【咲-saki-】『○○』で『○○』な咲ちゃん in 他校【If】 (187)

原作とは少し違う咲ちゃんが清澄以外の他校に入学するIF物です。

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1474196025

数年前…
咲『お姉ちゃん!』
照『…咲』
咲『お姉ちゃん、東京に行くって本当?』
照『うん、母さんの転勤に付いて行く
  母さん一人だと大変だろうし、それに…』ウツムキ
咲『?』クビカシゲ
照『咲に…
  咲に勝ちたいんだ』
咲『お姉ちゃん…』
照『母さんが東京の麻雀名門校に伝手があるらしい
  私はそこに通って今よりももっと強くなる…』
『だから、咲にも麻雀を続けて欲しい…
  そして、強くなった咲に勝ちたい!』
咲『…うん、わかったよお姉ちゃん』
照『あ、でも、これは私のわがままだから
  咲がどうしても麻雀を続けたくないって言うなら私は…』
咲『ふふ、大丈夫だよお姉ちゃん
  一時期は…私も麻雀を嫌いになりかけたけど…
  あの時、お姉ちゃんと本気でぶつかり合って…』
『お姉ちゃんは私の気持ちが…
  私はお姉ちゃんの気持ちが分かったから』
照『咲…』
咲『だからね、今は麻雀が大好きだよ!
  絶対続けていって、お姉ちゃんに負けないくらい強くなる』ニコッ
照『それは楽しみだな』フフ
咲『…ねえ、お姉ちゃん』
照『なんだ?』
咲『今日…、一緒に寝てもいい…?』
照『ああ…』
・・・
・・・・・

ピピピピ ピピピピ ピピp バシン
咲「ふわぁ、朝か…」
(それにしても、懐かしい夢を見たなー
  やっぱり…、お父さんの転勤に付いてきたから色々と思い出したのかな…)ノビー

『麻雀が好き』で『麻雀を続けていた』咲ちゃん in 千里山

一年前…
実況『決まったーーー!!!
   インターミドル個人戦!優勝は長野の宮永選手だーーー!!!』
『宮永選手はこれでインターミドル個人戦を前代未聞の三連覇と言う偉業を成し遂げました!!』
解説『他の選手も決して弱くはありませんでしたが、宮永選手は頭一つ二つ抜けていましたね』

咲『ありがとうございました』ペッコリン スタスタ
和『…強かったですね、宮永さん』
泉『強いなんてもんじゃないわ…
  …けど』
和『けど?』
泉『高校ではうちが勝つ!
  あんたもそのつもりやろ、原村』
和『私は…
  いえ、そうですね高校では勝ちたいです』
・・・
・・・・・

泉(あの日からウチは今まで以上に麻雀に打ち込んだ)
 (部活でも雀荘でも、千里山の特待生が決まってからは千里山でも打たせてもらった…
  全ては宮永に勝つため…)
 「なのに…
  何でお前がここにおんねん!?」
咲「えっと父の転勤で、です…」
セーラ「煩っいわ、泉!
    いきなり大声出すなや!」ボカッ
泉「痛ぁ!」

少し読みにくい。改行頼む

竜華「えー、一年生の皆さん、入学おめでとうございます
   うちの麻雀部は完全実力主義となっています
   一年生でも頑張ればレギュラーになれるので、皆さんレギュラー目指して頑張ってください」
  「えーと、練習に参加して貰う前にうちの練習の仕組みや方針などについて、二年生の方から詳しく説明して貰います」
モブA「では説明します」

怜「竜華、お疲れさん」
竜華「一年生とは言え、人の前に立って話するのは緊張するわ」
セーラ「しっかし、泉ほどではないにしろ驚いたよな」
竜華「インターミドル三連覇の宮永咲…」
怜「うちのチームで宮永と打ったことある奴おったっけ?」
竜華「うちのチームにはおらんかったはずやね
   姫松の洋榎と三箇牧の憩ちゃんは打ったことあるはずやけど」
怜「あら、セーラは打ってないん?」
セーラ「あの年は徹底マークされて準決勝敗退やったからな
    団体戦で暴れすぎたわ」
咲「…あの」
竜セ怜「「「うわぁ!!!」」」
咲「す、すみません!」
竜華「ああ、いや、大丈夫や
   で、どうかしたん?他の人は打ち始めてるけど」
咲「あ、はい、あの先輩たちがレギュラーメンバーだと聞きまして…」
セーラ「まだ確定やないけどな」
怜「今の成績トップ3ってだけやね」
竜華「茶々入れんな!」
咲「私、どうしてもレギュラーになりたくて…
  …先輩たちに勝てばレギュラーになれますか」

>>4さん
ご指摘ありがとうございます。
次から改行いれます

竜華「へ?」

怜「ほう」

セーラ「はっはっはっ、おもろい事言うやん」

咲「私は本気です…」

セーラ「オレらもちょうど宮永の事話とったところや
    ちょうどええし、ここで一局打とか」

竜華「ちょ、セーラ何言うとん!?」

雅枝「それええな」

竜華「監督!?」

雅枝「いや、うちも悩んどったんよ
   インターミドル三連覇の宮永をどう扱ったらええのか
  「だから丁度ええわ、三人と打って勝つか善戦すれば最初からレギュラー候補、負ければ他の一年と同じ扱い
   これでええやろ」

咲「はい」

泉「監督!
  ウチも、ウチも打たせてください!お願いします!」

雅枝「…まあ、泉は今年の特待生やからな、そら張り合いたくもなるか
   ええやろ、セーラ、怜、泉、宮永で半荘一回勝負や」

浩子「監督、宮永の牌譜取ってもええですか?」

雅枝「おお、頼むわ」

東一局 9巡目
怜「ツモ!」
「リーチ、一発、ツモ、タンヤオ、三色、ドラドラ
  3000・6000や」

セーラ「泉、鳴かなかったんか?
    親被り痛いやろ」チャラ

泉「鳴けなかったんですよ」チャラ

咲(二条さんはデジタル打ち、一発消しはあまりやらないはず…
  それに、園城寺先輩のリーチ牌は…)チャラ


東二局 7巡目
咲(これで聴牌
  次巡、ツモ牌でカンして嶺上開花)タン

泉「…」タン

怜「ポン」タン

泉セ「「…」」ピクッ

咲(さっきリーチ一発をやった園城寺先輩が鳴いてカンできず
  そして、二条さんと江口先輩の反応…)タン

・・・

セーラ「これで流局やな、聴牌や」パタン

咲(江口先輩の手牌と捨て牌から察するに
  私がカンしようとした牌、不要牌をツモってからそれに合わせて手作りをしてる…
  聴牌もしくはそれに近い形からそんな事する理由は…)

東三局 3巡目
咲「カン、もう一個カン」
 「リーチ」タン

泉「…」タン

セーラ(はっや)タン

怜(嘘やろ、次の宮永のツモで暗槓して嶺上開花やって!?)
 「っ!チー!」タン
 (そう言えばフナQが言っとったっけ、『宮永はカンをすると有効牌を引く』って
  配牌にもよるやろうけど、ここまで速い局もあるならあんまりカンさせたくないなぁ)

咲(やっぱり…)タン

泉「…」タン

咲「それです、ロン」パタン

泉「くっ!」


東四局 9巡目
怜(宮永が次のツモでまたカン
  そしてリーチ、か…)
 (この局はうちの手牌よくないし聴牌させんどこ)

セーラ「…」タン

怜「ポン」
 (これで聴牌阻止)タン

咲「それです」

怜「は?」
 (聴牌、しとったんか…)

咲「ロン
  タンヤオ、三色同刻、三暗刻、ドラ3
  親の倍満は24000です」

泉「怜先輩が振り込んだ…?」

東四局一本場 
怜(宮永がツモってまう、鳴かな)
 「チー」タン

咲「…」タン

泉(宮永がツモるはずだった牌…
  さっきの怜先輩の振り込み、もしあれが宮永が何かしたとしたなら
  これは逆に切れるんちゃう?
  ウチも勝負手、ここで攻めんでいつ攻めるんや!)タン

咲「ロン
  タンヤオ、ドラ1
  3000は3300」

泉「っ!」

・・・
・・・・・

咲「ツモ
  ジュンチャン、平和、ドラ1
  満貫は2000・4000です」

 「これで二条さんの飛び終了ですね」+56300

セーラ「化け物やな」+19800

怜「竜華ー、膝枕ー」+24500

泉「…すんません、顔洗ってきます」-600

咲「あ…」
「…これで、いいんですよね?」

雅枝「ああ、これだけの力見せられたら宮永が嫌がってもレギュラーにしたるわ」

咲「よろしくお願いします」ペッコリン

咲(…二条さん戻ってこないな)キョロ

怜「泉の事が気になるん?」

咲「ひゃう!
  お、園城寺先輩…」

怜「そんな驚かんでええやん
  一緒に打った仲やろ」

咲「す、すみません」

怜(…なんや、打ってる時と印象ちゃうなぁ
  そや!)
 「う、今の大声でくらっとして来たわ
  これはあかんやつやぁ」チラッチラッ

咲「ええ!だ、大丈夫ですか!?保健室に…」アタフタ

怜「いや、そこまでせんくても大丈夫や
  ただ少しそこで膝枕してもろうてええかな」ニヤリ

咲「は、はい、私でよければ」


竜華(また怜がアホやっとる)

モブB(怜の膝枕好きは最上級生になっても相変わらずやな)

モブC(怜先輩、たまにパンツ見ようとしてくるんだよなぁ)

モブD(宮永さんの膝枕いいなぁ)

浩子(後で宮永の膝枕の感想聞かな)

セーラ「なんや怜のやつ、今度は宮永捕まえて膝枕させてるんか」

怜「おおぅ、竜華には及ばんけどなかなかの膝枕や」

咲「あ、ありがとうございます?」

怜「でも、もうちょい肉付きが必要やな
  ご飯ちゃんと食べなあかんよ」

咲「は、はあ」

怜「んで、宮永は泉の事が気になるん?」

咲「…はい、顔洗いに行ったっきり戻ってこないので…」

怜「まあ、泉は宮永…
  んー、咲って呼んでもええ?」

咲「は、はい」

怜「おおきに
  泉は咲に勝ちたくてインターミドル後も頑張ってたみたいやからね」
 「特待生とは言え中学生を練習に参加させたことなんてないんやけど
  泉は何遍も頼み込んで、中学からうちの練習に参加しとったし」

咲「そうなんですか…」

怜「やのに、結果はあれやからな
  落ち込むのもしゃあないやろ」

咲「…」

怜「でもまぁ、落ち込むだけマシちゃう?」

咲「…え?」

怜「『やっぱり勝てないんだ』って諦めるより
  たとえその結果に落ち込んだとしても、現状を受け止めて落ち込む方が次に繋がるやろ」ゴロン

咲「…そうですね、私も二条さんが強くなってくれると信じます」



竜華(なんか怜が良い事言っとる…)

モブB(あれ、怜の偽物ちゃう?)

モブC(怜先輩のあの体勢…)

モブD(宮永さんのあんよにほっぺたすりすりしたいよぉ)

浩子(それのデータも後で聞かな)

セーラ「怜、熱でもあるんか?」

ガラッ
泉「すんません、今戻りました」

咲「二条さん…」

泉「宮永…」
 「…」スー、ハー
 「宮永!」

咲「う、うん」ビクッ

泉「絶対、絶対お前を倒したる
  このまま自動的にレギュラーになれるなんて思うなよ!」

咲「…うん!
  また打とう二条さん」

泉「おう…ところで、怜先輩はなにやってるんですか?」

怜「薄桃色の桃源郷を見とる」

咲「ふぇ?
  ひゃあ!」ガタン

怜「おわ!」ドサッ

咲「ああ、だ、大丈夫ですか」アタフタ



竜華(自業自得や)

モブB(自業自得やな)

モブC(宮永さんもセクハラ被害者入りやな)

モブD(ああああ!宮永さんの薄桃色のパンツクンカクンカああああ!!)

