モバP「桃華ァ!結婚しろオォ!!」 (121)
P「…桃華。話があるから後で3番の応接室に来るように」ポン
桃華「はい、ですわ」
P(………)ハァ
P「…じゃあ後でな」スタスタ
桃華「……あ」オドオド
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1475779185
千枝「…最近、桃華ちゃんプロデューサーさんに呼ばれること多いね…大丈夫なのかな」コソッ
ありす「もし何かあるなら私たちに相談してくれれば…」
薫「お、おこられてるのかなぁ…プロデューサー怖い顔してたし…」ガクガク
仁奈「薫、それは大丈夫でごぜーます」ピッ
薫「え?」
仁奈「たぶん、プロデューサーは落ち込んでるんでやがりますよ。大人が怒った時の顔じゃなかったでやがりますからな!」フンス
薫「へぇー仁奈ちゃんは物知りさんなんだーっ」
仁奈「……少しだけ大人を知ってるだけでやがりますよ」フッ
千枝「……」
ありす「……」
桃華「……失礼しますわ」ガチャッ
P「…来てくれたか」
桃華「はい…あの、遅れてしまって」
P「いや、いい。呼び出したのは俺の方だからな」
桃華「……今日は…その」
P「……いつもので頼む」スッ
桃華「……分かりましたわ。どうぞ」ポフッ
P「……すまない」
桃華「いえ…それでPちゃまが救われるなら。わたくしはいつだってわたくしの身体をお貸ししますわ」
P「……桃華っ!」
桃華「Pちゃま…」
.
P「うっうっ……またちひろさんに怒られたよぅ…」グスグス
桃華「大丈夫ですわ。大丈夫」ポンポン
P「絶対1日じゃ無理だって量押し付けられてさぁ!なのに半日で終わらせろだってぇ!頑張って16時間かけて終わらせたのに1時間もお説教されたよぉぉお」グスグス
桃華「それは大変ですわね…」ヨシヨシ
P「もぉ無理ぃ!この会社辞めたいぃ!!」シクシク
桃華「わたくしがついておりますわ。もうちょっとだけ頑張りましょう?」ナデナデ
P「桃華…」ハッ
桃華「頑張れ。頑張れ。Pちゃまファイトですわ」ギュッ
P「ちゃまあぁぁぁぁぁぁぁ!!!」シクシク
桃華「……」ヨシヨシ
P「……いつもいつもすまない」ポリポリ
桃華「いいんですわ。いつも頑張ってくれてるPちゃまに、こんな事でしか報いる事ができないのがむしろ歯痒いんですもの」
P「いや、お前たちは普段から良くやってくれているよ。仕事にしろ風紀にしろこのプロダクションの支えになってくれているからな」
桃華「Pちゃま程じゃありませんわ」
P「ありがとう………はぁ、それにしても桃華の膝枕は相変わらず天国だな」ハハ
桃華「もう。褒めても何も出ませんわよ」クスクス
P「本当さ。もうコレ無しじゃプロデューサー業なんてできないよ」
桃華「まぁ」ウフフ
.
P「よし。家まで送ろう。長く付き合わせてしまったからな」
桃華「ありがとうございますわ。……それにしてもさっきは暗い顔で近付いてきたから心配しましたわ」
P「はは…確かに桃華がオロオロしてた気がする。すまん、面目無い」
桃華「Pちゃまにはわたくしがついておりますわ。元気を出してくださいまし」ソッ
P(うぅぅ…聖母のような優しさに触れたのと子供に泣きついてる自分が情けなくて泣けてきた…)ポロポロ
桃華「ど、どうしましたの!?」
P「何でもないさ…目にゴミが入ってな」
桃華「まぁ。このハンケチをお使いくださいな」
P「うぅぅぅぅぅぅぅぅ」ダバーッ
P(俺たちのこの関係は一週間ほど前から始まった。……きっかけは、俺が事務所の応接室でひっそりと涙を流していたところに桃華がやってきて慰めてくれた事だった)
~1週間前~
P「…ふえぇ…仕事失敗しちゃったよぉ…」
P(アイドル達は気にするなって言ってくれたけどスケジュールカツカツになってしまったのが申し訳ねぇ…ダブルブッキングなんてとんでもない事…二徹とか言い訳にもならないけど自分の体調管理もできないなんてプロデューサー失格だよぉぉ)
P「はぁ……」グスッ
「あら?誰かいますの?」
P「!?」ガタッ
ガチャッ
桃華「もう事務所の閉まる時間ですわよ。早く出ないと……Pちゃま?」
P「あ、も…桃華…!」ゴシゴシ
桃華「泣いていらしたんですの…?」
P「は、ははは。何を言ってるんだ桃華、大の大人の俺が、ましてや鉄人プロデューサーの俺が泣くなんて………あ」ジワッ
桃華「…泣きたくなる事に大人も子供も関係ありませんわ。わたくしで良ければ話を聞きますから、話してくださいまし」ソッ
P「…もも……か……」ポロポロ
桃華「……」フキフキ
カクカクシカジカミミミンウサミン
桃華「…」
P「俺ってばプロデューサー失格だよな…仕事もきちんとこなせないんじゃあさ…」ハハ
桃華「そんな事ありませんわ!……Pちゃまのお仕事の事、桃華には殆ど分かりませんけれど、いつもお仕事に追われてるPちゃまのお陰でわたくし達はアイドルでいられるんですもの」
P「……」
桃華「日頃のそれに比べたらダブルブッキングなんて些細な事ですわ。Pちゃまはわたくし達の為にいつも頑張ってくださっている事、ちゃあんと分かっておりますわ」ニッコリ
P「う…っ」
桃華「貴方は1人じゃありません。少なくとも、わたくしがついていますわ」ソッ
P「うぅぅぅ……!!」
桃華「今はたんと泣いてくださいまし。桃華の胸をお貸ししますわ」
P「うぅぅぅぅぅぅぅぅっ!!」ブワッ
桃華「………」サスリサスリ
P「俺っ、俺っ!頑張ってんだよ!200人分のアイドルのスケジュール管理も営業も1人でさぁ!!」ギュッ
桃華「えぇ」ギュッ
