【艦これ】提督「最高練度に達した艦娘が、本気を出すそうだ」【金剛シスターズ】 (104)

二度目の書き込みです。
不作法があれば、ご指摘ください。

【艦これ】提督「最高練度に達した艦娘が、ことごとく無気力になっている」の設定を使用しています。

設定の矛盾は気にしないでください。

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??「全員、揃ってマスね?」

??「・・・」

??「・・・」

??「・・・」

??「これより、第一回”テイトクの一番になりマス”会議を行います」

??「・・・」

シャッ!
暗幕が開かれる。

金剛「眩しい!」

霧島「姉さま、こんな暗い部屋でやる必要はありません」

金剛「オゥ・・・、いい雰囲気ダッタのに」

提督の”みんな俺の嫁宣言”の後。

『一番は・・・、貴方ではないからだ!』

想い、適わず、諦めた気持ちが、再び熱く燃え上がった。
一番は誰?
それについて、提督は何も言わない。

数々の拷問を行った。
提督本人が恐れたのだから、きっと効果があるはずだ。
駆逐艦が群がってのマッサージや高雄愛宕のおっぱいサンド、鳳翔の膝枕。エトセトラ。
すべてに耐えた。
その恐るべき精神力に、聞き出すことを断念せざるを得なかった。

なら、改めて自分が一番になろう。

戦う宿命を背負う艦娘は、どこまでも前向きなのだ。

金剛「では、皆さんの意見を聞きまショウ」

金剛「思い出すネー、初めてテイトクに会った時のこと」

とある大規模の鎮守府に、四人の戦艦が配備された。

金剛型戦艦の金剛、比叡、榛名、霧島である。


金剛四姉妹は、最も古くから存在する艦娘の一人だ。

それは最も人間から理解されず、恐れられた艦娘であるということだ。

理由もわからず攻めて来る敵、それに唯一対抗できる存在。

つまり、わけのわからない存在と同じ。

本当に味方なのか?

敵とどこが違うんだ?

いつ敵になるかもわからないぞ。

姉妹は、人と共に戦いながら、人と並んで戦ったことはなかった。

そんな状況でも、金剛は笑っていた。
常に笑顔で、人に話しかける。

人は返事をするどころか、視線すら合わせず離れる。
まるで逃げるように。 そう、逃げているのだ、味方であるはずの艦娘から。

金剛「今日もダメだったネー」

困ったような悲しんでいるかのような、とても笑っているようには見えない笑顔で、金剛はため息をつく。

笑顔は伝染する、とは誰の言葉だったか。
その言葉を糧に、ずっとがんばってきた。
私たちは敵ではない。 味方だよ。 友達になれるよ。

その心は届かない。
それでも金剛は諦められず、笑い、そして傷つく。

ある時、工廠内で事故が起こった。

きちんと積まれていなかった資材が、整備兵に崩れ落ちて、それに気づいた比叡が整備兵をかばった。

ただそれだけのことだった。

だが、かばった際に突き飛ばされた整備兵は、その際に大怪我をした。

崩れた数トンの資材に巻き込まれた比叡は、平然と立っていた。


目撃した者は、整備兵をかばってくれたこと、資材に巻き込まれれば間違いなく死んだことには気づかなかった。

突き飛ばされて怪我をした整備兵と、倒れた鋼材にびくともしない艦娘を見て、恐怖した。

助けてもらった礼を言う者も、怪我をさせたことを責める者もいなかった。

自分たちとは違う存在、それを改めて思い知り、

ただ、恐怖した。

比叡「姉さま、もう諦めましょう」

自分を見る目。
恐怖。恐怖。恐怖。
ただ、あの整備兵が危ないと思っただけだった。
思って、体が動いただけだった。

どうせ、私たちは解り合えない。
交わることはない。

金剛「ノー、ワタシたちはきっと仲良くできるヨ!」

後に続く艦娘のため。
この世界のため。
人間のため。

榛名「・・・はい」

一番辛いのは、金剛姉さまのはずだ。
なら、私も。
少しでも、ほんの少しでもその気持ちを人に伝えることができれば。

霧島「・・・」

無理だ。
こちらが一歩歩み寄れば、向こうは二歩下がる。
恐れとは、そういうものだ。
でも、それが解っていても、金剛姉さまを止められない。
だから、私は賛同もしない。
それが精一杯の抗議だ。

戦って勝ち、笑顔で話しかけ、それを繰り返して。
そうやって少し、ほんの少しだけ人との距離が近づいたとき、新たに彼女達が着任した。

ビッグセブン、大戦艦の長門と陸奥。

新型の砲と厚い装甲を持つ、正に規格外の戦艦だ。

「41cm砲を使えない、だと?」

明らかに怒気を含んだ声で、金剛たちを責める。
長門と陸奥のために造られた砲だ。
それ以前に存在する金剛型が使えるはずがないのだ。
だが大提督は、”新しいおもちゃ”が使えない彼女たちにに興味を失っていた。

