P「もう昔の話ですよ」
P「もう昔の話ですよ」 - SSまとめ速報
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服部瞳子「昔からの付き合いだから」
服部瞳子「昔からの付き合いだから」 - SSまとめ速報
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の続きです
お願いします
P「誕生日おめでとう、瞳子」
瞳子「あら、覚えていてくれたのね。うれしいわ…」
P「まぁな…ほれ、プレゼント」ヒョイ
瞳子「なにかしら?この封筒」
P「貰いもので悪いんだが…お前に良いかな、と思って」
瞳子「へぇ…」ガサガサ
<温泉日帰り旅行チケット:ペア>
瞳子「…これ」
P「ちょっとした伝手で手に入れてな。行きたいときは俺に言ってくれ、スケジュールを調整するから」
瞳子「でも…」
P「いいから貰っておけって。結構有名所みたいだぞ?」
瞳子「…ありがとうPさん。…でもペアチケットね」
P「なに?…本当だ、うっかりしてたよ。友達でも誘ってみたらどうだ?」
瞳子「これ、誰でもいいのよね?」
P「まぁ…そうだな」
瞳子「…」
-数日後-
ガタン…ゴトン…
<車両走行間は席をお立ちにならないよう…
P「…」
瞳子「…♪」ペラ…ペラ…
P(どうしてこうなった…)
P「なぁ、瞳子…別に俺じゃなくても…」
瞳子「ほらみてPさん、これいいじゃない?着いたら行ってみましょう?」
P「そ、そうだな…」
瞳子「旅行なんて久しぶりで…ついはしゃいじゃうわね♪」ニコニコ
P「…俺も旅行なんて久しぶりだなぁ!いや~、ワクワクしてきた!」
瞳子「もう…Pさんそんな大声で…恥ずかしいわ」クスクス
P「す、すまん…」
P(瞳子が楽しそうなら、それでいいのかも…)
-温泉街-
ガヤガヤ…
瞳子「この賑やかな感じ、いいわよね」
P「平日を選んで来たが…すごい人の数だな」
瞳子「ガイドブックは読んだわ…何から行きましょうか?」
P「そうだなぁ…あ、俺にも見せてくれよそれ」
瞳子「いいわよ、えっと…これとこれがあっちにあって…」
P「ふむふむ…これなんかどうだ?見た感じうまそうだ」
瞳子「ふふ…最初から食べ物?」
P「うっせ。せっかく来たんだから美味いもの食いたいじゃないか」
瞳子「…そうね、それじゃ…」
ドンッ!
瞳子「きゃっ!…すいませ…」フラッ…
P「瞳子!」ガシッ!
瞳子「…ありがとう、Pさん」
P「危ないだろ、ちゃんと周りを見ろ」
瞳子「ごめんなさい…気を付けるわ」
P「…にしても人が多いなぁ。こりゃはぐれたら目も当てられんぞ」
瞳子「携帯があるから大丈夫じゃ…」
瞳子「…」ギュッ
P「…ん?もう手を離してもいいんじゃないか?」
瞳子「これではぐれないわよね?」
P「お前…天才か」
瞳子「さぁ…時間は限られてるわ。行きましょう」グイグイ
P「ま、まだ大丈夫だって!引っ張るなよ!」
-1時間後-
瞳子「ふふふ!Pさん、ハムスターみたいね」
P「ほふふ?(そうか?)」モグモグ
瞳子「はしたないわよ、食べてから喋りなさい」
P「むぐぐ…ゴクン。お前は俺のお母さんか」
瞳子「いいえ?貴方の担当アイドルよ」
P「…マジで返されると俺が滑ったみたいだからやめてくれ」
瞳子「え?本当にお母さんじゃなくて…」
P「わかったわかった!…恐ろしい天然ちゃんだ」
瞳子「?」
P「もう今の下りは忘れろ。…次はどこに行きたいんだ?」
瞳子「次は…ここなんかどうかしら?」
P「じゃああっちだな。よーし、行くぞ!瞳子」グイッ
瞳子「あっ…」
瞳子「…♪」
-温泉宿-
P「あ~!遊んだ遊んだ!」
瞳子「こんなに遊んだのは本当に久しぶり…いよいよメインの温泉ね」
P「結構テレビなんかで見るよな、ここ」
瞳子「そうね…まさか自分で来れるとは思わなかったわ」
