男「美少女と異世界を冒険することになった」 (80)

男「美少女に振り回されて大変」-SS速報VIP
男「美少女に振り回されて大変」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1472208883/)
の続きです


美少女「あーひま。暇すぎて餓死する」

男「食べな」

美少女「暇だからRPGしちゃう?」

男「学校でゲームはできないよ」

美少女「や、そうじゃなくてさ」

男「?」

美少女「よいしょ」べりべり

男「見慣れた風景が壁紙みたいに剥がれてく(解説)」

ばばーん!!!!

男「いつの間にか欧米のような場所に(現状把握)」

美少女「これでどーよ」

男「どーよで済む現象じゃない」

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1472670621

美少女「いやー来ちゃったね。ファンタジー」

男「何一つ整理できてないんだけど」

美少女「あー大丈夫、モノローグ流れるから」

『倒して救ってください』

男「なんのこっちゃ分からん」

美少女「あ、こっちだった」

『セーブは小まめにね』

男「そっちじゃない事だけは分かった」

美少女「大事なことだよ」

男「優先順位を考えて」

美少女「だからさ、暇だし魔王倒そうよって話」

男「その理由じゃ旅立てない」

美少女「だってSSだよ?魔王倒さないでどーすんの」

男「もうやり尽くされたジャンルをこれ以上どうしろと」

美少女「大丈夫だよ!タカヤみたいに盛り上がるよ!」

男「打ち切られたよ」

美少女「じゃあ町に行こっか」

男「ここまで説明0」

『あ、止まって』

美少女「きたきた」

男「さっきから誰が喋ってんの?」

『フリーザ最終形態があらわれた!』

美少女「モンスターだよ!男くん!」

男「いきなり最終決戦」

美少女「戦闘準備OK!?」

男「なんの準備もしてないけど」

フリーザ「私の戦闘力は53万です」

男「最終形態で言われると残念な響きだ」

『フリーザはふてきに笑っている』

男「勝ち目ないんだけど」

美少女「ハッ」

どぉんっ!!!

『フリーザ最終形態をたおした!』

美少女「しっ!楽勝!」

男「どうやったの」

美少女「え?気だけど」

男「さも当たり前のように言わないで」

『1の経験値を獲得した』

男「戦闘力と経験値が比例してないんだけど」

美少女「あれ最初に出てくるザコだから」

男「宇宙の帝王がなぜ」

美少女「ここじゃ草原の一匹なの」

男「ていうか最初に出てくるザコはぷにぷにのスライムであってほしい」

美少女「その辺は世代かもね」

男「ダメだ。なんの説明もなしにフリーザ一撃されたら、さすがについてけない」

美少女「およ、またモンスターいるよ」

『ゴールデンフリーザがあらわれた!』

男「今度こそ終わりだ。じゃなきゃバグだ」

美少女「ん」

どぉんっ!!!