「まあいい、あいつらの前座くらいは出来るだろう」

失望。
もはや大提督は彼女たちを見ることもなかった。

「下がれ」

追い立てられるように執務室を退室する。

悔しい。
長門や陸奥に劣ることがではない。
築いてきた信頼、それが崩れ去ったことを実感したのだ。
もう、だめかもしれない。

金剛は笑えなかった。
笑顔の仮面すら、失ったのだ。

あの日以来、金剛姉妹は防衛圏外周の警備任務の命令しか下されなくなっていた。
ろくに整備されていない艤装、随伴は練度の低い駆逐艦のみ。
これでは戦闘になっても、まともに戦えないだろう。

「はあ・・・、困ったネー」

金剛がため息をついて、砂浜に座り込む。
最近はため息ばかり吐いている気がする。

「ここ、どこカナー」

そして案の定、戦闘になった直後から、艦隊は大混乱だった。
自身を囮に駆逐艦をなんとか逃がしたが、燃料不足と霧と潮流でどこまでも流され。
数日を経て、やっとこの陸にたどり着いたのだ。

「おなかすきマシたー・・・」

燃料は空、電探も支給されていないので現在地も測れず、どうしようもない。
できるのは寝転がることくらいだ。

「あ・・・、星・・・」

ひさしぶりだ。
もうずっと、下ばかり見ていた。

「キレイネー・・・」

何も考えたくない。
何もしたくない。
ただ、星空を見上げていた。

「ん? 誰か居るのか?」

そんな時、彼と出会った。

??「おーい、生きてますかー?」

恐る恐る、声をかけてくる。
あまつさえ、つんつんとつついてくる。

金剛「ん~・・・」

生きていることだけを、知らせる。
放っておいて、ほしい。

??「なんだ、生きてるのか。 ・・・怪我とかしてるか?」

安堵の声。 そして、更に心配の声。
きっとこの人は、優しい人なのだろう。

金剛「お腹すいてるだけデース。 ただの燃料切れデス」

??「燃料? ・・・あんた艦娘かよ」

明らかに声色が変わった。
ああ、この人もやっぱり。

??「よいしょっ!っと!」

抱き上げられた。
・・・ええええ!? どうして!?

金剛「あ、あの」

??「燃料ならなんとかなるよ。 俺、関係者だし」

金剛「そういうことじゃないデース」

触れられることも無かった身が、抱きかかえられる。
困惑、恐れ、そして少しの快感。

金剛「おーろーしーてー」

??「あーうっさいうっさい、重いんだからじっとしてろ」

金剛「重くないデス!」

??「うっさいうっさい」

金剛「訂正しろこの野郎! 重くないよ!」

何故だか、笑いが止まらなかった。

彼はこの小さな鎮守府の提督だという。
驚いた。
全然それっぽくない。

提督「そりゃそうだ、やる気なんかないからね」

補給を受け、場所を確認した。 驚くほどの僻地。
航続距離が足りないほど、遠い。 自力では帰還できない。
定期便も、しばらくは来ない。
大鎮守府に連絡すると、一言「好きにしろ」と返された。
妹たちと話したいと申し出たが、「伝えておく」とだけ返され、一方的に通信を切られた。

金剛「という訳で、しばらくここで手伝いマース」

駆逐艦しかいない僻地の鎮守府。
臨時とはいえ、戦艦の加入は大きな戦力に

提督「ふーん」

流された。
ぐぬぬ。
昨日のあの優しさはなんだったのか。

初期艦が言うには、「拗ねてるのよ」と。

提督の適性。

指揮能力、運営能力、戦術眼、戦略眼。

どれも大事だが、艦娘を指揮するに最も重要な資質とは、

”艦娘を恐れない”こと。

人に似て、人と違う、人よりはるかに強い、未知の存在。

人は本能的に、”人と似ているが人でないもの”を恐れる。

適性なく提督となると、必要以上に兵器として扱い、まともに運用できないのだ。

艦娘を恐れない彼は、そのせいで無理やり軍人にされた。

やりたいことがあった。

だが、拒否はできなかった。

そのせいで、彼は腐ったのだ。

初期艦を含め、所属する駆逐艦は彼を諦めていないようだ。
時折見せる優しさを信じているのだろうか。

曙「そこは数字を記入するところよ! なんでアルファベット書くのよ!」

提督「ちゃんと書いてるだろ」

曙「0はちゃんと書く! これはU!これはCでしょ!」

提督「はいはい、チッうっせーな反省してまーす」

曙「ちゃんとやれこのクソ提督!」

提督「チッうっせーな、略してちっせーな」

曙「ちっさくないわよ!」

提督「はいはいちっせーちっせー」

曙「がぶっ!」

提督「噛むなー!」

金剛「・・・仲良しネー」

「「どこが!?」」

ここほど提督と艦娘の距離が近い鎮守府が、他にどれほどあるだろうか。
執務室を見回すと、掃除している者、茶を淹れる者、提督にぶら下がって書類を覗いてる者。
ちょこまかと、みんな可愛い。

