叢雲「私と司令官の十二ヶ月」 (24)

四月

叢雲「桜が綺麗ね司令官?」

提督「そうだな。執務とか無ければ花見にでも行きたかったな」ハハハ

叢雲「そうね。でも残念。今日は夜まで書類仕事」

提督「仕方ないな。窓から眺めるだけで満足するさ」

叢雲「逆に言えば、夜になったら執務は終わるのよね」

提督「うん? まあ、そうなるな」

叢雲「夜桜っていうのも、風流よ?」

提督「それって、つまり……」

叢雲「司令官が桜を近くで見たいなら、付き合ってあげても良いけど?」

提督「是非、一緒に来て欲しい。それで、良かったら……」

叢雲「じゃあ、夜桜見物に間に合うように、さっさと演習こなしてきちゃうわ」パタパタガチャッ

提督「その後ディナーでも……あれ?」

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五月

叢雲「はい司令官。次の申請書」ピラッ

提督「えー、六駆の皆でカレー洋行きたい……? 却下だな危なすぎる」ハンコペッタンコ

叢雲「はい次」ピラッ

提督「扶桑姉さまと温泉行く……? まあ、良いか承認っと」ハンコペッタンコ

叢雲「はい次」ピラッ

提督「はぁー……毎年毎年、この時期になるとこの類の申請が増えるな……これは龍驤か」ペッタンコ

叢雲「大型連休だから仕方ないわね。私も去年までは申請出す側だったけど」ピラッ

提督「えーと、去年は確かケーキバイキングに行く申請だったっけ?」ハンコペッタンコ

叢雲「……よく覚えてるわねアンタ……」ピラッ

提督「叢雲の事だからね」ハンコペッタンコ

叢雲「そ。今年はどうしようかしらね。一応1日だけ休みあるのよね?」ピラッ

提督「俺と同じ日にね。俺も予定決まってないや」ハンコペッタンコ

叢雲「あら。なら一緒に出掛ける?」ピラッ

提督「良いのか?」ハンコペッタンコ

叢雲「独りで行っても退屈だしね。あ、これで申請終わりね」

提督「おっ。お疲れさん。じゃあ……」

叢雲「ええ。早速大淀に提出してくるわ」パタパタガチャッ

提督「『提督とのデート』って名目で申請を……あれ?」

六月

叢雲「雨が続くわね」

提督「梅雨だからなー」

叢雲「梅雨は嫌いじゃないんだけど、こう雨が続くとお洗濯とかにも困るわ」

提督「そうだな……なぁ、俺の服生乾き臭とかしてない? 大丈夫?」

叢雲「どれどれ……大丈夫よ。いつも通りの加齢臭しかしないわ」スンスン

提督「加齢臭はするのな……まだ若いのに……あ、叢雲も嗅いでやろうか?」

叢雲「結構よこの変態。私は大丈夫よ。毎朝ちゃんと確認してるもの」

提督「そっかー、確かに叢雲はいつも仄かに甘い良い香りだもんな」

叢雲「ところで、そろそろお昼ね」

提督「そうだな。一旦執務中断して昼飯にするか。今日は何食べるかなー」

叢雲「……今日はアンタにお弁当、作ってきたんだけど」

提督「えっ。それは本当ですか叢雲さん」

叢雲「何で敬語になるのよ。勘違いしないでよね。ジメジメして、食材が危ないから早く処理したかっただけなんだから」

提督「そっかー、偉いな叢雲は」

叢雲「そういう訳だからほら、食べなさい」コトッ

提督「お、おお……すごいな。豪華じゃないか。これ、叢雲1人で作ったのか?」

叢雲「ま、出来る駆逐艦ってのはそういうものよ。あ、箸が無いわね」

提督「じゃあ……」

叢雲「箸、取ってきてあげるわ」パタパタガチャッ

提督「叢雲のあーんで……あれ?」

七月

提督「あれがデネブ、アルタイル、ベガ。俗に言う夏の大三角、デルタテロスだな」

叢雲「今夜星を見に行こうって言うから、夜まで執務に付き合ってあげたけど、中々綺麗ね」

提督「だろ? いやー、晴れて良かったよ」

叢雲「鎮守府でも、こんなに綺麗に星って見れるのね。普段は星なんて海の上でしか見ないから気がつかなかったわ」

