ミカ「この世界に私は本当に必要なのかな?」 (39)

ミカ「ねえアキ?」

アキ「なに?」

ミカ「この世界に私は本当に必要なのかな?」

アキ「....」

アキ「....何言ってるの?」

ミカ「この世界に私は本当に必要なのかな?」

アキ「....」

アキ「いやだから」

アキ「どういう意味で言ってるの?」

アキ「まさか死にたくなったとか言うんじゃないでしょうね」

ミカ「....」

アキ「今までさんざん変なこと聞いてきたけど」

アキ「もしそんなこと言ったら」

アキ「許さないから」

ミカ「....」

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1466759577

ミカ「この世界に私が存在することに意味があるとは思えない」

アキ「....」

アキ「本当にどうしたのよ....」

アキ「何があったっていうの?」

アキ「昨日までは普通だったじゃない」

アキ「まぁ今まで普通だったのかって言われると怪しいところだけど」

ミカ「....」

アキ「確かに私たちは貧乏だけど」

アキ「それでも楽しくやってきた」

アキ「少なくとも私はそう思ってる」

アキ「ミカはそうじゃないの....?」

ミカ「....」

ミカ「今朝」

アキ「今朝?」

ミカ「私たちは朝ごはんを食べた、そうだね?」

アキ「うん、そうだけど....」

アキ「朝ごはんで何かあったっけ?」

ミカ「覚えてないのか....」

ミカ「あんなに辛いことがあったのに....」

アキ「そんなことあったっけ?」

アキ「ミカが死にたくなるようなこと....?」

ミカ「(コクリ)」

アキ「えぇ....?」

アキ「....」

アキ「....ごめん、教えてくれない」

ミカ「わかった、最後に教えるとするよ」

ミカ「あれは、今朝の朝ごはんを食べる時....」

~朝ごはんの時~

アキ「はい、今日の朝ごはん」

ミカ「人は卵一個を朝ごはんとは言わないよ」

アキ「朝ごはんに贅沢する余裕なんかないの....」

アキ「もう通帳のお金もこれだけしかないんだから....」ピラッ

ミカ「....」

アキ「それにお米だってあるよ?」

アキ「卵かけごはんも美味しいんだから我慢して」

ミカ「....」

ミカ「さぁ、食べようか」

ミカ「....」コンコン

ミカ「....」パカッ

ミカ「ってことがあってね....」

アキ「....」

アキ「....いやいや」

アキ「何もなかったでしょ!?」

アキ「いつも通りの貧乏朝食ってだけじゃん!!」

ミカ「朝ごはん?それって本当に必要なことかな?」

アキ「必要だよ!!!」

アキ「というか」

アキ「本当に今のシーンの何がミカをそんなに苦しめてるの?」

アキ「もし何か悩みがあるんだったら相談に....」

ミカ「....」

ミカ「アキは本当に優しいね....」

アキ「....」

ミカ「わかった、すべてを話すよ」

アキ「....うん」

ミカ「今日の朝ごはんの卵かけごはん」

ミカ「私はお腹が減っていたから早く食べたくて急いで割ったんだ」

ミカ「そしたら....」

ミカ「双子だったんだ....」

アキ「....」

アキ「....は?」

ミカ「双子」

ミカ「だったんだ....」

アキ「あの」

アキ「それがどうしたの?」

ミカ「えっ!?」

ミカ「双子だったんだよ!?」

ミカ「私は」

ミカ「私は」

ミカ「己の空腹に負けて罪のない命を」

ミカ「二つも奪ってしまったんだ....!!」

アキ「」

アキ「い、いやミカ?」

アキ「あなた別にいつも普通にごはん食べてるよね?」

ミカ「うん」ポロ

アキ「それにベジタリアンってわけでもないし」

ミカ「うん」ロン

アキ「....」

アキ「じゃあなんで今日だけそんなに気になるの?」

ミカ「だって....」

ミカ「ひよこ可愛いじゃないか!!」ポロロン

アキ「」

アキ「でもいっつも鶏肉バクバク食べてるじゃん!」

アキ「この前王将に行ったときもから揚げ何個食べたと思ってるの!?」

ミカ「あれはカエルの肉だからいいんだよ」ポロロン

