【安価】提督「退役艦娘報告書」 (571)

・軽度のサツバツあり。猥褻はない。


SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1467556004



 戦争は女の顔をしていないという言葉があるが、それは全くその通りで、

 大抵の戦場というものは女どころか人の顔をしていない。

 そこには栄光もなければ、名誉もない。

 栄光は与えられなければ人殺しの烙印でしかなく、

 名誉は捧げられなければ狂人の但し書きにしかならない。

 戦争の本質を理解しないものにとっては、彼らは――或いは彼女らは本当にどうしようもなく、ただ恐怖の象徴にしかならない。

 羊が狼でないように、牧羊犬も羊ではないのだ。


 何をもって艦娘に志願するかは関係なく、彼女たちは生まれ変わる。

 隔絶して――己の名を奪われて、鋼線の神経に、鋼鉄の手足に、鋼船の魂を宿して鋳造されていく。

 帰る場所があるもの。

 守る場所があるもの。

 進む場所があるもの。

 それらを何も持ち合わせず――或いはそれらから弾かれたもの。

 全てに価値がない。ただ、彼女たちは艦娘だった。

 戦いの果てに任期を満了するものも居れば、

 願いの道半ばで倒れるものもいる。

 望まぬ形でこの場を離れるものもいれば、望まぬ形でこの場に留まるものもいる。

 なら――せめて生き残ったのならば。

 彼女たちの新たな人生に幸があることを祈り――。

 せめて何かの助けになれば、或いは手向けになるならとこの報告書を記そうと思う。

艦娘


↓3  コンマ十の位、退役後。一の位、就役前。ゾロ目で……

隼鷹

>>7

 隼鷹――――という船がいた。

 正しく言えば人間なのだが、ここでは船と称することにしよう。

 史実の隼鷹は、元は太平洋航路最大級の客船となる筈だったものが戦時徴用されたものだ。

 そんな経歴だったからか。

 艦娘としての隼鷹――船魂がディセンション(憑依とも言う)もまた、生まれは所謂名家であったと聞いている。

 さて。

 彼女は、生き残って退役した。

 ここで二つほど疑問が生まれる。

 何故そんな経歴を持ちながらも彼女は艦娘として志願したのか(多くは志願制である)という点と。

 彼女は今、どうしているのかというものだ。


 私は、頼りになる秘書艦に職印を手渡し、いざというときはIRC端末に連絡するように告げて街に出る。

 深海棲艦(注:人類に敵対する恐らくは生命体)の体液や呼吸に含まれる粒子がもたらす重金属雨に建物の外壁は薄汚れ、

 外出する人間は防護コートを手放せないが、街は概ね活気に溢れている。

 街灯に取り付けられた緊急放送用のスピーカーがなければ戦前と変わらぬ光景かもしれないが、

 度重なる戦いの記憶にそれらの過去は薄れてしまっている為、正直どうなのかは判らない。

 昼間は猥雑で不健康なネオン看板も眠っている。

 煤けたパイプだらけの地下道を抜け、凄い高いビルの一角へと足を運ぶ。


 奥ゆかしく御辞儀をする売り子の一人が、神妙に頭を下げたのちに顔を上げ、ややあって目を見開いた。

 こんなところで何をしているのか、問うて見る。

「何って、提と――――おっと、軍人さん。見ての通りだよ」

 見ての通り。

 見ての通り、デパートの地下の販売員なのか。

「最近、流通が戻って来たからね。こうして売り場も賑わってるんだよ」

 ふむ、と手を伸ばそうとしてみる。

 本土からは離れた大きな島――試される大地と銘が打たれた地方の、海産物がそこにあった。

「あたしはこれでも昔はいいもん食べてたからねぇ……宣伝するのも丁度いいのさ」

 そんなものなのか。

金剛

那智

今のところ単発を振り回すほど盛り上がってなさそうなあれそれですが
念のため単発回避な。備えよう。

あとトリップはこっちで

初めます


 基地業務群(注:基地の業務を取り扱う。船には乗らない)所属の隊員たちが声を上げてランニングする中、

 窓の下を見れば、艦娘が一人広報の取材を受けていた。

 広報雑誌の記事に乗るらしい。

 深海棲艦――賢明な人間は知っている、人に害を為す生命体のようなもの――との戦いは非常事態ではないが、

 さりとて全く平和や安全とは程遠く、今日もどこかで海賊めいて海を荒らしているし、時には集まって騒いだりもする。

 軍も、志願者の確保に躍起になっているのだ。

 真向かいに座る頼りになる秘書艦はと言えば、どうにも気になるのか耳をぴくりと動かしたり、

 書類から忙しなく目線を外したりと落ち着かない様子だ。

 彼女も年頃の女子だからか、或いは女子全般がそうなのかは知らないが、人並みに記事になることへの憧れもあるのだろうか。

 小さく嘆息して、誰に向けた訳でもないように私は呟いた。

「有名になることが、幸せとは限らないんじゃないかな」

 例えば花屋の店先に並んだ花と野山に咲く花のように。

「初めは楽しくてもきっとその内飽きてしまって、最後にはうんざりしてしまうと思うよ」

 チリンと風鈴が鳴った。

 ひねくれていると彼女は言った。

 ひねくれているのではなく、回っているだけなのだ。風鈴がそうするように。

 そう言ったら、減らず口と笑われた。



 那智とは妙高型二番艦になる巡洋艦だ。

 一定の大きさの船は山の名前をつけられることが決まりであるのでそれからも彼女は重巡洋艦と区別するのが容易だ。

 重巡洋艦と軽巡洋艦の違いは、今さら賢明な人間には説明する必要もないだろう。



 ぽつぽつと。

 黒い染みが小人の足跡めいて散乱とアスファルトにステップを踏む。

 ここは横須賀新都心。

 夜になれば猥褻で不健全なネオン看板が立ち並び、一部の裕福な市民は日常を離れて電子の海に逃避する。

 重金属性の夕立(気象現象を指す)に逃げ惑い地下道に入るサラリーマンの集団の中に、丁度その人物はいた。

「なんだ、提督。貴様か」

 私に気付いてしめやかになされる御辞儀。

 それから、噛み合わせの悪いようなしかめ面。

「いや……今の私は外の人間か。貴様を提督と呼ぶのもおかしいか」

 事実として私が提督であることには変わらないのだから、呼ぶのは間違いではない。

 そうは言っても、彼女は首を縦には振るまい。

 その辺り、相変わらず気骨が据わった人間らしい。

 どうやら彼女は、そう変わりないらしく安心する――――

「ふむ、久し振りだな……懐かしい。なら景気づけだな! 飲むぞ!」

 ――……お酒を飲むと楽しくなるけど、それが楽しい人生とは限らないんじゃないかな。

 カランと氷がなった。

 既に飲み屋に入っていた。


「軽くだ。付き合ってくれ」

 軽くじゃないんだけどなあ。

「一杯だけだ……久し振りなんだ。まさか、昔の部下の頼みを無下にする貴様ではあるまい」

 一杯じゃなくていっぱいなんだけどなあ。

「たまには私にも飲みたい日があるんだ……付き合ってくれ」

 たまにとは限らないんじゃないかな。

「……ああ、懐かしいな」

 彼女を部下として繰り広げた幾つかの作戦について華を咲かせ――或いは今は誰それがどうしたとか、誰彼がどうなったとか。

「隼鷹の奴には会ったか? 私の職場の近くの店で働いていてな」

 ついこの間会ったばかりだと、私は呟いた首肯する。

 昼はデパートの地下で。

 夜は居酒屋でと忙しいが、当人から聞く限りでは悪くなくやっているらしい。

 那智――であった女性も、今や会社員として生計を立てているようだ。妙に迫力のあるOLだという。