P「それだけじゃない!事務仕事だって少なからずあるし企画だって殆ど俺1人で組んでるんだ!!」
桃華「えぇ、えぇ」ポンポン
P「休みなんてここ数ヶ月ろくに取れた事無いんだ!もう心も体も疲れてんだよ!限界なんだよ!!」
桃華「Pちゃまは本当に、本当に頑張っていますわ」ギュッ
P「桃華ぁ…俺、俺ぇ!」グスグス
桃華「………」ナデナデ
P「……うーん…」
桃華「あら、お目覚めになりまして?」ヨシヨシ
P「桃華…?……………、あっ!すすすまん!!」ガバッ
桃華「いえ…」
P「い、今何時だ!?……げっ!3時間も経ってる!?!?」
桃華「泣き疲れてわたくしのお膝で眠っていましたから」スッ
P「あぁーーー………不甲斐ねぇなぁ…」ガクッ
桃華「そんな事ないですわよPちゃま。わたくしもPちゃまの本音が聞けてよかったですわ。可愛らしい寝顔も見れましたし」クスクス
P「う…」カァ
桃華「Pちゃまはストレスも疲れも溜め込みやすいお方ですのね。わたくしで良ければいつだってお話を聞きます。だから、もう1人で抱え込まないでくださいまし」ソッ
P「桃華…」
桃華「いつだって桃華はPちゃまの味方ですから」
P「……ありがとう」
桃華「お礼を言われる程の事ではないですわ。だって…」トテトテ
P「…」
桃華「きっとわたくしはその為に。ここに、Pちゃまのおそばに居るんですもの」ニコ
P(月の光が照らしたあの桃華の顔は聖母よりも美しく、尊く、魅力的だった。あの瞬間から俺は桃華という存在に溺れ始めていたのかもしれない)
P「大人としては本当に不甲斐ないばかりなんだがな」ハァ
桃華「?」
P「おっと。着いたぞ」キキッ
桃華「………」
P「桃華?」
桃華「…そうですわ。折角ですからこのままわたくしの家にいらっしゃいまし!」
P「ほ!?」
桃華「忙しいプロデューサーも今日くらいは時間ありますでしょ!?」
P「いやいや、俺は家に帰るよ。書類とか家でやらんといけない事もあるしな」
桃華「でも…」
P「…なんだ?」
桃華「…Pちゃまが一方的にお話するので桃華はPちゃまとお話があまりできなかったのですわ」プイッ
P「………」キョトン
桃華「…」チラ
P「……ハハハ」
桃華「な、なんですの。別に笑われる事を言ったつもりはないですわ!」プンプン
P「いや、つい。嬉しくてな」
桃華「嬉しい…ですの?」
P「あぁ。……そうだ、今夜は無理だけど近い内に必ずスケジュールを空けるよ。完全なオフ日を作るから、その時に泊めてくれるか?」
桃華「本当ですか!?」パアァ
P「あぁ。俺も桃華の話をじっくりと聞きたいしな」
桃華「約束ですわよ!指切りしましょう!」
P「あぁ。ゆーびきーりげんまん、嘘ついたら」
桃華「庭園に埋ーめるっ。指切った!ですわ!」
P「……誰に習ったんだその指切りげんまん」
桃華「?お母様ですわ」
P「そ、そうか。…じゃあまた明日……は学校か。午後に入ってたっけ?」
桃華「明日はお稽古がありますの…」シュン
P「じゃあ明後日かな。おやすみ、桃華」
桃華「おやすみなさいですわPちゃま……あ」
P「ん?」
桃華「……な、なんでもないですわ。おやすみなさいませ」タッタッタッ
P「あ、あぁ…、…?」
おはようございます
まずはエタらないように頑張ります
二度とあのような失態を犯さないと天地神明、千川ちひろに誓いますので「仕方ねぇな」と広い御心のままに片手間に見守って頂ければ幸いです。
何卒宜しくお願い致します。
P「……」カタカタ
ちひろ「……あの、プロデューサーさん」
P「…はい?」
ちひろ「最近桃華ちゃんをよく応接室に連れ込んでいるらしいですが…いったい何を?」
P「あぁ。その事ですか」
ちひろ「はい」
P「まぁ、人生相談みたいなもんです」
P(俺が聞いてもらってる側だけど)
ちひろ「なぁんだ、そうなんですね。てっきりいかがわしい事をしているものかと」
P「なんでですか別にいかがわしくなんか」
P(ないよね?膝枕してもらって泣きついてるだけだもんね?)
P「……うん、無い!」
ちひろ「…本当ですか」
P.「だ、大丈夫大丈夫」アセアセ
ちひろ「……ならいいですけど。じゃあ私定時なので上がりますね」
P「ほ?」
ちひろ「お疲れ様でした」スッ
P「いやいやいや。この書類の量、目に見えてますよね?」ガタッ
ちひろ「後はよろしくお願いしますね♪」ニコ
P「はぁーーー!?何言ってだオメェ、オラこんな1人でこんな量今日中に終わらせられるわけねーだろっぺ!!」
ちひろ「そうは言っても…私契約社員ですし」サラッ
P「そうだったんですか!?いやそうじゃなくて!!」
ちひろ「あーもう、これから合コンなんですよ!止めないでください時間押してるので!!」
P「行かせてたまるか!俺に朝まで残業しろってんですか!?」
ちひろ「いいじゃないですか私より所得多いんですし!!」
P「契約社員なら残業手当もちゃんと出るでしょう!?手伝ってくださいよぉ!!」
ちひろ「………」
P「………」
ちひろ「………割りに合わないので。お疲れ様でしたー☆」
ガチャッ
P「あ゛あ゛あ゛ぁぁぁぁぁチヒロットオォォォォ!!!!!」
P「うっ…うっ…全然終わらないよぉ…」グスッ
P(しかもちひろさん明日休み取ってやがるし……)
P「俺1人でどうしろってのさ!あぁぁもう22時回った!もぉ嫌だ!お家帰るぅぅ!!」カタカタッターン
pipipi
P「………ん?メールか、誰だよこんな時間にもう」
from:櫻井桃華
件名:まだお仕事していらっしゃいますの?
本文:お稽古が夜まで続いて、帰り道に事務所前を通ってみましたわ。事務所に光がついておりましたけれど、Pちゃま帰らないんですの?