アキ「そういう問題!?」

ミカ「それにニワトリは可愛くないし....」

アキ「そのニワトリはひよこの育った姿なんだけど....」

ミカ「....」

ミカ「それって本当に必要なことかな?」

アキ「必要だよ!!」

ミカ「いつもは私だって」

ミカ「普通に生卵を食べてたさ....」

ミカ「それこそロッキーみたいに一気飲みしてたよ....」

アキ「だから卵がちょくちょく減ってたんだ....」

ミカ「でも今日怖い夢を見てね....」

ミカ「ナイーブになってたところに」

ミカ「罪のないひよこを」

ミカ「しかも二匹!!」

アキ「....」

ミカ「....」

ミカ「怖いんだ....」

アキ「なにが?」

ミカ「トイレに行ったら肛門からひよこがピヨピヨしてるんじゃないかって....」

アキ「そんなわけないでしょ!!!!」

ミカ「....」

ミカ「そんなわけで私は疑問に思ったんだ....」

ミカ「この世界に私は本当に必要なのかな」

ミカ「ってね....」ポロロン

アキ「メンタル弱すぎでしょ....」

ミカ「....」

ミカ「別にわかってもらえなくてもいいんだ」

ミカ「私はそう思った」

ミカ「それだけ」

ミカ「今日私は死ぬ」

ミカ「肛門ピヨピヨキャンセルのために」

ミカ「それだけさ」ポロロン

アキ「....」

アキ「....あのねミカ」

ミカ「なんだい?」

ミカ「言っておくが説得なんて無意味だよ」ポロロン

アキ「....これ」スッ

ミカ「....卵のパック?」

アキ「ここ」スッ

ミカ「....」

ミカ「なんて読むの?」

アキ「む・せ・い・ら・ん!」

ミカ「むせいらん?」

アキ「この卵は受精してないの」

ミカ「じゅせい?」

アキ「....」

アキ「簡単に言うと」

アキ「この卵の中にひよこはいないし」

アキ「食べなかったとしてもひよこは生まれないの」

ミカ「....」

アキ「....」

ミカ「この世界に私は本当に必要なのかなっ!!」ピュー

アキ「恥ずかしかったのね....」

ミカ「ねえアキ?」

アキ「なに?」

ミカ「この世界に私は本当に必要なのかな?」

アキ「....」

アキ「....またなの?」

ミカ「まただよ」

アキ「はぁ~」

アキ「今度は何?」

ミカ「昨日の夜のことを覚えているかい?」

アキ「昨日の夜って寝る前のこと?」

ミカ「ああ」

アキ「そんな何かあったっけ?」

アキ「確か....」

~昨夜~

アキ「ねぇミカ?」

ミカ「なんだい?」ピッ

アキ「....」

アキ「人が話してる時くらいこっち向いてくれない?」

ミカ「....」ピッ

アキ「....ねぇミカってば!」

ミカ「ごめん、今手が離せないんだ」ピッ

アキ「も~!」

アキ「もういい!電気消すよ!!」

ミカ「いいよ」ピッ

アキ「....」

アキ「....暗いところだと目が悪くなっちゃうからほどほどにね」カチッ

ミカ「....」

ミカ「....ありがとう」

アキ「こんな感じだったよね?」

ミカ「あぁ」

ミカ「やっぱりアキは優しいね」ポロロン

アキ「///」

アキ「でもこの場面で何かあったの?」

アキ「寝る前にミカがスマホいじってただけじゃない?」

ミカ「そうだね」

ミカ「ソシャゲ、それって人生に必要なことかな....」ポロロン

アキ「....」

アキ「まさか」

~昨夜~

アキ「ねぇミカ?」

ミカ「なんだい?」ピッ

<ガールズ&パンツァー戦車道大作戦!>

アキ「....」

アキ「人が話してる時くらいこっち向いてくれない?」

ミカ「....」ピッ

ミカ「(よしっ、やっと戦車魂300個貯めたぞ)」

ミカ「(これで10連を引いて、)」

ミカ「(ミカ大洗制服バージョンを当てるんだ!)」

アキ「....ねぇミカってば!」

ミカ「ごめん、今手が離せないんだ」ピッ

ミカ「(頼む....)」

ミカ「(ダメか....)」

ミカ「(....)」

ミカ「(もう一度だけ....)」

アキ「も~!」

アキ「もういい!電気消すよ!!」

ミカ「いいよ」ピッ

ミカ「(....)」

