9月 LINEでのグループ会話
千里山三年せーズ(3)
セーラ< んでな、船Qも新部長として慣れてきたみたいで、後輩たちにしっかり指導しとったで
怜< ほー 既読2
怜< 最初は 既読2
怜< 「いえ、私は参謀タイプですから」 既読2
怜< って謙遜しとったのに、ちゃんとやっとんるやな 既読2
セーラ< なんやかんやと面倒見がいいからな船Qは
セーラ< あと、俺が徹底的に指導するようになってから、泉もかなり強くなったで
怜< 竜華もセーラも大変やな 既読2
怜< インハイ終わったのに、麻雀部に顔だして指導して 既読2
セーラ< 来年こそは白糸台を打ち破って欲しいからな
セーラ< 泉には同学年として、大星淡に勝ってもらわんと
セーラ< 怜もたまには顔出してみーや
怜< そのうち気が向いたらな~ 既読2
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竜華< ごめーん!
竜華< お風呂はいっててラインに気づかんかった!
怜< おかえりー 既読3
セーラ< おかえりー
竜華< ただいまー
怜< ……あれ 既読3
竜華<どうしたん?怜
怜< なんか一人多くない? 既読3
竜華< (´・ω・`)???
セーラ< ようわからんけど
セーラ< 俺は明日また麻雀部の朝練に顔出さんとあかんし
セーラ< もう寝るわ
怜< いやでも 既読3
竜華< おやすみー
セーラ< おやすみ
竜華< 私も朝練に顔出すしもう寝るわ
怜< りゅーかーりゅーかー 既読2
竜華< 怜ー。ちゃんとあったかくして寝るんやで
竜華< おやすみー
怜<あ 既読1
怜< やっぱ多くない? 既読1
……
…
・
翌日
千里山高校
教師「このクラスは欠席者は無しだな」
教師「今日は50メートル走のタイムを計る。出席番号順で計っていくからな」
竜華「それで、昨日言ってた一人多いってなんやの?」
怜「……既読数が1人分多かった」
怜「既読数が3になっとったんや」
竜華「んんー?」
竜華「3人グループで既読数が3だからおかしい事は無いと思うけど……」
怜「いや、既読数は自分を除くグループの人が読んだ数や」
怜「つまり、私のメッセージを読んだのは竜華とセーラの2人」
怜「既読数は2になるはずなんよ」
竜華「んー。言われてみればそうやなー」
竜華「でもサーバーの故障とかそんなんやないの?」
竜華「よく聞くでそういうの。12人グループなのに既読数が80とかになってたとか」
怜「それはもう笑えてくるけど……まあ、それが一番ありそうなパターンやな」
教師「江口セーラ、7秒36!次、園城寺怜!」
セーラ「怜ー。次は怜の番やでー」
怜「うん……わかった」
セーラ「怜はどうしたん?」
竜華「なんかLINEでな……」
……
…
・
放課後
怜(……暇や)
怜(竜華とセーラは麻雀部に行ったし、私も行こうかな)
女友A「ねぇねぇ園城寺さん」
怜「ん?」
怜(確かこの子は同じクラスの……あかん。名前覚えてへんわ)
女友A「今から同じクラスの友達を3人誘って喫茶店に行くんやけど、園城寺さんも暇なら一緒に行かへん?」
怜「せやな……。暇やしええよ」
女友「やった!3人とも向こうに待たせとるから行こっか」
怜(竜華やセーラ以外のクラスメイトと遊ぶなんて、久々やなー)
……
…
・
喫茶店
女友A「それでこの前な……奈良県に行ったら、寂れたボウリング場に座敷童がおるのを見たんよ」
女友B「えー、うっそー?」
女友C「怖~い」
女友D「奈良県といえば、私も奈良で見たんよ……」
女友A「なにを……?」
女友D「真夏なのにマフラーを巻いて厚着してメガネとマスクを装着した女の人を……」
女友C「えー、なんやそれー!」
女友E「きっと口裂け女や……」
怜「奈良県といえば、気を付けた方がええで」
怜「あそこには、急に女性のおっぱいを揉みだす通り魔の女の子がおるからな」
女友B「ほんまかい!」
女友E「奈良県は怖いところやなー」
怜(濃いメンツ多いなー阿知賀)
女友A「あ、もうこんな時間やな」
女友D「ほんまや。そろそろ帰らんと」
女友A「園城寺さん、帰る前に携帯のアドレス交換せえへん?」
怜「ええでー」
女友D「あ、私も!」
女友E「それじゃあみんな交換しよっか」
……
…
・
夜
ときのおうち
怜「はー。楽しかったわ~」
怜「たまには麻雀部以外の友達と遊ぶのもええもんやな」
怜「メアドも交換したし、友達が5人も増えたわ」
怜「……?」
怜「5人……?」
女友A『今から同じクラスの友達を3人誘って喫茶店に行くんやけど、園城寺さんも暇なら一緒に行かへん?』
怜「誘ってくれた彼女を含めて4人のはずやないか!」
.
怜「途中で1人誘って増えた……?いや、そんな事は無かったはずや」
怜「教室には3人しか待ってなかった……喫茶店に入って、いつの間にか1人増えとる」
怜「この5つのアドレスのうち、私のクラスメイトじゃない人が、1人だけいるはずや」
怜「一体誰や……?増えた5人目は」
クラスメイトではない、増えた5人目は誰?
女友A[伊々児 美紀(イイチコ ミキ)]
女友B[大迫 苑香(オオサコ ソノカ)]
女友C[霜月 陽菜(シモツキ ハルナ)]
女友D[村木 久美子(ムラキ クミコ)]
女友E[夢紡 恵美(ユメツグ エミ)]
理由込みで正解のレスがあればストーリが進みます
教師『江口セーラ、7秒36!次、園城寺怜!』
セーラ『怜ー。次は怜の番やでー』
怜「出席番号……名前順では、セーラの次は私や」
怜「クラスメイトに、『江口(エグチ)』と『園城寺(オンジョウジ)』の間の名字の奴はおらん」
怜「つまり……その間に入る[大迫(オオサコ)]なんて名字の奴がおるはずがない」
怜「大迫苑香……こいつが、増えた5人目……」
怜「……ただの思い違いかもしれんけど」
怜「大迫苑香に電話してみればわかるはずや」ピポパポ
ピリリリリリリ
怜「……!?」
怜「な、なんで……」
ピリリリリリリ
怜「なんで、私の後ろから、着信音が聞こえるんや……!?」
怜(私の後ろにあるのは、クローゼット……)
怜(クローゼットの中から、着信音が聞こえる……)
ピリリリリリリ
怜(まさか、この中に……大迫苑香が……?)
怜(……)ゴクッ
ピリリリリリリ
怜「開けて……みよか」
ピリリリリリリ
ガチャ
.
