○賀さん（仮名）
「空母部隊は私を含めた多くが被害を受けていたと思います
　最初は顔や肩を触る程度だったのですが…
　徐々に過剰になり、デリケートな部分まで触られるように
　同僚にはスカートをはぎ取られそうになった者も」

さらにセクハラ行為は単発的な接触だけではなかったと言う。

「職務外の行為。
　例えば食事作りや配膳、添い寝まで強要された子もいると聞きます
　『夜一人じゃ寂しいだろう？』と声をかけてきて
　当直との名目で同じ部屋で一晩を過ごすことになるのは日常茶飯事でした」

○賀さん以外にも他の戦艦や軽空母等にも話を聞くと「まさぐられた」「中で火遊びされた」
など驚くべき証言が続々と……

さらに驚愕すべきは駆逐艦にまでその被害が及んでいたという事実

陽○さん「怒るまで延々と触り続けられた」
○雲さん「スキンシップが大好きな方ですね」
江○さん「艤装に触るなと言ったらこんどは体を触りだして。アホかと」

被害が最多と思われる明○さんはこう語る。

「すこし頭を修理したほうがいいと思います。
　完全に痴漢行為でそのうち危ないですよ。告訴的な意味で
　これ以上鎮守府の名誉を汚すことはやめていただきたいです」

今後もこの問題については追跡取材を行っていく予定です（本誌記者）

提督「あおあおあおアオバワレェー！！！！」

提督は激怒した。必ず、かの救火揚沸の青葉を除かなければならぬと決意した。
提督にはセクハラがわからぬ。ただ触りたかっただけである。
単純な男であった。
けれども周囲からの評判を守ることには人一倍敏感であった。

まさかこんな記事が出回っていたなんて
許せん

青葉「青葉は事実を報道しただけです。報道の自由だよ～」

提督「軍に報道の自由はない！」

提督「だいたい秘書艦を触るのは提督の業務の一部。仕事なのでセクハラと言わぬ」

青葉「その理屈はおかしい！」

提督「嫌がっていなければセクハラではない。今後とも触ることはやめない」

青葉「摩耶さんや初雪ちゃんを突っついた時の反応を確かめてよ」

提督「嫌よ嫌も好きのうちという言葉を知らないのか！」

青葉「それ完全にセクハラ上司の屁理屈…」

提督「なんだその態度は。重巡はタッチに概ね好意的なものだろう？」

提督「あの妙高ですら人目につかないとこに誘ってくる。見習え」

提督「大体お前の姉妹艦なんてすげーぞ。尻触ったら笑顔で尻触り返してくるからね」

提督「もうなんか…最高かよ」

青葉「……衣笠ぁ」

提督「個人的にはすべての子とああいうフレンドリーな関係を築きたいね。うん」

青葉「呆れた司令官だ　（社会的に）生かしておけぬ」

提督「バレンタインにチョコくれる子は全員セクハラ待ちだと思っている」

青葉「上司に義理チョコくらい渡しますよ～」

青葉「もぉ。どんだけスケベ」

提督「全員にスケベ心を抱いてはいない。ただそういうスキンシップが許される距離感がたまらんのだ」

青葉「何人を触ったんですか？」

提督「秘書艦に任命した数だけ。激怒され腕を切り落とされそうになったこともある」

提督「リアルにキレられて金を包んで告訴を勘弁してもらったことも一度や二度ではない」

青葉「……ちょおっとほんとに止めましょう」

提督「セクハラを止めろというなら青葉を触らせてくれよ」

青葉「えっ」

提督「そうだ。こんな記事を書かれて触りにくくなったじゃないか」

提督「ふひひひひ　青葉もチョコくれたよなつまりはそういうことだよな」

青葉「…青葉はそういう対象じゃないですよー　そういうのはもっと美人で可愛い子に」

提督「大丈夫だ　十分可愛い」

提督「さぁ向こうでお話をしようじゃないか」

青葉「それセクハラってレベルじゃ……」

お互いの距離があまりにも近くなったので青葉は硬直
すると司令官はそっと肩に手をかけて…

～提督正座中～

加賀「この重巡になにをするつもりだったか言いなさい」

ケッコン済空母は静かに、なれども怒気をもって問い詰めた。

提督「出来心で…」

陽炎「もー、司令。どれだけ出来心起こすのよー」

夕雲「ふふふ　夕雲は心配だわ」

江風「出来心って言うか本能のままに動いてるって感じだなぁ…動物じゃンか」

提督「人の心はあてにならない　人間は私欲の塊さ。信じてはならぬ」

加賀「あなたが言うな」

加賀「まったく　ああいうインタビューを受ければちょっとは懲りると思ったのですが」

青葉「え、ええと…　結局…どういうことなのでしょうか」

陽炎「要するにセクハラされた被害者が『責任とれー』って言って」

夕雲「提督は指輪をばらまくはめになっているのよ」

江風「怒って慰謝料払わせて終わりか指輪貰うかはあんたの自由だぜ」

提督「それでどうする？」

青葉「…えっと」


青葉はひどく赤面した。

おしまい