「本当に……こう言うのもおかしいが、本当に変わったよ。久し振りに暮らす外の世界も、自分自身も」

 どこか自嘲気味にカウンターに腕を預け、グラスを傾けながら那智――だった女性が笑いを溢す。

「外に出て……ああ、祖父が亡くなっていてな。瓶を片手に訊ねてみたら、急に聞かされたよ。
 随分と、長く入院していたらしい。……知らされはしなかったがな」

 困ったように那智だった女性がグラスに両手を預けた。

 遠くを見る――――いつか夢見た暁の水平線目掛けてそうするように。


「『お国の為に戦っている私の負担になりたくない』……か。戦前の生まれだった祖父らしい」

 大往生であったという。

 そういえば、いつか聞かされていた。那智が艦娘に志願した理由には、海軍に所属していた祖父の影響もあるのだと。

 奇妙なものだ、とも。

 或いはそのことで祖父と語り合いたいとも、言っていた。

「祖父の魂は、どこに行ったのだろうなあ」

 目を細めて、那智だった女は魂が漂う先を探していた。

 それは那智の祖父であり、那智の戦友であり、そして那智だった彼女自身の――魂が行き着く先。

 ともすれば彼女は、探しているのではなく祈っていたのかもしれない。

 旅の安全を。

 航海の無事を。

 栄光の往く末を。


 ふいにポツリと、彼女が呟いた。

「貴様はどうだ? どこにいる? まだ、そこにいるのか?」

 或いはその言葉は、彼女自身がそこから離れてしまった事を悲しむようで――。

 氷だけになったグラスがカラリと鳴った。

「『どこに行くか知らないとしても、どこにいるかが判らないことにはならない』……か。貴様らしい。久し振りにな」

 本当に久し振りだと、彼女は寂しげに微笑んだ。

 それから――……。

 もう一度乾杯と、琥珀色の液体を傾けた。 





 なお、翌日の二日酔いは酷かった。

 必ずしも仕事をやらなきゃいけないとは、別に決まってないのではないだろうか。

・数字を書けばコンマに加算されます
・その数字で判断します


↓1 秘書艦
【10の位で付き合いの長さ、1の位で就役前。0は特殊判定(更に判定)。ゾロ目で……】

↓3 次の艦娘

清霜

長門

あ、

・100は00になります


清霜「ぶー」


 頼りになる秘書艦は、膨れ面だった。

 元はと言えば退役後の艦娘を訪ねようと提案したのは彼女であり、私はその案に賛成しただけだ。

 某国の工作員などから身体に残った改造跡から解析されぬように、艦娘であった少女たちの現在は個人情報を超えて――秘に指定されている。

 (尤も何かを解析できるほどの痕跡は残されていない)

 だから訪ねるのは私である。

 別に私に限らず、この秘書艦も同等の秘密の取り扱い区分にあるから問題はないのだが、

 そこはこれ、彼女は頼りになる秘書艦であった。

 戦艦になれるかも知れないと書類仕事を手伝わせ――

 戦艦になれるかも知れないと会議に出席させ――

 戦艦になれたらいいね。ところでここに業務研修があるのだと出張させ――

 私でなく彼女は随分と頼りになる副指揮官となった。私がいなくても業務は滞りなく回る。


清霜「ずーるーいー」


 そうだね、戦艦だね。


清霜「ずるいー! 私も皆に会いたいのにー!」


 そうだね、特に戦艦だね。


清霜「長門さんとか、会いたいのにー」


 そうだね、戦艦だね。


清霜「どうしてるのか、気になるのにー」


 そうだね、それもまた戦艦だね。


清霜「……どうしたら戦艦になれるのか、聞きたかったのにぃー」


 そうだね、戦艦だね。

 だけど、あんまり誰かを崇拝すると自分の自由をなくしてしまうことになるんじゃないかな。


清霜「……うーん」

清霜「憧れすぎるのも、良くないってこと?」

清霜「うーん……」

清霜「でもこの間司令官、『この仕事を代わってくれたら戦艦になれるかもしれない』って……?」


 さて出かけようかな。


 保育園だ。

 ここは動物園ではない。

 保育園である。

 繰り返すが、断じてここは動物園ではない。

 ……。

「はっはっは、どうだ? これが野生の力だ。がおー!」

 ゴリラがいた。

 子供を四人抱えて、鉄棒に足を引っ掻けて上体起こしをするゴリラがいた。

 動物園だった。

「ほうら、これが半分大車輪だ」

 正しくは、四分の三大車輪だった。



 これが、かつての連合艦隊旗艦の船魂をディセンションした艦娘の成れの果てだった。


「ん、どうした? はっはっは、構わないぞ? 私の力を侮るなよ。遠慮しなくていい。……ん?」

 かつての角を失いカチューシャに替えて。

 それでも健在なビッグ7ならぬ8パックスの盛り上がりの向こうで、長門だった女性は顔を真っ赤にしていた。

 重力で血流が落ちただけではないだろう。

 首吊りを見るに鬱血は、もっとどす黒いものだから。



「――――」

 ……。

「――」

 ……。

「……」

 ……。

「……フッ、久し振りだな。私の顔に何かついているか?」

 あ、仕切り直した。


 フェンスに背を預けて空を見上げる。

 咳払いののち子供たちを他の保母(今では保育士と呼ぶ)に預けた長門が、コップを差し出した。

 ここにはコーヒーなどは置いてないらしい。

「子供たちが飲んだら大変だからな。若いうちからカフェインというのは、良くないと聞いている」

 我々も眠気を抑えるのが大変なのだが――。

 そうしてオレンジジュースを啜る彼女は、見た目からは想像できない下戸のようでどこか微笑ましい。

 僅かに沈黙。

「……その、意外だと思うか? 私にこういうのは……」

 ある意味予想外で、ある意味予想通りだ。

 彼女は艦娘であった頃から面倒見がよかったのだから。

「……そうか」

 満了金。

 それと、危険手当てや戦艦手当てを貯めて彼女はこうして保育園を開いていた。

 無論少ないとは言えぬ手取金であるが、さりとて不動産を買うには十分とは呼べない賃金であるが――。

 海に近いので、その分地価が安いのだろうか。



 さて、どうしているかと問いかけようとしたが……。

 はしゃぐ子供たちに目を細める彼女の横顔を眺めれば、その質問は無粋であろう。

 しかし、予想外であると言えば一つ。

 彼女はまさに時代が時代なら武人のような人間で、退役はせずに軍属であり続けると思っていたから。

 そんな私の疑問を読み取ったかのように、長門は口を開いた。

「戦いが嫌になった訳ではない。……自分の力不足を感じることもあったが、諦めるほど私は弱くはないさ」

 道理だ。

 上官であったから、良く知っている。

「あのまま、あそこにいてもよかった。
 ああ、心地がよかった。――こんな私でも誰かの為に戦えるというのが。誰かを守っても良いというのが」

 心地よかったよと、彼女は誇らしげに笑う。


「私は、孤児だったんだ。
 深海棲艦が丁度幾度も本土に爆撃を仕掛けていた時期に。……親も戸籍もなかった」

 だから艦娘に志願して、いくらかの試験を通過して採用され問題なく過ごしたなら、戸籍と社会保障が与えられる。

 そんなシステムになっていた。

「その頃は、褒められた人間ではなかったな。
 弱いものから奪おうとは思わなかったが、やはり力こそ全て……この拳に幸運が微笑む時代だと思っていた」

 深海棲艦から命からがら逃れた移民と、経済不調によるスラム形成。

 一時の治安は失われていた。

「それが陸奥の奴に誘われて――艦娘の、長門に選ばれて……誇らしかった。
 誇らしくなったよ。手は、拳を握る為ではなく誰かに伸ばす為にも……守るために使えるのだと」

