※キャラ崩壊・微エロ注意
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提督「ふぅ、今日から俺もこの桂島泊地の提督か……」
提督「うん、なんて言うか、自然の豊かなところだな。あそこの山なんてクマか何かが出そうだ…はは……」
-執務室-
提督「うえ、執務室には段ボールしかないのか、明日はこれを整理するだけで終わってしまいそうだ……っと言うより、こういう所に来たら普通誰かが案内してくれるものじゃないのか?」
?「あ、あの」
提督「大体、上も上だよな……いくら俺が新米提督だからって、移動も全部徒歩で行けなんて苦行以外の何ものでも…」
?「あの!」
提督「ん?ああ、ごめんごめん、あれ、君はまさか」
吹雪「はい!はじめまして!特型駆逐艦の1番艦、吹雪です。どうぞ、よろしくおねがいいたします」
提督「おお、居るじゃないか、艦娘が!こちらこそよろしく!吹雪!」
吹雪「はい!あの、司令官とお呼びしても」
提督「好きに呼んでくれて構わないよ。ところで、吹雪、他の艦娘は…」
吹雪「?ここには私一人しかいませんよ……?」
提督「……ん?」
--翌朝--
提督「まさか、本当に艦娘が一人しかいないとは…」
吹雪「あの、何だかすみません…」
提督「いや、別に吹雪が悪いわけでは……まぁ、何だ、これから大変だろうけど、一緒に頑張っていこう」
吹雪「…!はい!」
提督「まずは資材を集めて艦娘を建造しないとな…それから出撃して……うーん、やることがテンコ盛りだな」
吹雪(…よかった、あんまり怖そうな人じゃなくて…)
提督「よし、じゃあ吹雪、早速妖精たちを集めて建造に行こう。忙しくなるけど、無理のない程度に頑張ろう」
吹雪「はい!司令官!!」
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提督「なんて、のんびり仕事をやっていたのが、つい1月前…」
「ヘーイ!提督ゥ!大人しく出てくるネー!」
「怖くないですから、大丈夫ですから!」
どんどん!ガチャガチャ!
「出てきあがれ!この!と言って差し上げますわ!」
「うふふ、提督ー!またア・レしてほしいなー!」
ガチャガチャガチャばきぃ!
トビラガコワレタ!
シーットナニヤッテルネー
オチツイテトリアエズコワシマショウ
提督「はは、あの頃が懐かしいな……俺があんなこと言わなければ、こんなことには……」
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-港(嵐)-
提督(くそ、なんつー風と雨だ。これじゃ、視界も悪いうえ、まっすぐ進むことさえ碌に…!)
提督「お前たち!大丈夫だったか!」
榛名「て、提督…」
比叡「提督!榛名が!榛名が私たちをかばって…!」
榛名「ごめ……さい、もう少し……だったから…わ…し…たち……」
千歳「はぁ、ごほ…」
高翌雄「こ、こんなはずじゃ…う…」
赤城「……」
提督「……いやそれは良い。こちらの被害は榛名、千歳、高翌雄が大破、比叡と北上が中破か……他は…」
北上「……私たちは平気、だから、はやく提督は…」
提督(赤城は幸いすぐにでも治りそうだな。比叡と北上もふらふらしているがまだ大丈夫そうだ、しかし残り3人は…)
榛名「てい、とく…ごめんなさい…ごめんなさい……」
提督「何言ってるんだ。作成は成功したんだ。…お前たちは俺の誇りだよ……
赤城、北上、比叡はこのまま入渠して、傷を癒してくれ。」
比叡「え!?わ、私よりも榛名が」
提督「…大丈夫だ、残りの3人は……俺の部屋まで来てくれ。…立てるか?榛名」
榛名「…は、はい…う」
提督「…無理するな、よいしょっと…千歳、高翌雄も、ついてこれるか?」
高翌雄「え、ええ、あ、肩……」
千歳「……こんな、姿、千代田には…見せられないわね……」
比叡「し、指令には何か考えがあるんでしょうか?」
北上「さぁ……ま、指令が大丈夫だって言ってるんだし、大丈夫でしょ…しんど、お風呂入ろっと…」
北上(それに、向こうの方が、少し羨ましかったな、なんて…)
赤城(お腹すいた……)
提督(今回の作成は沖ノ島海域 あ号艦隊決戦…戦力的にもぎりぎりの戦いに、俺は、主力の榛名、比叡が中破してしまった時点で撤退の指示を送った)
提督(それに加えてこの嵐、艦娘たちも分かってくれると思ったのだが、敵艦をすぐそこまで追い詰めていた榛名達からは追撃、夜戦を行いたい伝えられて…)
提督(……いや、考えても仕方がない、あそこで止められなかったのは一重に俺の指揮力不足。)
榛名「てい…く、は…なは…」
提督「大丈夫、すぐに治るからな。」
提督(執務室の扉を開けると、そこには、予め用意していた室内風呂が湯気を上げて俺たちを出迎えてくれた)
千歳「これは…」
高翌雄「お風…呂…?」
提督(そう、風呂だ。ドッグは一杯になってしまっているし、入渠したらしばらく使えないが、この風呂ならば、そう、あの)
提督(高速修復材を使えば!!)
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提督「吹雪、この修復って書かれた緑のバケツみたいなのは、何なんだ?」
吹雪「バケツ?…あ、それは高速修復材ですよ!」
提督「高速修復材…?名前からするに、ドッグに入った際に使うもののようだけれど…」
吹雪「はい!これがあれば、なんと入渠の待ち時間なしで修復を行えてしまうんです!」
提督「へぇ、それはすごいな。(名前のまんまだなぁ…)そうだ、今ちょうど入渠してる天龍がいるだろ、あいつに使ってみよう」
吹雪「え?でも天龍ちゃんはあと10分もすれば…」
提督「いざってときに使えないと困るからな。よし行くぞ」
吹雪「はい!」
---1番ドッグ---
天龍「ふぅ!やっぱりバブはジャスミンの香りだよなぁ!」
天龍「しっかし、あれだな!あの提督も、初めはひ弱な大したことない奴だと思ってたけど…」
天龍「へへ、結構オレの事も分かってくれてるし、良い奴、だな、ハハ!」
提督「おーい天龍ー」
天龍「へへ、噂をすれば…何だよー!覗きに来たのかよ!ハハハ!」
提督「入っていいかー!」
天龍「おう、良い……!!???!?」
提督「よし、じゃあ失礼して」
天龍「うわああバカバカ何考えてんだ!」
提督「あぶな!?」
吹雪「きゃ!」
提督「しまった!飛んできた桶を交わしたら吹雪に当たって…」
吹雪「きゅぅ………」
天龍「そ、それで…何の用だよ」
提督「いや、その…高速修復材を試したくて…」
天龍「高速修復材?ああ、オレも聞いたことあるぜ。なんでも、どんな傷もたちまち治っちまう。仙豆みたいなもんだって」
提督「そうそれだ。それの第一号を天龍にと思って」
天龍「へ、オレが?……第一号…へへ、まぁいっけどよ…ええっと、じゃ、ゆ、湯船から出るからよ、あ、あっち向いててくれ」
提督「ん?なん「良いから向け!」は、はい」
天龍「……………ん、良いぞ。」
提督「……」
提督(風呂の縁に腰かけて、天龍はこちらに向けて背中を向けている。もちろん、両手は秘所を隠すためにフル動員しているのだが、あの普段勝気な天龍がと思うと、ギャップが何ともいじらしい。それに、背中の背筋からつぅっとお湯が伝い色っぽ…って俺は何を考えているんだ)
天龍「…」
提督(…っていうか)
提督(ここから、どうすれば良いんだ?)
提督(手には緑色のバケツ、目の前には恥ずかしそうに背を向けながらうつむいて待つ天龍。)
天龍「て、提督、早くしてくれ……」
提督(吹雪が居れば代わりにやってもらうんだが……)
吹雪「ばたんきゅぅ……」
提督(この調子じゃな……にしても、うわ、なんだこのバケツの中身)
提督(やけにドロドロしているな。これは…塗り薬の一種…なのか?)
天龍「て、提督、あんまり焦らさないでくれよ……」
提督「す、すまん。よし、いくぞ」
提督(天龍の傷は…あった、背中か。よし、ちょうど見えてるな。手に高速修復材を馴染ませて……)
天龍「っひ!?」
提督「あ、悪い、冷たかったか?」
天龍「い、いや良いんだ。続けてくれ」
天龍(な、なんだ、今、提督の手が…高速修復材ってこうやって使うものなのか?)
提督「わかった、いくぞ」
天龍「や、優しくしてくれよ……ん」
提督(ぬちゃぬちゃと、手についた高速修復材が天竜の背中をなぞるたびに、天龍の口からは普段のドスの聞いたような低い声ではなく、くすぐったさに耐えるようにんっと短い声を出す)
提督(やっぱ、傷口はこそばいよなぁ)
天龍(あ…手がぬるって…背中、動いて…!)
提督(お、傷口が綺麗になっていくな、どうやらあってたらしい)
天龍(高速修復材って、被るものじゃなかったのか。こんな、あ!ぬりゅぬりゅ……っ!)
天龍(あ、なんかやべ!?)
提督「お、おいてんりゅ」
天龍「あ、あ、提督!!ていとくぅ!」
提督(右手で俺の服の袖を掴むと、天龍はびくびくと震え、ぐったりと、前に項垂れた!?)
提督「お、おい天龍大丈夫か……」
天龍「ん、はぁはぁ……」
提督(……傷は…治ったようだな。しかし、なぜだ、余計に消耗してしまっている気がする……)
提督(まさか、この高速修復材って、治癒力を一時的に高めるだけで、ものすごく体に負担がかかるんじゃ…)
天龍(背中だけで…こんな…はぁはぁ)
提督(これは……)
提督(艦娘たちのためにも、封印しないと!!)