怜「……」
怜「誰もおらん、けど」
ピリリリリリリ
怜「着信音は相変わらずここから聞こえとる……」
怜「いや」
怜「家に帰ってきてからクローゼットの中に放り込んだ、私の鞄の中から聞こえとる」
ピリリリリリリ
ガバッ
怜「あった……鞄の中に、古いガラケーが」
怜「着信の表示名は、私の携帯の番号……」
怜「いつの間に私の鞄の中に……?」
怜「……」
怜「気味悪いし、外のゴミ捨て場に捨ててこよ」
……
…
・
怜「ふーっ」
怜「やっぱ夜道は怖いわー」
怜「居間のおかんとおとんの顔見るまで安心できんかったわ」
怜「ま、なんにせよ携帯は捨てたんやし、早いとこ忘れよ」
怜「電気消して寝るかねと」
パチッ
怜「……」
怜「……」
怜「……やっぱ怖いから電気は点けとこ」
……
…
・
翌朝
怜の家の居間
怜「おはよー……」
母「おはよう。今日は早いやん」
怜の「ん……ちょっとな」
怜(結局、いろいろ考えてて……あんま寝れんかった)
母「そうそう。昨日の夜、外に出たやろ?」
怜「ん、まあちょっとゴミを捨てにな」
母「寝てたのにドアが開く音で目が覚めたわ。あんまり夜は出歩かんといてや」
怜「次から気をつけるわ」
怜「……せっかく早起きしたんやし、麻雀部の朝練にでも顔出そか」
……
…
・
千里山高校 麻雀部部室
怜「(ガララ)おはよーさん」
竜華「あ、怜や」
セーラ「なんや、顔出すなんて珍しいやんけ」
怜「たまにはなー」
浩子「おはようございます、園城寺先輩」
泉「おはようございます」
怜「ん。おはよう」
怜「船Q、部長として頑張っとるらしいやないか」
浩子「いえ、それほどでも」
浩子「ところで園城寺先輩。少し目に隈があるようですが、寝不足ですか?」
竜華「ほんまや。どうしたん?怜」
怜「んー。なんでもないで」
怜「それより泉~。麻雀の腕はどうや?」
泉「ふふふ。先輩方がいた頃より格段に強くなりましたよ!」
怜「ほんまかー?」
セーラ「ほんとに泉は強くなったで」
竜華「そうや!せっかく来たんやし泉と一局打ってみいへん?」
怜「お、そうやな。私が直々に相手して見定めたるわ」
泉「いいですね。よろしくお願いします!」
浩子「それじゃあ、残りは私と……誰か2年を呼びますね」
……
…
・
怜(ふーむ)
泉「ツモ!8000・12000です!」
セーラ「どや、怜。泉は強うなっとるろ」
怜「確かに前よりは強くなっとるみたいやな」
怜(なら……少し本気だそか)
怜(一巡先!)ゴッ
怜(……あれ?)
怜(なんか……真っ暗で何も見えへん……)
怜(ん?なんか視えてきた……)
怜(これは……洞穴?)
怜(どんどん近づいて、中に入ってく……)
怜(中は真っ暗やけど……かろうじて扉みたいなのが見える……)
怜(勝手に開いて、中に入って……また真っ暗や……)
怜(あれ)
怜(なんか……白い文字が浮かび上がって……)
あ と 四 日
怜(……!?)
怜(どういう、意味……)
……き
怜(今度は声が、聞こえ……)
……き!
怜(……あれ)
怜(この声は……)
……き!
とき!
竜華「怜!」
.
怜「りゅう……か……?」
竜華「怜!目が覚めたんやな!?」
怜「あれ……ここは、部室……?」
竜華「よかった……」ヘナヘナ
怜「あれ……竜華どうしたん?」
セーラ「どうしたもこうしたもあるかい!」
セーラ「いきなり動かなくなって瞬きもしなくなって……オレも竜華も心配したんやで!」
怜「そっか……ごめんな」
泉「一体何があったんですか?」
怜「あー気にせんといて。少し疲れてるだけやから」
竜華「怜、無理したらあかんよ。保健室行く?」
怜「ほんまに大丈夫やから」
怜「ごめん。対局中に悪いけど、もう教室に戻るわ(ガララ)」
竜華「あ、待って怜!」
セーラ「……」
浩子「……」
泉「……園城寺先輩、どうしたんでしょう?」
浩子「いつも通り一巡先を見ただけみたいやけど……」
セーラ「なんやろうな。あんな茫然自失する未来って」
浩子「泉に直撃される自分の姿とか?」
泉「なんでそれであんな事になるんですか……」
浩子「まあ、清水谷先輩がついているから大丈夫でしょう」
セーラ「でも怜の場合、心配かけたくなくて変に無理するとこあるからなぁ……」
教室
竜華「ほんとに大丈夫?」
怜「ほんまに大丈夫やから……昨日見たホラー映画がフラュシュバックしただけや」
竜華「怜……」
怜「ほら、次の時間は古文の小テストやから勉強せんと」
竜華「……わかった」
竜華「でも、もし辛くなったら私に言うんやで?」
怜「ん……了解」
竜華「それじゃあ、私は自分の席に戻るから」
怜(竜華……ありがとな)
怜(でも、ほんまに昨日のあれのせいで疲れとるだけやと思う)
怜(それに、あの携帯はもう捨てたし、これ以上何かおこるはずもない)
怜「さて、古文の勉強を……(ガサゴソ)」
怜「……」
怜「……嘘やろ?」
怜「なんで捨てたはずの携帯電話が、鞄の中に入っとるんや……?」
.
昼休み
怜(結局なんなんやろうな、この携帯)
怜(まず間違いなく大迫苑香のものやとは思う)
怜(古い型のガラケー)
怜(千切れたストラップの紐がついとる)
怜(そして、バッテリーは切れてない)
怜(中を調べようとしても)
『パスワードを入力してください』
怜(この通り)
怜(一応ヒントらしきものも表示されとるけど……)
『パスワードのヒント:☆ ○×△ ♪ △×△』
怜(さっぱり意味がわからん)
怜(とりあえず、このまま放っておいたらアカン事だけはわかる)
怜(さっき見えた、『あと四日』の文字も気になる)
怜(誰かに相談するか、私なりに調べるか……)
怜(とにかく何か行動しないと)
一日目 昼休み
行き先を選んでください
1.三年教室(清水谷竜華、江口セーラ、女友A)
2.二年教室(船久保浩子)
3.一年教室(二条泉)
4.職員室(愛宕雅枝)
安価下
三年教室
怜「竜華は次の時間の予習中、セーラはスクワット中、女友Aは友達と談笑中」
怜「誰に話しかけよう」
1.清水谷竜華
2.江口セーラ
3.女友A
安価下
怜(とりあえず、昨日の事を聞いてみよか)
怜「女友Aちゃん」
女友A「あ、園城寺さん。どないしたん?」
怜「ちょっと聞きたいことがあるんやけど、ええかな?」
女友A「うん。ええよ」
怜「昨日、何人で喫茶店に行ったっけ?」
女友A「園城寺さんを含めて5人……あれ、6人いたっけ……あれ?」
女友A「私と、園城寺さんと、クミちゃんと、ハルナちゃんと、エミちゃんと……あれれ?」
怜(なるほど……座敷童みたいにいつの間にか増えてる。って感じみたいやな)
怜「あと昨晩は変な夢を見たりはせんかった?」
怜「洞窟や扉がでてきたり、変な文字がでてきたりするような……」
女友A「なんやそれ。夢占い?」
怜「まあ、そんなところや」
女友A「見たことないけど……」
怜「そっか……」
怜(んーあとは……)
怜「せや、この携帯に見覚えは?」
女友A「見覚えも何も……」
女友A「昨日の帰り道、園城寺さんが自分で拾ったやつやん」
怜「……は?」
怜「え……何いって……」
女友A「なんか昨日、喫茶店からの帰り道で急に草むらに駆け寄ったと思ったらその携帯を拾ってきて」
女友A「後で交番に届けとく。って言って鞄の中に入れとったやん」
怜(……嘘やろ?)
怜(この携帯はいつの間にかクローゼットの中の鞄に入ってたんやなくて……私が自分で拾って持ち帰ってきた……?)
怜(そんなはずは……)
怜(……あれ?)