 「連合艦隊旗艦の船魂は、正しい道を示してくれた」――腕を組んで彼女は頷いた。

 先の大戦の後に喪われた、喪われてもなお人を護る強さを授けてくれた戦艦長門そのものに呼び掛けるように。

「そのまま戦うのもよかった――――きっとよかったんだろうがな……」


 そこで彼女は私を指差して、苦笑した。

「我々が、盛り返しただろう? 少しは平和に近付いただろう?
 だから――――だから、世が平和になるなら、平和な世の中には平和な教育が必要だと思ったんだ。
 まだ、孤児はいる。この世の中、親が働き続けなければならない子供がいる。
 私のときは受けられなかったが――――やはり、次の世代には何かを渡すべきだと思ったんだ」

 だから。

 だから彼女は、保育園――それに孤児院を兼ねた施設を作ったのだという。

 艦娘の頃の貯金を全て使っても。

 それは彼女が思った大きさの、願った規模の建物にならなかったとしても。

 彼女は人の為に、己の夢を買ったのだ。

「まぁ、こんな海の側になってしまったが……私も昔を思い出せて、ああ、悪くはない」

 生まれた疑問を。

 どうしてもふと頭を過った疑問が思わず口から飛び出し、彼女へと投げかけてしまったが。

 返されたのは、失笑だった。

「『心配じゃないか』と? ……それはないな」

 差し出された、右手。

「そこには私の仲間と、私の後輩と、私の頼りになる上司がいる。――海の心配など、する筈がないな」

 そして彼女と握手を交わして、我々は別れた。


 人を護った戦艦長門は――――今度は夢を護る女性になっていた。

・数字を書けばコンマに加算されます
・その数字で判断します


↓2 次の艦娘

鳳翔


清霜「しれいかーん……ねーえー、ねえったらー」

清霜「ねーえー」

清霜「…………ぶー」

清霜「……約束したのに」

清霜「……一緒にご飯を食べに行くって約束したのに」


 確かに約束は大切なことかもしれない。

 だけど、約束を守り続けるのは本当に大切なことなのかな。

 自由である、そんな日もあるんじゃないだろうか。


清霜「……え?」

清霜「……」

清霜「……清霜と一緒のお昼は、大切じゃないってことなの?」


 ……そうだね、自由が幸せとは限らないね。自由でない幸せな日があってもいいんじゃないかな。


清霜「~♪」


 深海棲艦による空襲に遭って、その爆弾に含有された重粒子に汚染された東京。

 ちまたに所謂、“丸ノ内凄いヤバい地点(ポイント)”。

 新たに作られた横須賀新都心からは北に随分と距離があるが、

 未だにかつての都心部にはその面影を懐かしんだ人々が街を再建し、復興の兆しを取り戻していた。

 そんな丸ノ内凄いヤバい地点の外殻――ある場所路地裏に。

 その店はある。

「ごめんなさい、まだお店は――」

 居酒屋、鳳翔である。


 狐色の皮を纏った揚げ豆腐は、半分に作られた切れ込みにネギを蓄える。

 斜めに切り並べられ、未だ一本の名残惜しさを留めたきゅうりの浅漬。

 綺麗な焼け目と、これまた狐色の腹の内を明かしたアジの開き。

 赤い下地の所々に雪めいた霜降を乗せた馬刺し。紫蘇の葉の上に乗せられたにんにくと生姜が淡い色を起こす。

 上がる湯気。

 米櫃で丹念に炊きあげられた米は、蒸らした水分を纏って箸の先でぷるぷると室内灯に濡れている。

「どうぞ、召し上がってくださいね?」

 箸で、鳥の唐揚げを摘まむ。

 敷かれた紙の上に名残惜しげに油の痕を残しながら、箸を押し込めば浮かび上がってくる油。

 いや、違う。これは肉汁だ。

 一つの芳醇な果実を手に取るように、その身に蓄えた肉の脂が今か今かと溢れようとしているのだ。

 口に運ぶ。

 僅かに突っかかるようなサクッとした衣の歯応えは、しかし歯の勢いを邪魔しない。

 飛び出す時を待っていたかのごとく弾力がありながらも柔らかいその身が、舌に乗って肉汁を溢れ落とした。

 肉のたまらぬ甘さ。

 いや、それだけではない。

 この独特の甘辛い風味と――そして口溶けの最後でまた香る清涼な甘さは。

「生姜醤油に、浸けてるんです」

 なるほど、それがこの甘辛さか。

 しかし、邪魔をしていない。肉の甘味を塗り潰そうとはしていない。

 最初に来る甘辛さを、肉汁が広げ、薄めるではなく絡めながら肉の匂いと共に口の中に広げているのだ。

 そして唾液を蓄えさせて歯の裏側に広がる肉の香りを、生姜の風味がきゅっと〆ながらまた甦らせる。

 なるほど、これが唐揚げ。

「ふふ」


 箸が止まらない。

 唐揚げをかじり、肉の筋に歯形を残す。

 その断面からなおも溢れようとする肉汁を、これ堪らないと口に入れた白米で忘れさせる。

 白米は、調和だ。調和であり、つまりは強調だ。

 白米とは上手く言ったもので、本当に文字通り“白”なのである。

 その粒の数と同じだけ口の中に残った味を細かに薄めながらも丹念に広げて、一つ一つの風味を解きほぐす。

 肉汁。醤油。生姜。

 ――そのどの素材の存在をも、ここにあるのだと。口の中に居たのだと。己が食したのだと教えてくれる。

 白米は、なるほど優しさである。

 炒飯と餃子の組み合わせが素晴らしいように。

 だが、だからこそ幾多の食材を煮込んだカレーに相応しいのはご飯である。

 あれが炒飯では、味と味が喧嘩をして舌が疲れてしまう。

 なるほど、実に白米だ。米の粒が判る白米なのだ。

 水を吸いすぎてその輪郭を失ってもいなければ、芯が残って主張をしすぎる粒の塊でもない。

 これは米だ。米粒なのだ。

 粒が集まって、この茶碗で見事な一つの山を作っているのである。


「……昔を、思い出しますね」


 鳳翔の苦笑に、私は我を取り戻した。

 それぐらい、食事だったのだ。それはつまり一つの芸術であった。

 それは食事と呼ぶにはあまりに蠱惑的で、官能的で、暴力的であった。

 所謂一つの飯テロであった。

 だが仕方ない。

 人はなるべきものが判らなくても、成りたいものにはなれる。

 そう、だから今はこの料理を平らげる――――

「――ずっと、死にたかったんです」

 むせた。


「す、すみませんっ」

 お茶を渡されて、背中を叩かれる。

 飯テロ(飯テロ)ではない。飯テロ(物理)だった。

 気管への攻撃は何故かくも辛いのだろうか。一度咳き込むと止まらない。

