ありす(どうも、橘です)
ありす(フレデリカさんに呼ばれて来たものの、部屋に誰もいませんでした)
ありす(その代わり、プレゼントボックスが置いてありました)
ありす(……そのプレゼントに紙が貼り付けられています)
ありす(『ハッピーバースデー、ありすちゃん!』)
ありす(『プレゼントフォーユー!』)
ありす(『ってフランス語でどう言うんだろうね?』)
ありす(『フレデリカ・ミヤモトより』)
ありす(『あ、あとありすちゃん以外は開けちゃダメだからね』)
ありす(『名前をありすに変えるなら可』)
ありす(『フレちゃんより』
ありす(と、書かれています)
ありす(この紙にもツッコミたいところはいくつかありますが、まあフレデリカさんならいつものって感じですし、別にいいです)
ありす(それよりも……このプレゼントの方です)
ありす(フレデリカさんが私に送ってくれたこのプレゼントボックス……結構大きいです)
ありす(だいたい、私の身長くらいの大きさです)
ありす(……いや本当に)
ありす(……)
ありす「えぇ……」
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ありす「何が入ってるんでしょう、これ……」
ありす「……人一人分くらいは入ってそうな大きさですけど」
ありす「……」
ありす(……いや、まさか)
ありす「……まさかそんなことありませんよね?」
ありす「……」
ありす(そういえば、前にプロデューサーさんに聞いた話があります)
ありす(幸子さんが、クリスマスプレゼントにボクをプレゼントしますってプレゼントボックスの中に入っていたことがあったって)
ありす(……)
ありす(いや、まさか)
ありす(いくら、フレデリカさんでもそんな……)
ありす(……でもあのフレデリカさんですし)
ありす(……)
ありす「……お」
ありす「おーい、フレデリカさーん?」
ありす「……」
ありす「……」
ありす「……返事はありませんね」
ありす「……」
ありす「……もしもーし?」
ありす「……」
ありす「……本当にいないんでしょうか?」
ありす「えぇ……じゃあ、これ何なんですか……」
ありす(……いや、でもあのフレデリカさんですから)
ありす(もしかしたら、あえて黙っているのかもしれません)
ありす(私がこれを開けたときに『ばぁっ!』って驚かせるために)
ありす(……そう考えるとしっくり来ますね)
ありす(フレデリカさんらしく、かつ返事が返ってこない理由にもなる)
ありす(……ふふ)
ありす(それなら、私のやることはひとつです)
ありす(むしろ私が驚かし返してあげましょう!)
ありす(フレデリカさんが箱から出てきた瞬間に、私が脅かします!)
ありす「そっか……フレデリカさんいないんですね……」
ありす「せっかくたくさんお話できると思ったのに……」
ありす「……」チラッ
ありす(……出てきませんね)
ありす(フレデリカさんなら、こういうこと言ったら我慢できなくなって出てくると思ったんですけど)
ありす(……聞こえてなかったのかな?)
ありす(じゃ、もう一回……)
ありす「フレデリカさんとたくさんお話できると思ったのになー!」
ありす「……」
ありす「……」チラッ
ありす「……」
ありす(……反応がありませんね)
ありす(もしかして、本当にいないんでしょうか?)
ありす(……だとしたら、私相当恥ずかしいことしてますけど)
ありす(……誰もいなくてよかった)
ありす(いや、誰かいたらこんなことしてませんけど)
ありす「……」
ありす(……一応、もう一回だけ言ってみましょうか)
ありす(それでも返事がなかったら……まあ、いないってことでしょう)
ありす「……すぅ」
ありす「フレデリカさ――」
フレデリカ「ありすちゃんもしかしていたりするー?」ガチャ
ありす「――ひゃあぁっ!?」
フレデリカ「あ、本当にいた! おっはー! かわいい声出してどしたのー?」
ありす「えっ、あ、いや……あの、予想外のところからフレデリカさんが来たので……」
フレデリカ「フレちゃん普通にドアから入ってきたんだけどなー」
フレデリカ「窓から入ってきたほうがよかった?」
ありす「あ、いや……えっと……」