『ゴールデンフリーザをたおした!』

男「映画に忠実だった」

『100G手に入れた』

美少女「こいつ金持ってんだよね」

男「ゴールデンってそれか」

美少女「だから冒険者によく狩られんだって」

男「フリーザ様オヤジ狩りにあってんだ」

美少女「町についたよ」

男「はぁ・・・もうなんでもいいや。早く終わらして帰ろ」

村人A「ここはカポイの町です」

男「町に村人紛れてるよ」

美少女「ぶっちゃけ看板で事足りる仕事しかしてないからね。誰でもいいのよ」

男「田舎者に都会の案内は荷が重いんじゃないかな」

美少女「なんか嫌な思い出でもあんの?」

美少女「まずはギルドで仲間探しね!」

男「あ、そう」

美少女「もー男くんったらやる気無し男?」

男「うん」

美少女「ひっどーい!こんな美少女と冒険できるのに?」

男「授業の合間に冒険させられる身にもなって」

わいわいがやがや

美少女「はいはいナンパナンパ」

男「ここに来るまでエンカウント率がとんでもないことになってたね」

美少女「宿命だよね」

男「そこまで背負うようなもんじゃないと思う」

男「で、どうやって仲間探すの」

美少女「とりあえず強そーなやつに声かける」

男「受付みたいなのがあるけど?」

美少女「え?めんどいじゃん。あたしが声かければイチコロだし」

男「攻略本に載せられる裏技使って」

マッチョ「フリーザ100匹乗っけても大丈夫だぜ」

大魔導師「ひょほほ・・・指先一つでフリーザを粉々にできるぞい」

伝説の英雄「俺は昔、53万のフリーザを切った伝説を持つ」

男「いじり倒してんな」

美少女「適当に見繕ったけど、どうかな?」

男「一見すごいように聞こえるけどフリーザってザコなんだよね?」

美少女「うん、まぁスライムだね」

男「名前一つで武勇伝が弱いものいじめに変わる不思議」

美少女「やめとく?」

男「うん、一回フリーザから離れよう」

美少女「あんま良さげじゃないなー」きょろきょろ

男「全員仲間にして殴り込みかけようよ。この人数なら1ターンに520回は攻撃できるよ」

美少女「4人までって決まってるから無理」

男「ナンパで仲間増やせるシステムなのに制約とかあるんだ」

美少女「や、マイルール」

男「マイルールなら無視してよくない?」

「あー!!」

男「ん?」

美少女「またナンパ?」

美少年「おにいさんだー☆」女の子走り

美少女「男くん、戦闘準備」

男「モンスターじゃないから」

美少年「ふたりとも何してるんですかー?」

美少女「あ?仲間探しだよ、見て分かんだろ」

男「ちがうよ。君のお姉さんの暇潰しに付き合わされてるんだよ」

美少年「へー!ちょーどよかった!」

美少女「は?」

美少年「ボクも仲間を探してたんだ!入れてヨ☆」

美少女「いいよ。馬車と棺桶どっちがいい?」

美少年「おねーちゃんには言ってないから?おにいさんに聞いてるの」

美少女「ザラキどこだっけな」ぴっぴっ

美少年「コマンド探しても戦闘以外じゃ使えないヨ」

男「なにこのオンラインゲームみたいなノリ」

美少年「おにいさん、こっちおいでヨ☆すっごく楽しいパーティーだヨ?」

巨乳アマゾネス「ボインボイン」

幼女魔法使い「えへへ」

ドS女王様「ケツ出しな!新品の鞭を試してやるよ?」

清純派アイドル「枕は月に1度だけ♪」

男「女の子で構成されたパーティーかぁ」

美少年「いろんなニーズに応えるヨ☆」

男「ごめんね、ママ一筋なんだ」

美少年「え?おねーちゃんと結婚したんじゃ」

男「あそこだけフィクションだから」

美少女「えっ」

男「とりあえず早く帰りたいし、さっさと仲間集めて魔王たおそう」

美少年「じゃあボクも入っていいですか?」

美少女「入れねーよ。寄せ集めのクソブス共と宿屋泊まってろ」

男「そっか。パーティー決まってるもんな」

美少年「ザラキ」

『美少年のパーティーは息絶えた』

美少年「これでよしと」

美少女「鬼畜か、てめーは」

男「(戦闘以外で使えないとか言ってなかったっけ・・・)」

『美少年が仲間になった!』

男「となると、あと一人か」

美少女「こいつとパーティーなんて絶対イヤ!」

美少年「こんなのに背中預けらんない!」

男「この空気を中和してくれそうな人いないかな」

肩ぽんっ

男「ん?」

友「よう、待たせたな」

男「あ、人違いか」ぷいっ

友「なぜだ、心の友よ」

友「俺の職業は盗賊。ニヒルでセクシーな夜のエージェントさ」

美少女「攻撃力、防御力、すばやさオール1と」

美少年「特技はスカートめくりと下着泥棒かぁ。戦闘スキルないの?」

友「人のステータス覗かんといて」

男「(僕以外この状況を甘んじて受け入れてるのはツッコまない方がいいのかな)」

『友が仲間になった!』

友「うっし!行こうぜ!」

美少女「王様に挨拶してからね」

友「王様?」

美少女「そ。これRPGのお決まりだから」

男「お約束より帰宅を優先してほしい」

