奴隷「お、俺がダーツ?」 (6)
石造りの天井を見上げる
体の体制を変え石造りの壁を見る
まるで囚人が入る牢屋のような部屋だ
鉄の柵の向こうから足音が聞こえてくる
ま、またか 薄気味悪い奴が来た
お嬢様「奴隷、奴隷? いるのなら返事なさい」
奴隷「はーい なんか用かこの変人」
お嬢様「ま!奴隷のクセしてなんて口の利き方!
仮にもご主人さまであるお父様の娘の私に向かって言う事じゃないわ!」
奴隷「ややこしいわボケ簡潔に言え」
お嬢様「奴隷って言えば人に仕える囚人みたいな?
ヘコヘコしておとなしくて、私に敬語を使ったり」
奴隷「あーもういいや」
お嬢様「は?」
この女 嫌な女ことお嬢様
薄気味悪いぜ だってこの奴隷である俺に
話かけてくるんだぜ?
ご主人さまにバレたら俺が死んじまう
できればもう話かけてほしくないんだが
お嬢様「ねぇ?ダーツしてみない?」
奴隷「え?なんだって?」
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心臓が高鳴る
目眩がする
吐き気もする
奴隷「ヴえ えぇ えぉ うぷ !」ぴちゃビチャ
お嬢様「バケツもって来てたのは吐き気があったからなの?」
水汲みするって言って持ちだして来たからだ!
この馬鹿がぁ! 糞女がぁ!
筋肉雄「汚ったなーい!僕にかからないようにしてよね!」
だまれこの筋肉ダルマが! てめぇの容姿で僕って一人称使うな
ターザンに言語を習えお前の様な屑が!」
眼鏡女「ぅわ」
眉をひそめてこっちみんな!眼鏡のお陰で今まで
性格良さそうに見えていたのが台無しだコラ!
大丈夫?奴隷君!良かったらここにって自分のシャツのボタンを外して言うくらいの事しろよぉ!
ありえないか
奴隷「スンマセンうぷ」
お嬢様「もう!貴方の所為で皆貴方に引いてるじゃない!」
奴隷「自業自得って言うんだよって、よく考えたらテメーの
せいじゃねーか!こんな所に!くそ!」
「ねー見てーあの人ゲロ吐いてるー!」
「きゃー本当!笑いを誘う吐き方!」
「何それー!その言い回しに笑っちゃう!」
くそ!会場に人が入り始めやがった!
このダーツのクラブ大会会場に!
あとあそこの女子二人組は心のなかでぶってやる!
オラ!オラァ!参ったか!ザマァ見ろ!
筋肉雄「ねーあの奴隷はどうなの?
奴隷のクセしてご主人様であるお嬢様にタメ口って
シメようか?」
お嬢様「良いのよ私にタメ口をつかうのは
私はご主人様じゃないし 奴隷のあの口の利き方は嫌いじゃない
なんとなくだけど」
なんでお前ら俺から距離取ってんだ!
ちょっと待ってろ今吐き終わるから!
眼鏡女「私あの人にいやらしい目で見られたんだけど」
お嬢様「へー、眼鏡女は美人だからねー」
筋肉雄「僕あの奴隷シメたくなってきたんだけど」
お嬢様「我慢我慢」
「では口内葱臭学園から01ゲームを」
奴隷「な、なぁ?お嬢様?」
お嬢様「何よ?それにしても人が多いわね」
奴隷「それだよ 俺が学校の生徒じゃない事がバレるだろ
大会に出場するには4名部員いるのを俺でカサ増しして
誤魔化してんのが バレるだろ 」
お嬢様「何小声でひそひそと そんな事言われても」
眼鏡女「コレ、貸してあげる」
奴隷「え?フード?まさか眼鏡女の?」
眼鏡女「ええ、返さなくていいから」
ち、にしても小声で言ったつもりなのに聞こえていたのか
地獄耳の女だな 将来は円満様か 椅子までは俺が送ってやるよ
「次は金銀銅学園のクラブの皆さーん!」
奴隷「ど、ど、ど、どうしよう?
俺ダーツなんか投げたことないんだけどコツとかあるか?」
お嬢様「…力を抜いて投げたり!」
筋肉雄「…いやいわ!力任せにして投げるんだよ!」
眼鏡女「楽しんで投げてね」
奴隷「バラバラじゃねーか!参考にならねーなぁ!
もういいぜ、好きに投げるわ」
眼鏡女「それでいいわ」
奴隷「?」
眼鏡女のテンションちと高くなってんな
ダーツの事だからか?
意外だな 一生テンション低いままに生きて行くのかと
「01ゲーム 減らさないといけない点数は701点!
さぁ金銀銅学園の第1投手目は!?」
お嬢様「頑張ってらきてね?」
奴隷「…うん」
お嬢様「え!?あの奴隷が軽口一つ叩かないだなんて!
いつもなら言われなかったら頑張らないつもりだったーとか言うのに!」
奴隷「あ、そういえばなんで俺が1投手目なんだよ!
筋肉ダルマじゃねーや筋肉雄テメーが先に行けや!」
筋肉雄「殴るぞ?というかこのゲームはお前が先に行けば
有利になるんだよ素人が口だすな」
眼鏡女「そうだそうだー」
手を出してやろうかこの野郎共が
くそ!くそ!
「では第1投手目ー 奴美ちゃ…君の番です!」
なんだよその改名の仕方は~! 美ってなんだよ
俺は女じゃねーんだぞ!
奴隷「い、いきまーす!」
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