珠美「希望は前に進みますっ!」 (4)
概要や大まかな設定だけをダンガンロンパから借りた、モバマスSSでごぜーます!
謎解き要素は皆無。
希望と絶望の交戦中の世界っていう設定でやっていきます。
――――
珠美「いやー、今日のレッスンも疲れましたな、アヤ殿」
アヤ「だなぁ……アタイも体力には自信あったんだけど」ハハッ
珠美「珠美もです」ハハッ
アヤ「んじゃ、アタイは今日直帰だから」
珠美「はい!また明日です!」
変わらない日常。
珠美は同じクール部門のアヤ殿とのレッスンを終え、アヤ殿と分かれ、一人で事務所に帰る途中でした。
珠美「――ッ!」サッ
気配がしてその場から距離を置いた珠美の目に写ったものは、さっきまで珠美がいた場所に綺麗に刺さった矢でした。
珠美「なんの真似ですか?――」
珠美はその人の気配で誰だかがすぐにわかりました。
珠美「――翠殿」
これが、珠美たち“超アイドル級の希望”と“超アイドル級の絶望”の、全世界を巻き込む戦いの始まりだったのです。
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翠「避けられてしまいましたか」
いつもと同じように落ち着いた翠殿。
ただ、いつもと違い、その眼は限り無く虚ろで、珠美は怖くなってしまいました。
珠美「もう一度聞きます。翠殿、これはなんの真似ですか?」
翠「あら?声が震えていますよ、珠美ちゃん」
当然です!
いきなり矢で射られそうになったら、誰だって怖いです。
しかし、珠美はその思いを声に出せませんでした。
翠「ふふっ、“超アイドル級の剣士”脇山珠美。貴女もいずれ、“此方側”に来ることになります。お楽しみに」
珠美はその場から動くことも、こえを発することもできませんでした。
ただただ体は震え、珠美の意識は遠退いていきました。
sideアヤ
アタイは珠美と分かれたあとで、美嘉に会った。
アヤ「おーい、美嘉!」
美嘉「アヤじゃん!ヤッホ★」
アヤ「何してんだ?こんなところで」
美嘉「んー?スカウト、かな」
アヤ「スカウト?なんだそれ」
美嘉「才能がないアヤには関係ないよ★」
突然アタイは才能がないと言われた。
アヤ「は?何だよ、才能って」
美嘉「うっさいなぁ…アヤには関係ないんだってば!」
気圧された。
美嘉にはいつもとは違う迫力があった。
美嘉「アタシはさ、才能のあるアイドルを、後には全世界を、絶望に染め上げたいんだ★」
美嘉の言っていることが理解できない。
才能?絶望?コイツヤバくないか?
ん?才能のある、“アイドル”をっ!?
アヤ「ッベぇなっ!アイドルってことは、事務所に行かねぇとっ!他のアイドル達が危ない」
美嘉「……もう遅いよ★」
アタイはその場から走り去った。
一刻も早く事務所に行きたかった。
でも――
珠美「」ドサッ
アヤ「珠美ッッ!?」
アタイの目の前で珠美は倒れた。
アヤ「気を失ってる……」
幸い、ちっちぇ体をしてるから、アタイは珠美をおぶって安全そうな場所まで走った。
アヤ「一体、何が起こってやがるんだ?」
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