男を育てるのも、いい女の仕事だ。
仕方ない、しばらくは面倒を見てやろう。

「ワタシにも見せてくだサーイ」

そうやって穏やかに過ごし、あの日が来る。

提督「新しい海域を攻略しろってさ」

金剛「どんな所デス?」

提督「さあ、でも大丈夫でしょ」

叢雲「ちょっと! ちゃんと事前に調査を・・・」

提督「金剛さん来てから負け戦は無いし、いけるって」

叢雲「もう!」

提督「装備はいつものでー。
   どうせ他にはないんだけどね」

金剛「ワタシは主砲と副砲、駆逐艦の皆さんは主砲と魚雷ネ。
   偵察機くらいは欲しいケド、仕方ありませんネー」

提督「じゃあ金剛さん旗艦で、よろしくねー」

叢雲「まったく!あいつはもう」

移動中も文句を言う初期艦。
提督を最も心配し、そしておそらく最も信頼している艦娘。
その姿はかあちゃんか、ねえちゃんか。

金剛「そろそろ到着デス。 全方位を目視にて索敵!」

電探も偵察機も無いため、駆逐艦が散開して見張るよう指示を出す。
彼女達の目視範囲は己の射程よりも遠く、信頼できる。

「敵艦の影、見えません」

金剛「了解、引き続き警戒を・・・」

その瞬間、攻撃された。

轟音。

「きゃああっ!」

駆逐艦ふたりが吹き飛ぶ。

金剛(どこからっ!?)

金剛「被害を受けた艦の救援を!」

艤装を展開し、攻撃態勢に入る。
が、見えない。

更に攻撃を受けた。

金剛「ぐはっ!」

金剛の左足を直撃、更に救助をしようとした艦娘にも被害が出る。

「足元! 魚雷!」

金剛「魚雷・・・!? 潜水艦!!」

まったく考慮していなかった敵。
考慮していない故に、対策をとっていない。

金剛「見えない・・・!」

遠く、高く攻撃するための戦艦の装備。
足元は見えない。

叢雲「魚雷! 二本行ったわよ!」

更に攻撃。
金剛にまっすぐ進む二本の白い筋、だが傷ついた足では動けない。
さすがの戦艦も、この状態で二発食らえば。

金剛(避けられない!)

その当たる瞬間。

叢雲「ぼさっとしてんじゃないわよ!」

駆逐艦がその小さな体で、戦艦を押しのける。

結果、

金剛「ああっ!」

叢雲「ぐうっ!」

金剛に一本、叢雲に一本の魚雷が直撃。
金剛は崩れるように倒れ、叢雲も立っているのがやっとの状態。
轟沈しなかったのは奇跡だ。

金剛「皆さん、逃げて・・・!」

無理だ。
金剛自身を含め、全員大破。
次の攻撃は、誰も対応できない。

その時、叢雲が叫ぶ。

「増援到着!」

海面に向け、敵潜水艦に聞かせるように。

「対潜部隊に進路を開けろ!」

-沈黙。

--沈黙。

---沈黙。

叢雲「はっ、バカはひっかかったようね・・・!」

潜水艦の天敵。 爆雷とソナーを備えた、対潜水部隊。
機動力に劣る潜水艦は「そこにいる」とバレると、たちまち狩られる立場に入れ替わる。
状況によっては、勝利目前でも撤退する。
叢雲はそれに賭けたのだ。

金剛「いい判断デシた」

叢雲は無言で手を上げる。
もう、声を出すのもつらいのかもしれない。

金剛「撤退、したようデスね」

助かった。
安堵のため息と共に、見回す。

金剛「被害は・・・」

立っているだけでもマシな状態。
半数が意識を失っている。

金剛「動けない子は、ワタシの艤装に乗せてくだサイ」

むら「っ・・・、あんただって、ボロボロじゃない!」

金剛「大丈夫。 約束デスから」

彼は、自分を頼ってくれた。

金剛(皆さんを、傷つけて)

