【モバマス】服部瞳子「芸能界って怖いわね」 (28)

瞳子「嘘よね……」

「体も売らない。芸も二流、歌も歌えない。使えないのは当然でしょう」

瞳子「嫌よ!私、何でもするから、だから、お願い……、仕事を……、ください……」

「ん?今、何でもするって言いましたよね」

瞳子「え、ええ……」

「ジュピターって男性アイドル知ってますか?」

瞳子「聞いたことがない方がおかしいわ」

「ちょっとスキャンダル起こしてくださいよ」

瞳子「なっ……」

「もう、あなたの純潔になんか誰も興味ないんで、ある所から奪ってくださいよ、ね」

瞳子「ふざけ……」

「なら、さようならです」

瞳子「……、残念ね……」

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1419816955

瞳子(前の事務所の最後の瞬間を思い出してしまったわ……)

瞳子(今はPさんも、仲間もたくさんいるのに……)

P「瞳子さん!」

瞳子「な、何かしら?」

P「今日のテレビ局での仕事中に私はついてけないという話をですね……」

瞳子「ごめんなさい、ちょっと上の空になってたわ」

P「まあ、瞳子さんなら大丈夫でしょうし気にしすぎですかね」

瞳子「そうね……、大丈夫よ」

P「すいません」

瞳子「そんなに気にしなくても……」

瞳子「!」

「久しぶりですね」

瞳子「ええ……、そうね……」

「今のあなた、なかなか……評判がよろしいようで……」

瞳子「おかげさまでね」

「そう睨まなくてもいいじゃないですか。それに今のあなた……」

瞳子「さ、触らないで!!」

「綺麗ですよ……」

瞳子「都合のいいことを……」

「気分が変わったら、またうちに……、いや、私の愛人でもいい……」

瞳子「ふざけな……」

「ちょっと、脅すようですが大事務所が圧力をかけるだけで小さな事務所は……」

瞳子「脅迫じゃない……」

「まあ、期待していますよ……」

瞳子「二度と顔を見せないで!!」

瞳子(あの人のせいで、あまり仕事に集中できなかったわ……)