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提督(そう、誓っていたのに…)
榛名「はぁ、はぁ」
千歳「提督、何を…」
高翌雄「ふぅ…ん…」
提督(目の前に並んだ三人は衣服も破れ、装備もぼろぼろ、事態は一刻を争う…)
提督「すまん…俺は今からお前らにひどいことをするかもしれない」
3人「!!」
提督「もしかしたら、痛いかもしれない、だけど、今のお前らを見ていて、俺は我慢できなくなってしまった…」
榛名(それって……)
千歳(つまり……)
高翌雄(私たちの破損した姿を見て……//)
提督(みんなすまん、こんな体に悪い高速修復材なんてものを使うなんて…)
提督「しかし、これについては俺も痛みがわからない。どうしても嫌なら、すぐにでもドッグの空きをつくって…」
榛名「は、榛名は、榛名は大丈夫です!」「!」
榛名「確かに、痛いかもしれませんがその」
榛名「て、提督になら…///」
提督(榛名!)
千歳「私も…提督になら、良いかな…」
提督「千歳…」
高雄「えーっと、えっと、私も、提督がしてくれるなら…」
提督「高雄…」
提督(ってあれ?…俺がしてくれるなら…?)
提督(あ!そうか!別にこいつらにお互い塗りっこさせれば、俺が触るようなことは…)
榛名「提督……」
提督(……い、今更なんか、そんなこと言えそうな空気ではない……それに、やけに息も絶え絶えで心配だしな…)
提督「えっと、じゃあ、みんな、ふ、服を脱いで湯船に腰かけてくれ……」
榛名(あぁ、金剛お姉さま、比叡お姉ちゃん、霧島……榛名は…榛名は…)
千歳(千代田、お姉は…一足先に大人になるね……)
高雄(うぅ……こんなことならもう少しダイエットをしておけばよかったわ……)
提督(しゅるしゅると、艦娘たちが衣服を脱いでいる音が聞こえる……)
提督(こ、高速修復材を手に馴染ませておくか…)
榛名「あ、あの、提督、その、榛名たちは大丈夫です」
提督「そ、そうか、なら……!?」
提督(…そこにあったのは、綺麗で真っ白な三つの「背中」と「お尻」であった)
提督(湯気がゆらゆらと揺れ、火照った体を、雪のように白いその素肌を露わにした艦娘たち…)
提督(左から、榛名、千歳、高雄と並んでいるのだが、うむ、見事に、大中小が取り揃えられた感じだ…普段見ることのない綺麗な…)
提督(って、いかんいかん、こんな緊急事態に俺は何を考えているんだ!)
提督(今の俺は、公務を行っているんだ。たとえすべすべの背中や柔らかそうなお尻が魅力的でも、そんなことを考えてはいけないんだ!)
提督「じゃ、じゃあ、榛名から、行くな」
榛名「は、はい…」
提督(湯船に足だけつけた榛名の背中。いつもは下ろした髪も、持っていたリボンか何かで上に束ねられている。)
榛名「ひ、あ、あぁ……あ!」
提督(普段見ることのない、うなじが色っぽい。それに…背中、すべすべだ……しかし、傷も…こんなにがんばってくれたんだな…)
榛名(き、き、傷跡、優しくなぞっちゃ、だめぇえええ!)
提督「榛名、痛むか?」
榛名「い、いえ!て、提督が優しくしてくれるので……んん!」
千歳(は、榛名ちゃん…)
高雄(すごい声…それに)
榛名(~~~~~~!!!!)
千歳・高雄(あ、今……)
提督(…榛名って、華奢な体してるけど、出るところは出てるんだよな…しかし)
榛名「てい…とくぅ……」はぁはぁ
提督(やはり、高速修復材の影響か、顔も赤いし、息を荒げていて苦しそうだ。む、脇腹にも傷が…)
榛名(まだ触…!?や!い、いまぁ、び、敏感…!!!!)
提督「榛名、痛むところないか」
榛名「っ…あの、腕が…」
提督(腕だな……、脇から、スライドして…ふむ、ぷにぷにしてる…)
榛名(あ、あ、ああああ、今度は、腕、持たれて、またヌルヌりゅっ!?…このままじゃ、せめてせめて感度の低い手から……!)
榛名「てい、とく!手を、手を…」
提督(手?握れば良いのか)ぎゅ
榛名(!!??ぁぁああああ、優しく手を握られながら抱えられるように腕に何か塗られて…もう、もううう!!)
提督「うお、榛名、大丈夫か!?」
提督(榛名はびくびくと身体を震わせたと思ったら、とろーんとした目で湯船の方へとずぶずぶと滑り落ちて行ってしまった。
幸い意識はあるようだが……)
榛名「提督…んん!」
榛名(……!ま、また…くる!あ!思い出しただけで…!)
提督(なんか、痙攣してないかこれ、こ、この高速修復材本当に大丈夫なのか?)
千歳(……完璧に堕ちちゃったね、これ…)
高雄(す、すごい…)
提督「次は…」
千歳「ひ、あの…」
提督「あー、千歳、こんなの見たら、やっぱり、その…怖い…よな…」
提督(傷は綺麗に治ったけど、明らかに異常だもんな…)
千歳「え、ええ、そう…ね…」
千歳(戻れなくなっちゃうわ、こんなの絶対…)
提督「でも、俺は、このままお前たちを放っておくことは出来ない…!」
千歳「提督……!」
千歳「…はい、千歳も覚悟を決めました。その、どうぞ…!」
提督(!千歳が後ろに束ねられた銀髪を前へと流すと、そこには、先ほどの榛名とは違ったシルエットが露わになる)
提督(柔らかそうな尻はぺたんと風呂の縁にくっついて形を変える。しっとりとした背中、色っぽい流し目でこちらを見る千歳…)
千歳(素面でこんな……うぅ、緊張する…)
提督(ええい、ままよ!)「っいくぞ、千歳」
千歳(!?顔近…!あ)
千歳(うそ、そんな触り方!?手が、ごつごつして…ダメ!?声が…)
提督(千歳は特に装甲がもろいからな、よく塗りこまないと…)
提督「千歳……平気か?」
千歳「て、提督…んん!は、はひ…」
千歳(耳元!やめ、私…弱…!)
提督「千歳はいつも俺が落ち込んでるときに、お酒もって励ましに来てくれるよな」
千歳「っそ、それは…!!」
高雄(へぇ、千歳ちゃんがそんな…)
提督「お前と飲むと気持ちが楽になるっていうか、穏やかになれて…」
千歳「はぁ、はぁ…」
千歳(お酒呑んだときみたいに!ふわふわしてくる!へ、変になる!)
提督「だから…いつもありがとうな、千歳」
千歳(ぬりぬりされて!耳元で、こんな、こんな優しい言葉!!)
千歳「みみで、みみで妊娠しちゃうぅぅ!!」
提督「!?」
提督(い、今なんて?聞き間違いか?)
提督(千歳は俺の方に強くしがみ付くと、はぁはぁ息を荒げて、そのまま)
千歳(燃料が、あふれちゃうどころじゃないよぉ……)
提督(縁に上半身を置き、身体はぬるりと風呂の中へと崩れ落ちて行った……)
提督(やはり、この高速修復材…まずいものかもしれん…しかし…)
高雄「……」
高雄(榛名ちゃんと千歳さんがやられたようね)
提督「さて、高雄、次はお前の番だが…」
高雄(でも、私にも高雄型重巡、第四戦隊の誇りがあるの)
高雄(そうやすやすとは…堕ちないわ!)キッ
>32 ×千歳ちゃん
○千歳さん
提督「…高雄、さっきはああ言ったんだけどさ、やっぱり入渠して直した方が良いなこれは」
高雄「……へ?」
提督「いや、どう見ても危ないぞコレは。榛名も千歳もこんなに痙攣して…苦しそうに息を荒げて…」
高雄(どっからどう見ても絶頂の余韻に浸っているのだけれど…)
提督「そろそろさっきまで入っていた赤城も出たころだろうし」
高雄「…」
高雄「嫌です…」ぎゅ
提督「高雄?」
提督(高雄が俺の腕を強くつかむ。てかいたたたたた、普段よりなんだ、握力ががが)
高雄「えっとえーと……最後まで言わないと…ダメ…でしょうか?」
提督(一体何を言おうと…あ、そうか、背中とか自分じゃ塗れないか…)
高雄(このまま生殺しなんて…無理だわ……!もう、もう私…誇りとかより…)
高雄(二人みたいに……//)
提督「わかった、じゃあ、高雄、俺が塗るけど…良いか」
提督(そういうと高雄はもじもじしながら恥ずかしそうに頷いた)
-金剛姉妹部屋(夜)-
バタン
榛名「……」
榛名(す、凄かった…)
榛名(高速修復材って、あんなにすごいものだったの?ほかの泊地では、眠いところを水をぶっかけられて叩き起こされるみたいな感じで、すごく評判悪かったのに…)
榛名(あ、あれなら私、何回でも……)
比叡「榛名ー!」ぎゅ
榛名「ひ、比叡お姉ちゃん」
霧島「榛名!大丈夫だった?」
榛名「は、はい、榛名は大丈夫です」
金剛「ソーグッド!元気そうで安心したね」
比叡「うぅ、そんなことないと思ってたけど、ぐす、解体されちゃうんじゃって、ぐす、うえええええ、心配したよー!」
榛名「比叡お姉ちゃん…」
榛名(榛名は、幸せものです。提督や姉妹にこんなに大事にされて…)
霧島「それにしても、あれだけ大破してすぐ戻ってこれたなんて、何かしたの?」
榛名「はい!提督に優しくぬりぬり…」ッハ
(提督「良いか、この高速修復材はもう使わないから、みんなには内緒だぞ」)
金剛「提督とぬりぬり…?……何デスかーそれは…!私、気になります!」
榛名「っひ」
榛名(金剛お姉さまのハイライトが…消えた!?)
霧島「退路確保、窓は、うん、閉まってるわね」
比叡「?良かったね!榛名!提督が直してくれたんだ!そうだ、今日は一緒に寝…」
金剛「シャーラップ!比叡!榛名はこれから私たちと大切な話がありマース!疲れたでしょうし、早く寝るといいデース」
比叡「え?でもお姉さま、榛名も多分すごく疲れて…」
金剛「大丈夫デース!ア、リトル!お話しするだけネー、ふふふふふ」
霧島「マイクチェックよし、さ、キリキリ「お話」しましょうか!」
榛名「あわわわ」
高速修復材の噂はすぐに広まった
千歳(あ、明日から顔合わせられるかなぁ…)
千代田(千歳お姉から提督の匂いがする……)
いや、広まったと言うよりも
高雄(提督には勝てなかったわ……でも何かカットされたような…釈然としない…)
愛宕(高雄…何だかつやつやしてるわね……あれ、それに肩のあれは、提督の毛髪ね?長さ的に、腋毛かしら。…うふふ、なるほど、そういうこと)
並々ならぬ嗅覚で
北上(み、見ちゃった……わ、私も大破すれば…)
大井(なんて考えてる北上さんを見ちゃった…!はぁはぁ、でも提督、私と北上さんがいるのに、他の子にもあんな……)
彼女たちは、嗅ぎつけたのだ!