怜(昨日の帰り道の出来事が……よう思い出せん……)
怜「……なあ。その拾った場所ってどこや?」
女友A「どこって、三丁目の橋の手前やけど……」
怜(三丁目の橋の手前……なんかボンヤリ思い出せそうな気が……)
女友A「園城寺さん、どないしたん?」
怜「あ……その、交番に持ってくにも正確な拾い場所とかがわからんとダメやから」
女友A「なーんや、そっかー」
怜「それじゃ、邪魔したな」
女友A「おやすいごようやでー。また一緒に遊びに行こうな」
怜(三丁目の橋で、私がこの携帯を拾った……)
怜(全く記憶に無いけど……後でそこに行ってみよか)
キーンコーンカーンコーン
怜「と、もう昼休みは終わりやな」
怜「続きはまた放課後や」
……
…
・
放課後
怜「さて、今度はどこに行こう」
一日目 放課後 前半
行き先を選んでください
1.三年教室(女友A)
2.麻雀部部室(清水谷竜華、江口セーラ、船久保浩子、二条泉)
3.職員室(愛宕雅枝)
4.三丁目の橋
安価下
なにこれ、怖い…
夜寝てる時ってダレだよ…リビングで顔見たんちゃうん…
大迫って名前に心当たりないか先生に聞こう。
3
怜「喫茶店で出会った大迫苑香は、千里山の制服を着とった」
怜「もしかしたら……千里山の関係者かもしれへん」
怜「とりあえず、監督に心当たりが無いか聞いてみよか」
職員室
雅枝「んー。どうしたんや園城寺」
怜「ちょっと監督に聞きたいことがあるんですけど」
雅枝「なんや、改まって」
雅枝「なんでも言うてみ」
怜「大迫苑香って子。知りませんか?」
雅枝「……」
雅枝「……」
雅枝「……その子が、どうかしたんか?」
怜「いや、ちょっとその子について知りたくて」
雅枝「……大迫は七年前のうちの生徒やった子や」
怜「やっぱり……それで、どんな子やったんですか?今は何をして……」
雅枝「まてまて園城寺」
雅枝「いくらうちの生徒の事だからって、そう簡単に個人の事を赤の他人に教えることはできへん」
怜「そんなこと言わんと教えてーや」
雅枝「何があるかは知らんけど、大迫となんの繋がりもない園城寺に教えるのは無理や」
怜「ぶー」
怜(監督からこれ以上聞き出すのは無理そうやな)
怜(せめて大迫苑香の事を少しでも知れれば、まったくの興味本位でも無関係でもない。って事で聞き出せるんやろうけど……)
怜(とりあえず今は他のところに行こか)
一日目 放課後 後半
行き先を選んでください
1.三年教室(女友A)
2.麻雀部部室(清水谷竜華、江口セーラ、船久保浩子、二条泉)
3.職員室(愛宕雅枝)
4.三丁目の橋
安価下
麻雀部部室
セーラ「ロン。頭ハネや」
泉「ぐぬぬ……」
セーラ「はっ!この待ちを読めんとはまだまだやな!」
浩子「それで、この選手の事なんですけど……」
竜華「んー。確かこの子の特徴は……」
怜「おー。みんな頑張っとるなー」
竜華「あ、怜。今朝のはもう大丈夫なん?」
怜「大丈夫といえば大丈夫じゃないようなでも大丈夫だといいなという感じが……」
セーラ「はっきりせい!(ビシッ)」
泉「もしかして、朝の対局の続きにきたんですか?」
怜「いや……そうしたいのはやまやまやけど、今は別の用事や」
怜(……やっぱ麻雀部はええな)
怜(今までの変な事も忘れて、みんなと麻雀を打ちたいけど……我慢や)
怜(さて、誰に相談しよか)
1.清水谷竜華
2.江口セーラ
3.船久保浩子
4.江口セーラ
安価下
ミス
1.清水谷竜華
2.江口セーラ
3.船久保浩子
4.二条泉
安価下
怜(泉との対局中にあの変な映像が流れた)
怜(なら、泉が大迫苑香の手がかりを持っとるかもしれへん)
怜「なあ、泉」
泉「はい?」
怜「大迫苑香。って知らんか?」
泉「おおさこ……心当たりはありませんけど」
怜「じゃあ、変な洞窟とかに覚えは?」
泉「ありませんね」キッパリ
怜(……泉は関係なかったみたいやな)
怜(泉は秋の大会に向けての大事な時期やし、事情を話して相談するのはやめた方がええな)
浩子「おっと、部活も終わりの時間やな」
浩子「それじゃあ、今の対局が終わり次第後片付けをするように」
『はーい』
セーラ「ほんと部長が板についてきたな」
竜華「怜、セーラ。一緒に帰ろう?」
怜「ええよ」
怜(帰りに携帯を拾った橋に寄ろうと思ったけど……)
怜(竜華とセーラと一緒にいるときくらいは……あのことは考えんでもええやろ)
……
…
・
翌日
千里山高校
怜(……)
怜(一巡先!)
あ と 三 日
怜(……やっぱり、未来視ができんようになっとる)
怜(そして、このカウントダウン)
怜(何が起きるかわからんけど……どうせロクな事が起きん)
怜(とにかく、なんとか手を打たんと)
怜(この時間の行動はどないしよ)
二日目 朝
行き先を選んでください
1.三年教室(女友A)
2.麻雀部部室(清水谷竜華、江口セーラ、船久保浩子、二条泉)
3.職員室(愛宕雅枝)
安価下
麻雀部室
怜「おはよー」
セーラ「お、二日連続で朝練に来るなんて珍しいやん」
竜華「偉いで怜」
怜(まあ、麻雀打っとる暇はないんやけどな)
怜(あと三日……何をすればいいのかわからん以上、長いのか短いのかはわからん)
怜(とにかく、誰かに相談してみるしかない)
1.清水谷竜華
2.江口セーラ
3.船久保浩子
4.二条泉
安価下
怜(本当なら竜華に相談したいとこやけど……)
怜(今のままやと情報が少なすぎるし、推理するのも困難や)
怜(だからここは、船Qの頭脳に頼る!)
