやがって!」


魔法少女「えい!」ポン!


ボォアァァァっ!!!!


冬馬「がアアアアアアアアア!!!」

冬馬「水!水、みぃずぅ!!!」ダッ


冬馬(何で身体が突然燃え出したんだ!早く海に飛び込まねぇと!)


バッシャアアアン!!!


ジュウウウウゥゥゥ…


冬馬「はぁ…はぁ…はぁ……」


魔法少女「あら、ごめんなさい!髪だけにしようと思いましたらつい身体全体を燃やしてしまいましたわ…」


冬馬「おい、今何をやった…?」


魔法少女「何って…魔法で対象に向けて炎を出しただけですが…」


冬馬「魔法だと…!?」


魔法なんて現実じゃありえない、何を言っているんだこのアマ…って思うのが普通だが


さっきの発火は魔法や呪い云々の類じゃないと、絶対にありえねぇ。こいつ、本物の魔法少女か…!?


冬馬(だとしたら俺の想像していた魔法少女とは全然違うぜ…。あれは魔王少女だ)

魔法少女「あの、大丈夫でしょうか?」


冬馬「あ、ああ…じゃなくて…問題ありません、ご主人様」


魔法少女「それならよかった!もしうっかり重傷を負わせたら私、どう責任を取ればよかったのか…」


冬馬(なら燃やすなよ、とか言ったらまた燃やされるだろうな、ここは下手なことを言わないで丁寧に話すしかねぇ)


冬馬(ドラマの撮影で執事役やっておいてよかったぜ。敬語は大体覚えている。後はこいつのご機嫌を損なわなければ問題ねぇ)


冬馬(俺は何としてもこいつの魔の手から逃れて無人島で生き残ってみせる!)


冬馬(にしてもこいつ、名前はなんていうんだ?)


魔法少女「ところで、これからわたくしたちは一体何をしたらよろしいのでしょうか」


冬馬「魔法少女なら飛べるんじゃないのか?…じゃなくて、魔法少女なら飛べるはずではないのですか?ご主人様?」


魔法少女「私の専門は炎系の魔法であって、飛行関連の魔法は全くできないんです。ごめんなさい」


冬馬「そうですか…まあこのまま話していても埒があきませんし」


冬馬「とりあえず↓2でも行うべきかと」

食べ物や水を探しに島を探検

冬馬「食べ物や水を探す方がいいんじゃ…先決かと」


魔法少女「なるほど!確かに無人島で最初にやるべきことは食料を確保することですものね!」


魔法少女「そうと決まれば早速中に参りましょう!」ダッ


冬馬「おいそう急ぐなよ!中にやべぇやつがいるかもしれねぇんだぞ!」


魔王少女「はい?」


冬馬「慎重に行きましょう!中には危険な動物が潜んでいる可能性があります!」


魔法少女「そうですね、でもいざとなったらこれがありますので大丈夫ですよ!」ボォォ!!!


冬馬「お、おう…」


冬馬(なんだろう…。なんかとんでもないことになってきたな。とりあえず炭にならないように気を付けるか)

森の中


冬馬(この無人島、結構でけぇんだな。森の中進んでみてすぐわかったぜ)


冬馬(しかしどこ行っても草や木ばかり、人間が入った形跡何て全くねぇ)


冬馬(はぁ…。前にバラエティーで行った先住民族の森のほうがよっぽど快適に思えるぜ…)


魔法少女「冬馬!」


冬馬「はぁ…どうかしましたかぁ~、ご主人様ぁ~…」


魔法少女「あれは一体…」


冬馬「あれ?あれは…↓2」

冬馬「ウェットスーツだな」


魔法少女「何かの服ですか?」


冬馬「え、ええ…。海の中に入るときに着る服、つまり水着です」


魔法少女「水着ですか、それじゃあ食べられませんね」


冬馬「ええ」


冬馬(なんでこんな無人島にこんなものが…ゴミとして流れているなら海岸沿いにあるはずだ)


冬馬(ところどころ破れたあとがある…ここに住んでいる動物が餌と勘違いしてここに持ち運んだのか?)