P「切実に桃華に会いてぇ…あの温もりが恋しい…」
宛先:櫻井桃華
件名:ちょっとだけ仕事が残ってな
本文:もう少ししたら帰るよ。わざわざありがとう。
P「だがこんな夜まで習い事頑張ってる桃華に無理は言えないッ!大人としてプロデューサーとしてッッ!!むしろこのメールだけで本望ッッッ!!!」
チュンチュン…チチチ
P「…時間は…」
時計『5時っす』
P「……や、やりきった…ある意味桃華のメールのお陰だな………」ゲッソリ
P(あと3時間くらいで早朝組のスケジュールが始まるのか…辛い。今日はどこだっけ……)カチカチッ
P「………成る程、身が持たない。俺この仕事やーめた!」
P(…………)
P「……仮眠取るか」ハァ
【3番の応接室で仮眠中。居なかったら起こしに来てください。P】カキカキ
P「……おやすみ…」ボスッ
P(zzZ)
P「……ん…」パチ
桃華「……」コックリコックリ
P(!?)チラッ
時計『7時なんだよなぁ』
P「な……何故桃華がここに…」
桃華「ぁ……Pちゃま…起きたんですの?」ウトウト
P「起きた、けど…何で…今日は学校だから午後からだろう…?」
桃華「ふぁ……Pちゃまは朝までお仕事している気がしたので早起きして…こうして膝枕をしに…来たのですわ」ゴシゴシ
P「…桃華」
桃華「桃華には…これくらいしかPちゃまの為にできることがないですから……ふぁ」
P「………ありがとう。ありがとう桃華。お陰様で疲れがぶっ飛んだよ、あと36時間は働けそうだ」スッ
桃華「でも…」
P「学校まで送ろう。朝メシは食べたか?」
桃華「た、食べましたわ!」グゥゥ
P「……」
桃華「う、はしたない……」カァァ
P「はは…俺も腹減ったし、奢るよ。行こう」
桃華「は…はいですわ!」ギュッ
P「何がいい?」
桃華「Pちゃまと一緒なら、何でも構いません!」
P「嬉しいこと言ってくれちゃってもう…」グス
桃華「もう…泣き虫さんにも程がありますわよ」フキフキ
P「いやぁ……面目ねぇ。昔はこうじゃなかったんだが」
桃華「そうなんですの?」
P「……誰にも話してないんだが、物心つく前に両親が事故で他界してなぁ。親戚の家で育ったんだが、あんまり人の温もりに触れる事が無かったから耐性が無いんだよ。優しくされるとすぐ泣いちゃって…」ハァ
桃華「そう、だったのですのね…」
P「あ…スマン。変な空気にしちまったな」
桃華「…いえ。不謹慎ですがPちゃまの過去を知れて少し嬉しいですわ」ニコ
P「ははは……っと、着いた。サイゼでいいか?」
桃華「さいぜ?」
桃華「価格破壊でしたわ…」
P「…庶民ってそういうものだから」
桃華「味もまぁまぁ良かったですし、Pちゃまとならまた来てみたいですわ」
P「そうだな、また来ようか」
桃華「約束ですわよ!その……オフの件も」
P「そうだな…今週の日曜はどうだ?」
桃華「おーけーですわ!」
P「決まりだな。そうと決まれば学校に行く時間だぞ、校門前まで送ろう」
桃華「もう少し一緒に居たいのですけれど…アイドルの事を説明したので多少は遅れても何も言われませんわ」
P「ダメだ。学校にはちゃんと行っとかないと後で後悔するぞ俺みたいに」
桃華「まぁ。不良さんでしたのね」クスクス
P「そういうわけじゃ……いや、そういうわけだな」
桃華「行ってきますわ!」
P「はい、行ってらっしゃい」
桃華「あ……」
P「ん?」
桃華「その…」
P「なんぞ?」
桃華「……行ってきますわ」
P「あぁ。行ってらっしゃい」
P(さて…事務所に戻るか。シャワールームでサッと流して仕事だな)
pipipipipi
P「ん?」
from:櫻井桃華
件名:お仕事頑張ってくださいまし
本文:ファイトですわ!
P(……)ウルッ
ガチャッ
心「おっは」
P「やぁシュガーハート!今日も一日頑張ろう!!」ビシッ
心「お、おう…?」
P「あっはっはっはっは!!!!」カタカタカタカタッターン
P「……え?クビ?」
常務「そうは言っていない。無期限停職といっただけだ」
P「な、何でですか!?俺が一体何したって言うんです!?」
常務「今朝、アイドル部門の方でロッカーから金品類の窃盗があったそうだ。疑うわけでは無いが……君は昨日から今朝までずっと事務所にいたな?」
P(疑ってますよねそれ。完璧に疑ってますよねソレ)
常務「まぁそういうわけだ。犯人が見つかるまでは自宅で待機していてくれたまえ。なに、給料カットなんて事はしないから安心してくれていい。仕事の方も私の方でどうにかしておくと約束しよう」
失礼しました
また明日
桃華「おはようございますわ!」バァン
ザワザワ
桃華「…あら?何ですのこの騒ぎは」
薫「桃華ちゃんおはようございまーっ」ヒョコッ
桃華「薫さん。ごきげんよう」
薫「えへへ、ごきげんよーです!」
千枝「内緒の話なんだけど…どろぼーさんが出たんだって」
桃華「…穏やかじゃありませんわね。Pちゃまは何処ですの?」
千枝「その……」
桃華「?」
桃華「行ってきますわ!」
P「はい、行ってらっしゃい」
桃華「あ……」
P「ん?」
桃華「その…」
P「なんぞ?」
桃華「……行ってきますわ」
P「あぁ。行ってらっしゃい」
P(さて…事務所に戻るか。シャワールームでサッと流して仕事だな)
pipipipipi
P「ん?」
from:櫻井桃華
件名:お仕事頑張ってくださいまし
本文:ファイトですわ!
P(……)ウルッ
桃華「価格破壊でしたわ…」
P「…庶民ってそういうものだから」
桃華「味もまぁまぁ良かったですし、Pちゃまとならまた来てみたいですわ」
P「そうだな、また来ようか」
桃華「約束ですわよ!その……オフの件も」
P「そうだな…今週の日曜はどうだ?」
桃華「おーけーですわ!」
P「決まりだな。そうと決まれば学校に行く時間だぞ、校門前まで送ろう」
桃華「もう少し一緒に居たいのですけれど…アイドルの事を説明したので多少は遅れても何も言われませんわ」
P「ダメだ。学校にはちゃんと行っとかないと後で後悔するぞ俺みたいに」
桃華「まぁ。不良さんでしたのね」クスクス
P「そういうわけじゃ……いや、そういうわけだな」
桃華「Pちゃまと一緒なら、何でも構いません!」
P「嬉しいこと言ってくれちゃってもう…」グス
桃華「もう…泣き虫さんにも程がありますわよ」フキフキ
P「いやぁ……面目ねぇ。昔はこうじゃなかったんだが」
桃華「そうなんですの?」
P「……誰にも話してないんだが、物心つく前に両親が事故で他界してなぁ。親戚の家で育ったんだが、あんまり人の温もりに触れる事が無かったから耐性が無いんだよ。優しくされるとすぐ泣いちゃって…」ハァ
桃華「そう、だったのですのね…」
P「あ…スマン。変な空気にしちまったな」
桃華「…いえ。不謹慎ですがPちゃまの過去を知れて少し嬉しいですわ」ニコ
P「ははは……っと、着いた。サイゼでいいか?」
P「……」カタカタ
ちひろ「……あの、プロデューサーさん」
P「…はい?」
ちひろ「最近桃華ちゃんをよく応接室に連れ込んでいるらしいですが…いったい何を?」
P「あぁ。その事ですか」
ちひろ「はい」
P「まぁ、人生相談みたいなもんです」
P(俺が聞いてもらってる側だけど)
ちひろ「なぁんだ、そうなんですね。てっきりいかがわしい事をしているものかと」
P「なんでですか別にいかがわしくなんか」
P(ないよね?膝枕してもらって泣きついてるだけだもんね?)