瞳子「……、気にするだけ無駄ね」

「あ、すいません」

瞳子「何かの勧誘かしら?だったらお断りしたいのだけど……」

後藤「あの私、後藤と申しまして……、その……、関係者の方に備品のことについていくつかアンケートを……」

瞳子「それなら構わないわ」

後藤「ご協力ありがとうございます!」

後藤「ご協力ありがとうございました」

瞳子「いえ、別に」

後藤「それでは私はこれで……」

瞳子「お疲れ様でした」

「関係者、ですか……」

瞳子「何よ、今さら私の前に現れて何をしようっていうの!?」

「別に。あなたと私は部下と上司。パートナー同士だったじゃないですか。だから、ちょっとした提言をしているだけですよ」

瞳子「元プロデューサーだった。今は、あなたに会う必要も話す必要もないわ」

「冷たく切り捨てたのは謝りましょう。でも、私は今も昔も本気で愛人にしたいとは思っていましたよ」

瞳子「帰って。私はもう新しい人生を歩み始めたのよ!!」

~数日後~

瞳子「仕事が0……」

P「こんなことって……」

晶葉「どうかしたのか?」

瞳子「な、なんでもないのよ」

P「そ、そうだぞ!」

晶葉「ならば良いが……、最近皆が事務所にいる機会が増えたな」

P「あ、ああ……」

晶葉「仲間なんだからいつでも頼ってくれ。な、アッキー」

アッキー「わん!」

瞳子「ありがとうね……」

瞳子「……、来たわね」

「ふふ……、圧力はかけるものですね」

瞳子「あなた一体……」

「暴力団」

瞳子「くっ……」

「ははは、あなたは逆らえない。仲間の村上さんに頼めばいいじゃないですか」

瞳子「どこまでも……」

「愛人になってくれますか?妻子がいるんでなるべくバレないようにお願いしたいのですが……」

瞳子「わかっ……」

トゥルルルル

瞳子「失礼、何かしら?」

「ふふふ……、いつまでも待ちますよ……」

後藤「あ、後藤という者ですが覚えていらっしゃいますでしょうか?」

瞳子「は、はい……」

後藤「実はうちの企業の新事業で化粧品をやることになりまして……」

瞳子「は、はい」

後藤「CMの際は是非あなたにと……」

瞳子「ほ、本当ですか!」

後藤「プロデューサーさんにはもうお話を通していまして……」

瞳子「あ、ありがとうございます!」

後藤「それでは失礼します」

瞳子「は、はい!」

「仕事用の携帯を手放さない。新しいプロデューサーに教えてもらったんですか?」

瞳子「ええ。優秀なプロデューサーよ」

「ふふ……、ま、挑戦状としてお受けしましょう」

瞳子「悪の栄えた試しはないわ」

「力こそ正義ですよ」

瞳子「気に入らないわ」

「気に入らせてあげますよ」

今回の更新はここまでにします。

~翌日~

後藤「どうも、どうも」

P「ありがとうございます」

後藤「いえいえ、実は部下の提言で服部さんにお任せしようと決めまして……」

P「そうなんですか」

後藤「ええ、まぁ変わったやつで……、おっと横道に反れましたね」

P「構いませんよ」

後藤「すいません。では本題に参りましょう。わが社の化粧品は……」

P「ありがとうございます」

後藤「我が社の社運をかけた一大事業ですから」

P「うちにとっても大事な仕事なので頑張らせていただきます!」

後藤「頼りにしていますよ」

P「こちらこそ!」

後藤「はははははは」
P「ははははははは」

瞳子「女性の素顔って怖いですよね」

瞳子「素顔を隠すのに技術は必要ないんですよ」

瞳子「素顔を隠した女性ってなんか芸術的」

瞳子「大人の女性になりませんか?」

瞳子「そのために必要なのはこの手ですね」

瞳子「GKファンデーション、好評発売中」



スタッフ「OKです!」

後藤「素晴らしかったです。いやー、部下の目に間違いはありませんでした」

P「いえいえ、こちらこそお仕事を頂けて光栄です」

後藤「また、CMの際にはお世話になりますので……」

P「いえいえ、こちらこそ……」

「困るなぁ……、こんなことされちゃ……」

「脅しでもかけますか。欲しいものを手に入れるのに手段なんて選んではいけませんし」

「誰でも言うじゃないですか。所詮は結果だって」

「過程を気にする人ほど逃していく、欲しいものも好機も全てを」

「だからこそ、貪欲に手に入れなければならない。こんなの子供でも分かる」

「綺麗事は全てを曇らせる。必要悪を認識できない者はいつだって邪魔でしかない」

「消すしかない。それしかない」

「こんなことを教えてあげないといけないなんて。罪な人ですよ、瞳子さん……」

後藤「はっ!?」

「だから、言ってるじゃないですか。CMの放映を中止しなければ、ね」

後藤「何をバカなことを……」

「暴力団けしかけちゃいますよ」

後藤「うちの会社はそんな脅しに屈しない!」

「そんなこといって……、あなたの判断でしょう」

後藤「何を言っているんだ。これ以上やると営業妨害で訴えるぞ」

「おお、怖い怖い。ま、そんなことも言えるのは今日まででしょうが……」

後藤「切るぞ!!」

???「後藤さぁん、ちょっと待ってくださいよぉ」

後藤「お、お前は……」

小野「お電話代わりました。私、小野大介と申します」

「なんなんですか、あなたは?」

小野「嫌だなぁ、本当は分かってるくせに……」

「何を……」

小野「あなたがおっしゃている後藤の上司ですよぉ……」

「な、何ぃ!?」

小野「あなたの後ろ盾の暴力団って、架空でしょ?」

「そんなことはない。後悔させてやるぞ……」

小野「ご勝手にどうぞ」

「じゃあ、失礼させてもらいますよ!」

小野「アッハハハ……、随分こらえ性のない人ですねぇ……」

今回はここまでにします。ホモが出せて一安心しました。

このSSまとめへのコメント

このSSまとめにはまだコメントがありません

名前:
コメント:


未完結のSSにコメントをする時は、まだSSの更新がある可能性を考慮してコメントしてください

ScrollBottom