 何度も喉を鳴らしていると、鳳翔がぽつりと呟いた。

「あの頃も、ずっとこうしてたんです」

 思わず手を止めて、鳳翔――軽空母艦娘であったときと変わらぬ姿で微笑む彼女を見れば、

 どこか困ったように、申し訳ないように、それでいて安心しているように微傷を湛えていた。

 私の沈黙を催促と受け取ったのか、それともそれに構ったものではないかは知らないが……。

 鳳翔だった店主は、淡々としながらも噛み締めるように言葉を続けた。

「私は、母の連れ子でした」


 彼女のことを――。

 私が知っている彼女のことを並べると、柔和に尽きた。

 決して強く自己主張することなく、声を荒らげることもなく。

 さりとて存在感がない筈もなく、振り返ればいつも落ち着いた笑みでそこにいる――。

 艦娘にとっての、落ち着ける、受け入れてくれる茶の間のような女性だった。

「私は、母の連れ子でした。
 父の顔もあまり覚えてなくて――再婚開いての人は、きっと顔も知らない父よりも歳上の人でした」

 嫌な想像に眉を潜める私のそれを打ち消すように、鳳翔は手を振った。

「その、虐待とか……そんな事はされていません。特に親しくもなかったけど、特に辛くも当たりはされなかったんです」

 ならば、何故。

「ただ、あるとき義父が倒れて――それから彼は、自分では何もできない人になりました」


 それは、彼女がいくつのときだったのだろうか。

 彼女は落ち着いているから、歳よりも上に見られる。

 だけれども老けているという訳でもなく、いつまでも可愛らしい人……という評価が似合う女性だ。

「それで……母は、私と義父を捨てたんです。あの派手な人は、そういうことが嫌いでしたから……」

 そんな義父よりも、むしろ母の方に思うところがある――という口ぶりで。

「私は、ずっと彼の介護をしていました。子供もいないのに料理を食べさせて、男性と手を繋いだこともないのに下の世話をしました」

 そのときは、判っていた――と彼女は言う。

「私は自分一人では生きていけなくて、彼のお金が頼りでした。
 だから、私がそうするのは当然のことだと思ってたんです。……勿論、感謝もしていましたよ」

 だけど、と。

「ずっと……ずっと、朝から晩まで、何日も何日も、いつまでもいつまでも……休まることがなくて息を潜めて潜っているんです」


 彼女の目に、濁りが混じる。

 希望を捨てて、呼吸を止めながら川底を進む瞳。

 光の届く水面から、底へ底へと沈められていく眼差し。

「『すまんな』『すまんなあ』と言われても……どんどん、ずっと、沈むんです。
 喉を絞められて胸に穴を空けられるように…………どちらかが死ぬまで終わりが来なくて……。
 そんな終わりを望んでいる自分を恨んで……彼を憎んで……ずっと過ごす日々が続きました」

 だが――と。

 小さく首を振って、彼女は私の手を取った。

「艦娘になって、義父にちゃんとした介護を受けさせることができたんです。
 それから――あれほど嫌いだったことが、本当は好きだったんだって。
 皆が落ち着いたり、笑ったり、ありがとうって言ってくれたりすることを――――私は嫌いじゃなかったんだって」

 その顔に、険はない。

「そう思わせてくれて、ありがとう……ございました」




 今度は皆で来てくださいね、と。

 そう笑いかけた彼女を改めて振り返れば、客へと笑顔を向けていた。

 鳳翔であった女性は、今はようやく、人並みの幸せに歩き出したのだろう。

・段々とエピソードが長い
・だがハッピーエンドが長い方がいい
・次は範囲安価になります。コンマは境遇。数字が高いものが選ばれる

・備えよう

艦娘


・数字を書いて
・数字+コンマが大きい(99にちかい)艦娘になります
・境遇はコンマです
・100を超えると一周しますが、00は100の最大です

↓1~4 【十の位:退役後 一の位:就役前 0は特殊判定(再判定) ゾロ目は……】

秋月

矢矧23

間違えた

秋月 47

矢矧、アウトー

・しかし心やさしい1は秋月さんのあれそれを見のがさなかった
・15秒後の後付けはしょうじきグレーな?
・だが今回はゆるします。次はないです。いいね?

・それはそうと矢矧さんはしめやかに爆発四散しますのでごあんしんください
・二枚抜きになります


本日はここまで

◆まとめな◆
・退役艦娘
【隼鷹(>>7)】 就役前:8 退役後:5
 就役前はある商家の令嬢であった(8)が、金銭の損得勘定にばかり精を出す両親への反発で志願。
 退役後は、深海棲艦による不況の影響を受けてしまった実家を建て直すべく日々勤労に勤しむ(5)

【金剛(>>17)】 ゾロ目:55
 帰国子女であったが自分のもう一つの祖国を守らんと艦娘に志願する。
 しかし、度重なる戦闘のストレスや戦友を失ったことにより精神に支障を来たし退役。戦友への負い目を抱えていた。
 その後、虚ろな頭を引きずって経理の仕事をしていたが、艦娘を侮辱する内容の再三のデモ行進に激怒し、首謀者を拡声器で撲殺する。
 拡声器で人を殺すのは難しいので殺意はなかったという弁護人の主張で傷害致死罪の判決を受ける。
 その後、服役中に首を吊った。(55)

【那智(>>39)】 就役前:6 退役後:5
 就役前は二次大戦に参加したこともある祖父の話を聞いて育ち、艦娘に志願。(6)
 退役後はOLとして生活するが、自らの就役中に祖父が病気で入院し、死去していることを知らされなかった。(5)

【長門(>>102)】 就役前:1 退役後:9
 就役前は深海棲艦の襲撃により両親と戸籍を失った浮浪児であり、暴力こそが正義のスラムで暮らしていた。(1)
 退役後は貯蓄全てを使い、親のない子供に対する孤児院及び保育園を設立。
 己の力の意味を与えてくれた気高いカンムスソウルに感謝し、新たな時代の目を紡ぐべく養育に精を出す。(9)

【鳳翔(>>127)】 就役前:1 退役後:5
 就役前は母親の連れ子として歳の離れた義父を持つこととなり、ある日倒れた義父は要介護となってしまった。
 母親は彼女と夫を捨て逃亡。彼女は交際経験もないのに男性の下の世話まですることとなった。
 やがて続く介護の日々に死を願い追い詰められる(1)も、艦娘へと志願。合格。
 艦娘の社会保障で義父も真っ当な介護サービスを受けることができ、彼女はチンジフで再確認した夢の料理店を開いた。(5)