赤城「美味しいわ、きつねうどんって」ずるずる
加賀「そうね」(今日は提督と2言しか話せなかったわ……明日はもっと…)
-翌日-
加賀「では、行ってまいります」
提督「よろしく頼むぞ、加賀」
加田「はい」(今日は5言も話せた…!)
バタン
提督「ふぅ、昨日は大変だった…」
提督(まさかあの後バケツが空になるまで高速修復材を塗る羽目になるとは)
提督「ってか、あの塗ってる時間で入渠していれば普通に治ったのでは…」
提督「……いや、考えるのはよそう、やはり、アレは使うべきじゃ……」
バターン!
雪風「しれぇ!」
浜風「提督、大変です」
提督「どうした雪風!浜風!」
雪風「しれぇ、しれぇしれぇ!」
浜風「金剛さんが…轟沈寸前まで大破しました!」
提督「何だって!」
-港-
金剛「オーマイガー!苦しいネ~!」
提督「金剛!大丈夫か!」
比叡「提督!金剛お姉さまが!」
提督「大丈夫か!?金剛!?しかし、今更2-2でどうしてそんなに大破を!?こっちは赤城や大井もいたし、相手も補給艦ばかりな気が」
比叡「はい!それがなぜか!お姉さまがコースをそれて敵につっこ「オーマイガー!アウチデース!」!?」
提督「落ち着け、金剛!」
金剛「はぁ、はぁ、私のライフ、もう、長くないネー……ごふごふ」
雪風「しれぇ……」
提督「金剛……まぁでも、幸いなことに今はドックに空きが…「オマイガ!オーマイガー!」金剛!?」
金剛「い、今更風呂ごときに入っても無駄デース!あ、後3分以内に何とかしないと死にマース!確実デース!」
提督「何!?もうそんなに時間がないのか」
浜風(その割には、すごく声に張りがあるような…)
金剛「後3分で、傷が治るなんて、ソーミラクルじゃないと、不可能ネー……」
比叡「そんな!金剛お姉さま!」
雪風「しれぇ……何とかならないんでしょーか」
金剛「ビューチフルガール イズ ショートライフネー……ごほごほ…」
提督「……」
提督(高速修復材を使えば、あるいは…いやでも、あれは…危険すぎる…)
金剛「…比叡…妹たちを頼むネ……」
比叡「お姉さまー!いやー!」
提督(く、迷っている場合じゃない!)
提督「いやあきらめるのは早いぞ!金剛!」
金剛「え!?きゃ!?あ、提督ぅ…//」
提督(くそ、あの強い金剛がこんなになるなんて……仕方ない、使うしかない……今日だけ、今日だけ高速修復材を!!)
雪風「ほえー、しれぇが金剛さんを抱っこしてすごいすぴーどで走っていきます!」
浜風「…」
赤城(お腹すいた……)
-金剛姉妹部屋(数十分後)-
ばたん
金剛「……」
比叡「お姉さま!?すごい!もう元通り…!?一体何が…」
比叡(あれ、でも何か様子が…)
霧島「どうでしたか?アレは?」
金剛「……オー……すごく良かったね……えへ」
比叡(?いつもなら、提督に抱っこなんてされたら、布団に抱き着いて3時間はのたうち回っているのに…)
比叡「お姉さま!?提督と一体何を……」
金剛「それは……えへ、提督と二人だけのシークレット、ネ………えへへ」
比叡「」(かわいい)
霧島(確かに)
比叡(!?直接脳内に…)
榛名(良いなぁお姉さま…)
-廊下-
提督「ふぅ、金剛のやつ、普段よりしおらしくて色々と危なかった」
提督「金剛に自分で塗ってくれと言った時は目からハイライトが消えてすごく怖かったが」
提督「まぁ何にせよ無事でよかった」
提督「しかし、あれはやっぱり危ないな。金剛なんて指の先っちょにつけた修復材だけで、10分はびくびくして…おっと」ドン
提督「すまん、つい余所見をしていて…」
?「いたたたた……」
北上「あ、これ折れてるわ」
提督「!??」
提督「いや、北上、お前一体何を…」
北上「今ぶつかった衝撃で…肩の骨が粉砕骨折。手をついた時に、左手首打撲、服こそ無事だけど大破してるのと変わりないね」
提督「」
提督(北上は一体何を言っているんだ?)
提督(尻もちをつかせてしまったのは悪いと思うが、そんな骨折するほどの衝突じゃ…)
北上「…あのさ、疑うのは勝手だけどさ、責任、取ってくれんの?」
提督「え?」
北上「腰の骨も、砕けちゃって、もう立てない」
提督「」
提督「いや、いやいやいや、流石にそれは冗談だろー」
北上「…」
提督「…えっと、くっついたり耳を甘噛みしてきたりするのと同じで、いつもの悪ふざけ…じゃ…」
北上「…」
提督(え?マジで?)
北上「いたた、あ~やばい、これ死ぬやつかな~」
提督(いや、でも北上は真面目な時も基本的にこのテンションだし)
北上「流石に、腰の骨折れてたら、お風呂なんて無理かな~」
提督(マジなのか、冗談なのか…どっちなんだ…)
北上「子供とか、産めないんだろなぁ~」
提督(で、でもマジだったらものすごく失礼な対応をしているよな、今…)
提督「えっと、北上、その入渠できそうか?」
北上「ん~無理やり入っても良いけど、800時間は掛かるなぁ」
提督(!?敵母港空襲作戦が10回終わるぞ!?)
北上「はぁ、こんな重傷をおった艦娘がドックなんて占拠できないよね」
提督「そんなこと…」
北上「明日にでも、解体任務に回されちゃうのかな~」
北上「はぁ~!不幸にも!私の艦娘生命が終わりかー!はぁ~!」
提督(し、仕方がない)
提督「北上「うん!良いよ」…ん!?」
北上「高速修復材っしょ?うん、まぁそれくらいなら今の体調でも耐えられそうかな~」
提督「え?」
北上「でも私、結構肌とか、弱いんだよね。や、優しくしてね」
提督「……」
北上「じゃ、早くいこっか、誰かに見られたら、提督も困るっしょ?はい、抱っこ抱っこ」
提督「あ、ああ…」
北上(へへ、やった!)
提督(…責任とるとか不用意に言わなくてよかった)
提督「痛くないか、北上?」
北上「痛いって、だから早くいこうよ~」
提督「じゃ、行く「セイ!セイ!セーイ!」!?」
パリーン!
大井「セイでしょ北上さん!」
提督・北上「「大井(っち)!?」」
提督(どうして窓を突き破って入ったんだ…!?ガラスの破片、刺さってるし…)
大井「北上さんあるところに、大井あり、よ」
大井「それよりも提督!あなたも冷静になって考えてみてください」
提督「え」
大井「あんな大したことない衝突…深海棲艦の魚雷にも耐えるハイパー北上さんがやられるとでも!?」
提督「た、確かに」
北上「…」
大井「それに、その高速修復材を塗る役目。提督でなくても良いのでは?」
提督「え、ああそりゃもちろん」
大井「でしたら、私が「大井っちさー」?」
北上「ちょっと黙ろっか?」ボソ
大井(!!?北上さんの、あのゴミを見るような目!?怖い!?)ゾクゾク
大井(でもこういう北上さんも素敵…)ハァハァ
提督(?今なんて言ったんだ。……にしても、大井のやつ、息が荒いなぁ、そんなにケガが痛いのか?)
提督「大井、大丈夫か?えっと、今から北上の治療をするんだけど、お前も来るか?」
大井「え?……えっと」チラ
北上(まぁ、一緒ならいっか。大井っちは本当にケガしてるし)
北上「大井っち、大丈夫?一緒にいこっか」
大井「北上さんが良いっていうなら…」
大井(あ、提督が私の破片の傷を拭って……そういう優しさみせるのやめてよね…ほんと…)
-執務室-
提督「ふーい……」
提督「北上と大井のやつ、なんでわざわざマイクロビキニなんてものを着ていたんだ」
提督「おまけに、足で塗ってくれとか、途中から二人で塗りっこを初めたり、艶めかしい光景を見せつけられたし……」
提督「しかし、大井って結構甘えん坊なんだな、ずっと腕を掴まれていたのは意外だった………」
提督「……」
提督(あれ、なんかおかしくないか……!?)
提督(そのあとも俺は度々艦娘たちに高速修復材を塗った)
愛宕「提督?傷はもっと、お腹よりも上ですよ、う・え♪」
高雄「ちょっと愛宕ばかり狡いですわ!提督、高雄にも…」
提督(心を殺せ!羅針盤娘のことを考えろ!ボス逸れ、ボス逸れ…!)
那智「…」
提督(おー。那智はどうやら、高速修復材が抵抗があるらしい)
那智「…」
提督(みんなビクンビクンしてたのに、こいつだけ…は…)
那智「…」
提督「…失神してる…」
提督(気のせいかもしれないが、最近艦娘の急患が多すぎないか?)
利根「筑摩!ワクワクするな!提督と一緒にお風呂なんて初めてじゃ!」
筑摩「はい、利根姉さん」
提督(おかげですっかり高速修復材ソムリエになってしまった)
利根「何じゃ、背中を洗ってくれるのか?いひ、ひやっとして…ん…!」
筑摩「姉さん?」
提督(…指先で円を描くようにしてなぞっただけで)
利根「カタパルトが!カタパルトが絶頂じゃと!!?」
筑摩「姉さ…んほおおおおお」
提督(大体傷が治せるになった)
-執務室-
提督「ううん……最近戦績の方がよろしくないな…」
提督(1-1で大破って、ちょとsYレならんしょこれは・・・?)
