男「スライムが最弱とか言うけどさ」 (51)
男「スライムって普通に考えたら強くね?」
友「はあ?」
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男「いやさ、スライムって水分じゃん。なのにどうして剣とかで攻撃してダメージ喰らうのよ?」
友「そら剣とかでダメージ入らなかったら勝てないじゃん。」
男「それじゃ何で弱い扱いされるんだ?」
友「ほらあれだよ、水分なんだから体当たりとかもダメージ無いからだよ。」
男「水分なんだから相手の気管に入ったら窒息するぞ?」
友「ぐぬぬ」
男「最近ラノベとか読んでると最弱最弱言われてて気になってるんだよね。」
友「んじゃ何が最弱ならいいんだよ」
男「そら人間だろ」
友「は?人間は強いだろ武器とか持てるんだからさ」
男「だがグールとかなら爪や牙がある。それどころか2足歩行のモンスターは基本的に持てるだろうよ。」
友「ぐぬぬ」
友「んじゃ現代兵器を使って無双すればいいんじゃね?銃とかさ」
男「んじゃお前水分に銃撃って効くのか?」
男「そもそも銃が効けば弱いなら人間は弱いだろ。燃やされただけで死ぬぞ?」
友「人間は頭がいいんだよ」
男「でもさ、大体魔族的なやつに騙されるじゃん。」
男「勇者的なやつが出てきて魔王を倒したからゲームクリアみたいなのあるけどさ、正直無理があると思うんだよ」
友「お前どれだけ人間嫌いなんだよ…」
男「はあ、スライムになりたい。」
夜 男の部屋
男「はあ、今日も一日が終わった。最近辛いな。」
男「人間ってなんて無力なんだろ…スライムになりたい。」
???
神「おい、起きろ男よ」
男「は?なんだあんた。」
神「いわゆる神だ。」
男「はあ?」
神「暇だからお前をスライムにしてやろう。」
男「マジか。」
朝
男「朝か…ん?」
男が気がつくと布団に飲み込まれていた。
男「はあ?」
そして体を見るとスライムになっていた。
男「マジか」
男「え?どうなってるんだ?」
ここで分かりやすく説明すると、男の体はスライムになっていた。だが、人間の姿形をしている。ようはジェリーマンだ。勿論五感はあるし話せるご都合主義だ。
男「うお、マジかやったぜ。」
ちなみに異世界ではない
男「とりあえず学校いかなきゃな」
ちなみに男はラノベ主人公のご都合主義設定のように両親が息子を置いて旅行している。
これも結構ひどい話だと思うのは今回は置いておこう。
男「おっと、その前に朝飯を食べよう。」
男「今日はトーストでも食べるか。」
神「調子はどうだ?」
男「あれ神?どうしてここに?」
神「お前一人では話が進まないからな。話し相手だ。」
男「まあいいか。よし、焼けたな。」
男がトーストを飲み込むと、トーストは体をすり抜けた。
男「げ」
神「それはそうだろう」
男「どうしよう…さすがに食べないと動けないだろう。」
神「そうなのか?」
男「生物が運動するには、エネルギーが必要だからな。こうして話してるだけで体内のエネルギーが消費される。つまり栄養を取れないと死だな」
神「それは残念だったな」
男「仕方がない、戻してくれ」
神「なぜだ?」
男「は?」
神「今回は私が暇だからやっているのだぞ?どうして戻してやる必要があるんだ?」
男「ぐぬぬ」
男「頼むよ神さま。」
神「知らん、自分で何とかするんだな。」
男「ならば仕方がない。とりあえず学校に行くか。」
こういうときなぜ学校に行くんだろうとよく疑問に思うけど、こんな状態になったらとりあえず日常を送ろうとするのは人間の心理なんだろうね。
男「いってきますと」
神「誰に言ってるのだ?」
男「独り言でも話さないと気分が暗くなるからな。癖になってるんだ。」
神「お前なかなか寂しいやつだな。」
警察「おい、そこのお前。どうして裸なんだ。」
男「げ、そういえばそうだ。」
神「馬鹿だろお前」
スライムと言うかジェリーマンになった男は水分の塊だから服がすり抜けるのだ。
そもそもどうやって歩いてるかって?そんなこと知るか
警察官「とりあえず署に来てもらおうか。」
男「ぐぬぬ」
神「どうしておとなしく捕まるのだ?お前の方が強いのだろ?」
男「それもそうだ。」
男は警察官の顔面に自分の手を押し付けた。
警察官の口には溢れるばかりの水が押し込まれて行く。それを剥がそうとするが、男の体は水分であるため、すり抜けてしまう。
しまいに藻掻いたかと思うと、警察官の体はぐったりとして動かなくなった。
男「あら、やり過ぎた。」
神「お前はなにを言ってるんだ。お前はスライムなのだから気にすることでは無いだろう。」
男「それもそうか。」
男「んじゃ一人殺ったんだからじゃんじゃんやるか。」
こうして男は街にくりだした。
男は学生と言うこともあって、自分の力を過信していた。
普通なら失敗する所だが、今の男には力があった。
金のために銀行を襲い、自分好みの女を見つけると脅して自分の物とした。
男「なんだ、やっぱりスライムって強いじゃん」
神「満喫しているようだな。」
男「ああ!神か、あんたって最高だな。人間を辞めさせてくれてありがとう。おかげで何でも叶えられるよ」
神「そうか、楽しいなら何よりだ。」
男の気分は最高であった。
だがしかし、全てがうまく行くほど都合のいい話もないわけだ。
男「う、お腹が空いた、どうしよう。」
そう、空腹である。
男「ぐぐぐ、飯を…」
だが、食物は男の体をすり抜けた。
男「水分なら取れるか?」
男は水分を取ることで乾燥や蒸発は防ぐことができる。しかし運動するエネルギーを確保することができないのだ。
男「うう…」
男はしまいに動けなくなった。
ここで終わり?
ここからが地獄だ
普通、水分は蒸発する、その為男は水分の塊であるため同様に蒸発するだろう。
だが、空気中には水分が含まれており、それを吸収することで男は完全に蒸発することができないのだ。
だが、蒸発はするため、五感を残している男は体が少しずつ削られていく痛みは感じていくのだ。
これこそが生き地獄、死にたくても死ねず、体を動かす事もできない、しかし痛みは常に感じ続ける。
しまいに男は考えるのをやめた。
朝
男「うわああ」
男「なんだ夢か…」
学校
友「おう、おはよう男!ラノベ読んだが、スライムって強いな!」
男「もうスライムはこりごりだよ…」
以上です
ちなみに1はスライムが現実にいたらナメクジみたいになるのかな?と思います。
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