【秋月(>>151 >>154)】 就役前:8 退役後:2

【矢矧(>>153)】 ゾロ目:22
 爆発四散予定。慈悲はない。

備えよう。腹パンは関係ない


 死の淵にありながら胸一杯の恐怖に飲まれている連中----

 そんな者の真似をしてはならない。

 彼らは往生際が悪く、湿っぽく泣いたり、違う人生にやり直す時間が欲しいなどと祈ったりする。

 死出の旅路の歌を歌おう。故郷に帰る英雄のように。


            ――ティカムセ


 女を殴りながら犯すとき、正面からだと考えるのは素人だ。

 動きにくい。殴りにくい。

 絞まりよりも悲鳴が強く、うっかり鼻でも殴ると気分が萎えてしまう。

 だから、寝かして、後ろから被さって。

 後頭部を殴るのだ。

 その衝撃と、呻き声が決め手なのだ。

 そう――――聞いて。私に知りたくもない知識が一つ増えた。


 正面から殴れば、痣は得てして目元や口許に。

 背後から殴れば、床とぶつかって額に蓄積する。

 拳が急激に起こした内出血と、何度も何度も打ち据えられて生まれる痣とでは色合いが違う。

 それよりも、床にそのままだと擦れて肘の方が判りやすく色が変わると――――彼女は私にそう言った。

 何故そんな知識を得たのかは、聞く気にはなれなかったし、彼女にもきっと話す気はないだろう。


 さて。

 ここで秋月という艦娘と、矢矧という艦娘について触れておくべきか。

 まず第一に、彼女たちの深い付き合いといえば――基本的に同型艦の姉妹が思い浮かぶというものだ。

 というのも(船魂のディセンション現象ではしばしば)、血縁関係そのままに姉妹船になるというのが多々あるからだ。

 遺伝子が適性に関係しているのか、詳しい理論については生憎と知り得ないが――。

 命を懸ける戦場に、ましてや艦娘となる以前からの血縁を持ち込んだ彼女たちの姉妹仲は、

 外の人間に比べても驚くほどよいと言える。

 秋月という船の魂を宿した少女も、矢矧という船を宿した少女もここは同じだった。艦娘以前の人間関係のまま、姉妹艦になった。


 確か――秋月の一家はあまり裕福な暮らしではなかったが、

 それでも家族仲がよく、なんとか家計を遣り繰りして幸せに暮らしていたと聞く。

 彼女たちが志願したのも「自分が志願をすれば家族が楽に暮らせる」というもので、それがなんとも賢者の贈り物という話を思わせた。

 閑話休題。

 矢矧と秋月の間には、彼女たち自身の姉妹ほど強い結び付きがあった――――という訳ではないが。

 それでもやはり飯を共にした戦友であるし。

 また、奇妙――――というか当然のことと言おうか。

 彼女たち――ではなくその元の船舶であった頃、秋月と矢矧は同じ戦隊に属していた。

 つまりある意味では、前世からの結び付きもあったのだ。


 だから――。

「あら、提督……こうして久しぶりね」

 頭で括った馬の尾めいた黒髪が揺れる。

 飾り気のない、淡色の青い服。

「元気にしてた? 皆はどうなの?」

 笑いかける少女――――どこか凛とした顔で。

 額には、痣。

「私は……この程度、傷の内にも入らないわ」

 直後に続いた声。

 やはり揺れる一つ括り。

「司令、お久しぶりです! 私ですか? 私は、皆さん良くしてくれてます!」


 無論、声の主は青い服だ。

「ところで、お昼はどうされました? よろしければ用意を――」

 そこで、彼女が振り返る。

 ストローのついていないパック牛乳と、あまり膨らんでいないパン。彩りが悪い野菜のソテー。分厚いハム。

 置かれた盆は一つ。先端に切れ目の入った木製のスプーンはどことなく丸みを帯びていた。

 一人前だけ。

 ここにいるのは私と彼女なので、どう足掻いてもそれでは足りないし、放っておけばそれを私に渡しかねないので、

 ここは丁重に申し出を断った。

「そうですか? 自分で作れたらこんな事にはならないのですが……」


 いや、それも仕方ないと首を振る。

 半袖の下、露にされた両腕には数多の痣があるのだ。これでは到底、痛みで料理などできまい。

 それでもどうにか首を捻り、未だに納得しない――――という様子の、かつては秋月だった少女を前に私は腰を上げた。

 あ、と名残惜しげに彼女は手を伸ばす。

 その肘の内側に連なり広がった赤黒い痣――注射痕。

 伸ばしたその手が私に届くことはないだろう。彼女は、ベッドから身を起こすしかできないのだから。


「司令、また来てくれ……ますか?」

「提督、私は……いえ、なんでもないわ。顔を見れて嬉しかったかな」


 二つの口調の一人分の声に、私は曖昧な返事で応じることしかできなかった。


 今の彼女は、自分が助けたのか自分が助けられたのかを知らない。

 与えられた陶酔と快感の混乱に、彼女の幻想と現実は麻痺して混ざりあってしまっているのだから――。

 彼女は、どちらが死んでどちらが生きているのかも理解していない。

 与えられた恐怖と暴力の衝撃に、彼女の認識と体感は破綻して絡み合ってしまっているのだから――。

 彼女はもう、自分が誰なのか――自分自身でも分かっていない。



 私は一体、彼女を秋月と呼ぶべきなのか。それとも矢矧と呼ぶべきなのか――――


・全年齢で健全。猥褻は一切ない
・次に範囲安価。艦娘と数字を書く

艦娘


・数字を書いて
・数字+コンマが大きい(99にちかい)艦娘になります
・境遇はコンマです
・100を超えると一周しますが、00は100の最大です

↓1~5 【十の位:退役後 一の位:就役前 0は特殊判定(再判定) ゾロ目は……】

朝潮ちゃあああああああん
99

・99+89=188=88
・連続だドン!もう一度壊せるドン!

アイエエエエエエ!?

……

・すまない……本当にすまない
・境遇はコンマであって合計ゾロ目は関係なかった
・青葉さんがケジメされます

・この埋め合わせはします
・何かいも殺したといったら何よりも金剛な?


「あれ? あれあれ?」

 書類に向かい合っていれば、頼りになる秘書艦の彼女は首を傾げながらおもむろに顔を覗き込んでくる。

 何かと顔を上げる――私が書類仕事をしているのが、そんなに珍しいのだろうか。

 暫し無言で彼女を眺めれば、後ろ手に何かを隠すように探られたスカートのポケット。

 それから、

「はい、これ! 司令官にあーげーるっ!」

 ころん、と手のひらに転がされたビニールの包み紙。

 飴玉。

 まだ、午後の三時には遠いが……。

「え? うーん、なんか元気なさそうだったし……」

 と、清霜。

 首を傾げつつ、特に気にした様子もなくまた花が開くように笑って――それから不意に顔色が変わった。

 眉を寄せた困り顔で如何にも深刻そうに、潜めるように顔を近づけて為された耳打ち。

「……おやつを持ってるの、皆にはナイショよ?」


 それだけが心配ごととばかりに必死な顔をするのを見ていれば、何度も自然と息が漏れる。

 随分と――。

 随分と彼女も、年相応な態度を見せるようになったものだ。

「どう? 美味しい? 楽しくなってくる? 幸せ?」

 せがむように、袖口を掴んで問いかける彼女。

「どう? ねーえー、しれいかんー? しーれーいーかーんー?」

 肩を揺さぶられながら、私は小さく息を溢した。

 幸せ……。

 本当の幸せを探し続けることは、それは本当に幸せなことなのかな。

「えー? 何それ? またそんなこと言って……もぉー!」

 揺らさないで欲しいかな。人は風鈴じゃないんだから。



「清霜、アウトです!!!!!!!」


 如何にも小学校のホイッスルのようなそれを咥えた少女はと言えば。

 どことなく、子供から女性への転換期のように身体が膨らみ始めながらも据わってきた印象を受ける。

「げっ」

 清霜が露骨に顔を顰めた。

 執務室の入り口――。

 『風 紀』と『武 装』の腕章が輝く。鬼めいて怖い。

「この朝潮――――じゃなかった!――――この風紀委員、いつでも迎撃の用意アリです!」

 フン、と胸を張る少女。

 海軍の軍服に良く似た白詰め襟に身を包んだ彼女は、すでに退役したはずの朝潮であった。

 
 


