エリカ「待ってて下さい隊長!!」ガリガリ (103)

※キャラ、設定崩壊を含みます



SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1472140536

エリカ「今行きます! 隊長!!」ガリガリガリガリ

天井「」ゴリゴリ

サラサラ

eリカ「間に合ってくれ......!!」ガリガリガリガリ

サラサラ

装填手「ん、何かしらこの粉......」パラパラ

サラサラサラサラ

iカ「......!!」ガリガリガリガリ

ガリガリ...ガリッ!!

エリカ帽子「」ポトッ

装填手「けほけほっ、すごい粉。 瓦礫ですかね、副隊長......あれ?」チラッ

帽子「」

装填手「副隊長!? 副隊長がいないわ! けほっ」

通信手「えっ!? こほっ」

ドンドォン シュポッ

『黒森峰フラッグ車、走行不能! よって、大洗女子の勝利!!』

ワアアアアアァ!!


沙織「やったよみぽりん!」ギュッ

華「勝ちました!」

優花里「私達勝ちました!」

麻子「うん」コクリ

みほ「勝ったん、だよね......!」

キャッキャッ

まほ(私の負け、か......。 おめでとう、みほ)クルッ カツカツカツ

装填手「あっ! 隊長!」タタッ

まほ「今回は我々の負けだ。 すまない」

通信手「いえ、それも大事なんですが......副隊長が試合中に突然いなくなってしまって......」

まほ「エリカが?」

砲手「はい、大洗のポルシェティーガーを乗り越えたあたりまでは居たんですが......」ギュッ

エリカ帽子「」

まほ「わかった、エリカは私が探しておく。 皆は準備をして整列に向かってくれ」カツカツ

通信手「はっ、はい! お願いします!」ペコ

装填手「今は隊長に任せて、後で私達も副隊長探しを手伝いに行こっか」

砲手「そうだね。 隊長の事だしきっと何か考えがあるはずだし......!」


まほ(エリカめ、トイレかな?)スタスタ


操縦手「......ところで、うちの戦車の中が粉まみれになったのは何だったの?」

通信手「あー、ティーガー登ってる時に上からガリガリーって。 もう体じゅう粉まみれだよー」パンパンッ

装填手「ちょっ、服はたかないで、けほっ」パクッ

装填手「ん?」ペロリ

砲手「どうしたの?」

装填手「いや、なんかこの粉......(ペロペロ) ......うん、おいしい!!」ペロッ

通信手「はぁ?」

装填手「いや、ホントにおいしいんだってこの謎の粉!!」

通信手「何言ってるの、コンクリの破片かもしれない粉なのに......」ペロ

通信手「うっま」

装填手「ほらほら! 二人も舐めてみなって!」グイッ

砲手「ちょっと! そんなの舐めたくな......」

砲手「やっば」

操縦「うっめ」

装填手「ね! まだ戦車の中にたくさんあるから、今のうちに集めとこうよ!」ダッ

三人「おー!!」ダッ

ポトリ

エリカ帽子「......」

「それでは一同、礼!!」

「「「ありがとうございました!!」」」

まほ「うーん、結局エリカはどこにいってしまったんだろう」ムー

装填手「隊長ー!」タッタッ

まほ「おお、お前達......なんだ、その黒胡椒みたいなのが入ったビンは」

装填手「これ、すっごい美味しいんですよ! ささ、隊長も一口」スッ

まほ「え? あ、ああ」パクッ

まほ「!! これは......!!」カッ

装填手「イケますよね!?」

まほ「ああ......! この強烈な風味と旨味! まるで、いつも自分の傍にいてくれた副官かのように舌になじむぞ......!」

まほ「この調味料、西住の名で全国展開してみる気はないか?」ガシッ

装填手「えっ! いいんですか!」

まほ「ああ、これも戦車道だ」キリッ

装填手「隊長......! ありがとうございます! ではこれ、お預けしますね!!」つビン

まほ「承った。 ......よし! それでは全員撤収だ!! 私は急ぎの用事があるので車を一台貰っていくぞ!」

ハーイ オツカレサマデシター

みほ「お姉ちゃん」タタッ

まほ「みほか。 優勝おめでとう! 今急いでるんで今度いっしょにご飯でも食べような!」カチッ ブウン

みほ「え? う、うん」

まほ「完敗だったよ、ハハハ! じゃ、また会おうみほ!!」ブウウン

ブオオオォン......

みほ「......」ポツーン

まほ「そういえば、何か忘れてるような気が......」ブオオオォン!!


『ひっく......グスッ......助けてぇ、たいちょおぉ......』


まほ「ん? いま何か......」

ビン「」シーン

まほ「気のせいか。 さ、急ごう!」ブオオオォン!!

そして次の日からは、調味料業界への革新が始まった!!

西住流家元がコネクションをフル活用して一晩で生産ラインを確保!!

1日にして、この謎の黒い粉状の調味料、『123おろし』は空前絶後の大ブームを引き起こした!!


見出し『123食品の「123おろし」、全家庭の98%のシェア!!』

新聞1面『大手〇〇食品、123食品に破れ倒産か!?』


もはや、その勢いは日本を飛び越え世界的な物となっていった!!


カチューシャ「いい? 紅茶っていうのは、まずこの123おろしを舐めてから啜るのよ!」パッサパサ

ダージリン「こんな言葉を知ってる? 『123おろしを食べる時はね 誰にも邪魔されず自由で なんというか救われてなきゃあダメなんだ』」ペロペロ

オレンジペコ「は?」


ついでに123食品からの莫大な寄付金で、学園艦廃校の話も全部消し飛んだ!!


華「さぁ、それでは皆さん頂きましょうか」サッサッサッサッサッサッ

みほ「華さん! 123おろしかけすぎですよ!」アワアワ

この『123おろし』大ブームは今後100年は続くと思われた!!

しかし......!!