コンコン
吹雪「失礼します!提督!食事をお持ちしました!」
提督「おお、吹雪…ありがとう」
吹雪「はい!……あの、それより、何か悩み事ですか?」
提督「ん?いや、なに、最近艦隊の大破率が高くてちょっと気になってな…」
吹雪「そうなんですね……遠征ばかりだったので知らなかったです。あ、大破には高速修復材が良いですよ」
提督「あ、あぁ…」
提督(その高速修復材までなくなりそうな勢いなんだが…)
吹雪「はい!あれ、美味しいんですよね!」
提督「へー………」
提督「え!?」
提督「ちょ、ちょっと待ってくれ吹雪。あれって、食べ物…なのか?」
吹雪「はい!甘くて水あめみたいで美味しいんです!あ、袋に入れて入浴剤みたいにして使うこともあるんです」
提督「じゃあ、塗ったりとか、そういうことは…?」
吹雪「…塗る?……あのぉ…ちょっと変態チックだなって、その……」
提督「」
提督(な、なんてこった…!?)
提督(もしかしたら俺、みんなにとんでもないことを……)
-港-
提督「……赤城、加賀…お疲れさま」
赤城「提督。お疲れ様です。任務も無事達成できました」
加賀「…」
加賀(提督、元気がないわ……何か声をかけた方がいいかしら)
赤城「提督、それは」
提督「いやなに、なんてことない高速修復材だ。赤城、今小破しているだろう。使ってくれ」
赤城「この程度の傷で良いんですか?では……」
提督(あ、舐めた。あ、口の中で転がしてる)
赤城「ふふ、美味しいです。ありがとうございます。提督」
提督「あ、あぁ、傷の方はどうだ」
赤城「はい、この通り綺麗さっぱり」
提督「そ、そうか……これからも頼むぞ…」
提督(食べたよ!めっちゃ食べた!!え?つまり、どういうことだ!?)
赤城「おいしー」
加賀(……結局、一言も話せなかった…)
-海辺-
提督(あの後…)
提督(色々と調べたが、正しい使い方はいまいちわからなかった)
提督(被る派と食べる派と塗る派とお尻派が多かったな…)
提督(尻から…しかも、教えてくれたのが羽黒……闇が深いな)
提督「なぁ、高速修復材…」
提督「お前は謎が多すぎる……」
提督「ただの塗り薬なのか?食べ物なのか?そもそも…これは本当に修復材なのか?」
提督「原材料はなんなんだ?遠征にいった艦娘はどこからコレを持ってくる?」
提督「お前は…一体何なんだ?」
高速修復材「…」
「あの…」
提督(高速修復材が喋った!?)
浜風「いえ、私です。」
提督「……浜風か……!?」
提督「…待てよ、お前何時から…」
浜風「高速修復材…謎が多すぎる…からですね」
提督「」
提督「そ。それで、どうしたんだ、浜風。割と今は一人にしてほしい気分なんだが…」
浜風「はい、その、提督が気にしていた大破率の件なのですが」
提督「ん」
浜風「減らす方法があります。少なくとも、以前のような数値には戻せるでしょう」
提督「何だって!?そんな方法があるのか!?」
提督(それがわかれば、皆がこれ以上傷つかなくて済む…!)
浜風「はい、しかし、その為には提督の協力が不可欠で……」
提督「俺にできることなら、なんだって協力するさ!」
浜風「……ん?今、何だってって言いましたね?」
-港前(朝)-
ざわざわ
吹雪「急に集まってくれだなんて、どうしたんでしょう」
初雪「…さぁ」
提督「みんな!集まってくれたか!」
提督「じゃあ、聞いてくれ。今日集まってもらったのはみんなに二つ、伝えたいことがあるからだ」
榛名「二つ?」
金剛「きっと掃除箇所が増えるとか、そんな大した事じゃないネー」
提督「一つは、これより、我々、桂島泊地は次の大型作戦に向けて……」
提督「高速修復材の使用を一切禁止することとする!」
榛名「!???????」
金剛「」
金剛「わ、ワワワ、ワッツ!?あ、あれ無しの生活なんて、もう、もう想像できないデース!?」
浜風「……」
ざわざわ
提督「みんな、静かに!多分、一部の入渠時間の長い面々からは不満の声も出ると思う」
提督「そこで、出てくるのがもう一つの案件なんだが……」
ダイタイアン?
提督「今週から、成績の良かったものに対しては……俺が出来る範囲で、「なんでも」要望を聞く週間MVP賞を実施する!」
天龍「なっ!」
『なんでも!?』
神通「あの、い、一緒にお出かけとか」
提督「ああ、もちろん」
川内「夜戦もし放題って事?」
提督「ああ、もちろん」
那珂「わた「無理だ、俺の願いの限界を超えている…」!?」
提督「まぁ、遠征組と、主力メンバーとで、出てくる結果も違うだろうが…その辺は考慮するので安心してほしい。」
提督「兎に角、1週間、真面目に頑張れば何かご褒美もらえるくらいに思ってくれ。それじゃあ」
金剛「…」
利根「何じゃ、筑摩―何の話じゃった?」
筑摩「…姉さん、どうやら、戦争が…始まるようです」
そこから、艦娘たちにとって地獄の一週間が始まった……!
-執務室-
提督「ふぅ、あんなんで、本当にみんな頑張ってくれるのか?」
浜風「ええ、きっと」
提督「うーん、寧ろ不満が爆発しそうな…」
バーン!
天龍「おう!提督!警備任務から戻ったぜ!」
提督「お、天龍、ん?お前、なんかいつも以上に張り切ってるなー」
天龍「当たり前だろ。朝あんなこと言われちゃな。それより、ほら、これが今回の成果だ」
提督「はは、そうか…ん?」
提督(……なんで資源が4桁も入ってるんだ…?)
提督「えーっと、天龍、お前らが行ってたのは、ただの警備任務だよな?」
天龍「ああ」
提督「桁が間違ってるんじゃないか?」
天龍「いんや、合ってるよ。大大大大大成功って、ところだな」
提督(ど、どうなってるんだ…)
天龍「なぁ、提督、さっきの話、嘘じゃないよな」
提督「?ああ、MVPの事か?」
天龍「おう、それに遠征組も、頑張ればスタメン組に負けない評価してくれるって」
提督「もちろんそのつもりだけど…」
天龍「約束だぜ?…じゃ、もっかい行ってくるわ!!」
バタン
天龍(へへ)タッタッタ
天龍(チビどもも、提督といっぱい遊びたがってたし、今週はいっぱい頑張んねーとな♪)
天龍「それに、オレもたまにはさ…へへ」
提督「……」
浜風「順調ですね」
提督「いや、何か、この資源はどこから湧いてきたのか怖すぎて使えな…」
バーン
榛名「提督!3-2のキス島撤退作成、無事完了しました!」
提督「何!?よくやったぞ榛……!」
提督(って、あれ、3-2って、確か駆逐艦編成でなければまともに羅針盤が動かないはず…)
提督「榛名?羅針盤はどうしたんだ?」
榛名「羅針盤…?知らない子ですね」スゥ
提督「!?」
提督(は、榛名のハイライトが…消えた……!?)
榛名「次の海域もすぐに攻略してきます!では!」
バタン
榛名(ふふふ)タッタッタ
榛名(また、またあの高速修復材を…そして…)
榛名「今度こそ、榛名は大人の……」
提督「すごく頑張ってくれてるな、は、ははは…ちなみに彼女の艦隊は…」
浜風「…どうやら彼女は一人で出撃していたようですね」
提督「……!!??」
バーン
提督「こ、今度はなんだ…」
赤城「……」
提督「……」
提督(な、なんだ、やけにふらふらしているな、赤城)
赤城「提督、出撃任務が…終わりました」
提督「そうか…ご苦労だったな。」
赤城「…はい、こちらが、今回の成果です…」
提督「!?ちょっと、待て、ボス逸れはともかく、この補給0というのは!?」
赤城「…その気になれば、1週間断食するなど…容易いことです」ギラリ
提督(こ、こいつ本当に赤城か!?)
提督「って、駄目に決まってるだろそんなの、そんなことして倒れたりしたら…「MVP」!」
赤城「提督…私、夢があるんです。」
赤城「MVPにさえなれば……」
赤城「回ってないお寿司を、食べ放題……焼肉……特上カルビ……」ゴゴゴゴ
提督「お、おま」
赤城「北京ダック……生ハムメロン……」グーグーグゥゥウ
提督「ま、まて、それは明らかに俺の」
バターン
提督(こ、このままいくと一体俺は、どんな要求をされるんだ…)
提督「こ、これも全部浜風の作戦通りなのか?だとしたら、浜風、お前は恐ろしい奴…?」
浜風「…」ポロポロ
提督(な、泣いてる!)
浜風「あの、何かご褒美があれば、みんな頑張るかなと、その、そういう気持ちで…」
浜風「みなさんあんな無茶をされるとは、その…すみません」ポロポロ
提督「…」
提督「まぁ、何だ、今だけだろ、みんな無理するのも。」
提督「大丈夫、大丈夫だからな…」ナデナデ
浜風「ごめんなさい……」シュン
提督(ま、みんながみんなってわけじゃないだろうし、そのうち落ち着くだろう)
そんな提督の楽観的な予想が当たるはずもなく……
龍驤「艦載機のみんな!気張りやー!」
龍驤(ウチには、ウチには野望があるんや。その為にも、絶対に負けられへん!)
龍驤(そう、司令官にいーーっぱい、おっぱ○揉んでもろて!目指せFカップやああ!!)
祥鳳「攻撃隊、発艦始めてください!いつも以上に頑張って!」
祥鳳(こ、高速修復材を提督のおへそに入れて、その…舐めたり…//)
加賀「五航戦の子なんかと一緒にしないで!」
加賀(みな、物に釣られるなんて不純ね、全く)
加賀(…私が勝ったら、忙しい提督にお休みでも…)
金剛「むぅ、航空戦で敵が全滅しちゃったら、MVPなんてとれないネー!」
比叡「はは…お姉さま、今回は編成が悪かったってことで…」
金剛「比叡はそれでグッドかもしれないけど、私がバッドデース!」
霧島「比叡姉さん、金剛型戦艦がこのまま負けっぱなしで良いの?」
金剛「その通りデース。はぁ比叡にはガッカリネー」
比叡(負け!?それに、お姉さまに見捨てられるなんて…)
比叡「そんなの、絶対嫌!」
金剛「グッド。よく言ったです比叡!」ガシッ
霧島(比叡姉さんを横に抱えてぶんぶんと上下し始めた!?)