浩子(宮永のパンツは薄桃色、っと)

セーラ「いや、怜の自業自得やろ」

とりあえず、今日はここまで
書き溜め出来たらまた投稿します

来週投稿できるよう頑張ります

>>8
リーチ、一発、ツモ、タンヤオ、三色、ドラドラだったら倍満で4000・8000じゃないのか

文章の途中で改行するくらいなら句点使った方がいいよ

ああ、皆さん感想ありがとうございます!

>>18さん
その通りです、三色を一翻で計算してました
脳内補完お願いします

>>19さん
台本形式では一行を長くしたくない、と言う考えによるものです
一応、文章の流れを考えて改行しているのですが、もし読みにくいようであればコメントください改善します

全レスはしませんが感想はとてもありがたいです、見るだけで力になります

それでは続きを投下します

部活後…

雅枝「ほんなら、今日の部活はここまで」
  「後片付けは一、二年生の仕事なので今日は二年生が指示出して後片付けするよーにな」
  「それじゃ、お疲れさん」

部員「「「お疲れ様でした」」」

雅枝「おっと、忘れるところやった」
  「宮永は後片付け前にちょっと別の部屋来てもらえるか」

咲「?分かりました…」

モブC「それじゃあ、宮永さん以外の一年生は一回集合片付けの説明をしまーす」



セーラ「しっかし、えらい凄かったな」

竜華「凄かったな、って宮永さん?」

セーラ「せや」

怜「ああ、確かに咲の膝枕は凄かったな」
 「竜華以来の逸材やった」

セーラ「アホ、そんな事ちゃうわ」
   「麻雀の話や、麻雀」ベシッ

怜「分かっとるよ、ただのボケやん」

竜華「んで、凄かったって何が?」

セーラ「最初の半荘、宮永は怜の一巡先を知らんかったはずや」
   「それやのに、途中から対応してきたどころか最終的にはオレにも怜にも圧勝した」

竜華「ああ…」

怜「確かに途中から人とやってる気がせんかったなぁ」

セーラ「その後の練習でも全勝やったしな」
   「今日だけの結果とは言え、入学したての一年生の出す結果やない、って事や」

竜華「確かに、うちも一回打ったけど1万点以上差つけられたなぁ」

怜「…よし、咲に聞こか」

竜華「聞く、って何を?」

怜「それはあれや、何でそんな強いのかーとか、一巡先がどうして分かったかーとかやね」

セーラ「確かに、オレ達が知りながらも破れなかった一巡先をどうやって破ったかとか気になるな」

竜華「一巡先に気づくのも随分速かったしなぁ…」

>>26 トリップ消えてますが1です

ガチャ
咲「…」

怜「お、噂をすればなんとやらやね」
 「咲ー、ちょっち話あるんやけど」

咲「え…?」
 「あの、私、後片付けが…」

セーラ「ああ、構へん構へん」
   「いつもはもっと少ない人数でやっとるんやから宮永が居なくても変わらへん」

浩子「いいわけないやろ!」ポカッ

セーラ「あ痛!」

浩子「いくらレギュラーほぼ確定とは言え、そういう特別扱いはいけません」
  「それで後々困るのは先輩たちやなくて宮永だって事分かってます?」

怜「でも、船Qも咲の強さの秘密とか、うちの一巡先に気づいた理由とか、どうやって破ったかとか、気にならへん?」

浩子「むっちゃ気になります!」
  「宮永、解説頼むわ」

咲「ええ!?」
 「あの…、後片付け…」

浩子「ああ、構へん構へん」
  「いつもはもっと少ない人数でやっとるんやから宮永が居なくても変わらへんから」

雅枝「いいわけないやろ!!」バシン

浩子「痛ぁ!」
  「おばちゃん、何でまだおるん?」アタマサスリ

雅枝「そんな事どうでもええわ」
  「一年をサボりの道に引き込むのは止めぇや」

浩子「麻雀の研究や、サボりやあらへん」

雅枝「片付けの時間以外やったらな!」
  「それと怜の一巡先について宮永に聞くのは禁止や」

竜華「何でですか?」

雅枝「怜は一巡先に頼り切ってるからな」
  「自分で考えて対策させんと意味ないやろ、と言うわけで、この話はここでしまいや」
  「浩子と宮永は片付けに戻り」

浩子「しゃあない戻るか」
  「宮永、こっちで片付け教えたるわ」

咲「あ、はい、お願いします…」

雅枝「んで、竜華」

竜華「は、はい」

雅枝「今のは主将のあんたが止めなあかん場面やったよ」

竜華「はい、すんません…」

雅枝「まあ、怜の世話やら、大型新人の扱い方とか、例年に比べて大変かもしれんけど」

怜「うちの世話って竜華の仕事やったん?」

雅枝「私と前主将はあんたならやれると思って主将にしたんや」
  「出来ない、のはしゃあないけど、やらない、ってのはなしや、分かるな」

竜華「はい」

雅枝「負担掛けて申し訳ないとは思うけど頼むな」

竜華「はい、すんませんでした」

雅枝「おし、じゃあ私は戻るわ、後よろしくな」
竜セ怜「「「お疲れ様でしたー」」」

竜華(主将の仕事…か)

数日後…
セーラ「やっと昼休みや」
   「怜、竜華、ご飯いこーや」

竜華「今日は天気もええし、外で食べへん?」

怜「最近暖かくなってきたし、ええんやない」
 「食後の膝枕よろしく」

竜華「構わんけど、暖かくなったからって薄着したらあかんよ」

怜「わかっとるよー」

セーラ「ほな、中庭行くでー」スタスタ

竜華(あれ?あそこにいるの宮永さんやん…)

怜「竜華ー?どうかしたん?」

竜華「ああ、何でもあらへんよ」
  「ほな、行こか」



翌日…
竜華(あ、宮永さん昨日と同じ場所におる…)

さらに翌日…
竜華(今日もおる)
  (てか、いつも一人やな、もしかして…)
  (って、失礼な考えはやめんと)

さらにさらに翌日…
竜華(今日も一人…)
  (やっぱりそう言うことなんやろうか…)
  (でも、だからってどうしたらええんや…)
  (そもそも、うちの考えが違うかもしれんし…)
  (ああ、もうわけ分からん!)

帰路…
竜華(部活中も観察してみたけど、宮永さんが麻雀以外で話してるの全然見なかったなぁ)
(監督から改めて主将の仕事を頼むと言われた以上どうにかしたいけど…)
(どうすればいいか全然分からん)

怜「…か、竜華!」

竜華「うわ!な、何!?」

怜「何、やないやろ」
 「最近ボケっとしてる事多いけど何かあったん?って言ってるんやけど」

竜華「いや、何もあらへんよ」

セーラ「今まさにボケっとしてたのにそれはキツイやろ」

怜「まあ、竜華の事やししょうもない事で悩んでるんやろうけど」

竜華「しょうもなくなんてあらへん!」

怜「やっぱり悩んでるんやね」ニヤリ

竜華「あ!」カオマッカ
  「怜ぃ、はめよったなぁ」

怜「今のはハマる方が悪いやん」クスクス

竜華「もう!」プンスカ

セーラ「竜華はいっつも考えすぎなんやって」

怜「そうそう、もっとセーラを見習った方がええよ」

セーラ「怜、オレの事考えなしって言っとるんか?」

怜「嫌やなぁセーラ」
 「そこまでは言ってへんよ」

竜華(考えすぎ…、セーラを見習って…)
  「…せやね」

セーラ「お?」

怜「考えは纏まったん?」

竜華「まだ纏まってへんけど」
  「セーラを見習って行動に移してくるわ」

翌日…
セーラ「怜ー、竜華ー、ってあら?竜華は?」

怜「なんかチャイムなってすぐ出ていきおった」

セーラ「ふーん、なら二人で食べよか」

怜「せやね、食後の膝枕してくれる?」

セーラ「文句多いから嫌や」



竜華「み、宮永さん隣ええ?」

咲「はあ、私の隣でよければ…」

竜華「し、失礼します」

咲「…」モグモグ ペラッ

竜華「…」モグモグ

咲「…」モグモグ ペラッ

竜華「…」モグモグ
  (あかん…、どうやって切り出そう…)

咲「…」モグモグ ペラッ

竜華(とりあえずお昼やしお弁当の話題から)
  「み、宮永さんっていつもサンドイッチなん?」

咲「…いつもではないですね」
 「私は読書しながら食べれるので好きなんですけど」
 「お父さんはお米が食べたいと言うので、サンドイッチとお弁当を交互に作ってますね」

竜華「え?それ手作りなん?」

咲「はい、お父さんと二人暮らしなので家事は基本私が…」

竜華「え!?」
  (やっば、裏目ってもうた)
  (え、これどうすればええの?)
  (突っ込むのもあれやし、かと言って話し逸らしたら気を使わせたと思わせてしまうし…)アタフタ

咲「ぷっ…」
 「部長、慌てすぎです」クスクス

竜華「や、いや、これは慌てるやろ!」カオマッカ

咲「ふふっ、ご期待に沿えなくて申し訳ありませんが重々しい理由はないですよ」
 「両親が仕事人間なので転勤の関係で別居になっただけです」クスクス

竜華「あ、そう言う理由なん?」ホッ
  「てか、笑い過ぎちゃう?」ジトー

咲「すいません」
 「でも慌てる部長は可愛らしかったですよ」ニコリ

竜華「なっ!」カオマッカ

咲「ああ、そう言う感情が分かりやすい所も可愛いですね」ニコニコ

竜華「…ちょ、ちょっとやめてーな」
  (なんやねんこの空気!もしかしてからかわれて…)チラッ

咲「…ん?」クビカシゲ

竜華(天然っぽいな…)
  (てか、さっきの笑顔とか今の首をかしげる動作とか)
  (あんたも十分可愛いっちゅうねん!)ミモダエ

咲「ちょ、部長大丈夫ですか!?」

竜華「あ、ああ大丈夫やで」スー ハー

咲「そうですか?じゃあ私も一つ聞きたいんですけど…」

竜華「ん?何?」
  (やっぱり何か悩んどったんかな?)
  (ここは部長としてしっかり答えたらんと…)

咲「私に何か言いたい事があるんじゃないですか?」

竜華「ってなんでそっち(私の事)やねん!」

咲「どっちですか!?」ビクー

竜華「ああ、すまんこっちの話や」ゼーハー

咲「は、はあ」

竜華「で、なんやったっけ?怜があそこまで膝枕好きな理由やったっけ?」ニコッ

咲「いえ、部長が私に言いたい事って何なのかな、と…」

竜華「そこは流して!」

咲「うえ!」ビクー
 「す、すいません」

竜華「あ、す、すまん…」アタフタ
  「…えっと、何で分かったん?うちが宮永に話があるって…」

咲「…えっと」
 「部長たちはいつも三人一緒なのに今日は一人な事、私以外いない奥まった場所に来た事、私に話しかけた時の顔色、冷や汗、隠しきれていない緊張、食べ始めてからの箸の進み具合、話す機会を伺うようにチラチラと向けられる目線、他には…」

竜華「勘弁してください!」カオマッカ
  (うそー、うちってそんな分かりやすかったっけ?)