美少年「まぁまぁおにいさん?すぐ済みますから?」

男「ほんと?」

美少年「ハイ!缶ジュース一本分のお駄賃と錆びた剣もらうだけのイベントです☆」

男「寄る必要性を感じない」

父「おぉ勇者よ。よく来てくれた」

男「お前かよ」

父「実の父に向かってお前とはなんだ」

美少女「王様!無駄話はいーんで、さっさとアイテムだけ寄越してください!」

美少年「どーせもう来ないしね」

友「一秒でも早く終わらしたいクソイベだよな」

父「うん、言葉に気を付けようか」

男「あれ?ママは?」

父「さらわれたよ」

男「!?」

父「さっき魔王が宅配業者のふりしてウチに来てな、ママが代引きで受け取ろうとしたら拐われちゃったんだ」

美少女「なに頼んだんですか?」

父「ステンレスの包丁。Amazonで買ったら安かったんだと」

美少女「へー。Amazonってそんないいんですか」

父「すぐ届くし便利だな。たまに魔王が変装してるから、そこだけ注意すれば」

美少女「あたしも今度やってみよ」

美少年「なに注文するのさ?」

美少女「ポラロイドカメラとGPS」

友「あぁやましい使い道しかないアレか(偏見)」

男「ママ・・・」

男「みんな!早く行くよ!」

美少女「急にやる気出してどーしたのよ」

男「ほっといたらママがなにされるか分からないだろ!?相手は魔王だぞ!?」

美少年「おにいさんは心配性ですネ☆いくら魔王でもそんな」

男「つべこべ言うんじゃないよ!!なんかあったら責任取れんのか!?」

友「おい、落ち着けよ」

男「俺は落ち着いてるよ!!だから魔王を殺すんだろ!?」

美少女と美少年と友「………」

男「待っててママ!すぐ行くから!」

美少女「ねぇ…」

美少年「うん…」

友「とりあえずそっとしとこう…」

『※今さら遊び半分ですとは言えない三人なのでした』

ホモ先輩「武器屋だぜ」

男「所持金は」

美少女「錆びた剣売り払って320Gくらい」

友「少ないな。これじゃまともな装備は手に入らんぜ」

美少年「モンスター退治でもします?」

男「大丈夫、安上がりな道具でもイケるよ」

美少女と美少年と友「?」

男「金槌とノコギリ、あと包丁も」

ホモ先輩「100円ショップじゃねーんだよ」

美少女「リアルな方向で考えてないよね」

美少年「未成年犯罪のニュースでよく見るラインナップなんですけど」

友「コンプライアンスは守ろうぜ」

美少女「なにも買わなくてよかったの?」

男「大きめの石拾ったからこれでいいよ」

美少年「ファンタジーなのに・・・」

男「ん?なんか言った?」

美少年「な、ナナナンデモナイデス!!!」

男「遊びじゃないからね?分かってる?」

美少年「は、ハイ・・・」

美少年「(せっかくおにいさんと遊べると思ったのに・・・ぐすん)」

友「(やっぱ帰ろっかな)」

美少女「(さすがのあたしもこれは気まずい)」

『どるるるん!!!』

友「お、モンスターか」

男「殺そ」

美少年「」びくっ

美少女「男くんキャラ変わりすぎ・・・」

『野良のトイプードルがあらわれた!』

トイプードル「クゥーン」

美少女「殺すの?」

男「前言撤回」

男「あれほんとにモンスター?フリーザと違って殺すのに勇気いるんだけど」

友「倒すって言おうな」

美少女「ううん、これクエスト」

男「クエスト?」

美少女「そ。さっき寄ったギルドからの依頼。こなしてくとお金がもらえるよ」

美少年「詳しくはこのクエストブックに書いてありますヨ☆」ひょいっ

男「数学の教科書にしか見えないんだけど」

友「いろいろあんぞ。たとえば呪文を覚える為のマジックブックとかな」ひょいっ

男「漢字ドリルじゃねーか」


男「で、トイプードルをどうすんの?飼い主に届けるとか?」

美少女「えっと・・・保健所に通報だって」

男「なにその残酷な依頼」

『野良のトイプードルは仲間になりたそうな目でこっちを見ている』

男「あんな目した小型犬をドナドナしろと?」

美少女「まぁマナーだし」

男「エゴだよ」

『※話し合いの結果、野に帰しました』

男「町の外に出たはいいけど魔王ってどこにいんの?」

美少女「え?知らないよ。町で情報収集してないし」

男「なんでそんな大事なこと言わないまま町を出たの」

美少女「だ、だって男くんの眉間が割れそうなくらい寄ってたから」

友「世紀末覇者かと思ったよな」

男「戻ろう」

美少年「あ、あの!ボク、おにいさんたちと合流する前に聞いてきました!」

男「ほう、じゃあなぜそれを言わない」

美少年「うぅ・・・ごめんなさい」ぶるっ

友「怯える美少年きゅん抱き締めたい」

美少年「町の占い師(委員長)に聞いたんですけど」

男「(委員長の出番がいつの間にか終わってた)」

美少年「魔王の城に入るには鍵となるアイテムが必要みたいです!」

男「だからそれが何か聞いてんだけど」

美少年「ごめんなさいごめんなさいごめんなさい嫌いにならないでくださいなんでもしますから・・・」ぶるぶる