比叡「!?あ、の!お、姉、さま!何、を…!」ブンブン
金剛「金剛ちゃんと呼ばれ、ザ・ガロンスローで鍛えたテクニック!見せてあげるネー!」
金剛「オーーォォォ……マイガ!!!」ぶんっ
比叡「ひ、ひえええええええええ!?」
霧島(飛んだーーー!?)
エエエエ…
龍驤「艦載機のみんな!お仕事!…ん?何や?なんか飛んでった……」
ドガーン!
龍驤「て、敵もろともウチの艦載機が爆発したー!?」
金剛「……よし、ヒットしたネ」
霧島(比叡姉さん…あなたは犠牲になったのね)
金剛「次は霧島に頑張ってもらいマース」ニコ
霧島「」
MVPのためと、艦娘たちは徐々に命を削り始める……
赤城「チャーシューメン……明太子……コーンビーフ……」ブツブツ
電(あ、赤城さんが虚ろな目で弓を引いてて怖いのです)
那智「敵は右舷だ!しっかり狙え!」
那智(ふーむ、やけに姉さんや羽黒の士気が高いな。やはり、提督に褒めてもらいたいのだろうか)
那智(ふふ、提督に頑張ったと褒めて欲しいのだろうか)
羽黒(て、提督とピ――――して、首輪でピ―――――して、一緒にピ―――――してもらって、えへ)
妙高「第一、第二主砲、斉射、始めます!」
妙高(私の中破グラを書き直しさせるわ!!)
足柄(ま、まるで餓えた狼のようね…)
伊58「さぁ、潜水艦のみんなー!今日も24時間耐久オリョクル頑張るでちよー!」
伊58(…ぶっちゃけ、普段とやってること変わらないでち)
-執務室-
ドガーン!パラパラ…
提督(…まずいなぁ、みんなMVPの座を巡って無茶をしすぎている。)
比叡「ひゃ、って、提督?」
提督(結局、無茶をした子に高速修復材を使う羽目になっているし…)
比叡(ひん!なんで、肘、ばっかり、ヌリュヌリュ!!?)
提督「どうしたものか……」
霧島「はぁ、はぁ……」
霧島(な、なんで提督は、私の顎をずっと優しくすりすり…///)
比叡(す、すっごく、すっごくきもちいぃよぉぉ…)
霧島(だ、だけど……)
提督「どうだー二人とも、痛くないかー?」
提督(最近俺も塗るのが上手くなったからな。)
提督(ビクンビクンして痙攣してしまうギリギリのラインがわかったし、安心だ)
比叡・霧島(焦らさないでぇ……)
比叡(なんでぇ!?すっごく気持ちいいのに…)
比叡「んっ!?っぁ」
提督(あ~、そろそろ痙攣しちゃうな。危ないし、一旦塗るのはやめとこう)ッス
比叡「…っぇ……はぁ、はぁ…」」
比叡(い、いまぁいまいま……あと、あと、ちょっとだったのにぃ…はぁはぁ、な、なんでぇ……)
霧島「…ひゃ」
霧島(こ、今度は私の首筋を…!?)
霧島「んぃっ…!」
霧島(ほ、頬っぺた、親指ですりすり…!)
提督(身体に悪いって言っても、痙攣させなければ大丈夫だろ)
霧島(や!あ、し、支配されちゃってるわ、私…)
霧島(て、提督に、この人にぃ…!?)
提督(あ、そろそろだな。やめとくか)
霧島(ぅぁ……提督提督提督……)
提督(もう傷もだいぶ治ったし二人ともいっかな)
提督「よし、二人とも治った。じゃ、終わり」
比叡・霧島「…ぇ…」
提督「じゃあ、体を拭って服を着てくれよ」
比叡「え…ぇ…」
霧島「はぁ、はぁ…ま……」
バタン
比叡「はぁ…はぁ…」
霧島(こんな、中途半端で………)ハァハァ
比叡「…あ、あそこに…」
霧島「え…」
霧島(比叡姉さんの指さした方向には、提督の普段仕事をいているデスクがあった)
霧島(脱ぎたての上着、普段使っている万年筆、たまに居眠りしている机の角………)
霧島(私たちはよろよろと立ち上がると、提督のデスクで……)
-執務室前(数十分後)-
提督「さて、比叡たちはもう帰っただろうか」
提督(高速修復材を使っていることは秘密だからなぁ)
提督「にしても、今度は夕張率いる軽巡洋艦たちが鎮守府近海対潜哨戒を攻略か…」
提督(素直に喜べないな。全員明らかに疲労していた…本格的に何とかしないと…)ガチャ
提督(比叡達も帰ったか、風呂も綺麗になってるし…)
提督「しかし、疲れた…」どすん
にちゃぁ…
提督「」
提督「な、何だ、手すりのところがねちゃねちゃと…」
提督(誰かが高速修復材でもぶちまけたのか?全く…)
提督「あれ、俺の上着……」
提督(湿ってもみくちゃになってる……なぜ…)
-寝室(夜)-
提督(今日も一日まともじゃなかった…)
提督(天龍たちは4時間のタンカー作戦を5分で終わらせてくるし)
提督(赤城はもうこれで4日何も補給していない)
提督(榛名や金剛たちは競うように疲労をおして、深海艦を蹴散らしているし……)
提督「くそ、俺は……」
コンコン
浜風「提督、失礼します」
提督(!浜風?)
浜風「提督?もう、寝てしまったのですか……?」
提督「……」
提督(ギシリとベッドが軋む音がする、どうやら、浜風が足元に腰かけたようだった)
浜風「提督…本当に、ごめんなさい…私の余計な提案のせいで、こんな……」
提督(浜風……)
提督(いや、お前は悪くない。すべては高速修復材から始まったことなんだ…)
浜風「どうか、償いをさせてください……」スルスル
提督(!?浜風何を)
-寝室(朝)-
提督「…」チュンチュン
提督(浜風の償い……すごかった……)
提督(まさか、一日中やるなんてな)
浜風「すぅ…すぅ……」
提督(流石に疲れて寝てしまったか……)ナデナデ
提督(それは仕方がないか、昨日は一睡もせず……)
提督(株で10億円も稼いでくれたんだから…!)
浜風『提督…どうかこのお金は好きにお使いください』
浜風『こんなことをして、今更どうにかなると思いませんが…』
浜風『どうか、皆を……』
提督(ありがとう浜風、お前の頑張って稼いでくれたこのお金で…)
提督「俺は、この事態を終わらせる!」
バタン
浜風「…ぃとく……すきです…むにゃ……」
-港-
天龍「へ…へへ……提督、戻ったぜ、ほら、これが…今回の任務の…」
提督「天龍……」
提督(体中に数十個のドラム缶をつけた天龍)
提督(目にはクマが出来ており、顔が窶れて精気がない)
時雨「早く……次の……任務…」
響「…」
不知火「…」
提督(後ろではもはや満身創痍の響たち……)
天龍「…よし、20秒休んだら、次の任務に行くぞ……次の遠征先は……」
提督「もう良い、もう良いんだ天龍」ギュ
天龍「え」
提督「いつも頑張ってくれてありがとう、天龍、みんな」
提督「奥に暖かいごはんと間宮のアイスが用意してある」
天龍「ぁ…」
提督「それから、時雨が欲しがっていた新作PCとか、響の欲しがっていたワ○ピース全巻……」
時雨「え…」
提督「そう、お前らが、全員MVPさ」
「「「「て、提督ぅ…!」」」」
天龍「い、いつの間にか、一週間経ってたのか!?へへ、そうかオレたちが…」
夕立「やったっぽい!やったっぽい!時雨ー!」ダキ
時雨「…うん、僕たちも頑張った甲斐があったね」グス
提督(良かった……皆喜んでくれて……)
響「ハラショー…でも、私はワ○ピース全巻よりも提督にしてほしいことがある」
夕立「そうそう、みんなで何してもらうか、予め決めてたっぽい!」
提督「え?」
提督「そ、それってまさか……」
雷「ん~、司令官の膝の上って、最高ね~」
不知火「…5分経過、交代を推奨します」
時雨「まだ20秒しか経ってないよ」
不知火「…不知火に落ち度でも?」
夕立(落ち度しかないっぽい)
提督「すまんすまん、不知火。今は雷の番だからなぁ」ナデナデ
雷「うーん!もっと撫ででもいいのよ!」
提督(まさか順番に膝の上でナデナデしてくれだなんて事だったなんて)
提督(こんな簡単なことでよかったのか……)
提督「最近あまり時間が作れなかったからなぁ、ごめんなぁ」
響「気にしないでほしい提督、それより、ブックオフの値札くらいとっておいて欲しかった」
時雨「うん、僕のも新型って割には、2つくらい型落ちしてるね」
提督「…あれ、そうか、はは、ごめんなぁ」
曙「もう、さっきから謝ってばっかりじゃないの、このクソ提督!」
コラアブナイゾ
ナノデス!
ワイワイ!
天龍「…どう思う、龍田?」
龍田「うーん、そうねぇ、やっぱり間宮のアイスは最高ね~」
天龍「あぁ!本当にこの舌触りが…って違う!」
龍田(まさかノリツッコミしてくるなんて)
龍田「…提督の事?」
天龍「ああ、俺たち遠征組がMVPだって言ってたけど、やっぱり1週間も経ってなかった」
天龍「それに、提督…なんか隠してるような…」
龍田「…ん~そうねぇ、とりあえず、天龍ちゃんは提督が心配なのはよくわかるわ~」
天龍「ばばばばばば、馬鹿、何言ってんだよ、そういうわけじゃ」
龍田「…ふふ、みんなー!次は天龍ちゃんが提督の膝の上に座りたいってー!」
天龍「だー!な、なに言ってんだよ龍田ー!」
雷「それは良いわ!」
時雨「うん、リーダーが一番頑張ってたもんね」
吹雪「賛成です!」
不知火(私の番……)
てんりゅーてんりゅー!