冬馬(まあ、役に立つかもしれないし着ておくか。海で魚を取るときに役に立ちそうだ)


魔法少女「それでは参りましょうか」


冬馬「ええ」

―――――――


冬馬「はぁ…はぁ…」


冬馬(結構歩いたはずなんだが、食べ物らしいものが見当たらねぇ…)


冬馬(溜まるのは疲れだけか…。せめて川や湖だけでいいからねぇかなぁ…)


魔法少女「……」テクテク


冬馬(何でこいつはつかれねぇんだ、魔法少女だからか?俺もなれるならなりてぇぜ)


冬馬(しかしこれだけ探してもないなら、一度引き返して別の方向から探すしかねぇか、海で魚取るしかねぇな)


魔法少女「あ!」


冬馬「今度はどうなさいましたかご主人様」


魔法少女「あれは?」


冬馬「あれ?」


俺が見たあれは↓2だった

冬馬「マッチだ!」


魔法少女「マッチ?」


冬馬(何でこんなところにマッチがあるんだ?しかも湿ってない)


冬馬(これもさっきのスーツと同じ理由か?流されてここに持ってかれて自然に乾いたのか)


冬馬(それとも俺たち以外の人間がここに流されたことがあるのか?)


冬馬(まあんなことはどっちでもいい。これがあれば火を起せるぜ!魚とか焼けるし焚き火で助けを呼べるぜ!)


魔法少女「そんなものがなくても私の力でいつでも火を起せますよ」ボォォ!!!


冬馬「……そうですね」


ゴミを手に入れた


魔法少女「さて、いきましょうか」


冬馬「おう…」

そして…


魔法少女「森の中をたくさん歩き回りましたが」


冬馬「結局見つけたのはウェットスーツ、マッチ、そして↓3ですか」


冬馬(なんだかなぁ…)

女騎士、(第2のヒロイン、金髪ツインテールの赤い瞳、巨乳(ここ重要) 武器は雷を操る剣

女騎士「っ……」


魔法少女「何ですかこれ」


冬馬「こっちが聞きてぇよ」


冬馬(何でこんなところに女騎士がいるんだよ。生き倒れているところを連れてきたんだが意味わかんねぇよ)


冬馬(まあ魔法少女もいるくらいだし女騎士もいてもいいよな)


女騎士「……」


冬馬「おい、大丈夫か?」


女騎士「……」


冬馬「おい、日本語わかるか?えっと…How are you…?」


女騎士「くっ…殺せ!」


冬馬「あ、日本語通じるんだ」

女騎士「この私がこんな形で捕らわれるとは…不覚!」


冬馬「捕まえてねぇから、助けただけだから」


女騎士「いっそのこと殺せ!」


冬馬「だから…」


魔法少女「お望みなら今すぐここで私たちのステーキになってもらおうかしら?」ゴォォ!


女騎士「ひっ…!」ビクッ!


冬馬「やめろ!こんなところで…」


魔王少女「…」ジロリ


冬馬「っ…。いくら何でも殺人はよくないと思いますが…それも無抵抗の人間相手に…」


魔法少女「…それもそうですね。わかりました」


冬馬「ホッ…」


女騎士「た、助けてくれたのか、礼を言う」


冬馬「あ、ああ…どういたしまして」

冬馬「そういや自己紹介はまだだったな。俺は冬馬。アイドルをやっていたんだがちょっと事故でここに流れ着いたんだ」


冬馬「こっちは…えっと、ご主人様で…名前は知らない」


魔法少女「どうも」


女騎士「…!」ビクッ


冬馬「それで、アンタは?」


女騎士「わ、理由あって名前は言えないことになっているんだ」


冬馬「ワケ?」


女騎士「ああ、だから普通に女騎士でいい。下手なことして力を失いたくないからな」


冬馬「力って?」


女騎士「力を失うと姿形がただの非力な人に戻ってしまう」


女騎士「このスタイルも、乳も、全部なかったことになってしまうんだ」ボイン


冬馬「そ、そうなのか…///」


冬馬「ん?ということはお前…ご主人様も?」


魔法少女「ええ、だから成るべく言いたくありませんし、言って面倒なことになったら後々困るので」


冬馬「そ…うか……」


冬馬(話に辛うじてついていってるが…。意味不明すぎて頭が痛くて仕方ねぇぜ)


冬馬(三人目とか現れねぇよな?)