怜「竜華は結構、と言うかかなり分かりやすいで」

セーラ「…分かるけど、いきなりなしたん?」

怜「いや、言わないけない気がしたんや」

咲「それで、部長の要件を聞きたいんですけど…」

竜華「ちょ、ちょっと待ってーな」
  (あかん、どうしよう考えが全然纏まらへん…)

咲「あ、もしかしてあれですか?」
 「生意気な後輩をシメに来たとかですか?一年坊主の癖にレギュラーなりたいとか舐めてんじゃねぇぞ!って」

竜華「ちゃうちゃうちゃう!」
  「てか、何時の時代のヤンキーやねん!男子にもおらんわそんな奴!」

咲「じゃあ、何ですか?」クビカシゲ

竜華「えっと…その…」
  (セーラ『竜華はいっつも考えすぎなんやって』)
  (怜『そうそう、もっとセーラを見習った方がええよ』)
  「…宮永は」

咲「はい?」

竜華「宮永は友達とかおるん!」

咲「………」プルプル

竜華「み、宮永?」

咲「…すみません」プルプル

竜華(やば、もしかして怒らせ…)

咲「あははははははは」ハラカカエー

竜華「!?」
  「ちょ、何わろてんねん!」

咲「あははははははは」

竜華「宮永ーー!!」

数分後…
咲「すいませんでした、どうしても抑えきれなくて」ハー ハー

竜華「いや、それはもうええけど」
  「まさか、あそこまで大笑いされるとは思わんかったわ…」カオマッカ

咲「だって部長があんな事聞くから…」クスクス

竜華「そら、うちかてあんな事聞きたなかったけど」
  「宮永、いっつもお昼一人みたいやし、部活中もあんま雑談してないみたいやったから…」
  「気になってしまったんよ」

咲「ふふ、すみませんご心配おかけして」
 「引っ越しの関係で読めてない本がたくさんあったので」
「静かに本が読める場所でお昼をとってただけすよ」

竜華「じゃあ…」

咲「ええ、お昼を一緒に食べるくらいの友達はいますよ」

竜華「はーーーーー」
  「なんか取り越し苦労っちゅうか、うちの独り相撲やったな」

咲「でも…」

竜華「ん?」

咲「心配して貰ったのは、純粋に嬉しいです」
「ありがとうございます」ニコリ

竜華「…っ!」カァア
  (花が咲くような笑顔、ってこう言う事やんな…)

咲「部長?」

竜華「…その部長ってのやめへん?」

咲「へ?」クビカシゲ

竜華「いや、なんか偉そうやん」

咲「実際、偉いじゃないですか…」

竜華「いや、そうなんやけど…」
  「せっかく仲良うなったんやし…」カオマッカ

咲「やっぱり可愛いですね」

竜華「何ですぐそう言うこと言うん!?」

咲「じゃあ、苗字と名前どっちで呼びましょうか?」

竜華「名前で…」

咲「ふふっ」クスクス

竜華「笑うなや…」カオマッカ

咲「すみません」クスクス
 「あ、じゃあ竜華先輩も私の事名前で呼んでくださいね」

竜華「はあ!?」

咲「だって、私だけ名前で呼ぶのって変じゃないですか?」

竜華「いや、そうかもしれへんけど…」

咲「ならいいじゃないですか」

竜華「いや、宮永は宮永でええやろ」

咲「竜華先輩は部長呼び嫌がるのにですか?」

竜華「いや、そう、部長として他の一年生と区別するのはよくないやろ」

咲「二条さんも名前で呼ばれてますよね?」

竜華「…」

咲「竜華先輩?」

竜華「………咲」カオマッカ

咲「はい」ニコニコ

放課後…
怜「ほーん、竜華は咲の事で悩んどったんやね」

竜華「うちの独り相撲やったけどね」

セーラ「悩みが解消されたならええやろ」
   「最近、心ここに有らずって感じやったし、これで練習に集中できるやん」

竜華「せやね」
  「そういうえば、うちって分かりやすいん?」

怜セ「「うん(おう)」」

竜華「…ほんま?」

怜セ「「ほんま」」

竜華「…」カオマッカ

セーラ「やっぱ気づいとらんかったみたいやな」

怜「竜華のチャームポイントの一つなんやけどね」

咲「…あの」

セーラ「ん?どした?」

咲「えっと…、竜華先輩にお話が…」

怜「…!」

竜華「あ、うち?ええよ、何?」

咲「この書類なんですけど…」

怜「ずっる!」

咲「ふえ!?」

竜華「怜、なしたん?」

怜「なしたん?やないやろ!それはずるやろ!なんやねん、竜華先輩って!幼気な一年生に先輩呼び強要とか竜華はいつからそんな子になったん!?」

竜華「ちょ、ちょちょっと待って、怜が何言いたいか分からないんやけど」
  「怜やって先輩呼びされてるやん…」

怜「うちも名前+先輩呼びがええねん」

竜華「よく分かったわ」

怜「咲、怜先輩って呼んでくれへん?」

咲「え、えっと…、怜先輩?」コンワク

怜「…おっし」ガッツポーズ
 「これから怜先輩でええから、と言うか園城寺先輩って呼んだら拗ねるで」

セーラ「じゃあオレはセーラ先輩やな」

咲「…せ、セーラ先輩」

モブB「私も、私も」

咲「…モブB先輩」

モブC「私もいいかな?」

咲「…モブC先輩」

モブ‘s「いいなー」
    「私も呼んでー」
    「私もー」

モブD「ハニーって呼んでください!」
   「あ、ダーリンでも可です!」

雅枝「そこぉ!練習せんかい!」

とりあえず、今日はここまでです

一応、今日の分は竜華編と言う扱いです
来週は泉編を予定しています
各メンバーが終了したら簡単なエピローグやって千里山編終了予定です

と言うか1レスの文章量多すぎますかね?
特に>>27とか>>31とか

また来週投稿できるように頑張ります

あ、『○○』で『○○』な咲ちゃん in 他校 のネタを随時募集中です
(自分で考えるとどうしてもブレーキをかけてしまうので…)

全部のネタをやることはできませんが、ピンと来た奴は書きたいと思います


竜咲いい感じだね
『お姉ちゃん嫌い』で『妹欲しがり』な
『人嫌い』で『臆病』な
こんな感じで良いのかな?

それでは今日の分、投下します。

とある日の練習中…

咲「監督、C卓終わりました」

雅枝「じゃあ次の面子C卓入りー」

竜華「はい」

怜「えー、竜華行ってまうん?」

竜華「当たり前や」
  「咲、すまんけど怜の事頼むわ」

咲「あ、はい…」
 (いつの間にか怜先輩係の一人にされてる…)

怜「咲ー、膝枕はよー」

咲「…今行きます」ハァ

浩子「咲、園城寺先輩」

咲「浩子先輩…、何ですか?」

浩子「二人は次に空いた卓やって、モブB先輩とモブAが同卓や」

咲「あ、わざわざすいません…」
「ありがとうございます」ペッコリン

怜「フナQサンキューなー」
 「それにしても咲…」

咲「何ですか?」

怜「お辞儀しても何も当たらんかったな」

咲「…」
 「…っ!」カァア
「何、言ってるんですか!叩きますよ!」バシッ

怜「叩いてから言わんといてーな」ケラケラ

浩子「何やってるんですか…」

浩子「ところで咲、さっきの半荘なんやけど」
  「カン一回もせんかったのは何か理由あるんか」

怜「え~、咲舐めプやったん?」ケラケラ

咲「舐めプなんかじゃないです!」
 「確かに、そう取られるような打ち方かもしれませんけど…」
 「勝つための打ち方であって、手を抜いたわけではないです…」

浩子「ん、分かった、後は自分で考えるわ」
  「園城寺先輩はあんまり後輩いじめたらあきまへんよ」

怜「いじめとらんよ、スキンシップや」

咲「はた迷惑なスキンシップですね…」



泉「………」ジーッ

部活後…
雅枝「ほんじゃ、今日もお疲れさん」

部員「「「「お疲れ様でした」」」」

モブA「じゃあ一、二年生は片付けするよー」

一、二年生「「「はーい」」」

泉「あの、監督」

雅枝「ん、なした?泉」

泉「今日って誰か宮永の牌譜取ってました?」

雅枝「ああ、多分宮永の牌譜なら誰かしら取っとったと思うで?」

泉「ちょっとコピーしていってもいいですか?」

雅枝「ああ、ええよええよ」
  「ファイルの場所は分かるな?」

泉「はい」

雅枝「じゃあ、自分でコピーしていき」
  「他校に流したらあかんよ」

泉「はい、分かってます」
 「ありがとうございました」

雅枝「おう、お疲れさん」

帰宅後…
泉(普段の宮永はカンする前提で打っているから、デジタル打ちのウチからみたら対処法が見つけられん、けど…)
 (カンしないで打ってる牌譜を見たら癖の一つでも見つかるかもしれん!)
 「待っとれよ宮永、絶対にギャフンと言わせたるからな!」



咲「ぎゃふん!」

界「い、いきなりどうした?」

咲「いや、くしゃみ…」

界「今のが?」

咲「うん、何か変だったけど…」

泉「なんやこれ…」
 (ハイレベルなデジタル打ち…)
 (かと思えば広い待ちを捨ててわざと狭い待ちを選んでる時もある…)
 (しかも、そう言う待ちに限って相手に直撃取っとる…)

泉「相手の捨て牌が分かるとでも言うんか…」ギリッ
 (デジタル打ちでありながらも…)
 (確率だけに寄らず、状況に応じて臨機応変に対応する…)

泉「ウチの理想形やん…」ギュッ

数日後...

泉(あかん、今日もマイナス…)
 (レギュラー選抜も始まっとるのに…)ハァ

浩子「泉」

泉「船久保先輩、どうかしました?」

浩子「いや、もうみんな片付け終わっとるで」

泉「え?あ!すんません、すぐ終わらせます」

浩子「いや、そんな焦らんでええけど…」
  「ここ数日そんな感じやな」

泉「そ、そんな感じとは…」ビクッ

浩子「何やってもぼーっとしてる感じやな」
  「対局中も集中しきれてへんし、成績も振るっとらんやろ」

泉「…先輩は自分の理想の打ち方ってありますか?」

浩子「まあない事はないな」
  「なんや?理想の打ち方が出来んくて悩んどるんか?」

泉「ちゃいます」

浩子「それなら…、理想の打ち方が揺らいだか…」
  「もしかして、自分の理想の打ち方する奴にでも会うたん?」

泉「…はい」

浩子「いや、泉はデジタル打ちなんやし、理想の打ち方が被ることやってあるやろ」

泉「そら、普通なら自分の目標が出来た思います」
 「けど…」ウツムキ

浩子「普通なら…」
  「…もしかして、咲か?」

泉「はい」コク
 「本当ずるいですわ、あんなアホみたいな打ち方出来る癖に…」
「それをやめてもハイレベルなデジタル打ちを、ウチの理想の打ち方を出来るなんて…」ギリッ

浩子「泉…」

泉「『宮永に勝つ』って息巻いて打ってきたのに…」
 「宮永は途方もないほど先を行っていて…」
 「最初は…、少しでも追いつこうと牌譜を何度も見直しました」
 「けど、どれだけ見直しても『なんでこのタイミングでこの牌が切れるのか』って場面があって…」
 「これが、ただのデジタル打ちの限界なんか、って…」
 「『牌に愛された者』じゃないと分からない領域なんか、って…」

浩子「そうか…」

泉「すんません、愚痴言ってしもうて…」

浩子「いや、それは構へんけど…」フム
  「泉、片付け終わったら大通りのマクド行かへん」

泉「は?ええですけど…」

浩子「決まりやな、うちはちょっと寄るとこあるから先行っとって」

泉「はい、分かりました」

マクド…
泉「いきなりマクド行こうって、なんやろ?」
 (…思いがけなく愚痴ってもうたし、それ関係やろなぁ)
 (ウチの分からんって言ったところ一緒に考えてくれるとかやろうか?)ズズッ

浩子「泉、待たせたなー」

泉「あ、先輩遅かったですn…」クルッ

浩子「おっす」

咲「…」アセアセ

泉「な、なんで宮永がおんねん!?」ガタタッ

浩子「うちが呼んだ」

泉「先輩ぃ!」

浩子「煩いで泉、周りに迷惑やろ」

泉「…で、どうして宮永を呼んだんですか」

浩子「泉が言うっとったんやん、咲の打ち方で分からないところがある、って」

泉「そら、そうですけど…」

咲「…」モグモグ

浩子「…これは、うちの意見やけど」
  「うちはどうしても越えられん壁があったら、形振り構わん」
  「自分だけの力で壁が越えられんのなら他人の力をいくらでも借りるわ、必要なら壁自身からやって力を借りる」
  「うちに取って大事なのは自分のプライドを守ることやなくて、その壁を越えることやからな」

泉「っ!」

浩子「ま、強制はせんよ」
  「今言ったのもあくまでうちの意見やし」
  「帰る、言うんなら待たせた分金払うわ」

泉「いえ、すんません、ありがとうございます船久保先輩」ペコッ

浩子「構へん構へん、来年以降のためにも泉には強うなってほしいって気持ちもあるしな」

咲「…」モグモグ ゴクン
 「えっと…、私は結局どうしたらいいんでしょう…?」

浩子「おう、じゃあさっそく聞こか」
  「泉、牌譜は持っとるんやろ?」

泉「はい」ガサガサ
 「…これです、宮永がカンをしなかった日の牌譜」
 「この東四局」

浩子「咲が西家から上がっとるな」

泉「はい、この宮永の打牌がどうしても分からんくて…」
 「西家の捨て牌に萬子はリーチ牌だけ…」
 「普通は萬子の染め手を警戒するところですけど、宮永は西家のリーチ後に雀頭の萬子を捨てて手を作り直してます」
 「ここが一番訳分からなくて…」

