結城晴(12)「ホント、変な事務所だ」 (75)
続き物です
南条光(17)「おはようプロデューサー、今日もがんばろう!」
小関麗奈(16)「子供扱いしないでッ!」
のんびりと書いていきます
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---楽屋---
晴「ぐはぁ...」グデー...
P「お疲れだったな晴」
晴「あぁ、マジで疲れた.....」
P「それでどうだった?初めてのライブは?」
晴「...あんなにすげーもんだとは思わなかったぜ....」
P「緊張したか?」
晴「当たり前だろ、足が震えたぜ」
P「その割には上手くできてたと思うぞ」
晴「そ、そうか?色々失敗したんだけど...」
P「気にするなよ、そんなもんさデビューライブなんて」
晴「そんなもんねぇ...」
P「光や麗奈のデビューライブに比べたらだいぶいい方さ」
晴「そうなのか?」
P「ああ、光は緊張のあまり歌詞がとんじゃってな、あとでものすごーく落ち込んでた」
P「麗奈は会場の迫力に飲まれて始まる前には涙目になってたな」
晴「あの二人にもそんな時があったのか...」
P「もちろんだ、それに比べて晴はちゃんと歌えてたし踊れてたじゃないか」
晴「うーん、そうかな...」
P「あとは何度も経験して場数を踏むことだ」
晴「ああ、わかったよプロデューサー」
P「頼むぞ、今度はもっと上手くやろうな」
晴「うん、オレもっと練習するよ」
P「今回は前座だったけど、次はメインを張るくらいの気持ちでな!」
ガチャッ
光「ただいまー!」
麗奈「フフーン!レイナサマのお帰りよ!」
P「お疲れ二人とも、いいライブだったな」
光「うん!みんなすごくノッてくれて楽しかったよ!」
麗奈「よく訓練された観客だったわ、褒めてあげなくちゃ!」
晴「元気だな二人とも....」
光「晴もお疲れ様!とってもよく踊れてたね!」
晴「緊張しちまったよ、でもねーちゃんたちがレッスンに付き合ってくれたおかげだ」
麗奈「当たり前じゃない、このアタシがレッスンつけてあげたんだから上手くいかないわけがないわッ!」
晴「ああ、すごく感謝してるよ」
光「私も晴のライブ見てたらいっぱいエネルギーをもらえたよ、ありがとう♪」
晴「オ、オレのライブを見てかよ?大したライブじゃないぞ、ねーちゃんたちの前座だし...」
光「そんなの関係ないよ、晴の気持ち伝わったもん!」
P「そうだぞ晴、前座とかそういうのは関係ないんだ、いいライブだった」
晴「お、おう...ありがと...」
P「それにしても晴はこのライブのためのレッスンすごくがんばったな、なにかゴホービでもあげないとダメか?」
晴「別にいいよ、そんなの」
麗奈「ちょっとプロデューサー、アタシたちだってがんばったわよ!」
光「最近すごく忙しかったもんね、もう身体クタクタ...」
P「うーん、実を言うと俺もかなり疲れてるところなんだ」
麗奈「ならどこか連れて行きなさいよ」
P「どこか?」
麗奈「そう、この際慰安旅行って事でいいじゃない」
P「慰安旅行か、ちょっと待っててくれ...えーっと...」ペラッ
光「なになに?どこに連れて行ってくれるの?」
晴「だからオレはいいって...」
P「おっ、この日ならいけるかも....なぁ、三人とも?」
光&麗奈&晴「なに?」
P「温泉とか好きか?」
光&麗奈&晴「温泉?」
ブロロロロロ....