魔法少女「それで、食事は一体どうしたらいいのでしょうか」


女騎士「確かに、このままだと飢え死にしてしまいそうだ」


冬馬「そうだな。よし!俺が↓2で取りに行ってやる!」

その後色々合って食料としてバナナや魚、を確保

連取り無理なら安価↓でも良いです

冬馬「俺が森や海に入って飯を取りに行ってやる!」


魔法少女「でもさっき森に入ったでしょ?」


冬馬「大丈夫です!今度は別のところで取りに行きますので!では」ダッ!


魔法少女「…行ってしまいましたね」


女騎士「一人で大丈夫だろうか」




冬馬(あんな頭のおかしいのに構っていたら俺までおかしくなっちまう!)


冬馬(ここは一人でやったほうが気楽だ!)

あり




冬馬「さっきとは別の道に入ってみたが、ここには結構果物があるんだな」


冬馬「バナナがこんなにあるなんて最高じゃねぇか!」


冬馬「だがここにバナナがあるということは大分南に流れたのか。これ、無事に帰れるのか?」


冬馬「まあ、今は目の前のことを考えるか。バナナバナナ!」






冬馬「石で生け簀を作って…」


冬馬「入り口を開けておいて魚を追い込んで…」


冬馬「おりゃおりゃ」バシャバシャ


魚「~~~」バチャバチャ


冬馬「よし!ここで入り口を塞いで完成だ」ドン!


魚「~~~」


冬馬「魚もゲットだぜ!」

冬馬「……というわけで手に入れたぜ」


バナナ『』


魚「~~~」


女騎士「おお、これはなんと」


魔法少女「流石ですね、剣も魔法も使えないのに手に入れるなんて感激しましたわ!」


冬馬「へへっ!こんなの俺にかかれば楽勝、だぜ!」


魔法少女「それじゃあ早速食事といきましょうか」


冬馬「あ、ちょっと待ってください。魚の内臓はあんまり食べちゃいけないから少し手を加えないと」


魔法少女「そうですか、わかりました」


女騎士「それなら剣を貸そうか?」


冬馬「いや、これがある」つ血塗れのナイフ


女騎士・魔法少女「……!?」ビクッ


冬馬「あ、血を洗い流すの忘れてたな」バシャバシャ


女騎士「おい、それは何だ?」


冬馬「これか?ナイフだが」


女騎士「そうじゃない!」


魔法少女「何で血で染められていますの!?」


冬馬「なんだそんなことですか」


冬馬「↓2ですよ」

冬馬「吸血鬼を倒したからですよ」


女騎士「吸血鬼だと!?」


冬馬「ああ、前にこの辺りでヴァンパイアガールを増やしている悪質な変態吸血鬼がいてな」


冬馬「俺は偶然その場に居合わせたんだが。その吸血鬼と戦って重傷を負ったヴァンパイアハンターからこの銀のナイフを渡されて」


冬馬「そしたら今度はそいつが俺めがけて襲い掛かってきたから返り討ちにしてやったんだ」


女騎士「なんだと…!?」


冬馬「こうして俺は街を救ったヒーローになり、お礼としてこれをもらったわけだが」


冬馬「洗い流すのすっかり忘れてたぜ。気味悪いな」バシャバシャ


女騎士(なんと勇敢な男なんだ…!)


魔法少女(見た目だけでなく中身まで勇ましいとは……見直しましたわ…!)


冬馬「よし、洗い流したから早速捌くか」

冬馬「捌き終わったぜ」


女騎士「この後は?」


冬馬「ご主人様、この枝の山に火を」


ご主人様「承知しました」ゴォォォォォォ!