怜「船Q」
浩子「はい?」
怜「ちょっと相談があるんやけど、ええかな?」
浩子「構いませんけど、なんだか真剣な感じみたいですね」
怜「まあ……ちょっとな」
怜「突拍子もない話やけど、口を挟まずに最後まで聞いて欲しいんや」
怜「そのうえで船Qの意見を聞きたい」
浩子「わかりました。私でよければ」
怜「実は……」
……
…
・
浩子「なるほど。増えていた5人目、大迫苑香。知らないうちに拾ってきた携帯電話。未来視の中に現れる映像」
浩子「随分と面白……愉快な事になってるみたいですね」
怜「それ言い直した意味あるん?」
浩子「ジョークですよ。園城寺先輩は少し張り詰めてるようですから、場を和ませようとしただけです」
怜「その心遣いはとりあえず受け取っとくけど、船Qはどうみる?」
浩子「そうですね……とりあえずバラバラな事実を整理しましょうか」
浩子「とりあえずラインのくだりはこの際無視しておいてもいいでしょう」
浩子「クラスメイトと喫茶店に行ったら、いつの間にか七年前の千里山の生徒、大迫苑香が混じってたうえに連絡先まで交換した」
浩子「その後、帰る最中に携帯を拾う」
浩子「家に帰って事態に気づき、携帯を外のゴミ捨て場に捨てる」
浩子「翌日、未来視しようとしたら謎の映像が流れ込んできた」
怜「ま、そんなとこやな」
浩子「ところで、その喫茶店での大迫苑香は人間でしたか?幽霊でしたか?」
怜「なんつー質問や……まあ、混じってても他のクラスメイト達は違和感を持ってなかったみたいやし、少なくとも人間として現れたわけではなさそうやな」
浩子「となると、大迫苑香は死んでて幽霊として現れたか、園城寺先輩の枕神のような思念体か……」
浩子「この問題はひとまず保留にしておきましょう。次の問題は目的です」
怜「目的……?」
浩子「はい」
浩子「園城寺先輩の前に現れて、なんらかの手段で携帯を拾わせた。そして映像まで見せた」
浩子「ただし、日数のカウントダウンがあるから、園城寺先輩に何かをさせたいんだと思います」
浩子「日数は、園城寺先輩を追い込むための手段でしょうね」
怜「なんか、リングの呪いのテープみたいやな……七日以内に条件を満たさないと死ぬ。ってやつ」
浩子「最新作では二日で死にますけどね」
浩子「……呪いのテープ」
怜「ん?どうしたん?」
浩子「それで1つ思いついたことがあるんですが……」
浩子「未来視をした時にしかその映像は流れないんですよね?」
怜「せや。日中でも寝るときでも流れへん」
浩子「……確か園城寺先輩が未来視をする時って、どんな感じにやってるんですっけ」
怜「んー。こう、早送りする感じやな」
怜「そんで、早送りする速度を上げれば、2巡3巡先まで……ってもしかして」
浩子「ええ」
浩子「それこそ貞子のような、園城寺先輩の未来視をビデオテープに見立てた念写じゃないでしょうか」
怜「……ほんまかい」
浩子「念写能力だと仮定すると、携帯を拾った事に関しても仮説が成り立ちます」
浩子「未来視でないから映像を焼き付けることはできなくても、普段の視界に念写することでサブリミナルに似た効果を与えることはできるかもしれません」
怜「なんかイマイチ信じられんな」
怜「早送りってのはものの例えでビデオテープとは全然違うし、サブリミナルでも私が覚えてないのはおかしいし」
怜「そもそも井戸の上ならまだしも、あちこち歩いとる私にどうやって念写を送ってきたんや?」
浩子「最初2つに関しては、そもそも理屈の成り立たない現象なのでなんとも」
浩子「最後に関しては、すぐ近くに媒体があるじゃないですか」
怜「……携帯電話か」
浩子「恐らくは。それがどこかにいる大迫苑香の念写の受信機になって、園城寺先輩に影響を与えているのかと」
怜「……まあ、それを信じるとしよう」
怜「それで、私はどうすればええんや?」
浩子「とりあえず大迫苑香の事を調べるしかないでしょうね。私の方もいろいろ調べておきますが、園城寺先輩もお願いします」
怜「となると……やっぱ監督か」
怜「念写……もしかしたら、これが大迫苑香に繋がる手がかりとして使えるかもしれん」
浩子「……と。いつの間にか朝練の時間も終わりですね」
浩子「それじゃあ、私はこれで失礼します」
怜「ん。ありがとな船Q」
……
…
・
昼休み
怜「さて。どこに行こう」
二日目 昼休み
行き先を選んでください
1.三年教室(清水谷竜華、江口セーラ、女友A)
2.二年教室(船久保浩子)
3.一年教室(二条泉)
4.職員室(愛宕雅枝)
安価下
怜「竜華は麻雀の本を読んで、セーラは懸垂をしてて、女友達は友達と談笑中」
怜「さて、誰に話しかけようか」
1.清水谷竜華
2.江口セーラ
3.女友A(伊々児 美紀)
4.女友C(霜月 陽菜)
5.女友D(村木 久美子)
6.女友E(夢紡 恵美)
安価下
セーラ「45……46!」
怜「なあセーラ」
セーラ「ん……47!なんや怜……48!」
怜「……なんで懸垂しとんの?」
セーラ「そりゃあ……ツモ翌力を上げるために麻雀マッスルを鍛えとるんやないか」
怜「……」
セーラ「ふーっ。それで、なんか俺に話があるんやろ?」
怜(相談して大丈夫やろうか)
1.大迫苑香について聞いてみる
2.携帯電話について聞いてみる
3.世間話をする
安価下
つきつける→携帯電話
怜「なあセーラ。この携帯電話見て何か気づいたことはない?」
セーラ「んー。随分古い携帯やな」
怜「そんなん一目でわかるん?」
セーラ「そりゃあな。ほら、ここにメーカーが書かれとる」
セーラ「ボーダフォンて」
怜「ボーダフォン……確かに今はソフトバンクやし、ありえんな」
怜(なるほど。これは昔の携帯電話って事を示すための手がかりになるかもしれんな)
セーラ「どや、参考になったか?」
怜「うん。ありがとセーラ」
怜(大迫苑香の念写能力、明らかに私のではない古い携帯)
怜(これなら……いけるかもしれん)
……
…
・
放課後
怜「さて、二日目も終わろうとしてる」
怜「もう半分やし、あんま余裕がないな」
二日目 放課後 前半
行き先を選んでください
1.三年教室(女友A)
2.麻雀部部室(清水谷竜華、江口セーラ、船久保浩子、二条泉)
3.職員室(愛宕雅枝)
4.三丁目の橋
安価下
麻雀部部室
怜「船Q」
浩子「あ、園城寺先輩。首尾はどうですか?」
怜「さっぱりや。そっちは?」
浩子「さっぱりですわ。一応園城寺先輩の言っていた監督の話で大迫苑香のいた年代がわかったので、その時期あたりのニュースを調べているんですが、時間がかかりそうです」
怜「そうか……すまんな。大変な事任せて」
浩子「いえ。他ならぬ先輩のためですから(ニッコリ)」
怜(……なんやろ。船Qがここまで素直やと、あとでなんかとんでもない事を要求される気がする……)
怜「とりあえず私は私で、誰かに話を聞いてみよか」
1.清水谷竜華
2.江口セーラ
3.船久保浩子
4.二条泉
安価下
怜(そろそろ竜華分が不足してきたわ……)フラフラ
怜(ここらで膝枕してもらわんと)
怜「りゅーかー」
竜華「どうしたん?怜」
怜「疲れたから膝枕してや」
竜華「ええよ。おやすいごようや」ぽんぽん
怜「ふぅ」ぽすん
怜「はぁ~。やっぱ落ち着くわ~」スリスリ
竜華「ほんま膝枕愛好家やな」クスクス
1.このまま休む
2.竜華と話をする
安価下
怜「……!」ガバッ
竜華「怜……どないしたん?」
怜「いや……なんか少し悪寒を感じて……」
竜華「大丈夫?保健室行く?」
怜「いや……大丈夫や」
怜(なんや、今のは……)
怜(私の中からのナニカが、竜華の中のナニカに奪われるような、感覚……)
怜(……ん?私の中から竜華の中に?)
怜「……枕神」
竜華「え?」
怜「竜華、枕神怜ちゃんを呼び出してみて」
竜華「ええけど……」
怜(私の未来視に影響があるなら……怜ちゃんの能力はどうなるんや?)
竜華「ここにーーーーーー怜を感じる!」
ぽんっ
怜ちゃん『……別になんも問題は無いな』
竜華「???」
怜ちゃん『ごめん。なんでも無いわ』
竜華「変な怜」
怜(船Qの理屈でいうなら、私の『未来』という名のビデオテープは、念写で上書きされ続けている状態や)
怜(なら枕神はどういう関連性になるんや?)
怜(ダビング……とも違う)
怜(自分の未来だけを編集したフィルム。ってとこなんかな?)
怜(私がすでに竜華にフィルムを渡したから、もう関われない?)
怜(もしくは……)
竜華「怜ー?」
怜「ん……ありがと竜華。もう行くわ」
二日目 放課後 後半
行き先を選んでください
1.三年教室(女友A)
2.麻雀部部室(清水谷竜華、江口セーラ、船久保浩子、二条泉)
3.職員室(愛宕雅枝)
4.三丁目の橋
安価下
三丁目の橋
怜「ここが、私がこの携帯を拾った場所やな」
怜「なんの変哲も無い草むらやけど……なんか手がかりがあるかもしれんし、とりあえず調べてみよか」
怜(それにしても)
怜(大迫苑香)
怜(一体今はどこで何をしとるんや?)