 自信満々。

 威風堂々。

 覚悟完了。

 戦術神風……は、ちょっと違うか。

 駆逐艦の寿命は短い。

 射程距離が短く肉薄しなければならないのと、その重量が軽いために荒天に翻弄されること。

 加速よりも俊敏さや機動性が求められる動きに、有効打を与える為の夜戦のストレス。

 値が安いが故の護衛任務と、その連続ローテーション――――。

 身体的にも制度的にも、駆逐艦の寿命はどうにも短い。

 給与も危険に対して存分にあるとは言えないので好まれないというのもまた理由。

 であるが故に駆逐艦の寿命は短い――彼女も退役したのだ。したのだが。

「制服の中におやつを隠し持っていましたね! 制服の乱れは心の乱れです!」

「ええー」

 こうして、いる。


 彼女は退役した。

 だが、更なる改造を向かえ実力的にも十分な彼女を海軍としても完全に手放すつもりはなく――。

 というより、正規の艦娘に比べて人件費が大幅に安く済み、かつ実力も申し分ないということで予備役に入った。

 あくまでも予備役である為、普段は艦娘以外の仕事をしている。

 しているが……


「それに司令官に近すぎます!」

「えぇー、そうかなぁー」

「あくまでも司令官に近付いていいのはお側まで! お側で待機するんです! いつでも……いつまでも!」


 こうして、まだいる。


 艦娘としては、彼女はすでに予備役に入った。

 だが彼女は、今度は海軍としては常備の人間になろうとした。

 (……やや扱いが複雑であるが艦娘として現役というのと軍人として現役であるのの系統が異なっている。ややこしい)

 そして、現在は憲兵の見習いをしている。

 正確に言うなら憲兵というのは陸軍であり、海軍ではまた存分に違うので実際のところは違うのだがここではいい。

 代々軍人を排出してきたという彼女の家系をするならば……生き方は、これ以外は考えられないらしい。

 まぁ、いい。

「でも……でもでもでもでも、司令官は気にしてないしぃ! ね、司令官!」

「そんなことはありません。そうですよね、司令官!」

 ……とにかく、実際騒がしいのである。こうなると。

「あ、今頷いた! あたしの方だよね? ね? ねぇ? ねえねえねえねえ?」

「いえ、この風紀委員の目に間違いはありません。お任せください!」

 ……。

 ……。

 ……ご飯食べよ。

・今のところ一番高いとは驚いたなあ
・マルマルサンマルあたりにこれから安価します。備えよう
・次の艦娘な
・埋め合わせとして秘書艦をもう一隻な

艦娘

・数字を書いて
・数字+コンマが大きい(99にちかい)艦娘になります
・境遇はコンマです
・100を超えると一周しますが、00は100の最大です


↓1~3 【十の位:退役後 一の位:就役前 0は特殊判定(再判定) ゾロ目は……】

↓4~5 秘書艦
【10の位で付き合いの長さ、1の位で就役前。0は特殊判定(更に判定)。ゾロ目で……】

龍驤

・早霜さんか……


特殊判定
1~3:病人
4~6:条件付け
7~9:死刑囚
0:アイドル(悪い意味で)

↓3

・これは五月雨さん案件な
・このスレは全年齢のけんぜんな話なのでごあんしんです
・次のエピソードンからはカッティングボードさんがしゅつ没します

・今日はここまで

◆まとめな◆
・退役艦娘
【隼鷹(>>7)】 就役前:8 退役後:5
 就役前はある商家の令嬢であった(8)が、金銭の損得勘定にばかり精を出す両親への反発で志願。
 退役後は、深海棲艦による不況の影響を受けてしまった実家を建て直すべく日々勤労に勤しむ(5)

【金剛(>>17)】 ゾロ目:55
 帰国子女であったが自分のもう一つの祖国を守らんと艦娘に志願する。
 しかし、度重なる戦闘のストレスや戦友を失ったことにより精神に支障を来たし退役。戦友への負い目を抱えていた。
 その後、虚ろな頭を引きずって経理の仕事をしていたが、艦娘を侮辱する内容の再三のデモ行進に激怒し、首謀者を拡声器で撲殺する。
 拡声器で人を殺すのは難しいので殺意はなかったという弁護人の主張で傷害致死罪の判決を受ける。
 その後、服役中に首を吊った。(55)

【那智(>>39)】 就役前:6 退役後:5
 就役前は二次大戦に参加したこともある祖父の話を聞いて育ち、艦娘に志願。(6)
 退役後はOLとして生活するが、自らの就役中に祖父が病気で入院し、死去していることを知らされなかった。(5)

【長門(>>102)】 就役前:1 退役後:9
 就役前は深海棲艦の襲撃により両親と戸籍を失った浮浪児であり、暴力こそが正義のスラムで暮らしていた。(1)
 退役後は貯蓄全てを使い、親のない子供に対する孤児院及び保育園を設立。
 己の力の意味を与えてくれた気高いカンムスソウルに感謝し、新たな時代の目を紡ぐべく養育に精を出す。(9)

【鳳翔(>>127)】 就役前:1 退役後:5
 就役前は母親の連れ子として歳の離れた義父を持つこととなり、ある日倒れた義父は要介護となってしまった。
 母親は彼女と夫を捨て逃亡。彼女は交際経験もないのに男性の下の世話まですることとなった。
 やがて続く介護の日々に死を願い追い詰められる(1)も、艦娘へと志願。合格。
 艦娘の社会保障で義父も真っ当な介護サービスを受けることができ、彼女はチンジフで再確認した夢の料理店を開いた。(5)

【秋月(>>151 >>154)】 就役前:8 退役後:2
 貧乏ながらも互いを思いやった家族で暮らしていたが(8)
 退役後に出会った男の手によって薬物に依存させられ、
 本来の時分の人格と共に、自分を助けにきた矢矧を自分と思い込み人格が混ざってしまい入院。(2)

【矢矧(>>153)】 ゾロ目:22
 薬物依存となった秋月を助けようとしたが大量に投与された薬物の急性反応で死亡。
 目の前で矢矧が狂い死ぬのを薬物により朦朧とした意識で眺めた秋月は、自分の中に架空の人格を作り上げた。(22)

【朝潮(>>222)】 就役前:9 退役後:8
 代々軍人を排出してきた家系の出であり、彼女もまた祖国の現状を堪らなく思い低年齢でも就役できる艦娘に志願。(9)
 実家の影響を受けぬように自分の進む道を選び、出席コースとは違う前線に出る可能性もある艦娘予備役に就きながら、
 今は風紀委員的な役割をしてチンジフを監督している。(8)

備えよう


 静かというには生暖かさが煩わしい夜半。

 本来褒められたことではないのだが、情報収集という名目で付けられたテレビからは、

 バラエティー番組が流れ出す。

 バラエティー番組。この場合はクイズだ。

 これが受けるというのは、とどのつまり体感と共感を上手く利用しているところだと聞く。

 他に加えるとすれば、優越感か。

 回答者と一緒になって考える。そこで悩んでいる回答者は、視聴者の写し身だ。

 或いは出題されたそれに答えられない回答者をわかっていないな――と、俄に鼻を高くして見たり。

 或いは応援している出演者に迫る時間制限に、一緒になって慌ててみたり――。

 笑いは、初頭が難しい。

 相手を同じ舞台に立たせる――のめり込ませることができたなら、ツッコミもボケも笑いを生むが、

 そうでなければ悲しく上滑りするだけ。

 この、最初の心の垣根を下げて相手に響かせる――――心を開かせる為に、

 視聴者も一緒に考えることができるクイズ番組というのは、共感を得られてウケやすいという訳だ。


 そうこうしている内に、移されている問題。

 『○○に入る言葉を答えなさい』『効果がない様子を意味する』『○○板に水』――。

 勿体ぶったコマーシャルの直後、腕を組んだグラビアアイドルが出した答えは――

「なんでまな板!? なんで!?
 そんなに自分の乳強調したいん!? 胸が大きいから反射的にまな板が頭を過りましたってか!?
 あーあーまな板にバストアップは効果ないってかアホウ! うっさいわ! そんなに巨乳が偉いんか!」

