モバP「幼馴染はリオデジャネイロ」 (26)


晴「なあプロデューサー」

P「どしたー?」カタカタ

晴「この写真に写ってる男ってプロデューサーか?」

P「そうだぞー」カタカタ

晴「で、この隣にいるのって……ナターリアか?」

P「そうだなー」カチカチ

晴「でもコレ何年前の写真だ? 結構前だよな」

P「俺がまだブラジルに居た頃だから、8年前くらいかなー」カタカタカタ

晴「へー、そうなのか…」

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晴「……はぁ!?」

P「どうした。そんなに驚いて」


晴「いや、今なんかサラッとスゲエこと言わなかったか?」

P「そうか?」

晴「ブラジルに居た頃って」

P「ああ、言ってなかったな。俺ブラジル生まれだぞ」

晴「……」

P「……」




晴「はぁぁぁぁぁぁぁぁ!?」


<ガチャ

ナターリア「オハヨー!」

P「おはよう」

晴「いやいやいやいやいや」

ナタ「ナニナニ? 何の話をしてたノ?」

晴「ナターリア! お前、コイツがブラジル生まれって知ってたのか!?」

ナタ「? ハルは知らなかったノ?」

晴「知らねーよ! どう見たってコイツ日本人じゃねえか!」

ナタ「Pはニッケイ三世だからネー。見た目じゃわからないカモ?」


晴「いつ日本に来たんだよ」

P「高校に上がる前だな。親父の仕事の都合で日本に行くことになったんだ」

晴「はぁー…なるほど」

P「それだからナターリア、俺の出国前にワンワン泣いてな」

ナタ「ダッテ、もう二度と会えないと思ったんだモン!」


晴「あれ?そういやナターリアってどうやって日本に来たんだ?」

P「……どうやら小遣いを溜め続けて飛行機のチケット買ったらしいんだ」

晴「嘘だろオイ!?」

ナタ「フフーン」ドヤァ

P「それで有り金使い果たしたら世話ねえだろうが」

ナタ「ウッ」

P「コイツ金なくて、偶然にもウチの事務所に迷い込んできたからな」

晴「一歩間違えばケーサツ行きじゃね?」


P「ブラジル送り返したら一生恨まれそうだから、アイドルやらせてみたんだよ」

晴「それで今に至るってか」

P「そゆこと」

ナタ「ダンスは得意だからネー!」

P「この目を引くビジュアルだし、ダンスも出来るからトントン拍子だったな」

ナタ「エヘヘー」ギューッ


晴「……」

P「……」ナデナデ

ナタ「……♪」スリスリ

晴「なぁ」

P「なんだ」

晴「目の前でイチャつくのやめろよ」

P「と言われてもなぁ」

ナタ「エヘヘー」ギュー

P「ナターリアが放してくれないんだ」ナデコナデコ

晴「だからそのナデナデすんのやめろって!!!」


ナタ「ナンダ? シットしてるのか?」

晴「してねーよ! 目の前で見せつけんなって言ってんだよ!」

ナタ「フフーン、ハルにはまだハヤいな」ドヤァ

晴「むかつく…コイツマジでむかつく…!」

P「ナターリアも煽るんじゃない」ペシ

ナタ「アイタッ」

晴「ああなんだよクソ、つまらねえ…サンドバッグ欲しい」


<ガチャ

ありす「こんにちは」

晴「よし来たサンドバッグ! 出かけるぞ!」

ありす「誰がサンドバッグですか!?」

晴「間違えた、行くぞ橘!」

ありす「まだ私事務所に来たばかりなのにぃぃぃぃぃ…」ズルズルズル

P「いってらっしゃい」


<バタン

P「さて」

ナタ「ンー」ムチュー

P「……」ズビシ

ナタ「アイタッ!」

P「何を唇突き出してんだお前は」

ナタ「エ? チューしないノ?」

P「ンなタコ唇突き出されてもやる気失せるわ」


ナタ「それじゃあ…」グリグリ

P「なにゆえ頭をグリグリ押し付けてくるんだ」

ナタ「……こうしないと、落ち着かないんダ」

P「……安心しろ。もう置いていかないから」

ナタ「……ウン」

P「ナターリア」

ナタ「ウン?」


ちゅっ



P「……よし」

ナタ「……ヘ?」

P「あー腹減った。メシ食べに行くかなー」

ナタ「エッ、エッ、エッ」

P「どうした? ボケーっとしてたら置いてくぞ」

ナタ「アッ! さっき『もう置いていかない』って言ったのに! ウソツキ!」

P「ははは、置いてかれたくなければ着いて来い。バナナぐらいならおごってやる」


ジャアスシ!

キャッカ。

ナンデ!?

タカイカラ。

ンモー、コノヤスゲッキュウ!

オイコラ、ダレガヤスゲッキュウダコノヤロウ!





おわり。

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