浩子「確かにうちはこんな打ち方出来んな…」
  「咲、解説できるか?」

咲「えっと、まずこの局に関しては牌譜だけじゃ説明が出来なくてですね…」

泉「っ!」
 (やっぱり凡人じゃあかんのか…)
 (宮永や怜先輩みたいな特別な何かを持ってないとあかんのか…)ギリッ

咲「この局で重要な場面は三巡目何ですけど…」

浩子「三巡目って言うと西家は一筒を出してるな」

咲「はい、この一筒何ですけど手牌の左から二番目にあったんです…」

泉「…は?」

浩子「理牌か!」ハッ

咲「はい、高校麻雀を含むアマチュアでは初心者にも上がり形が分かりやすいようにするのと不正行為を防止するために理牌するルールになっています」
 「そして、この局の西家は左から萬筒索字牌の順で並べる癖がありました、つまり…」

泉「…萬子を元々持っていなかった?」

咲「はい、それに三巡目までの私の牌16牌と西家を除く他家の捨て牌を見ても萬子の割合が多かったので、気まぐれで理牌の順番を変えたわけでもないだろう、と推測しました…」
 「他家への振り込みの心配はありましたが、西家の染め手を警戒してか他家の聴牌気配が感じられなかったので西家の危険牌を取り込んだ上で、西家から零れてきそうな萬子待ちにしました」

泉「…」

浩子「ほー、手出しぐらはうちも気にしとったけどな…」

咲「まあ…、普通はそれで充分ですよね…」

泉「…」

浩子「でも、これって三人分やろうと思たらすっごい大変ちゃう?」

咲「うーん、私はもう慣れてしまっているのでなんとも…」
 「まあ、一番危険な人をピンポイントで狙うのもありですよ」
 「特に初めて打つ人は理牌の癖とかも分かりませんし…」

泉「…かった」ボソッ

咲「へ?」

泉「すまんかった…」アタマサゲー

咲「え、ええ!?」
 「す、すまないって何のこと」オロオロ

泉「ウチは、宮永の事、バカにしとった…!」

咲「バカに…?」

泉「宮永みたいに特別な打ち手は、読みとかもそう言うのに頼っとるんやろう、って勝手に思っとった!」
 「だから追いつけないのは仕方ないって、負けるのはその特別なもんのせいやって、それがなければ勝てるって無意識のうちにそう思っとった…」プルプル
 「ウチは…、ウチは情けない!」ボロボロ

咲「怜先輩が言ってた…」

泉「?」グスッ

咲「『『やっぱり勝てないんだ』って諦めるより』」
 「『たとえその結果に落ち込んだとしても、現状を受け止めて落ち込む方が次に繋がるやろ』って」
 「私もそう思うんだ、だからね二条さんはきっと強くなれるよ」

泉「みやなが…」グスッ

浩子「ほら、顔洗って来い」
  「分からんところはまだあるんやから、これから長いで」

泉「はい…」

数日後…
泉「宮永ー」

咲「二条さん…、何かあった?」

泉「この局なんやけど」

咲「うん」



怜「なんや最近あの二人仲ええなぁ」

竜華「ギスギスしとるより断然ええやん」

怜「いや、そうなんやけど…」

竜華「何か引っかかることでもあるん?」

怜「んー…」
 「ちょう、そこの二人こっち来てくれへん」チョイチョイ

泉「ん?園城寺先輩どうかしました?」

怜「いや、仲良さそうやのに何で苗字呼びなんやろって思て」

竜華「怜、あんたそんな事のためにわざわざ呼んだん…」ハァ

怜「ええー、重要な事やろ」ブーブー

咲「あはは…、まあちょっと変えるタイミングを逃したというか…」
 「あんまり気にしていなかったというか…」

泉「ウチとかこないだまで目の敵にしとりましたし…」

雅枝「卓空いたでー、次のグループ入り」

咲「あ、私たちの番だ」

泉「ほな、行こか」
 「先輩方失礼します」

咲「失礼します」ペッコリン

泉「…なあ」

咲「ん?」クビカシゲ

泉「次は負けへんで、咲」

咲「…うん、私も負けないよ、泉ちゃん」ニコッ

今日の分は以上になります。

投下してみると意外と少なかったですが泉編終了です
次回は怜編、怜にトラウマを植え込まんとする咲ちゃんのお話です

皆さんの○○ネタとてもありがたいです
すでにいくつか書きたいなと思えるアイディアもあったりします(上手く書けるかは分かりませんが)

どうぞこれからもお付き合いください
(『○○』で『○○』な咲ちゃん in 他校 のネタは随時募集中です)

(待ってた人がいるか知りませんが)3週間もお待たせしてすみません

投下します

レギュラー選抜戦最終日…

東四局17巡目
咲(49戦中1位49回 2位0回 3位0回 4位0回、トップ率10割、+1345ポイント)
 「…」タン

セーラ(49戦中1位26回 2位17回 3位6回 4位0回、トップ率5割3分、+962ポイント)
   「…」タン

竜華(49戦中 1位21回 2位26回 3位2回 4位0回、トップ率4割3分、+611ポイント)
  「…」タン

怜(49戦中1位32回 2位15回 3位2回 4位0回、トップ率6割5分、+1088ポイント)
 「…」タン
 「流局やな、聴牌」パタン

セーラ「聴牌」パタン

竜華「ノーテン」パタン

咲「聴牌、竜華先輩の一人ノーテンですね」パタン

竜華(当然のごとく怜とセーラの当たり牌を抱えて聴牌維持か…)
  (トップ率10割は伊達じゃないなぁ…)

セーラ(でも、さすがに一年に負けっ放しってのもあかんやろ)

怜(一戦ぐらいは負かしたいけど、普通にやっても無理やな…)
 (…あれ、使おか)

南一局8巡目
怜(聴牌った…、なら、ここやろ!)
 (二巡先、ダブル!)キィィイイン
 「ぐっ…」フラ
 「これや…」タン

咲(今、変なプレッシャーが…)ピクッ
 「…」タン

セーラ「…」タン

竜華(怜!?今、何かしたやろ!)アイコンタクト

怜(何のことか分からんわー)アイコンタクト

竜華(もう、後で説教やからな!)アイコンタクト
  「…」タン

怜(何やかんや言うときながらうちの意見を優先してくれる、竜華のそんな処好きやで)
 「…」タン

咲(ツモ切り…、ダマテンで一発ツモではなかったか…)
 (さっきのプレッシャー、気のせいではなかったと思うんだけど…)
 「…」タン

怜「それや、ロン」パタン
 「タンピン三色一盃口ドラドラの親ッパネ、18000や」

セ竜((咲が振り込んだ!?))

咲「…はい」チャラ
 (二巡前の捨て牌、あれを残していたら5面張だったはず…、それに怜先輩の消耗具合…)

南一局一本場
咲「すいません、靴脱いでいいですか」

竜華「?ええけど…」

咲「ありがとうございます」ヌギヌギ
 「…」スー ハー

ゴッ!

竜華(嘘やろ…!)ブルッ

怜(まだ上があるんか…)ブルッ

セーラ(は、おもろいやん)ブルッ

3巡目
咲「チー」タン

怜(チー?)

竜華(咲が鳴くこと自体珍しい上にチーなんて初めてやん…怖いわぁ)

5巡目
咲「ポン」タン

セーラ(また鳴きよった、自暴自棄になっとる…わけはないよなぁ)
   「…」タン

竜華(そう言うタイプやないと思うけど…)
  「…」タン

怜(理由は分からんけど、ナイスな鳴きや)
 (暗槓で槓ドラもろ乗り+有効牌ツモ、ええやん)
 「カン、嶺上はならずやな」タン

セーラ「槓ドラもろ乗りとかやめてーな」タン

8巡目
怜(…何やこれ、こんなこともあるんやな)フフッ
 「…」タン

咲「…」タン

怜「カン、そしてもう一個カンや」タン

咲「チー」タン

セーラ「三槓子ドラ4確定か…」タン

竜華(いつもの怜の打ち方と違う、なんや気持ち悪いなぁ…)
  「…」タン

怜「それもカンや!」
 (一巡先ではカンしてなかったけど、これで…)

セ竜((四槓子!!))

咲「…」タン

セーラ「さすがに役満相手には突っ張れんわ」タン

竜華「…」タン

怜(ツモ和了ならず、と…)
 (さっき未来を変えたから一巡先は見えんか…)
 「どっち切っても変わらんわ」タン

咲「…」ニヤ
 「ロン」パタン

怜「…は?」

咲「タンヤオにドラが8つ乗って倍満、16000の一本場は16300ですね」

セーラ「うわっ、おっしかったなぁ」

怜「は、はは…」
 「…こんなん、惜しくなんかないわ」

セーラ「いや、惜しいやろ四槓子聴牌まで言ったんやから」

怜「…」パタン

セーラ「ん?」
   「…あ!?」ギョッ

竜華「これって…、怜がどっち切っても咲の上がり牌やん」

セーラ「いや、さっきツモ切りした嶺上牌があるやろ、それなら…」

竜華「…それも、当たり牌や」

怜「結局、あそこで四槓子狙いに行った事が間違えやったんやな」フゥ

咲「…」ニコッ

・・・

咲「ツモ、トップなので和了止めです」

セーラ「…トップ率10割やられてもうたな」

竜華「ほんま強いわぁ…」

怜「…咲」

咲「はい?」

怜「さっきの四槓子の局、あれ狙ってやったんか?」

咲「…はい」

怜「そうか…」

咲「ありがとうございました」ペッコリン

南四局
12巡目
モブB(49戦中1位13回 2位24回 3位11回 4位1回、+565ポイント、暫定7位)
   「…」タン

モブC(49戦中1位15回 2位14回 3位9回 4位11回、+445ポイント、暫定8位)
   「…」タン

浩子(49戦中1位9回 2位40回 3位0回 4位0回、+591ポイント、暫定5位)
  「…」タン

泉(49戦中1位16回 2位16回 3位12回 4位5回、+570ポイント、暫定6位)
 「…」タン


モブE「接戦だね」

モブF「モブC以外の3人全員にチャンスがあるからね」

モブE「25000点の30000点返し、ウマ無し、オカ有りのルールだから…」

モブF「モブBは船久保に7000点以上の差を付けて1位」
   「二条は船久保に2000点以上の差を付けて1位」
   「が必要だね」

咲(泉ちゃん…)

モブD「あ、咲ちゃん」

咲「モブDちゃん…」

モブD(ふぉぉおおおおおお、咲ちゃんに自然に喋りかけれた!!)
   「二条さんの応援?」

咲「まあ、そう言うところかな…」
 「点数は?」

モブD「船久保先輩が28900、モブB先輩が26900、二条さんが23200、モブC先輩が21000だね…」

咲(…泉ちゃんの手は絶好のチャンス手!)
 (高目満貫ならどこから出ても上がれるし、安目4000でも浩子先輩に直撃なら逆転トップ)
 (…泉ちゃん!)

16巡目
モブC「…」タン

咲(泉ちゃんの当たり牌!)
 (でも…)

泉(モブC先輩からの安目じゃ上がれん…)
 (まだ当たり牌は1枚残ってる、ここはスルーや!)