提督「せっかくの七夕だからな。是非とも叢雲と星空を見たくてなー」

叢雲「ふーん、さて。そろそろ戻りましょ。七夕飾りの片付けもしないといけないし」

提督「そういえば、叢雲は短冊に何を書いたんだ?」

叢雲「内緒よ内緒。そういうアンタはどうなのよ。どうせ『駆逐艦侍らせたい』とかそんなロクでも無い願い事なんでしょうけど」

提督「いや? 『艦隊の皆にずっと無事でいて欲しい』って書いたけど」

叢雲「……こういう時だけ真面目になるのズルくない?」

提督「これでも提督だからな。惚れても良いぞ」

叢雲「今更惚れるとか……まあ、良いわ。それじゃあ最愛の司令官サマに秘書艦が愛を込めてにがーい珈琲淹れたげる。先に戻るわね」スタスタスタ

提督「だが、叢雲なら侍らせたい……あれ?」

八月

提督「うーむ、何故縁日の金魚すくいはついついやってしまうのか」ポイビリビリッポイ

叢雲「大口叩いた割に、悲惨な結末だったみたいね?」

提督「うーむ、昔は三年連続掬いまくって、『バッチリ良い印象』を与えたもんなんだがな」

叢雲「何の話をしてるのよ。それより、はい。イカ焼きか焼きもろこしって言ってたから両方買ってきたわよ」

提督「なんだ。どっちか一つで良かったのに」
           
叢雲「私が両方食べたいんだから良いのよ。ほら、片方持ちなさい」

提督「はいはい。ん。やっぱりイカ焼き美味いな」モグモグ

叢雲「焼きもろこしも美味しいわよ。はい、一口食べたら交換」

提督「うむ。焼きもろこしも美味い」ムシャムシャ

叢雲「あー、もう。ポロポロこぼれてるわよ。口にもついてる。ちょっとじっとしてなさい」フキフキ

提督「むぐ。すまんな」

叢雲「本当、世話がやけるんだから。はい。取れたわ」

提督「ん。さんきゅ」

叢雲「さて、次は何処を見ようかしらね」

提督「おっ。ここに硝子細工の出店あるぞ。指輪でも買ってやろうか?」

叢雲「アンタねぇ……私達は毎日戦ってるのよ。硝子なんて割れたら危ないじゃない。くれるんなら、本物を頂戴。ほら、あっち行くわよ」テヒッパリ

提督「むむ。喜ぶと思ったんだけどなぁ……あれー?」

九月

提督「今日は何の日ー。ふっふーん」

叢雲「……子日?」

提督「違うだろ。今日は9月27日。つまり……」

叢雲「ああ、私の進水日?」

提督「その通りだ。という訳で、ほら。ケーキ買ってきたぞ」

叢雲「へぇ。アンタにしては気が利いてるじゃない。良いわ。貰ったげる」キラキラ

提督「はは。キラキラ漏れてるぞ。早速食うか?」

叢雲「そうね。フォーク持ってきて頂戴」

提督「はいはい……っと」

叢雲「それで、進水日プレゼントはないの?」

提督「んー、そうだな。じゃあ、今日1日、俺が叢雲の言うことなんでも聞くって事でどうだ?」

叢雲「あら。中々悪くないじゃない? じゃあ、そうね。まずはケーキを食べさせて貰おうかしら?」アーン

提督「畏まりました御嬢様」ケーキサシダシ

叢雲「……本当にやるとは思ってなかったわ」モグモグ

提督「私は有言実行をモットーにしております御嬢様」

叢雲「……次の命令、その御嬢様っていうのやめなさい。あと敬語も。何か嫌だわ」

提督「はいはい。次はどうする叢雲?」

叢雲「そうねぇ……なら、愛の言葉でも囁いて貰おうかしら? とびっきりこっ恥ずかしいのをね」

提督「わかった。ちょっと耳貸してみ」

叢雲「えっ。ちょっと。まだ心の準備が……」

提督「……叢雲」コショッ

叢雲「ーーっ! じ、時間をあげるわ! ちゃんと考えて心籠めた台詞言いなさいよね! じゃ、じゃあ私は書類取ってくるから!」パタパタガチャッ

提督「前々から考えてたんだがなー……」

十月

叢雲「トリックオアトリートよ。お菓子を差し出しなさい司令官」

提督「む。来たか叢雲。よし、それじゃあ労ってやろうじゃないか。まあ座れ」