彼に、よろしくと言われた。

金剛「せめて、全員を連れて帰りマス」

むら「・・・了解」

全力で、でも歩くような速度で、それでも帰還を果たす。
約束のために。

>>21
むら「・・・了解」

叢雲「・・・了解」

艦隊壊滅の連絡を受けた。

提督「はあっ、はあっ」

港へ走る。
辛うじて轟沈は無し、全員大破。

提督「そんな、バカな」

港へ走る。
すでに待機の隊に迎えに行かせた。

提督「なっ・・・」

息が詰まった。

大破した金剛を、艦娘を初めて見た。
報告によれば、魚雷二発の被害。
体がちぎれて、半分になってると思った。

他の駆逐艦も、「そう」だと言われなかったら気づかなかったかもしれない。
それほどの有様だった。

提督「あ、あ、」

声が出ない。
修理、入渠、ドック。
教練で習った言葉が頭の中をぐるぐる回る。

金剛「テイ、トク」

垂れ下がった片腕、血だらけの顔、関節でないところから曲がった片足のまま、金剛が口を開く。

金剛「ごめんなさい」

震える声で、

金剛「皆さんに、怪我を、させマシた」

責めることも無く、

金剛「ごめん、なさい」

涙が出る。

提督「うっ、ぐっ」

限界だ。

提督「ああああああ!」

提督「ごめん、謝るのは俺だ」

提督「ごめん」

海域の調査をしなかったのは、俺だ。

提督「生きて帰ってくれてよかった」

提督「すまない」

相応の装備を渡さなかったのも、俺だ。

提督「ありがとう」

傷だらけの金剛を抱き締める。
そっと、泡に触れるように。

金剛「テイ、トク」

提督「痛いよな、ごめん、ごめん」

金剛も泣いていた。
皆、泣いていた。

提督「すこしだけ、我慢して」

金剛「・・・ハイ」

抱き上げる。

提督「ドックまで、運ばせてくれ」

金剛「ソッと・・・ネ」

提督「ああ」

担架で運んだほうがいいのはわかっている。
こんなことは自己満足だ。
でも、それでも金剛は付き合ってくれた。


そして、皆が無事に戻ってきて。

曙「水中聴音機、それよ」

提督「すいちゅう、ちょうおんき」カキカキ

満潮「それと、爆雷ね」

提督「ばくらい」カキカキ

提督が装備の申請の書類を書く。
前にも増して、駆逐艦が群がっている。

朝潮「電探と高角砲も欲しいです!」

提督「でん、たーん・・・」カキカキ

大潮「あとは酸素魚雷もです!」

提督「さんそ、ぎょらい」カキカキ

あとねあとねと続く・・・が、

提督「ああああうっさーい!」

椅子から転げ落ちて、床でジタバタする。
限界のようだ。

提督「多すぎるッス! むーりーいー」

むら「今までサボってたからよ」フミフミ

曙「ほら起きろ!クソ提督!」フミフミ

提督「ううう・・・踏まないで・・・」

言葉は厳しいが、誰も怒っていない。
やっとその気になってくれた。

朝潮「大丈夫ですか!提督!」ユサユサ

提督「朝潮、お前だけは私の味方」

朝潮「ちゃんと座ってください!」ユサユサ

提督「・・・はい」

ソファに座り、紅茶を飲みながら提督を眺める。
皆、本当に楽しそうデス。

提督「金剛さんの偵察機も頼んでおきますね」

金剛「えっ、ワタシのデスか?」

驚いた。
自分は、あくまで臨時の所属のはずだから。

提督「もう、ずっと居てください」

体が震える。

提督「あちらには頑張ってお願いしてみますんで」

嬉しい。嬉しい!

提督「貴方が、必要です」

もう我慢できない!

金剛「テイトークゥ!」

抱きつく!抱き締める!
このままキスを

「「離れろ!」」

金剛「ああん」

チッ、駆逐艦たちに邪魔されマシた。
なかなかやりおるワイ。

金剛「テイトク、お願いがありマス」

提督「なんですか」

もっと近くに。
テイトクを感じたいカラ。

金剛「サンはいりまセン。 金剛って呼んで下サーイ」

彼は困ったような、照れた笑顔で。

提督「あー」

提督「金剛」

自然と、作らず、笑顔になれる。

金剛「ハイ!」

もう、仮面はいらないデス。

金剛「・・・提督、かっこよかったデス」ウットリ

比叡「(どこがでしょう)」ヒソヒソ

榛名「(ダメな人に引っかかる人もいると聞きます)」ヒソヒソ

霧島「(母性を刺激されたのでしょうか!)」ヒソヒソ

金剛「皆さん、聞こえてマスよー?」

「「「・・・」」」

金剛「なら、三人とも、一番を狙わないってことネ?」

比叡「いえ」キリッ

榛名「それとこれとは」キリッ

霧島「話は別です」キリッ



金剛「・・・オゥ」

現時点で何人所属しているんだろ?

今日はここまでです。
シスターズと言いながら、三人分ほぼ手付かず。
ショートとは何だったのか。

>>26
むら「今までサボってたからよ」フミフミ

叢雲「今までサボってたからよ」フミフミ

>>30
今回のお話の頃は、叢雲、朝潮、満潮、大潮、荒潮、曙、他はちゃんと考えてないので名無しで、全員駆逐艦で10人程度。
霞ちゃんを出し忘れたことは内緒。

ではまた明日予定で、よろしくおねがいします。

金剛が戻らないことは、大鎮守府にとって何の影響も無かった。

妹たちは警備任務を繰り返し。

そして、大規模作戦が開始される。

出撃の準備で工廠は夜を徹しての作業となっている。

榛名「・・・」

以前に読んだ、恋愛小説を思い出す。
差し入れをするマネージャー、喜ぶチームメンバー。
チームの結束は固まり、試合に勝利する。
よくある、日常のように。
日常であるからこそ、榛名は憧れた。

榛名「みなさん、お夜食をお持ちしました」

ポットに入れた茶と、おにぎり。

「休憩にでも、食べてください」

徹夜でお仕事って大変。
食べてくれるといいな。
そんな程度の、ほんとうに他意のない厚意だった。

だが、翌朝。

榛名「あ・・・」

誰も、食べていなかった。
誰も、飲んでいなかった。

「あー、腹減った」
「おにぎり、あるじゃねーか」
「戦艦の作った飯なんか食えるかよ!」
「おい、いるぞ」
「げっ」

聞こえてしまった。
やっぱり無理かな。
やっぱりダメかな。

榛名「・・・ぐすっ」

大規模作戦、その第一陣として出撃したのは比叡だ。
比叡以外は練度の低い駆逐艦のみ。
作戦の規模からすれば、不思議なほど小さな編成だ。

比叡「言ってもいられないし・・・」

指示された海域に到着する。

比叡「会敵! 全艦戦闘準備!」

相手は戦艦、空母、随伴の駆逐艦。
火力、制空権、練度、すべてが上回る相手。

とても、敵わない。
次々と被弾する駆逐艦。
比叡ひとりでは、カバーし切れない。

比叡「(無理だ・・・、このままでは!)」

全滅する。

比叡「司令部! 撤退の許可を!」

『敵艦隊はそこにいるか?』

そこにいる?
何故、今それを聞く?