P「……うん、無い!」
ちひろ「…本当ですか」
P.「だ、大丈夫大丈夫」アセアセ
ちひろ「……ならいいですけど。じゃあ私定時なので上がりますね」
P「俺っ、俺っ!頑張ってんだよ!200人分のアイドルのスケジュール管理も営業も1人でさぁ!!」ギュッ
桃華「えぇ」ギュッ
P「それだけじゃない!事務仕事だって少なからずあるし企画だって殆ど俺1人で組んでるんだ!!」
桃華「えぇ、えぇ」ポンポン
P「休みなんてここ数ヶ月ろくに取れた事無いんだ!もう心も体も疲れてんだよ!限界なんだよ!!」
桃華「Pちゃまは本当に、本当に頑張っていますわ」ギュッ
P「桃華ぁ…俺、俺ぇ!」グスグス
桃華「………」ナデナデ
P「……うーん…」
桃華「あら、お目覚めになりまして?」ヨシヨシ
P「桃華…?……………、あっ!すすすまん!!」ガバッ
桃華「おはようございますわ!」バァン
ザワザワ
桃華「…あら?何ですのこの騒ぎは」
薫「桃華ちゃんおはようございまーっ」ヒョコッ
桃華「薫さん。ごきげんよう」
薫「えへへ、ごきげんよーです!」
千枝「内緒の話なんだけど…どろぼーさんが出たんだって」
桃華「…穏やかじゃありませんわね。Pちゃまは何処ですの?」
千枝「その……」
桃華「?」
ありす「…どうやらプロデューサーが疑われているようです」
桃華「なっ、一体どういう事ですの!?」
ありす「プロダクション内で泥棒騒ぎが出た直後に、プロデューサーへの辞令が張り出されて……。これです、タブレットで写真を撮って来ました」スッ
桃華「そんな…………」
ありす「……」
薫「ねぇねぇねぇねぇ。これって何て書いてるのかなぁ」
ありす「…『アイドル部門プロデューサーに無期限停職を命ず。』簡単に言えばプロデューサーは事務所に来る事を許さないって事です」
薫「えぇーっ!?せんせぇいつまで帰ってこないの!?」
ありす「いつまでもです。…事件が解決するまででしょうが……」ハァ
桃華「こんなの理不尽ですわ!あんなにわたくし達の事を考えてくださってるPちゃまが盗みなんてする訳ないじゃありませんか!!」
千枝「そ、そうだよね。プロデューサーさんがそんな事するわけないもん!」
桃華「直訴してきますわ!!!」
ありす「どこにですか」
桃華「偉い人の所にです!櫻井家の力を使ってでもこんな横暴は辞めさせます!!」
ありす「……その方が横暴な気がしますが」
桃華「もう!Pちゃまの危機ですのよ!ありすさんは一体どちらの味方なんですの!」
ありす「勿論プロデューサーです。だから、まずは落ち着いて情報と現状の整理をしましょう。それからプロデューサーを救い出します。場所と人は抑えておきました」
桃華「ありすさん…!」
千枝「ありすちゃんカッコいい…!」
薫「ありすちゃんかっこいーっ!」
ありす「本気の私はこんなものではありません。もっと大人でもっとクール…そう、ブラッ」
「わっ」ドンッ
ありす「にゃうっ」ドテーン
千枝「ありすちゃん!?」
「ご、ごめんねー!」
薫「こらーっ」
ありす「うぅ……」
桃華「大丈夫ですの?マナーのなってない方ですわね…」
ありす「…はぁ、行きましょう。ひとまず話はそれからですね」
桃華「ここは…」
薫「わーいかしきりだーっ」
ありす「ちひろさんに許可をとって7番の応接室を貸切にしてもらいました」
桃華「よく許可を取れましたわね」
ありす「突然の休日出勤で忙しかったようで…あまり耳には届いていなかったようですね。紙を出したらこちらも見ずにハンコをくれました」
千枝「それって」
ありす「そう、─────ブラックアリスです」ファサッ
薫「ありすちゃんかっこいーっ」パチパチ
ありす「当然です」フフン
千枝「……」
桃華「……場所は分かりましたけれど、人の方はどうなっておりますの?」
ありす「そろそろ来るころなのですが…」
ガチャッ
仁奈「失礼するでごぜーます!」
みりあ「失礼しまーすっ」
桃華「仁奈さんにみりあさん…このお二人が?」
ありす「その通りです。あえて年少組で固める事で敵の注意を潜り抜ける……チーム【≪L.M.B.G≫&.BA】の誕生です」
千枝「えっと…リトルマーチングバンドガールズ……?」
ありす「そう、───────ブラック(B)アリス(A)です」キリッ
桃華(…不安ですわ)
みりあ「桃華ちゃんっ。頑張ってプロデューサーを助けようねっ!」
桃華「え、えぇ!勿論ですわ!」
仁奈「仁奈に任せるでごぜーます!」
千枝「私も…頑張る!」
桃華「では僭越ながらわたくしが号令を掛けさせていただきますわね」スッ
ありす「私は旗印を」バサッ
桃華「……必ず犯人を見つけ出して、Pちゃまをお助けするとここに宣言しますわ!」
P「どうして俺ばっかりこんな目に……」シクシク
ピンポーン
P「……不在でーす」
ピンポーン
P「………はぁ」
ガチャッ
P「はーい…」
桃華「Pちゃま!大丈夫ですか!?」
P「………桃華が恋しくて桃華の幻覚が見える」ゴシゴシ
桃華「しっかりしてくださいまし!大丈夫ですの!?」
P「……本当に桃華?」
桃華「えぇ!Pちゃまの櫻井桃華ですわ!」ギュッ
P「桃華……桃華ぁ…」グスグス
桃華「話は聞きましたわ。お茶菓子を持ってきましたの、お部屋に上げていただけますか」
P「あ、あぁ………いやストップ。ちょっと待って」
桃華「はい?」
P「ちょっとだけ待ってくれ。片付けたい」
桃華「大丈夫ですわ。多少散らかっていても…」
P「頼む」
桃華「…分かりましたわ。手早くお願いしますわね」
P「すまん!1分で片付ける!」
桃華「…随分こじんまりしたお部屋ですのね」キョロキョロ
P「え、いや…意外と3LDKあるんだけど…とか言ったりして」ハハハ
桃華「広い方なんですの?」
P「あー……まぁ、普通より小さい?くらいかな?」
桃華「このお部屋がいつもPちゃまが過ごしているお部屋ですのね…新鮮ですわ」
P「普段はこっちでTV見たり……いや最近見てないな。あっちが寝室でそっちが作業場だな。書類とかある」
P「……」カタカタ
ちひろ「……あの、プロデューサーさん」
P「…はい?」
ちひろ「最近桃華ちゃんをよく応接室に連れ込んでいるらしいですが…いったい何を?」
P「あぁ。その事ですか」
ちひろ「はい」
P「まぁ、人生相談みたいなもんです」
P(俺が聞いてもらってる側だけど)
ちひろ「なぁんだ、そうなんですね。てっきりいかがわしい事をしているものかと」
P「なんでですか別にいかがわしくなんか」
P(ないよね?膝枕してもらって泣きついてるだけだもんね?)