 隣で秘書艦が叫んでいた。

 なんか色々切実だった。

 


 出題――『○○板に偽りあり』。

「ほー」

 ひしょかんは ぼるてーじを たかめている。

「うんうん、まぁ、これは間違えようがないわぁ」

 ひしょかんは ぼるてーじを たかめている。

「ほら、そもそも読みが違うし?」

 ひしょかんは ぼるてーじを たかめている。

「いやー、万が一あれを選んでもおかしいし? さっきのはまだ意味が通るけど、これは意味が通らないやん?」

 ひしょかんは ぼるてーじを たかめている。

「はぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあ!? よりによって胸板はないやん! 胸板は!
 胸板に偽りありってなんやそれPADでも入れてるっちゅーの!? そもそも下地がないと偽りようもないんやで!?」

 りゅう(じょう) の いかり!

 しかし こうかはいまひとつのようだ。(PADの効果もいまひとつのようだ)


 出題――『○○に入る言葉を答えなさい』『物事を見抜く目が優れていること』『三寸○○板を見抜く』。

「ほーほー、また板かー……板関係かー……ほー」

 ひしょかんは ぼるてーじを たかめている。

「板大人気やなぁー……うれしいわぁ……ほんまうれしいわぁ……ほんま……」

 ひしょかんは ぼるてーじ を たかめている。

「なんでこんなに板ばっか出すんかなー……なー? おかしいなぁー?」

 ひしょかんは ぼるてーじを たかめている。

「いやー、この答えなー? 答えはなー? 答えは間違えようがあらへんけどなー」

 ひしょかんは ぼるてーじを たかめている。

「まぁ、ここは流石に間違えようがなぁー」

 ひしょかんは ぼるてーじを たかめている。

「間違えんかったからいいってもんやないでしょ!?
 おかしいと思わへんのこんな板板板板板板巨乳が偉いんか!? そんなにその脂肪の固まり偉いんか!?
 うっさいわアホ! 三寸って大体Aカップやん! そりゃ見れば判るわ!
 見た目で『ホンマあなたブラ着けます?』とかバカにされる身にもなれや!
 うっさいわ! 好きで貧しく生まれた訳やないんやからブラぐらい好きなの着けさせてーや!」

 りゅう (じょう) の いかり。

「しかもこの女いうに事欠いて三寸やなくて寸胴言うてるやん! 寸しかあってへんやん!
 そんなにお前の頭の中は貧乳殴ることしかないんか! 『寸胴だから防具つけてるでしょ?』ってやかましいわ!
 あんまりまな板バカにしてるとまな板顔に押し付けてゴリゴリさせたるから……って誰が洗濯板や!!!!」

 りゅう (じょう) の おいうち。

 こうかは ばつぐんだ。(主に彼女自身に対して)


 ……それはいいとしよう。


 