比叡「います!こちらの被害甚大!撤退の許可を!」

『了解した』

比叡(了解? 撤退していいの?)

遠くから聞こえてきた。
風切り音。
これは、

まさか、

砲弾の、

>>26
朝潮「大丈夫ですか!提督!」ユサユサ

朝潮「大丈夫ですか!司令官!」ユサユサ

作戦の第一報は「大成功」だった。

長門と陸奥の超遠距離射撃による、敵先鋒の撃破。

自軍の損害は軽微。

霧島「損害は、軽微・・・!」

霧島(そんなはずが、あるか!)

長門と陸奥の砲撃。
爆撃機による爆撃。
どちらも、比叡の艦隊を巻き込んでの攻撃だった。
いや、比叡たちを目標にしての攻撃なのだろう。

駆逐艦は全滅。
比叡は大破して、意識も戻らない。

霧島(なのに、入渠もさせてもらえない!)

自分たちは、餌。 使い潰す囮にされたのだ。

霧島は、作戦案を具申した。
自分もだが、姉妹が危ない。
そして、駆逐艦たちも。

だがすべて却下、無視され。
霧島自身にも出撃命令が下る。

『敵艦隊はそこにいるか?』

戦況不利の撤退を具申した際の返事が、それだった。

霧島(これか!)

主力艦隊の攻撃の引き金。
自軍の位置から敵の位置を想定し、超長距離砲撃。

霧島「輪形陣をとれ! 全力防御!」

『貴様!勝手なことを!』

砲弾と爆弾が降り注ぐ。
命中。敵戦艦がまっぷたつになって沈む。
命中。味方駆逐艦が悲鳴も上げず沈む。
命中。敵空母が甲板を貫かれて沈む。
命中。 命中。

霧島「ぐっ・・・、被害、は」

自身は中破、防御体勢が間に合った。

霧島「ふたり、だけ」

中破程度のようだが、意識を失った駆逐艦が二人だけ。
あとは、敵も味方も、誰もいなかった。

霧島「とんでも、ない、火力ですね」

駆逐艦を抱え。

霧島「撤退します」

『中破なら、進軍せよ』

霧島「・・・撤退します!」

『貴様!命令に従わない気か!」

これ以上は、聞けない。
この子たちだけでも連れて、帰ろう。

作戦の第二報も「大成功」だった。

緒戦と同じく、長門と陸奥の超遠距離射撃による、敵中枢の撃破。

そして自軍の損害は軽微。

榛名「・・・」

帰還した霧島はそのまま拘束された。
戦場の放棄。命令違反。
すでに数日後の処分が決定している。

このままでは、比叡も、霧島も。

榛名「姉さまぁ・・・」

頼るしか、なかった。

提督「待って! 待ってって!」

金剛「ノー! 比叡!榛名!霧島ー!」

金剛が、提督を引きずって港へ向かおうとする。
いや、提督だけでなく駆逐艦も数人引きずっている。
すさまじい馬力だ。

金剛「行かせて! お願い!」

提督「金剛の航続距離と速度じゃ間に合わないでしょ!落ち着いて!」

金剛「う~~~・・・」

諦めたようにへたりこんで、

金剛「うあああ~~~」

泣いた。
届かない。
間に合わない。

金剛「みんなが~~・・・」

姉妹の危機に、何も出来ない。

提督から、書類を渡される。

提督「これ持って、工廠に行って」

金剛「これは・・・?」

”改装計画書”

金剛「ワタシの?」

提督「これなら間に合うかもしれないから」

金剛「テイトク・・・」

提督「予定しておいてよかった」

金剛「テイトクー!」

叢雲「抱きつかない!さっさと行け!」

金剛「ハーイ!」

工廠に向かう。
これなら。
望みがある!

提督「さて、金剛の姉妹をどうやって助けるか、ですが」

作戦会議。
正直、素人の自分ではどうしようもない。

朝潮「はい!司令官!」

朝潮が元気よく挙手をする。
真面目な朝潮は忠犬あしゃしおとして、私の中で評価がぐんぐんとアップして

朝潮「たたきつぶします!」

提督「んふっ?」

変な声が出た。

朝潮「まず、私と大潮が切り込んでたたきつぶします」

提督「・・・」

朝潮「敵陣が乱れたら、荒潮と満潮が続きたたきつぶします」

朝潮「混乱した敵を全員で包囲、たたきつぶします!」

発言を終えて、朝潮が着席する。
言い切った顔をしている。 実にいい笑顔だ。

提督「あー」

そうだった、彼女はこの鎮守府の誇る武闘派だった。
そっと姉妹を見る。
皆、頷いている。
あっはっは、彼女達も当然武闘派だったよね。

提督「えー」

どうしよう。
これは、さすがに、ダメなんじゃないかなあ。

叢雲「ちょっと待ちなさい」

鎮守府の誇る良心、叢雲ちゃん!
彼女なら。

叢雲「それも悪くないけど」

悪くないんだ・・・?