叢雲「……お菓子は?」

提督「無いです」キッパリ

叢雲「ハロウィンなのに?」

提督「うむ。元々『トリックオアトリート』ってのは、『おもてなししないと惑わしちゃうぞ』的な意味でな」

叢雲「そういう聞き齧ったような知識いらないから」

提督「あ、そう?」

叢雲「というか、そもそもそういう霊へのおもてなしなら、お盆の時期にやってるでしょ」

提督「まあなー」

叢雲「そういう訳だから、この国ではハロウィンは仮装してお菓子を集める日。だからほら、お菓子を出しなさい」

提督「しゃーないなー……じゃあ、一応買っておいたこの駄菓子詰め合わせを」ゴソゴソ

叢雲「間宮羊羹が良いわ」

提督「……要求してきますね叢雲さん」

叢雲「あら? 日頃支えてあげてる秘書艦への労いは、駄菓子程度で済んじゃうのかしら?」

提督「う……わかったわかった。金渡すから買ってきてくれ」サイフサシダシ

叢雲「素直な司令官は好きよ」

提督「まあ、仮にトリックの方でもな」

叢雲「司令官は栗羊羹で良いのよね。じゃ、少し待ってなさい」パタパタガチャッ

提督「叢雲には、元々魅惑されてる……あれ?」

十一月

叢雲「あいたた……私としたことが、迂闊だったわね」チュウハ

提督「まったく。ダメじゃないか無茶しちゃ。危なくなったら撤退しろっていつも言ってるだろうに」ショリショリ

叢雲「そうは言ってもね。あと少しで取り逃がすなんて悔しいじゃない」

提督「悔しくても帰ってきなさい。ほら、林檎剥けたぞ」

叢雲「あら。ウサギ。案外器用なのねアンタ」シャクシャク

提督「お気に召したなら幸いだ」
 
叢雲「というか、別に入渠に付き合わなくても良いのよ?」

提督「秘書艦の叢雲がいないと執務も出来なくて暇でなー。あと何か欲しいものはあるか?」

叢雲「執務は秘書艦いなくてもやりなさいよ……そうね。ならお水と……後ね」

提督「水だな。任せろ汲んでくる」カツカツパタンッ

叢雲「し、司令官の温もりが……あら?」

十二月

叢雲「メリークリスマス。司令官」

提督「はいよ。メリークリスマス」

叢雲「早速だけどケーキを出しなさい」ホレホレ

提督「……本当遠慮無いのな……」

叢雲「何を隠そう、一週間前から心待ちにしていたのよ」

提督「あー、道理で何か最近キラキラキラキラ輝いてる訳だ」

叢雲「今の私は無敵状態という訳ね」

提督「そうかそうか。じゃあほら、キラキラの旗艦サマにご褒美だ」ケーキキリワケ

叢雲「あら、今日はノエルなのね」

提督「チョコケーキは9月に食べたからな」

叢雲「別に同じで良かったのに。まあ、良いわ。貰ったげる」

提督「うむ。召し上がれ。俺も食べる」

叢雲「……」モグモグ

提督「……」ムシャムシャ

叢雲「ねえ、司令官?」

提督「ん?」

叢雲「今年もあと一週間ね」

提督「そうだな」

叢雲「来年も、宜しくね」

提督「ああ。宜しく」

叢雲「……来年の今頃も、こうしてアンタとケーキ食べてんのかしらね」

提督「さあなー。そうだと良い反面、そうじゃないと良い気もするな」

叢雲「ちょっと、私とケーキ食べるの嫌なの?」ジトッ

提督「いや。この戦いが終わったら、提督と艦娘のこの関係も終わるだろ。だから、一緒にケーキ食べてないのは、戦いが終わったからかも知れん」

叢雲「……なんだ、そんなこと」

提督「ハハ……まあ、あと一年で終わるなんて無理っぽいけどな……」

叢雲「大丈夫よ。戦いが終わっても、提督と艦娘の関係が終わっても、私とアンタの関係が終わるとは限らないでしょう?」

提督「……ん? それって」

叢雲「御馳走様。お皿洗ってくるわ」スタスタ

提督「……どういう事だ? あれ?」

一月

叢雲「明けましておめでとう司令官」

提督「おう。今年も秘書艦よろしくな」

叢雲「ええ、任せておきなさい? それで、その秘書艦に渡すものがあるんじゃないの?」

