【ガルパン】転校・ウォー! (38)

大洗は廃校になるらしい。せっかく仲の良い友達も出来たというのに……。

しかし、悲しんでいる間も無くみんなの各学校への仮転入が始まった。

みほ「私のせいで……。みなさん、ごめんなさい」

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華「ここがアンツィオですか……」

アンチョビ「おっ、来たな!ようこそ!アンツィオ高校へ!」

華「私、五十鈴華と申します。よろしくお願いいたします」ペコリ

アンチョビ「ああ、よろしく!私はアンチョビだ」

アンチョビ「それと、今日は歓迎会をするつもりだからお腹を空かせておくよーに」

華「まあ!ありがとうございます」

ペパロニ「よーし、腕によりをかけるっすよー!」

アンチョビ「さあ、遠慮なく食べてくれ!」

華「はい!」モグモグ

ペパロニ「味はどうっすか?」

華「とても美味しいです!」モグモグ

カルパッチョ「ふふふ。それは良かったわ。たまにチーズやオリーブの香りが苦手って子も居るから」

華「そうなんですか……」モグモグ

アンチョビ「いやあ。これだけ食べてもらえるとこっちまで嬉しくなるな!よーし、もっとパスタを茹でろー!」


アンチョビ「うん!私は五十鈴さんを気に入ったぞ!」

ペパロニ「私もっす!この豪快な食べっぷりは正にアンツィオのノリと勢いそのものっすよ」

カルパッチョ「そうね。物腰も柔らかいし」

華「うふふ。なんだか照れてしまいます」

アンチョビ「そうだ!五十鈴さんにはぜひ戦車道をやってもらいたい」

華「戦車道ですか?実は私も興味あったんです!」

アンチョビ「そうかそうか!それは良かった!」

アンチョビ「砲手が足りてなくってな。やってもらえるか?」

華「はい!もちろんです」

………………
………


アンチョビ「お前、ホントに初めてか?」

ペパロニ「かなりの命中率っすよ!?天才っす!」

カルパッチョ「ホント。これはとんでもない逸材ね」

華「そうなんでしょうか?」

アンチョビ「勝てる!今度の大会勝てるかもしれないぞ!」

優花里「サンダースにやって来ました!」

優花里「ん?これはファイアフライ!それにM4シャーマンも!感激です~!」

ケイ「あら?あなた転入生の。戦車に興味があるの?」

優花里「はいっ!ずっとずっと戦車道をやりたかったんです」

ケイ「グッド!それじゃあ戦車道やりましょ!」

優花里「いいんですか!?」

ケイ「もっちろん!」

………………
………


優花里「で、アメリカの戦車は――――」

ケイ「なるほどねえ。あなた、随分詳しいのね」

優花里「えへへ。戦車が大好きですから」

ケイ「エクセレント!装填もしっかりできてるし、ちゃんと戦車の知識もある。そして何より戦車に敬意がある!」

ケイ「あなた良いわね!次の試合ちょっと出てみない?」

優花里「ええっ!?」

ケイ「それじゃ、そういうことでよろしく!」

優花里「ちょ、ちょっと待ってください~」

ケイ「そうそう、戦車談義楽しかったわよ!」

優花里「え、えーっと。ありがとうございます!」


沙織「プラウダかあ。なんだか寒いなー」

ノンナ「どうも、初めまして」

沙織「あっ、お世話になります」

カチューシャ「あんた名前は?」

沙織「武部沙織です!」

カチューシャ「ふーん。まあ、せいぜいシベリア送りにならないように気をつけるのね。それじゃピロシキ~」

沙織「(シベリアとかピロシキとかって何なの!?)」

沙織「うーん。方言とかロシア語って全然分からないなあ……」


ノンナ「Я тоже так думаю」

カチューシャ「もうっ!日本語で話しなさいよ!」バタン

沙織「あっ、カチューシャさん」

カチューシャ「ん?えーっと、サオリ……だったかしら?」

沙織「はい!それにしてもカチューシャさんもロシア語分からないんですね!」

カチューシャ「何よいきなり!うっさいわね!」

沙織「良ければ一緒に勉強しませんか?」

カチューシャ「なんで私が……」

沙織「ノンナさんも喜んでくれると思うけどなー。駄目ですか?」

カチューシャ「……ちょっとだけだからね」

沙織「はいっ!」

………………
………


カチューシャ「全然分からないわ」

沙織「えっと、ここはこういう意味ですよ」

カチューシャ「あー!もういいわ!サオリあんたが通信手やって通訳しなさい!」

沙織「通信手?」

カチューシャ「戦車道よ戦車道!」

沙織「ええー!?」

カチューシャ「大丈夫よ。練習すればすぐ出来るようになるから」

沙織「は、はあ……」

沙織「そもそも、まだ私もロシア語あんまり分からないんですけど……」

カチューシャ「どうせ重要なことは日本語だし平気よ!それよりノンナがボソッと言う言葉を聞き取って、私に教えなさい。ときどき何かロシア語で言うんだけど、気になってしょうがないのよ!」