 彼女は、死刑囚であった。


「司令官……こんな夜には……思い出しますね……」

 気配が騒々しい夜――僅かに回る発動機の音。

 遠雷が唸る。

 明かりのない室内から、窓の向こうに望んだ赤い雲の帯。

「ふふ……」

 ゆっくりと、その当時早霜だった彼女が私の頬に手を伸ばした。

「料理をしていて……思い出しました……」

 知っていますか――と、段々とにじり上がる指。

「人の目の感触って……グレープフルーツに、似てるんです」


 意味深な笑みと共に、私の瞼を抑える指先。

 白魚の腹のように傷のない指先――――最新鋭の修復技術。

 桜貝の如く散りばめられた爪――――控えめに整って。

 白磁めいた白さの肌――――これまで吸いとった赤みを感じさせず。

 それでも、ぷんと香る。

 染み付いているのだ――血の臭いが。

「ここでもし、潰したら……あなたの中ではずっと……私が、見ていますね」

 蠱惑的に微笑みながら。

「あなたの最期の光も、また……私の姿になりますね……」

 どうでしょうと、これまで繰り返してきた行為と同じように爪先に満ちる力。


「……」

 その指先が、止まった。

 早霜の、曖昧な笑み。

「…………もし、ここで」

 代わりに彼女は私の右手をとって、彼女の瞼に押し当てた。

 虚ろな笑い。

 笑顔以外の感情を持たぬように空虚で――しかし逆に、その下に何かを隠し籠めたような微笑。

「もしここで、司令官……あなたが私の目を抉ったら……私も、あなただけをいつまでも見ていられるわ」

 たとえばそれは刺激で男根を起立させるように。

 彼女の指が、促すように私の指先を擦り上げる。

「それは……ふふ……多分、幸せ……幸せだと、そう思うのだけど……」

 早く――潰してくれと。

 この目を――抉ってくれと。

 もう――嫌なものは見たくないのだと。

「あぁ……」

 何よりも――――助けて欲しいと。


「駄目ね……」

 やがて瞼に乗った、ヒヤリとした感触が離れた。

 早霜――――元となった船は、攻撃により動けなくなったそのところを、動けなくなった己を救助にきた仲間を、

 動けぬが故に、なすすべもなく殺されて行くのを見るしかなかった船。

 私の目の前で、己の肩を抱く少女の罪状は殺人。

 彼女は運悪く――それとも或いは運が良くかは知らないが――スラムで暮らしていて、そこで大規模な暴動が発生したそのおり、ある建物に逃げ込んだ。

 外に居たならば幼い彼女は暴徒に押し潰されるか、それとも混乱と狂乱の中凌辱されるか。

 何とか、堅牢そうな建物へと待避した。

 そこまでは多分、彼女には幸運だったのだろう。幸福だったのだろう。

 そこで終わったなら――だ。


「聞こえるの……見えるの……私が殺した人が…………私が巻き込んでしまった人が……」

 その建物は、飼育小屋だった。

 スラムということを利用して――――。

 人権を重要視されない人間ばかりであることを、公権力が及ばないことを利用して――――。

 人を集め、揃え、整え、抉り、犯し、貪り、嬲り――骨の髄まで溶かし尽くす悪魔の小屋だった。

 そんな場所に紛れ込んでしまった早霜は目を閉じて、耳を塞ぎ……処刑人から息を潜めつつ。

 そしてやがて、続く悲鳴と絶叫に……なによりも啜り泣きなされる懇願に従って……。

 救い出すことができない人々を、もうどうしようもない人々を――――その全ての人生に幕を引いた。

 故の、死刑。

 判断能力を有してしまっていたことが、正気の証明が、皮肉にも彼女の命に終止符の印鑑を着けさせた。


 しかし奇しくも、そんな境遇であった為だからか。

 彼女は早霜の船魂をディセンションし――――管理下に置かれた戦闘員となることと引き換えに。

 取引によって、死刑を免れた。

「もしも……」

 だが。

 彼女は正常な判断能力を有する人間だった。

 だから、苦しむ。

 だから、嘆く。

「司令官……。もしも……もしも、私が……」

 司法の経歴から罪を消せたとしても、彼女自身が苛むの魂の咎はなくならない。

 駆逐艦娘、早霜は暫し私を目の前にそんな風に揺らいで――。

 そして必ず、

「ごめんなさい……なんでも、ないわ」

 そう、話を打ち切った。



「ねえキミキミ、何がそんなにおかしいん?」

 画面から私に顔を移した秘書艦が、おもむろに口を尖らせた。

 いつの間にかクイズは終わっていたようで、彼女の頭は冷えたらしい。

「それを笑うなら、いくら幼馴染みのウチでも揺るさへんって判ってる?」

 ずい、と身を乗り出す彼女から逃れて私は首を捻った。

 まだ、番組は続いている。会場は盛り上がり、皆が皆笑っていた。

 その中に――。

 その中で控えめに微笑む、かつて早霜であった少女。回答者の内で、口許を押さえながら笑っていた。

 どうやら。

 どうやら今の彼女の目に映っているのは――今の彼女に向けられているのは――――。

 人の終わりの呻き声ではなく、賑やかな人の笑顔らしい。

 少しでも、彼女の傷が癒えていることを祈りたい。

・長くなってすまない
・早霜さんを残ぎゃくな犯罪者にしたくなかったしほのぼのハッピーエンドにしたかった
・安価を出します
・次は二人ほど同時にエピソードンに出てくる予定です

・ちょっと煙草を吸ってくるので離席
・マルマルヒトマルまで備えよう

艦娘

・数字を書いて
・一人は数字+コンマが大きい(99にちかい)艦娘になります
・境遇はコンマです
・100を超えると一周しますが、00は100の最大です
・もう一人はコンマが小さな艦娘です
・境遇は数字+コンマです

↓1~6 【十の位:退役後 一の位:就役前 0は特殊判定(再判定) ゾロ目は……】

・集計な

球磨     30(81)
川内     38(73)
時雨     86(98)
那珂ちゃん  65(137=37)
白露     61(76)
葛城     86(140=40)

・ゾロ目がいない……許されない……

・というわけで クマー と時雨な
・二人ともしあわせになっている
・今夜は早いがここまで

◆まとめな◆
・退役艦娘
【隼鷹(>>7)】 就役前:8 退役後:5
 就役前はある商家の令嬢であった(8)が、金銭の損得勘定にばかり精を出す両親への反発で志願。
 退役後は、深海棲艦による不況の影響を受けてしまった実家を建て直すべく日々勤労に勤しむ(5)

【金剛(>>17)】 ゾロ目:55
 帰国子女であったが自分のもう一つの祖国を守らんと艦娘に志願する。
 しかし、度重なる戦闘のストレスや戦友を失ったことにより精神に支障を来たし退役。戦友への負い目を抱えていた。
 その後、虚ろな頭を引きずって経理の仕事をしていたが、艦娘を侮辱する内容の再三のデモ行進に激怒し、首謀者を拡声器で撲殺する。
 拡声器で人を殺すのは難しいので殺意はなかったという弁護人の主張で傷害致死罪の判決を受ける。
 その後、服役中に首を吊った。(55)

【那智(>>39)】 就役前:6 退役後:5
 就役前は二次大戦に参加したこともある祖父の話を聞いて育ち、艦娘に志願。(6)
 退役後はOLとして生活するが、自らの就役中に祖父が病気で入院し、死去していることを知らされなかった。(5)

【長門(>>102)】 就役前:1 退役後:9
 就役前は深海棲艦の襲撃により両親と戸籍を失った浮浪児であり、暴力こそが正義のスラムで暮らしていた。(1)
 退役後は貯蓄全てを使い、親のない子供に対する孤児院及び保育園を設立。
 己の力の意味を与えてくれた気高いカンムスソウルに感謝し、新たな時代の目を紡ぐべく養育に精を出す。(9)

【鳳翔(>>127)】 就役前:1 退役後:5
 就役前は母親の連れ子として歳の離れた義父を持つこととなり、ある日倒れた義父は要介護となってしまった。
 母親は彼女と夫を捨て逃亡。彼女は交際経験もないのに男性の下の世話まですることとなった。
 やがて続く介護の日々に死を願い追い詰められる(1)も、艦娘へと志願。合格。
 艦娘の社会保障で義父も真っ当な介護サービスを受けることができ、彼女はチンジフで再確認した夢の料理店を開いた。(5)

【秋月(>>151 >>154)】 就役前:8 退役後:2
 貧乏ながらも互いを思いやった家族で暮らしていたが(8)
 退役後に出会った男の手によって薬物に依存させられ、
 本来の時分の人格と共に、自分を助けにきた矢矧を自分と思い込み人格が混ざってしまい入院。(2)

【矢矧(>>153)】 ゾロ目:22
 薬物依存となった秋月を助けようとしたが大量に投与された薬物の急性反応で死亡。
 目の前で矢矧が狂い死ぬのを薬物により朦朧とした意識で眺めた秋月は、自分の中に架空の人格を作り上げた。(22)

【朝潮(>>222)】 就役前:9 退役後:8
 代々軍人を排出してきた家系の出であり、彼女もまた祖国の現状を堪らなく思い低年齢でも就役できる艦娘に志願。(9)
 実家の影響を受けぬように自分の進む道を選び、出席コースとは違う前線に出る可能性もある艦娘予備役に就きながら、
 今は風紀委員的な役割をしてチンジフを監督している。(8)

【早霜(>>226)】 就役前:0(判定9) 退役後:7
 スラムで育つ彼女はある日大規模な暴動に遭遇して、それから逃れる形である建物の中に逃げ込むが、
 そこは人間遊技場であり、被害者たちの苦痛を和らげる為に建物の主から隠れながらも被害者たちに止めを刺していき、
 その後建物の発見に伴い、あまりにも多すぎた殺人罪で死刑を言い渡される(0)
 宿した早霜のソウルにも蝕まれ偽りのナムの記憶にも苛まれ苦悩するが、
 退役後の今は女優としてテレビに出演して人々に絶望の末の末期以外の笑顔を与えている(7)

◆秘書艦名鑑◆
#1【清霜(>>100)】 就役前:4 付き合いの長さ:7
 戦艦になりたい駆逐艦娘。
 戦艦になれると騙されては色々なことをさせれた為に頼りになる秘書艦になった。猥褻はない。

#2【龍驤(>>268)】 就役前:9 付き合いの長さ:7
 駆逐艦娘に間違われる。その胸は平坦であった。
 提督の幼馴染み。艦娘として再会した。その胸は変わらず平坦であった。

・クマは負けないんです。何度ボコボコにされても立ち上がる
・だってそれがクマだから……
・折角備えて貰って悪いがマルマルマルゴーに安価します
・日付が変わったら備えよう

艦娘

・数字を書いて
・一人は数字+コンマが大きい(99にちかい)艦娘になります
・境遇はコンマです
・100を超えると一周しますが、00は100の最大です

・もう一人はコンマが大きな艦娘です。現役船です
・境遇は数字+コンマです

↓1~7 【十の位:退役後(就役中) 一の位:就役前 0は特殊判定(再判定) ゾロ目は……】


潮 35(75)
朝霜  47(31)
五月雨 72(71)
武蔵 68(91)
伊8 35(23)
村雨 30(5)
長良 59(9)

・というわけで武蔵=サンと五月雨さん(現役)だ
・五月雨さんに猥褻はないのでごあんしんだ

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