友「ん?今なんでもするって」

男「はよしろ」

友「お、おう」

美少年「そのアイテムはゴールドオーブ。略して金たまです」

男「略せてないよね」

美少女「なんだ、あんじゃん」にぎっ

友「おっおっおっ」びくんびくん

男「捨てよ」

『それを捨てるなんてとんでもない!』

友「ほっ」

男「握り潰すのは?」

美少女「やっとく?」

友「ま、まままままママさん助けに行こゼゼゼゼゼ」がくがくぶるぶる

男「あ、僕としたことが!早くゴールドオーブを見つけよう」

美少女「チッ」

男「で、どこにあるって?」

美少年「南の洞窟に眠ってるそうです」

男「あ、そ。行こうか」

美少年「あ、あのー」

男「なに」

美少年「も、もうちょっと楽しみません?せっかくみんなでRPGしてるんですし☆」

美少女「賛成、殺伐としすぎ」

友「原っぱにシート敷いて弁当食べれる空気にしようぜ」

男「はぁ?」

美少年「………」ぷいっ

美少女「あ、メイク直さないと」さっさっ

友「いい空だなー」

男「ここが洞窟かぁ」

美少女「暗くてなんも見えない。火」

友「どうぞ」ライターしゅぼっ

美少女「足りねーよ」

美少年「レミーラ!」

ぱぁぁぁぁ

男「明るくなった」

友「やるじゃん」

美少年「えへへ!MP特化してるんで、このくらいなら」

男「よくやった」なでなで

美少年「ふわぁんとろけちゃうよぉ・・・」でれっ

美少女「あ、あたしでさえなでなでされたことないのに!?」

美少年「もっとしてぇ~」とろん

美少女「ちょっと男くん!そんなメスガキより絶世の美女が隣にいるでしょ!?」

男「先に進むよ」

男「ところで僕も呪文とか使えたりするの?」

美少女「うん。マジックブックの書き取りすれば覚えるよ」

男「漢字ドリルにそんな特典あったんだ」

美少年「あとはMPですネ!これがないといくら覚えても使えませんヨ?」

男「マジックポイントか」

美少年「いいえ、モテモテパワーです☆」

男「なんか煩わしいネーミングが聞こえたような」

美少女「モテモテパワーってのはモテた分だけアップする魔力みたいな物よ」

男「じゃあ魔力でいいのに」

美少女「ちなみにあたしのMPは無量大数」

美少年「ボクは∞で自動回復100です」

男「自動回復いらないよね」

友「あれ、おかしいな。俺の数値だけ出ないぞ」

美少女「無いものは出ないから」

友「MPそのものが無いの?」

美少女「うん。まぁ諦めて」

友「ちょっとやだこわい」

男「僕は?」

美少年「フフフ!おにいさんにはボクのラブラブパワーをプレゼントしてあげます☆」ぎゅっ

美少女「抜け駆けすんな。男くんのメロメロパワーはあたしがもらうんだから」ぎゅっ

男「ややこしいからMPで統一して」

友「くっそうらやま」

『どるるるん!!!』

美少女「お、エンカウント」

『自殺寸前のいじめられっ子があらわれた!』

根暗「死のっかな」

美少女「なかまをよぶでリンチ決定」

根暗「あんまりだ」

男「顔射されたの根に持ってんだ」

美少女「顔射されたら根に持つでしょ」

『社会経験値が5上がった』

男「いじめを社会経験にしたらあかん」

オバケ「呼ばれて飛び出てばたんきゅー」

『オバケを倒した!ゴールドオーブを落とした!』

ぴかぁぁぁぁぁ

美少女「やっと手に入れたね」

友「ここまで長かったぜ」

美少年「これからもみんなと一緒ならどんな苦難だって乗り越えられるヨ!」

友「これが…絆?」

美少女「やっと分かったって顔してるわね?遅いのよ!」

友「あぁ…俺、気付いたよ!仲間って最高だ!」

美少年「わーい!全員の気持ちが一つになったー☆」

美少女と美少年と友「」ちらっ

男「こっち見んな」

美少女「ダメか」

美少年「全米泣かせるレベルの名演だったのにネ」

友「おばさん助けるまでヘソ曲げる気だよ、あいつ」

男「いや、今のはただイラッとしただけ」

男「よし、魔王の城に乗り込もう」

友「待てよ!大事なことを忘れてないか?」

男「ママの安否より大事なこと・・・だと」

友「そろそろ飯食おうぜ」

美少女「いいね」

美少年「ボクお腹ペコペコですー☆」

男「はぁ?」

友「決戦の舞台へいざゆかん!」

美少女「三度の飯よりママが好き!」

美少年「ミルキーはママの味!」

男「だよね、よかった、分かってて」

美少女「(冒険しながらいろいろ展開してゆくゆくはヒロインになる筈がどうしてこうなるの)」

美少年「(だからヒロインは適当なブスの中から選ぼって言ったのに)」

友「(まさかこいつに振り回される日が来るとは)」

男「ゴールドオーブは手に入れたけど、どうすればいいの」

美少女「ちょっと待って今スマホで検索してるから」

男「異世界でもスマホの電波は入るんだ」

友「そんだけジョブズは偉大だったのさ」

美少年「ジョブズってなにした人でしたっけ?」

友「マッサージ機を初めて股間に当てた人だ」

男「iPhone開発した人だよ」