提督「え?あー、そうだな……」ゴソゴソ

叢雲「あ、あるのね? そうよね。私ももう練度99だし、当然よね?」

提督「はい、お年玉。無駄遣いしちゃいかんぞ」

叢雲「……ありがとう」ハァ……

提督「なんてな。本当はこの指輪を……」

叢雲「……早速このお年玉で吹雪達とお汁粉でも食べてくるわ」パタパタガチャッ

提督「叢雲。俺とケッコン……あれ?」

二月

叢雲「朝からチョコとは良い御身分ね」

提督「うむ。朝からチョコを沢山貰ってな。何せプレイボーイだからな」モグモグ

叢雲「不貞行為の間違いじゃないの?」

提督「まあそう言うな。ほら、叢雲も少し食べなさい」

叢雲「アンタねぇ……仮にもアンタ宛のチョコでしょ? ちゃんと全部食べてあげなさいよ」

提督「そうは言ってもなー。ほら、これなんか明らかに義理って感じじゃん?」

叢雲「そうね。たけ○この里を一箱だものね」

提督「流石に食べないで腐らせるのも悪いしさ。それに、ここだけの話なんだけどな」

叢雲「ええ」

提督「俺、チョコ苦手なんだよな……沢山食べると蕁麻疹出来るって言うか。少しなら平気なんだけどな」

叢雲「えっ……そんな……」

提督「だから、せめて明らかに義理なやつだけでもこっそり……」

叢雲「アンタ……そういう事はもっと早く言いなさいよ!」

提督「あ、でも叢雲がチョコをくれるなら勿論有り難く……」

叢雲「ちょっと出てくるわ! しばらく待ってなさい!」パタパタガチャッ

提督「という訳で、叢雲の手作りチョコを……あれ?」

三月

叢雲「大本営から電文来てるわよ。はい」

提督「おっ。有難う……ああ、もうこんな時期か」

叢雲「こんな時期?」

提督「年度末だからな。辞令が下るんだよ。昇格とか降格とか異動とかな」

叢雲「い、異動……? 異動って、あの異動……?」

提督「どの異動かは知らんが、まあ、異動の辞令が出たら他の鎮守府に移る事になるな。一人寂しくな」

叢雲「……それで、今回の辞令は何だったの……?」

提督「……叢雲。今まで世話になったな」

叢雲「……そんな……!」

提督「電文にはこうある。貴官を……」

叢雲「……連れていきなさい」

提督「え?」

叢雲「そこに私も連れていきなさいって言ってるのよ。アンタだけじゃ不安で仕方ないわ。それに……」

提督「……それに?」

叢雲「私は、アンタと……司令官と一緒に行きたい。だって……」ウツムキ

提督「叢雲……もしかしてお前……好き、だったのか?」

叢雲「っ……! そうよ。好きよ。大好きよ。ずっと前からずっと好きだった! しれっと言わないでよデリカシーないわね!」

提督「あ……悪い」

叢雲「……それで、どうなの。連れていってくれるの?」

提督「当たり前だろ。最初からお前を連れていくつもりだったよ。俺の秘書艦は叢雲だからな」

叢雲「本当……? じゃあ……」

提督「いやー、それにしても叢雲がそんなにパーティーが好きだとはな」

叢雲「……え? パーティー?」

提督「好きなんだろパーティー? 騒がしいのは好きじゃないと思ってたよ。あ、ケーキもあるらしいぞ。良かったな」

叢雲「え? え? どういう事? パーティー? 異動パーティー? お別れ会するの?」

提督「異動? 異動なんてしないよ。ほら、辞令見てみな」

叢雲「なになに……貴官を中将に任じ……何よこれ」

提督「何って、昇格の辞令」

叢雲「……ついては、昇格を祝した一席を……」

提督「昇格祝いにパーティーしてくれるんだってさ。いやー、晴れがましいな」

叢雲「……今まで世話になったなって……?」

提督「今まで叢雲には苦労かけたからな……これからも宜しくな」

叢雲「……アンタね……」

提督「あ、そうだ。秘書艦としてやっぱりお洒落しないとな。今から早速……」

叢雲「紛らわしい言い方してんじゃないわよこのクソ提督!