~アリサ宅~

TV『はい、美味しいハンバーグを作るには肉ダネに123おろしを────』

アリサ「さーってと、今日もタカシの部屋を盗聴盗聴~♪」ジジッ

アリサ「あれ、なんでチャンネル合わないのかしら。 おっかしいわね......ん?」カチャカチャ


『......けて......た......けて......』


アリサ「んっ! あったあった、この周波数ね!」カチッ


謎の声『タスケテェ......タイチョオォ......グスッ......タスケテェエ......!!』


アリサ「」

アリサ「ひいいいいぃぃ!?」ズザザッ

謎の声『グスッ、タスケ......エッ、モシカシテ、キコエテルンデスカ……?』

アリサ「聞こえません聞こえませんごめんなさいもう二度としません」ブルブル

謎の声『イヤ、ソノハンノウ、アキラカニキコエ......ンンッ......聞こえてるわよね......?』

アリサ「は、はえぁ?」チラッ

謎の声『お願い......助けて欲しいの......。 私は......私の名前は』


エリカ『黒森峰女学園、戦車道チームの副隊長......逸見エリカよ』


アリサ「へあぇ?」

まほ『エリカが見つかった!?』

ケイ「ええ。 アリサが音楽を聞いてたみたいなんだけど、その時にスピーカーに彼女の声が混線してきたそうよ」

アリサ(......ちゃんと協力してあげたんだから、わかってるんでしょうね)ボソボソ

エリカ(スピーカー)(ええ、盗聴の事は絶対言わないわ......ありがとう......グスッ)ボソボソ

アリサ(ならいいのよ......ほら、しゃんとしなさいよね)ボソボソ

ケイ「アリサ、その子に電話変わって欲しいって」ヒョイ

アリサ「あ、はい。 ほら、アンタんとこの隊長よ」グイッ

エリカ(スピーカー)「たいちょおぉぉ!! 私です、エリカですぅぅ!!」グスッ

まほ『エリカ! エリカなんだな! 見つかって良かった......!』

エリカ(スピーカー)「うええぇ......ヒック......たいちょお......」グスッ

まほ『よしよし......もう大丈夫だ、すぐに探しに行くからな。 エリカ、今いる場所はわかるか?』

エリカ(スピーカー)「グスッ......いいえ。 ですが、それとは別にお話しておきたい事があります......。 一度、直接こちらのサンダースまでお越し頂けませんか......?」

まほ『ああ、わかった。 今すぐそちらに向か......どうした、お前達』

エリカ(スピーカー)「......?」

まほ『......わかった。 エリカ、お前のチームのメンバーもそちらに向かいたいそうだ。 構わないか?』

エリカ(スピーカー)「みんなが......! はい、大丈夫です......! ありがとうみんな......!」ヒック

まほ『では、今からお前のチームといっしょにサンダースへ行く。 また後でな、エリカ』ブツッ

まほ「よし、ではみんな車に乗ってくれ」ガチャ

装填手「はい! 副隊長、無事でいて下さい......!」

通信手「一番近くにいたのに、今まで何も出来なかった......」

まほ「いや、全ては皆の管理をする立場である私の責任だ。 お前達は背負い込むな」カチャッ ブオン!!

砲手「副隊長ぉ......」グスッ

操縦手「絶対、副隊長を助けようね......!」ギュッ

まほ「出発するぞ! 飛ばすからしっかり捕まってろよ」ブウゥン!

ブオオオォン!!

ケイ「たぶんもう少ししたら、隊長さん来てくれると思うわよ! 私達も全力でエリーの事助けに行くからね! don't worry!」グッ

エリカ(スピーカー)『ありがとうございます! このお礼は、元の体に戻った時に必ず......!』

アリサ(元の体?)