美少女「魔王の城に行くには北の港に行って海を渡る必要があるみたいよ」

男「海渡るの?」

美少女「うん」

男「海渡るの?」

美少女「うん」

男「もう一回聞くよ」

美少女「うん」

男「海渡るの?」

美少女「だからそうだってば」

男「・・・」

美少女「なになに船酔いでもすんの?」

男「いつになったら終わんの・・・」

友「スケールのでかさに折れたな」

美少年「とりあえずセーブしときましょうか」

『セーブしました』

男「リセットして帰りたい・・・」

美少年「人生にリセットなんてないんですヨ、おにいさん」

男「セーブもねーよ」

美少女「はい、やってきました北の港」

友「なんだよ、港町なのに水着ギャルがいねーじゃん」

美少年「魚に銛ぶっ刺してる上半身裸の色黒マッチョならいますヨ?」

友「離れろ。あれは俺達の手に負えるレベルじゃない」

男「さっさと船乗ろ」

『どるるるん!!』

男「え?」

『ナンパABCがあらわれた!』

美少女「やれやれ」

美少年「困っちゃうなぁ?」

男「町中でエンカウントさせないで心臓に悪い」

美少女「船貸してもらえてラッキー」

友「美少女ちゃんの上目遣いで一発だったな!」

美少年「港町のイベントまるまるすっぽかしちゃいましたけどネ」

美少女「だって男くんが」

友「あー」ちらっ

男「ママ・・・ママ・・・ママ」ぶつぶつ

美少女「ヤンデレ化してる男くんもいいかも」

美少年「うん。追いかけ回されたい」

友「(諦めすぎてとうとう間違った愛情に走ろうとしてやがる)」

『海賊があらわれた!』

女「待ちわびたでぇ、この時をなぁ」

ブス「キヒヒ!!まとめて鮫の餌になるがいいでゲス!!」

ブスッ「ついでにヒロインの座もいただきじゃい!!」

美少女「出た、3ブス」

男「ちゃっちゃと片付けて」

友「すまん酔った。しばらく戦えそうにない」真っ青

男「あ、期待してないから」

友「ポッケ貸せ。おみやげやるよ」げろげろ

男「酔い止めやるから向こう行け」

女「グフフ!今日こそはてめーをぎゃふんと言わせてやんよ」

美少女「うーわ相性最悪、あんたやってよ」

美少年「え?かよわいボクがこんなゲテモノと?」

美少女「しのごの言わずにやれよ。船ごと沈めんぞ」

美少年「船ごと沈んだら自分も死ぬって分かってる?脳ミソまでお猿さんなの?」

美少女「よーしまずはてめーからだ」拳こきこき

美少年「上等」首こきこき

男「いいからやって」

美少女と美少年「あ、はい」

女「おぉい!どいつから来んだよ!?」

ブス「うへへ・・・そろそろオイラのナイフも血を求めてる頃だぜぇぇぇ」

ブスッ「殺戮の時間だ…」

美少年「あ、あの・・・」もじもじ

女「あぁなんだ?ガキはスッ込んで……」

美少年「ご、ごめんなさい」おどおど

女「(なんかキャワイイ生物が立ってる)」

ブス「姉御!なにボーッとしてるでやんすか!さっさと殺しちまうでやんすよ!」

ブスッ「そうだよ!ヒロインになるんだろ!?」

女「あ、あぁそうね。やっておしまい」

ブスとブスッ「よしきた!!」

美少年「ひっ・・・い、痛くしないでネ?」うるうる

ブスとブスッ「ぴたっ」

美少年「ボク・・・こういうのしたことないんだ?」赤面かぁぁ

女とブスとブスッ「どきん!!!」

美少年「でもお姉さんたちなら、イイよ?ボクの初めて・・・もらってくれる?」じっ

女とブスとブスッ「グゲャァァァア!!!」鼻血ぶーっ

『海賊を倒した!』

美少年「えへへ、可愛すぎてごめんネ☆」てへぺろ

美少女「あざといわ」

『海賊たちは仲間になりたそうな目でこちらを』

美少年「ザラキ」

『見ている海賊たちは息絶えた』

友「ナレーション言い終わる前に唱えたな」

男「普通に断るんじゃダメだったの」

美少年「醜い顔で見つめられたら、つい☆」きゃぴっ

美少女「顔面偏差値90以下って生きてていいんだっけ?」

男「本当に倒すべき悪が身近にいた」

友「美しいからね、しょうがないね」

美少女「つーわけで北の大陸に到着です」

友「ここ鳥取じゃね」きょろきょろ

男「砂漠=鳥取じゃないから」

美少年「ズボズボして歩きにくいネ、鳥取は」

美少女「てかなんにもなくなーい?マジ鳥取なんですけどー?」

男「鳥取じゃないしイメージだけでディスらないで。いいとこだから」

美少女「オアシスはっけーん」

友「すげー生オアシス初めて見た」

美少年「さすがに疲れましたし水飲んで休憩しましょうヨ」

男「なにしてんの」

美少女と美少年と友「え?」

男「そんな時間ないよ。さっさと魔王倒してママに授乳手コキしてもらうんだから」

美少女と美少年と友「えー…」

『※ここまで飲まず食わずです』

男「魔王の城はもうすぐだ。張り切って」

美少女「喉なんて乾いてない男くんが心のオアシスあー潤うわシャワー浴びてぇ」ぶつぶつ

美少年「あははイチゴのパフェだ美味しいなぁわーいマロングラッセもある食べきれるかなぁ腹減った」

友「おい、主戦力二人が意識とんでんぞ」