叢雲「バカバカバカもひとつおまけにバカ!可愛く言ってアンポンタン!昇格おめでとうこのダメ司令官!ちょっと出かけてくるわ!」パタパタガチャ

提督「良かったら指輪でも……あれ?」

えぴろーぐ

提督「はーっ……やっと帰ってこれた」

叢雲「お疲れ様司令官」

提督「俺の昇格祝とはいえ、あまり大勢がいる場所は好きじゃないなー……上官も多いし」

叢雲「仕方ないでしょ……ねぇ、司令官?」

提督「んー?」

叢雲「はいこれ」サシダシ

提督「これは……包装された箱だな。何だこれ?」

叢雲「昇格された指揮官殿に、秘書艦からの心ながらのお祝いであります……なんてね。昇格おめでとう司令官」

提督「え……何、つまりこれ……プレゼント? 叢雲から、俺に?」

叢雲「そうよ。ほら、早く開けなさいよ」

提督「お、おう……」ガサゴソ

叢雲「私が選んであげたんだから、有り難く使いなさいよね」

提督「これは……ネクタイか」

叢雲「昇格したんだから、良いのにしないといけないでしょう? 司令官、普段付けないからってセンス悪いのしか無いんだから」

提督「そっか……ありがとうな叢雲。使わせてもらうよ」

叢雲「そうしなさい」

提督「……なあ、叢雲」

叢雲「何? 司令官」

提督「俺の昇格って、その秘書艦である叢雲の昇格でもあるんだよな」

叢雲「そうなのかしらね?」

提督「そうなんだよ。うん。だからな、そんな昇格した秘書艦に、司令官からのプレゼントだ」ゴソゴソ

叢雲「へぇ。何をくれるのかしら?」

提督「目、瞑ってみ」

叢雲「はいはい」メトジー

提督「手の甲上にして」

叢雲「……こう?」クルー

提督「ん。これで良し」

叢雲「え、この感触って……」

提督「目、開けて良いよ」

叢雲「……アンタ、これ」パチッ

提督「指輪……その、ガラスじゃなくて本物。ついてる宝石も本物」

叢雲「え、あの。これって……」

提督「うん。プロポーズの指輪。ずっと渡したくて、タイミング逃してたんだけど……良かったら、俺と結婚してくれませんか」

叢雲「……アンタ、ねえ……」プルプル

提督「あ、あれ……? 怒ってる……?」

叢雲「普通、艦娘に渡すのはカッコカリ指輪でしょう!? 何を普通の指輪渡してんのよ」

提督「え、だってカッコカリじゃなくてカッコガチする提督もいるって……」

叢雲「いるけど! いるけどそういうのはカッコカリしてからで……もう。順序ってものがあるでしょ」

提督「……すまん」

叢雲「全くもう……カッコカリの指輪無いと、限界突破出来ないでしょうが……」ハァ……

提督「……あの、ではこちらがカッコカリの指輪、です」

叢雲「……全く……ずっと夢見てたカッコカリの指輪だったのに、何か素直に喜べないじゃない」

提督「……申し訳ない」

叢雲「もう良いわ……じゃあ、はいこれ」ユビワカエシ

提督「え……これ、カッコガチの指輪……」

叢雲「一旦返すわ」

提督「……つまり、オコトワリ?」

叢雲「違うわよ。ほら」ヒダリテサシダシ

提督「……ん?」

叢雲「……薬指。つけてよ指輪」

提督「……カッコガチしてくれるって事?」

叢雲「言わせないでよ恥ずかしい……当たり前でしょ」

提督「そうか……ありがとう。叢雲」ヒダリテトリ

叢雲「これからも、宜しくね。司令官」

提督「ああ。こちらこそ宜しく。戦いが終わっても、ずっとな」ユビワハメ

叢雲「……そういえば。ねえ、司令官?」

提督「ん?」

叢雲「進水日のプレゼント。まだ途中だったわよね。愛の言葉、今、囁いて?」ウワメヅカイ

提督「ああ……よし、耳貸せ」ダキヨセ

叢雲「……うん」ミミチカヅケ

提督「……叢雲」コショッ

おしまい


叢雲いいね叢雲

とりあえず一旦おしまい。
読んでいただき、有り難うございました。

また近い内に、幕間だか後日談だか前日談だかを書くかもしれません。
その際はまた宜しくお願いします。
……もし、何かこーいうの書いてとか、求めてないからさっさと落とせとか、あったらいただけたら幸いだったりします。


提督が最後、叢雲に何を囁いたかは知りません管轄外です。

>16
ありがとうございました!
そう言っていただけると幸いです。叢雲は可愛いのです

おつ
素晴らしい


よかったよ


あぁ^~心がむらむらするんじゃぁ^~

乙!


叢雲は私の母および姉および幼馴染みおよび妻になってくれるかも知れなかった女性だ


いい叢雲ssだった

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