P「……うん、無い!」
ちひろ「…本当ですか」
P.「だ、大丈夫大丈夫」アセアセ
ちひろ「……ならいいですけど。じゃあ私定時なので上がりますね」
桃華「おはようございますわ!」バァン
ザワザワ
桃華「…あら?何ですのこの騒ぎは」
薫「桃華ちゃんおはようございまーっ」ヒョコッ
桃華「薫さん。ごきげんよう」
薫「えへへ、ごきげんよーです!」
千枝「内緒の話なんだけど…どろぼーさんが出たんだって」
桃華「…穏やかじゃありませんわね。Pちゃまは何処ですの?」
千枝「その……」
桃華「?」
桃華「それで場所は足りますの?」
P「ちょ、ちょーっと狭いかなぁ…」
P(十分足りてるよ!見栄はってごめんね桃華!!)
桃華「安心してくださいな!わたくしにかかればもっと大っきな家を用意させますわ!」
P「い、いやいやいや。大丈夫大丈夫。ちょっと狭いくらいが良いのさ、男ってやつは」
桃華「そうなんですの?」
P「あぁ。余計に広く無い方が仕事に支障が無いし……仕事に……………はぁ」ズーン
桃華「Pちゃま…」
P「俺さ…本当に盗ってないんだ。真面目に仕事をしていただけなんだよ……桃華だけでもいい、信じてくれ」
桃華「桃華はPちゃまを疑ったりしませんわ。Pちゃまが悪い人の筈がないですもの」ソッ
P「桃華ぁ…」ウルッ
桃華「お膝、お貸ししますわ」ポンポン
桃華「ここは…」
薫「わーいかしきりだーっ」
ありす「ちひろさんに許可をとって7番の応接室を貸切にしてもらいました」
桃華「よく許可を取れましたわね」
ありす「突然の休日出勤で忙しかったようで…あまり耳には届いていなかったようですね。紙を出したらこちらも見ずにハンコをくれました」
千枝「それって」
ありす「そう、─────ブラックアリスです」ファサッ
薫「ありすちゃんかっこいーっ」パチパチ
ありす「当然です」フフン
千枝「……」
桃華「……場所は分かりましたけれど、人の方はどうなっておりますの?」
ありす「そろそろ来るころなのですが…」
ガチャッ
仁奈「失礼するでごぜーます!」
みりあ「失礼しまーすっ」
桃華「仁奈さんにみりあさん…このお二人が?」
ありす「その通りです。あえて年少組で固める事で敵の注意を潜り抜ける……チーム【≪L.M.B.G≫&.BA】の誕生です」
千枝「えっと…リトルマーチングバンドガールズ……?」
ありす「そう、───────ブラック(B)アリス(A)です」キリッ
桃華(…不安ですわ)
みりあ「桃華ちゃんっ。頑張ってプロデューサーを助けようねっ!」
桃華「え、えぇ!勿論ですわ!」
仁奈「仁奈に任せるでごぜーます!」
千枝「私も…頑張る!」
桃華「では僭越ながらわたくしが号令を掛けさせていただきますわね」スッ
ありす「私は旗印を」バサッ
桃華「……必ず犯人を見つけ出して、Pちゃまをお助けするとここに宣言しますわ!」
桃華「もう!Pちゃまの危機ですのよ!ありすさんは一体どちらの味方なんですの!」
ありす「勿論プロデューサーです。だから、まずは落ち着いて情報と現状の整理をしましょう。それからプロデューサーを救い出します。場所と人は抑えておきました」
桃華「ありすさん…!」
千枝「ありすちゃんカッコいい…!」
薫「ありすちゃんかっこいーっ!」
ありす「本気の私はこんなものではありません。もっと大人でもっとクール…そう、ブラッ」
「わっ」ドンッ
ありす「にゃうっ」ドテーン
千枝「ありすちゃん!?」
「ご、ごめんねー!」
薫「こらーっ」
ありす「うぅ……」
桃華「大丈夫ですの?マナーのなってない方ですわね…」
ありす「…はぁ、行きましょう。ひとまず話はそれからですね」
P「うぅ…なんなのさぁ……」スヤスヤ
桃華「……」サスリサスリ
prrrr
桃華「わたくしですわ」
ありす『皆さんの協力の甲斐あって、犯人の痕跡を発見しました』
桃華「本当ですの!?まだ3時間も経っていませんわよ!?」
ありす『全ては運命に導かれている。真実はいつもこの私の手に……そう、─────────ブラックアリスです』
桃華「…それで、痕跡というのは」
ありす『盗品の1つです。ピアスですね』
桃華「それだけでは何の証拠にもならないじゃありませんの…」
みりあ『だからねっ、犯人さんに来てもらおうよ!』
桃華「みりあさん?」
ありす『ちょっみりあさ』
みりあ『きっと犯人さんもこれを探してると思うんだっ。だから、みりあ達が持ってるよーって言えば犯人さんが慌ててやって来るんじゃないかなっ』
桃華「成る程…トラップを仕掛けるというわけですのね」
P「ん……何の話だ?」
桃華「あ…Pちゃま」
ありす『いけません!プロデューサーを陥れた犯人をおびき出して私達で捕まえようとしている何て事を聞かれたらきっと止められてしまいます!』