浩子「…」タン

泉「…」タン

モブB(さっきから不要牌しか来ない…)
   (私は親だから連荘したいってのに…)グヌヌ
   「…」タン

泉「っ…」ギリ
 「ここで出てくるなら上がるしかないですわ…」
 「…ロン」パタン

モブB「山越し!?」

浩子「…泉、それ上がっても半荘トップも選抜5位も取れんぞ」

泉「分かってます…、でも上がるしかないんです」
 「…だって、ウチの高目、先輩が握り潰してるでしょう?」

浩子「気づいとったか」フッ

モブD「え?どういうこと?」

咲「泉ちゃんの当たり牌は高目が2枚、安目がさっき泉ちゃんがスルーしたのも含めて3枚見えてる」
 「浩子先輩は泉ちゃんの当たり牌、少なくとも高目の方は読み切った上で手牌の中に握り潰していた…」
 「つまり、泉ちゃんが上がるには安目の牌を浩子先輩が自模った上で切らなきゃいけなかったんだよ…」

モブD「でも、だからって最後の牌で上がらなくても親のモブB先輩に差し込んだりとか…」

咲「それもありだけど…」
 「モブB先輩は親だから満貫に振り込めばモブB先輩の上がり止めで終わっちゃうし…」
 「それに…、多分モブB先輩は聴牌してないんじゃないかな…」

モブB「宮永の言う通り私はノーテンだ…」パタン

咲「三向聴…、これじゃあ鳴かせて聴牌させるのも厳しい…」

モブD「そっか…うちのルールだと流局時の親続行は聴牌のみだから…」

浩子「結局、泉の立場からすれば最後の安目牌で上がるのが正解っちゅう事やな」

泉(1,2日目の不調がなければ…)
 (いや、あれはウチのメンタルの弱さが原因やった、言い訳にしかならん)
 (結局、ここが今のウチの実量なんやな)フゥ

咲(…泉ちゃん?)

雅枝「みんな今日はお疲れさん」
  「明日は完全休養日、部室は開けへんから1年は特に気を付けるように」
  「そんで、レギュラー選抜試験、5位争いは中々熾烈やったみたいやけど…」
  「例年通り、レギュラーメンバーは試験の1~5位」
  「リザーバーは選抜試験の結果を考慮して1名、私が決める」

咲「リザーバー?」

セーラ「要するに補欠や」コゴエ
   「まあ、運動部じゃあらへんし普通は使われん制度ではあるけどな」コゴエ

怜「千里山(うち)の場合、うちが病弱やから誰でもいいってわけにはいかないんよ」コゴエ

竜華「病弱アピールやめ!」コゴエ
  「あとまだ監督の話終わっとらんで!」コゴエ

雅枝「ま、そこで小声でしゃべっとる奴らの言う通りや」
  「とにかく、レギュラーのポジションとリザーバーに関しては明後日の練習前に発表する」
  「以上や、お疲れさん」

部員「「「お疲れ様でした」」」

咲(リザーバー…)

・・・

麻雀部ミーティングルーム
ドア「コンコン」

雅枝「どうぞ」

咲「失礼します」

雅枝「咲か、何かあったか?」

咲「はい…」

翌々日
雅枝「おはようさん」

部員「「「おはようございます」」」

雅枝「それじゃあ、一昨日言っていた通り、レギュラーのポジションから発表していくで」
  「先鋒、宮永咲」

咲「はい」

雅枝「先鋒はエース級が集まるところや、期待しとるで」

咲「はい」コクン

雅枝「次鋒、船久保浩子」

浩子「はい」

雅枝「ま、咲の後やし気張らんで好きに打ってきたらええわ」

浩子「はい」

雅枝「中堅、江口セーラ」

セーラ「…オレ?」

雅枝「何や、嫌なんか?」

セーラ「いや、怜やと思っとったから…」

雅枝「自力はあんたの方が上なんやから弱気になんな」
  「先鋒に次いでエース級が集まるところや任せたで」

セーラ「うす」

雅枝「副将、園城寺怜」

竜華「え?」

雅枝「今度はお前か…」

竜華「いや、中堅じゃなかったら大将かなって思って…」

雅枝「副将は点数調整が上手い選手や、防御が上手い選手が多く配置される」
  「怜の能力を攻めに使うならここがいい、って話になってな」

怜(話になって?)

雅枝「あと、次鋒、副将はエース級が比較的少ないポジションやから怜の負担も減らせるしな」

竜華「なるほど…」

雅枝「頼むで、怜」

怜「はーい」

雅枝「そんで大将、清水谷竜華」

竜華「はい」

雅枝「点数は他が集めるからあんたらしく打てばええ、集中狙いにだけ気を付けてな」

竜華「はい」

雅枝「以上がレギュラーのポジションや、次にリザーバーやけど…」
  「二条泉」

泉「…へ?」ポカン

雅枝「二条泉」

泉「え?は、はい」

雅枝「何や?嬉しくないんか?」

泉「いや、そりゃ、嬉しい、ですけど」チラッ

モブB「…」

雅枝「何やならええやろ」

泉「でも…」

雅枝「はぁ、モブB」

モブB「はい?」

雅枝「あんたは私の選択になんか言う事あるか?」

モブB「あ、いいと思いますよ、二条さんがリザーバーで」

泉「軽っ!!」

モブB「元々千里山は実力主義ですから、ほぼ同レベルの3年生と1年生なら、来年以降の事を考えて1年生を選ぶのは普通ですわ」

泉「…」

モブB「それに…、千里山はここ数年優勝を逃してますけど」
   「怜が強うなったり、宮永さんが来たり、今年は優勝を狙えると思ってます」

雅枝「せやな、私もそう思うわ」

モブB「そんで二条さんが強うなったら、来年以降も優勝を狙えますよね」

雅枝「もちろんや」

モブB「二条さん」

泉「は、はい」

モブB「監督は指導能力があるのに後援会なんかの評価は低い」

   「私たちの力不足や、と言われたら受け止めざるを得ないんやけど…」
   「監督がすごいんやって事、証明してや」
   「これは宮永さんじゃなくて、二条さん、あんたにしかできんことや」

泉「っ!」ゴクリ
 「はいっ!」

雅枝「よし、以上が大会メンバーや」
  「ま、大会メンバー入ったからって怠けとったら何時でも入れ替えるから」
  「メンバーは気を抜かんように、それ以外はメンバーの座を奪い取るつもりで練習に励むように」

部員「「「はい!」」」

雅枝「次に特別コーチの紹介や」

泉(あれ?咲、どこ行った?)

雅枝「先生、お願いします」

ガラッ
咲「…」スーツスガタ
 「…」スタスタ
 「えー、特別コーチに任命されました宮永咲です」カオマッカ
 「よろしくお願いします」ユデダコ

部員「「「なんでやねん!!!」」」

雅枝「何や?何か文句あるんか?」

竜華「文句っていうか、何で生徒にコーチやらせるんですか!?」

雅枝「実力だけなら咲の方が上やらかなぁ、私があんたらと50局打ってトップ率10割は無理やし」

セーラ「てか、咲めっちゃ顔真っ赤やん…」ニガワライ

浩子「スカートはいてる時の江口先輩みたいですね」

セーラ「いや、オレでもあそこまで赤くならんやろ」

雅枝「コーチの件は交渉に交渉を重ねて引き受けてもらったからな」
  「単純に恥ずかしいんやろ」

浩子「交渉?」

雅枝「ああ…」

・・・
・・・・・

雅枝『咲か、何かあったか?』

咲『はい、リザーバーの件ですが』
 『二条泉さんを推薦します』

雅枝『…リザーバーは私が決めるって言ったの聞いとらんかったか?』

咲『聞きました』
 『聞いた上での推薦です』

雅枝『ほう、そこまで言うなら一応理由くらいは聞いとこうか』
  (ま、元々泉にするつもりやったけど)

咲『伸びしろ、です』

雅枝『伸びしろ?』

咲『はい、単純に二条さんは1年生で伸びしろがあります』
 『それに加えて、成長速度も速いです』

雅枝『…その根拠は?』

咲『少し前に私は二条さんに相手の手牌の読み方を教えました』
 『それは通常の捨て牌から読むものではなくて、各牌を入れた場所、抜いた場所から読むものです』

雅枝『あー…、それは何や端から抜いた牌よりも上、もしくは下の牌はないって言うものか?』
  『それを手牌の全部でやるんか?』

咲『はい』

雅枝『いや、いやいや、そら無理やろ』ニガワライ

咲『はい、私は慣れてるので問題ないのですが』

雅枝(出来るんかい!)

咲『二条さんは、いえ二条さんに限らずこれを教えても最初は頭がついて行かないはずです』
 『実際、船久保先輩にも教えていたのですが、先ほど「まだまだ使いこなせない」と言われてました』
 『でも、二条さんは今日の最終戦、確信を持って船久保先輩の手牌を当ててました…』
 『だから、もっと打てばもっと強くなれるんです…』

雅枝(浩子は観察眼は結構いい、その浩子よりも上か…)フム
  『でも、それなら別にリザーバーにじゃなくてもええやろ』
  『レギュラーとリザーバーに選ばれなかったら練習できない訳ちゃうし』

咲『はい…、それでももっと上のレベルで、大きな舞台で打てばそれだけ成長は速くなります…』
 『リザーバーじゃ、出る機会がないかもしれないですけど…』
 『出るチャンスを上げたいんです!』

雅枝『咲の言いたい事は分かった』
  『けど、一つ聞きたい』

咲『何ですか?』

雅枝『咲が泉を推すのは、同情か?』

咲『いえ、勝利のためです』
 『今年は勿論、来年再来年のための…』

雅枝(同情じゃないなら、まあ聞く価値はあるか)
  (元々リザーバーは泉にしよう思っとったし…、せや!)
  『うーん、でもなぁ、例年は多少力量が同じなら3年をリザーバーにしとるんや』ニヤッ
  『理由は、まあ言わんでも分かるやろ?』ニヤニヤ

咲『…はい』

雅枝『でもまぁ、熱心に力説してもらったし無下にするのも可哀想やな』ニヤニヤ

咲『じゃあ…』

雅枝『待った』ニヤニヤ

咲『っ!』ビクッ

雅枝『そんかわし、咲にもやってもらいたい事があるんや』ニヤニヤ
  『それをやってくれるっちゅうなら咲の意見聞き入れてもええよ』ニヤニヤ

咲『…私に出来ることなら』

・・・
・・・・・

雅枝「っちゅう事や」

怜竜セ「「「せこっ」」」

雅枝「せこくあらへん、大人の交渉術や」

咲「…元から泉ちゃんをリザーバーにするつもりだったなんて」
 「私は何のためにこんな格好に…」ズーン

泉「いや、ウチは嬉しかったで、咲にそこまで評価されてるって聞いて」

咲「泉ちゃーん」ダキッ

今日はここまでです
本当はここから怜編の本題に入る予定だったんですけど
予想以上に長くなってしまいまして…

また、来週投稿できるように頑張ります

(『○○』で『○○』な咲ちゃん in 他校 のネタは随時募集中です)

また2週間空いちゃいましたね
今日の分、投下します

数日後…
怜「…」シーン

セーラ「…怜、大丈夫か」

怜「大丈夫やあらへん…、死んでまう…」

咲「…怜先輩」ヌッ

怜「ヒィッ!」ビクッ

咲「休憩終わりですから、卓についてください…」
 「次は千里山(うち)の中でも速攻派の面子と東風×5戦、火力派の面子と東風×5戦です」
 「あ、一巡先を使ったらペナルティですからね」ニコッ スタスタ