叢雲「うちにはそんなに弾薬が無いわよ」

弾があればいけるのかなぁ。
そうだ、この子もやっぱり武闘派だったよ。

叢雲「女が泣いてんのよ」

叢雲「男は、命張りなさい」

提督「ああ」

そうだ。
金剛が泣いていた。

提督「やるよ」

叢雲「いいわ」

金剛の改装が終了した。
高速戦艦・金剛・改。

速度の上昇。
燃費の改善。
火力の向上。

金剛「これなら」

間に合う。

金剛「でも」

届かない。
航続距離が足りない。

叢雲「届かない分は、私たちが一緒に行くわ」

予備の燃料を持った駆逐艦が随行。
途中で補給し、全速を維持して航続距離を稼ぐ。

金剛「皆さん・・・、ありがとう」

提督「行くよ」

金剛「ハイ!」

鎮守府の全力を絞った、大作戦の開始だ。

大提督「面会だと?」

僻地の新任提督が、この俺に?
艦隊が出払った、この忙しい時期に。

大提督「無視しろ!」

どいつもこいつも。
邪魔ばかりしてくる!

副官「で、ですが・・・、贈り物を、と」

化粧箱を差し出してくる。
中にあるのは、精緻な装飾のなされた、懐中時計。

大提督「ほう」

副官「ぜ、ぜひご挨拶だけでも、と申しておりまして」

大提督「ふん、まあいいだろう」

今時の若造にして、気が利く。

大提督「十五分だけ、会ってやろう」

役に立つようなら、使ってやらんでもない。

提督「お忙しい中お会いいただき、ありがとうございます」

大提督「ああ忙しいわ、お前には関係ないだろうがな」

提督「大規模作戦中だとか・・・、若輩の私には参加する能力もありません」

大提督「ふん」

若いな。
どう見てもなりたて。
例の強制仕官計画の被害者か。

大提督「さきほどの時計だが」

提督「中世ヨーロッパの貴族が使用したといわれる逸品です。
   私ごときではとても使いこなせませんが、大提督なら、と」

つまらん世辞だ。
だが、可愛げはある。
少しくらいなら気にかけてやろうか。

大提督「気に入った。 何かあれば助けてやるぞ」

提督「ありがとうございます。
   ・・・では早速ですが、お願いがありまして」

早速だと?
思ったよりは狡い奴なのか?

大提督「・・・言ってみろ」

提督「今、処分される戦艦があるとか」

大提督「・・・ああ」

あの役立たずどもか。

提督「あれを、頂きたい」

大提督「何だと?」

提督「命令を聞かないポンコツ。 大破したガラクタ。
   いいじゃありませんか」

大提督「・・・どういうつもりだ」

提督「どうもありません。 必要だから、としか」

大提督「ダメだ」

ポンコツ。ガラクタ。 確かにそうだ。
長門と陸奥がいれば、あいつらなどどうでもいい。

大提督「あいつらは、処分する」

俺に逆らったから。

提督「そこを何とか」

大提督「くどい!」

目障りなガキだ。
ひねり潰してやろうか。

提督「ま、そう言うだろうなー」

大提督「なに?」

突然、若造の態度が変わる。

提督「そう言うと思ったんすよ」

大提督「貴様・・・」

提督「ちょっと、海を見てください。
   ・・・もうちょっと右、そう、そのあたり」

何を考えている?
渡された双眼鏡で海を見る。

大提督「・・・あれは」

提督「金剛。 ここに在籍する戦艦です」

提督「そして、処分される比叡と霧島の、姉」

それはわかる。
わからないのは、

大提督「何故、こちらに砲を向けている・・・?」

狙っている。
俺を、正確に。

提督「彼女が狙っているのは、私です。
   私が、彼女に”ここ”を知らせています」

大提督「・・・」

提督「貴方の作戦を参考にさせてもらってます。
   金剛は、私もろとも、貴方を撃ちます」

大提督「そ、そんなことが」

提督「できないとでも?
   ・・・できますよ。 やりますよ、彼女は!」

気圧される。
こんな若造に。

提督「貴方を撃ち、この鎮守府に攻め込みます」

提督「そして、妹を救うために、死ぬまで進みます」

提督「彼女は決めたんですよ。 妹と一緒に死のう、って」

大提督「そ、そんなバカなことを」

提督「そんな彼女に俺が出来るのは、一緒に死んでやるくらいですよ」

提督「ヒトゴーマルマル。 それが、決行時間です。
   差し上げた時計で、時刻を確認してください」

時計を見る。
14時52分。

提督「あと8分」

大提督「や、やめさせろ」

提督「やめさせません。 あと7分」

大提督「貴様も死ぬんだぞ!」

提督「女が泣いたのです。 貴方が泣かせたのです」

提督「私としても、勘弁できません。 ・・・あと6分」

大提督「艦娘だぞ! たかが兵器だぞ!」

提督「それがどうした?」

大提督「ひっ」

提督「艦娘とか、兵器とか、関係ない」

提督「許さんって言ってんだよ!」

提督「・・・あと5分」

大提督「しょ、正気か」

提督「正気だからこそ、ですよ」

提督「あと4分」

提督「3分」

なんだ、なんだこいつは。
こんなやつを相手にしていられるか。
俺は、大将になるんだぞ!