怜(生きてるのか、死んでるのか。あいつの念写は携帯を通じてるとして、どうやって携帯に送ってるのか)
怜(それがわかれば……)
チャリン
怜「……ん?」
怜「これは……鍵?」
怜「紐がついとるけど……この紐」
怜「この携帯の千切れたストラップ紐と同じ太さや」
怜「てことは……この鍵は、大迫苑香のものって事やな」
[謎の鍵]を手に入れた!
怜「暗くなってきたし、探索できるのはここまでやな」
怜「とりあえず今日のところは帰ろか」
怜(二日目が終わった)
怜(残るはあと半分)
怜(その間に、大迫苑香の謎を調べんと……)
日付が変わったので一時中断します
続きは明日の19:00から再開します
乙乙
これ読んで興味出たから>>1の過去スレ教えてくれない?
再開します
……
…
・
千里山高校
怜「んー!」
怜「いい朝やー」ぐーっ
怜「昨日、竜華に膝枕してもらったし、気分がええわー」
怜「さーて。今日は何しよか」
三日目 朝
行き先を選んでください
1.三年教室(女友A)
2.麻雀部部室(清水谷竜華、江口セーラ、船久保浩子、二条泉)
3.職員室(愛宕雅枝)
安価下
職員室
怜「かんとくー」
雅枝「ん。また園城寺か」
怜「ちょっとこへを見てもらえますか?」
つきつける→携帯電話
雅枝「なんや、機種変でもしたんか?」
怜「これは私のやないです」
怜「ほら、このメーカー名」
雅枝「ボーダフォン……確かに園城寺のじゃ無さそうやな」
怜「これはーーーーーー大迫苑香のものです」
雅枝「……は?」
雅枝「いや……まて。流石に信じられへんわ」
雅枝「確かに園城寺が持ってたらおかしい携帯やけど、親が機種変前に使ってたのを持ってきたとかそんなんやろ?」
雅枝「本当に園城寺が大迫と関わりがあるかっていう証拠にはならんで」
怜「……念写」
雅枝「!」
怜「大迫苑香は、念写のようなものができるんじゃないですか?」
雅枝「……」
雅枝「……そうか。そこまで知っとるんやな」
雅枝「わかった、話したるわ」
雅枝「大迫の事を」
雅枝「前も話した通り、大迫は七年前のこの学校の生徒やった」
雅枝「不思議な雰囲気を纏ってて、少しミステリアスな子やったけど……別に人付き合いが苦手ってわけでもなく誰にでも分け隔てなく付き合っとった」
雅枝「ただ、やっぱ普通の子じゃなかったと思う」
怜「?」
雅枝「私があの子の担任をしてた時の修学旅行の時の話なんやけどな」
雅枝「あの頃もカメラ付き携帯は普通にあったけど、学校で写真を印刷して配る関係上、各グループに使い捨てカメラを配って、修学旅行後に回収しとった」
雅枝「その時、大迫も写真係の1人だったんやけど……」
雅枝「修学旅行後、私に使い捨てカメラを渡した時」
雅枝「まだフィルムが3枚分残っとった」
雅枝『なんや、まだ残っとるやん。折角やし使い切ったらどうや?』
苑香『ううん。そのまま現像に出してください』
苑香『もう、全部使い切りましたから』
雅枝『……?』
雅枝「結局、よくわからずにそのまま現像に出したんやけど……」
雅枝「3枚分残して現像したはずなのに、何故か40枚撮りのカメラの全撮影枚数分、40枚の写真があった」
怜「……最後の3枚は、シャッターも押さずフィルムも回さず、直接フィルムに焼き付けられた映像。って事ですか?」
雅枝「……まあ、そういう事やな」
雅枝「あれがいわゆる、念写ってやつなんやろうな」
怜「……ところで、その最後の3枚には、何が写ってたんですか?」
雅枝「……」
雅枝「……大した写真やないよ」
怜「……」
怜「……それで、大迫苑香は今何してるはるんです?」
雅枝「……わからん」
雅枝「なにせ、七年前にーーーーーー行方不明になったからな」
怜「行方不明……?」
雅枝「7年前の11月に突然学校に来なくなってな。友達が連絡しても携帯は繋がらんし、警察が捜索しても見つからん」
雅枝「そのまま今に至っとる」
怜「……」
怜(行方不明……やなんて)
怜(これじゃあ、完全に手かがりが途切れたやないか)
雅枝「あ……せや」
怜「??」
雅枝「確かにこのあたりに……」ゴソゴソ
雅枝「あった、これや」
怜「これは……?」
雅枝「大迫の捜索が打ち切られた年度末に、彼女の机とロッカーを整理したんやけど」
雅枝「もともと真面目で置き勉する性格じゃなかったから、ほとんど私物は置いてなくて」
雅枝「この鍵付きの小箱だけ机の奥にしまってたあったから、私が保管してたんや」
雅枝「これ、園城寺にやるわ」
怜「ええんですか?こういうのは家族とかに渡すんじゃ」
雅枝「かまへんかまへん」
雅枝「まあ細かいことは話せんけど、大迫は母方の祖父の元で育ったけど高校入学後、祖父を亡くしてな。これを渡す家族はおらんのや」
雅枝「園城寺に預けとくから、大迫について何かわかったら教えてや」
怜「わかりました」
雅枝「そんじゃ、私が知っとることは全部話したし、私は次の授業の準備に戻るで」
……
…
・
千里山高校 三年教室
怜(さて、監督にもらったこの鍵付きの小箱)
怜(昨日拾った携帯のストラップの鍵で開けれそうやな)
怜「ガチャりことな」ガチャ
怜「これは……紙切れやな」
怜「あちこち虫食いがあるみたいやけど……とりあえず読んでみよか」
『1~10の数字を、記号を使った式に置き換えた
パスワードのヒントはこれを利用したものを使う
♪=1
☆×○=◾︎
△=◾︎
○×○=◾︎
○=◾︎
☆=◾︎
△×△=◾︎
*=◾︎
○×△=◾︎
◾︎◾︎◾︎◾︎◾︎=8 』
怜「これは……携帯のパスワードのヒントに使われた記号式やな」
怜「でも、虫食いだらけで記号式がなんの数字を表してるのか、全くわからへん……」
怜「まあ……頑張って解いてみよか」
右辺の虫食い(◾︎の部分)に当てはまる数字をすべて答えよ
正解のレスがでたらストーリーが進みます
怜(一見全くヒントはないけど……ヒントは記号式の形そのものや)
怜(まず、1~10の数字の中で、二乗した数は4と9のみ)
怜(つまり、同じ記号をかけている○×○と△×△は4と9のどちらかがそれぞれ入り、○と△は2と3のどちらかがそれぞれ入る)
怜(となると、○×△は6やな)
怜(次に、☆×○の式)
怜(○には2か3のどちらかが入る)
怜(1~10のなかで3の倍数は3、6、9やけど、3は素数やし6は判明してるし9は二乗した数やから☆×○の答えには当てはまらん)
怜(2の倍数は2、4、6、8、10。2は素数で4は二乗数。6と8は判明しているから、当てはまるのは10のみ)
怜(つまり、○は2で☆は5。ついでに△が3になる)
怜(そしと余った*が残りの素数の7や)
怜(この携帯のパスワードのヒントは『☆ ○×△ ♪ △×△』)
怜(つまり、5619がパスワードや)
『ロックが解除されました』
怜「やった……!」ぐっ
怜「さーて。とりあえずどこを調べようか」
携帯のどこを調べる?
安価下
怜「着信履歴は……」
怜「紫奈々井 生子(シナナイ ショウコ)って子からやたら不在着信が来とるな」
怜「多分、この子が一番仲の良かった子なんやろうな」
携帯のどこを調べる?