光「楽しみだねー♪」
麗奈「ねえP、まだ着かないの?」
P「もうちょっとだよ」
晴「オレはいいのに....」
光「そんな事言わないで、一緒に楽しもうよ」
麗奈「アンタもライブがんばったじゃない、少しはゴホービもらってもバチは当たらないわ」
P「その通りだ、温泉はいいもんだぞ晴!」
晴「それはそうだけどさ....」
麗奈「だったら素直に楽しんでおきなさい、ところでP?」
P「なんだ?」
麗奈「旅館は高級なんでしょうね?」
P「まあそこそこな...」
------
P「でも光と麗奈とそろって遊びに行くなんて久しぶりだな」
光「そういえばそうかもね....うーん、オーズ!」
晴「前も遊びに行ったことあったのか?」
麗奈「アタシらがまだ小さいころに時々ね、ズッキーニ!」
光「海に行ったり、遊園地に行ったりとかもしたよね」
P「懐かしいなぁ....ニラレバ定食」
晴「ふーん、前からそんなことしてたのか」
光「私たちとプロデューサーとの大切な思い出だよ」
晴「思い出...」
光「晴にも後輩アイドルができたときにこの旅行のことを聞かせてあげてね」
晴「オレに後輩ねぇ...想像つかねーな、クマ」
光「そのうちできるよ、魔空監獄!」
P「おっ、見えてきたぞ」
麗奈「へぇ、なかなか良さそうなところじゃない」
>>14
○麗奈「ちょっとP、アタシたちだってがんばったわよ!」
×麗奈「ちょっとプロデューサー、アタシたちだってがんばったわよ!」
------
ガラッ
「こちらでございます」
光「わぁっ!すごい!」
麗奈「ふーん、なかなかいい感じじゃない」
晴「おー、これは....」
P「仲良くしろよ?んじゃ、俺はちがう部屋だから」
光「えっ?プロデューサーも一緒じゃないの?」
P「そんなわけないだろ、年頃の女の子と同じ部屋じゃ寝れないよ」
光「私は別にいいよ?」
P「ダメ!とにかくダメ!じゃあな」パタン
光「いいのになぁ....」
麗奈「アンタねぇ、いつまでもガキじゃないんだから...」
光「じゃあ麗奈はプロデューサーと寝たくないの?」
麗奈「寝る...ってなに言ってんのよアンタはッ!」
晴「無自覚なんだな...」
麗奈「でもこうやってのんびりするのって久しぶりね...」ゴロン
光「だね♪」ゴロリ
晴「ねーちゃんたち忙しいもんな」
光「うん、戻ったらまた撮影とかいろいろあるしね」
麗奈「せめて今くらいはなにもせずに癒されたいわ」
晴「大変なんだな....」
光「でも、お仕事は楽しいしプロデューサーががんばって取ってきてくれた仕事だし」
麗奈「失敗したらPに笑われちゃうもの」
光「いろんな人たちに夢を与えるためにはこんなところで立ち止まってられないもん♪」
麗奈「レイナサマが世界進出のためにはここでつまづいてちゃ話にもならないわ」
晴「すげーな、二人とも...」
光「それよりもさ、一休みしたら温泉行こうよ!」
-----
晴「今日は客が少ないのかな?」
麗奈「そうね、でもその方がのんびりできていいわ」ヌギヌギ...