天龍「あ、うあ……」
提督「天龍……」
天龍(て、提督が優しい目をしながら、膝をぽんぽん叩いてる!)
天龍(だ、駄目だ…渦潮みたいに…吸い込まれるっ…!)
チョコン
提督「天龍、お疲れさま。いつもありがとう」ナデナデ
天龍「ぁう……」
電「あ、天龍さん、顔が真っ赤なのです!」
天龍「う、うるせー!」
龍田「…よかったね、天龍ちゃん」
-港-
赤城「…」グゥグゥウ
加賀「赤城さん…流石に何か食べたほうが…」
赤城「だ、駄目よ、私が燃費が悪いばかりに、提督に迷惑をかけてしまう…そんなの、悲しいもの」
加賀「赤城さん……」
加賀(あなたこそ、一航戦の誇りよ…)
提督「お、いたいた、おーい、赤城ー」
赤城「…て、提督」
提督「あ、加賀も一緒かちょうど良かった。これから、ご飯食べに行かないか?」
加賀「食事ですか、しかし……」
赤城「…」
提督「大丈夫だ、今日は好きなだけ食っていいぞ、なんせ…」
提督「お前がMVPだからな、赤城」
赤城「え!?…私…?」
加賀「!…おめでとうございます、赤城さん」
赤城「私が……」
提督「そ、それで、何か食べたいモノあるか?」
赤城「…でしたら……私」
-町(とある食堂)-
提督「えっと、本当にこんなところで、良かったのか今日くらい、高い店でも」
提督(ここは、昔赤城や加賀がこの鎮守府にやってきたときに初めて連れて行った食堂だった)
提督(壊れかけの電球に、羽が一枚欠けてる扇風機。味は美味いが、出るものはどこでも食える平凡な料理だし、値段も、そんなに高いものでもない、いつでも来られるようなところだ)
赤城「私、行くとしたらここへと決めていました」
提督「そうか?赤城がそういうなら……」
加賀(赤城さんの初めてもここだったのね)
店員「はい、お待ちどうさま、から揚げセットにチャーシューメンね」
赤城「ありがとうございます、それでは、いただきましょうか」
提督「ああ、しっかり食べろよ。でも、胃がびっくりするかもしれないしゆっくり…」
赤城「はい……」ズルズル!
赤城「ん……やっぱり、おいしいですね、ここの料理は」
提督「そうか?ずるる…!うん、相変わらず、美味いな!」
加賀(美味しい)
赤城「ふふ、覚えていますか?私がここにきて初めて言われた言葉」
提督「え?赤城にか……あー、覚えているぞ確か」
提督「よく食べるんだな、って言ったけ」
加賀「な、そんな失礼なことを?」
赤城「はい、それで私がすみません、って謝ったら提督は…」
赤城「美味しそうに食べるから、見ていて楽しいよって言ってくれたんですよね」
赤城「しかも、私に負けないくらい食べるって言って、無理するものだから…」
提督「や、やめろよなんか恥ずかしいだろ~」
赤城「ふふふ」
加賀(…急に惚気だした)
-食堂(外)-
赤城「ふぅ、美味しかったですね。お腹いっぱいです」
加賀「そうですね」
加賀(流石に、色々とお腹いっぱいです…)
提督(すごく安上がりですんだ。正直うん百万掛かると予想していたんだが…)
提督「赤城、本当に良かったのか?」
赤城「何度も言わせないでください。私はここがよかったんです。それに…」
提督『君が赤城か!なんでも正規空母っていうすごい空母らしいじゃないか』
提督『これから一緒に頑張ろう!』
ワイワイガヤガヤ
赤城『…あの、これは』
提督『ああ、艦娘って、普通の食事はあまりとらないんだっけか』
赤城『…非効率的ですから』
提督『まぁ、騙されたと思って食ってくれよ、今日は俺の奢りだからさ』
赤城『…!』チュル
提督『美味いだろ?な?』
赤城『…はい!』ズルズル
赤城『…』モグモグ
提督『…』ジー
赤城『あの、何か…』
提督『よく食べるんだな』
赤城『え、あ、すみません……』
提督『いや、美味しそうに食べるから、見ていて楽しいよ』
赤城『……』カァ
提督『よし、俺だって!…がつがつ、ごほごほ』
赤城『提督!?……くす、変な人』
提督『お腹いっぱいか?』
赤城『はい、でもお金が…』
提督『気にしなくていいよ』
提督『誰もがお腹がすいたら、お腹いっぱい食べられるような』
提督『そんな普通の世界にするためにも…』
提督『赤城は、誰よりもいっぱい食べなきゃいけないんだから』
赤城『!……』
提督『……ちょっと、かっこつけすぎ?滑ってる?』
赤城『はい、そうですね……』
提督『だ、だよな。聞かなかったことにしてくれ』
赤城(……それは無理です、だって、今日は私にとって……!)
赤城「提督、私は今、お腹いっぱいです、ごちそうさまです」
提督「…そうか。お粗末様」
赤城「はい……あの!提督、お忙しいのはわかるのですが」
赤城「あまり無茶ばかりされないでください。一人で背負わないでください、私たちにも相談してください」
提督「…赤城」
赤城「それに、加賀さんなんて、ずっと提督がお休みをとってくれることばかり考えていたんですから」
加賀「な!」
提督「え、そうなのか…」
加賀「ち、違います!私はただ……ただ…」
赤城「出撃しているときも、提督がちゃんと食べたか気にしていて」
赤城「毎日寝る前には、提督の写真に向かって心配だとキ「わああああああ」…」
提督「…すまない、赤城、加賀。二人に心配をかけてしまったみたいで」
赤城・加賀「提督…」
提督「これから、なるべく休みを取れるように調整する、こんな時だから、二人に頼るしかない時もあると思う。」
提督「だから、これからもよろしく頼む」
赤城・加賀「はい!」
利根「何か知らんがMVPらしいぞ筑摩!」
筑摩「流石です、姉さん」
利根「吾輩、お姉さんじゃからな!提督、景品に鎮守府のみんなにお休みをあげてほしいのじゃ!」
提督「みんなに?」
利根「そして、みんなで寝そべってお昼寝するのじゃ!どうじゃ?良いあんじゃろ?」
提督「あぁ、流石は利根だな」
筑摩「」←あまりの姉の偉大さに号泣
妙高「私たち姉妹が、MVP…ですか」
提督「おめでとう、何か叶えてほしいことはあるかな」
羽黒「あります!それは…」
那智「ああ、提督、妙高姉さんと羽黒、二人の頭を撫でて褒めてやってくれないか?」
妙高・羽黒「!?」
提督「何だ、そんなことで良いのか?」
那智「ああ、二人はここ最近、提督に褒めてもらい一心でがんばっていたんだ」
羽黒「え?ちが…」
提督「そうだったのか?」
那智「ああ、二人とも控えめだから言葉にしないが、そう思っているんだ」
妙高・羽黒(……違うと言い出しにくい…)
提督「よし二人とも、頭を出して…」ナデナデ
妙高「あ」
妙高(なんか、久しぶりにまともな扱いを受けてる気がする……)
羽黒「…」
羽黒(違う…私が求めていたのはこんなKENZENなご褒美じゃなくて…)
提督「那智と足柄も、いつもありがとう」ナデナデ
那智「ん、うむ」
足柄「照れくさいね、何か、はは」
愛宕「ご褒美に、提督には私の呼び方を変更してもらいまーす♪」
提督「よ、呼び方?なんか意外だな。愛宕にしては」
愛宕「ふふふ、ダメよ提督。私の事はこれから…」
愛宕「愛宕ママー♡って呼んでね♪」ギュウ
提督「」
高雄「ずるいですわよ愛宕!て、提督?私の事は、高雄お姉たんと……」ギュムギュム
提督「」
提督(二つのお山が俺の顔面にぶつかって息が……)
龍驤『う、ウチの願いはその君に、お。おっぱ…、ああああ、やっぱ、やっぱアカーン!ま、まずは文通から…//』
祥鳳『提督のおへそに入れた高速修復材をなめさせてください、後、私のも舐めてください』
伊58『ウォーターランド?っていうところにみんなで行ってみたいでち!』
提督「…みんな、それぞれ願いがあったが…」
提督(どれも、俺や、他の艦娘の事を思い合った内容だった…)
提督(何か、むちゃくちゃな要求をされるんじゃと思った自分が恥ずかしい……)
提督(まぁ、一部例外もあったが…この調子なら、全部の願いをかなえることも…!)
コンコン
提督「金剛、比叡、榛名、霧島、入るぞ…」
ガチャ
金剛「あ、提督ぅ!ってことは、つまり」
提督「あぁ、お前たちがMVPだ」
榛名「や、やりました!」
比叡「はぁ、はぁ、お姉さま…やりました…ね」
霧島「…ん」
霧島(て、提督の顔を見ただけでアソコが……)
提督「そこで、お前たちの願いを何か叶えようと思うんだが…」
金剛「ははは!私たちの願いはもう決まってるネー!」
榛名「はい!」
金剛「私たちの願いは…」
金剛「提督からのベーゼ………すなわちキッス…//」
提督「……」
提督「ん?」
ドカーン!
提督「っく」
金剛「待つネー提督ぅ!」
榛名「榛名は妥協しました!いつでも大丈夫です!」
比叡「ま、まって…」
霧島「提督…」
提督「馬鹿!流石にそれは職務上まずいんだよ!」
金剛「でも、提督はなんでもって言ったデース!」
提督「出来る限りってことで……」
榛名「榛名は最後まで大丈夫です!」
提督「くっこの角を曲がって…」
金剛「待つネー!」
榛名「榛名は夜の金剛型の準備も大丈夫です//」
比叡「切ないのぉ…」
霧島「提督…」
提督「…ふぅ、行ったか…」
提督(完璧にほのぼのした流れだったと言うのに、突然ぐっとハードルがあがったぞ)
提督(こんなはずじゃ…)
千歳「あ、提督…」
提督「千歳…!」
千歳「提督?えっと、みんなをMVPにして願いを聞きまわってるんだって?大変ね…」
提督「あ、あぁ、まぁ…」
提督(ん?何か千歳の様子が…)
千歳「あ、あのね、提督私のMVPの景品なんだけど…」
提督(な、なんだこの感じ、どこかで…)
千歳「提督から…」
千歳「ケッコン指輪(ガチ)がほしいの……」
提督「」
千歳「ごめんなさい、いきなりこんな………でも、もう提督のことで頭がいっぱいになってるの」
千歳「それに、今回、もしも提督がMVPなら、「なんでも」言うこと聞いてくれるって…」
千歳「そのとき思ったの」
千歳「やっぱ、結婚指輪かなって」
提督(いや、その理屈はおかしい)
千歳「まだ練度が足りないからケッコンカッコカリは出来ないけど…」
千歳「ガチならできるかなって・・・///」
提督「ち、千歳……」
提督(目がハートになって、俺の事だけしか見ていないのがわかる、けど)
提督「すまん、千歳、さすがにそれ「もし…」?」
千歳「もし、提督に断られたりしたら……」
千歳「私、自分で解体して死んじゃうかも」クス
提督「」
提督(やばい、眼がマジだ……)
提督(ど、どうすれば良いんだ、俺は一体…)
千代田「千歳お姉!ここにいたの!?」
千歳「千代田?」
提督(っいまだ!)