安価下
怜「メールボックスは……と」
怜「やっぱ紫奈々井生子からのメールばっかやな」
怜「ちょっと開いてみよ」
『どこにいるの?』
『連絡をちょうだい』
『心配してます』
怜「……」
怜「そうや。未開封のメールの直前なら、行方不明になる前に何があったのかわかるかもしれん」
『ほんとに六尾山トンネルに行くん?心霊スポット好きなのはわかるけど、不良がたむろしてるらしいからやめといた方がええよ』
.
怜「六尾山トンネル……」
怜「確か、パイパスができたおかげで使われなくなって閉鎖された古いトンネルやな」
怜「なるほど……あの映像にでてきた洞窟は、トンネルやったんやな」
怜「そして、このメールから先は未開封……」
怜「つまり、その六尾山トンネルに行った後に行方不明になったって事や」
怜(なんとなく予感を感じる)
怜(六尾山トンネル。そこがこの物語の、終点になる)
……
…
・
昼休み
怜「さてと。この時間はどないしよう」
三日目 昼休み
行き先を選んでください
1.三年教室(清水谷竜華、江口セーラ、女友A)
2.二年教室(船久保浩子)
3.一年教室(二条泉)
4.職員室(愛宕雅枝)
安価下
二年教室
浩子「なるほど。六尾山トンネルですか」
浩子「確かにあそこは使われなくなった県道の近くですし、ホラースポットとしても不良の溜まり場としてもベストですね」
浩子「そして、今の話でだいたいわかってきました」
怜「何がわかったん?」
浩子「実は、大迫苑香の行方不明になった年の事件を調べていたんです。何か関係する事は無いか。と」
浩子「そこで、面白い事件を見つけました」
浩子「このタブレットをみてください」
怜「これは……ニュース記事やな」
怜「えーっとなになに……」
怜「北大阪で男子高校生3人の謎の連続死」
怜「同じ高校に通う少年3人が、三日の内に相次いで死亡した」
怜「12月9日。少年Aが橋近くの川原で溺死」
怜「12月10日。少年Bが……自らの眼球をペンで潰してショック死……!?」
怜「12月11日。少年Cがマンションの屋上から飛び降りて死亡……」
怜「なお、この3人は非行の目立つ生徒で、警察は薬物の疑いをもち調べている……」
浩子「同じ高校の3人が3日のうちに死亡。しかも少年Aが亡くなった川の写真を見てください」
怜「これは……携帯を拾った橋やないか!」
浩子「その通りです」
浩子「恐らく、六尾山トンネルにホラースポット観光に行った大迫苑香は、そこでたむろしていたこの少年達に出会ったんでしょう」
浩子「そしてこの不良達に……まあ、口に出せないような事をされたんでしょうね」
怜「……」
浩子「そして少年Aに携帯電話まで奪われたけど、呪いなりなんなりで彼らを殺害。少年Aが持っていた大迫苑香の携帯はその時に橋近くの草むらに落ちたんでしょう」
怜「でも、7年もの間携帯が誰にも拾われなかったっておかしない?」
浩子「それを言ったら7年もの間バッテリーが切れてないその携帯の方がよほどおかしいです」
怜「それと、大迫苑香が行方不明になったのは11月……このメールを見る限りは11月3日や」
怜「でもこの少年達が事故死したのは12月9日。この一ヶ月のタイムラグはなんなん?」
浩子「多分ですけど……行方不明になった時には亡くなっていなかったんじゃないですか?」
怜「……それって」
浩子「確か、園城寺先輩がみた映像には扉があったんですよね?」
怜「多分、トンネルの非常口やな……その避難抗に監禁されてたんか?」
浩子「……恐らくは」
怜「つまり……六尾山トンネルの非常口の扉の先。そこに……」
浩子「未だ行方不明な以上、いる……いえ、あるんでしょうね」
浩子「大迫苑香の、死体が」
.
……
…
・
怜(不良達によって、11月の寒い季節の中……暗いトンネルの中に監禁されて)
怜(助けを呼ぶこともできず、暗いトンネルの中で一人ぼっち)
怜(誰かがやってくる足音が響けば、それは助けなんかじゃなくて、自分をこんな目に遭わせた不良達がやってくる悪夢の足音)
怜(彼らが死ぬまでの一ヶ月間、自分が死ぬまでの間の期間)
怜(大迫苑香はずっと、そんな目に遭ってた)
怜(一体……その怨みはどれほどのものなのか、私にはわからへん)
怜(けど、私だって指咥えて呪いを受ける気はない)
怜(六尾山トンネル……そこにいけば、全てが終わる)
.
三日目 放課後 前半
行き先を選んでください
1.三年教室(女友A)
2.麻雀部部室(清水谷竜華、江口セーラ、船久保浩子、二条泉)
3.職員室(愛宕雅枝)
4.三丁目の橋
5.六尾山トンネル
安価下
怜(いざ、六尾山トンネルに行こうと思ったけど……)
怜(一人やと怖いな)
怜(竜華についてきてもらお)
麻雀部部室
怜「(ガララ)やほー」
竜華「あ、怜。三日連続で来るなんて珍しいやん」
怜「ん……まあな」
セーラ「でも打ったのは一昨日の朝だけやけどな」
怜「ちょっと色々忙しいんよ」
竜華「どないしたん?ほんと最近様子が変やで?」
怜「その事でちょっと相談があるんやけど……部活抜け出せん?」
竜華「ええよ。ちょっと待っててな」
……
…
・
竜華「そっか……そんな大変な事になってたんやね」
竜華「ごめんな、気づいてあげれんくて」
怜「ええよ。そもそも竜華には心配かけたくなくて隠しとったわけやし」
竜華「それで……苑香ちゃんのおる六尾山トンネルに行くんやな?」
怜「そのつもりや」
竜華「それなら、はよ行こ。暗くなってからやと危ないで」
三日目 放課後 後半
行き先を選んでください
1.三年教室(女友A)
2.麻雀部部室(江口セーラ、船久保浩子、二条泉)
3.職員室(愛宕雅枝)
4.三丁目の橋
5.六尾山トンネル
安価下
六尾山トンネル
怜「ここが、六尾山トンネル……」
怜「大迫苑香が監禁されて、死んでいった……呪いの発祥地」
竜華「誰も通ってないから、荒れ果てて気味悪いとこやな……」
怜「とりあえず中に入ってみよか」
竜華「うん……」
トンネル内部
ぴちゃん……ぴちゃん……
竜華「怜、足元気を付けてな」
怜「うん……なんかトンネルの中で喋ると、反響してなんか変な感じやな」
竜華「それに、風の音や水の音も反響しとるから……凄く不気味や」
怜「……と、あった。この扉や」
竜華「開きそう?」
怜「んー。ダメっぽい。ダイヤル錠がついとる」
竜華「ダイヤル錠の番号……4桁やし、全部で10000通り」
怜「一回試すのに1秒かかるとしても、2時間半はかかりそうやな」
竜華「流石にそんな時間このトンネルに居るのは……って、怜。なんか足元に落ちとるよ?」
怜「ん……ほんまや」
怜「これは……また携帯電話?」
竜華「誰のやろ?」
怜「んー。多分、大迫苑香を監禁した不良達のやな。これもボーダフォンや」パカッ
怜「……あかん。これもパスワードがかかっとる」
竜華「ヒントかなんかないん?」
怜「えーっと、パスワードのヒントを見る」
『パスワードのヒント:みどりの日』
怜「……そのまんまやん」
入力するパスワード4桁
安価下
怜「みどりの日は5月4日だから、0504、と」ピポパポ
『パスワードの認識に失敗しました』
怜「……あれ?」
竜華「どういうこと?」
怜「わからん……他の数字なんかな……?」
入力するパスワード4桁
安価下
竜華「んー。みどりの日は5月4日やと思うんやけど、なんかそこからさらに捻らなあかんのかな?」
怜「なんか携帯のどっかにヒントでも書いてないかな」クルクル
「Vodafone」
怜「……ん?」
竜華「どうしたん?怜」
怜「なあ竜華。ボーダフォンからソフトバンクに変わったのっていつやっけ?」
竜華「んーと、確か2006年やな」
怜「2006年……」
怜「思い出したわ。確かその頃に変わったのがもう一個あったはずや」
竜華「あ……それって、みどりの日の日付け!」
怜「そう。携帯の持ち主が2006年以前にこの携帯を使ってたなら、みどりの日も2006年以前のもの」
怜「つまり……4月29日。0429や」ピポパポ
『ロックが解除されました』
竜華「やった!でかしたで怜!」
怜「さて……この携帯の何を調べよ」
携帯のどこを調べる?