ケイ「気にしないでってば! あ、エリーはそっちで食べ物とかはちゃんと食べられてる? お腹空いてない?」

エリカ(スピーカー)『大丈夫です。 というよりもお腹が減らないというか、減るお腹が無いというか......』

アリサ「食べ物と言えば、急な事だったのでまだ夕飯食べてなかったですね。 黒森峰を待ってる間に軽く食べておきますか?」

ケイ「そうね、 腹が減ってはWarは出来ないし! ......ごめんね、エリー、ちょっとご飯食べるね?」

エリカ(スピーカー)『はい、お気になさらず』

ケイ「Thanks! じゃあ、こちらのハンバーガーに......」サッサッ

アリサ「123おろしをたっぷりかけて......っと♪」サッサッ

ケイアリサ「「いっただきまーす!」」ガブッ

エリカ(スピーカー)『えっ、今、123おろしって』

アリサ「?」モグモグ

ケイ「ええ! 最近、サンダースではハンバーガーに123おろしがブームなのよ!」ハグッ

エリカ(スピーカー)「あっ......そう、ですか......。 言いづらいなぁ......」ボソッ

アリサ「何か言った?」モグッ

エリカ(スピーカー)「い、いいえ。 何も」


ガチャッ


ナオミ「黒森峰がこちらに到着しました」

ケイ「じゃあ、ここへお通しして!」

ナオミ「イエス、マム」

中途半端ですが今回はここまでで......
続きは明日の夜あたりの予定です
そんな長いssにはならないはず

遅くなってしまい申し訳ございませんでした
続きを投下して行きます。

まほ「エリカ!」ガチャ

エリカ(スピーカー)『隊長っ! 来て下さってありがとうございます! みんなも......!』

装填手「副隊長! お声を聞けて良かったです!」

通信手「すぐに助けに行きますからね! 副隊長!」


ケイ「あ、ナオミもdinnerにする?」つ123バーガー

ナオミ「頂きます、マム」ガサガサ


砲手「それで副隊長、直接(?)お話したい事というのは?」

まほ「相当大事な話なんだろう? エリカ」

エリカ(スピーカー)『は、はい。 信じて貰えるかはわかりませんが......』

操縦手「そんな! 私達は副隊長の事信じてますから!」


ケイ「ふふ、美しい友情ね。 beautiful!!」

ナオミ「アリサ、二つ目を取ってくれ」ムッシャムッシャ

アリサ「ナオミさん、ホント123バーガー好きですね......」ヒョイ

ケイ「さーて! 感動もいいけれど、まだエリーを救出できた訳じゃないのよ! そろそろ話を聞かなくっちゃね!」

まほ「ああ、そうだな......。 ではエリカ、お前の話を聞かせてくれ」

エリカ(スピーカー)『は、はい。 実はとても信じ難い事だとは思うのですが......』

まほ「ああ......なんだ?」

エリカ車チーム「......」ゴクリ

サンダース「......」



エリカ(スピーカー)『わ、私は今「123おろし」として摩り下ろされて、粉状になっているんです!!』



全員「「「............は?」」」

エリカ(スピーカー)『えっと、上手く説明しにくいのですが......』

まほ「......いや、大丈夫だ。 だから、順を追って説明してくれないか?」

エリカ(スピーカー)『はい......』

そして私は、ようやく自らの身に起こった事を他の人に、隊長達に説明する事ができた。

決勝戦でポルシェティーガーを乗り越えている時、天井にこすられて、すり下ろされてしまった事。

粉になってしまった私を、(理由はどうあれ)同じ戦車のメンバーがビンに集めてくれた事。

そして気付いたら万能調味料として全国に出荷されていた事。

私の魂の叫びが、奇跡的にアリサさんのスピーカーのチャンネルに届いた事。

まるで意味のわからないこの状況を、何とか絞り出した言葉で伝える事ができた。



まほ「つまり、エリカがバラバラになった粉が思いのほか美味しかったという事か......?」

装填手「え、私すり下ろしたての副隊長をペロって......」

通信手「ちょ、やめてって......」ウッ

砲手(緊急召集で晩御飯食べられなくて正解だった)

操縦手(私も、今日のメニューに副隊長使われてたから抜いてきてよかった......)


ケイアリサ「「オロロロロロロロロ!!」」トッシャー

ナオミ「いけない、二人とも早くシャワールームへ」ムシャムシャ(3つ目)

アリサ「ナオミさん!? なんでまだ食べられてるんです!? うぷっ」ケポッ

ケイ「ざ、ざすがの胆力ねナオミ......それでこそサンダースの砲おろろろろろ」ジャバッ

ナオミ「二人はシャワーに行かせてきた」バタン

装填手「ありがとうございます。 こちらも軽く洗浄はしておきました......」

ナオミ「すまない、助かるよ」

エリカ(スピーカー)『みんな、ごめんなさい。 私がこんな事になったせいで......』

まほ「それは違うぞエリカ。 お前をご家庭の味にしてしまったのは私だ。 西住の名で世界レベルの事態にしてしまったのは......っ!」ギリッ

装填手「違います隊長! 私が副隊長をおいしいおいしいってビン詰めにしなければ......!」

通信手「副隊長をビン詰めにしたのは私達4人です! 私達のせいで......」

砲手「そうです!」

操縦手「隊長は悪くありません!」

まほ「だがっ......!!」

4人「「............」」



全員「「「............」」」



ポロロン♪

「おや、風に揺られてきてみれば、ずいぶんと湿った空気じゃあないか」

まほ「この音は......まさか」クルッ

「そう」


ミカ「私 だ よ」ガチャ

装填手「継続高校の......どうしてここへ?」

ミカ「興味深い風の匂いを感じたから、かな」ポロロ~ン♪

砲手「なんかその風ゲロ臭そうですね......」

まほ「すまないが、今はかなり切羽詰まっているんだ。 用事があるなら後にして貰えないか?」

ミカ「そう、詰まりきっている。 だからこそ、私はここに流れ着いたとも考えられそうだね」

エリカ(スピーカー)『あの、結局何を言いたいんですか......?』



ミカ「貴女の問題を解決する方法を、私はきっと知っている。 ということさ」フフ

エリカ(スピーカー)『えっ』

まほ「本当なのか!? それは!」ガタッ

ミカ「本当かどうか信じるのは、君たち次第さ」ポロ~ン♪

操縦手(うわぁめんどくさい)

通信手「と、とにかくその方法っていうのを、聞かせて頂けませんか?」

ミカ「もちろんさ。 私がこの世で最も嫌いなものは、回りくどい言い方だからね」チラッ


ハンバーガー「」


ミカ「しかし、本題に入る前には準備という物が必要だ。 例えば、そう、今の身体に足りないものを補ったりs」ソーッ


ペシッ


ミカ「いたっ」ポト

ナオミ「ウチのハンバーガーだ、それは」モグモグ(7つ目)

ミカ「......ふっ」サスサス



ミカ「ではお聞かせしよう、彼女を助けられるかもしれない、その方法をね」キリッ

ミカ「担当直入に言えば、『激しい衝突』こそが今回の鍵になるだろう」

装填手「衝突......?」

ミカ「そうさ。 逸見さんが戻ってこれるくらいの大量のエネルギーを、例えばスピードや熱を衝突などで与えてやるんだ」


ミカ「それにはまず、エネルギーを与える魂の在り処を見つけなきゃいけない。 誰か心当たりはないかな?」

操縦手「魂のありか、と言われても......」ウーン

ミカ「今までの事をよく思い返してみるんだ」

通信手「あっ! 最初に副隊長を集めたビン......とか?」

ミカ「最も初めに触れた物か......その線はありそうだね」

砲手「んっ、そうなると、私達の戦車自体も当てはまりそうですね」


ミカ「なら、その『最初の逸見さん』と『戦車』を使って、彼女に大量のエネルギーを流し込む。 これで行こう」

まほ「......ずいぶんと非科学的な話だが、本当に大丈夫なんだろうな?」

ミカ「元々が非科学的な出来事なんだろう? それならもう、ひとつひとつ試してみるしかないんじゃないかな?」

まほ「っ、確かに他に案も無いが、しかし......」



エリカ(スピーカー)『......隊長。 私、やります』



まほ「エリカ......?」

エリカ(スピーカー)『隊長やみんな、サンダースの方たちにも助けて頂いて......私にもやれる事があるなら、試してみたいんです!』

装填手「副隊長......」

まほ「......わかった。 やってみよう」

エリカ(スピーカー)「隊長......! ありがとうございます!」

まほ「ミカ、ここまで来た以上君にも手伝って貰おう」

ミカ「ああ。 吹かせた風の行方を見届けるのも、私の責任だからね」ポロ~ン♪

通信手「隊長!」

まほ「もちろん、お前達にもついて来て欲しい。 構わないか?」

4人「「「はい!」」」

エリカ(スピーカー)『みんな......!』


ガチャッ


ケイ(ジャージ)「Hey! その作戦、私達サンダースも乗るわ!」

アリサ(ジャージ)「隊長がそう言うなら、従うしかないものね」ヤレヤレ

エリカ(スピーカー)『サンダースも......! ありがとうございます......!』



まほ「フッ......では、作戦会議といこうか」

~~20:00 作戦会議~~


まほ「さて、まずは項目を上げていこうか」キュポッ カキカキ


1、『ビン』と『戦車』を確保する
2、その2つを使ってエリカに大量のエネルギーを与える
3、なんかエリカ復活する


ケイ「見事にスカスカね!」

エリカ『『戦車』なら既に黒森峰にありますよね』

まほ「そうだな。 だから、まず考えるべきは『ビン』についてだ」

通信手「あっ、でも『ビン』だって隊長が西住家に持っていきましたよね! それなら、すぐに返して貰えるんじゃないですか?」

まほ「いや......実はあの後、123おろしの美味しさに感激した母が預かってしまってな。 今は母が持っているはずだ、聞いてみよう」ピッポッパ


プルルルル...