晴「ゆっくりと浸かりたいぜ」
麗奈「お風呂で泳いだりしないでよ?」
晴「しねーってそんな事....」
麗奈「光が昔それやってね、Pに怒られてたっけ」
晴「へぇ、そんな事あったんだ」
光「あっ、そういえばあったねそんなの」
麗奈「アンタもさっさと準備しなさいよ」
光「うん、わかってる」ヌギヌギ
麗奈「まったくいつまでもガキなんだから...」
光「ダイダガダイガダダイダガダイダガギャーバーン♪」ドタプーン゙
晴「一部分だけはそうじゃないみたいだけどな...」
麗奈「ホントね...」
光「わぁ、広いねー!」
晴「ちょうどオレたちしかいないのか」
麗奈「ラッキーだったわね」
光「な、なんか泳ぎたくなって....」
麗奈「やめなさいっての」ベシッ
晴「とっとと身体洗って入ろうぜ」
光「じゃあ晴、背中流してあげるね!」
晴「い、いいよ別に....」
光「遠慮なんかしないで!ほらほら座って♪」
晴「ち、ちょっと光ねーちゃん....」
麗奈「あきらめなさい晴、光はそうなったら止まらないわ」
光「晴、痛くない?」ゴシゴシ
晴「う、うん...」
麗奈「気をつけなさいよ光、アンタいっつも力いっぱいやるんだから」ゴシゴシ
光「わかってるよ、昔麗奈の身体洗ってあげたときので覚えたもん」
麗奈「でも忘れっぽいじゃないアンタ...」
光「麗奈は洗うの上手だね、気持ちいいよ」
麗奈「これくらい普通よ、フ・ツ・ウ」
晴「なんか変な気分だな、ねーちゃんたちに洗ってもらうのって」
光「ふふっ♪晴、本当にライブお疲れ様」
晴「オレは別に...それを言ったらメインでやってるねーちゃんたちはもっと大変じゃねーか」
光「ううん、ライブは私たちだけじゃできないんだよ」
光「準備をしてくれるスタッフさんがいて盛り上がってくれるお客さんがいて、初めてライブはできるの」
麗奈「そうよ、今回だって前座の晴がお客さんを暖めてくれたからあそこまで盛り上がったのよ」
光「そうそう、だからね?胸を張っていいんだよ、晴」
晴「ねーちゃん...」
麗奈「まっ、レイナサマならたとえアンタが失敗したって充分にお客を満足させてあげられるけどねッ!」
光「もー、麗奈はすぐにそうやって...」
晴「いやいいよ、ありがとねーちゃんたち...」
光「ダイダバダッタダイダバダッタ、しゃくーねーつ♪」ワシャワシャ...
晴「光ねーちゃんの髪って綺麗だよな」
光「んっ、ありがと♪洗うのがちょっと大変だけどね」
麗奈「アンタちゃんと手入れしてるの?」
光「してるよ、麗奈からもらったコンディショナーもちゃんと使ってるし」
晴「へぇ、麗奈ねーちゃんがあげたんだ」
光「うん、色々もらってるの、シャンプーとかいっぱい」
麗奈「光はどうでもいいけど、その髪の毛は綺麗だしきちんとケアしないともったいないじゃない」
光「ありがとうね麗奈、いつも助かってるよ」
晴「麗奈ねーちゃんの髪の毛も長くて綺麗じゃん」
光「だよね、すごく素敵♪」
麗奈「フン!レイナサマなら当然よッ!」
晴「そういえばプロデューサーって髪の長い人が好きなんだっけ?」
光「そうだね、前にそんなこと言ってた」
晴「だから麗奈ねーちゃんも伸ばしてるのか?」
麗奈「だ、誰があんなの!」
光「そうだったの麗奈?」
麗奈「うーるーさーい!早く洗って湯船に浸かるわよッ!」ワシャワシャ...
光「ふぅ...いい湯だね」チャプン...
晴「うーん、なんかいいなこういうの」
光「来てよかったね麗奈♪麗奈?」
麗奈「あ”~....」
晴「うおっ!麗奈ねーちゃんが今まで見たことないくらいリラックスしてる.....」
光「トロけちゃってる感じだね」
麗奈「これヤバい....ハマっちゃいそう...」
光「確かにすごく気持ちいいね...」
晴「だな、身体に染みわたるぜ....」
麗奈「温泉サイコー...」
晴&光&麗奈「はぁ~....」
光「1たす2たす、1たす2たす....」
晴「あー、なんかもう帰りたくなくなってくるな~...」
光「ダメダメ、そんな考えはダメだよ晴?」
晴「でも帰ったらまたレッスンとか仕事が待ってると思うとな....」
光「だって晴のことを待ってる人たちがいるんだよ」
晴「オレを待ってる人?」
光「そう、今回のライブで晴を見てファンになった人たち!」
晴「いるかな?」
光「きっといるよ、晴のライブとってもよかったもん」
晴「そ、そうか?」
光「そして、これからもどんどん晴のファンは増えていくよ!」
光「レッスンが辛かったり、予定が詰まったり色々と不満に思うこともあるだろうけど...