桃華「ありすさん!?」
ありす『あっ』
P「……ほう」
P「桃華……桃華ぁ…」グスグス
桃華「話は聞きましたわ。お茶菓子を持ってきましたの、お部屋に上げていただけますか」
P「あ、あぁ………いやストップ。ちょっと待って」
桃華「はい?」
P「ちょっとだけ待ってくれ。片付けたい」
桃華「大丈夫ですわ。多少散らかっていても…」
P「頼む」
桃華「…分かりましたわ。手早くお願いしますわね」
P「すまん!1分で片付ける!」
桃華「…随分こじんまりしたお部屋ですのね」キョロキョロ
P「え、いや…意外と3LDKあるんだけど…とか言ったりして」ハハハ
桃華「広い方なんですの?」
P「あー……まぁ、普通より小さい?くらいかな?」
桃華「このお部屋がいつもPちゃまが過ごしているお部屋ですのね…新鮮ですわ」
P「普段はこっちでTV見たり……いや最近見てないな。あっちが寝室でそっちが作業場だな。書類とかある」
桃華「ここは…」
薫「わーいかしきりだーっ」
ありす「ちひろさんに許可をとって7番の応接室を貸切にしてもらいました」
桃華「よく許可を取れましたわね」
ありす「突然の休日出勤で忙しかったようで…あまり耳には届いていなかったようですね。紙を出したらこちらも見ずにハンコをくれました」
千枝「それって」
ありす「そう、─────ブラックアリスです」ファサッ
薫「ありすちゃんかっこいーっ」パチパチ
ありす「当然です」フフン
千枝「……」
桃華「……場所は分かりましたけれど、人の方はどうなっておりますの?」
ありす「そろそろ来るころなのですが…」
ガチャッ
仁奈「失礼するでごぜーます!」
みりあ「失礼しまーすっ」
桃華「仁奈さんにみりあさん…このお二人が?」
ありす「その通りです。あえて年少組で固める事で敵の注意を潜り抜ける……チーム【≪L.M.B.G≫&.BA】の誕生です」
千枝「えっと…リトルマーチングバンドガールズ……?」
ありす「そう、───────ブラック(B)アリス(A)です」キリッ
桃華(…不安ですわ)
みりあ「桃華ちゃんっ。頑張ってプロデューサーを助けようねっ!」
桃華「え、えぇ!勿論ですわ!」
仁奈「仁奈に任せるでごぜーます!」
千枝「私も…頑張る!」
桃華「では僭越ながらわたくしが号令を掛けさせていただきますわね」スッ
ありす「私は旗印を」バサッ
桃華「……必ず犯人を見つけ出して、Pちゃまをお助けするとここに宣言しますわ!」
桃華「………」
P「………ありす」
ありす『その……ブラックアリスでした』ブツッ
ツーツーツー
桃華「………」
P「………」
桃華「……」
P「…俺の為に動いてくれてるのは本当に嬉しいけどな。もし犯人が凶悪な輩だったらどうするんだ?」
桃華「ですが……」
P「………」
桃華「…落ち込んでるPちゃまの為に何かしたかったんですの」
P「気持ちは本当に嬉しい。でもな、俺は桃華達に危険な目にあって欲しくない。それがたとえ俺の為にしてくれた事であっても……それに、俺も俺で独自に調査をしていなかったといえば嘘になる。あやめ……コホン。間者からの情報もあるし誰が犯人かの目星はついてたさ」
桃華「…Pちゃま」
P「…しかしあの状態のありすの事だ、きっと行動に起こすだろうな」
桃華「……」
P「ちょっくら常務に怒られてくるかぁ…」スッ
桃華「…勝手な事をして、ごめんなさいですわ」
P「お前達の行動はプロデューサー冥利に尽きる。そこまで信頼して助けようとしてくれて、むしろ嬉しいくらいだ」
桃華「…!」パアァ
P「でも、次に何かする時は俺に相談するんだぞ」
桃華「はいですわ!」
P「じゃあちょっと行ってくる。留守番しといてくれ」
桃華「価格破壊でしたわ…」
P「…庶民ってそういうものだから」
桃華「味もまぁまぁ良かったですし、Pちゃまとならまた来てみたいですわ」
P「そうだな、また来ようか」
桃華「約束ですわよ!その……オフの件も」
P「そうだな…今週の日曜はどうだ?」
桃華「おーけーですわ!」
P「決まりだな。そうと決まれば学校に行く時間だぞ、校門前まで送ろう」
桃華「もう少し一緒に居たいのですけれど…アイドルの事を説明したので多少は遅れても何も言われませんわ」
P「ダメだ。学校にはちゃんと行っとかないと後で後悔するぞ俺みたいに」
桃華「まぁ。不良さんでしたのね」クスクス
P「そういうわけじゃ……いや、そういうわけだな」
桃華「あ、あの」
P「ん?」
桃華「……すー…はー…」
P「どうした」
桃華「行ってらっしゃいませですわ!」
P「あぁ。行ってきます」
【辞令: 346プロアイドル部プロデューサーに2週間の謹慎と減給を命ず】
.