ミカ「(ラスト!)」

ミカ「(....)」

ミカ「(あと....)」

アキ「....」

アキ「....暗いところだと目が悪くなっちゃうからほどほどにね」カチッ

ミカ「....」

ミカ「(賢者タイム)」

ミカ「....ありがとう」

ミカ「(もう....寝よ....)」

ミカ「こういうわけさ」ポロロン

アキ「」

アキ「今朝起きたら携帯代金がとんでもないことになってたから....」

アキ「てっきりミッコがまたニコ生配信でもしたのかと思ったのに....」

ミカ「ソシャゲなんかのために魂を溶かしすぎたんだ....」

ミカ「でもいくらガチャ回しても大洗制服を着たミカが出ないんだ....」

ミカ「こんなに回しても出ないなんて....」

ミカ「世界が私を必要としていないんじゃ

アキ「ミカ」

アキ「死ぬなんて言っちゃダメ」

ミカ「アキ....!」

アキ「もし死んじゃったら」

アキ「そこで終わり」

ミカ「君は本当に優

アキ「罰が与えられないもの」

ミカ「」

アキ「ミカはシベリア送り30ルーブルね」

ミカ「」

アキ「KV-2をかっぱらって来るまで帰ってこないでいいから」

ミカ「」

ミカ「ア、アキお願いが

アキ「ミッコ」

アキ「シベリアまでの送迎よろしく」

ミッコ「任せろ!」

ミカ「アキ!頼むから

アキ「連れてけ」

ミッコ「おう!」

ミカ「ああああああああああああああああああああああああ」ズルズルズルズル

ミカ「ねえアキ?」

アキ「なに?」

ミカ「この世界に私は本当に必要なのかな?」

アキ「....」

アキ「なんかもう死にたい死にたい言って死なないメンヘラみたいだよ」

ミカ「めんへら?」

アキ「....」

アキ「それで?」

ミカ「うん、私は昨日」

ミカ「とんでもないことをしてしまったことに気づかされたんだ....」

アキ「昨日?」

アキ「昨日って私が出掛けてた時?」

ミカ「そうだよ」

アキ「....」

アキ「....またなんかしたの?」

ミカ「昨日は別に何もしてないんだ」

ミカ「ただ向こうから来たっていうか....」

アキ「誰が?」

ミカ「それは....」

~昨日~

ミカ「よしよし」

ミカ「アキもどこかに行ったし」

ミカ「久しぶりに全裸で過ごすかな」ポロロン

??「すみませーん」

ミカ「」

ミカ「せっかくの休みを有効に使おうと思ったのになんてことだろう」

??「すみませーん」

ミカ「....」

ミカ「仕方ない」ンロロポ

ミカ「何か用かな?」バサッ

??「あっ、ご在宅でしたか」

ミカ「見ない顔だけど君は?」

??「私は」

NHK「NHKから来た者です」

ミカ「NHK?」

NHK「NHK」

ミカ「君があのNHKなのか」

ミカ「(NHKってなんだろう)」

ミカ「(NHK....)」

ミカ「(アルファベット3文字ってことはおそらく何かの略語....)」

ミカ「(私の身近なN....)」

ミカ「(まさか!)」

ミカ「(西住みほ!?)」

ミカ「(この前大洗から三突を借りてきたことがばれたんだ....)」

ミカ「(ということはNHKって....)」

ミカ「(西住みほ・本当は・怖い!)」

ミカ「(あわわわどうしよう....かなり怒ってるんだ....)」

NHK「あの....」

ミカ「う、うん、それで何の用かな?」ポポポポポポ

NHK「こちらのテントにテレビはございますか?」

ミカ「テレビ?いやないんだけど何か悪いかな?」ロロロロロロ

NHK「いえ、それならばいいんです」

NHK「ん?」

NHK「あの、その手に持っているものは....」

ミカ「ふふ、君はそんなことも知らないのかい?」

ミカ「これはスマートフォンというとても便利な機械なんだ」ポロロン

NHK「はぁ....」

NHK「そちらの機種は何かわかりますか?」

ミカ「騎手?私はデムーロが好きだな」ポロロン

NHK「いえ、機種です」

NHK「....」ハァ

NHK「すみません、そちら、見せていただけますか?」

ミカ「そんなにこれが珍しいのかい?仕方ないな!」ポロロロロロン

NHK「....」