ガチャッ


しほ『あら、まほ。 どうかしたの? 今、123おろしの注文が追いつかなくて忙しいのだけれど』

まほ「お母様、私が渡した123おろしのビンは今どうなっていますか?」

しほ『ああ。 あれだったら専門の生産会社の工場に預けて、今は生産ラインの中核に組み込まれてるはずよ』

まほ「そうですか。 ......お母様、気を強く持って聞いてください。 実は123おろしの正体は──」

しほ『オロロロロロロロロ!!』ビチャビチャ

まほ「これが真実なのです、お母様......」

しほ『ケポッ......わかったわ、まほ。 123おろしは生産中止にして、事業も撤退させるわ。 とりあえず、家で合流しましょう』

まほ「わかりました。 あと、この件ですが.....」

しほ『もちろん誰にも言わないわ。 というか言えないし......』

まほ「ありがとうございます。 それでは、また後で」ピッ



通信手「何とかなりそうですね!」

まほ「ああ。 という訳ですまないが皆、一度私の家に移動しよう」スクッ

ミカ「移ろいゆくもまた良し、だね」ポロロン♪

エリカ(スピーカー)『私はどうすればいいでしょうか?』

アリサ「とりあえず、こっちのとうちょ......音楽プレーヤーに差し替えるわね」プスッ

エリカ『あっ、ありがとう』

ケイ「ちょっとジープ回してくるわね!」ガチャ


まほ「よし、では行くぞ!」

~~20:30 西住邸~~


コンコン

まほ「お母様、失礼します」ガチャ

しほ「......ですから! 123おろしは生産中止だと......っ! もしもし? もしもし!?」


まほ「お母様?」

しほ「っ......まほ、戻ってきたのね。 後ろの方々は?」

まほ「エリカの復活を手伝ってくれる皆です」

ミカ「どうぞよろしく」ポロロ~ン♪

砲手(ファブリーズのにおいがする......)クンクン

しほ「こ、個性的な友人ね。みほ......」

まほ「ええ、まぁ......。 それでお母様、今の電話は?」

しほ「123食品よ。 123おろしの生産中止と撤退を言い渡したのに、あっちの社長が反発したのよ......!」

アリサ「急に会社を潰すって言われれば、そうなるわよね......」

まほ「それでは、エリカの本体は......!」

しほ「当然、渡す気はないでしょうね。 しかも123おろしの人気なら、123食品だけでも事業は十分に回せるはず」

装填手「そんな......それじゃ、副隊長は!」

エリカ『......っ』



ケイ「戦争よ」



まほ「サンダース......?」

ケイ「こんな言葉があるわ。『我々は何もしないことから生ずる障害と、行動して発生するリスクとの間で決断しなければならない』」

ケイ「エリーを見捨てるか、喧嘩を売るかだったら、私は迷わず後者を取るわ」

通信手「隊長、私も納得できません。 副隊長を取り返しましょう!」

まほ「お前達......」

しほ「そうね......私にも責任はあります。 まほ、例え何が起こったとしても西住の名にかけて握り潰すわ」

まほ「お母様まで......!」

砲手「隊長!」

操縦手「隊長!!」

まほ「......っ!!」グッ

まほ「総員、傾注!! 我々はこれよりエリカの本体を奪還すべく、123食品に対し......」



まほ「戦争を仕掛ける......!!」



全員「「「ウオオオオーッ!!」」」

まほ「作戦開始は0:00だ! 各員、準備を急げ!!」バッ


装填手「絶対に副隊長を取り戻そう! えいえい......」

エリカチーム「「おーっ!!」」


ケイ「ナオミ、暗い中悪いんだけどアレ、動かせるかしら?」

ナオミ「イエス、マム!」ビッ


ミカ「神風」ポロン♪


しほ「西住です。 ご無沙汰しております、警視総監。 実はですね──」



エリカ『そ、想像以上にまずい事に......!』サーッ

今回は以上です
少し間延びした感が...

申し訳ありません、明日以降に続きを投下します...

書けるところまでになりますが、続きを投下致します。

~~0:00 123食品本社~~



警備員A「しかし、夜中にいきなり緊急警戒態勢だなんて、社長も人遣いが荒いよなぁ」スタスタ

警備員B「まったくだ。 なんだってこんな遅くに......」フワァ

A「お前は、一週間後に結婚式挙げるんだっけか? こりゃ緊急ボーナスでも欲しいところだな」

B「嫁さんの為にも、金は欲しいな。 あぁ、式の準備で忙しいってのに、何が緊急警戒態勢なんだか......」

A「緊急ねぇ......槍でも降ってくるんじゃないか?」ハハッ

B「いや、虎が出たのかもしれないぞ」ハハハ



ィィィィィィィィン............



A「......ん?」クルッ

B「何の音だ?」クルッ




スーパーギャラクシー「」ゴゴゴゴゴゴ



AB「「」」

アリサ『それじゃ、ハッチ開くわよ! パラシュートの準備はいい?』

まほ「こちらティーガーⅠ、問題ない」ゴゴゴゴ

ミカ「BT-42も大丈夫だよ」ゴゴゴゴ

ケイ『こちらケイ、私とナオミは既に配置に付いたわよ!』


アリサ『了解! ではティーガー、BT-42、投下!!』カチッ



ガコンッ! キュラキュラキュラ......

パサッ パサッ



ティーガーⅠ「」ズズウゥゥゥゥン!!

BT-42「」ゴゴオォォォォン!!



AB「「」」

ティーガーⅠ「............」ギイィィ......