提督「2分」

大提督「わかった!わかった!」

もういやだ、冗談じゃない!

大提督「霧島も!比叡もくれてやる!」

提督「ありがとうございます」

提督「ついでに、金剛と榛名の転籍もいいですか?」

大提督「わかったから!それもいいから!早く止めろーー!」

「霧島、出ろ」

独房から出される。

霧島(処分、されるのですね)

心残りは・・・、たくさんある。

霧島(金剛姉さま、比叡姉さま、榛名)

そして、作戦で生き残った駆逐艦。

霧島(最後まで守って上げられなくて・・・、ごめんなさい)

着任直後の、経験のほぼ無い子たちだった。
あれから、どうなっただろうか。

霧島(自分の心配は全然してないわね)

もう諦めたから。

霧島(でも、もう一度、みんなに)

会いたかった。

気づいたら、鎮守府の外に居た。
拘束を解いた憲兵が、無言で戻っていく。

目の前に、見たことの無い軍人。
服装を見る限り、提督のようだが。

提督「お待ちしていました、霧島さん」

この人が、私を処分するのだろうか。

霧島「霧島です」

最後まで、堂々と居よう。
姉さまのように。

提督「ああ、いや、お迎えに上がったのですよ」

困ったような、照れたような笑顔で。

提督「金剛と一緒ですよ」

霧島「姉さま!?」

提督「ほら、あちらに」

見た先には、瀕死のはずの比叡姉さまと抱き合う金剛姉さま。

提督「すごいよねー、私がバケツ何杯ぶっかけても起きなかったのにねー。
   金剛が声かけたら「はいっ!」って」

霧島「ああ・・・、よかった」

よかった、けど、あと一人。

霧島「あの、榛名は」

提督「ああ、榛名さんは「あの子たちを連れてきます」って」

霧島「あの子?」

提督「あ、ちょうど、帰ってきましたよ」

榛名「霧島、無事でよかった」

霧島「あなたが知らせてくれたのね? ありがとう」

榛名「いいえ、いいえ。 金剛姉さまと、こちらの提督のおかげです」

霧島「そういえば、お迎えって・・・」

提督「みなさんには、うちに転籍してもらいます」

霧島「・・・私は処分待ちだったはずですが」

提督「そこは、まあ、お願いしたら、きいてもらえました」

怪しい。
笑顔だが、何か悪い顔をしている。

提督「みなさんで、帰りましょう。
   ・・・あと、それと」

榛名が連れてきた駆逐艦。
霧島が守った、ふたり。

提督「きみたちも、一緒に行こう」

「「・・・」」

初体験の戦闘で、味方に撃たれた。
体も心も傷ついて、何も答えない。
包帯だらけの顔を上げ、感情のこもらない瞳で提督を見上げる。

提督「行こう。
   ・・・ゆっくり体を癒そう」

「「・・・」」

抱き上げられても、反応が無い。
提督が歩くたびに、ゆらゆらと頭が揺れる。

提督「名前、聞いてなかったね」

優しく、ゆっくりと話しかける。

霞「・・・かすみ・・・」

霰「・・・あられ・・・」

提督「かすみ、あられ、かすみ、あられ。
   ・・・うん、おぼえた」

提督「行こう。 帰ろう」

提督「私たちの、家に」

鎮守府に戻った提督たちを、駆逐艦が港で待ち構えていた。

金剛たちの無事を喜び。

そして提督が抱き上げている駆逐艦を見て、

朝潮「霰!霞!」

満潮「ああ、こんなに怪我をして・・・」

再会を喜び、そして怪我に泣いた。

霰と霞を抱えてドックに走る八駆を見送りながら、

提督「・・・姉妹だったんだ」

叢雲「・・・。
   今のは、聞かなかったことにしてあげるわ」

提督「うん・・・、ありがとう」

提督(もっと勉強しよう)

提督「なるほど、比叡さんは人に怪我をさせたことがある、と」

比叡「・・・はい」

自分を見る目。
恐怖。
体がすくむ。

提督「では、私で練習してみましょう」

比叡「えっ?」

提督「まずは触れるところから」

提督が、手を差し出す。

提督「手を」

ぽん。
おそる、おそる、提督の掌に手を置く。

提督「怖いですか?」

比叡「・・・いいえ」

提督「では次に、握手をしてみましょう」

比叡「手を・・・握るのですか」

怖い。
握りつぶしてしまうかも。

提督「大丈夫です。 ゆっくり、ゆっくり、ね?」

ぎゅ・・・。
そっと、握る。

比叡(暖かい)