光「ヒーローに休息はないの、ファンの人たちに夢を与えるため最後まであきらめずに不可能を可能する、それがヒーロー!」
光「辛いことがあったら私や麗奈、それにプロデューサーがいるから...」
光「だから、帰りたくないなんて言わないで、ねっ?」
晴「...うん、そうだな」
P「おっ、いいこと言うじゃないか光」
光「プロデューサー、隣にいるの?」
P「ああ、ひとりでのんびり入ってたらちょうどお前たちの声が聞こえてな」
光「じゃあ今の全部聞いてたんだ」
P「まあな、光も成長したな」
光「そ、そう?」
P「昔はこれと決めたら一直線で周りが見えないことも多かったけど...」
P「今はちゃんと他の人のことも見て、きちんとアドバイスができるようになったな」
P「すごいぞ光、いい先輩になった」
光「...うん、ありがとうプロデューサー!」
P「晴、光の言ったとおりだ、お前のライブはすごくよかったと思うぞ」
晴「う、うん...」
P「きっと次のライブの時にはもっとたくさんの人が見てくれるさ、それに...」
晴「それに?」
P「今度新しく新人が入ってくるからな、お前にも後輩ができるってことだ」
晴「後輩、オレの後輩か...」
P「そう、だから面倒を見てやらなくちゃダメだぞ?」
光「ねえプロデューサー、お風呂上がったら一緒に卓球やろうよ!」
P「ああいいぞ、勝ったらコーヒー牛乳おごってやる」
光「ふふっ、負けないよ!」
P「ところで麗奈もそっちにいるのか?声が聞こえないけど...」
晴「ああ、麗奈ねーちゃんは今...」
麗奈「あ”~、幸せ~....」ダラーン...
晴「話せる状況じゃないんだ...」
P「まあ麗奈も疲れてるんだ、今日くらいは大目に見てやってくれ」
晴「だな」
光「それじゃプロデューサー、卓球台のところで待ってるからね!」ザバーッ
P「おう、俺もボチボチ上がるよ」
晴「オレもそろそろ上がろうかな...」
光「麗奈、私たち卓球やるけどまだ入ってる?」
麗奈「ん~、もう少し....」
光「じゃあ先に上がってるね」
麗奈「は~い....」
------
光「えいっ!」カコン!
P「ほいっと」カコン
光「たぁっ!」カコン!
P「よっ」カコン
光「ああっ!」
晴「はい、プロデューサーの勝ち~」
P「光は無駄な動きが多すぎだな」
光「むぅぅ...また負けた....」
P「そう怒るなよ、コーヒー牛乳はおごってやるからさ」
光「いいの?」
P「ああ、ついでに俺と晴の分も買ってきてくれ」
光「うん!じゃあちょっと行ってくるね!」パタパタ...
晴「元気だな光ねーちゃん...」
P「それが光のいいところだからな」
晴「ところでプロデューサー、さっきのこと本当なのか?」
P「なにがだ?」
晴「ほら、オレに後輩ができるって...」
P「本当だよ、あと何日かしないうちに顔を出しに来ると思うぞ」
晴「後輩か...なんだか実感湧かないな...」
P「誰だってそんなもんさ」
晴「どんな奴が入ってくるんだ?」
P「内緒だ、その方がおもしろいしな」
晴「でも不安だよ、オレはそいつになにを教えればいいんだ?」
P「別に深く考えなくてもいい、困った時に助けてやればいいだけさ」
晴「助ける...ね」
P「ああ、きっといい仲間になれるぞ」
晴「どうかな...」
光「お待たせ二人とも!はい、コーヒー牛乳♪」
晴「ありがとねーちゃん」
P「それにしても、麗奈のやつまだ入ってるのか?」
光「うん、そうみたいだけど.....」
「あっ、お客様!」
P「はい、なんでしょう?」
「実は...お連れ様が...」
------
麗奈「うーん....」
P「まったく、のぼせるまで入るなんて...」
晴「旅館の人が気づいてくれてよかったな」
麗奈「だってあんまり気持ちいいから....」
光「大丈夫麗奈?」パタパタ...