沙織「えーっと、頑張ります」

カチューシャ「任せたわよ!」

まほ「やれやれ、初日から遅刻とはな」

麻子「ふぁ……」

エリカ「あくびって……あなた!もう少しシャキッとしたらどうなの!?」

麻子「と言われてもな……」

まほ「困った奴だ」

エリカ「隊長!私がこいつの腐った性根を叩き直してやります!」

麻子「別にいい……放っておいてくれ」

エリカ「むにゃむにゃ言ってないで行くわよ!あなたも明日から戦車道の練習一緒にやってもらうから」

エリカ「朝練は0600からだから覚悟することね」フフーン

麻子「なんだと!じゃあ6時には起きろって言うのか!?」

まほ「それじゃ間に合わないが……」

………………
………


麻子「5時なんて人間の起きる時間じゃないぞ……」

エリカ「まだ言ってるの!?いいからギア入れて!」

麻子「分かった分かった、えーっとこうしてこうか?」ガコッ

エリカ「(へえ……)」

エリカ「じゃあ、そのまま走ってみなさい」

麻子「了解……」

エリカ「ふ~ん、案外上手いじゃない」

エリカ「隊長!冷泉麻子は鍛えれば使えます!」

まほ「そうか。じゃあエリカ、冷泉のことは任せたぞ」

エリカ「はい!……えっ、私がですか!?」

まほ「あいつを朝起こせるのはお前ぐらいだしな」

エリカ「っ!」

まほ「不服か?」

エリカ「いえ、了解しました」

まほ「頼んだぞ」

戦車道大会・組み合わせ抽選会場

カチューシャ「はあ?今回はシード枠ないの」

ノンナ「はい。どうも大洗という高校が初参加するようです」

カチューシャ「ふーん。まあ、そんな無名校どうだっていいわ」

沙織「(転校手続きの書類は偽装されてるから大丈夫だよね……)」ドキドキ




アリサ「よしっ!初戦はもらったわ!」

ケイ「油断は禁物よ?まるで知らない学校だけにとんでもない戦車が出てくることもあるわ」




アンチョビ「あれ?華はどこから転校してきたんだった?」

華「太刀洗高校です。どうかされましたか?」

アンチョビ「いや、ただの勘違いだ。悪かったな」




まほ「みほ……!?」

エリカ「あいつ!」

麻子「……知り合いか?」

まほ「いや、なんでもない。気にするな」

麻子「(私のことはバレてはいないか……)」

一回戦 vsサンダース

みほ・あゆみ・桂利奈・優季・あや Ⅳ号

典子・妙子・忍・あけび 八九式

カエサル・エルヴィン・左衛門佐・おりょう Ⅲ号

みほ「相手のフラッグ車も事前に分かってて、無線傍受器を使うなんてことも分かってる。作戦だって全部……」

みほ「こんなの……」

………………
………


みほ「一発で決めてください。相手はこちらに気づいていないので、よく狙って」

あゆみ「は、はいっ!」

ッドーーン シュポ

審判「サンダース大学付属高校、フラッグ車走行不能。よって大洗女子学園の勝利」

アリサ「はあ!?なんで試合開始から数分で後ろ取られるのよ!?」

ケイ「ツイてないわねー!」

優花里「…………」

優花里「すみません……」

ケイ「?」

アリサ「負けたのは悔しいけど、別にあんたのせいじゃないでしょ」

優花里「いえ。実は……私……」

優花里「その……大洗のスパイなんです……」

アリサ「はあ!?」

ケイ「凄いことするのね!」

優花里「すみませんでした……」

アリサ「そんなの反則じゃないの!」

ケイ「諜報活動は許されてるし、明らかな妨害行動をしたわけじゃないわ。一応はルールの範囲内よ」

アリサ「でも!」

ケイ「それにこっちも後ろ暗い部分はあるしね?」チラッ

アリサ「っ!」


優花里「本当にすみません。どんな罰でも受けるつもりです」

ケイ「そう……。なら、一つだけ」

優花里「…………」ゴクリ

ケイ「絶対に優勝しなさい!そしてもう一度、次は無線傍受もスパイも無しで正々堂々戦いましょ!」

優花里「えっ……?」

ケイ「それで、その時はまた戦車談義でもしましょ!」

優花里「ケイ殿……」グスッ

ケイ「それじゃ、シーユーアゲイン!」

優花里「はいっ!」

………………
………

後日・大洗

みほ「ごめんなさい優花里さん……」

優花里「西住殿……」

みほ「こんな卑怯なことしか出来ない私をどうか恨んでください」

優花里「いえ、恨みなんかしません。確かにサンダースのみなさんに酷いことをしてしまいましたが、それは私の判断です」

みほ「…………」

優花里「西住殿を裏切って、あこがれのサンダースでこのまま戦車道続けるのもいいかな~、なーんて考えもしたんですよ?」

みほ「嘘だよ。優花里さんはそんな人じゃないって知ってるもん……」

優花里「私も、西住殿が好きでこの作戦を行ってるんじゃないって知ってます。ただ大洗のために…私たちのために頑張っていることを知ってます」

優花里「西住殿が私を信頼してくれているように、私も西住殿のことを信頼してるんです!」

みほ「ありがとう……。でも、私は……」

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