提督「うん、大丈夫だね」

比叡「はい・・・」

にぎにぎ。
にぎにぎ。
加減を確かめ、何度も握る。

提督「じゃあ一気に上級レッスンいきますか?」

比叡「上級」

提督「私に、抱きついてみてください」

金剛「テイトク!それはダメねー!」

黙って見ていた金剛も、さすがに許容できないようだ。
が、

提督「金剛、これも比叡さんのためだよ」

金剛「うう・・・、比叡!特別デスよー?」

比叡「う・・・」

腕を広げ、身構える提督。
怖い。
怖いけど、それ以上に、なんというか、その、恥ずかしい。

比叡「えいっ」

ぎゅ。
飛び込んでみた。

比叡「大丈夫、みたいです」

提督「では、私も」

ぎゅ。
抱きしめられた。

比叡「ふわぁ」

これは、いけない。
何か知らない感情が、いろいろ、わきあがる。

提督「どうですか?」

比叡「大丈夫、みたい、です」

すりすり。
胸に顔をうずめてみる。
たまらん。

霧島「姉さま、早く代わってください」

榛名「あの、私も・・・」

金剛「オメーらもデスかよー!」

提督「霧島さんには、艦隊の指揮を執ってもらいたい」

霧島「私・・・ですか」

背中に貼り付いた金剛姉さまをまったく意に介さず、提督が話す。

金剛「ぐるるるる」

警戒音。
こんな姉さま、見たこと無い。

提督「作戦具申、見させてもらいました」

よくわからないんですが、と前置きして

提督「貴方が皆を大事に思ってることは、わかります」

震える。
誰も、聞いてくれなかったのに。
誰も、わかってくれなかったのに。

提督「だから」

提督「貴方に、お願いします」

霧島「・・・はい」

提督「艦隊の頭脳に、なってください」

霧島「はい!」

榛名「あの、お茶・・・を、」

『戦艦の作った飯なんか食えるかよ!』

怖い。
手が震える。
でも、私も。

榛名「どう、ぞ」

茶碗を置く。
飲んで欲しい。

誰も、食べてくれなかった。
誰も、飲んでくれなかった。

提督「ああ、ありがとう」

提督は、

一切躊躇無く茶碗を取り、

提督「おいしいです」

飲んでくれた。

嬉しい、嬉しい!

提督「淹れ方、教えてください」

いたずら心。

榛名「ダメです」

提督「え」

笑顔で。

榛名「私が、お淹れします」

提督「・・・ははっ、是非お願いします」

そして、四人揃って。

後に続く艦娘のため。
この世界のため。
人間のため。

そして、提督のため。

金剛「話は別って!」

金剛「皆さん、ワタシを応援してくれていたのでは・・・!」

比叡「たしかに、応援してましたが」

霧島「それは、”一人だけ”と思っていたからです」

比叡「皆がもらえるなら、そして一番になれるなら」

榛名「あ、あの、私もがんばろうかなって」

金剛「ノオオオー!」

金剛「くっ、しかしウチの妹たちはどこに出しても恥ずかしくない、ナイスでビュリフォーなカンムスデス」ブツブツ

金剛「こやつらを否定するのは、同じ金剛型のワタシを否定するも同じ」ブツブツ

金剛「ぐぬぬーぐぬぬーぐぬぬー」ゴロゴロ

金剛「くっ・・・」

金剛「わかりマシた! 皆さんは同志!そしてライバル!正々堂々、勝負ネ!」

比叡「それでこそ!」

榛名「私たちの」

霧島「お姉さまです」

霧島「それでは、ちょっと提督に艦隊運営の相談を」

榛名「そろそろ、提督にお茶を・・・」

比叡「提督に会いに行ってきます!」

金剛「さっそく抜け駆けかよ!
   あと比叡!何か言い訳考えろ!」

比叡「姉さま、キャラがブレてます!」

金剛「うっせーよ! おめーらのせいデスだよ!」

終わりです。
結局、第一回”テイトクの一番になりマス”会議がグダグダで終わっただけでした。

すみません、蛇足ですが補足させてください。

・囮艦隊の作戦は、長門艦隊は知りません。
・強行偵察によって判明した敵の座標に、30km以上遠くから全力砲撃をする作戦と説明されています。
・砲撃前には偵察部隊が撤退したと知らされています。(損害はこの撤退時と思わせられている)
・切り札の艦隊として隔離され、情報統制されているため、長門も陸奥もこのことを知らされることはありません。
・みんなが知っている正義のながもんなので、これを知れば鎮守府は火の海になるでしょう。

・大提督はコネと手柄の横取りで成り上がったため、運営能力は実は提督ちゃんより低いです。
・目立つもの、言う事聞くものが好き。
・気に入らなければ捨てる。その結果どうなろうと周りのせい。

サブキャラだから深く考えずに書きましたが、これではあまりにもながむつの扱いが酷い。
よろしくおねがいします。

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2016年06月28日 (火) 22:17:52   ID: p-X717ir

今後の展開も楽しみにしています! 無理せず頑張ってください^ ^

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