安価下
怜「んー。音楽フォルダはちょっと古い音楽とか入っとるな」
怜「写真は……うっ……」
竜華「これって……多分、苑香ちゃんの……」
怜「……悪趣味な奴らやな。全部削除したろか」
竜華「あ、まって怜。この写真のここ……」
怜「ん……あ!」
竜華「この扉が開いた状態で写っとる……ダイヤル錠も、解除された状態で!」
怜「凄いで竜華!この写真に写っとる番号を入れれば開けるやん」
竜華「ふふん。私だって役に立つんよ」ドヤッ
竜華「それで、番号は『1103』やな」
怜「監禁した日を設定しとったんか。ほんま悪趣味な奴ら……」カチャカチャ
カチャッ
怜「よし、開いた!」
ギィィィィィィ
怜「ここが、監禁部屋……」
竜華「ひつ……!」
怜「ど、どうしたん竜華……?」
竜華「そ、そこ……女の人が座っとる……」
怜「嘘……って、ほんまや!」
女性『……』
竜華「も、もしかして……苑香ちゃんの、幽霊……」
女性『……』
怜「……あれ?」
竜華「と、怜……?」
怜「……」スタスタ
竜華「怜、危ないよ!」
女性『……』
怜「これは……死体や」
.
……
…
・
怜(あの後、私たちは大迫苑香の死体を発見した事を、警察に通報した)
怜(彼女の死体はまるで死後数分のように綺麗なままやったけど、大迫苑香が亡くなったのはやっぱり7年前やった)
怜(屍蝋化)
怜(低音潤湿のトンネル内に放置されていた彼女の遺体は、腐敗を免れ脂肪が蝋化し、まるで生きているかのような状態で残っていた
怜(その後、普通に未来視は使えるようになった)
怜(恐らく大迫苑香が埋葬され成仏したからだろう)
怜(携帯も警察に届けた。彼女と一緒に埋葬されるのか証拠品として保管されるのかはわからない)
怜(何にせよ、全ては終わった)
怜「んー」ゴロゴロ
竜華「……」ピポパポ
怜「んー」スリスリ
竜華「……」ピポパポ
怜「竜華ー。携帯ばっか触っとらんと私に構ってーや」
竜華「あ……ごめん怜」
怜「……って、その携帯ってトンネルの中で拾ったヤツやん」
竜華「うん……あの後、鞄の中に入れたまますっかり忘れてて……」
竜華「んでちょっと中を見てたんやけど、気になるとこを見つけて」
怜「気になるとこ?」
竜華「この携帯の発信履歴なんやけどな、一番新しいやつ」
怜「……ん?12月の上に9月がきとる。どういう事や?」
竜華「この二番目の12月は、この持ち主が亡くなる頃にかけてたんやと思う。それで、最新の9月」
竜華「多分、これをかけたのは……それから7年後の事やと思う」
怜「7年後……それって、つまり……」
竜華「この呪いの始まりのきっかけは、この携帯の持ち主がトンネル内に落とした事やと思う」
竜華「大迫苑香の呪いは……自分の監禁されてる部屋の扉の前、すぐ近くにあったこの携帯の電波を通じて発信され、自分を監禁した3人の不良の元に届いた」
竜華「そして、7年後……今度は自分の携帯に発信して、怜の元に届いた」
怜「……」
竜華「まあ、ただの仮説やしそれで何が変わるってわけでもないんやけどな」
怜(……いや、大きく変わる事があるやないか)
怜(もしかしたら、大迫苑香の呪いは成仏して終わったんやない)
怜(発信する携帯が手元から無くなって、途切れたんやとしたら……)
とある日 無縁墓地近く
「あれ?なんか私のケータイが勝手に動いてんだけど」
「なにそれ?怖くない?」
「死者の怨念が動かしてるってやつ?」
「なんか都市伝説みたい」
「……あれ?」
「どうしたの?」
「一人多くない?」
カンッ
これで終わりです
ハッピーエンドやトゥルーエンドっぽくしようと思ったけど、たまにはホラー的な終わり方にしてみたかったです
選択肢を遡れば他のエンディングに行けるとかそういうのは無く、これが唯一のエンディングです
なんとなくキャラが機械的に喋ってる感じがするし関西弁が下手だしで、読んでて苦痛だったかもしれませんが、最後までお付き合いただけたお陰で、無事終わらせる事ができました
最後に、二日間に渡りお付き合いいただき、本当にありがとうございました
乙
村木をどーにかしないことにはなぁ
>>91
ありがとうございます。是非読んでください
末原恭子「宮森譚」
末原恭子「ようこそ廃校姫松小学校へ」
末原恭子「鏡の中の由子」
末原恭子「続・宮森譚」
末原恭子「終・宮森譚」
須賀京太郎「旧校舎の鏡」
新子憧「しずと一緒に山登り」
宮永咲「図書室って落ち着くよね」
清水谷竜華「夢の中の洋館」
原村恵「そんなオカルトはありえない」
弘世菫「松実旅館の怪」(Pixiv小説作品)
基本的に全て同じ世界観でやっていますが、末原さんシリーズ5作以外は他の作品を知らなくてもストーリーについていけるようにしています
あぁ、三面鏡の人か、気付かんかった。
今回もオッサン泣きそうになるほど怖かった。
乙。
念写で撮った3枚は重要ではなかったのね
あと山登りは読んだことあった乙
乙
丁度過去作漁ってたところだけど副会長小噺とかユキの夏休みも面白かった
>>144
村木久美子と夢紡恵美に関しては、>>9の問題でわかる人は引っかかるミスリードです。今回は岩手県のあいつらは関係ありません。一応、スレ内だけの情報でクリアできるように設定しているので……
ちなみに>>80で①を選ぶと、大迫苑香の呪いが太ももを通じて竜華の中に流れ込み、エミリア・ナイトメアが復活する次回作が作られる事になりました
>>149
自分の拙いホラー描写で怖がって貰えるのが一番嬉しいです
正直、最近ホラーについて色々悩んでて自虐的になっていたから、怖がって貰えるのは本当に嬉しいです
ホラー作品やそれに関してはもう色々語りたい事がありますが、また別の機会にしましょう
>>150
念写写真の内容は一応考えてはいますが、とりあえずはぐらかしておきました
出席番号とか機種がボーダフォンだとか何気ないことを謎解きのヒントにしておきながら、意味深な事を残しておくのは、ゲーム性としてフェアではない気がしますが……そこまでしないと皆さんにあっさり謎を解かれてしまうんです
山登りは正月の忙しい時期に投下したにも関わらず、みなさんに参加してもらい見事クリアしてもらえた思い出の作品です
>>151
副会長の話は自分でも気に入っているスレです
ノンケで純情な久は可愛いですよね。あと揺杏は無条件で可愛いですよね。ヨネ?