麗奈「平気よ....アタシを誰だと....」
P「少し休めば大丈夫らしいけど今度からは気をつけろよ?」
「あの、お食事の用意が整いましたが...」
P「ああ、運んでください」
光「ねえプロデューサー、どうせならこの部屋で一緒に食べようよ!」
P「ここで?いいのか?」
晴「別にいいだろ、プロデューサー一人だけってのもなんだし...」
光「ねっ、そうしよ?」
「では、全てこちらのお部屋に運んでしまってよろしいですか?」
P「うーん、じゃあお願いします」
-----
晴「麗奈ねーちゃん、大丈夫か?」
麗奈「うーん、なんとかね...」
P「無理するなよ麗奈」
光「プロデューサー、このお刺身とっても美味しい♪」
P「そうだな、結構いいネタをつかってるみたいだ」
光「プロデューサーにも食べさせてあげるね、はい、あーん」
P「べ、別にいいって...」
光「遠慮しないで!ほらほらあーん♪」
P「あ、あーん...」パクッ
光「どう?美味しい?」
P「うん、美味しいよ」
晴「んじゃ、オレはお酒ついでやるよ」
P「おっ、悪いな」
晴「まあいつも世話になってるしな、これくらいは...」
P「ありがとう晴、嬉しいぞ」
いったん中断します 続きはのちほど
ちょっとずつ再開します
P「しかし麗奈があそこまで温泉にハマるとはな」
麗奈「あれはちょっとヤバいわね...」
晴「麗奈ねーちゃん目がトローンとしててさ、今まで見たこともないくらいリラックスしてたんだ」
光「麗奈も忙しくて大変だもんね」
P「こうなりゃ福利厚生の一環として毎年温泉に来るか?」
麗奈「そ、そうね....悪くないわ...」
光「うん!いい考えだと思うよ!」
P「でも来るたびにのぼせられたら困るけどな」
麗奈「ム、ムキー!なによアタシのことバカにしてるのッ!?」
P「そんなこと思ってないって、ただ意外だなと思っただけで...」
麗奈「たまたまこうなっちゃっただけよ!レイナサマがこんなミスを繰り返すわけないでしょうが!」
P「でもほら、これ」
麗奈「な、なによこれ!?」
P「お前がのぼせて光と晴に扇いでもらってるところ、記念に一枚撮っといた」
麗奈「け、消しなさい!今すぐにッ!」
P「いいじゃないかよ、これも記念だ」
麗奈「消せー!下僕のクセに生意気よッ!」ババッ
P「おい飛びつくなよ、危ないだろ」
晴「おぉ、麗奈ねーちゃんめちゃくちゃ必死だ」
光「ふふっ、やっぱりみんなでこういうところに来ると楽しいね♪」
-----
晴「....」
光「むにゃむにゃ....」
晴「...麗奈ねーちゃん、起きてる?」
麗奈「....どうしたの?」
晴「あのさ、一つ聞きたいんだけど...」
麗奈「...なによ?」
晴「オレが事務所に入ったばっかりの頃、麗奈ねーちゃんが色々と面倒見てくれただろ?」
麗奈「うーん、そういえばそうだったわね」
晴「それでさ、今度オレが新しく入ってくる新人に色々教えなきゃいけないんだけど....」
麗奈「まあ順番的にはそうなるでしょ」
晴「でも、新しく入ってくるやつにどうやって接したらいいんだ?」
麗奈「なによアンタ、そんなことで悩んでたの?」
晴「だ、だってさ....不安なんだよ....」
麗奈「そんなこと、今から考えたってどうしようもないわよ」
晴「どうしようもない?」