P「おっし、ゆっくり風呂にでも浸かって普段の疲れを取るぞ!」
瞳子「…いつもお疲れ様、Pさん」
P「か、家族風呂?!」
受付係「はい…そちらのチケットは家族風呂の入浴チケットとなっておりまして…」
瞳子「本当ね…右下に小さく書いてあるわ」
P「ま、マジか…全然気が付かなかった…」
P「…別々で入る、というのは?」
受付係「時間制ですのでそれは構いませんが…」
P「ならいいか…じゃあそれで…」
瞳子「…私は一緒でもいいわよ?」
P「…は?」
瞳子「だってせっかくの景色も二人で楽しみたいし…Pさんとお話ししたい事も沢山あるわ」
P「いや、仮にもアイドルなんだから…」
瞳子「二人きりで温泉に遊びに来てるんだからもう一緒よ。…そうじゃない?」
P「ぐっ…むむむ…」
-家族露天-
P「うおぉぉ!こりゃすごい景色だ!」
P「露天風呂って形容しがたいワクワク感があるよな~♪どれ、早速…」
カラカラカラ…
瞳子「…」モジモジ
P「…言ってたわりには恥ずかしがるんだな、お前」
瞳子「き、気分が大きくなっていたのよ…」
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ザパァ~…
P「あぁ~…このまま溶けてしまいそうだ…」グデー
瞳子「ほんとにいい気持ち…景色も綺麗ね…」
P「…もう一日も終わりか」
瞳子「ねぇ、Pさん」
P「なんだ?」
瞳子「…ありがとう」
P「お前が楽しかったならそれでいいさ」
瞳子「誕生日がこんなに嬉しいものだったなんて…忘れていたわ」
P「…」
瞳子「もう一度アイドルになってから…なにもかも忘れていたんだ、って気付いたの」
瞳子「ファンの応援も…仲間の心強さも…貴方がいつも傍にいるって事も」
瞳子「全部…私が勝手にしまい込んでいたのよ、辛い記憶と一緒に」ポロポロ…
P「瞳子?!な、なんで泣くんだ?」オロオロ
瞳子「毎日が楽しくて…幸せで…でも怖いの」
P「怖い?」
瞳子「壊れるのが嫌で…無くなるのが嫌で…」ポロポロ…
瞳子「…夢はいつか終わってしまうの…そうだったでしょう?」
P「…瞳子!」ガシッ!
瞳子「…?」グスッ
P「事務所の仲間もいる。昔の仲間だってお前を応援してる…俺もお前の味方だ」
P「俺達はあの頃をやり直すことは出来ないけど、ここからまたやって行くことは出来るぞ」
P「結果はどうであれ終わらない夢は無いが…見るなら楽しく!夢を見た方がいいだろ?」
瞳子「…ふふふ。貴方はいつもそうやって私をその気にさせて…どうなっても知らないわよ?」
P「賭けているのはお互い様だ。絶対に後悔はさせない…もう二度とな」
-家族風呂前、廊下-
P「…」ホカホカ
瞳子「…」ホカホカ
P・瞳子(は、恥ずかしい…!)
P(雰囲気に飲まれてなんかくっさい事言った気がするぞ…)
瞳子(す、少し感情的になりすぎたわ…)
P「さ、さぁて!そろそろ帰ろうか!」
瞳子「え、えぇ…お土産も買って帰りましょう」
P「事務所の人達はお菓子でいいか?」
瞳子「そうね…沢山お菓子を買って…事務所に置いておきましょうか」
P「よし、それで行こう。…ほら」スッ
瞳子「…もうはぐれないようにね」ギュッ
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-列車内-
ガタン…ゴトン…
瞳子「うぅ~ん…」ノビー…
瞳子「…」チラッ
P「…zzz」
瞳子(もう一度、トップアイドルを目指して…そしてトップアイドルになった時…その時は…)
瞳子「…待っていてね、Pさん」
ガタン…ゴトン…
おわり
間に合いました。瞳子さんお誕生日おめでとうございます!ありがとうございました
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