ありす「な、なんでもないですっ、とりあえず忘れてください!」
フレデリカ「んー、じゃあ忘れるねー」
フレデリカ「1、2の……ぽかん!」
フレデリカ「これで、今の『ひゃあぁっ!?』って叫ぶありすちゃんの記憶はなくなったよ!」
ありす「思いっきり覚えてるじゃないですか!」
フレデリカ「うーん……アタシ記憶力は結構いい方だからねー」
フレデリカ「例えば前にありすちゃんが――」
ありす「――わああぁ言わないでください、何か嫌な予感がする!」
フレデリカ「はーい♪……およ?」
フレデリカ「ありすちゃん、まだプレゼント開けてないの?」
ありす「それ……ああ、はい、まだ開けてないですね」
フレデリカ「そっかー、よかったよかったー」
フレデリカ「もう開けちゃってたかと思ったよー」
ありす「えっと……ふ、フレデリカさんに呼ばれたんですから、フレデリカさんが来る前に開けるのもどうかと思いまして」
フレデリカ「そっかー……」
ありす「……」
ありす(ば、ばれてませんよね……私があんなことしてたなんて)
フレデリカ「ごめんね、ここで待ってようと思ったんだけど、ちょっと席をはずしちゃってて」
ありす「いえ、別に……」
フレデリカ「……あっ、そうだ!」
フレデリカ「ハッピーバースデーありすちゃーんっ!」
ありす「あ、ありがとうございます……ふふっ」
フレデリカ「さて! そんなわけでそれがフレちゃんのありすちゃんへの誕生日プレゼントだよー」
フレデリカ「略してフレゼント!」
ありす「……中身は何ですか?」
フレデリカ「そりゃあ中を開けてみてのお楽しみだよー♪」
ありす「……」
ありす「……変なものは入ってないですよね?」
フレデリカ「~♪」
ありす「おもむろに口笛を吹かないでください!」
フレデリカ「ちなみにありすちゃんは中に何が入ってると思う?」
ありす「えっ?」
ありす「こんな大きいと……やっぱり……」
ありす「……ひ、人?」
フレデリカ「……うーん、近くて遠い答えだねー」
ありす「……ヒントはくれないんですか?」
フレデリカ「君の目で確かみてみろ!」
ありす「……」
ありす「……本当に、変なものは入ってないですよね?」
フレデリカ「フレちゃんがそんな変なものいれるわけないじゃん!」
ありす「フレデリカさんだから心配なんです」
フレデリカ「わお、こりゃ一本とられたね!」
ありす「……」
フレデリカ「……まあ、ありすちゃんに危害が加わるようなことはないから大丈夫だよー」
ありす「そんなものをプレゼントで貰ってたまりますか」
ありす「……」
フレデリカ「そんなに心配ならフレちゃんが開けるよー?」
フレデリカ「宮本ありすに名前を改名しなきゃだけど」
ありす「本当にその必要あるんですね……」
フレデリカ「魔術師フレちゃんのとっておきの魔法がかかってるからね」
ありす「はぁ……」
ありす「……いいです、自分で開けますよ」
フレデリカ「そっかー。残念ー」
ありす「……ありすになりたかったんですか?」
フレデリカ「『宮本です!』って言ってみたかった!」
ありす「たまに志希さんと一緒に言ってるじゃないですか」
ありす「『宮本です』『一ノ瀬です』って
フレデリカ「そういえばそうだねー♪」
ありす「……じゃ、開けますね」
フレデリカ「どうぞー」
ありす(まずはリボンを解いて……蓋を開けて……)
ありす「……むー、開け辛いですねー」
フレデリカ「あ、その辺は考慮してなかったかも。ごめんね、ありすちゃん」
ありす「いえ……よいしょっ」
ありす(……開きました)
ありす(さて、中には何が入ってるんでしょう……?)
ありす「……」
ありす「……また箱が入ってるんですけど」
フレデリカ「マトリョーシカ式プレゼント!」
ありす「また面倒くさいことしますね!?」
フレデリカ「わくわく感がでてくるでしょ?」
ありす「わくわく感が徒労感に負けないうちにプレゼントが出てくるといいんですけどね……」
フレデリカ「それが最後の箱だよー」
ありす「あ、ようやくですか……」
ありす(……結局、私の膝くらいの高さの箱になりました……それでも十分大きいと思いますが)
ありす「さて……じゃあ、この中は――」
ありす「――!」
ありす「こっ、これは……!」
ありす「私が……小さな私が入ってます!」
ありす「チョコの……!」