桃華「おはようございますわ!」バァン
ザワザワ
桃華「…あら?何ですのこの騒ぎは」
薫「桃華ちゃんおはようございまーっ」ヒョコッ
桃華「薫さん。ごきげんよう」
薫「えへへ、ごきげんよーです!」
千枝「内緒の話なんだけど…どろぼーさんが出たんだって」
桃華「…穏やかじゃありませんわね。Pちゃまは何処ですの?」
千枝「その……」
桃華「?」
ガチャッ
心「おっは」
P「やぁシュガーハート!今日も一日頑張ろう!!」ビシッ
心「お、おう…?」
P「あっはっはっはっは!!!!」カタカタカタカタッターン
P「……え?クビ?」
常務「そうは言っていない。無期限停職といっただけだ」
P「な、何でですか!?俺が一体何したって言うんです!?」
常務「今朝、アイドル部門の方でロッカーから金品類の窃盗があったそうだ。疑うわけでは無いが……君は昨日から今朝までずっと事務所にいたな?」
P(疑ってますよねそれ。完璧に疑ってますよねソレ)
常務「まぁそういうわけだ。犯人が見つかるまでは自宅で待機していてくれたまえ。なに、給料カットなんて事はしないから安心してくれていい。仕事の方も私の方でどうにかしておくと約束しよう」
P「うっ、うっ……」シクシク
桃華「Pちゃま、ご立派でしたわ」
P「ありすの所に駆けつけたら誰とは言わないけど犯人の女の子に迫られてる真っ只中だったしありすはチビってるし止めに入ったらその子にもその子なりの事情があったし公にするわけにもいかないし俺が有耶無耶にしようとしたら薫と仁奈が連れてきた常務に見つかってこっ酷く説教されるしみりあは可愛いしでもう滅茶苦茶だぁ…何やっても結局はこうなるんだぁぁ……うわぁぁぁん」グスグス
桃華「Pちゃまは本当に優しいお方ですわね…」ヨシヨシ
P「桃華だけだよそう言ってくれるのはさ……結婚するなら桃華みたいな嫁さんが欲しい…いっそ桃華が欲しいまである…」ハァ
桃華「ようやく言ってくださいましたのね」
P「へ?」
桃華「もとより桃華はPちゃまに一途ですわ。いつでも嫁入りの準備はできておりましてよ」ギュッ
P「い、いやいや例えだからな。それに俺なんぞが桃華の婿なんて2回生まれ変わっても無理だから…」
桃華「そんな事言うならもう膝枕してさしあげませんわ」プイッ
P「待って待って待ってそれは死活問題だ。桃華の膝枕が無いと俺はもうダメだ、ダメなんだよ」アセアセ
桃華「じゃあ決まりですわね♪」
P「えぇぇぇ、だ、だけど…うーむ…」
桃華「これでPちゃまの将来は安心ですわ。だってわたくしがおりますもの。いつだってどこだってPちゃまの味方ですわよ」ナデナデ
P「……かなわねーなぁ」ポフッ
桃華「Pちゃまと一緒なら、何でも構いません!」
P「嬉しいこと言ってくれちゃってもう…」グス
桃華「もう…泣き虫さんにも程がありますわよ」フキフキ
P「いやぁ……面目ねぇ。昔はこうじゃなかったんだが」
桃華「そうなんですの?」
P「……誰にも話してないんだが、物心つく前に両親が事故で他界してなぁ。親戚の家で育ったんだが、あんまり人の温もりに触れる事が無かったから耐性が無いんだよ。優しくされるとすぐ泣いちゃって…」ハァ
桃華「そう、だったのですのね…」
P「あ…スマン。変な空気にしちまったな」
桃華「…いえ。不謹慎ですがPちゃまの過去を知れて少し嬉しいですわ」ニコ
P「ははは……っと、着いた。サイゼでいいか?」
桃華「おはようございますわ!」バァン
ザワザワ
桃華「…あら?何ですのこの騒ぎは」
薫「桃華ちゃんおはようございまーっ」ヒョコッ
桃華「薫さん。ごきげんよう」
薫「えへへ、ごきげんよーです!」
千枝「内緒の話なんだけど…どろぼーさんが出たんだって」
桃華「…穏やかじゃありませんわね。Pちゃまは何処ですの?」
千枝「その……」
桃華「?」
桃華「こうして…Pちゃまと2人きりで過ごしていられる時間が、今までどんな紅茶を飲んでいる時よりも至福だったんですのよ。知ってまして?」ニコ
P「やめてくれよ。マジで惚れちゃう」
桃華「ウフフ…手遅れです。アナタの笑顔も心も既にわたくしのものですもの、初めて桃華の膝で涙を見せた時から」ナデナデ
P「はは、違いない」
桃華「不束者ですが、これからも宜しくお願いしますわね。Pちゃま」ソッ
P「あぁ…こちらこそ。頼りない男だけど、今後ともよろしく。桃華」ギュッ
桃華「Pちゃまからもちゃんと言葉が欲しいですわ」
P「ん?あー……愛してる、とか?まだ桃華の歳には早いかな」
桃華「そんな事ないですわ!それに、桃華はもっと先の話をしたいんですの!!」ポコポコ
P「ごめんごめん……その、だな。もし良ければ」
桃華「…はい」
P「いつの日か、俺と結婚してくれないか」
桃華「はいですわ♪」チュッ
.
ありす「…どうやらプロデューサーが疑われているようです」
桃華「なっ、一体どういう事ですの!?」
ありす「プロダクション内で泥棒騒ぎが出た直後に、プロデューサーへの辞令が張り出されて……。これです、タブレットで写真を撮って来ました」スッ
桃華「そんな…………」
ありす「……」
薫「ねぇねぇねぇねぇ。これって何て書いてるのかなぁ」
ありす「…『アイドル部門プロデューサーに無期限停職を命ず。』簡単に言えばプロデューサーは事務所に来る事を許さないって事です」
薫「えぇーっ!?せんせぇいつまで帰ってこないの!?」
ありす「いつまでもです。…事件が解決するまででしょうが……」ハァ
桃華「こんなの理不尽ですわ!あんなにわたくし達の事を考えてくださってるPちゃまが盗みなんてする訳ないじゃありませんか!!」
千枝「そ、そうだよね。プロデューサーさんがそんな事するわけないもん!」
桃華「直訴してきますわ!!!」
ありす「どこにですか」
桃華「偉い人の所にです!櫻井家の力を使ってでもこんな横暴は辞めさせます!!」
ありす「……その方が横暴な気がしますが」
P「何がいい?」
桃華「Pちゃまと一緒なら、何でも構いません!」
P「嬉しいこと言ってくれちゃってもう…」グス
桃華「もう…泣き虫さんにも程がありますわよ」フキフキ
P「いやぁ……面目ねぇ。昔はこうじゃなかったんだが」
桃華「そうなんですの?」
P「……誰にも話してないんだが、物心つく前に両親が事故で他界してなぁ。親戚の家で育ったんだが、あんまり人の温もりに触れる事が無かったから耐性が無いんだよ。優しくされるとすぐ泣いちゃって…」ハァ
桃華「そう、だったのですのね…」
P「あ…スマン。変な空気にしちまったな」