麗奈「だってどんな人が入ってくるかは来てみないとわからないじゃない」
晴「まあ、そうだけどさ....」
麗奈「あれこれ考えたって仕方ないわ、来てから考えればいいのよ」
晴「そんなもんかな....」
麗奈「そうね、じゃあ一個だけ教えといてあげる」
麗奈「まず、その人がどんな人なのかをよく知ることね」
晴「知る?」
麗奈「事務所に来たばかりの頃はね、緊張しててなかなか自分を出そうとはしないものなの」
麗奈「だから第一印象が悪かったりすることもあると思う」
麗奈「でもだからって、深く付き合いもせずにその人のことを判断するのはやめなさい」
麗奈「長く付き合わないとわからないことだってあるんだから」
麗奈「色々と仕事をするうちに、その人のいいところも悪いところも見えてくるわ」
晴「ふーん、じゃあ麗奈ねーちゃんは光ねーちゃんのいいところも悪いところも知ってるのか?」
麗奈「当たり前でしょ、なんだかんだで光とは付き合いが長いんだから」
麗奈「まっ、あんまり難しく考えないでテキトーにやってればいいのよ」
晴「....そっか、ありがとう麗奈ねーちゃん」
麗奈「それよりも早く寝なさい、もう遅いから」
晴「うん、おやすみ....」
麗奈「おやすみ....」
------
P「おーい晴、ちょっといいか?」
晴「なんだよ?」
P「ちょっとお前に会わせたい子がいるんだ、この前温泉で話したろ?」
晴「ああ、そういえば...」
P「さあ入ってくれ、この子が結城晴、君の先輩だ」
ありす「橘....橘ありすです、橘と呼んでください」
晴「あ、ああ...よろしく...」
P「今日は顔見せだけだ、本格的なレッスンは明日からだな」
ありす「言われたことはきちんとやりますので安心してください」
P「うん、よろしく頼むぞありす!」
ありす「....」
P「あ、あれ?」
ありす「橘、と呼んでくださいとさっきもお願いしたはずです」
P「ああ...ゴメン...」
ありす「では、失礼します」バタン
晴「なんだよあいつ、あんなのと一緒に仕事しなきゃいけねーのか?」
P「まあまあ、最初だから緊張してたのかもしれないし...」
晴「ホントかよ?なんか絶対仲良くなれそうにないぞ...」
P「光と麗奈だって最初はこんなもんだったさ、心配するな」
晴「大丈夫かな...」
晴「おーい、あ...じゃなかった橘」
ありす「...なんですか?」
晴「どうだよ、ウチの事務所でやっていけそうか?」
ありす「...まあ、なんとか」
晴「そりゃよかった、最初は苦労するかもしれないけどさ、みんないい人ばっかりだぜ」
ありす「フン、いい人ですか...」
晴「どうしたんだよ?」
ありす「いえ、プロデューサーさんは何度言っても私を『橘』とは呼ばずに名前で呼ぶので...」
晴「ああ、そういうことか...まあそういう人なんだよあの人は...」
ありす「南条さんも私を名前で呼ぶんです...」
晴「まっ、光ねーちゃんならそうだろうな...」
ありす「それに、ここの事務所の人たちはその...上手く言えませんが...」
ありす「みんな変わってるというか、変というか....」
晴「うーん、そうだな...でも橘もしばらくすればその変な連中の一員になると思うぜ?」
ありす「ありえません、絶対に」テクテクテク....