提督「千歳!この話はまた今度な!」
千歳「あ、提督!?」
千代田「千歳お姉?そろそろ千歳お姉の好きな番組が始ま「……わよ」…え?」
千歳「すぐに追うわよ、艦載機の準備をしなさい?はやく!」ゴゴゴ
千代田「へ、は、はいいいい」
提督「はぁはぁ」
テイトクゥー!
モウジラサナイデェ!
提督(まずい、このままじゃ捕まるのも時間の問題だ…)
提督(どこかに逃げる場所は…!)
提督(誰か、手をこまねいてる?)
提督(罠か?いや、いくしかない!)ッダ
ッチドコイッタネー
ユビワユビワ
提督「……」
提督「…ふぅ、行ったか。ありがとう、助かったよ…」
提督「北上」
北上「……」
提督「いや、危なかった、本当にいいタイミングだったよ北上」
提督「ちょっとみんな暴走しているらしくてさ、落ち着くまでここに隠れさせて……」ッハ
提督(ま?待てよ。こんな部屋あったか?)
提督(薄暗いうえに、じめじめしている。おかげで北上の全体もぼんやりとしか認識できない…
提督(それに…何だ?さっきからブゥゥンというハエが飛んでいるような音が…)
北上「ね、提督」
提督「?」
北上「今って、艦娘全員をMVPにして願いを聞きまわってるって話本当?」
提督(こ、この流れは…)
北上「ううん、本当なんだろね、提督ってさ、誰か一人を特別贔屓するのとか苦手そうだもん」
北上「だから、全員の願いをかなえる…全く、偽善者にもほどがあるよ……」
北上「でも、その中に、私の願いを叶える権利もあるんだよね?」
提督「……まぁ、そのつもりだけど…」
北上「良かった、じゃ」
北上「私と子作り……して?」
提督「」
提督「おま、一体何を…「この前!」」
北上「この前さ、提督にぶつかったことあったじゃん、色々と折れたーって言って、高速修復材を塗ってもらった…」
提督「あ、あぁ…」
北上「その時、提督に、もう解体されちゃうとか、冗談みたいにして、言ったけど」
北上「あの後、私、部屋に帰ったら、すっごく……怖くなっちゃんたんだ」
北上「私がもし、本当にどうしようもないくらいの重傷を負って、提督と会えなくなったら……」
北上「ううん。それだけじゃなくて、平和な時代がきて、私がもし、必要なくなったら…」
北上「そう思っただけで、本当に、本当に震えが止まらなくて…」
北上「大井っちもあの時言ってたけど」
北上「私たちは、普通の人間じゃないから。だから……」
提督「…北上……」
提督「大丈夫だ、お前を沈ませたり、寂しい思いをさせるつもりはない。今も、そしてこれからも」
北上「……口で言うのは簡単だよ?だけどさ、だったら、証拠が、欲しい」
北上「提督がここにいるって、証が……」ドン
提督(う、じりじりと近寄ってくる北上、思わず後退していたら……いつの間にか壁に…)
提督(そうだ!大井だ!)
提督(こういった、北上と二人きりのと~きに必ず現れる…「来ないよ」!?)
北上「っていうか、もう来てるんだよね」
北上「ね、大井っち?」
提督(北上が持っていたスイッチのようなものを押すととある一か所に明かりがつく)
提督(そこにいたのは…)
提督「お、大井…!?」
提督(黒いボンテージに身を包み、目隠しをされ、ギャグボールを咥えて正座させられている大井のそのものだった)
大井「ふー…ふー」
北上「…大井っちは、反対したんだ」
北上「提督が困るのはわかっていたし、そもそも艦娘と人間の間に子供ができるか、わからなかったから、でも」カチ
大井「ん!んふーふー!」ブウウン
北上「試してみないと、わかんないよね。大井っちも、今じゃ、すっかり納得して私と一緒に提督との子作りに協力してくれるって」
提督「……北上、まさかお前が大井にこんな格好まで…」
北上「…いや、これは大井っちの趣味だよ…」
提督「そ、そうか」
提督(それにしても、北上…何がここまでお前を狂わせたんだ。一体、何がそこまでお前を駆り立てるんだ……)
北上「提督。じゃ、はじめよっか」するする
提督(っく、まずい、どうにか北上を傷つけずにこの状況打破する手は…)
提督「…北上」
北上「……ん、なぁに、提督?」
提督「舌を…出してくれるか…」
北上「え…?……う、うん、良いよ」
提督(下着姿のまま、密着し、目を瞑るとすっと赤い舌を出した北上)
提督(すまん、北上……)ヌリュ…
北上「?てぇと…!!?」
提督(ポケットに忍ばせていた高速修復材入りの缶から、指ににちゃりと大きく修復材ををつけると)
北上「ふへ、ふほ、ぉ!んんん!」
提督(北上の赤い舌の上を指でなぞっていく…)
北上「ん!ん!んんっ!ひゃ、ふへえ」
提督(ビクビクと跳ねて、涙目になっている北上を逃がさないように抱きしめながら)
提督(舌を親指の腹でさすったり、人差し指で裏側をこすったりしているうちに)
北上「~~~~~~っ!!??」
提督(北上はあまりの高速修復材の毒性にやられ、俺の体に強く抱き着くと、気絶してしまった)
提督(高速修復材を食べながら、塗る)
提督(やはり、想像通り危険なものだったが…大丈夫、死にはしないはずだ……)
北上「」グッタリ
提督「北上、大丈夫、俺にはお前が必要だからな」ナデナデ
北上「……はふ……すぅ、すぅ」
提督(北上をゆっくりと壁に寝かせると、上着をかけてやる)
大井「んふ?んん!?」
提督「…」
提督(状況がわからないのか、おろおろとしている大井は無視して、すぐに、部屋を後にした)
-執務室-
バタン!ガチャ!
提督「はぁ、はぁ、くそ、見つかった!」
提督(鍵をかけたが…ここも時間の問題…)
「ヘーイ!提督ゥ!大人しく出てくるネー!」
「怖くないですから、大丈夫ですから!」
どんどん!ガチャガチャ!
「出てきあがれ!この!と言って差し上げますわ!」
「うふふ、提督ー!またア・レしてほしいなー!」
ガチャガチャガチャばきぃ!
トビラガコワレタ!
シーットナニヤッテルネー
オチツイテトリアエズコワシマショウ
提督(な、なんか増えてるし…)
提督「はは、吹雪と出会ったあの頃が懐かしいな……俺があんなこと言わなければ、こんなことには……」
提督「これが、走馬燈ってやつか……ん?」
浜風「……」
提督「浜…風……」
浜風「提督……私が用意したお金、使っていないんですね」
提督「!それは…」
提督(言えない……浜風が用意してくれた10億円は…)
提督(本当はただのバーチャルゲームの中での話だったなんて…!)
提督(夜中に俺のためにと嬉しそうにお金を稼いでいた浜風を前に、そんな残酷なことが、いえるわけがない…)
提督「ああ、使うつもりはないよ。あんな大金、俺には勿体なさすぎる」
浜風「…提督は…優しすぎます」
ドカーンパラパラ・・・
浜風「提督は…いつかおっしゃってましたね」
提督(あれは…高速修復材?)
浜風「コレが一体何でできているか、そして、一体どう使うのが正しいのか…」
提督(そうだ、すべてはコイツから始まったんだ…俺が、コイツを誤った使い方をしたために…)
浜風「実は、この高速修復材に正式な使い方はありません」
提督「!」
浜風「お風呂に入れたり、飲んだり、頭から被ったり……それぞれです。まぁそれはご存知のことかと思います」
浜風「ただ、提督は高速修復材を艦娘たちに直接塗ってあげていました。そんな、使い方は聞いたことがありません」
提督「やっぱり間違えて…」
浜風「でも、それは、とても、とても優しい使い方なのだと思います。艦娘と提督との間に絆がなければできない、そんな…」
提督「……浜風」
浜風「そして、何でできているかなのですが……」
浜風「すみません、それは私にはわかりません」
提督「……」
浜風「ですが、効果なら…なんとなくわかるんです。これは……」
浜風「直しているのではなく、戻しているんです」
提督「戻…す?」
浜風「はい、本来、艦娘が持っているベストコンディションへと、時間を戻しているんです」
提督「!!?」
提督「ま、待て。頭がこんがらがってきた。そんな、時間を戻す?なんて、大がかりな…」
浜風「出来るんです。……今の提督は、色々な艦娘に高速修復材を塗り、すでに、その腕前は職人と言っていいほどになりました」
提督「……」
ドーンドーンパラパラ…
浜風「……今こそ………使ってください、世界を…修復するために」
提督「世界を…修復…?」
浜風「この世界に、高速修復材を塗ってください、今こそ……あるべき姿に戻すんです!」
提督(この世界は、この世界は間違っていたんだ)
ドカーンドカーン!ガラガラ
提督(俺が、彼女たちをゆがめてしまった、このバケツが、全ての始まりだった……)
バッ
提督(俺は、浜風から、バケツ一杯の高速修復材を受け取ると)
提督(手にドロドロの高速修復材を馴染ませ、地面に手をつき、高速修復材を塗りたくった!)