セーラ「…咲もすっかり鬼教官やな」

・・・
・・・・・

レギュラー発表日…
咲『…以上が今後の全体の練習方針になります』

雅枝『咲から説明あった通り、レギュラー面子は腑抜けた打ち方しとったらすぐ外したるから気抜くんやないで』

咲『…では、最後に怜先輩の練習方針について説明します』

怜『…へ?』ポカン

咲『練習プランとしては2つありまして…』
 『1つ目は牌を触るプラン…、2つ目は牌を触らないプランなんですけど…』
 『どちらがいいですか…?』

怜『いや、そら、その2つなら牌を触る方がええけど…』
 『ちなみに、触らない方を選んだらどんなプランになるん?』

咲『毎日倒れるまで走り込みです』

部員『『『…は?』』』

咲『毎日倒れるまで走り込みです』

怜『…牌を触るプランでお願いします』ヒヤアセ

竜華『ちょ、怜、あんたなんか怒らせるようなことしたん!?』コゴエ

怜『いや、そんな覚えはあらへんよ…』コゴエ

咲『いえ、怜先輩…、私は怒っています』ゴゴゴ

怜『うぇ!?』ビクッ

・・・

咲『…と言う事で、いくら勝ちたいからと言って無茶をするのはやめてくださいね!』プンスカ

怜『すみませんでした』セイザ

竜華『そう言えば無茶したことについて説教するの忘れ取ったわ…』

浩子『つまり、咲の言ってたプラン2の方は園城寺先輩が安定して二巡先を見れる体力を付けるプランっちゅう事やな』

咲『そう言うことです…』

竜華『それじゃプラン1の方は普通にうちらと一緒のメニューなん?』

咲『いえ、そちらも特別メニューです』

怜『え゛!?』

咲『…怜先輩の牌譜を見せて貰いましたけど、基本が出来ていなさすぎですので、そこの改善と…、一巡先の強化ですね』

竜華『どういうメニューでやるん?』

咲『基礎能力の向上は単純ですね…、一巡先を禁止にして何局も打って貰います』
 『一巡先を使っているかは何となく分かるので、こっそり使ったらペナルティを与えます』

セーラ『おおう、厳しいな』

咲『一巡先の強化は…、二巡先を見るのは体力的に厳しいので、同時に複数の未来を見れることを目標に特訓ですね』

浩子『さらっと言うたけど、そんな簡単にできるようになるんか?』

咲『?なりませんよ』キョトン
 『怜先輩にそう言うことを意識してもらった上で何度も何度も打つしかないです』
 『この手の物は数打つ以外に鍛える方法がないので…』

泉『咲も特訓とかしたんか?』

咲『私の場合は小さいころから使えたから…、打ち続けている内に自然とコントロール出来るようになってた、って感じかな』
 『…まあ、私の事はどうでもいいです』

竜華『でも、大変ちゃう?基礎能力と一巡先の同時訓練って…』



セーラ『なんや怜、随分静かやな?』

怜『うち、初めて麻雀以外で一巡先見えそうな気がするわ…』ドンヨリ

セーラ『は?何言うとるん?』

咲『当然、大変ですよ』

竜華『じゃあ、どっちかに絞った方がええんちゃう?』
  『うちも普段「病弱アピールやめ!」と言うとるけど、怜病弱やし…』

咲『どっちかに絞らなくても怜先輩が他の2倍、3倍努力すれば事足りますよ』
 『大丈夫です、私が全力でサポートしますし…』
 『…それに、麻雀の打ち過ぎで死ぬようなことはありませんから』ニッコリ

竜華『…はい?』

怜『やっぱりそうなるんか…』ガクッ

・・・
・・・・・

怜(あの日から、うちの地獄は始まった…)
 (放課後は当然休みなく打たされ続け…)
 (帰る前には赤ペンの入った牌譜と何切る問題を大量に渡され…)
 (朝練はその答え合わせの後、始業ギリギリまで打ち…)
 (昼休みは咲が教室までやってきて昼食片手に延々と何切る問題…)
 「パトラッシュ、もう疲れたわ…」グッタリ

竜華「怜ー、帰るd」
  「怜!怜!?死んだらあかーん!」

咲「どうかしました?」

怜「…」グッタリ

咲「あー、これは本格的に限界ギリギリの奴ですね…」

竜華「大丈夫なん!?これ、大丈夫なん!?」ヒザマクラチュウ

咲「はい、大丈夫ですよ…」
 「ただ、精神的に結構参っている状態ですね…、これは竜華先輩にお渡ししておきます」スッ

竜華「あ、ああ、怜の宿題やね」

怜「…」ビクン

竜華「宿題って言葉に反応しとるし…」ニガワライ
  「…あれ、牌譜だけ?」

咲「…さすがにこの状況で何切る問題まで渡すほど鬼畜じゃないですよ」ハハハ

竜華(そっちの教科書くらい厚みのある束は何切る問題やったんや…)ヒヤアセ

咲「明日はお休みですし、ゆっくり休ませて回復してから牌譜のチェックつけたところだけ確認させてください」

竜華「分かったわ…」

咲「それじゃあ、お先に失礼します」ペッコリン

竜華「ああ、お疲れさん」

怜「…」シーン

セーラ「竜華ー怜ー帰るでー、って怜、生きてるん?」

翌日、放課後…
怜「死ぬかと思ったわ…」

竜華「お疲れさん」ヒザマクラチュウ
  「しっかし、咲ちゃんのスパルタっぷりはすごかったなぁ」

怜「ごめん、今日だけは麻雀の事思い出させんといて…」

竜華「あ、ごめん」
  「…じゃあ、どこか出かけよか?家にこもっとると思い出しそうやない?」

怜「せやね、じっとしてると頭に牌譜とか何切るとか浮かんでくるねん」ムクッ

竜華「それはまた、きっついなぁ…」ニガワライ

怜「ここ数日、夢でも麻雀出てくるからなぁ、本当休まらんわ」ノビー

竜華「セーラは自主練行く言うとったし、二人で出かけよか」

怜「せやな、デートやな」

竜華「デート!?」アタフタ

夕方…
怜「んー、いいリフレッシュになったわ」ノビー

竜華「もう日も傾いとるし帰ろか?」

怜「あ、最後にあれ行かん?」
 「最近できたっちゅうカフェ」

竜華「ええなぁ、ほな行こか」



竜華「あれ?」

怜「どうかしたん?」

竜華「いや、そう言えばここら辺って…」キョロキョロ

咲「…怜先輩と竜華先輩?」

怜「あ、咲やん」

咲「お出かけですか?」

怜「そらもう、どこかの後輩に痛めつけられた心をリフレッシュさせて来たところや」

咲「そうですか…、リフレッシュ出来たなら明日からシゴいても大丈夫そうですね」ニッコリ

怜「生意気な事言うのはこの口やなー」グニグニ ムニムン

咲「いはいでふー、やえてくあはいー」ニコニコ

竜華「咲ちゃんもおでかけなん?」

咲「はひ、こえかあよういがあいまひて」ムニラレチュウ

竜華「これから、怜と近くのカフェいくんやけどよかったらどうや?」

咲「はんゆっふんくあいなあだいじょううでう」ムニラレチュウ

竜華「とりあえず放したりーや、怜」

カフェ…
咲「…じゃあ、先輩たちは中学も一緒だったんですね」

竜華「せやね、うちと怜が幼馴染で…」

怜「セーラが中学からの友達やね」

咲「…あ、すいませんそろそろ行かないと」

怜「えー、まだ30分しか経ってないやん」

竜華「いや、さっき『30分くらいなら大丈夫』って言うてたやん」
  「これからだと、夕飯の買い物とか?お父さんと二人暮らしって言うとったよね?」

怜「ちょ、なんでそんな事しってるん!?」

咲「いえ、これから雀荘でアルバイトです」

怜「雀荘?」

竜華「ああ、そっちか…」

怜「そっち!?ちょっと竜華!何で咲のプライベートそんな知っとるん!?」

竜華「バイトに関しては、『名前呼び騒ぎ』の時に咲が持ってきた書類がそれに関するものだっただけや」

怜「じゃあ、お父さんと二人暮らしとかそっちの情報はどこで手に入れたん?」

竜華「…しかし、大変やね?今からバイトって」
  「…てか、週なんぼで入ってるん?部活もあるし大変やない?」

怜「うちをスルーするとはええ度胸やな竜華ぁ…」

咲「だいたい週4で入ってますね…、でも大変だとは思ってませんよ」
 「色んなタイプの人と打てますからいい練習になりますし…」

怜「…!」

咲「強い人も弱い人も来ますからね、皆さんが何時間も居座ってくださるように点数をうまい具合に調整するんです」

竜華「商売上手やね…、でもそんな調整とかむっちゃ大変そうやん」

咲「んー…」
 「さっきも言いましたけど、大変だとは思ってないです…」
 「だって、麻雀が好きですから…」ニコッ

怜「…」

咲「あ!すいません、もう行かないと…」

竜華「ああ、引き留めてすまんね、バイト頑張って」

咲「はい、失礼します」ペッコリン タタタ

竜華「んで、さっきから黙っとったけど…、どうかしたん?」

怜「竜華」

竜華「ん?」

怜「麻雀打ってこか…」

竜華「言うと思ったわ」クスクス
  「それじゃ、家に電話してから行こか」

怜「咲のバイト先分かるん?」

竜華「書類に書いとったからな」ピポパ

怜「竜華…」

竜華「んー?」prrr

怜「うちも麻雀好きなんよ…」

竜華「…知っとるよ」prrr

翌日...
怜「いやー、だからメンバーの咲がな、ごっつ可愛かってん」

竜華「髪を後ろでくくってな、オレンジのエプロン着けて」ウンウン

怜「もう、うちの嫁に来んかい!って思ったわ」リキセツ

浩子「写真とかないんですか?」

咲「何を吹聴してるんですか!!!」バンッ

はい、前回と合わせて怜編終了です
次回はセーラ編「でるか、必殺天然タラシ!」です

来週末は投稿できないので、再来週投稿できるように頑張ります
(『○○』で『○○』な咲ちゃん in 他校 のネタは随時募集中です)

今日の分、投下しますが…
ちょっとセーラ編が行き詰まりまして(展開自体は決まってるんですが)

短編を投下します

『短編:秘められた力』

部活中…
咲「ツモ、満貫は2000・4000です」

モブA「うぅ、親が…」

モブB「咲ちゃんは強いなー」

モブC「サイコロ回しまーす」カチッ

モブB「しかし、もう南場なのに咲ちゃん以外焼き鳥ですよ?」
   「完全試合は勘弁していただきたいね」

咲「ふふっ、それはご自身で止めていただかないと…」ザワッ
 「っ!」バッ

モブA「宮永さん、後ろがどうかした?」

咲「いえ、何でもないです…」



モブD(さっきの笑った咲ちゃん可愛かったなー)
   「あ、ツモ」

モブ‘s「「「げぇ!」」」

翌日…
咲「っ!」バッ

怜「どうかしたん?」

咲「いえ…」



モブD(咲ちゃんの真っ白なうなじ…、甘噛みしたい…、ぺろぺろしたい…)
   「あ、裏ドラ乗って数え役満です」

モブ‘s「「「なにぃ!!」」」

翌々日…
咲「…」ソワソワ

セーラ「さっきから周り気にしとるみたいやけど何かあったか?」

咲「いえ…」



モブD(ああ、咲ちゃんが周りを見た時に揺れるさらさらの髪の毛…、はむはむしたい…)
   「あれ、上がってる…」

モブ‘s「「「天和だとぉ!!!」」」

そのまた翌日…
咲「はぁ…」タメイキ
 (最近、変なプレッシャーを感じる、お姉ちゃんと同じくらい強くて、でもなんかすっごい邪なプレッシャーを…)

竜華「…疲れとる?」

咲「いえ…あー、いや、疲れてはいますけど麻雀とか怜先輩の特訓メニュー作成とかではないです…」

竜華「ほんまに?何かあったら遠慮なく言ってええんよ?」

咲「ありがとうございます…」ニコッ

雅枝「咲、竜華、ちょっとええか?」

咲竜「「はい」」

雅枝「上位下位の入れ替え戦を今日やるから、下位チームの、モブDの打牌を後ろからチェックしてや」

竜華「入れ替え戦!?」

咲「入れ替え戦ってあれですよね?下位チームで成績を大幅に伸ばした人が上位チームとやって勝てば上位チーム入りってやつ」

竜華「せや、でもよっぽど成績伸びんとやらへんはずや、うちが入ってからは1回しか見たことあらへん」

雅枝「モブDは下位チームの中でも中ほどの実力やったけど、ここ数日の成績はトップ率9割、オールプラス収支や」
  「1年って事を考えれば早めに上にあげて経験積ますのもありかと思うてな」

竜華「なるほど…」

咲(モブDちゃんも何かオカルトが発現したのかな…?)