冬馬「そして内臓を取り除いた魚に枝を刺してっと…」


冬馬「あとはじっくり火が通るのを待つだけだな」


冬馬「それまでバナナなんてどうだ?」


女騎士「うむ、いただこう」


魔法少女「ぜひもらいましょう」

――――――――


冬馬「ふぅ…食った食った」


女騎士「久しぶりに草以外のものを食した…実に美味だった」


魔法少女「本当にありがとう、冬馬」


冬馬「気に入っていただいて光栄です。ご主人様」


女騎士「ふぅ、食べたら眠くなってきた」


魔法少女「火はどうします?」


冬馬「このままにしておきましょう。この火を目印に助けがやってくる可能性があります」


魔法少女「なるほど」


冬馬「それじゃあおやすみなさい、俺はあっちの砂浜で眠ることにします」


魔法少女「お休み、冬馬」


女騎士「ZZz……」

冬馬「ふぅ、やっと落ち着けるぜ」


冬馬「それにしても、無人島に魔法少女に女騎士か」


冬馬「すげぇ濃い一日だったな。まるで異世界に飛ばされたみたいだ」


冬馬「だが正直ついていけねぇ、たまにはまともな人間に会いたいぜ…」


冬馬「北斗たち…今頃どうしているのかなぁ」


冬馬「…寝るか」

翌日


冬馬「………助けは来なかったみてぇだな」


冬馬「これから毎日、焚き火を焚くとするか」


そう俺は呟くと、二人のもとに向かった


そしてそこで見たものは↓2だった

翔太「ZZz……」


北斗「くっ……殺せぇ……」ムニャムニャ


冬馬「……」


冬馬「……」


翔太「調子乗ってると……燃やし………もやしぃ……ZZz…」


俺は、その場で数秒間固まった

冬馬「…はっ!?」


北斗「ZZz…」


冬馬「…ああ、そういうことか」


冬馬「名前を言わなかった理由がそれだったのか。そして力を失うのを恐れたのはその姿を隠すためか」


冬馬「ははっ…なんかすごく嬉しいけどそれ以上にすげぇ悲しいんだが」


冬馬「俺はこんなTS野郎どもに振り回されていたのかよ!」


冬馬「おい!起きろお前らァ!」


バッチィィィン!!!


俺は人生の中で最大で全力のビンタをお見舞いしてやった

翔太「……」


北斗「……」


冬馬「さて、一体どういうことなのか色々聞かせてもらおうか」


翔太「えっと…」


北斗「俺はお前を助けるために…」


冬馬「じゃあなんだよあれは!全部俺が見た幻だったのか!?」


北斗「いや、そうじゃなくて…」


翔太「えっと…とりあえず最初から話すよ」


冬馬「おう」

翔太「あの時冬馬君が海に落ちて、僕たちはすぐに助けようとしたんだ」


翔太「だけど波が酷すぎてあっという間に飲み込まれちゃって…僕たちはただ見ているだけで何もできなかったんだ」


北斗「もちろん捜索隊もすぐ出てくれたさ。だけど」


翔太「見つけたという連絡はゼロ…。ただ時間が過ぎていくだけ、僕たちにできることは黙って待つだけだった」


北斗「仲間を助けられずに後ろ向きになっていたそんな時、↓3が俺たちの前に現れた」


冬馬「↓3?」


翔太「僕たちは↓3の力で女騎士や魔法少女になれたんだ」


冬馬「マジかよ」

―――――――


翔太「一体どうしたら…」


CV:子安武人「ふふふふふっ…、お困りのようだね」


翔太「!? その声は…!」


北斗「黒井社長…!?」


CV:子安武人「黒井?ノンノン、私をあんなロリコンと一緒にしないでくれたまえ」


CV:子安武人「私はこの世界の裏側に住んでいるアイマスも妖精だ」


翔太「妖精って、本当にいたんだ」

北斗「それでその妖精さんが一体何しに来たんですか?」


CV:子安武人「愚問だな、君たちは仲間を助けたいのだろう?私はその手助けをしにきたんだよ」


翔太「手助け?冬馬君を助けてくれるの?」


CV:子安武人「いや、さっきも言ったように私がやるのは手助けだ、当麻を助けるのは君たち二人だ」


北斗「俺たちが?でもどうやって、あなたが俺たちに力を与えてくれるんですか?」


CV:子安武人「ウィ、私の力にかかれば君たちに超人的な力を与えることも可能だ」


翔太「超人的な力って?」


CV:子安武人「説明するより実行したほうが早い、まあ見てろ」


CV:子安武人「コホン…テクマクマヤコンテクマクマヤコン、ファンタジー世界の住人になぁれ!」


ビビビビビビビビビ


二人「あばばばばばばばば!!!」

ボォン!