フレデリカ「そう! フレゼントはありすちゃんチョコだったのだ!」
ありす「な、なんだってー!」
フレデリカ「いろんな人の助けを借りてずっと前から作っていたのだ!」
フレデリカ「この日のために!」
フレデリカ「ありすちゃんにプレゼントするために!」
ありす「私のために……」
フレデリカ「フレちゃんの愛をこめて作った自信作だよ!」
フレデリカ「ありすちゃんへの愛がたーぷりつまってるから、受け取って、ふぉーゆー!」
ありす「フレデリカさん……」キュン
ありす「……ってなるか!?」
フレデリカ「およ?」
ありす「いやっ……フレデリカさんには申し訳ないですけど……本当に申し訳ないですけど!」
ありす「これをもらってどんな反応をすればいいんですか、私は!?」
フレデリカ「『フレデリカさん……こんなに私のことを思って……きゅん……!』」
ありす「そんな反応できるか!」
ありす「私の心の中は『えぇ……』って気持ちでいっぱいですよ!?」
フレデリカ「えっ……でもさっき……」
ありす「あれはちょっとのっただけです!」
ありす「こんなの貰って私はどうしたらいいんですか!?」
フレデリカ「食べればいいと思うよー」
ありす「自分の形をしたチョコなんか食べれませんよ!」
フレデリカ「そっかー……」
ありす「……」
ありす「……あの、気持ちをこめて作ってくれたのはうれしいです」
ありす「愛がつまってるっていうのも……ちょっとうれしかったです」
ありす「でも、あの……ご、ごめんなさい、これはちょっと私には厳しいです」
フレデリカ「……フレちゃん型のチョコだったらよかったのかなー?」
ありす「いやっ、それもそれで……ちょっと……」
ありす「……フレデリカさんの形をしたチョコを食べるっていうのも抵抗ありますし……」
フレデリカ「……」
ありす「……あの、ごめんなさい」
フレデリカ「……ううん」
フレデリカ「ありすちゃんが気に入らなかったならそれは仕方ないよねー」
フレデリカ「今回はフレちゃんがアプローチを間違えちゃった」
ありす「……」
フレデリカ「……」
ありす「……あ、あの、でも――」
フレデリカ「――まあ、わかってたんだけどねー」
ありす「……えっ?」
フレデリカ「いや、アタシも最初の方はいけるんじゃないかなーって思ってたの」
フレデリカ「サプライズ力も満点だし!」
フレデリカ「でもね、作ってるうちに、これもしかしたらダメかもって思ってね」
フレデリカ「……サプライズ力は強かったけど、ありすちゃんが貰ってどう思うか考えたら、ダメかもって思ってね」
フレデリカ「でも、途中でやめるのも嫌だったから全部作っちゃったんだよねー」
ありす「……まじめにフォローしようと思った私の気持ちを返してください」
フレデリカ「ううん、その気持ちはすっごく嬉しかったから絶対返してあげなーい♪」
ありす「……」
フレデリカ「それでね、じゃあこれがダメなら何が喜んでもらえるかなってもう一回ちゃんと考えてね」
フレデリカ「決めたの、本当のフレちゃんの誕生日プレゼントはこっち」
フレデリカ「ハッピーバースデーありすちゃん!」
ありす「……これは?」
フレデリカ「ふふ、開けてみてー?」
ありす「……あ……イチゴ型のペンダント、ですか?」
フレデリカ「ううん、ロケットだよー、ほら、ここを押したら開く」
ありす「あ、本当――」
ありす「――って、なんでフレデリカさんと私の写真が入ってるんですか!」
フレデリカ「こんな風に入るって見本だよー♪」
ありす「だからって、何でこの写真を……」
フレデリカ「真相はフレちゃんの心の中に!」
ありす「……まあ、別になんでもいいんですけど」
ありす「……ありがとうございます」
ありす「このロケットペンダント……かわいくて、好きです」
フレデリカ「ふふっ、それは何よりー」
フレデリカ「ありすちゃんに喜んでもらえてよかったー♪」
ありす「……でも、これを用意してるならアレはもう渡さなくてよかったんじゃないですか?」
フレデリカ「うーん……それもそうなんだけどねー」
フレデリカ「もしかしたらありすちゃん喜んでくれるかもしれなかったから、渡さないのももったいないかなーって」
ありす(……自分の形のチョコ貰って喜ぶ人っているんでしょうか?)