男「砂漠だからね、よくあるよ」

友「よくあるから大丈夫とはならないだろ」

ずぉぉぉぉん

男「これが魔王の城か」

美少女「意外とちゃちーね。うちの庭のが広いよ」

男「冗談はよしこさん」

美少女「ほら、パパ政治家だし脱税とか収賄でガッポガッポだから」

男「国民の税金で何してんの」

友「年金どうなんのかな」

美少年「あげないってパパが言ってましたヨ☆」

友「なんだよお先真っ暗じゃねーか」

男「今のうちにテロ組織でも立ち上げよっか、将来不安だし」

美少女「貯金するみたいなノリで物騒なこと言わないでよ」

男「で、どうやって入んの」

美少年「ピンポン押せば出てきますヨ」ポチッとな

男「城にピンポンあんのかよ」

ぴーんぽーん

「はーい今出ますからねー」

男「民家か」

『どるるるん!!!魔界最凶の門番ゲルゴラムがあらわれた!』

門番「はいはいどなた?」

男「ナレーションと実物に差がありすぎる」

友「こいつが魔王の手先って訳か!へっ・・・すげーオーラしてやがる。いかにも主婦って感じじゃねーか!」

男「自分のセリフ読み返してみ。は?ってなるから」

美少年「コレお近づきの印に☆」すっ

門番「まー!ゴールドオーブ?どうもすみません、遠いとこからわざわざ」

美少年「いえいえ、入っていいですか?」

門番「えぇどうぞお入りになって」

美少年「難関突破ですネ!やりましたヨ!」くるっ

男「難が存在しなかった」

『※正直、洞窟のくだり道草だったんじゃねーかと言いたい男くんでしたがキリがないのでやめました』

門番「皆さん長旅でお疲れでしょう、お外からおいしいお紅茶をお取り寄せしましたからお召し上がりになってお待ちくださいな?」ことっ

美少女「"お"が多すぎて読みにくい」

男「行動は親切だけど結果が不親切だよね」

門番「あ、よかったらお食事もいかが?」

美少女「いただきます!!」がたっ

美少年「ぜひ!!!」がたっ

友「ありがてぇ…!ありがてぇよぉ…!」ほろり

男「急に目の色変わった」

男「なんで魔王の城でこんなもてなされてんの」

美少女「こまけぇこたぁいいんだよ」

美少年「そうですヨ。この際、口に入ればなんでもいいです」

友「口に入ればなんでも?じゃあパンツ脱いでいい?」

美少年「? ちょっとなに言ってるかわかんないです」

友「いいよぉ?身体で教えてあげようねぇ」ぬぎぬぎ

美少年「な、なに脱いでんですか?(警戒)」

友「お口あーんしてね?させてもいいけど」野獣の眼光

美少年「や、やめろ!ボクに近づくな!?(危機察知)」

美少女「ねぇ男くん・・・あたしたちもしよ?」艶めく瞳

男「食欲はいいけど性欲はおさえて」

美少女「ふいー食った食った。ぐぇぇぇっぷ」爪楊枝しーしー

男「ほんと見た目以外ブスだよね」

美少年「もー?おねーちゃんったらはしたないんだから」ぶびびっブブーッ

男「説得力を消し去るにはもってこいのおならだ」

友「ごっそさん」合掌

男「あれ?友なのにツッコミどころがない」

友「俺にツッコミどころなんかないだろ」

男「あ、よかった。いつも通りだ」

友「待て、今の発言のどこにツッコミどころがあった」

門番「皆さんお食事の方は済みましたか?」

男「あ、はい。ごちそうさまでした」ぺこつ

美少女「デザートは?」

美少年「あ、ボク和菓子NGなんで」

友「食後はお茶でしょ」

男「このふてぶてしさよ」

門番「これは気付きませんことで!すぐにお持ちします!」

男「持ってくんのかーい」

門番「他に足りない物はございますか?あ、お風呂沸かしましょうか!」

美少女「なーんかここまでされちゃうと魔王憎めないね」

友「案外倒さなくていーんじゃね」

男「うん、これ絶対ママ無事だよ。むしろ安泰だ」

美少年「お昼寝タイム突入します?」

門番「あ、じゃあお布団敷きましょっか」

男「ほら一向に戦う気配しない」

美少女「うん、油断したなグハハハハ待ちなのにね」

友「割烹着脱ぐ気さらさらないもんな」

美少年「だんだん母のように慕いはじめてるボクがいます」

男「ちょっと分かる」

門番「あらあら魔王様にご用でしたの?ごめんなさい、わたしったら長々と引き止めてしまって」

男「いえ、おばちゃんに罪はありません」

美少女「むしろ感謝しかないわ」

美少年「あなたに出会えてよかった」

友「おばちゃんだけは何に代えても俺が守る!」

門番「あらやだお上手なんだから」

『※魔界最凶の門番ゲルゴラムの正体は最強の手懐け上手でした』

門番「魔王様ーお客さんがいらしてますよー」

「ん、入りなさい」

門番「ですって?いつもでずっぱりで困っちゃうんだから?」

美少女「このあたしに入れって?HAHA!ピンとこないなぁ」

門番「はい?」首かしげ

美少女「いいか!5つ星店の予約!!リムジンで出迎え!!レッドカーペットでエスコート!!!それが美少女様に会う最低条件だと先方に伝えろ!!!今すぐにだ!!!!!」壁DON!!!