NHK「あーこれEXPERIAですね」

ミカ「エキスパンダー?」

NHK「こちらワンセグが見られる機種ですので」

NHK「NHKと契約していただけますか?」

ミカ「契約!?」

ミカ「(ついに本性を表してきたか....)」

ミカ「(おそらくここで三突のレンタル料を請求するつもりなんだね....)」

ミカ「(でもそんなことはお見通しさ!)」ポロロン

ミカ「それで、いくらなんだい?」

NHK「えーっと....」

ミカ「(さぁ法外な値段を言ってこい!私が華麗に受け流そうじゃないか!)」ポロロン

NHK「とりあえず今月分を払っていただきたいので」

NHK「1310円になります」

ミカ「....」

ミカ「安い!!!」ポロロンッ!

NHK「それとこちらの書類に記入をお願いします」

ミカ「....」

ミカ「なるほど、これに記入すれば毎月その値段で三突が借りられるのか....」

ミカ「この口座番号っていうのはなんだい?」

NHK「えっ、そちらには口座番号を記入していただくだけですが....」

ミカ「(こうざばんごう....)」

ミカ「(確か銀行で使うやつか....)」

ミカ「(アキが通帳ってやつを持ってたからそれの番号を書けばいいか)」

ミカ「わかったよ」

NHK「お忙しいところ申し訳ありませんでした」

NHK「それでは失礼します」ペコリ

ミカ「あぁ、また来るといい」ポロロン

ミカ「....」

ミカ「これはアキも喜ぶな!」ポロロン!

ミカ「さて、気を取り直して」

ミカ「脱ご

アキ「ただいまー」

ミカ「チィッ」ポロッ

アキ「だからいつもテントの中が縮れ毛だらけだったんだ....」

ミカ「でも今考えてみたらおかしいんだ....」

ミカ「いくらなんでも」

ミカ「安すぎるんだ....」

アキ「」

ミカ「三突は確かに砲塔は回らないけどそれでも重要な戦力のはず....」

ミカ「なのにそれを他校に月額1310円で貸すなんて....」

ミカ「これってこの前授業で習った」

ミカ「あくとくけいやくってやつじゃないのかな」ポロロン

アキ「」

ミカ「せっかくアキがアルバイトをしてためたお金をまた浪費してしまったんだ....」ポロポロ

ミカ「....」

ミカ「この世界に私は本当に必要なのかな?」ポロポロ

アキ「....」

アキ「あのねミカ」

~NHK説明中~

ミカ「....」

ミカ「この世界に私は本当に必要なのかなっ!!」ダッ

アキ「待ってミカ」ガシッ

ミカ「離してくれないかな」ジタバタロン

アキ「聞いて」

ミカ「....なんだい」

アキ「この前みたいに浪費するのはよくないけど」

アキ「今回みたいにわざとじゃないんだったらそんなに怒らないよ」

ミカ「....」

アキ「それに、私のためを思ってやってくれたんでしょ?」

アキ「私、うれしいよ」ニコ

ミカ「アキ....」

アキ「さっ、今日は釣った魚でも焼こ?」

ミカ「そうしよ

キュラキュラキュラキュラキュラキュラキュラキュラキュラキュラキュラキュラ

二人「ん?」クルリ

みほ「こんにちは、継続高校のお二人」

アキ「西住さん?」

ミカ「あっ」

エルヴィン「我らの三突」

カエサル「返して」

左衛門左「もらおうか」

おりょう「ぜよ」

アキ「」

ミカ「」

アキ「ど、どうするの?」

ミカ「....」

ミカ「ミッコ!」ポロロン

ミッコ「天下のクリスティ式舐めんなよーっ!」

ミカ「三突、それって大洗に必要かな?」

アキ「くだらないこと言ってないで早く乗って!!」

みほ「みなさん、賊を追ってください!!」

みほ「パンツァー・フォー!!」

アキ「もーせっかく魚釣ったのに....」

ミカ「焼魚、それは本当に必要なものだよ」ポロロン

アキ「ミカのせいでしょ!!!」

【完】

最後までお付き合いいただきありがとうございました
継続高校の活躍をもっと見たいです
このSSが少しでも読者の方の人生の糧になれば幸いです

よろしければ過去作の方もご覧いただければうれしいです

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