降り立った虎が、こちらを振り返る。

まほ「ではミカ、そちらは任せたぞ」

ミカ「わかっているさ。 風のように駆け巡り、惑わしてあげるとしよう」キュラキュラ...

まほ「頼んだぞ。 さて、こちらは派手にやるとするか......」



ティーガーⅠ「」ウィーン ガシャンッ

A「......! お、おい! アレ、こっちを狙ってないか......?」ガクガク

B「い、いや、まさか本当に撃ったりなんか......」ブルブル

ティーガーⅠ「」ドォンッ!!


ヒュインッ!


詰め所「」ドッカァァン!!


AB「「う、うわああああああああああああ!!!!!!」」ダッ

A「逃げろ!! こ、ころ、殺されるぞ!!」タッタッタッタッ

B「クソッ!! こんな仕事......」タッタッタッタッ


AB「「やめときゃ良かったぁああああああ!!!!!!」」

ミッコ「やめときゃ良かった、来るの......」ゲッソリ

ミカ「しかし、既にこうして来てしまっているんだ。 それについて考える必要はもう無いんじゃないかな」

ミッコ「夜中に呼び出されたと思ったら、空から落とされたあげく大企業にカチコミかけてるのよ!? 気にするなって方が無理よ!!」キュラキュラ

アキ「2時の方向、目標はっけーん」シャコンッ

ミカ「トゥータ」ポロン♪


ドゴォンッ!!


電源施設「」バアァン!!

ミカ『こちらBT-42、電源の破壊が完了したよ』


まほ「わかった。 引き続き、施設の無力化を続けてくれ」ブツッ

砲手「さっきの警備員の人、大丈夫ですかね......」

まほ「近くに当てて戦意を奪っただけだ。 そのまま逃げてくれたようだし大丈夫だろう」


アリサ『こちらギャラクシー、上空より施設機能の著しい低下が確認出来たわ。 もうイケるはずよ』


まほ「了解した。 よし、これより陽動から突撃に移行するぞ! 目標地点は社長室だ!」キュラキュラ

操縦手「りょ、了解! 階段登れるかな......」ガコンッ



エリカ(プレーヤー)『隊長......』

アリサ「......ま、不安なのもわかるけどね。 でも、今のアンタじゃ何も出来ないんだから、私と一緒に待ってなさい」

エリカ(プレーヤー)『くっ、わかってるわよ......』

~~社長室~~



社長「被害が多すぎるぞ! おい警備員、何をやってる!!」ジジッ

『うるせー! 戦車と戦える訳ないだろうが!!』

『自分でやれこのハゲ! 俺達は全員辞めるからな!!』ブツッ

社長「誰がハg......おいっ! 通信を切るなっ! クソッ!」ガシャンッ

社長「警察にかけても何故か返事がないし、セキュリティシステムは停電の影響で機能していない......」チラッ


ビン「......」


社長「......だが、こいつを渡すわけにはいかん。 奥の手を使うしかないか」スタスタ



金庫「............」ゴオオォ......

まほ「社長室だ! ドアを撃ち抜け!」

装填手「はい! 装填完了です!」シャコンッ

砲手「ファイアっ!!」カチッ

ティーガーⅠ「」ドオォンッ!!


パラパラ......


まほ「さて、社長は......っと、何だこれは?」


巨大金庫「」ゴゴゴ...


まほ「金庫か...? とりあえず主砲、放てっ!」

砲手「はいぃ!」カチッ


ドオォンッ!!

巨大金庫「」カアァンッ!!


まほ「効いてないのか......?」

ピピッ

通信手「! 隊長、オープンチャンネルから通信があります!」

まほ「繋いでくれ」

ジジッ


社長『ハーッハッハッハァ!! どうやら手こずっているようだねぇ、西住流のエージェント諸君ン~??』

まほ「123の社長だな。 こちらは、お前を完全に追い詰めた。 降伏してビンを渡すなら悪いようにはしない」

社長『降伏だとぉ? そんなもんする訳ないだろう!! この対爆金庫があるんだからなぁ!!』

アリサ『そこに引きこもろうって訳? ハッ、ご立派な作戦ね』

社長『その通りさ! おそらく警察にも手を回したんだろうが、それもずっとは続かない! 朝になれば一般市民もこの騒ぎに気付く! そうなれば、警察も動かざるを得ない......その時、このビンは私の物になるのだ!! ハッハッハァ!』

エリカ『っ......』

社長『この金庫には、お前らもよく知る特殊カーボンが大量に使用されている! 戦車で突破する事は不可能なんだよォ!!』

まほ「なるほど。 『戦車』では突破できない、か......」




まほ「だ、そうだが? ケイ」

ケイ『ええ、バッチリ聞いてたわよ』

~~123本社より3000m 小さな山~~

ケイ「ちょうど『戦車』になれなかったこの子には、うってつけって感じね!」

ナオミ「マム、装填準備完了、照準補正完了しました。 いつでも行けます」カチャカチャ

ケイ「オーケイ! という訳でマホ、そこから離れて!」

まほ『わかった。 廊下の反対側まで全速後退!』

操縦手『はい!』キュラキュラ

ケイ「さーて。 文科省にリジェクトされた腹いせをしてやりましょう......」



ケイ「行くわよ、カール!!」

カール自走臼砲(サンダース仕様)「」ゴオオオオォォ



ナオミ「......FIRE.」カチッ


ボゴオオオオォォォォォォン!!!!!!

オオォォォォ........



まほ『全員、衝撃に備えろっ!!』キュラキュラキュラキュラ!!

ミッコ『嘘だろっ!? うおおおお!!』ギャギャギャ

通信手『せ、戦車のどこでもいいから捕まってー!!』

アリサ『ギ、ギャラクシーも避難ンン!!』キイィィィ

エリカ『ちょっ、当たんないでよ!?』



シーン......



社長「なんだぁ? 金庫前の戦車はどっか行ったようだが......」

社長「さては、この金庫を前に諦めて逃げ帰ったか? ハハハ! ざまあねぇぜ!!」ケラケラ



オオオオオオォォォォ......



社長「逃げられねぇさ......必ず捕まえてやる。 そうすれば! この123おろしのビンは完全に俺のもn



カッッッッッッ!!!!!!!!

バアアァァァァァァン............


本社ビル「」バラバラ......