ユキの夏休みは、酒に酔って何も考えずとりあえず建てた後、酔いが覚めてから盛大に焦りながら終わらせた作品です
けれどそのおかげで、ユキ×成香が案外いい組み合わせなんじゃないか?と思えるようになりました
有珠山の面々はなかなか個性的で濃いので、書いてても読んでても楽しいです
ちなみに酒の勢いでとりあえず建てたスレには
『京太郎「未来デパート?」』『竜華「私ってもしかして凄くモテるんやないかな?」』『怜「……なんの薬やて?」』があります
どれも安価スレだから、とりあえず何も考えず安価スレを建てた感じがする……
あと今後は怜ちゃんヒントはありません
「みんなの謎解きを手伝うことで推理力を高め、ナイトメア邸から竜華を助けられるようにする」という怜ちゃんの目的を達したためです
ノーヒントクリアで溜まる怜ちゃんポイントが100ptでナイトメア邸が解禁されたのは、それが理由です
正味自分でも全部は覚えてない
>>146で挙げたホラーシリーズ以外だと
京太郎「ホームレスになった」
咲「シュガーギア」
透華「名探偵透華の事件簿」
咲「あの女、京ちゃんをとるなんて許せないよ」
咲「安価で京ちゃんを手篭めにする」
久「一太くん」揺杏「いっくん」
京太郎「全国ってかわいい女の子が多いよな」
京太郎「未来デパート」
竜華「私ってもしかして凄くモテるんやないかな」
怜「なんの薬やて?」
真屋由暉子「私の夏休み」
多分これで全部だったはず
そしてこれで思い出したけど、シュガーギアを最後までやるのと京太郎×玄をしっかりやるという課題が残ってた……
オマケ
6月 清澄高校 麻雀部部室
優希「それじゃあ、今度は私が怖い話をする番だじぇ」
久「待ってました!」
まこ「期待しとるぞ」
和(もう今日の部活は怪談会で終わりそうですね)
優希「今から一ヶ月前の話……私が眠ってた時の話だじぇ」
優希「最初は、私は真っ暗な闇の中にいて」
優希「しばらくしたら、女性の声が響いてきたんだじえ」
優希「掠れた声で、女性がこう言って」
「9:30、起きる」
優希「最初はなんの事だったかわかんなかったじょ」
優希「次に響いた声は」
「9:00、朝食」
優希「そして」
「11:00、散歩に行く」
.
優希「なんの事か」
「12:00、昼食」
「13:00、昼寝」
優希「わからなかったけど」
「16:00、テレビを点ける」
「19:00、電話をかける」
優希「その内容は」
優希「私のその日の行動だったんだじえ」
.
「20:00、夕食」
優希「そして、最後に」
「23:00、就寝」
優希「私が寝た時間になって」
優希「そして」
「4:44、死ぬ」
.
和「……!」
優希「その声を聞いた瞬間、急に息が苦しくなって」
優希「身体も動かなくて」
優希「もうダメだ……と思った時、目が覚めたんだじぇ」
優希「枕元にあった時計を見たら、4:46分だったんだじょ」
優希「さらに気がつくと、私の首の上で猫が横に寝てたんだじぇ……」
久「その猫が、息苦しくなった原因なのね……」
和「あれ、優希は猫なんて飼ってましたか?」
優希「友達が家族で出かけるからって私の家に預けた猫だじぇ」
優希「家の中で常に私の後ろにトコトコついてきて可愛いと思ってたら、おかげで悪夢に遭ったじぇ……」
まこ「とんだ災難じゃな」
久「それで、和は今の話をどう解釈するの?」
和「……解釈も何も、夢の話ですからね。何でもアリですよ」
久「それもそうね」
和(……ただ、一つ気になったんですが)
和(その猫は優希の後を常に歩いていた)
和(つまり、優希の一日の行動を把握していた)
和(そして、夢の中で一日の行動が語られ、死ぬと言われ直後にその猫が首の上にのしかかり優希を苦しめた)
和(つまり、その猫がーーーーーー)
和(……いえ、考えすぎですね)
和(猫が夢の中で殺人宣言をするなんて、そんなオカルトありえません)
もいっこカンッ
この話の本当に怖い所は9:30に起きているのに9:00に朝食を済ましていること。
つまり優希は夢遊病者…乙っ!
以上、オマケ
これは自分の後輩が体験した話をアレンジしたものです
「のぞきめ」の作者、三津田信三先生は「百蛇堂」にて怪談話に理由付けや脚色を加えることが興醒めと言っていましたが
「リング」の作者、鈴木光司先生は「アイズ」にて怪談話に理由付けすることを「見えない糸」と言っていました
かの作品「仄暗い水の底から」は、鈴木光司先生の実体験を作品に昇華させたものらしいです
どちらが良いかは、いつか誰かと議論してみたいものです
ちなみにこの後輩とその一家、一人残らず「仄暗い水の底から」を知りませんでした
CMでよくやっていたからわりかし知名度あると思ってたけど、一家勢ぞろいで知らないというのが一番のホラーでした……
>>165
素で間違えました
最初は「8:30、起床」にしてたけど、なんとなく優希は遅く起きてる気がして一時間遅らせたらムジュンが生まれてしまいました
10:00と間違えたんだろうなとは思ったけれど、ネタは積極的に弄らないとと言う謎の使命感が働いたので…
良く読むと怖い話的な実はここにも不思議が的なネタとして使っても良いと思う。最後に食べた物が分かる能力者の話みたいに。
怪談に理由付って言うと塗り壁が思い出される。実は自然現象で天然ガスが歩みを鈍らせていた。とかそんなん。
>>168
それありますね
今だからネタばらしすると>>41さんの指摘も、実はここにも……です。怜が両親が寝てる間に自分で捨てたはずの携帯を拾いに行った感じです
ただ、今回の場合はさらっと終わらせたいのでネタの渋滞は避けたかったんです
怖い事情も案外あっけなかったりするものですが、怖いと思って怖がれるほうが怪奇好きには幸せですね。サンタクロースを信じる子供のように
お化け屋敷も「こんなん人間がやってるだろ」と思うより、怖がれた方が楽しめるというものです
余談ですが、お化け屋敷といえば富士急ハイランドのお化け屋敷に行きたくて一人旅で山梨に行ったら、長いお化け屋敷なため一人では危険だから入れないと言われて門前払いくらいました
野暮な指摘してすまんな、間違いも他人の解釈次第でって感じに気軽く書いてしまった。
形の無いモノに人が形を与えて存在が出来るって浪漫だよね。
お化け屋敷は態々足を運んだのに残念だったね。
また小話的な閑話を上げたりするんかな?
長編の構想とかあるなら楽しみにしとるよ。
ホラー作品なんて伊藤潤二しか読んだことないよ
>>170
解釈次第で怖くなるのに「それは間違った解釈だよ!」って作者が言うのは野暮かもしれませんが、やっぱり恥ずかしいんです……
案外古代象形文字とかもただの悪ガキの悪ふざけの暗号文だったりしたら、当人からすればここまで考察されると恥ずかしいみたいな……説明になってない気がしますが気にしない
ちなみにお化け屋敷は、入り口で待ち構えておいて入ろうとするグループに頭下げまくってなんとか同行させてもらえました
長編の構想は特にありません。気が向いた時に気が向いた話を作ってます
今スレ自体、半年前に玄ちゃん主人公で作ろうとした話を、紆余曲折あって半年後に怜主人公で作りました
>>171
稲川淳二さんは殿堂入りですね
ホラー作品を紹介したいところですが、稲川淳二ワールドのお眼鏡にかなう作品はなかなか難しいです
そもそもホラー作品にも、江戸川乱歩先生を始めとする怪奇系、鈴木光司先生を始めとするミステリー系、あとは幻想系統のジャンルが(攻略)
人違いしたこの恥ずかしい気持ちをどうすればいい!答えろルドガー!
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