桃華「…いえ。不謹慎ですがPちゃまの過去を知れて少し嬉しいですわ」ニコ
P「ははは……っと、着いた。サイゼでいいか?」
桃華「さいぜ?」
終焉
ただただ桃華の膝で泣きたい人生でした
それしか考えてなかったまであります
見辛い方には本当に申し訳ございません、
ちゃまから産まれたい
ガチャッ
心「おっは」
P「やぁシュガーハート!今日も一日頑張ろう!!」ビシッ
心「お、おう…?」
P「あっはっはっはっは!!!!」カタカタカタカタッターン
P「……え?クビ?」
常務「そうは言っていない。無期限停職といっただけだ」
P「な、何でですか!?俺が一体何したって言うんです!?」
常務「今朝、アイドル部門の方でロッカーから金品類の窃盗があったそうだ。疑うわけでは無いが……君は昨日から今朝までずっと事務所にいたな?」
P(疑ってますよねそれ。完璧に疑ってますよねソレ)
常務「まぁそういうわけだ。犯人が見つかるまでは自宅で待機していてくれたまえ。なに、給料カットなんて事はしないから安心してくれていい。仕事の方も私の方でどうにかしておくと約束しよう」
P「ほ?」
ちひろ「お疲れ様でした」スッ
P「いやいやいや。この書類の量、目に見えてますよね?」ガタッ
ちひろ「後はよろしくお願いしますね♪」ニコ
P「はぁーーー!?何言ってだオメェ、オラこんな1人でこんな量今日中に終わらせられるわけねーだろっぺ!!」
ちひろ「そうは言っても…私契約社員ですし」サラッ
P「そうだったんですか!?いやそうじゃなくて!!」
ちひろ「あーもう、これから合コンなんですよ!止めないでください時間押してるので!!」
P「行かせてたまるか!俺に朝まで残業しろってんですか!?」
ちひろ「いいじゃないですか私より所得多いんですし!!」
P「契約社員なら残業手当もちゃんと出るでしょう!?手伝ってくださいよぉ!!」
ちひろ「………」
P「………」
ちひろ「………割りに合わないので。お疲れ様でしたー☆」
ガチャッ
P「あ゛あ゛あ゛ぁぁぁぁぁチヒロットオォォォォ!!!!!」
桃華「価格破壊でしたわ…」
P「…庶民ってそういうものだから」
桃華「味もまぁまぁ良かったですし、Pちゃまとならまた来てみたいですわ」
P「そうだな、また来ようか」
桃華「約束ですわよ!その……オフの件も」
P「そうだな…今週の日曜はどうだ?」
桃華「おーけーですわ!」
P「決まりだな。そうと決まれば学校に行く時間だぞ、校門前まで送ろう」
桃華「もう少し一緒に居たいのですけれど…アイドルの事を説明したので多少は遅れても何も言われませんわ」
P「ダメだ。学校にはちゃんと行っとかないと後で後悔するぞ俺みたいに」
桃華「まぁ。不良さんでしたのね」クスクス
P「そういうわけじゃ……いや、そういうわけだな」
P「俺っ、俺っ!頑張ってんだよ!200人分のアイドルのスケジュール管理も営業も1人でさぁ!!」ギュッ
桃華「えぇ」ギュッ
P「それだけじゃない!事務仕事だって少なからずあるし企画だって殆ど俺1人で組んでるんだ!!」
桃華「えぇ、えぇ」ポンポン
P「休みなんてここ数ヶ月ろくに取れた事無いんだ!もう心も体も疲れてんだよ!限界なんだよ!!」
桃華「Pちゃまは本当に、本当に頑張っていますわ」ギュッ
P「桃華ぁ…俺、俺ぇ!」グスグス
桃華「………」ナデナデ
P「……うーん…」
桃華「あら、お目覚めになりまして?」ヨシヨシ
P「桃華…?……………、あっ!すすすまん!!」ガバッ
P(月の光が照らしたあの桃華の顔は聖母よりも美しく、尊く、魅力的だった。あの瞬間から俺は桃華という存在に溺れ始めていたのかもしれない)
P「大人としては本当に不甲斐ないばかりなんだがな」ハァ
桃華「?」
P「おっと。着いたぞ」キキッ
桃華「………」
P「桃華?」
桃華「…そうですわ。折角ですからこのままわたくしの家にいらっしゃいまし!」
P「ほ!?」
桃華「忙しいプロデューサーも今日くらいは時間ありますでしょ!?」
P「いやいや、俺は家に帰るよ。書類とか家でやらんといけない事もあるしな」
桃華「でも…」
P「…なんだ?」
桃華「…Pちゃまが一方的にお話するので桃華はPちゃまとお話があまりできなかったのですわ」プイッ
P「………」キョトン
桃華「…」チラ
P「……ハハハ」
桃華「な、なんですの。別に笑われる事を言ったつもりはないですわ!」プンプン
P「……いつもいつもすまない」ポリポリ
桃華「いいんですわ。いつも頑張ってくれてるPちゃまに、こんな事でしか報いる事ができないのがむしろ歯痒いんですもの」
P「いや、お前たちは普段から良くやってくれているよ。仕事にしろ風紀にしろこのプロダクションの支えになってくれているからな」
桃華「Pちゃま程じゃありませんわ」
P「ありがとう………はぁ、それにしても桃華の膝枕は相変わらず天国だな」ハハ
桃華「もう。褒めても何も出ませんわよ」クスクス
P「本当さ。もうコレ無しじゃプロデューサー業なんてできないよ」
桃華「まぁ」ウフフ
カクカクシカジカミミミンウサミン
桃華「…」
P「俺ってばプロデューサー失格だよな…仕事もきちんとこなせないんじゃあさ…」ハハ
桃華「そんな事ありませんわ!……Pちゃまのお仕事の事、桃華には殆ど分かりませんけれど、いつもお仕事に追われてるPちゃまのお陰でわたくし達はアイドルでいられるんですもの」
P「……」
桃華「日頃のそれに比べたらダブルブッキングなんて些細な事ですわ。Pちゃまはわたくし達の為にいつも頑張ってくださっている事、ちゃあんと分かっておりますわ」ニッコリ
P「う…っ」
桃華「貴方は1人じゃありません。少なくとも、わたくしがついていますわ」ソッ
P「うぅぅぅ……!!」
桃華「今はたんと泣いてくださいまし。桃華の胸をお貸ししますわ」
P「うぅぅぅぅぅぅぅぅっ!!」ブワッ
桃華「………」サスリサスリ
チュンチュン…チチチ
P「…時間は…」
時計『5時っす』
P「……や、やりきった…ある意味桃華のメールのお陰だな………」ゲッソリ
P(あと3時間くらいで早朝組のスケジュールが始まるのか…辛い。今日はどこだっけ……)カチカチッ
P「………成る程、身が持たない。俺この仕事やーめた!」
P(…………)
P「……仮眠取るか」ハァ
【3番の応接室で仮眠中。居なかったら起こしに来てください。P】カキカキ
P「……おやすみ…」ボスッ
P(zzZ)
このSSまとめへのコメント
ひどい、途中からバグってる
これ終わってるけど、結局Pはへの待遇改善されてないし
濡れ衣のままだし犯人不明だしと色々酷い