男「情緒不安定だな」

門番「か、かしこまりました・・・?」きゅんっ

男「なぜときめいたし」

ゴゴゴゴゴゴゴ

魔王「やれやれ…困ったものだ。とんだじゃじゃ馬が訪ねてくださったね?」

男「こいつが魔王・・・」

友「上下スウェットなんだな」

美少年「髪の毛ボッサボサですネ」

美少女「足の踏み場ねーし。べちょべちょのティッシュなんとかしろよ」

魔王「ふん…様式美というものが分からないと見える。だから人間は嫌いなのだ」

美少女「偉そうに言ってんじゃねーよ、ものぐさが」

門番「ね~?いつもお片付けしなさいって注意してるんですけど聞かなくて困りますの」

男「ダメ息子か」

魔王「母さんは黙っててくれ」

男「マジのだった」

魔王「私はもうこの世界に飽き飽きしているのだよ。誰も個を認めようとはしない」

魔王「普通という概念が精神を大衆化されたものに作り替え、人々は常に常識と呼ばれる流行を汲み取って生きることを義務付けられている」

魔王「我々は本来、自由であるべきだ。それは人も魔族にも限らず全ての生命に与えられる正当な権利である」

魔王「世の中は広い。広いがゆえにそれだけ数多くの生物が混在するのだ」

魔王「肉を喰らう者もいれば草を好む者もいる。陸を歩く者もいれば空を飛び、海を泳ぐ者さえいる」

魔王「ありとあらゆる生物がそれぞれに見合った独自の生き方をし、森羅万象、さまざまな繁栄を遂げる。素晴らしいことじゃないか」

魔王「私に言わせればね、人間ほど愚かでつまらない生き物はいないよ」

魔王「凝り固まった思考、押し付けがましい協調、そんなものはなんの意味も成さないんだ」

魔王「労働者も非労働者も多才、天才、凡才も美しさも醜さも総じて一個の生命に過ぎず、そこに優劣など付けられない」

魔王「私たちは等しく価値を宿しているんだ。だからどんな生き方をしていてもそれは恥ずべきことではない」

魔王「ただ理解が足りないだけだ。そうした誤解が隔たりとなって多くの間違いが引き起こされた」

魔王「つまりはだね…全ての生命は平等であり、しかし同じではない。と、いうわけだ」

魔王「なのに世界は私を歪んだ物と思い込み、拒絶する。この考えはそんなに罪なのか?」

魔王「ならばもはや…世界は不要である。執着を捨て、この城に新たな生活を見いだそう。と、いう結論に至った」

魔王「私は決して屈しない…。私を支配し、機械のように操ろうとする世界に……お前たち人間などに……絶対に屈しないぞ!!!」

男「つまりは働きたくないんだな」

魔王「うん、やだ」こくっ

魔王「どーせお前たちも私に働けと言うんだろう!?あの地球人のように!?」

美少女「どの地球人だよ」

男「人類ってだいたい地球人だからね」

美少年「一応クリリンでアンサーします?」

男「いや、フリーザ乱発しすぎたからやめとこう」

友「ちゃんとバランス取ってツッコミしてんだな」

男「まぁ仕事だから」

魔王「ヒィィィ仕事とか言うなぁ!?身体がぞわってするだろ!?」鳥肌

男「クソヤローが」

門番「まーちゃん、そんなこと言わずにお仕事してみたら?みんな優しくしてくれるわよ?」

魔王「やだいやだい!どーせ目標はなんだとか将来的にどうなりたいとかプレッシャー与えられてへこむんだい!!!」

門番「あらあら働いてもいないのに今からそんなこと言っててどうするの」

魔王「うるさい!!毎日、周りに気を使って言葉選んだり愛想笑いとかしたくないもん!!上司にネチネチ言われて後輩にバカにされるダメダメ社員になんかなりたくない!!!」