ナオミ「目測ですが、123食品本社ビルの1/4を破壊しました」

ケイ「ビルから白旗が上がってないわね。 次、装填しておいて!」

ナオミ「イエス、マム」スクッ



まほ『くっ......みんな、大丈夫か?』

通信手『ティーガー全員無事ですぅ……』ケホッ

ミカ『こちらも問題ないよ』ポロン♪

ミッコ『身体は大丈夫だけど、こういうのは先に言っとけぇ!!』

アリサ「ギャラクシーも異常なs......ん?」チラッ



瓦礫「」ヒュウンッ!!



アリサ「きゃああああっ!!」ガァンッ!!

スーパーギャラクシー「」フラッ

エリカ(プレーヤー)『っ! アリサ! いったいどうしt』ポロッ



エリカ(プレーヤー)「」グシャッ!

少ないですが今回はここまで。
書き貯めないと時間かかってしまいます...

すみません、劇場版観てたので本日の更新はありません...
続編楽しみですね。 また廃校かな...

遅い時間になってしまい申し訳ございませんでした...
1レスだけ更新致します...おやすみなさいませ


まほ「ん? ギャラクシーからの返信が遅いな。 なら、先に金庫の様子を見に行くぞ」

操縦手「わかりました!」ガコンッ

キュラキュラキュラ......



まほ「ほう、これは......」

金庫「」グッチャァ......

砲手「ヒッ」

通信手「絶対相手にしたくないですねこれ......というか、カーボンが使われてるはずじゃ?」

まほ「おそらく、全く動かない目標だったから直撃させやすかったんだろう。 あとは、弱点を見切ったナオミの腕だな」ポチッ

ピピッ

まほ「こちらティーガーⅠ、金庫は破壊されていた。 カールはもう必要ない」

ケイ『あら、そう? わかったわ。 あーあ、「戦車」じゃ破れない金庫を破っちゃったなんて、まるで文科省の判断が正しかったみたいじゃない』

ナオミ『123の社長が聞き間違えたんでしょう、「戦車」と「電車」は響きが似てますから』

ケイ『HAHAHA!! エクスプレス急のジョークね!』

間が空いてしまい大変申し訳ございませんでした...。
続きを投下致します。

まほ「では、サンダースは先に戻っていてくれ」

ケイ『はーい! ビンの回収は任せたわよ!』

まほ「わかっている」ブツッ

操縦手「金庫内に侵入します!」ガチャン

まほ「ああ、頼む!」



キュラキュラキュラ......



社長「」

ビン「」コロコロコロ...



まほ「あったぞ、あのビンだ!」スタッ

装填手「ねえ、あの社長もしかして死ん......」

通信手「気絶してるだけだよ、そうに決まってる」

まほ「エリカ! 無事でよかった!」ヒョイッ

ビン「」

まほ「すぐに戻してやるからな......!」

通信手「やりましたね、隊長!」

まほ「ああ......! よし、作戦終了だ! ミカ、そちらも引き上げてくれ」

ミカ『わかったよ。 しかし、帰りきるまでは油断するべきではないと思うん......』

アキ『めんどくさい言い回ししてないで戻るわよ! あと黒森峰さん、ミカの言う事は話半分に聞いといた方がいいわよ!』

まほ「忠告感謝する。 だが安心してくれ、私は正常に判断してるから絶対大丈夫だ」ブツッ



砲手「......」ソーッ ツンツン

社長「」ビクッ!

砲手「ひっ!」ゲシッ

社長「」



まほ「みんなも車内に戻ってくれ! 帰還するぞ!」

4人「「は、はいっ!」」

ブロロロロ......


~~翌日~~



TV『「123おろし」でお馴染みの123食品が、事業を撤退することが決定しました。 西住しほ社長代理により、123おろしを追悼する式典が明日開かれます────』



アリサ「すみません! 私が被弾したばかりに......!」

スピーカー『ジーッ......ザザッ......』

ケイ「いいえアリサ、カールの威力を見誤った私の責任よ」

まほ「ノイズが入るから、微弱ながらエリカと繋がってはいるようだが......」

ミカ「彼女と会話をするのは難しいだろうね」

通信手「もう1度チャンネルを繋げるのって出来ないんですか?」

アリサ「チューニングも試してはいるんだけど、元々チャンネルが繋がった理由もわからないから......」

ケイ「ま、そこは何とかしてみるわ。 アリサ、サンダースの設備を使っていいから、チューニングできるか試してみてくれない?」

アリサ「イエス、マム!」

ケイ「という訳で、私達サンダースはそっちに専念するけど大丈夫かしら?」

まほ「わかった。 次の作戦はこちらで考えておく」

ケイ「Thank you!! じゃあ悪いけど、任せるわね」ガチャッ



バタン

ビン(123おろし入り)「......」



まほ「さて、後はこれをエリカに戻すだけだが......ミカ、案はあるか?」

ミカ「戻すためのきっかけになるエネルギーを与えてみようか」

砲手「例えば、どうやって?」

ミカ「そうだね、例えばこの粉を砲弾に詰めて、戦車からぶっ放すくらいは」

操縦手(ひっでぇ)

装填手「そ、そんな事したら副隊長がもっとバラバラになっちゃいますよ!」

みほ「いや、それは大丈夫だ。 昨夜に色々試したが、この123おろしは食べる以外の方法では破壊できなかった」

操縦手「また食べたんですか!?」

みほ「ちょっとだけな。 ほんのちょーっとだけ」

ミカ「123おろしがそれだけ丈夫なら、失敗しても憂う必要はないだろう」

通信手「うーん、でも副隊長自身の許可なしでやるのは......」

まほ「昨日、エリカが言ってた......」

通信手「え?」



『皆さんに助けて頂いてる以上、私にやれる事があるのなら......たとえ戦車に轢かれようと! 砲弾にされてぶっ放されようと! どんな事でも試してみたいんです!!』ドン!!



まほ「その覚悟を無駄にしたくないんだ......!」バァン!