・・・
雅枝「それじゃあ、入れ替え戦始めるで」

モブD(あれ?咲ちゃんは…)キョロキョロ

竜華「ちょっと前失礼するで」

咲「すみません…」

モブD(後ろ!?)バッ

咲「ごめんねモブDちゃん、後ろで見せて貰うね…」

モブD「あ、うん、おっけー、わたしのじつりょくみててよ」ハイライトショウメツ

練習後…
雅枝「あー、一応聞いてみるけどどうやった?」

竜華「集中はしてるんですけど噛み合ってなかったですね、緊張して力出せんかったんでしょうか?」

咲「うーん…、緊張とは違うと私は思います」

竜華「そうなん?」

咲「はっきりとは言えませんけど…なんか、ここ数日入っていたブーストがあの一戦だけ入らなかった、みたいな…?」

竜華「よう分からんなぁ…」
  「咲の言う通りだとしても、今度は何でブースト入らんかったって話になるやろ?」

咲「確かに、そこを聞かれると答えられませんね…」

雅枝「うん、二人の意見は分かったわありがとな」
  「勝負に負けても何か感じる物があれば、と思ったんやけど…、今回は見送りやな」

竜華「そうですね」


モブD(うぅ、せっかく咲ちゃんと同じ上位チームに入れるかもって思ったのに…)
   (咲ちゃんが視界にいなかったから調子出なかったよ…)ハァ

モブD、宮永咲を視界に収めている最中に宮永咲への欲j、気持ちを高めることで引きを強くするオカルトの持ち主

はい、雑な短編で申し訳ありませんが今日は以上です

セーラ編なるべく早く納得いくものを書きます

セーラ編を楽しみにしている方はもう少しだけお待ちください

モブDの何て限定的な能力よ…
これ咲ちゃんと同卓ならどうなってまうんや?

セーラ編書き終わりました!
今日の分、投下します

雀荘…
ガチャ

咲「いらっしゃいまs」

セーラ「打ちに来たでー」ニカッ

咲「…」シカメッツラ

セーラ「はっはっはっ、咲も嫌な顔を隠さんようになってきたな」ケタケタ

咲「当たり前です!」プンスカ
 「私がここで働いてるって知ってから毎日毎日誰かしら来るんですから、嫌な顔の一つでもしますよ…」アンナイ

セーラ「すまんすまん」ケタケタ

常連A「お、これで3人と言う事は…」

咲「はい、私が本走で入らせていただきます」

常連B「私、咲ちゃんと打つの久しぶりなのよね、嬉しいわ」

東1局
セーラ(張った…、けど全員聴牌しとるかな?)
   (聴牌維持なら4筒か2索…、うん、4筒やな)
   (どっちも臭いっちゃ臭いけど、4筒は咲と常連B(OLさん)に通るし、常連A(おっちゃん)の本命も索子と見た)タン

常連A「お、出ましたね」

セーラ「へ?」

常連A「ロン、高い方です」パタン

セーラ「高い方!?って4筒片上がりのタンヤオのみやん!」

常連A「ええ、高い方でしょう?」ニコニコ

セーラ「何でその捨て牌からそんな手牌に…」
   「タンピン確定の258索待ちがありましたやん」

常連A「確かに258索は待ちが広かったですが、ほら」パタン

常連B「…」

常連A「常連Bさんにこれだけ索子を使われていたらねぇ」

セーラ「その捨て牌で混一色…」

常連A「おや?真ん中の牌がやけに少ないですね?」

常連B「それはこっちよ」パタン

咲「…」

常連B「5索4枚使いの三色とかやられたら真ん中は期待できなかったのよ」
   「ま、それがカモフラージュになって混一色ってばれなかったみたいだけど」

セーラ「皆さん手牌が透けて見えるんですか…?」

常連A「面白い事を言うね」ハハハ

常連B「ただの捨て牌読みよ、あなたもやってるでしょう?」

セーラ「いや、やってますけど…」

常連B「別にね、あなたよりも捨て牌読みが上手い訳じゃないのよ」
   「…ただ、あなたよりも踏み込んでるだけ、よ」

咲「では、次に行きましょうか」ガラガラ

東2局
セーラ(踏み込んでる?どういうこっちゃ…)タン

常連B「…」ツモリ

セーラ(通ったか…)フゥ

常連B「…」ニッ
   「ツモ」パタン

セーラ(ツモられるのはしゃーn…)
   「は?え?オレの捨て牌で上がってますやん」

常連B「上がってたけどね、あなたのじゃただの一発でしょ?」
   「でも、高目ツモなら、ツモと一盃口がつくし…、ほら、裏ドラ2丁よ」ニッ
   「リーチ、一発、ツモ、タンヤオ、平和、一盃口、ドラ2丁で倍満ね」

セーラ(なんや、これ…)ボーゼン

咲「…い」

セーラ(確かに2翻、裏ドラ込で3翻上がったとは言え、満貫でも十分だったやろ…)

咲「…ぱい」

セーラ(あんなん、次ツモが分かってでもない限り…)

咲「セーラ先輩!」

セーラ「!!」ビクッ

咲「そんなに悩まなくても大丈夫です…」
 「先輩がやってるのは、いつもと同じ麻雀ですから」

セーラ「お、おお」

東3局
セーラ(いつもと同じ麻雀…、ほんまにそうなんか?)
   (咲や怜みたいなオカルトな打ち手もおるんやし、この二人がそう言う打ち手っていう場合もあるんやないんか!?)
   「リーチ」タン

3巡後…
常連B「んー、これはどうかしら」タン

セーラ「ロ、ロン」パタン

常連B「うわっちゃー、そこだったかー」

セーラ「…」

東4局
セーラ「ツモ…」

常連B「あー、あそこで裏目ってなきゃ追いついたんだけどなぁ」

常連A「ふふふ、曲げ打ちをするとツキが逃げるってね」

常連B「うるっさいわよおじ様!あれで運を持って来れる時もあるんだからいいのよ!」

咲「ツキを逃がしては意味がないんじゃ…」

常連B「あー、咲ちゃんまでそう言う事言うー」

常連A「はっはっはっ」

セーラ(曲げ打ち…?ツキ…?)
   (あ…、なんやそう言うことなんやな)ニィッ

常連A(おっと…)

常連B(気づいちゃったかしら)

東4局一本場
セーラ「ツモ」
   (そうや、別に特別な事でもなんでもなかったんや)

東4局二本場
セーラ「ロン」
   (ツキを、ペースを手に入れるために無理やりに上がっとったんや)

東4局三本場
セーラ「ツモ」
   (何で、そんな事したのか…、簡単や!)

東4局四本場
セーラ「ロン、常連B(OLさん)のトビです」ニッ

常連B「東場でトビ終了…」

常連A「さすが千里山で1年生からレギュラーなだけあるなぁ」

セーラ(この人たちは今を勝ちに来てるんや!)
   (毎年何十局何百局するプロや、勝率で競う個人戦予選、後に託せる団体戦が、自分のペースを保って戦う、ラッキーパンチを極力喰らわない様にした判定勝ち狙いのアウトボクシングなら…)
   (この人たちのはKO狙いのインファイト!)
   (…オレも結構なインファイターやと思っとったけど…、踏み込みが足らんかったんやな)フゥ

咲「結構勉強になるでしょう?」

セーラ「せやな、視野が広がったわ…」
   「しっかし…」

咲「?」クビカシゲ

セーラ「咲は置物の三位やったなぁ」ニヤニヤ

咲「…」ピキッ

二戦目
南3局
咲「ロン、セーラ先輩のトビ終了ですね」

常連A「前回と各順位のポイントが同じとは咲ちゃんの本領発揮だねぇ」

常連B「ポイントじゃないわよ、点数が同じなのよ、100点棒までね」

セーラ「咲ー…、随分舐めくさった真似しよったなぁ」

咲「なんの事です?私は置物ではないことを証明しただけですけど?」ニコニコ

セーラ「よっしゃ次や、泣かせたる!」

咲「できますか?セーラ先輩に?」

常連A(咲ちゃんって普通に打てば負けないから気づかれないけど…)

常連B(結構負けず嫌いなのよねー)

三戦目
南2局
セーラ「ツモ、どうや!」

咲「まだ私の方が上ですよ」ニコニコ

セーラ「うっさいわ!すぐ逆転したる!」

常連A「若いってのはいいねー」

常連B「いくらなんでもおじさん臭いわよ、その発言」

常連A「これは手厳しい」

メンバー「咲ちゃん」

咲「はい?」

メンバー「お客さん来たからこの卓で打って貰って」

咲「分かりました」

素人「ふひっ」ニタニタ

咲「現在南2局が終わったところですので、次半荘からにしましょうか?」

素人「…あ、それでいいです」

南4局
咲「ツモ、私の勝ちですね」ニコッ

セーラ「クソ!」

咲「お待たせしました、こちらの席にどうぞ」

セーラ「咲、勝ち逃げするんか!」

咲「私はこの店のメンバーですのでお客様優先です」ニコニコ

セーラ「…」グヌヌ

マスター「咲ちゃーん、こっち来てー」チョイチョイ

咲「はーい」トテトテ

常連B「じゃ、こっちも始めましょうか」

マスター「咲ちゃん、熱くなってたねー」ニヤニヤ

咲「あ、すいません、メンバーなのに…」

マスター「ま、面子に気を付けてくれれば熱くなるのもいいけどね」
    「常連の2人なんかは普段見れない咲ちゃんが見れて満足そうだったし」

咲「軽率でした…」カオマッカ

マスター「まあ、話があるのはそっちじゃなくてね」

咲「はい」

マスター「あの卓に入ったお客様、咲ちゃん覚えてる?」

咲「ええ、典型的な初心者って感じでしたよね?」

マスター「そうね、でも咲ちゃんの調整のおかげで全勝だったのよね」
    「上級者が集まってるから別の卓を進めたんだけど…、あの卓でいいって聞かなくてね…」

咲「…」

マスター「ちょっとあの卓気にかけてくれる?」

咲「…分かりました」

セーラ(よっわー、全部素人さんの振り込みで半荘終わってもうた…)

常連B(どれだけ素人から毟れるか、のゲームになっちゃったわね)

常連A(まぐれ勝ちして自分が強いと思ったタイプだねえ)

素人(…)イライラ

二戦目終了
セーラ(素人さんのトビ終了…、捨て牌読みも出来とらんのに全ツッパしたらそうなるわな)ニガワライ
   (咲はこう言うのと相手するときはちょっぴり浮かせるように打つ言うてたな…)チラッ

常連A「…」

常連B「…」

セーラ(いや、オレには無理やな…)
   (ただでさえ調整なんてしたことないのに、相手に強い人(常連二人)がいるなら自分からカモになりに行くようなもんや)
   (素人さんには申し訳ないけど、とっとと負けて帰ってもらお)

素人(…)イライライライラ

常連B「咲ちゃん、コーヒー頂戴あっついの」

咲「…はい」

常連A「じゃ、次行きましょうか」

三戦目
東1局
常連A「ロン」

素人「っ!」

常連B(あからさまな染め手にまで振り込むんならもうどうしようもないわよ…)

東1局一本場

セーラ「ロン」
   (染め手分からん人がチャンタを分かるとは思えんよなー)

素人「ぐぅ!」プルプル

咲「コーヒーです」カチャ

常連B「あ、ありがとう」

東2局
常連A「ロン…」フゥ

素人「…」ギリィ

セーラ(はよ終わらんかな…)

東3局
常連B「ロン」

素人「い…」

常連B「ん?」

素人「イカサマだ!」

常連B「…はぁ?」アキレ


マスター「イカサマ?…って、あの卓は」

咲「…ちょっと私見てきますね」

マスター「ああ、気を付けて」

素人「さ、さっきからぼ、ぼぼ僕しか振り込んでないじゃないか!」
  「お、おお、おま、お前ら三人がかりでイカサマしてなきゃおかしいだろう!」

常連A「いや、自分の手牌しか見てないで打てばああなるさ」

素人「ぼ、僕はこの打ち方で、ぜ、前回勝ち、勝ちまくったんだ!」

常連B「それは初心者卓だったり、メンバーが上手い事調整してくれたんでしょうよ…」

素人「ち、ちちちち、違う!僕、僕はつ、強いんだ!お、おま、お前らがイカサマしなければ勝てるんだ!」

咲「何かありましたか…」

素人「こ、こここいつらがいか、イカサマをしたんだ!」
  「つ、つまみ出してくれ!」

セーラ「もういい加減にせえや!」

素人「っ!」ビクッ

セーラ「大の大人がギャーギャーとうっさいわ!」
   「本当は自分が弱いって分かっとる癖に、引っ込みがつかんくなってイカサマだの騒いどるんやろ!?」

素人「ぐぐぅ!」グヌヌ

咲「セーラせんp」

セーラ「ここはあんたを楽しませる場所じゃないんや!」
   「自分の力量も分からん癖に勝ちたい言うんなら、ルールも知らん小学生とでも打ってろ!」

素人「こ、のガキィ!」ガシッ

常連B「ちょ!それホットコーh」

咲「っ!」バッ

素人「!!!」ブン

セーラ(やば!)