門番「もー頑固なんだから」

魔王「俺なんか何もできやしないんだ!せいぜい柄にない肉体労働してコキ使われて30にもなったらクビ切られるのが関の山さ!」

魔王「ドラマや歌みたいな夢も希望も現実にはないんだ!あるのは孤独と絶望だけさ!」

魔王「働きたいやつが勝手に働けばいいじゃないか!なんで俺まで付き合わなきゃならないんだバカバカしい!?」

魔王「俺なんて……俺なんてぇ……うえぇぇぇん!!!」大粒の涙

門番「あー泣かないでまーちゃん!お母さんが悪かったわ」あせあせ

男「魔王ってなんだっけ」

友「世界の敵…みたいな」

男「うん、ある種の反社会勢力ではあるから間違ってはないんだけどさ」

美少女「あいつ普段まーちゃんって呼ばれてんのな」

美少年「ぷぷ!どう見ても中年のオッサンなのにネ?」

魔王「なんだよ悪いかぁ!?あっちいけよバーカ!!」

友「オッサン落ち着けよ」

魔王「オッサンって言うな!!まだまだこれからじゃい!!」

男「遠回しにオッサンが終わってるみたいな言い方やめて。オッサンが書いてるから」

美少女「マジ?オッサンが書いてんの?」

『※オッサンが書いてます』

魔王「くぅぅちくしょう!どいつもこいつも俺を見下しやがって!」

美少女「で、やるの?やらんの?」

魔王「は?やるってなんだよ、セックスなら大歓迎だぞ」わくわく

美少女「ほざけ童貞が」

魔王「ど、どどど童貞じゃねーし!ピュアだし!」

美少女「股間握ってんじゃねーよ」

魔王「下品な女め!こ、これだから人間は・・・ちょ、ちょっと可愛いからって調子にノンナヨ?」もじもじ

美少女「目ぇ見てしゃべれや」

友「なぜだろう、俺こいつと友達になりたい」

男「たぶん親友になれるよ」

美少年「ボクは無理ですネ。生理的に」

門番「まーちゃんにお友達ができたらお母さん泣いちゃうわ・・・」

男「なんかだんだん引きこもりの説得になってて決戦どころじゃない」

美少女「あたしもあんま暇じゃないからさ、とっととタイマン張ろうよ」

男「暇潰しに来といてなに言ってんの?」

魔王「こほん」

美少女「お」

魔王「ふん…よかろう。相手になってやる」にやり

美少女「ふふん!そうこなくっちゃ」

門番「まーちゃん!やっとやる気になったのね!お母さん応援してるわ!」

魔王「母さん、頼むから黙っててくれ」

魔王「言っておくが私は魔族の王であり魔界の覇者だ。貴様ら人間ごとき滅ぼすのはたやすいぞ?」

美少女「あっそ、自慢話ならあたしも得意よ。なんせ美少女だから」

魔王「いつまでその減らず口が叩けるか見ものだな…」

美少女「ごちゃごちゃめんどい。やるならやって」

魔王「後悔しても……知らんゾォオオオオ!!!」ばーん

『どるるるん!魔王があらわれた!』

友「ようやくそれっぽい感じになったな」

美少年「ここまでただのお散歩でしたもんネ」

男「うん、ファンタジーを冒涜しきってたよ。これでやっとちゃんとする」

門番「まーちゃん!がんばってー!」ハンカチひらひら

男「おっと台無しだ」

『魔王の攻撃!ミス!美少女はダメージを受けない!』

『美少女のグーパン!魔王は鼻血を出した』

『魔王はブリザードを吐いた!ミス!美少女はダメージを受けない!』

『美少女の腹パン!魔王はオエってなった』

『魔王は闇の呪文を唱えた!ミス!美少女はダメージを受けない!』

『美少女のハイキック!魔王は壁に激突した』

『魔王は一瞬見えたパンチラが気になってまごまごしている!』

『美少女のキック!痛恨の一撃!!!』

『魔王は金たまを押さえてうずくまっている!』

男「これはひどい」

友「まーちゃん応援したくなるな」

美少女「ほらほらがんばがんば」襟くいっ

魔王「も、もうゆるしてつかあさい」瀕死


男「あっけな」

友「さすがにやりすぎだろ。まーちゃんアンパンマンになっちゃったぞ」

美少年「おねーちゃん家でも容赦ないですから。ボクもしょっちゅうDVにあってますし」

男「弟くんも大変なんだね」

美少年「いつも顔だけは死守してますけどシャツの下アザだらけですヨ。見ます?」

男「いや、いい。それより今すぐ児童相談所に連絡しな」

友「まーちゃんといい美少女ちゃんといい、いろんな家庭があんだな」

男「普通なのはウチくらいか」

友「普通は実の母親に手ぇ出さねーよ」

『魔王を倒した!!!』

魔王「ぐふっ・・・」ばたっ

美少女「いっちょ上がり」


門番「あ~まーちゃん大丈夫かしら」おろおろ

男「大丈夫ではないですよ。救急車呼んであげてください」

友「とりあえずこれでクリアか。パーティー組んだ意味なかったな」

美少年「エンドロールにボクたちがいるか不安ですネ」

男「そもそも流さないよ」

魔王「すみませんでした。就活始めるんで許してください」

美少女「別に就活させたかったんじゃないけど」

魔王「へ?じゃあなんで」

美少女「王妃様を誘拐したでしょ、プンプン!」

魔王「急に可愛い子ぶられても」

男「さぁママを返してもらおうか」

魔王「ママ?」

美少女「とぼけたって無駄よ。調べはついてんだから」

魔王「いやぁ・・・母さん知ってる?」

門番「へ?わたし?いーえ、なんにも」

男「は?」

美少女「ねー、どゆこと?」

美少年「ウソついてたりして」

友「いや、あれマジのきょとん顔だったぞ」

男「じゃあママはどこに・・・」

美少女「一回、王様んとこ戻る?」

男「それしかないね」

美少女「じゃ帰るわ、ボコってごめんね」

魔王「え?就活は」

美少女「しなくていーよ、家にいな」

魔王「やったぁ!!」バンザイ

友「よかったな、まーちゃん」

魔王「うん!老後も母さんに面倒見てもらうんだ!」

門番「あたしが死んだらどうなるのかしら、この子」

父「いやーわるいわるい、ママいたわ」

男「悪いじゃないよ。人騒がせなんだから」

父「まさか配達に来た若い男とホテル行ってただなんてなぁ」

男「おい詳しく話せ」

父「ほら一時期流行ったろ。イケメンの配達員とか」

男「うん」

父「それがほんとに来たからビックリして身体の関係持ったんだと」

男「びっくりしたからって身体の関係は持たないよね」

父「まぁ母さんもメスってわけだ」

男「ちがうよ、お前の管理がゆるいから浮気されんだよ」

父「不倫くらいで怒るなよ。父さんは四度目くらいで慣れたぞ」

男「寝取られ親父が」

美少女「えーと・・・結局どういう感じ?」

男「どういう感じか聞かれたらいつもの感じだよね」

美少年「結構長いことやりましたけど・・・終わり、でいいんですか?」

男「うん、終わり」

友「いいのか、これ」

男「知らないよ、大長編ドラえもんみたいになるかと思ったけど、ただの失敗作だったよ」

美少女「あー・・・じゃあ締めよっか」

男「さっさと締めて」


『こうして世界は救われた』

チャラララララ~~~

『エピローグ』

男「はぁ、やっと帰ってこれた」

美少女「男くん男くん」

男「ん?」

美少女「今度は宝探ししない?ジャングルとか秘境でさ」

男「行かない」

美少女「じゃあ剥がすよ」べりべり

男「やめろ!!行かないって言ってんだろ!?おい!!おーい!!!」



To be continued………

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