男「漫画好きな彼女と僕の日常」 (7)

第一話





僕はある日、彼女が出来た…

そして彼女の家へと招かれ、そこで見たものは





女「汚いけどゴメンね~♪」アハハ

男「…」


漫画にあふれた棚の山だった



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男「き、君…漫画好きなんだね…」

女「最初に言ったじゃん、忘れたの?」

男「いや、ここまでとは…」

女「いやいや、本場の漫画マニアに比べりゃ私なんかまだアマチュアの中のアマチュアよ」

男「はい?」


女「そういえば男くんも漫画読むんだよね!なに読むの!?」

男「え?ああ…ワンピースとか進撃の巨人とか、ナルトとか…ドラゴンボールやスラムダンクも」

女「有名どころはちゃんと読んでるじゃない!やっぱ有名作なだけあって面白いよね!!」

男「あはは…それくらいしか読んでないけど…君に比べたらにわかだよ…」

女「いやいや、それは違うわ」

男「え?」

女「いい?読んでる数が少なくても、メジャーでもマイナーでも、ちゃんと自分の目で読んで評価してるならそれはれっきとした漫画好きよ」

女「むしろ、知ってる作品の数やメジャーかマイナーかのみでしか物を語れない方がにわかね。ちゃんと作品を見てないもの」

男「なるほど…」

女「まあ、でも…漫画マニアになりたいならもっと色々読むべきね」

男「いや、マニアになりたいとまでは言ってないけどね!?」

女「さて、何をオススメして欲しいのかしら?」フフフ

男「勝手に話がどんどん進んでいる気がする」

女「で、男くんはどういう漫画が好きなの?」

男「うーん、少年漫画系かな…バトルとか」

女「うん、確かに好きそうな顔してるもんね」

男「どんな顔!?」



女「はい!と、いう訳で………まず第一のお題は『鋼の錬金術師』!!」バアアアンッ


男「あ、名前は知ってる」


女「うん、名前は知ってるわよね!?通称ハガレン…作者は荒川弘よ」


男「面白いの?」

女「面白いわよ!『うしおととら』とどちらを先に紹介しようか迷ったレベルには面白いわ!!」

男「うん…いや、そのうしおととらって何なのかは知らないけどね」


女「鋼の錬金術師…死んだお母さんを錬金術で生き返らせようとして失敗し身体を失った兄弟が主人公の話なんだけどね」

男「なかなか壮絶そうな設定だね」

女「この作品…漫画に大事なキャラクター、ストーリー共にしっかり出来ていて設定や世界観もよく作られている…そして超泣ける…」

女「なんというか、なんだろう…あれよ」

男「どれよ」

女「バランスがいい!!!」

男「バランスがいい!?」


女「そう、バランスがいい!!!」

女「言っとくけどこれって凄い事よ!?だいたい面白い作品でもどっかに偏ったりしてるのが結構多いんだけど…」

女「これは何か全体的にバランスがいいの!!完成度も高い!!」

男「ほう…」

女「まあ、もちろんどっかに偏ったりするのが悪いって意味じゃ無いのよ…言い方を変えればそっち方面に特化してるということだから、むしろそれはそれで一つの作品の武器なの」

男「ふむ、よくわからんけど…」

女「そして、この鋼の錬金術師の絵や雰囲気…どう思う?」

男「え?」

女「何か取っつきやすくない?」

男「ああ、うん。言われてみれば取っつきやすい感じ」

女「そう、これも地味に漫画として大事な部分!「取っつきやすさ」!」

女「まあ、もちろん一番大事なのは内容なんだけど…読者の気を引くには取っつきやすさも必要よね」

男「なるほど」

女「例えばさ…進撃の巨人。あの絵と雰囲気、最初はぶっちゃけ取っつきにくくなかった?」

男「ああ、うん…確かに言われてみれば取っつきにくかったかも。まあ、今は好きなんだけど」

女「そう、進撃の巨人も内容は面白いし今ではあの絵だからこそ良いわ!私だって特徴的な好き嫌い分かれるものが駄目と言ってるんじゃないの。むしろそれはそれで味があっていいと思う」

女「でもね…実際、万人に受け入れられやすい取っつきやすいものって難しいのよ!それが出来るってのは凄いことよ!」

男「ははあ…確かにワンピースとかドラゴンボールも取っつきやすい感じだね」

女「そう、やっぱり取っつきやすい作品ほど人気になりやすいのよ。まあ、逆ももちろんあるけども」

女「例えば、手塚治虫の作品なんかも内容は超絶ブラックが多いのに何故かほいほい読んじゃうじゃない」

男「ゴメン、手塚治虫読んだことない」

女「まあ、とにかくブラックなのよ」

男「うん」

女「今でもずっと読まれ続けているのは…もちろん作品の内容が化け物じみてるからだろうけども」

女「取っつきやすさもあるからだと思うのね」

男「ははあ」

女「まあ、私の単なる予想に過ぎないけどね」

男「そうですか」

女「さて、ハガレンの話題に戻るわ」

男「そういえばそれの話だったね!」

女「まあ、ネタバレになっちゃうと男くんが可哀想だから、あまり深く語れないのが困りものだけど…」

女「キャラクターがしっかり作られていて魅力的なのも良い点ね。ぶれてないというか…」

男「ていうか、これってバトル漫画なの?」

女「ええ、王道な少年漫画です。まあ、他のに比べたらバトルシーンはちょっと地味かも知れないけど…でも絵は上手いわ」

女「もう、とにかく見なさい!面白いから!泣けるから!」

男「押し付け!?」

女「もうね、ホーエンハイムの人間くさい父親感がいいのよ…あのちょっとダメな感じがいいのよ」グスッ

男「わ、わかったから落ち着いて…てか泣いてない?」

女「思い出し泣きよ…」グスッ



そして、その夜
キメラの女の子とヒューズに泣いた



第二話



女「…ねえ……男くん……」

男「んん?」

女「もう、私達…付き合って3週間ね」

男「うん」

女「…そろそろ…」

女「大人の階段を登ってみない?」


男「!?」ビクッ

女「いいでしょ!?もう3週間なんだから!」

男「え、いや、待って!そんな…まだ早いよ!」

女「早くなんかないわ、むしろ遅いくらいよ!大丈夫…最初はそんな刺激の強いものは出さないから!!」

男「な、な、何をする気なの!!」



女「大人の階段登る………そんな君に」



女「20世紀少年!!!」バアアアンッ


男「………あ、漫画の話?」

女「漫画の話よ。何だと思ったの?」

男「いや…」

女「20世紀少年、作者は浦沢直樹…今回のテーマよ」

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