提督(戻すんだ!あの、平穏な日々に、皆がおかしくなる前の、鎮守府に!)ヌリュヌリュヌリュ
浜風(すごい…あんなに激しく…//)
提督「うおおおお、戻れ!!高速修復材を……使う前の世界にっ!!」ヌリュヌリュヌリュ!
バーン!
金剛「提督!やっと見つけたネ!って、ワッツ?何してるネー」
提督(っく、ダメだったか……)
千歳「えぇ、今度こそ……」
千歳「今度こそ……あれ、何だったかしら…」
提督「!」
金剛「えーっと、私たちは提督を追いかけて…それから?」
提督(後続修復材の記憶が曖昧に?……ということは、正常な世界に戻ったのか!)
榛名「何言ってるんですか金剛お姉さま。提督にキスしてもらうんですよね」
提督(やっぱりだめだったーー!)
金剛「あ、そうだったネー」
金剛「兎に角、私は提督の事が、バーニングラァブ!デース!」ぎゅ
榛名「榛名も、お慕いしています!」ぎゅ
高雄「こんなだらしない体にした責任はとってもらいますわ//」ぎゅううう
提督(艦娘にもみくちゃにされながら、俺は最後に浜風の方を見た)
浜風「…」
提督(バツが悪そうな顔をした浜風)
提督(そんな浜風に手を差し伸べると…)
提督(浜風も笑顔を浮かべて、こちらへ抱き着いてきた)
提督(世界は、何も変わらなかった。でも、これで、良かったんだ……これがきっと、正しい世界だったんだ…)
-執務室(後日)-
金剛「えへ、今日もMVPだったねー」
榛名「良いなぁ、お姉さま」
提督(あれから、しばらくして、俺と艦娘たちの関係は、少し変わった)
提督「よくやったぞ、金剛、じゃ、約束通り…」
金剛「んッ」ッチュ
金剛「えへへ、この頬っぺたはしばらく洗わないデース」
提督(全部の願いは叶えられなかったけれど、一人一人に向き合って、キチンと、それなりの妥協点を見つけた)
-ちとちよ部屋-
千歳「…」ボー
千代田「千歳お姉、また、それ見てるの」
千歳「…え、えーっと、やだ、そんなに見てたかしら?」
千代田「見てたわよ、愛するあの人、早く私を迎えに来て~って感じで」
千歳「…」カァ
提督『千歳、俺にはまだ、ケッコンユビワ(ガチ)は無理だ』
提督『俺には、まだやらなければならないことが沢山ある。だから…』
千歳『提督……』
千歳(わかっていた、分かっていたけど、だけど)ウル
提督『でも…』ッス
千歳『提督!?あ、これは…カッコカリ指輪が付いた…ネックレス…?』
提督『まぁ、その練度が足りないから婚約指輪・カッコカリってところだろうけど…』
提督『これを、千歳の指にはめられる、その日まで、持っていてくれないか?』
千歳『提督…!提督ていとくぅ!!』ギュ
提督『千歳……』
千歳「ふふふ、例え、今はカッコカリでも、いつか、本当に、期待しちゃいますよ……?」
北上「あ、提督みっけ!」ガバッ
提督「おわ、危ないだろ北上」
提督(北上に関しては…あの修復材を舌に塗った一件から、記憶が後退してしまった)
北上「ほれほれ、走れー」
提督「しょうがないやつだなぁ」
提督(酷いかもしれないが、これはこれで、良かったんじゃないかと思う)
提督(だって、これで、前と変わりなく、北上と接することができるのだから…)
北上「…」ギュウ
北上(記憶がなくても、なんとなくわかる。)
北上(提督、好き…ずっとずっと……)
提督(高速修復材については、基本的に、塗ることはしなくなった)
吹雪「ふぅ、かき氷の上に高速修復材をかけたらおいしいです!」
赤城「本当ね、んん、頭がキーンとしてきちゃった」
提督(食べるか、もしくは)
龍驤「いやー、働いた後のお風呂は最高やなー」
愛宕「本当、肩が凝りもほぐれるものねー」タプン
龍驤「…あ?」
提督(風呂に入れて、使っている。)
提督(こうすれば、艦娘たちも、痙攣するようなことはないし、こちらの方が正しい使い方なのだと思う)
提督(ただ…)
?「あ、あの、提督、お願いが……」
提督「…良いぞ、羽黒…じゃあ、執務室で…」
羽黒「…はい……ご主人様……//」
提督(いまだに一部例外はいるみたいだが……)
-執務室-
提督「はぁ……」
提督(あれから、半年…)
提督(俺は、すっかり高速修復材は食べる、浸かる、お尻から入れてあげるものだと思うようになった)
提督(羽黒を中心に、一度お尻派が急激に増えたが……)
提督(まぁ、そんなことはどうでもいい、重要じゃない)
浜風「提督、お茶が入りました」
提督「ありがとう、浜風」
提督(悪い夢を見ていたんだと思う、そう、高速修復材という悪夢を…)
バーン!
雪風「しれぇ!しれえしれえ!」
提督「!どうした雪風!」
雪風「しれえ!しれぇ!」
浜風「なるほど、どうやら、長門さんとビスマルクさん、それから武蔵さんが轟沈寸前まで大破したようです!」
提督「何だって!?」
-港(曇り)-
提督「お前たち!大丈夫だったか!」
ビスマルク「て、提督…」
Z1「提督!ビスマルクが!ビスマルクが僕たちをかばって…!」
ビスマルク「ごめ……さい、もう少し……だったから…わ…し…たち……」
武蔵「はぁ、ごほ…」
長門「こ、こんなはずじゃ…くそ…」
提督「…すぐに、入渠の準備を…」
浜風「ダメです、ドックは今、いっぱいで……」
提督「じゃあ、口から…」
浜風「それが!3人ともお口に口内炎があると拒否しています……」
提督「ええい、じゃあ尻から…」
浜風「3人とも痔持ちです!」
提督「」
武蔵「皆の分まで、この武蔵が攻撃を受け止められたのなら…まぁ、私は…満足だ…」
提督「何を馬鹿なことを…!」
ビスマルク「また……ブレスト沖に……還るのね…」
Z1「提督!うぅう、このままじゃ、このままじゃ、ビスマルクやみんなが!」
雪風「しれぇ……何とかならないんでしょーか」
提督「……」
提督(神は……神は俺を試しているのか…)
浜風「…お風呂場の準備、完了しました」
提督「…」
提督(傷口に塗る→そんな攻撃!蚊に刺されたようなものだ!→抱き着いて、息を荒くして痙攣し始める→治る→何故か突然大破率がすごいことになる→襲われる→禿る)
提督(傷口に塗らない→戦艦たちが轟沈する→死ぬほど悲しい→泣く→禿る)
提督(どれを選んでも、バッドエンドだ、だが…くそ、こうなったら!)
提督「長門!!」
長門「なん……ん!??」チュ
Z1「わ!?//」
浜風(高速修復材を口に含んで!?)
雪風(長門さんにちゅーしました!)
長門(口内炎…に!高速修復材をや、優しく、塗って、ん、は、入ってくる。提督の高速修復材……入ってくる…)チュ、レロ
長門(すご……頭、真っ白に……!)
武蔵「提督、長門…!?」
長門「~~~~っ!!」ギュ
ビスマルク(あ、あれって、まさか)
武蔵(あ、あの長門が一瞬で…)
提督「……はあ、はぁ…次はビスマルク、お前の番だ」
ビスマルク(提督が、また、高速修復材を口に…嘘!?あれが、私の中に…//)
提督「ビスマルク…」
ビスマルク「あなた………ん!//」チュ
武蔵(な、なにが起こっているんだ)
提督(これは……医療行為だ!人工呼吸と変わらない健全な行為だ……!)
提督(塗るのは駄目だ。飲ませても、ドロドロしていて、口内炎が痛くて吐き出すかもしれない)
提督(なら、舌を使って…)
ビスマルク(ん!!?舌、絡んで…//)
提督(口内炎を直してから…)
ビスマルク(ん、提督の熱いのがっ…!?)
提督(飲み込ませるしかない!)
ビスマルク「んちゅ…//」ゴク
提督(雑念を捨てろ、苦労したボスドロップで那珂ちゃんが出たときのあの気持ちを思い出せ……)
ビスマルク(私が、ビスマルクが……こんな!)
ビスマルク「AH~~~っ!!」ギュゥ
ビスマルク「はぁ、はぁ」グッタリ
提督(やった……)ハァハァ
提督(でもこれって、手で塗ったときと反応があんまり変わらないような……)
武蔵「……」キッ
鎮守府の為に戦い、大破してしまった武蔵。
だが、それは提督の巧妙な罠だった…
提督「武蔵のプライドは 俺に崩される為に築いてきたんだな」
武蔵「いつもの力が出せれば…こんな提督なんかに…!」
提督「よかったじゃないか 高速修復材のせいにできて…」
武蔵「んんんんんんんっ!」
武蔵(わ、私のファーストキッスが…!)
提督「へへへ おい、高速修復材(座薬)も用意しろ、痔も治してやる」
武蔵(耐えなきゃ…!!今は耐えるしかない…!!)
提督「武蔵の生アナルゲ~ット」
武蔵(いけない…!お尻の穴が感じやすくなってるのを悟られたら…!)
提督「武蔵様の生アへ顔を拝見してもよろしいでしょうか?」
武蔵「こんな奴に…くやしい…! でも…感じちゃう!」ビクッビクッアー
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武蔵(な、なんてことになるに決まってる!!)ハァハァ
北上「提督ードックが開いたよー」
提督「そうか、じゃ、武蔵はさっさと入渠してくれ」
武蔵「」
-執務室(数日後)-
ばーん!
雪風「しれえ!」
浜風「提督、どうやら、今度は香取さんと鹿島さんが大破を…」
提督「なに!?」
ばーん!
電「なのです!」
浜風「大鳳さん、陸奥さん…扶桑姉妹にアイオワさんも…」
提督「あばば」
浜風「後…」
提督「ま、まだあるのか!?」
浜風「わ、私も大破しているかもしれません。ん、口内の確認を…ん、お願いします…//」
提督「」
提督「か」
提督「艦娘に高速修復材を使ってあげたら大変なことになった」
終わり
このSSまとめへのコメント
良き
武蔵がダグネスになっとるw