砲手「いや、そこまでは言ってなかった気が」

まほ「私には、エリカを全国展開した責任がある。 どんな手を使ってでも必ず元に戻す......!」ギリギリ

操縦手「隊長......!」

通信手「お気持ちはわかりますが......」

まほ「一刻も早くチャレンジするべきだ!エリカ! お前もそう思うだろう!!」ガシッ



ビン「............」



まほ「よく言った、エリカ!! それでこそ黒森峰の副隊長だ!!」ギュッ

装填手「えぇ......」

砲手「隊長、おいたわしや......」

うわああ!ご指摘ありがとうございます......!
まほみほしほミカあたりは混ざってしまいがちに...



訂正


ビン(123おろし入り)「......」



まほ「さて、後はこれをエリカに戻すだけだが......ミカ、案はあるか?」

ミカ「戻すためのきっかけになるエネルギーを与えてみようか」

砲手「例えば、どうやって?」

ミカ「そうだね、例えばこの粉を砲弾に詰めて、戦車からぶっ放すくらいは」

操縦手(ひっでぇ)

装填手「そ、そんな事したら副隊長がもっとバラバラになっちゃいますよ!」

まほ「いや、それは大丈夫だ。 昨夜に色々試したが、この123おろしは食べる以外の方法では破壊できなかった」

操縦手「また食べたんですか!?」

まほ「ちょっとだけな。 ほんのちょーっとだけ」

ミカ「123おろしがそれだけ丈夫なら、失敗しても憂う必要はないだろう」

通信手「うーん、でも副隊長自身の許可なしでやるのは......」

ミカ「それじゃあ、そういう流れでいいのかい?」

まほ「ああ。 明日の123おろし追悼式で、お母様に空砲を撃つように任されている。 そこでエリカを打ち上げよう」

ミカ「わかった。 君の風に流されよう」ポロン♪

まほ「皆にも、エリカ復活のメンバーとして立ち会って貰いたいんだが構わないか?」

操縦手「え、ええ」

砲手「お手伝いはもちろんしますが......」

まほ「よし! では、細かい指示は追って伝える。 皆は明日に備えて体を休めてくれ。 ご苦労だった!」

4人「「お、お疲れ様でした......?」」

ゾロゾロゾロ......

「まあ何とかなるかな......?」 「また明日考えよっか......」

バタン



ミカ「いいのかい? 先に帰してしまって」

まほ「お前の提案に乗ったのは私だ。 責任を取るのも私だけでいい」

ミカ「責任を取らせはしないさ。 そうだね、だったら成功率を上げる為にさ────」

~~123おろし追悼式、当日~~



ガヤガヤ ガヤガヤ......



アナウンサー『ご覧下さい! 123おろしとの別れを惜しむ人々で、式典会場は溢れかえっています!』

ダージリン「栄枯盛衰ね。 それでも、いかなる事態も優雅に受け入れてこその聖グロリアーナよ」カチャカチャ

オレンジペコ「......隊長、カップが逆ですよ......」

ダージリン「......っ!!」ホロリ





アナウンサー『また、各国からの強い要望により、この中継は全世界に同時配信されております! 不肖、わたくしも、あの味をもう食べられないと思うと......ううっ』グスッ

カチューシャ「......やっぱり、なくなっちゃうのね?」グスッ

ノンナ(カチューシャが怒りもせずヘコんでるなんて......よほどショックなのですね)ナデナデ

カチューシャ「ううっ、勝手になくなっちゃうなんて許さないんだから......絶対戻って来なさいよね!」ポロポロ



アナウンサー『全世界に生中継の123おろし追悼式は、間もなく開始される予定です!!』

~~控え室~~



ガチャ

まほ「おはよう、みんな揃っているようだな」

4人「「おはようございます!」」

ミカ「やあ、おはよう。 まほ、昨日の話だけど協力してもらえる事になったよ」

まほ「すまないな、助かる」

装填手「あのー、誰かが手伝ってくれるんですか?」

ミカ「そういう事になった。 おや、なんて言ってるうちに来てくれたようだよ」ポロン♪

通信手「え?」



ガチャ

みほ「えっと、ここみたいですね。 皆さん、おはようございます!」ペコリ

まほ「みほ、急に呼び出してしまってすまなかったな」

みほ「ううん、気にしないでお姉ちゃん。 エリカさんの為だもん!」

ミカ「残りの4人も、もう揃っているかな?」

みほ「あ、はい。 皆さんには戦車で待機して貰ってます。 エリカさんを食べてたなんて事、知らない方がいいと思いますし......」

まほ「それもそうだな......。 みほは平気なのか?」

みほ「うん、私は大丈夫だよ。 美味しかったし......」

装填手「もしかして西住流って、メンタルが強いのかな?」

砲手「でも、お母様はたしか......」

装填手「あっ」

ミカ「さて、全員揃ったみたいだし作戦を伝えるよ」スッ



コン コン

エリカ砲弾A「」

エリカ砲弾B「」


砲手「ティーガーⅡの砲弾と、Ⅳ号の砲弾が1つずつ......」

通信手「これにはもしかして、副隊長を?」

ミカ「ああ。 半分ずつ分けて砲弾の中に入れてある」



ミカ「強力なエネルギーを与える為に、君たちにはこの2発を空中で衝突させて貰う」

頭が働かないので今夜はここまでで...
何事もなければ、また明日書く予定です

続きを投下致します。
123の読み方は「いつみ」で正解です、わかりづらくてすみません...

~~式典会場~~



しほ「────それでは長くなりましたが、最後に123おろしとの永遠の別れの花向けとして、我が西住流の戦車による砲撃にて締めさせて頂きたいと思います。 各車、入場!」



ティーガーⅡ「」ブロロロロ

まほ「細かい作戦は決めた通りだが、基本最初の撃ち上げがメインになる。 油断せずに行こう」

4人「「は、はい!」」



Ⅳ号「」ブロロロロ

麻子「あの副隊長にも、ヘリを貸して貰った借りがあるしな......何とか助けてみよう」ガコン

沙織「ふふっ、そうだね。 でもみぽりん、なんで123おろしの式典で逸見さんを助ける事になったの?」

華「確かに、123おろしと逸見さんは何の関係もないはずですよね......」

みほ「あはは、それが私もお母さんの会社の難しい話は知らされてなくって (すり下ろされてるだなんて言えない......)」

優花里「ううっ……123おろしが食べられなくなるだなんて、未だに信じられないです……!」グスッ



ナオミ「始まるみたいです」

ケイ「結局エリーとの通信回復は間に合わなかったわね。 アリサ、もういいからモニター観ましょ?」

アリサ「ありがとうございます。 でも、もう少しだけ調整してみたいので......」カチャカチャ

プレーヤー『ジジッ......ピーッ......』カチャカチャ

ミカ『まずは、逸見さんの乗っていたティーガーⅡに、まほと君達4人が乗る』

ミカ『そして、撃ち出された弾をキャッチできる腕と、まほとの連携が取れるチームが受け止める......。 そう、それがみほさん、君達あんこうチームだったという訳さ』ポロ~ン♪