魔法少女「ケホッ、ケホッ…何をするのですか!」


女騎士「おい!お前一体何をした!」


CV:子安武人「鏡を見ればわかることさ」


女騎士「鏡?」チラッ


女騎士「おお、なんて可愛いエンジェルちゃん☆」


女騎士「って私か!?なんだこの口調と恰好は!?なんかすごい強そうな剣もあるぞ」


魔法少女「私男なのに少女って……」


CV:子安武人「これで二人は超人的な力を手に入れた。何ができるのかは君たちの頭の中にすでに伝わっているはずだ」


女騎士「確かにそうだが、これで一体どうやって助けたらいいんだ?」


CV:子安武人「私が冬馬が行方不明になった海域にワープさせてやろう、海流の流れに乗っていけば自然と冬馬のところに付くだろう」


CV:子安武人「あとは冬馬と合流してなんとか助けを呼べ」


魔法少女「そんな無茶苦茶な!」

CV:子安武人「あと彼の名前で言わないほうがいいぞ、間違いなく混乱する。適当に胡麻化して変な理由をつけて名前がバレないようにしろ」


魔法少女「わ、わかりました」


CV:子安武人「そしてその姿は日が経つにつれ効力が切れる、初めは顔つき、次に見た目、最後に能力が消えるから気を付けろ」


女騎士「心得た」


CV:子安武人「それでは幸運を祈る」パチッ


二人「ちょ、おまっ……」シュン!


CV:子安武人「んん、この姿はやはり慣れぬな、早く力を取り戻したいぞ」


CV:子安武人「さて、次の悩みを抱えているアイドルの所にいくとするか」

翔太「…そして海の真上に落とされてそのまま流されたんだ」


冬馬「それと俺を燃やそうとしたことと何の関係があるんだ?」


翔太「いや、面白そうだったからつい…」


冬馬「……はぁ、なんか怒る気にならねぇ…」


冬馬「それどころか、また二人に会えて、正直嬉しい気持ちでいっぱいだ」


冬馬「俺を燃やそうとしたことは日本に帰ったら思いっきりこっぴどく懲らしめてやるからな」


翔太「それはちょっと遠慮したいなぁ」


冬馬「それで、どうやって戻るかだが…」


北斗「電話は…水没しちゃって使い物にならなくなっちゃったから」


北斗「仕方ない、まだ力は使えるみたいだし、やるしかないか」


翔太「だね」

翔太「これが僕の究極火炎魔法!ダイナミックフルフレイム!」ゴォォォォ!!!


北斗「これが俺の最大電撃魔法!スパーキングギガボルド!」バババババババババ!!!


冬馬「そうか!これを真上に向けることで誰かが気づいてもらえるという作戦か!」


冬馬「流石二人だぜ!そのチート能力俺も欲しいぜ!そんな中途半端な姿になるのはいやだが…」


翔太「ただこれには問題があって、誰かに気づいてもらえないとただ体力を消耗するだけの無駄打ちになるから」ゴォォォォ!!!


北斗「いつまでも剣を上に向けるわけにもいかないしな」ババババババババ!!!


冬馬「時間との勝負か。運に任せるしかねぇな」

水上警察


「艦長、三時の方向に巨大な火柱と稲妻が出ております!」


「すぐに迎え、あれがなんなのかを突き止めるんだ」


「了解」




冬馬「おい、あれって!」


北斗「間違いない、助けだ」ババババババババ!!!


翔太「やった!僕たち助かったんだ!」ゴォォォォ!

こうして、俺は無事に無人島から脱出


水上警察によって救われなんとか日本に帰ってこれた


一応俺の身体に異常とかないかどうか調べるために入院することになった


特に悪いところはなかったみたいだがな


翔太と北斗は力を大分使いすぎたようで見た目が元に戻っちまった


能力は微力だがまだあるようだったがな。まあ特になんの影響もなかったからどうでもいいが


しかしやっぱ都会はいいな。無人島にはないものがたくさんある


美味い飯も食えるしな!

冬馬「いやー!やっぱ久しぶりの事務所は落ち着くな!」


北斗「お帰り冬馬、正直もう二度とお前に合えないと思ってたんだ。だけどこうしてまた会えるなんて本当に嬉しいよ」


冬馬「俺もだぜ!女に化けて俺をたぶらかしたのはまだ許さねぇが、俺もお前たちとこうしてまた一緒にライブできるのは嬉しいぜ!」


北斗「ああ、そうだな」


翔太「そうそう、プロデューサーさんが早速冬馬君にお仕事だって」


冬馬「おう!なんだってやるぜ!」


翔太「無人島でサバイバルってやつだけど」


冬馬「…!?」ビクッ


ダッ!


北斗「ちょっ…冬馬!?」


冬馬「勘弁してくれ!もう無人島はこりごりだァ!」


終わり

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