フレデリカ「でも、やっぱりダメだったねー」
フレデリカ「変な気持ちにさせちゃってごめんね、ありすちゃん」
ありす「いえ……」
フレデリカ「……せっかくたくさんの気持ちをこめて作ったんだから最後まで作りたかったんだ」
フレデリカ「アタシの変なわがままみたいなものだけどね……ありすちゃんが喜ばなきゃ意味ないのに」
ありす「……そんなに頑張ってたんですか?」
フレデリカ「どうだと思うー?」
ありす「……どうでしょうね」
ありす「真相はフレデリカさんの心の中にしかありませんからわかりませんね、ふふ」
フレデリカ「ふふっ、そうだねー♪」
フレデリカ「これはフレちゃんの心の中のありすシークレットなのだ!」
ありす「なんですかそれ?」
フレデリカ「ありすちゃん関連のシークレットな思いがたくさん入ってるんだよー?」
フレデリカ「見てみる?」
ありす「どうやって見るんですか……」
フレデリカ「フレちゃんに見たいって言ったらアタシの気分によっては見れるかも!」
ありす「はぁ……」
フレデリカ「どうする、見る?」
ありす「……結構です」
ありす「別に、フレデリカさんが隠そうしてるものを暴くほど子供じゃありません」
フレデリカ「そっかー♪」
ありす「それに……大体フレデリカさんの心なんてわかりますし」
フレデリカ「わお、ありすちゃんエスパー?」
ありす「……フレデリカさん」
ありす「私、このペンダントも嬉しいですし……チョコも……ちょっとアレを食べるのは難しかったですけど……私のことをたくさん考えていてくれたんだって気持ちが伝わって、すごく嬉しかったです」
ありす「……だから、ありがとうございます」
フレデリカ「……!」
ありす「……今のフレデリカさんの心の中は、照れと嬉しさですね?」
フレデリカ「……」
フレデリカ「……まさかアタシがありすちゃんに一本取られることになるとは……ぐぬー」
ありす「私、また一歩大人になりましたから、ふふ」
フレデリカ「……さて、どうしよっかなー、このありすちゃんチョコ」
フレデリカ「やっぱ持って帰るしかないかなー」
ありす「まあ、持ってきたのフレデリカさんですからね」
フレデリカ「だよねー」
ありす「……」
ありす(……フレデリカさんの部屋に私の形のチョコですか……)
ありす(……)
ありす「……やっぱり食べます」
フレデリカ「えっ?」
フレデリカ「でもありすちゃん、ついさっき難しいって……」
ありす「それは、さっきの話です」
ありす「……フレデリカさんの部屋にこれがおいてるの、なんか変な感じがしますし」
フレデリカ「フレちゃんは別にしないよー?」
フレデリカ「今日まではアタシの部屋にあったしねー」
ありす「……私はするんです」
フレデリカ「?」
ありす「……と、とにかく。気が変わったのでやっぱり食べます!」
フレデリカ「……ま、いっかー」
フレデリカ「ありすちゃんが食べてくれるならアタシもうれしいしねー♪」
ありす「……でも、フレデリカさんも食べてくださいね」
ありす「私一人ではこれは無理だと思うので」
フレデリカ「あいさー♪」
ありす「……しかし、本当によくできてますね」
フレデリカ「これがフレちゃんの底力だ!」
ありす「……」
ありす「……とりあえず、部位ごとに分けて食べましょう」
ありす「私はとりあえず腕を……」パキッ
ありす「……うぅ、なんか本当に変な感じですねこれ……あむっ」
ありす「あ、おいし……」
フレデリカ「……よかったー♪」
フレデリカ「じゃ、私は――」
フレデリカ「――!」
フレデリカ「ねぇねぇ、ありすちゃんありすちゃん」
ありす「なんですか?」
フレデリカ「ほっぺにちゅー♪」
ありす「!?」
ありす「ななな、何してるんですか!?」
フレデリカ「ありすちゃんにちゅーしただけだよー?」
ありす「私の形のチョコにですよね!?」
フレデリカ「ファーストキスはチョコの味~♪ なんてね、ふふっ」
ありす「変なことしないでください!」
フレデリカ「後はー、ほらー、あまがみー♪ あむあむー♪」
ありす「だからーっ!」
フレデリカ「別にありすちゃんにはしてないんだからいいじゃん」
ありす「なんだか気になるんです!」
フレデリカ「あむあむー♪」
ありす「……ああもう、食べるなら普通に食べてください、もうっ!」
おしまい
ありすちゃん誕生日おめでとう
ありフレ大好きだけど、それ以外のありすちゃんもみんな大好き、ありすちゃんが大好き。
誤字脱字、コレジャナイ感はすいません。読んでくださった方ありがとうございました。
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>>1「 ターキー話についてはただ一言
どーーでもいいよ」
※このスレは料理上手なキャラが料理の解説をしながら作った料理を美味しくみんなで食べるssです
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ターキー肉チーッスwwwwww
まーたs速に迷惑かけに来たかwwwwwwwww
9 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします sage 2016/07/28(木) 09:12:33.84 ID:LxY8QrPAO
>>7
はいNG設定
この速さである
相変わらずターキー肉くん=>>1という事を隠す気も無い模様
31 ◆xmciGR96ca4q sage saga 2016/07/28(木) 12:50:19.79 ID:g6WSU+sH0
昨夜寝ぼけてスレ立てミスったんで憂さ晴らしも兼ねて久々のロイミュ飯でした。書き溜め半分残り即興なんで色々アレかもしれませんがアレがアレなんでアレしてください何でもシマリス(熱中症
建てたら荒れると判ってるスレを憂さ晴らしに建てる
つまり>>1は自分の憂さ晴らしにs速を荒らして楽しんでる
うーん、いつも通りのクズ>>1で安心するわー
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