ミカ『詳細な作戦は、君達姉妹で考えた方がいいだろう。 あとは任せるよ、行ってらっしゃい』フフッ



まほ「......まったく、ミカの奴も無茶を言ってくれたな」フッ

みほ『お姉ちゃん。 Ⅳ号、配置に着いたよ!』

まほ「わかった。 お母様、こちらの準備は整いました」



しほ「了解よ......それでは、会場の皆様! これより123おろしに、別れの砲撃を捧げたいと思います!」

会場「「ウワアァアアアアアアッッ!!!!」」

中継先『『Yeahhhhhhh fooooooo!!!!!!!!』』



スピーカー『ジッ......ジジッ......!!』

ナオミ「お」

ケイ「まさかここに来てイケそうなの、アリサ?」

アリサ「これで......どうだっ!!」カチャッ!

ジジッ ブツン!!



エリカ(プレーヤー)『あっ......! もしもし! 誰か繋がったの!?』

ケイ「Hi!! エリー、久しぶりね!」

エリカ(プレーヤー)『ケイさん! お久しぶりです......!』グスッ

アリサ「ふぅぅ~......。 まったく、手こずらせてくれたわね......」クスッ

エリカ(プレーヤー)『......アンタも、ホントありがとね......。 あの、それで今はどんな状況なんですか?』

ケイ「あーっと、今の状況はね、────」



しほ「それではッ、砲撃開始ッッ!!」バッ!

みほ「最初から全力で行きます! 麻子さん、最高スピードで砲弾の飛んでくる方向に飛ばして下さい! 華さんが狙いやすくする為に、砲弾との相対速度を少しでも落とします!」

麻子「ほい」ガチャンッ!!

ブロロロロロロ!!!!

ギュイイイイン!!



砲手「仰角取れました! いつでも行けます!」

通信手「風速も安定、あとはⅣ号との位置とタイミングだけです!」

まほ「わかった。 では私の合図と同時に、Ⅳ号に向かってエリカ砲を発射してくれ」

砲手「はい!」

装填手「砲弾に副隊長の帽子も入れといてあげよう......」グイグイ

エリカ砲弾A「」ギュウギュウ

エリカ(プレーヤー)『はあぁああああああ!!?? 砲弾に私を込めてぶっ放すですってぇええ!!??』

ケイ「う、うん、そうみたいよ……」

エリカ(プレーヤー)『そこまでやるなんて言ってないのにぃいいいい......!!!! 今は感覚ないけど絶対まずいわこれぇええええ!!!! とっ、止めっ』

アリサ「あー......それが今にも撃ち上げられそうなのよね」

エリカ(プレーヤー)『へっ!?』



ブロロロロロロ!!!!

優花里「ティーガーとⅣ号との距離、オッケーです!」

沙織「みぽりん! 風の影響もちょうどないって! そろそろ来るよ!!」

華「............」スゥーハァー......

みほ「............」ジッ



通信手「隊長! 合図をお願いします!」

砲手「こちらもいつでも撃てます!」

まほ「............」ジッ



ブロロロ......ッ!!



みほ・まほ「「......今!!」」

砲手「はいっ!!」カチッ!!

エリカ砲弾A「」カッ!



ドッゴォオオン!!



エリカ(プレーヤー)『早く止めtひぃやぁああああああああ!!!!????』ブツッ

ケイ「あっ、切れた」

アリサ「たぶんもう繋がる事はないわね......」

エリカ砲弾A「」ヒュルルルル...



ブロロロロロロ!!

沙織「向こうからの着弾まで、およそ10秒だよ!」

優花里「砲塔、真後ろに旋回しました!」

みほ「華さん、撃ち落とせそうですか?」

華「......かなり上から降ってくる軌道なので、仰角が少し足りなさそうです」

優花里「角度がぁ!? どっ、どうしましょう!?」

みほ「大丈夫。 麻子さん、急ブレーキで履帯の前部分を滑らせながら、車体後部を持ち上げる事は可能ですか?」

麻子「3秒だけなら、それ以上は速度が足りなくなる」

みほ「わかりました、それでは合図と同時に急ブレーキをお願いします!」



ナオミ「砲弾を砲弾で落とす、行けるか......?」ソワソワ

ケイ「あの2人ならやってくれるわ......!」ハラハラ

アリサ「エリカ......」ギュウ

スピーカー「......」

エリカ砲弾A「」ゴオオオオッ!!


みほ「......はいっ!」

麻子「ん」ガギャッ!!



グインッ!!

ギャギャギャギャギャギャ……!!



沙織「かたむくぅ......!!」ギャギャギャギャ

優花里「こちらも装填完了です!」

エリカ砲弾B「」シャコンッ

みほ「華さん、角度足りますか?」

華「十分です。 後は任せて下さい......」ジャキッ!!



通信手「着弾まで、約5秒です!」

砲手「五十鈴さん、お願い......!」

まほ「行ってくれっ......!!」

Ⅳ号「」ギャギャギャギャ!!

麻子「そろそろ傾けるのも限界だぞ」

沙織「着弾まであと3秒だよぉ!」ハラハラ

みほ「......」ポン

華「......」コクリ



華「......……」パチ...

華(全神経、集中。)

華(あの砲弾に、私の花を生ける──)



麻子「もう無理だ......っ!」ギャギャギャ!!

沙織「当たっちゃうっ!」

みほ「......」

エリカ砲弾A「」ボッッッッ!!



華「............捕えた!」カチッ!!

エリカ砲弾B「」カッ!!



ドォオオオンッ!!

カカッ、ガァアアアアン!!!!

少ないですが今回はここまでで......
次回かその次くらいには終わると思います。

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2016年09月25日 (日) 02:48:26   ID: Ejeirq0V

完結が待たれる。

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