バシャ

セーラ(あれ、熱ない?)ソロリ

常連B「咲ちゃん!」

常連A「大丈夫かい!?」

咲「大丈夫です…、服の上からだったので…」

セーラ「…咲?」

咲「あ、セーラ先輩大丈夫ですか?コーヒーかかってないですか?」

セーラ「いや、俺は大丈夫…、って咲の方が大丈夫じゃないやろ!オレを庇ってコーヒー被ったんやろ!」

マスター「咲ちゃんはバックヤードで着替えてきなさい、ちゃんと腕冷やすのよ」

咲「…はい」

セーラ「オレもついてくわ」

マスター「お兄さんはちょーっとお痛が過ぎちゃったねぇ」
    「少し俺とお話しましょうか」ガシッ

素人「ぼ、ぼぼぼぼbb、僕じゃななな、ない、ぼぼぼ僕はわるわる、わ、悪くない」

マスター「はいはーい、言い訳は後で聞くねー」
    「メンバー君、ちょっと頼むねー」

メンバー「おす」

バックヤード
セーラ「咲、その、すまんかった…」

咲「何がですか?」ジャー

セーラ「オレがあんな事言わんかったらコーヒーかけられへんかったやろ」

咲「たらればを言い出したらキリがないですよ」ハハッ
 「それなら、私が前回勝たせ過ぎなければ素人さんが調子に乗ることもなかったでしょうし…」

セーラ「いや、それは!…いや、せやな、たらればはいかんな」
   「やけど、大丈夫か?」

咲「はい、服の上からですし、量もそれほど多くなかったですし」

セーラ「赤なっとるやん…」

咲「そうですね…、でも、セーラ先輩の綺麗な顔にやけどができなくてよかったです」

セーラ「………は?ちょ、今なんて…?」

咲「セーラ先輩の綺麗な顔にやけどができなくてよかったです、ですけど?」クビカシゲ

セーラ「いや、いやいやいや、こんな時になにふざけとんねん!」アセアセ
   「ああ、あれか?オレが気ぃ使わんようにそんな事言っとるんやな?せやな?」アセアセ

咲「…いえ、セーラ先輩は綺麗な顔立ちしてると思いますけど?」

セーラ「なんでやねん!こんな男みたいな奴捕まえて何言うてんの!?」カオマッカ

咲「男っぽいのは髪型と服装だけじゃないですか?」
 「顔立ちは綺麗ですし、髪と服装を整えればすごい美人さんになると思いますけど」ジーッ

セーラ「な、ななな…」パクパク
   「だ、大丈夫そうやし、オレ帰るわ!」バタバタ

咲「あ、はい」

セーラ「ほ、ほな、また明日!」バタン



セーラ(何!?何なん!?何であんな真顔であんな恥ずかしい事言えるん!?)カオマッカ

翌日
咲「おはようございます」

怜「おはようさん」

竜華「あれ?腕なしたん?」

咲「ああ、ちょっt」

セーラ「咲!」

咲「セーラ先輩、おはようございます」

セーラ「昨日はすまんかった」バッ

咲「いえ、それについてはもういいですよ」

セーラ「いや、でも、(オレを庇ったせいで)咲を傷物にした上…」
   「(咲の言動が)恥ずかしかったとは言え、逃げ出してしまったのはオレや」
   「責任取らせてくれ!」

怜「…」

竜華「…」

咲「…えーと、大分おかしな事を発言してらっしゃると思うんですけど」ニガワライ

浩子「面白そうな事話してるやん」ニヤニヤ

咲「いつの間に!?」

怜「せやな、これは詳しく聞かなあかんなぁ」ニヤニヤ

咲「もう、勝手にしてください…」ハァ

セーラ編は以上です。
そこそこ書いたつもりなのに投稿してみるとそんなに量が多くないように思える不思議

>>128-130さん
モブDは
現在(一年IH前)は咲ちゃんと同卓すると欲j、感情がオーバーヒートして逆に弱くなります。
二年目くらいで能力の仕組みが分かって、IH後くらいに同卓できるようになります。
同卓出来るようになると咲ちゃんはモブDちゃんと打つのが楽しくなって、泉ちゃんが嫉妬します
三年目になると咲ちゃんの匂いでも能力が使えるようになって、団体戦では毎回咲ちゃんと制服を交換するようになり、泉ちゃんが嫉妬します

と言う事で短いですが短編第2弾「泉ちゃん嫉妬編」も投下します


『短編:泉ちゃんの嫉妬―現在』


咲「さぁ、怜先輩朝の特訓の時間です」
 「今日は基礎能力強化の日ですから一巡先見たらペナルティですよ」

怜「うち、ちょっと具合が…」

咲「そうですか」デコアワセ

怜「ちょ!」

咲「熱はないですね?大丈夫です、気のせいですよ」

怜「あ、はい」ドンヨリ


咲「ではこの手牌では何切りますか?」

怜「…これかなぁ」

咲「なぜその牌を?」

怜「…勘」

咲「…」ニッコリ

怜「…」メソラシ

咲「…」ニコニコ

怜「もう一回考えます」

咲「はい」

放課後
咲「さて、今日は10半荘くらい打ちましょうか」

怜「10半荘はきつない?」

咲「そうですねぇ、怜先輩が飛ばされなければそこまで打てませんね」ニコッ

怜「頑張ります…」

泉「…」

練習後
怜「…」死ーン

咲「じゃあ、今日はこのくらいにしましょうか、お疲れ様でした」

怜「…」

泉「さ、咲」

咲「うん?何。泉ちゃん?」

泉「いや、この牌譜なんやけど」

雅枝「咲ー、ちょっとええか?」

咲「あ、えっと…」

泉「あ、ええよ、うちのは急ぎとかじゃないし…」

咲「ごめんね」

帰り道
泉「はーっ」タメイキ

セーラ「ため息つくなや、うっとおしい」

泉「すんません…」

浩子「園城寺先輩に付きっ切りやもんな、咲」

泉「な、なんでそこで咲の名前が出てくるんですか!」アタフタ

浩子「いやー、牌譜持ちながら咲の方じっと見とるやん」ニヤニヤ

セーラ「なんや泉、怜に嫉妬しとったんか」

泉「そんなわけ…」
 「…嫉妬、なんですかねぇ」ハァ

浩子(あ、これ茶化しちゃあかんやつや)

セーラ「あーもー、うっとおしい!」
   「咲に避けられとる訳やないんやろ!お前が積極的にいけばええやろが」バシン

泉「あだっ!す、すみません」セナカサスリ

翌日、放課後
泉(とは言うても、結局喋れんかった)
(ヘタレやなぁ、うち)

咲「あ、泉ちゃんちょっといい」

泉「お、おお、なんや」ドキッ

咲「怜先輩の特訓に泉ちゃんの牌譜使いたいんだけど、いいかな?」

泉「うちの?別にええけど…、もっとええ牌譜あるんやない?」

咲「そんな事ないよ!」
 「最近の泉ちゃんの牌譜、一段と打ち方が綺麗になってるんだもん」
 「どこで、どういう意図で打ったのか、泉ちゃんの考えがしっかりと読み取れるの…」
 「私、泉ちゃんの牌譜好きだよ」

泉「お、おう、そ、そこまで言うなら、使ってくれ」カオマッカ
 (は、はは、こんな事で嬉しく思ってしまうなんて)
 (我ながらちょろいなぁ)ニマニマ

『短編:泉ちゃんの嫉妬―未来』
泉(高三、部長)「…」ジーッ


咲(高三)「ツモ」

モブD(高三)「ツモ」

咲「ロン」

モブD「ツモ」

咲「ロン」

モブD「ロン」

南3局
モブD「ロン、大三元」

後輩Z「宮永先輩が役満に振り込んだ!」

咲「っ!」

モブD「ふふ、これで咲ちゃんが勝つには私への役満直撃が必要だよ」

南4局
咲「…」タン

後輩Y「ポン」タン

モブD(無駄ヅモか、初牌だけど鳴かれなかったら咲ちゃんのツモだったんだよね?ならこれは捨てても大丈夫)タン

咲「…」ニヤリ

モブD「あ…」

咲「それ、カン!」
 「カン!」
 「もう一個、カン!」
 「ツモ!嶺上開花、三槓子、三暗刻、対々和、ダブ南、ドラ5!数え役満の責任払いで逆転だよ!」

モブD「もー、責任払いずるいよー」

咲「ふふ、まだまだ簡単には負けてあげないよ」フー


泉「…」

雅枝「ほんじゃ、今日はここまで」

部員「「「お疲れ様でした」」」

泉「咲、今日バイトは?」

咲「ないよ」

モブD「じゃあ、久しぶりに3人で帰ろう」

咲「うん、ちょっと監督と話す事あるから待ってて」

泉「おう」

泉「モブD、強くなったな…」カエリジタク

モブD「…いきなりどうしたの?」カエリジタク

泉「いや、千里山で咲があんなにぎらついて打つのってあんただけやと思って…」
 「…あー、すまん、うちの悪い癖や」
 「咲といい勝負するやつがいるとすぐ嫉妬してまう…」ハァ

モブD「別にいいよー、それくらい」
   (いずみんは気付いてないんだねー)
   (確かに咲ちゃんは強い人と打つ時ギラギラするけどさ…)

・・・

泉『それや咲、ロン』

咲(すごい…、捨て牌からも手牌からも、泉ちゃんの仕草からも聴牌気配が読めなかった…)ゾクゾクッ

・・・

モブD(目をキラキラさせる咲ちゃんは、いずみんの上がりの時にしか見れないんだよねー)
   (教えてあげないけど)

咲「お待たせ」

泉「ほな帰ろか」

モブD(ま、結局のところ、私もいずいんも咲ちゃんの事が大好きだから、互いに嫉妬しちゃうのよねー)クスクス

咲「モブDちゃん?」

泉「さっさと帰るで」

モブD「あ、うん、今行くー」

はい、またしても雑ですが短編です

次回は船Q編「船Qの千里山観察日記(仮)」を予定しています

来週投稿出来るように頑張ります

それでは

申し訳ありません。
今年中に千里山編を終わらせたかったのですが、
上手い事ネタが出てこず未だ書けていません。

エタらせる気は毛頭ないので、気長にお待ちいただければ幸いです。

史上最悪のSS作者◆ゴンベッサこと先原直樹
http://i.imgur.com/Kx4KYDR.jpg

痛いssの後書き「で、無視...と。」の作者。

2013年、人気ss「涼宮ハルヒの微笑」の作者を詐称し、
売名を目論むも炎上。そのあまりに身勝手なナルシズムに
パー速、2chにヲチを立てられるにいたる。

以来、ヲチに逆恨みを起こし、2017年現在に至るまでヲチスレを毎日監視。
バレバレの自演に明け暮れ、それが原因で騒動の鎮火を遅らせる。

しかし、自分はヲチスレで自演などしていない、別人の仕業だ、
などと、3年以上にわたって稚拙な芝居でスレに降臨し続けてきたが、
とうとう先日ヲチに顔写真を押さえられ、言い訳ができなくなった。

2011年に女子大生を手錠で監禁する事件を引き起こし、
警察により逮捕されていたことが判明している。
http://Goo.gl/uGuBBz

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2016年12月29日 (木) 21:11:04   ID: XL_nX1_e

咲が主人公のssには低評価つけるクソ京豚
誰が主人公かよーく考えてみるんだな

2 :  SS好きの774さん   2017年05月19日 (金) 13:41:49   ID: BS2Jhh8g

なんというか、読みづらいね

3 :  SS好きの774さん   2017年07月20日 (木) 16:37:08   ID: Z4t2EB0R

面白かった続き待ってる

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