晴「ホント、変な事務所だ....」
------
こずえ「ねえねえ、はるおねーちゃん」
晴「んっ、どうした?」
こずえ「これなーに?」
晴「おっ、これ昔温泉に行ったときの写真だよ」
こずえ「おんせん?」
晴「今から5年位前かな?麗奈ねーちゃんがのぼせちゃって大変だったときだ」
ありす「それって毎年行ってる慰安旅行ですか?」
晴「ああ、ありすが来るちょっと前だな」
こずえ「ありすおねーちゃん、ここにいなかったのー?」
晴「そうだよ、ここに来た頃のありすはそりゃーツンツンしてて...」
ありす「も、もう!昔のことじゃないですか!」
晴「ホント、とんでもないやつが来たと思ったなぁ」
ありす「だ、だから!」
こずえ「こずえもおんせんいきたいなー」
晴「うん、おっきなお風呂に入れるぞ」
こずえ「おっきなおふろー、えへへー...」
晴「こずえ、今日のデビューライブがんばろうな」
こずえ「うん、がんばるのー」
ありす「私たちもメインとして恥ずかしくないライブにしますからね」ナデナデ
晴「ほら、そろそろ出発するから準備してきな」
こずえ「はーい、じゅんびしてくるー」タッタッタ...
ありす「こずえちゃん、緊張とは無縁って感じですね」
晴「だな、オレのデビューライブの頃とはえらい違いだ...」
ありす「今でも緊張するのは変わらないんじゃないですか?」
晴「そんなことねーよ、それだったらありすのデビューの時だってひどかっただろ」
ありす「だ、だって私は...その...小さかったし...」
晴「オレだってデビューした時は同じ歳だったっての」
ありす「でもそれは....はぁ、やめましょうこんな言い争い...不毛ですし...」
晴「ああ、今は目の前のライブに集中しないと」
ありす「こずえちゃんに負けちゃうかもしれませんしね」
晴「終われば温泉が待ってるし、がんばるとすっか」
ありす「もう!また晴さんはそうやって...」
晴「わかったわかった、真面目にやるよ」
こずえ「じゅんびできたー」
晴「よし、じゃあ行くか」
ありす「がんばりましょうね、こずえちゃん」
こずえ「うん、がんばるー」
晴「ありす、足引っ張るなよ?」
ありす「問題ありません、晴さんこそ」
こずえ「らいぶがんばるのー♪」
おわり
駄文失礼しました~
一応これにて完結です
好き勝手に設定をいじってしまいましたが
楽しんでいただければ何よりです
でもこずえはちょっといいなぁ 今度はこずえで一本書きたいです
ではまた~
http://i.imgur.com/SluYnUl.jpg
http://i.imgur.com/xnw8eMi.jpg
南条光(14)
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小関麗奈(13)
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結城晴(12)
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橘ありす(12)
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遊佐こずえ(11)
ちょびっとだけ続き
晴「いやー、疲れたなぁ...」
ありす「こずえちゃんお疲れ様でした、とってもいいライブでしたね」
こずえ「うん、すっごくつかれたのー...」
ありす「さっきプロデューサーさんから連絡があって、今こっちに向かってるそうですよ?」
晴「へぇ、今日は忙しいから無理だと思ってたけど...」
ありす「急いで予定を消化してこっちに来るらしいです、奥さんも連れてくるそうです」
晴「マジか?じゃあ久しぶりに会えるな」
こずえ「ふわぁ...おねえちゃんにあえるのー?」
ありす「ええ、きっとこずえちゃんのがんばりを褒めてくれます」
晴「まったく、あんな若い奥さん捕まえるなんて想像つかなかったぜ...」
ありす「しかも自分の担当してたアイドルですからね」
こずえ「はやくあいたいなー...」
晴「オレもだよ、なんだかんだで久しぶりだし」
ありす「ふふっ、じゃあ早く着替えて帰りましょうね」
こずえ「はーい」
本当に終わり どっちを捕まえたのかは想像にお任せします
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